JPH09264335A - 多板クラッチ - Google Patents
多板クラッチInfo
- Publication number
- JPH09264335A JPH09264335A JP7174296A JP7174296A JPH09264335A JP H09264335 A JPH09264335 A JP H09264335A JP 7174296 A JP7174296 A JP 7174296A JP 7174296 A JP7174296 A JP 7174296A JP H09264335 A JPH09264335 A JP H09264335A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tubular portion
- annular friction
- flywheel
- axial direction
- friction plates
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
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- Mechanical Operated Clutches (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単な構造で出力側部材の軸方向の位置決め
を行う。 【解決手段】 多板クラッチ1において、ドライブプレ
ート7とドリブンプレート8は、フライホイール2とク
ラッチ押圧組立体10との間に配置されている。ドライ
ブプレート7は、フライホイールリング5に相対回転不
能にかつ軸方向に移動自在に係合している。ドリブンプ
レート8は、ハブフランジ6の第2筒状部13に対して
軸方向に相対移動可能にかつ相対回転不能に係合する
る。ドライブプレート7は、第2筒状部13の軸方向両
端に各々当接可能な内周当接部7aを有する2枚のドラ
イブプレート7を含む。
を行う。 【解決手段】 多板クラッチ1において、ドライブプレ
ート7とドリブンプレート8は、フライホイール2とク
ラッチ押圧組立体10との間に配置されている。ドライ
ブプレート7は、フライホイールリング5に相対回転不
能にかつ軸方向に移動自在に係合している。ドリブンプ
レート8は、ハブフランジ6の第2筒状部13に対して
軸方向に相対移動可能にかつ相対回転不能に係合する
る。ドライブプレート7は、第2筒状部13の軸方向両
端に各々当接可能な内周当接部7aを有する2枚のドラ
イブプレート7を含む。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多板クラッチに、
特に、出力側回転体に対して軸方向に移動可能に係合す
る出力側部材を有する多板クラッチに関する。
特に、出力側回転体に対して軸方向に移動可能に係合す
る出力側部材を有する多板クラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、レース用自動車などに使用され
る多板クラッチは、フライホイールに固定される第1筒
状部と、第1筒状部の内周側に配置された第2筒状部を
有しシャフトに連結されるハブフランジと、前記第1筒
状部および第2筒状部にそれぞれ係合するカーボン製の
ドライブプレートおよびドリブンプレートと、両プレー
トをフライホイール側に押圧または押圧解除するための
押圧機構とを備えている。押圧機構は、プレッシャープ
レートとそれを付勢するためのダイヤフラムスプリング
等からなり、第1筒状部に固定されて、両プレートのフ
ライホイール側と反対側に配置されている。ハブフラン
ジは、第2筒状部の外周面にスプラインを、また内周部
にスプライン溝を有している。外周スプラインはドリブ
ンプレートに係合し、内周のスプライン溝はシャフトの
スプライン歯に係合している。
る多板クラッチは、フライホイールに固定される第1筒
状部と、第1筒状部の内周側に配置された第2筒状部を
有しシャフトに連結されるハブフランジと、前記第1筒
状部および第2筒状部にそれぞれ係合するカーボン製の
ドライブプレートおよびドリブンプレートと、両プレー
トをフライホイール側に押圧または押圧解除するための
押圧機構とを備えている。押圧機構は、プレッシャープ
レートとそれを付勢するためのダイヤフラムスプリング
等からなり、第1筒状部に固定されて、両プレートのフ
ライホイール側と反対側に配置されている。ハブフラン
