JP2000106213A - リチウム二次電池およびそれに用いる正極板の製造法 - Google Patents
リチウム二次電池およびそれに用いる正極板の製造法Info
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Abstract
特性を向上させる。 【解決手段】 セパレータ5と接する正極板1の表面に
凹部を形成し、この凹部の面積をセパレータ5の微孔1
個当たりの平均面積の150〜10,000倍とし、深
さを正極板1の活物質合剤層の厚みの1〜25%に相当
する範囲とし、凹部の総面積を活物質合剤層の表面積の
3〜80%に相当する範囲とすることにより、正極板の
表面と電解液との濡れ性、極板群への電解液の含浸性、
正極板とセパレータとの間の保液性が向上される。
Description
およびそれに用いる正極板の製造法の技術に関するもの
である。
ト型パーソナルコンピュータのような電子機器、および
AV機器のような情報関連機器の駆動用電源として小
型,軽量で高エネルギー密度を有するリチウム二次電池
の需要が大きくなっている。
正極活物質として、LiCoO2 ,LiNiO2 ,Li
Mn2O4 等のようなリチウムに対して4V級の電位を
示すところのリチウム含有金属酸化物が用いられてい
る。また、負極活物質としては、リチウムをインターカ
レート,デインターカレートできる炭素材料等が実用化
されている。また、電解液としては、高誘電率溶媒であ
る炭酸エチレンや炭酸プロピレン等の環状炭酸エステル
と他の有機溶媒とを混合した非水溶媒に、リチウム塩を
支持塩として溶解させた非水電解液が用いられている。
部に、炭酸エチレンや炭酸プロピレン等の環状炭酸エス
テルを用いた場合、水溶液系電解液に比べて非水電解液
の粘度が高く、導電率も低くなる。そして、このように
導電率の低い非水電解液を用いると、水溶液系電解液を
用いた二次電池であるニッケル−カドミウム電池や鉛蓄
電池と比較して、大電流で放電を行った場合に容量の低
下が大きくなる。そのため、非水電解液を用いたリチウ
ム二次電池においては、電極面積を大きくすることによ
り、大電流における放電特性を確保しており、具体的に
は、活物質合剤を集電体としての金属箔に塗着してフィ
ルム状の薄い極板を作製し、これらをポリエチレンのよ
うなポリオレフィン系樹脂の微多孔膜からなるセパレー
タを介して対向させ、渦巻状に巻回した極板群として用
いている。
池にあっては、それに用いる正極板を加工する工程で
は、正極の活物質合剤と金属箔とを密着させ、また合剤
の充填密度を上げるために、正極活物質に導電材および
結着剤を混合してカルボキシメチルセルローズ水溶液等
に懸濁させたペースト状の活物質合剤を金属箔の表面に
塗工して乾燥した後、圧延加工を施している。そして、
この圧延加工によって、負極板と対向する正極板の表面
に配向される正極活物質合剤は、光沢を有する程に平滑
化されているので、正極板表面と粘度が高い非水電解液
との濡れ性が低下するという問題点を有していた。ま
た、電池の組立工程においては、圧延加工によりフィル
ム状に薄くした正極板と負極板との間にポリエチレンの
ようなポリオレフィン系樹脂の微多孔膜からなるセパレ
ータを介在させて渦巻状に複数回巻回させ、極板群を構
成している。その結果、平滑化された正極板の表面とセ
パレータとは非常に密着した状態となるので、粘度が高
い非水電解液を極板群に注液する工程において、電解液
が十分に含浸されるまでに長時間を要するという問題点
を有していた。
ータとの間の保液性も低下するので、充放電を繰り返す
うちに正極板とセパレータとの間の電解液の枯渇が進行
し、充放電サイクル特性が劣化し易いという問題点も有
していた。
ので、電池を組立てる際の非水電解液を注液する工程に
おいては、注液時間の短縮を図り、さらに電池の特性面
においては、充放電サイクル特性の向上を図ることがで
きるリチウム二次電池を提供することを目的としてい
る。
ため、本発明のリチウム二次電池は、リチウムを含有す
