JPH09265978A - 亜鉛アルカリ電池 - Google Patents

亜鉛アルカリ電池

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JPH09265978A
JPH09265978A JP7582096A JP7582096A JPH09265978A JP H09265978 A JPH09265978 A JP H09265978A JP 7582096 A JP7582096 A JP 7582096A JP 7582096 A JP7582096 A JP 7582096A JP H09265978 A JPH09265978 A JP H09265978A
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JP
Japan
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zinc alloy
negative electrode
zinc
alloy powder
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Pending
Application number
JP7582096A
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English (en)
Inventor
Naganori Kashiwazaki
永記 柏崎
Seiichi Hikata
誠一 日方
Kiyoto Yoda
清人 依田
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FDK Twicell Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Battery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】無汞化且つ鉛無添加の亜鉛合金粉末を用いたゲ
ル状負極を有する低公害且つ安全で高性能な亜鉛アルカ
リ電池を提供すること。 【解決手段】インジウム0.01〜0.1重量%,アル
ミニウム0.001〜0.01重量%,ビスマス0.0
01〜0.01重量%,テルル0.001〜0.05重
量%及びリチウム,ナトリウム,カリウムからなる群よ
り選ばれた少なくとも1種類以上を合計0.001〜
0.05重量%含有する無汞化且つ鉛無添加の亜鉛合金
粉末を負極活物質とし、更に亜鉛合金粉末の防食剤とし
てインジウム化合物を亜鉛合金粉末に対してインジウム
換算で0.005〜0.5重量%添加したゲル状負極を
有する亜鉛アルカリ電池は、無汞化且つ鉛無添加である
が、無汞化・鉛添加亜鉛合金粉末を使用した場合よりも
ガス発生が少なく安全で高性能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は亜鉛アルカリ電池に
係わり、詳しくは無汞化且つ鉛無添加の亜鉛合金粉末を
用いたゲル状負極を有する低公害且つ安全で高性能な亜
鉛アルカリ電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、亜鉛アルカリ電池の負極活物質と
しては、亜鉛の腐食によるガス発生の抑制及び電気特性
の向上を目的として、汞化亜鉛合金粉末が用いられてい
たが、近年、使用済み電池による環境汚染が問題視され
るようになってきたことから低公害化が社会的な要望と
なり、亜鉛合金粉末を無汞化(無水銀)にするための亜
鉛合金組成や防食剤(インヒビター)等の研究が進めら
れ、ついに実用上問題の無い無水銀アルカリ電池用ゲル
状負極が開発されるに至った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無水銀
アルカリ電池で実用化されている無汞化亜鉛合金粉末中
には、水素ガス発生を抑制するために水銀と同様に有害
物質である鉛を数百ppm添加していることから、鉛無
添加の亜鉛合金粉末を用いた無水銀アルカリ電池への要
望が高まっている。
【0004】ところで、現在までに鉛を添加していない
亜鉛アルカリ電池用亜鉛合金に関して、特開昭63−1
33450号公報,特開平2−194103号公報等数
多くあり、その中にはある程度の耐食性を期待できるも
のもあるが、十分とは言えない。また、発生したガスを
逃がす構造を有する電池には使用可能であるかもしれな
いが、円筒型アルカリマンガン乾電池等、密閉構造を有
する電池には亜鉛合金組成を改善しただけでは、未放電
時のガス発生は抑制できても一部放電した後のガス発生
までは抑制できず、実用可能なゲル状負極とはなり得な
い。このような状況から、よりガス発生の少ない亜鉛合
金組成の開発並びに密閉構造を有するアルカリ電池にも
適用可能なゲル状負極の開発が要望されている。
【0005】本発明は、上記状況に鑑みてなされたもの
で、その目的は無汞化且つ鉛無添加の亜鉛合金粉末を用
いたゲル状負極を有する低公害且つ安全で高性能な亜鉛