ジは、第2筒状部の外周面にスプラインを、また内周部
にスプライン溝を有している。外周スプラインはドリブ
ンプレートに係合し、内周のスプライン溝はシャフトの
スプライン歯に係合している。
【0003】ハブとドリブンプレートを軸方向に移動自
在にすることで、クラッチ切断時のドラグを防止してい
る。しかし、そのままではハブが軸方向に抜けてしまう
ため、ハブの軸方向移動を規制する構造が必要である。
そのような構造として、ハブフランジの外周スプライン
に接線方向または半径方向に延びるロールピンが装着す
るものが知られている。ロールピンのスプラインの溝に
露出した部分が、隣接する2個のドリブンプレートの歯
の軸方向間に入り込んでいる。一方、ドリブンプレート
およびドライブプレートプレートは、軸方向において移
動範囲がフライホイールとプレッシャプレートで限定さ
れている。このように移動範囲の制限されたドリブンプ
レートに対し、前述のようにロールピンを介してハブフ
ランジが軸方向に係合することで、ハブフランジの軸方
向の位置が所定範囲内に制限される。
在にすることで、クラッチ切断時のドラグを防止してい
る。しかし、そのままではハブが軸方向に抜けてしまう
ため、ハブの軸方向移動を規制する構造が必要である。
そのような構造として、ハブフランジの外周スプライン
に接線方向または半径方向に延びるロールピンが装着す
るものが知られている。ロールピンのスプラインの溝に
露出した部分が、隣接する2個のドリブンプレートの歯
の軸方向間に入り込んでいる。一方、ドリブンプレート
およびドライブプレートプレートは、軸方向において移
動範囲がフライホイールとプレッシャプレートで限定さ
れている。このように移動範囲の制限されたドリブンプ
レートに対し、前述のようにロールピンを介してハブフ
ランジが軸方向に係合することで、ハブフランジの軸方
向の位置が所定範囲内に制限される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例では、ロー
ルピンを取り付けるための孔をハブフランジに形成しな
ければならず、またロールピンを取り付ける作業も必要
になる。本願発明の目的は、ハブフランジのの軸方向の
位置決めを簡単な構造で実現することにある。
ルピンを取り付けるための孔をハブフランジに形成しな
ければならず、またロールピンを取り付ける作業も必要
になる。本願発明の目的は、ハブフランジのの軸方向の
位置決めを簡単な構造で実現することにある。
【0005】
【諜題を解決するための手段】請求項1に記載の多板ク
ラッチは、回転フライホイールから出力側回転体にトル
クを伝達および遮断するためのクラッチであり、入力側
部材と出力側部材と複数の第1環状摩擦板と複数の第2
環状摩擦板と押圧機構とを備えている。入力側部材は、
回転フライホイールに固定される第1筒状部を含む。出
力側部材は、第1筒状部の内周側に配置された第2筒状
部を含み、出力側回転体に相対回転不能にかつ軸方向に
移動可能に係合する。複数の第1環状摩擦板は、第1筒
状部と前記第2筒状部との間に配置され、外周部が前記
第1筒状部に軸方向に相対移動可能にかつ相対回転不能
に係合する。複数の第2環状摩擦板は、第1環状摩擦板
と軸方向に交互に配置され、内周部が第2筒状部に軸方
向に相対移動可能にかつ相対回転不能に係合する。押圧
機構は、第1筒状部に固定され、両環状摩擦板の前記フ
ライホイール側と反対側に配置され、両環状摩擦板を前
記フライホイール側に押圧および押圧解除する。複数の
第1環状摩擦板は、第2筒状部の軸方向両端に各々当接
可能な内周当接部を有する2枚の第1環状摩擦板を含
む。
ラッチは、回転フライホイールから出力側回転体にトル
クを伝達および遮断するためのクラッチであり、入力側
部材と出力側部材と複数の第1環状摩擦板と複数の第2
環状摩擦板と押圧機構とを備えている。入力側部材は、
回転フライホイールに固定される第1筒状部を含む。出
力側部材は、第1筒状部の内周側に配置された第2筒状
部を含み、出力側回転体に相対回転不能にかつ軸方向に
移動可能に係合する。複数の第1環状摩擦板は、第1筒
状部と前記第2筒状部との間に配置され、外周部が前記
第1筒状部に軸方向に相対移動可能にかつ相対回転不能
に係合する。複数の第2環状摩擦板は、第1環状摩擦板
と軸方向に交互に配置され、内周部が第2筒状部に軸方
向に相対移動可能にかつ相対回転不能に係合する。押圧
機構は、第1筒状部に固定され、両環状摩擦板の前記フ
ライホイール側と反対側に配置され、両環状摩擦板を前
