JPH09265990A - 非水電解液電池及びその製造方法 - Google Patents
非水電解液電池及びその製造方法Info
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Abstract
好にし、充放電サイクル特性を向上させることである。 【解決手段】 本発明は、リチウムを吸蔵・放出可能な
炭素材料よりなる負極と、正極と、非水電解液とからな
る非水電解液電池において、前記負極の結着剤がポリイ
ミド樹脂で、前記負極の結着助剤がアクリル酸ポリマ
ー、メタクリル酸ポリマー、ウレタンポリマーから選ば
れた少なくとも一種であることを特徴とするものであ
る。
Description
て、特に、そのサイクル特性の向上を目的とした負極結
着剤の改良に関するものである。
て、可撓性に優れること、モッシー状のリチウムが電析
する恐れがないことなどの理由から、コークス、黒鉛な
どの炭素材料が提案されている。
素粉末(黒鉛、コークス粉末など)及び必要に応じて導
電剤粉末(アセチレンブラック、カーボンブラックな
ど)を、結着剤溶液に分散させてスラリーとし、このス
ラリーをドクターブレード法等にて集電体金属上に塗布
した後、乾燥する方法等により作製されている。
リフッ化ビニリデン(PVdF)をN−メチル−2−ピ
ロリドンに溶かした溶液が使用されてきた。
を負極活物質とする炭素材料を負極に用いる場合、結着
剤としてフッ素樹脂を使用すると、負極活物質間の結着
力、活物質と負極芯体との結着力が不十分のために、充
放電を繰り返し行うと、炭素粉末が負極芯体(銅板、銅
箔など)から剥離して電池容量が次第に低下する問題が
ある。
してポリイミド樹脂を使用する提案(特開平6−163
031号公報)、及び結着剤としてポリアミド酸と、ポ
リビニルピロリドン、ヒドロキシアルキルセルロース等
の混合結着剤を使用する提案(特開平6−203836
号公報)がなされている。
は塗工性が低く、塗膜を形成しても可撓性が低いという
問題点があった。可撓性が低い場合、初期における活物
質の脱落が多く、サイクル特性が悪いという問題があっ
た。また、混合結着剤として、ポリビニルピロリドン、
ヒドロキシアルキルセルロースを加えても上述のような
問題点は解消されなかった。
な問題点を解決し、その目的とするところは、サイクル
寿命が長く、しかも電池温度が異常に高くなった場合で
も破損、破裂する危険性が少ない信頼性の高い電池を提
供することである。
蔵・放出可能な炭素材料よりなる負極と、正極と、非水
電解液とからなる非水電解液電池において、前記負極の
結着剤がポリイミド樹脂で、前記負極の結着助剤がアク
リル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、ウレタンポリ
マーから選ばれた少なくとも一種であることを特徴とす
るものである。
料と、ポリイミド樹脂と、アクリル酸ポリマー、メタク
リル酸ポリマー、ウレタンポリマーから選ばれた少なく
とも一種とを混合した負極スラリーを作製する工程と、
該負極スラリーを負極芯体に塗布後、熱処理する工程と
からなることを特徴とするものである。
ッ素樹脂に代えて、結着剤としてポリイミド樹脂、結着
助剤として加熱分解し易いアクリル酸ポリマー、メタク
リル酸ポリマー、ウレタンポリマーから選ばれた少なく
とも一種を用いている。
て、負極スラリー(負極活物質+結着剤+結着助剤)の
粘性が安定して、負極芯体上に負極スラリーを容易に塗
布することができる。
芯体上に負極スラリーを塗布した後の熱処理によって、
結着助剤を容易に除去することができる。これによっ
て、結着助剤が存在した個所が、残孔として負極に存在
することになる。
剤が分解される温度、即ち300℃以上が必要である。
又、熱処理温度が450℃以上の場合は、結着剤である
ポリイミド樹脂までも分解するので、熱処理温度は負極
に影響を及ぼさない450℃以下が適している。
を注液した場合、この残孔に電解液が保持され、電解液
枯渇等によるサイクル特性の低下を防止することができ