アルカリ電池を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1の亜鉛アルカリ電池は、インジウ
ム0.01〜0.1重量%,アルミニウム0.001〜
0.01重量%,ビスマス0.001〜0.01重量
%,テルル0.001〜0.05重量%及びリチウム,
ナトリウム,カリウムからなる群より選ばれた少なくと
も1種類以上を合計0.001〜0.05重量%含有す
る無汞化且つ鉛無添加の亜鉛合金粉末を負極活物質と
し、更に亜鉛合金粉末の防食剤としてインジウム化合物
を亜鉛合金粉末に対してインジウム換算で0.005〜
0.5重量%添加したゲル状負極を有することを特徴と
する。
【0007】本発明の亜鉛合金は、鉛の代替元素とし
て、インジウム,アルミニウム,ビスマス,テルル及び
リチウム,ナトリウム,カリウムからなる群より選ばれ
た少なくとも1種類を添加することにより、無汞化・鉛
添加亜鉛合金よりも未放電時の耐食性を高めることがで
きる。この場合の各添加元素の作用機構の詳細は十分明
らかにはなってはいないが、各元素を単独で添加した場
合には水素ガス発生を実用可能なレベルに抑制できない
ことを確認していることから、複数元素添加の相乗効果
によって亜鉛合金表面の水素過電圧が高められたり、表
面が平滑化されて表面積が減少することにより、耐食性
が向上するものと考えられる。
【0008】なお、ここで、鉛無添加と表現しているの
は、現在の一般的な亜鉛精練技術では、純亜鉛と言われ
るものでも鉛が30ppm程度不純物として混入するこ
とは避けられず、30ppm以下とするのは技術的には
可能であるが、コスト的に不利であると考えられるから
である。
【0009】また、本発明の亜鉛合金粉末は、鉛添加亜
鉛合金粉末よりも発生量が少なく、発生したガスを逃が
す構造を有する電池にはそのまま使用できるが、密閉構
造を有する円筒型アルカリマンガン電池等では、本発明
のような亜鉛合金組成の改善だけでは、漏液を引き起こ
さない実用可能なレベルのガス発生には抑制できない。
そこで、防食剤(インヒビター)としてインジウム化合
物を添加することにより、密閉構造を有する電池でも実
用可能なゲル状負極を得ることができる。インジウム化
合物は、そのガス発生抑制機構の詳細は明らかでない
が、特に電池を一部放電した場合のガス発生に多大な効
果がある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例及び比較例
について詳細に説明する。 (実施例1)まず、ゲル化剤としてのポリアクリル酸
0.4重量部に試薬特級相当以上の酸化インジウム(I
2 3 )を0.039重量部(In換算として亜鉛合
金粉末に対して0.05重量%)加え、ポットミルで1
0分間均一に混合した後、これをIn:0.05重量
%,Al:0.005重量%,Bi:0.005重量
%,Te:0.005重量%及びK:0.01重量%を
含む粒径100〜300μmの亜鉛合金粉末65重量部
に加え、汎用混合機で5分間攪拌し、均一に混合した。
次いで、酸化亜鉛を3.5重量%溶解した35重量%濃
度の苛性カリ水溶液35重量部に、前記亜鉛合金粉末の
混合物を4分間かけて徐々に添加するとともに、150
mmHg以下の減圧状態で攪拌・混合し、更に、10m
mHg以下の減圧状態にして5分間攪拌して、均一なゲ
ル状負極を製造した。
【0011】得られたゲル状負極を用いて図1に示すJ
IS規格LR6形(単3形)アルカリ電池を組み立て
た。この図において、1は正極端子を兼ねる有底円筒形
の金属缶であり、この金属缶1内には円筒状に加圧成形
した正極合剤2が充填されている。正極合剤2は、二酸
化マンガン粉末とカーボン粉末を混合し、これを金属缶
1内に収納し所定の圧力で中空円筒状に加圧成形したも
のである。また、正極合剤2の中空部には、アセタール
化ポリビニルアルコール繊維の不織布からなる有底円筒
状のセパレータ3を介して前記方法で製造したゲル状負
極4が充填されている。ゲル状負極4内には真鍮製の負
極集電棒5が、その上端部をゲル状負極4より突出する
ように挿着されている。負極集電棒5の突出部外周面及
び金属缶1の上部内周面には二重環状のポリアミド樹脂
からなる絶縁ガスケ6が配設されている。また、絶縁ガ
スケット6の二重環状部の間にはリング状の金属板7が
配設され、かつ金属板7には負極端子を兼ねる帽子形の
金属封口板8が集電棒5の頭部に当接するように配設さ
れている。そして、金属缶1の開口縁を内方に屈曲させ
ることにより絶縁ガスケット6及び金属封口板8で金属
缶1内を密封口している。
【0012】(実施例2〜13)亜鉛粉の合金組成が表
1に示す通りであること以外、実施例1と同様にしてJ
IS規格LR6形(単3形)アルカリ電池を組み立て
た。
【0013】(実施例14〜15)酸化インジウムの添
加量が表1に示す通りであること以外、実施例1と同様
にしてJIS規格LR6形(単3形)アルカリ電池を組
み立てた。
【0014】(比較例1〜15)亜鉛粉の合金組成が表
1に示す通りであること以外、実施例1と同様にしてJ
IS規格LR6形(単3形)アルカリ電池を組み立て
た。