記フライホイール側に押圧および押圧解除する。複数の
第1環状摩擦板は、第2筒状部の軸方向両端に各々当接
可能な内周当接部を有する2枚の第1環状摩擦板を含
む。
【0006】第2環状摩擦板および第1環状摩擦板は、
回転フライホイールと押圧機構との軸方向間に配置され
て軸方向の動きが制限されている。さらに、2枚の第1
環状摩擦板の内周当接部が第2筒状部の軸方向両端に当
接するため、簡単な構造で出力側部材の軸方向への移動
が制限される。このように、特別な部材を設けることな
く、簡単な構造で出力側部材の軸方向の位置決めをでき
る。
回転フライホイールと押圧機構との軸方向間に配置され
て軸方向の動きが制限されている。さらに、2枚の第1
環状摩擦板の内周当接部が第2筒状部の軸方向両端に当
接するため、簡単な構造で出力側部材の軸方向への移動
が制限される。このように、特別な部材を設けることな
く、簡単な構造で出力側部材の軸方向の位置決めをでき
る。
【0007】請求項2に記載の多板クラッチでは、第1
環状摩擦板はカーボン製であり、第2筒状部の軸方向両
端に設けられ内周当接部に当接するカーボン製摺動部を
さらに備えている。これによりたとえ第1環状摩擦板の
内周当接部が第2筒状部側と摺動しても、カーボンとカ
ーボンが摺動するため、両側に磨耗が少ない。請求項3
に記載の多板クラッチでは、第2筒状部には軸方向に延
びる複数の外周歯が形成されており、カーボン製摺動部
は外周歯の形状を有している。
環状摩擦板はカーボン製であり、第2筒状部の軸方向両
端に設けられ内周当接部に当接するカーボン製摺動部を
さらに備えている。これによりたとえ第1環状摩擦板の
内周当接部が第2筒状部側と摺動しても、カーボンとカ
ーボンが摺動するため、両側に磨耗が少ない。請求項3
に記載の多板クラッチでは、第2筒状部には軸方向に延
びる複数の外周歯が形成されており、カーボン製摺動部
は外周歯の形状を有している。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態による
自動車用乾式多板クラッチ1の断面図である。図1のO
−Oが乾式多板クラッチ1の回転軸線である。乾式多板
クラッチ1は、エンジン(図示せず)のフライホイール
2からトランスミッションの入力軸(図示せず)にトル
クを伝達および遮断するための装置である。この乾式多
板クラッチ1は、主に、入力側部材であるフライホイー
ルリング5(第1筒状部)と、出力側部材であるハブフ
ランジ6と、フライホイールリング5とハブフランジ6
との間に配置された複数のドライブプレート7および複
数のドリブンプレート8からなる摩擦板群9と、両プレ
ート7,8を圧接および圧接解除するためのクラッチカ
バー組立体10とを備えている。
自動車用乾式多板クラッチ1の断面図である。図1のO
−Oが乾式多板クラッチ1の回転軸線である。乾式多板
クラッチ1は、エンジン(図示せず)のフライホイール
2からトランスミッションの入力軸(図示せず)にトル
クを伝達および遮断するための装置である。この乾式多
板クラッチ1は、主に、入力側部材であるフライホイー
ルリング5(第1筒状部)と、出力側部材であるハブフ
ランジ6と、フライホイールリング5とハブフランジ6
との間に配置された複数のドライブプレート7および複
数のドリブンプレート8からなる摩擦板群9と、両プレ
ート7,8を圧接および圧接解除するためのクラッチカ
バー組立体10とを備えている。
【0009】ハブフランジ6は、中心に配置されたボス
11と、ボス11から一体に外周側に広がるフランジ1
2と、フランジ12の外周に一体に設けられた第2筒状
部13とを有している。ボス11の中心にはスプライン
孔11aが形成されており、このスプライン孔11aが
トランスミッションの入力軸のスプライン歯に噛み合っ
ている。これにより、ハブフランジ6はトランスミッシ
ョンの入力軸に対して相対回転不能にかつ軸方向に移動
自在になっている。ハブフランジ6のフランジ12に
は、円周方向に間隔を隔てて複数の円形空気通路開口1
4が設けられている。第2筒状部13はフランジ12か
ら軸方向両側に突出している。第2筒状部13の外周に
は軸方向に延びる多数の外歯18a(第1歯部)が形成
されている。第2筒状部13の軸方向両側に突出してい
る部分には、それぞれ複数の空気通路孔19,20が設
けられている。空気通路孔19,20は、それぞれ、第
2筒状部13をほぼ半径方向に貫通しており、半径方向
外側の端部が外歯18a間の底部に開口している。