る複合酸化物を活物質とする正極板を用い、負極板との
間に介在させる微多孔性のセパレータと接する正極板の
表面に、所定の大きさの凹部を設けることとしている。
設けることにより、正極板の表面とセパレータとが密着
した状態にならないので、正極板表面と電解液との濡れ
性が良好になり、極板群への電解液の含浸性が向上し、
正極板とセパレータとの間の保液性も向上し、電解液を
注入する時間の短縮を図るとともに充放電サイクル特性
を向上させることができる。
は、型押し面を先端に有する型押し部材を多数本備えた
型押し治具を用い、集電体に活物質合剤を塗布し、乾燥
して圧延した後に型押し加工することにより形成するこ
とができる。
押し面が正確に転写されて容易に所定の大きさの凹部を
形成することができる。
うな構成で実施することができ、以下にその作用効果を
併記して実施の形態を説明する。
リチウムを含有する複合酸化物を活物質とする正極板と
負極板との間に微多孔性のセパレータを介在させ、この
セパレータと接する正極板の表面に、前記セパレータの
微孔1個当たりの平均面積の150倍以上で10,00
0倍以下の面積を有する凹部を多数設けたものである。
は、その正極板の活物質合剤層の厚みの1%以上で25
%以下に相当する範囲が効果的であり、正極板の表面に
設けた凹部の総面積は、その正極板の活物質合剤層の表
面積の3%以上で80%以下に相当する範囲が効果的で
ある。
より、正極板の表面とセパレータとが密着した状態にな
らないので、正極板の表面と電解液との濡れ性が良好と
なり、また極板群への電解液の含浸性も良好となり、さ
らに正極板とセパレータとの保液性も良好となり、電池
性能面では充放電サイクル特性を向上させることがで
き、電池を組立てる際に電解液を注入する注液工程では
注液時間を短縮することができる。
くするにはセパレータの微孔1個当たりの平均面積の1
50倍以上が必要であり、正極板とセパレータとの間の
保液性を向上させるにはセパレータの微孔1個当たりの
平均面積の10,000倍以下が好ましい。また、凹部
の深さは、正極板とセパレータとの間の保液性を向上さ
せるには正極板の活物質合剤層の厚みの1%以上にある
ことが望ましく、活物質合剤が集電体から剥離して脱落
するのを阻止するには正極板の活物質合剤層の厚みの2
5%以下にとどめることが望ましい。また、正極板の表
面に形成する凹部の総面積は、正極板とセパレータとの
間の保液性を向上させるには活物質合剤層の表面積の3
%以上が望ましく、集電体から活物質合剤が剥離して脱
落するのを阻止するには活物質合剤層の表面積の80%
以下が望ましい。
するには、リチウムを含有する複合酸化物を主体とする
活物質合剤を、集電体に塗布し、乾燥した後、圧延して
形成した極板の表面に、この極板と接触させる微多孔性
のセパレータの微孔1個当たりの平均面積の150〜1
0,000倍に相当する大きさの型押し面を先端に有
し、前記極板の活物質合剤層の厚みの1〜25%に相当
する長さの型押し部材を多数本備えた型押し治具により
凹部を形成し、しかも、この凹部の総面積が前記活物質
合剤層の表面積の3〜80%に相当する範囲になるよう
に形成する方法がある。
ば、型押し面が正確に転写され、しかも正確な深さに形
成されるので、所望する大きさの凹部を形成することが
できる。また、型押し面の形状により形成される凹部の
形状が電池性能に影響を及ぼすことはないので、型押し
面の形状は、四角状,円状,楕円状,三角状等の任意の
形状にすることにより種々の形状の凹部を形成すること
ができる。
非水電解液としては、例えば溶媒として高誘電率溶媒で
ある炭酸エチレン,炭酸プロピレン等の環状炭酸エステ
ルを含む混合溶媒を用い、溶質としてLiPF6 ,Li
BF4 ,LiClO4 ,LiN(SO2C2F5)2 等の
リチウム塩を用いることができる。
ついて具体的に説明する。
ウム二次電池を構成して評価を行い、図1はその円筒形
リチウム二次電池の縦断面図を示している。図1におい
て、1は正極板で、作製方法については後で詳細に説明