る。
同志を結着すると同時に、芯体との結着性も良くなり、
さらに、炭素粉末同志の結着を強固にすると考えられ、
充放電サイクルを繰り返し行っても、炭素粉末の芯体か
らの剥離、脱落を防止することができ、電池容量の低下
を抑制することができる。
ル酸ポリマーとしては、ポリアクリル酸メチル、ポリア
クリル酸エチル、ポリアクリル酸プロピル等が好まし
く、特にポリアクリル酸プロピルが好ましい。
メタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメ
タクリル酸プロピル等が好ましく、特にポリメタクリル
酸プロピルが好ましい。
キシプロピレン)グリコール、ポリ(オキシエチレン)
グリコール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール
等が好ましく、特にポリ(オキシテトラメチレン)グリ
コールが好ましい。
部と、結着剤としてポリイミド樹脂1.7重量部と結着
助剤としてポリアクリル酸プロピル0.3重量部とをそ
れぞれ固形分としてあらかじめN−メチル−2−ピロリ
ドンに溶かして混練して、負極スラリーとした。この負
極スラリーを厚さ18μmの銅箔上に両面塗布して、乾
燥後、ローラプレス機により圧延して、これを350℃
で3時間真空熱処理をして負極を作製した。
oO2を90重量部と、導電剤としての黒鉛を6重量部
と、結着剤としてN−メチル−2−ピロリドンに溶かし
たポリフッ化ビニリデンを固形分として4重量部となる
ように混練して正極スラリーとした後、正極集電体とし
ての厚さ20μmのアルミニウム箔上に両面塗布し、こ
れを110℃で3時間真空乾燥処理して、正極を作製し
た。
ジメチルカーボネートとの当体積混合溶媒に、LiPF
6を1モル/リットルの割合で溶かして電解液を調整し
た。
25μmのポリプロピレン製微多孔膜のセパレータを介
して渦巻電極体とした。この渦巻電極体をニッケルメッ
キを施した鉄製外装缶に入れ、上記電解液を注液した
後、絶縁ガスケットを介して封口板で外装缶を封口し
て、円筒型の本発明電池A1を作製した。
製する際の結着助剤として、ポリメタクリル酸プロピル
を用いる以外は同様にして、本発明電池B1を作製し
た。
製する際の結着助剤として、ポリ(オキシテトラエチレ
ン)グリコールを用いる以外は同様にして、本発明電池
C1を作製した。
製する際に、結着助剤を使用せず、結着剤として、ポリ
イミド樹脂2重量部を用いる以外は同様にして、比較電
池X1を作製した。
製する際の結着剤として、ポリイミド樹脂1.7重量部
と、結着助剤として、ヒドロキシプロピルセルロース
0.3重量部を用いる以外は同様にして、比較電池X2
を作製した。
B1、C1、比較電池X1、X2について、充電電流1
200mAで充電終止電圧4.1Vまで定電流充電し、
その後4.1Vの定電圧充電を行い充電終止電流が20
mAに達するまで定電圧充電した後、放電電流1200
mAで放電終止電圧2.75Vまで放電するという一連
の操作を繰り返し行うサイクル試験を行った。その結果
を図1に示す。
1、及びC1は、比較電池X1、X2に比べて、充放電
サイクルにおける容量劣化が抑制されることが判る。
助剤)] [実施例4〜9]実施例1において、負極における総結
着剤量(ポリイミド樹脂+ポリアクリル酸プロピル):
黒鉛粉末量=0.3:99.7、0.5:99.5、
1:99、4:96、5:95、7:93とする以外は
同様にして、順に本発明電池A2〜A7とした。尚、総
結着剤量におけるポリアクリル酸プロピルの割合はすべ
て15%とした。
負極における総結着剤量(ポリイミド樹脂+ポリメタク
リル酸プロピル):黒鉛粉末量=0.3:99.7、
0.5:99.5、1:99、4:96、5:95、
7:93とする以外は同様にして、順に本発明電池B2
〜B7とした。尚、総結着剤量におけるポリメタクリル
酸プロピルの割合はすべて15%とした。
負極における総結着剤量(ポリイミド樹脂+ポリ(オキ
シテトラメチレン)グリコール):黒鉛粉末量=0.