11と、ボス11から一体に外周側に広がるフランジ1
2と、フランジ12の外周に一体に設けられた第2筒状
部13とを有している。ボス11の中心にはスプライン
孔11aが形成されており、このスプライン孔11aが
トランスミッションの入力軸のスプライン歯に噛み合っ
ている。これにより、ハブフランジ6はトランスミッシ
ョンの入力軸に対して相対回転不能にかつ軸方向に移動
自在になっている。ハブフランジ6のフランジ12に
は、円周方向に間隔を隔てて複数の円形空気通路開口1
4が設けられている。第2筒状部13はフランジ12か
ら軸方向両側に突出している。第2筒状部13の外周に
は軸方向に延びる多数の外歯18a(第1歯部)が形成
されている。第2筒状部13の軸方向両側に突出してい
る部分には、それぞれ複数の空気通路孔19,20が設
けられている。空気通路孔19,20は、それぞれ、第
2筒状部13をほぼ半径方向に貫通しており、半径方向
外側の端部が外歯18a間の底部に開口している。
【0010】第2筒状部13の両端には、図3〜5に示
すように、外歯18aの形状に沿った浅い溝13aが形
成されている。溝13a内には、同形状のカーボン製摺
動部材51が嵌め込まれている。カーボン製摺動部材5
1は第2筒状部13より軸方向に突出している。また、
第2筒状部13の軸方向端面には複数の回り止め突起1
3bが形成されている。カーボン製摺動部材51は突起
13bに嵌まる凹部51aを有している。
すように、外歯18aの形状に沿った浅い溝13aが形
成されている。溝13a内には、同形状のカーボン製摺
動部材51が嵌め込まれている。カーボン製摺動部材5
1は第2筒状部13より軸方向に突出している。また、
第2筒状部13の軸方向端面には複数の回り止め突起1
3bが形成されている。カーボン製摺動部材51は突起
13bに嵌まる凹部51aを有している。
【0011】第2筒状部13の半径方向外側にはフライ
ホイールリング5が同心に配置されている。フライホイ
ールリング5は、図1において左側の端部がエンジンの
フライホイール2に複数のボルト22(中心線のみ図
示)で固定される。フライホイールリング5は内周側に
軸方向に延びる複数の内歯23aを備えている。フライ
ホイールリング5の外周面の軸方向に間隔を隔てた複数
箇所(例えば3箇所)には、空気通路溝24が設けられ
ている。図1に示すように、空気通路溝24はドリブン
プレート8の半径方向外側に設けられている。個々の空
気通路溝24はフライホイールリング5の円周方向に沿
って円弧状に延びており、その底部は複数の内歯23a
の底面に開口している。空気通路溝24が円周方向に長
く延びていることで、フライホイールリング5が軽量化
されている。
ホイールリング5が同心に配置されている。フライホイ
ールリング5は、図1において左側の端部がエンジンの
フライホイール2に複数のボルト22(中心線のみ図
示)で固定される。フライホイールリング5は内周側に
軸方向に延びる複数の内歯23aを備えている。フライ
ホイールリング5の外周面の軸方向に間隔を隔てた複数
箇所(例えば3箇所)には、空気通路溝24が設けられ
ている。図1に示すように、空気通路溝24はドリブン
プレート8の半径方向外側に設けられている。個々の空
気通路溝24はフライホイールリング5の円周方向に沿
って円弧状に延びており、その底部は複数の内歯23a
の底面に開口している。空気通路溝24が円周方向に長
く延びていることで、フライホイールリング5が軽量化
されている。
【0012】フライホイールリング5の内側とハブフラ
ンジ6の第2筒状部13との間には、摩擦板群9が配置
されている。摩擦板群9は、軸方向にはフライホイール
2の摩擦面と環状のプレッシャープレート(後述)との
間に配置されている。摩擦板群9は、互いに軸方向に交
互に並ぶ状態で配置されている4枚のドライブプレート
7と3枚のドリブンプレート8とからなる。ドライブプ
レート7及びドリブンプレート8は乾式のカーボン製環
状摩擦板であり、いずれもトランスミッションの入力軸
と同心に配置されている。ドライブプレート7は外周部
に放射状の突起26を備え、突起26はフライホイール
リング5の内歯23aに相対回転不能にかつ軸方向に摺
動自在に係合している。ドリブンプレート8は放射状の
突起27(第2歯部)を内周部に備えており、突起27
は第2筒状部13の外歯18aに相対回転不能にかつ軸
方向に摺動自在に係合している。
ンジ6の第2筒状部13との間には、摩擦板群9が配置
されている。摩擦板群9は、軸方向にはフライホイール