する。2は正極板1にスポット溶着しているアルミニウ
ム製の正極リード板、3は負極板、4は負極板3にスポ
ット溶着している負極リード板である。
フェーズ小球体を2800℃の高温で黒鉛化したメソフ
ェーズ黒鉛を用い、このメソフェーズ黒鉛95重量部
に、結着剤としてスチレンブタジエンゴムを3.5重量
部混合した後、これをメソフェーズ黒鉛と等量の1wt
%カルボキシメチルセルロース(以下、CMCとする)
水溶液に懸濁させてペースト状にした負極活物質合剤
を、厚さ20μmの銅箔からなる集電体の両面に塗布
し、乾燥した後、圧延ローラーを用いて所定の厚みに圧
延し、所定の寸法に裁断する。
エチレン製の微多孔膜を用いており、このセパレータの
表面を30,000倍の電子顕微鏡写真により測定する
と、微孔1個当たりの平均面積が0.0080μm2 の
ものであった。このセパレータ5は、正極板1と負極板
3との間に介在させ、全体を渦巻状に巻回して極板群6
を構成している。
プロピレン製の絶縁板7,8を配して鉄にニッケルメッ
キを施したケース9に挿入し、正極リード板2を封口板
10に、負極リード板4をケース9の底部にそれぞれス
ポット溶接した後、エチレンカーボネートとジメチルカ
ーボネートとを1:1の体積比で混合した溶媒に、電解
質塩としてLiPF6 を1モル/リットル溶解させた非
水電解液を3回に分注して注液し、ガスケット11を介
して電池を封口することにより完成電池を形成してい
る。この完成電池の寸法は、直径18mm,高さ65m
mである。なお、12は完成電池の正極端子で、負極端
子はケース9が兼ねている。
作製した。Li2CO3 とCo3O4 とをモル比で3:2
となるように混合した後、この混合物を900℃で10
時間焼成してLiCoO2 を合成した。このようにして
得たLiCoO2 100重量部に対して、導電剤として
アセチレンブラックを3重量部、結着剤としてポリテト
ラフルオロエチレンを7重量部混合した。次いで、この
混合物をLiCoO2 と等量のCMC水溶液に懸濁させ
てペースト状の正極活物質合剤とし、このようにして得
られたペースト状の正極活物質合剤を、厚さ20μmの
アルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布した後、乾
燥した。次いで、圧延ローラーを用いて集電体に塗着し
た正極活物質合剤層の片面の厚みが80μmになるよう
に圧延し、その後、これを所定の寸法に裁断して正極板
とした。
に、図2に示すように、先端に四角状の型押し面13を
有する四角柱状の型押し部材14を複数本備えた型押し
治具により、型押し加工をして複数個の凹部を形成す
る。なお、凹部の総面積は、活物質合剤層の表面積の4
0%に相当するように型押し加工している。
の長さおよび型押し面13の面積は、表1に示す通りで
あり、例えば、実施例1−1の場合は、型押し面13の
面積が1.20μm2 でセパレータの微孔1個当たりの
平均面積0.0080μm2の150倍とし、型押し部
材14の長さは8μmとして活物質合剤層の厚み80μ
mの10%に相当させているので、面積が1.20μm
2 で深さが8μmの凹部が形成されていることになる。
ータの微孔1個当たりの平均面積の150倍に相当する
1.20μm2 の面積で、活物質合剤層の厚みの10%
に相当する8μmの深さの多数の凹部が、正極板の表面
に、活物質合剤層の表面積の40%を占めるように均一
に形成されていることになり、実施例1−2の場合は、
セパレータの微孔1個当たりの平均面積の5,000倍
に相当する40.00μm2 の面積で、活物質合剤層の
厚みの10%に相当する8μmの深さの多数の凹部が、
正極板の表面に、活物質合剤層の表面積の40%を占め
るように均一に形成されていることになり、実施例1−
3の場合は、セパレータの微孔1個当たりの平均面積の
10,000倍に相当する80.00μm2 の面積で、
活物質合剤層の厚みの10%に相当する8μmの深さの