3:99.7、0.5:99.5、1:99、4:9
6、5:95、7:93とする以外は同様にして、順に
本発明電池C1〜C7とした。尚、総結着剤量における
ポリ(オキシテトラメチレン)グリコールの割合はすべ
て15%とした。
の容量残存率を図2、本発明電池B1〜B7の500サ
イクル後の容量残存率を図3、本発明電池C1〜C7の
500サイクル後の容量残存率を図4に示した。ここ
で、サイクル条件は、充電電流1200mAで充電終止
電圧4.1Vまで定電流充電し、その後4.1Vの定電
圧充電を行い充電終止電流が20mAに達するまで定電
圧充電した後、放電電流1200mAで放電終止電圧
2.75Vまで放電するという一連の操作である。容量
残存率は、サイクル前の放電容量を1としたときの、5
00サイクル後の放電容量の比率を表すものとする。
を図5、本発明電池B1〜B7の放電率特性を図6、本
発明電池C1〜C7の放電率特性を図7に示した。ここ
で、放電率特性とは、放電電流240mA(0.2C)
における放電容量を1としたときの放電電流2400m
A(2C)における放電容量の比率を表すものとする。
結着剤量(結着剤+結着助剤)が、0.5重量部以下で
ある場合、結着剤不足による活物質の結着力低下による
サイクル劣化が大きいと考えられる。
総結着剤量が、5重量部以上である場合、負極活物質層
中の導電性が低下して、放電率特性が低下すると考えら
れる。
0.5重量部以上5重量部以下が、容量残存率も高く、
放電率特性の低下が少ない優れた電池であることが判
る。
ける結着剤量(ポリイミド樹脂):結着助剤量(ポリア
クリル酸プロピル)=20:80、30:70、40:
60、70:30、90:10、95:5、97:3と
する以外は同様にして、順に本発明電池A8〜A14と
した。
総結着剤における結着剤量(ポリイミド樹脂):結着助
剤量(ポリメタクリル酸プロピル)=20:80、3
0:70、40:60、70:30、90:10、9
5:5、97:3とする以外は同様にして、順に本発明
電池B8〜B14とした。
総結着剤における結着剤量(ポリイミド樹脂):結着助
剤量(ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール)=2
0:80、30:70、40:60、70:30、9
0:10、95:5、97:3とする以外は同様にし
て、順に本発明電池C8〜C14とした。
リーの粘度変化を図8、本発明電池B8〜B14におけ
る負極スラリーの粘度変化を図9、本発明電池C8〜C
14における負極スラリーの粘度変化を図10に示し
た。図中、縦軸は粘度が一定になるまでの時間を、横軸
は結着剤と結着助剤の比率を表した。
イクル後の容量残存率を図11、本発明電池B8〜B1
4の500サイクル後の容量残存率を図12、本発明電
池C8〜C14の500サイクル後の容量残存率を図1
3に示した。ここで、サイクル条件は、充電電流120
0mAで充電終止電圧4.1Vまで定電流充電し、その
後4.1Vの定電圧充電を行い充電終止電流が20mA
に達するまで定電圧充電した後、放電電流1200mA
で放電終止電圧2.75Vまで放電するという一連の操
作である。容量残存率は、サイクル前の放電容量を1と
したときの500サイクル後の放電容量の比率を表すも
のとする。
ように、総結着剤量におけるポリアクリル酸プロピル量
又はポリ(オキシテトラメチレン)グリコール量が5重
量部以下では、負極スラリーの粘度が一定になるまでに
時間がかかり、かつ、粘度自体も低下するので、塗工性
も低下する。又、ポリアクリル酸プロピル量又はポリ
(オキシテトラメチレン)グリコール量が70重量部以
上では、結着剤不足による活物質の結着力低下によるサ
イクル劣化が大きくなる。
リマー又はウレタンポリマー量としては、5重量部以上
70重量部以下が放電率特性の低下が少ない優れた電池
であることが判る。
着剤量におけるポリメタクリル酸プロピル量が5重量部
以下では、負極スラリーの粘度が一定になるまでに時間
がかかり、かつ、粘度自体も低下するので、塗工性も低
下する。又、ポリメタクリル酸プロピル量が60重量部
以上では、結着剤不足による活物質の結着力低下による
サイクル劣化が大きくなる。
ポリマー量としては、5重量部以上60重量部以下が放
電率特性の低下が少ない優れた電池であることが判る。
ド樹脂を、負極の結着助剤としてアクリル酸ポリマー、
メタクリル酸ポリマー、ウレタンポリマーから選ばれた
少なくとも一種を使用することによって、充放電サイク
ルを繰り返し行っても、炭素粉末の芯体からの剥離、脱
落を防止することができ、電池容量の低下を抑制するこ
とができる。
す図である。
す図である。
す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
間の関係を示す図である。
間の関係を示す図である。
時間の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 リチウムを吸蔵・放出可能な炭素材料よ