2の摩擦面と環状のプレッシャープレート(後述)との
間に配置されている。摩擦板群9は、互いに軸方向に交
互に並ぶ状態で配置されている4枚のドライブプレート
7と3枚のドリブンプレート8とからなる。ドライブプ
レート7及びドリブンプレート8は乾式のカーボン製環
状摩擦板であり、いずれもトランスミッションの入力軸
と同心に配置されている。ドライブプレート7は外周部
に放射状の突起26を備え、突起26はフライホイール
リング5の内歯23aに相対回転不能にかつ軸方向に摺
動自在に係合している。ドリブンプレート8は放射状の
突起27(第2歯部)を内周部に備えており、突起27
は第2筒状部13の外歯18aに相対回転不能にかつ軸
方向に摺動自在に係合している。
【0013】軸方向両端のドライブプレート7は、中間
の2枚のドライブプレート7より内径が小さい。すなわ
ち、軸方向両端のドライブプレート7は、より内周側に
延びる内周当接部7aを有している。内周当接部7a
は、第2筒状部13の軸方向両側まで延びており、第2
筒状部13の軸方向両端に固定されたカーボン製摺動部
材51に対向している。なお、初期におけるクラッチ連
結状態では、内周当接部7aとカーボン製摺動部材51
との間には隙間が確保されている。
の2枚のドライブプレート7より内径が小さい。すなわ
ち、軸方向両端のドライブプレート7は、より内周側に
延びる内周当接部7aを有している。内周当接部7a
は、第2筒状部13の軸方向両側まで延びており、第2
筒状部13の軸方向両端に固定されたカーボン製摺動部
材51に対向している。なお、初期におけるクラッチ連
結状態では、内周当接部7aとカーボン製摺動部材51
との間には隙間が確保されている。
【0014】クラッチカバー組立体10は、クラッチカ
バー28と、クラッチカバー28内に配置された環状の
プレッシャープレート29と、プレッシャープレート2
9をフライホイール2側に付勢するためのダイヤフラム
スプリング30と、ダイヤフラムスプリング30をクラ
ッチカバー28側に支持する支持機構31とを主に備え
ている。
バー28と、クラッチカバー28内に配置された環状の
プレッシャープレート29と、プレッシャープレート2
9をフライホイール2側に付勢するためのダイヤフラム
スプリング30と、ダイヤフラムスプリング30をクラ
ッチカバー28側に支持する支持機構31とを主に備え
ている。
【0015】クラッチカバー28は前述のボルト22に
よりフライホイールリング5の端面に固定されている。
クラッチカバー28は、アルミニウムを主とした金属製
であり、軽量化されている。プレッシャープレート29
は、最もクラッチカバー28側に配置されたドライブプ
レート7の図1右側に配置されている。プレッシャープ
レート29は、放射状の突起32を外周部に備え、突起
32が内歯23aに相対回転不能にかつ軸方向に摺動自
在に係合している。プレッシャープレート29の背面
(ドリブンプレート8と反対側の面)の内周寄りの部分
には、半円形断面を有する環状隆起部33が一体に設け
られている。
よりフライホイールリング5の端面に固定されている。
クラッチカバー28は、アルミニウムを主とした金属製
であり、軽量化されている。プレッシャープレート29
は、最もクラッチカバー28側に配置されたドライブプ
レート7の図1右側に配置されている。プレッシャープ
レート29は、放射状の突起32を外周部に備え、突起
32が内歯23aに相対回転不能にかつ軸方向に摺動自
在に係合している。プレッシャープレート29の背面
(ドリブンプレート8と反対側の面)の内周寄りの部分
には、半円形断面を有する環状隆起部33が一体に設け
られている。
【0016】ダイヤフラムスプリング30は、環状部3
0aと環状部30aの内周から半径方向内方へ延びる複
数のレバー部30bとから構成されている。レバー部3
0bは円周方向に等間隔を隔てて設けてあり、隣接する
レバー部30bの間にスリットが形成されるとともに、
各スリットの半径方向外側の部分に、円周方向幅が比較
的広い切り欠き30cが形成されている。
0aと環状部30aの内周から半径方向内方へ延びる複
数のレバー部30bとから構成されている。レバー部3
0bは円周方向に等間隔を隔てて設けてあり、隣接する
レバー部30bの間にスリットが形成されるとともに、
各スリットの半径方向外側の部分に、円周方向幅が比較
的広い切り欠き30cが形成されている。
【0017】支持機構31は、ダイヤフラムスプリング
30の環状部30aの内周部を支持する1対の第1及び