多数の凹部が、正極板の表面に、活物質合剤層の表面積
の40%を占めるように均一に形成されていることにな
る。
た正極板を用いて作製した極板群を実施例極板群A1と
し、実施例1−2により凹部を形成した正極板を用いて
作製した極板群を実施例極板群A2とし、実施例1−3
により凹部を形成した正極板を用いて作製した極板群を
実施例極板群A3とし、また、実施例極板群A1を備え
た完成電池を実施例電池A1とし、実施例極板群A2を
備えた完成電池を実施例電池A2とし、実施例極板群A
3を備えた完成電池を実施例電池A3としている。
に裁断した正極板の表面に凹部を形成しない場合、比較
例1−2は、セパレータの微孔1個当たりの平均面積の
100倍に相当する0.80μm2 の面積で、活物質合
剤層の厚みの10%に相当する8μmの深さの多数の凹
部が、正極板の表面に、活物質合剤層の表面積の40%
を占めるように均一に形成されている場合、比較例1−
3の場合は、セパレータの微孔1個当たりの平均面積の
15,000倍に相当する120.00μm2 の面積
で、活物質合剤層の厚みの10%に相当する8μmの深
さの多数の凹部が、正極板の表面に、活物質合剤層の表
面積の40%を占めるように均一に形成されている場合
である。
ない正極板を用いて作製した極板群を比較例極板群X1
とし、比較例1−2により凹部を形成した正極板を用い
て作製した極板群を比較例極板群X2とし、比較例1−
3により凹部を形成した正極板を用いて作製した極板群
を比較例極板群X3とし、また、比較例極板群X1を備
えた完成電池を比較例電池X1とし、比較例極板群X2
を備えた完成電池を比較例電池X2とし、比較例極板群
X3を備えた完成電池を比較例電池X3としている。
し加工を施した後、各々の正極板の表面および形成した
凹部の断面を電子顕微鏡で観察したところ、活物質合剤
のバックリングや型押し治具に活物質合剤が付着するこ
とによる剥離は確認されず、型押し治具の形状がそのま
ま正極板の表面に転写されていることを確認した。
〜A3と比較例極板群X1〜X3とを各々5個ずつ用い
て非水電解液を注液した。注液方法は、所定量の注液量
を均等に3回に分けて行う分注方法を実施し、各分注後
に500mmHgの減圧処理を40秒間行い、3回目の
減圧処理が終了した後、目視観察で電解液が完全に極板
群に含浸するまでの時間を調べて表2に示した。
のを確認した後、封口を行って完成させた実施例電池A
1〜A3と比較例電池X1〜X3とについて充放電サイ
クル試験を行った。充放電サイクル試験は、試験温度2
0℃で、充電は4.2Vの定電圧、1Cの制限電流で2
時間充電し、放電は1Cの定電流で終止電圧3.0Vま
で放電するという条件で行った。各々の電池につての初
期容量に対する残存容量の割合が50%になるまでのサ
イクル数は表2に示す通りであった。
れも比較例極板群X1,X2に比べて電解液の含浸性が
優れていることが解り、充放電サイクル試験において
は、実施例電池A1〜A3がいずれも比較例電池X1〜
X3よりも優れていることが解る。
クル時点で実施例電池A1〜A3、および比較例電池X
1〜X3をそれぞれ1個ずつ分解して極板群の観察を行
った。その結果、実施例電池A1〜A3については、正
極板とセパレータとの間に電解液が保持されているのを
確認できたが、比較例電池X1〜X3については、正極
板とセパレータとの間で電解液が部分的に枯渇している
のを確認した。これは、正極板とセパレータとの間の保
液性については、正極板の表面に形成した凹部の面積と
セパレータ表面の微孔1個当たりの平均面積との関係が
大きく影響しており、それが大きくても、また小さくて
も保液性は改善されないことが解る。
は、正極板の表面に形成する凹部の面積が、セパレータ
表面の微孔1個当たりの平均面積の150倍以上に相当
することが望ましく、正極板とセパレータとの間の保液
性を向上させるには、正極板の表面に形成する凹部の面
積が、セパレータ表面の微孔1個当たりの平均面積の1
0,000倍以下にあることが望ましいことが解る。