【0015】(実施例16〜17)酸化インジウムの添
加量が表1に示す通りであること以外、実施例1と同様
にしてJIS規格LR6形(単3形)アルカリ電池を組
み立てた。
【0016】以上のようにして組み立てた各LR6電池
について、未放電及び一部放電(2Ω30分放電)後の
電池を60℃で40日間貯蔵した後、水中で分解して電
池内部のガスを補集した結果(n=10個の平均値)及
び2Ω連続放電での持続時間(n=10個)を表1に示
す。
【0017】
【表1】
【0018】上記表1より明らかなように、比較例4,
7,10及び13によると、インジウム,アルミニウ
ム,ビスマス,テルルを単独で添加しても、未放電・一
部放電ともに60℃40日貯蔵で漏液してしまい、ガス
発生抑制に効果がないことがわかるが、実施例1〜15
のように複数元素系になると相乗効果によって、比較例
1の鉛を含有した亜鉛合金よりもガス発生が抑制され
る。
【0019】実施例1〜3及び比較例2,3によると、
亜鉛合金中の添加元素としてのインジウムは鉛無添加の
場合、非常にガス発生抑制に効果があり、インジウムを
添加しない(比較例2)と、アルミニウム,ビスマス,
テルル等を添加しても実用可能なレベルにはならない。
また、インジウムを0.1重量%より多く添加しても
(比較例3)際立った効果はなく、コストの面から考え
るとインジウムは、0.1重量%以下がよい。
【0020】実施例1,4,5及び比較例5,6による
と、アルミニウムはガス発生抑制効果は大きい。しかし
ながら、表1には示していないが、添加量が多くなると
1.2kΩ連続放電での単寿命の発生率が24%(n=
50個中)と高くなる等、軽負荷放電特性に悪影響を及
ぼすようであるので、ガス発生抑制と軽負荷放電特性の
バランスを考えると、0.001〜0.01重量%の範
囲で添加することが望ましい。
【0021】実施例1,6,7及び比較例8,9による
と、ビスマスを添加することによるガス発生抑制効果は
明らかであるが、添加量が多すぎる(比較例9)と2Ω
連続放電等の重負荷放電特性が悪くなるので、ビスマス
の添加量は0.01重量%以下がよい。
【0022】実施例1,8,9及び比較例11,12に
よると、テルルを添加すると、ガス発生抑制効果は明ら
かであるが、0.05重量%より多く添加しても(比較
例12)際立った効果はなく、テルルの添加量は0.0
5重量%以下でよい。
【0023】実施例1.10〜13及び比較例14,1
5によると、リチウム,ナトリウム,カリウム等を添加
すると、未放電でのガス発生抑制効果が大きいことがわ
かるが、0.05重量%より多く添加しても(比較例1
5)際立った効果はなく、添加量は0.05重量%以下
でよい。
【0024】実施例1,14,15及び比較例16,1
7によると、酸化インジウムの添加は、一部放電後のガ
ス発生を、密閉構造を有するアルカリ電池で実用可能な
レベルに抑制するために必要であることは明白である。
しかし、インジウム換算で0.5重量%より多く添加し
ても際立った効果はなく、コストの面から考えると、イ
ンジウム換算で0.5重量%以下の添加量でよい。な
お、本実施例には記載していないが、酸化インジウムの
代わりに水酸化インジウム,硝酸インジウム,塩化イン
ジウム,硫酸インジウム等のインジウム化合物を添加し
ても本実施例と同様に良好な結果が得られた。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の亜鉛合金
粉末と防食剤を使用したゲル状負極を有する亜鉛アルカ
リ電池は、無汞化且つ鉛無添加という電池のさらなる低
公害化を達成し、しかも無汞化・鉛添加亜鉛合金粉末を
使用した場合よりもガス発生が少なく安全で高性能であ
るという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である亜鉛アルカリ電池(J
IS規格LR6形;単3形)の断面図。
【符号の説明】
1…金属缶、2…正極合剤、3…セパレータ、4…ゲル
状負極、5…負極集電棒、6…絶縁ガスケット、7…金
属板、8…金属封口板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インジウム0.01〜0.1重量%,ア
    ルミニウム0.001〜0.01重量%,ビスマス0.
    001〜0.01重量%,テルル0.001〜0.05
    重量%及びリチウム,ナトリウム,カリウムからなる群
    より選ばれた少なくとも1種類以上を合計0.001〜
    0.05重量%含有する無汞化且つ鉛無添加の亜鉛合金
    粉末を負極活物質とし、更に亜鉛合金粉末の防食剤とし
    てインジウム化合物を亜鉛合金粉末に対してインジウム
    換算で0.005〜0.5重量%添加したゲル状負極を
    有することを特徴とする亜鉛アルカリ電池。
JP7582096A 1996-03-29 1996-03-29 亜鉛アルカリ電池 Pending JPH09265978A (ja)

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