第2環状支持部材35,36と、両環状支持部材35,
36をクラッチカバー28に固定する複数のボルト37
とを主に備えている。1対の環状支持部材35,36は
鋼製である。環状支持部材35,36はダイヤフラムス
プリング30に沿って円周方向に延びており、それぞれ
外周部に支持部38、39を備えている。支持部38,
39は、それぞれ、ダイヤフラムスプリング30に当接
する部分が半円形等の凸形断面を有している。第1環状
支持部材35の支持部38がダイヤフラムスプリング3
0に対してクラッチカバー28側(図1の右側)から当
接し、第2環状支持部材36の支持部39がダイヤフラ
ムスプリング30に対してハブフランジ6側(図1の左
側)から当接している。支持部38の内周側で図1の右
側には環状に延びる薄い着座部40が一体に形成されて
いる。着座部40には、軸方向に延びる複数の脚部41
が円周方向に間隔を隔てて一体に形成されている。ま
た、支持部39の内周側で図1の左側には環状に延びる
薄い環状部42が一体に形成されている。環状部42に
は、軸方向に延びる複数の突部43が円周方向に間隔を
隔てて一体に設けられている。突部43は支持部39の
内周にも連続している。脚部41と突部43とは互いに
接近する方に突出しており、図1に示す組立状態では、
脚部41はダイヤフラムスプリング30の切り欠き30
cを通って先端面が突部43に着座している。
30の環状部30aの内周部を支持する1対の第1及び
第2環状支持部材35,36と、両環状支持部材35,
36をクラッチカバー28に固定する複数のボルト37
とを主に備えている。1対の環状支持部材35,36は
鋼製である。環状支持部材35,36はダイヤフラムス
プリング30に沿って円周方向に延びており、それぞれ
外周部に支持部38、39を備えている。支持部38,
39は、それぞれ、ダイヤフラムスプリング30に当接
する部分が半円形等の凸形断面を有している。第1環状
支持部材35の支持部38がダイヤフラムスプリング3
0に対してクラッチカバー28側(図1の右側)から当
接し、第2環状支持部材36の支持部39がダイヤフラ
ムスプリング30に対してハブフランジ6側(図1の左
側)から当接している。支持部38の内周側で図1の右
側には環状に延びる薄い着座部40が一体に形成されて
いる。着座部40には、軸方向に延びる複数の脚部41
が円周方向に間隔を隔てて一体に形成されている。ま
た、支持部39の内周側で図1の左側には環状に延びる
薄い環状部42が一体に形成されている。環状部42に
は、軸方向に延びる複数の突部43が円周方向に間隔を
隔てて一体に設けられている。突部43は支持部39の
内周にも連続している。脚部41と突部43とは互いに
接近する方に突出しており、図1に示す組立状態では、
脚部41はダイヤフラムスプリング30の切り欠き30
cを通って先端面が突部43に着座している。
【0018】前述のクラッチカバー28の内側端面に
は、第1環状支持部材35の着座部40背面ならびに内
周面及び外周面が着座する切り欠きが設けてあり、環状
支持部材35はこの切り欠きに着座した状態で、ボルト
37により固定されている。第1環状支持部材35にお
いて各脚部41とそれに連続する着座部40の部分に
は、ボルト37が通されるボルト挿通孔(ねじを備えて
いない孔)が設けてあり、これと同心のボルト挿通孔が
クラッチカバー28にも設けてある。第2環状支持部材
36の突部43とそれに連続する環状部42の部分には
ねじ孔が設けてあり、このねじ孔にボルト37のねじ部
が固定されている。
は、第1環状支持部材35の着座部40背面ならびに内
周面及び外周面が着座する切り欠きが設けてあり、環状
支持部材35はこの切り欠きに着座した状態で、ボルト
37により固定されている。第1環状支持部材35にお
いて各脚部41とそれに連続する着座部40の部分に
は、ボルト37が通されるボルト挿通孔(ねじを備えて
いない孔)が設けてあり、これと同心のボルト挿通孔が
クラッチカバー28にも設けてある。第2環状支持部材
36の突部43とそれに連続する環状部42の部分には
ねじ孔が設けてあり、このねじ孔にボルト37のねじ部
が固定されている。
【0019】以上に説明したように、複数のボルト37
により環状支持部材35,36はクラッチカバー28に
固定されている。そして、これらの環状支持部材35,
36に支持されたダイヤフラスプリング30はその環状
部30aの外周部がプレッシャープレート29の隆起部