した後、所定の寸法に裁断した正極板の表面に、表3に
示した寸法の型押し治具を用いて複数個の凹部を形成
し、凹部の総面積は実施例1の場合と同じく活物質合剤
層の表面積の40%にして凹部の深さによる影響を試験
した。
2−3の場合が、実施例1−1と同じ1.20μm2 、
実施例2−2および実施例2−4の場合が、実施例1−
3と同じ80,000μm2 とし、凹部の深さは、実施
例2−1および実施例2−2の場合が活物質合剤層の厚
みの1%に相当する0.8μmとし、実施例2−3およ
び実施例2−4の場合が活物質合剤層の厚みの25%に
相当する20μmとしている。
た極板群を実施例極板群B1、この極板群を用いた完成
電池を実施例電池B1とし、実施例2−2による正極板
を用いた極板群を実施例極板群B2、この極板群を用い
た完成電池を実施例電池B2とし、実施例2−3による
正極板を用いた極板群を実施例極板群B3、この極板群
を用いた完成電池を実施例電池B3とし、実施例2−4
による正極板を用いた極板群を実施例極板群B4、この
極板群を用いた完成電池を実施例電池B4としている。
にし、凹部の深さを比較例2−1および比較例2−2の
場合が活物質合剤層の厚みの0.5%に相当する0.4
μmとし、比較例2−3および比較例2−4の場合が活
物質合剤層の厚みの30%に相当する24μmとしてい
る。
た極板群を比較例極板群Y1、この極板群を用いた完成
電池を比較例電池Y1とし、比較例2−2による正極板
を用いた極板群を比較例極板群Y2、この極板群を用い
た完成電池を比較例電池Y2とし、比較例2−3による
正極板を用いた極板群を比較例極板群Y3、この極板群
を用いた完成電池を比較例電池Y3とし、比較例2−4
による正極板を用いた極板群を比較例極板群Y4、この
極板群を用いた完成電池を比較例電池Y4としている。
し加工を施した後、各々の正極板の表面および形成した
凹部の断面を電子顕微鏡で観察したところ、活物質合剤
のバックリングや型押し治具に活物質合剤が付着するこ
とによる剥離は確認されず、型押し治具の形状がそのま
ま正極板の表面に転写されていることを確認した。
〜B4と比較例極板群Y1〜Y4とを各々5個ずつ用い
て非水電解液の注液を行った。注液方法は、実施例1お
よび比較例1の場合と同様の方法で行い、3回目の減圧
処理終了後に、目視観察で電解液が完全に極板群に含浸
するまでの時間を調べて表4に示した。
のを確認した後、封口を行って完成させた実施例電池B
1〜B4と比較例電池Y1〜Y4とについて充放電サイ
クル試験を行った。充放電サイクル試験は、実施例1お
よび比較例1の場合と同様の条件で行った。各々の電池
についての初期容量に対する残存容量の割合が50%に
なるまでのサイクル数は表4に示す通りであった。
び比較例極板群Y1〜Y4のいずれも電解液の含浸性が
優れていることが解る。
て、比較例電池Y1〜Y4は、サイクル特性が劣ること
が解り、比較例電池Y1,Y2については400サイク
ル時点で、電池Y3,Y4については500サイクル時
点で電池の分解観察を行ったところ、比較例電池Y1,
Y2では正極板とセパレータとの間で電解液が部分的に
枯渇しているのを確認し、比較例電池Y3,Y4では、
活物質合剤が剥離して粉状に脱落しているのを確認し
た。
性を向上させるには、正極板の表面に形成する凹部の深
さは、正極板の活物質合剤層の厚みの1%以上にするこ
とが望ましく、活物質合剤が剥離して粉状に脱落するの
を防ぐには、正極板の表面に形成する凹部の深さは、正
極板の活物質合剤層の厚みの25%以下にすることが望
ましいといえる。
した後、所定の寸法に裁断した正極板の表面に表5に示
した寸法の型押し治具を用いて複数個の凹部を形成し、
凹部の面積および深さは実施例2の場合と同じにし、凹
部の総面積が活物質合剤層の表面積の2%および80%
になるように型押し加工を施して凹部の総面積の影響を
試験した。
3,実施例3−5および実施例3−7の場合が、実施例
1−1と同じ1.20μm2 、実施例3−2,実施例3