りなる負極と、正極と、非水電解液とからなる非水電解
液電池において、前記負極の結着剤がポリイミド樹脂
で、前記負極の結着助剤がアクリル酸ポリマー、メタク
リル酸ポリマー、ウレタンポリマーから選ばれた少なく
とも一種であることを特徴とする非水電解液電池。 - 【請求項2】 前記結着剤及び結着助剤の総結着剤量
が、負極に対して、0.5重量部以上5重量部以下であ
ることを特徴とする請求項1記載の非水電解液電池。 - 【請求項3】 前記アクリル酸ポリマー又はウレタンポ
リマーが、結着剤及び結着助剤の総結着剤量に対して、
5重量部以上70重量部以下であることを特徴とする請
求項1記載の非水電解液電池。 - 【請求項4】 前記メタクリル酸ポリマーが、結着剤及
び結着助剤の総結着剤量に対して、5重量部以上60重
量部以下であることを特徴とする請求項1記載の非水電
解液電池。 - 【請求項5】 前記アクリル酸ポリマーが、ポリアクリ
ル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸プ
ロピルから選ばれた少なくとも一種であることを特徴と
する請求項1記載の非水電解液電池。 - 【請求項6】 前記アクリル酸ポリマーが、ポリアクリ
ル酸プロピルであることを特徴とする請求項5記載の非
水電解液電池。 - 【請求項7】 前記メタクリル酸ポリマーが、ポリメタ
クリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタク
リル酸プロピルから選ばれた少なくとも一種であること
を特徴とする請求項1記載の非水電解液電池。 - 【請求項8】 前記メタクリル酸ポリマーが、ポリメタ
クリル酸プロピルであることを特徴とする請求項7記載
の非水電解液電池。 - 【請求項9】 前記ウレタンポリマーが、ポリ(オキシ
プロピレン)グリコール、ポリ(オキシエチレン)グリ
コール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコールから
選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする請求項
1記載の非水電解液電池。 - 【請求項10】 前記ウレタンポリマーが、ポリ(オキ
シテトラメチレン)グリコールであることを特徴とする
請求項9記載の非水電解液電池。 - 【請求項11】 リチウムを吸蔵・放出可能な炭素材料
よりなる負極と、正極と、非水電解液とからなる非水電
解液電池の製造方法において、前記負極が、炭素材料
と、ポリイミド樹脂と、アクリル酸ポリマー、メタクリ
ル酸ポリマー、ウレタンポリマーから選ばれた少なくと
も一種とを混合した負極スラリーを作製する工程と、該
負極スラリーを負極芯体に塗布後、熱処理する工程とか
らなることを特徴とする非水電解液電池の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07682996A JP3475001B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 非水電解液電池の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07682996A JP3475001B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 非水電解液電池の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09265990A true JPH09265990A (ja) | 1997-10-07 |
JP3475001B2 JP3475001B2 (ja) | 2003-12-08 |
Family
ID=13616579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07682996A Expired - Fee Related JP3475001B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 非水電解液電池の製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3475001B2 (ja) |
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1996
- 1996-03-29 JP JP07682996A patent/JP3475001B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP3475001B2 (ja) | 2003-12-08 |
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