33に当接し、プレッシャープレート29をフライホイ
ール2側(図1の左側)に付勢する。
により環状支持部材35,36はクラッチカバー28に
固定されている。そして、これらの環状支持部材35,
36に支持されたダイヤフラスプリング30はその環状
部30aの外周部がプレッシャープレート29の隆起部
33に当接し、プレッシャープレート29をフライホイ
ール2側(図1の左側)に付勢する。
【0020】ダイヤフラムスプリング30の内周部に隣
接して図示しないレリーズ装置が配置されている。レリ
ーズ装置が、ダイヤフラムスプリング30のレバー部3
0b先端をフライホイール2側に押すと、ダイヤフラム
スプリング30の環状部30a外周がプレッシャープレ
ート29から離れる。この結果、クラッチ連結が解除さ
れる。
接して図示しないレリーズ装置が配置されている。レリ
ーズ装置が、ダイヤフラムスプリング30のレバー部3
0b先端をフライホイール2側に押すと、ダイヤフラム
スプリング30の環状部30a外周がプレッシャープレ
ート29から離れる。この結果、クラッチ連結が解除さ
れる。
【0021】次に動作を説明する。クラッチ接続状態で
は、図示しないレリーズ装置はダイヤフラムスプリング
30をフライホイール2側に押圧しておらず、ダイヤフ
ラムスプリング30自らの弾性力がプレッシャープレー
ト29を摩擦板群9側に押し付けている。これにより、
ドライブプレート7とドリブンプレート8が互いに圧接
し、フライホイール2からフライホイールリング5に入
力されたトルクが、ドライブプレート7及びドリブンプ
レート8を介してハブフランジ6に伝達され、さらに、
ハブフランジ6からトランスミッションの入力軸へ出力
される。
は、図示しないレリーズ装置はダイヤフラムスプリング
30をフライホイール2側に押圧しておらず、ダイヤフ
ラムスプリング30自らの弾性力がプレッシャープレー
ト29を摩擦板群9側に押し付けている。これにより、
ドライブプレート7とドリブンプレート8が互いに圧接
し、フライホイール2からフライホイールリング5に入
力されたトルクが、ドライブプレート7及びドリブンプ
レート8を介してハブフランジ6に伝達され、さらに、
ハブフランジ6からトランスミッションの入力軸へ出力
される。
【0022】クラッチを遮断する場合、図示しないレリ
ーズ装置がダイヤフラムスプリング30のレバー部30
bの先端をフライホイール2側へ押し、ダイヤフラムス
プリング30の環状部30a外周部をプレッシャープレ
ート29から離れる方向に移動させる。これにより、ド
ライブプレート7とドリブンプレート8の圧接が解放さ
れ、クラッチが遮断される。
ーズ装置がダイヤフラムスプリング30のレバー部30
bの先端をフライホイール2側へ押し、ダイヤフラムス
プリング30の環状部30a外周部をプレッシャープレ
ート29から離れる方向に移動させる。これにより、ド
ライブプレート7とドリブンプレート8の圧接が解放さ
れ、クラッチが遮断される。
【0023】ハブフランジ6は2枚のドライブプレート
7の内周当接部7aによって軸方向の位置決めをされて
いる。すなわち、ドライブプレート7はフライホイール
2とクラッチカバー組立体10との間に軸方向に移動不
能となっている。そして、ハブフランジ6は、第2筒状
部6が2枚のドライブプレート7の内周当接部7aに挟
まれることで軸方向への移動量が規制されている。この
ように特別な部材を用いることなくハブフランジ6の位
置決めを行うため、部品点数が少ない。
7の内周当接部7aによって軸方向の位置決めをされて
いる。すなわち、ドライブプレート7はフライホイール
2とクラッチカバー組立体10との間に軸方向に移動不
能となっている。そして、ハブフランジ6は、第2筒状
部6が2枚のドライブプレート7の内周当接部7aに挟
まれることで軸方向への移動量が規制されている。この
ように特別な部材を用いることなくハブフランジ6の位
置決めを行うため、部品点数が少ない。
【0024】内周当接部7aがカーボン製摺動部材51
に摺動しても、両者がカーボンであるため、磨耗が少な
い。
に摺動しても、両者がカーボンであるため、磨耗が少な
い。
【0025】
【発明の効果】本発明に係る多板クラッチでは、第1環
状摩擦板および第2環状摩擦板は、回転フライホイール
と押圧機構との軸方向間に配置されて軸方向の動きが制
限されている。このように、特別な部材を設けることな
く、簡単な構造で出力側部材の軸方向の位置決めをでき
る。
状摩擦板および第2環状摩擦板は、回転フライホイール