−4,実施例3−6および実施例3−8の場合が、実施
例1−3と同じ80,000μm2 とし、凹部の深さ
は、実施例3−1,実施例3−2,実施例3−5および
実施例3−6の場合が活物質合剤層の厚みの1%に相当
する0.8μmとし、実施例3−3,実施例3−4,実
施例3−7および実施例3−8の場合が活物質合剤層の
厚みの25%に相当する20μmとし、凹部の総面積
は、実施例1〜4の場合が活物質合剤層の表面積の3%
とし、実施例5〜8の場合が活物質合剤層の表面積の8
0%としている。
た極板群を実施例極板群C1、この極板群を用いた完成
電池を実施例電池C1とし、実施例3−2による正極板
を用いた極板群を実施例極板群C2、この極板群を用い
た完成電池を実施例電池C2とし、実施例3−3による
正極板を用いた極板群を実施例極板群C3、この極板群
を用いた完成電池を実施例電池C3とし、実施例3−4
による正極板を用いた極板群を実施例極板群C4、この
極板群を用いた完成電池を実施例電池C4とし、実施例
3−5による正極板を用いた極板群を実施例極板群C
5、この極板群を用いた完成電池を実施例電池C5と
し、実施例3−6による正極板を用いた極板群を実施例
極板群C6、この極板群を用いた完成電池を実施例電池
C6とし、実施例3−7による正極板を用いた極板群を
実施例極板群C7、この極板群を用いた完成電池を実施
例電池C7とし、実施例3−8による正極板を用いた極
板群を実施例極板群C8、この極板群を用いた完成電池
を実施例電池C8としている。
例3と同じにし、凹部の総面積は、比較例1〜4の場合
が合剤層の表面積の2%とし、比較例5〜8の場合が合
剤層の表面積の85%としている。
た極板群を比較例極板群Z1、この極板群を用いた完成
電池を比較例電池Z1とし、比較例3−2による正極板
を用いた極板群を比較例極板群Z2、この極板群を用い
た完成電池を比較例電池Z2とし、比較例3−3による
正極板を用いた極板群を比較例極板群Z3、この極板群
を用いた完成電池を比較例電池Z3とし、比較例3−4
による正極板を用いた極板群を比較例極板群Z4、この
極板群を用いた完成電池を比較例電池Z4とし、比較例
3−5による正極板を用いた極板群を比較例極板群Z
5、この極板群を用いた完成電池を比較例電池Z5と
し、比較例3−6による正極板を用いた極板群を比較例
極板群Z6、この極板群を用いた完成電池を比較例電池
Z6とし、比較例3−7による正極板を用いた極板群を
比較例極板群Z7、この極板群を用いた完成電池を比較
例電池Z7とし、比較例3−8による正極板を用いた極
板群を比較例極板群Z8、この極板群を用いた完成電池
を比較例電池Z8としている。
し加工を施した後、各々の正極板の表面および形成した
凹部の断面を電子顕微鏡で観察したところ、活物質合剤
のバックリングや型押し治具に活物質合剤が付着するこ
とによる剥離は確認されず、型押し治具の形状がそのま
ま正極板の表面に転写されていることを確認した。
〜C8と比較例極板群Z1〜Z8とを各々5個ずつ用い
て非水電解液の注液を行った。注液方法は、実施例1お
よび比較例1の場合と同様の方法で行い、3回目の減圧
処理終了後に、目視観察で電解液が完全に極板群に含浸
するまでの時間を調べて表4に示した。
のを確認した後、封口を行って完成させた実施例電池C
1〜C8と比較例電池Z1〜Z8とについて充放電サイ
クル試験を行った。充放電サイクル試験は、実施例1お
よび比較例1の場合と同様の条件で行った。各々の電池
について、初期容量に対する残存容量の割合が50%に
なるまでのサイクル数は表6に示す通りであった。
ずれも比較例極板群Z1〜Z4に比べて電解液の含浸性
が優れていることが解る。しかし、充放電サイクル試験
においては、実施例電池C1〜C8はいずれも比較例電
池Z1〜Z8よりも優れていることが解る。
クル時点で比較例電池Z1〜Z4を、500サイクル時
点で比較例電池Z5〜Z8をそれぞれ1個ずつ分解して
極板群の観察を行ったところ、比較例電池Z1〜Z4に
ついては正極板とセパレータとの間で電解液が部分的に
枯渇しているのが確認され、比較例電池Z5〜Z8につ
いては活物質合剤が部分的に剥離して脱落しているのを
確認した。
保液性を向上させるには、正極板の表面に形成する凹部
の総面積は、活物質合剤層の表面積の3%以上にするこ
とが望ましく、活物質合剤が剥離して粉状に脱落するの
を防ぐには、正極板の表面に形成する凹部の総面積は、
活物質合剤層の表面積の80%以下になるようにするこ
とが望ましいことが解る。
iCoO2 を用いたが、例えば、LiNiO2 やLiM
n2O4 等の他のリチウム含有複合酸化物の場合でも同
様な結果が得られることを確認している。
化学(株)のポリエチレン製微多孔膜(セパレータ表面
の微孔1個当たりの平均面積が、0.0080μm2 )
を用いているが、他の例えば旭化成(株)のポリエチレ
ン製微多孔膜(商品名ハイポア;セパレータ表面の微孔
1個当たりの平均面積が、0.1960μm2 )やヘキ
スト・セラニーズのポリプロピレン製微多孔膜(商品名
#2400;セパレータ表面の微孔1個当たりの平均面
積が、0.0048μm2 )等のポリオレフィン系の微
多孔膜でも同様な結果が得られた。
角柱形のものを用いたが、他の例えば、円柱,楕円柱,
三角柱のような形状のものでも型押し面の面積が上記範
囲のものなら同様な結果が得られた。
施され、セパレータと接する正極板の表面に凹部を設け
ることにより、正極板の表面と電解液との濡れ性を良好
にし、凹部により正極板の表面とセパレータとが密着し
た状態とならないので、極板群への電解液の含浸性が向
上し、正極板とセパレータとの保液性も向上して、電池
組立時の注液工程における注液時間を短縮し、電池特性
面においては充放電サイクル特性の向上を図ることがで
きる効果を奏する。
池の縦断面図
具の形状模式図
Claims (4)
- 【請求項1】 リチウムを含有する複合酸化物を活物質
とする正極板と負極板との間に微多孔性のセパレータを
介在させ、このセパレータと接する正極板の表面に、前
記セパレータの微孔1個当たりの平均面積の150倍以
上で10,000倍以下の面積を有する凹部を多数設け
たリチウム二次電池。 - 【請求項2】 正極板の表面に設けた凹部の深さが、そ
の正極板の活物質合剤層の厚みの1%以上で25%以下
に相当する範囲にある請求項1記載のリチウム二次電
池。 - 【請求項3】 正極板の表面に設けた凹部の総面積が、
その正極板の活物質合剤層の表面積の3%以上で80%
以下に相当する範囲にある請求項1もしくは2記載のリ
チウム二次電池。 - 【請求項4】 リチウムを含有する複合酸化物を主体と
する活物質合剤を、集電体に塗布し、乾燥した後、圧延
して形成した極板の表面に、この極板と接する微多孔性
のセパレータの微孔1個当たりの平均面積の150〜1
0,000倍に相当する大きさの型押し面を先端に有
し、前記極板の活物質合剤層の厚みの1〜25%に相当
する長さの型押し部材を備えた型押し治具により凹部を
形成し、この凹部の総面積は前記活物質合剤層の表面積
の3〜80%に相当する範囲とするリチウム二次電池に
用いる正極板の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10277208A JP2000106213A (ja) | 1998-09-30 | 1998-09-30 | リチウム二次電池およびそれに用いる正極板の製造法 |
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JP10277208A JP2000106213A (ja) | 1998-09-30 | 1998-09-30 | リチウム二次電池およびそれに用いる正極板の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=17580327
Family Applications (1)
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