と押圧機構との軸方向間に配置されて軸方向の動きが制
限されている。このように、特別な部材を設けることな
く、簡単な構造で出力側部材の軸方向の位置決めをでき
る。
【0026】第1環状摩擦板の内周当接部が第2筒状部
側と摺動しても、カーボンとカーボンが摺動するため、
両側に磨耗が少ない。
側と摺動しても、カーボンとカーボンが摺動するため、
両側に磨耗が少ない。
【図1】図1は本発明の第1実施例の自動車用乾式多板
クラッチの断面図。
クラッチの断面図。
【図2】乾式多板クラッチの一部を取り去った部分平面
図。
図。
【図3】図2の部分拡大図。
【図4】図3のIV−IV断面図。
【図5】図3のV−V断面図。
1 乾式多板クラッチ 2 フライホイール 5 フライホイール支持部 6 ハブフランジ 7 ドライブプレート 7a 内周当接部 8 ドリブンプレート 10 クラッチカバー組立体 13 第2筒状部 51 カーボン製摺動部材
Claims (3)
- 【請求項1】回転フライホイールから出力側回転体にト
ルクを伝達および遮断するための多板クラッチであっ
て、 前記回転フライホイールに固定される第1筒状部を含む
入力側部材と、 前記第1筒状部の内周側に配置された第2筒状部を含
み、前記出力側回転体に相対回転不能にかつ軸方向に移
動可能に係合する出力側部材と、 前記第1筒状部と前記第2筒状部との間に配置され、外
周部が前記第1筒状部に軸方向に相対移動可能にかつ相
対回転不能に係合する複数の第1環状摩擦板と、 前記第1環状摩擦板と軸方向に交互に配置され、内周部
が前記第2筒状部に軸方向に相対移動可能にかつ相対回
転不能に係合する複数の第2環状摩擦板と、 前記両環状摩擦板の前記フライホイール側と反対側で前
記第1筒状部に固定され、前記両環状摩擦板を前記フラ
イホイール側に押圧および押圧解除するため押圧機構と
を備え、 前記複数の第1環状摩擦板は、前記第2筒状部の軸方向
両端に各々当接可能な内周当接部を有する2枚の第1環
状摩擦板を含む、多板クラッチ。 - 【請求項2】前記第1環状摩擦板はカーボン製であり、 前記第2筒状部の軸方向両端に設けられ前記内周当接部
に対向するカーボン製摺動部をさらに備えている、請求
項1に記載の多板クラッチ。 - 【請求項3】前記第2筒状部には、軸方向に延びる複数
の外周歯が形成されており、 前記カーボン製摺動部は前記外周歯の形状を有してい
る、請求項2に記載の多板クラッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07174296A JP3447171B2 (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | 多板クラッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07174296A JP3447171B2 (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | 多板クラッチ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09264335A true JPH09264335A (ja) | 1997-10-07 |
JP3447171B2 JP3447171B2 (ja) | 2003-09-16 |
Family
ID=13469290
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07174296A Expired - Fee Related JP3447171B2 (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | 多板クラッチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3447171B2 (ja) |
-
1996
- 1996-03-27 JP JP07174296A patent/JP3447171B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3447171B2 (ja) | 2003-09-16 |
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Legal Events
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