JPH09263728A - 表面処理組成物 - Google Patents
表面処理組成物Info
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- JPH09263728A JPH09263728A JP8357207A JP35720796A JPH09263728A JP H09263728 A JPH09263728 A JP H09263728A JP 8357207 A JP8357207 A JP 8357207A JP 35720796 A JP35720796 A JP 35720796A JP H09263728 A JPH09263728 A JP H09263728A
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Abstract
用が永続し、更に充分な耐候性を併せもつ基材の表面処
理組成物。 【解決手段】 下記一般式(I)で表されるケイ素含有
有機含フッ素ポリマー(1)、含フッ素有機溶剤
(2)、及び、前記含フッ素有機溶剤(2)と相溶性を
有する有機溶剤 [ただし、含フッ素有機溶剤(2)を除
く] (3)を含有してなる表面処理組成物。 式中、Rf は、パーフルオロアルキル基、Zはフッ素又
はトリフルオロメチル基、a、b、c、d、eは0又は
1以上の整数、a+b+c+d+eは、少なくとも1以
上であり、a、b、c、d、eでくくられた各繰り返し
単位の存在順序は、式中において限定されない。Yは水
素又は炭素数1〜4のアルキル基、Xは水素、臭素又は
ヨウ素、R1 は水酸基又は加水分解可能な置換基、R2
は水素又は1価の炭化水素基、lは0、1又は2、m
は、1、2又は3、nは1以上の整数。
Description
汚染防止効果と優れた耐候性を付与し、かつ経済性に優
れた基材の表面処理組成物に関する。
OA機器、家電製品等として汎用されている。これらの
基材表面は、車内、オフィス内、室内等に浮遊するゴミ
が付着したり、食品、機器用のオイル等に混合されてい
る拭き取り困難な油状物質が付着したり、使用中にヒト
の手により指紋が付着したりして汚染されるため、これ
らの汚染物質が付着しにくく、更には、いったん付着し
た汚染物質が容易に除去することができるような防汚の
ための工夫が必要となる。
ラス表面の防汚処理手段として、ガラス表面にポリジメ
チルシロキサン等の高分子物質を直接塗布するか又は処
理剤に浸漬することによって塗膜を形成する技術が開示
されている。また、化学吸着法によってフッ素を含む化
学吸着単分子膜をガラス表面に形成させる技術も知られ
ている。
面の防汚処理手段として、亜鉛系メッキ皮覆の上層にシ
リカゾルシランカップリング剤を配合したクロメート皮
覆を形成せしめ、その上層にイソシアネート系塗料組成
物を用いて薄膜塗装をした有機複合メッキ鋼板に関する
技術が開示されている。
める目的で、反射防止膜の上層にパーフルオロポリエー
テル化合物をシラン処理した化合物の皮膜を形成せしめ
る技術が提案されている。
技術は、いずれも汚染防止作用を高めるために一定の効
果を有するものではあるが、高価な含フッ素有機溶剤を
多量に使用しなければならないので、生産コストの点で
問題があるものであった。上記の現状に鑑み、本発明
は、充分な汚染防止作用を有するとともにその作用が永
続し、更に充分な耐候性を併せもつ基材の表面処理組成
物であって、かつ、経済性にも優れたものを提供するこ
とを目的とするものである。
は、下記一般式(I)で表されるケイ素含有有機含フッ
素ポリマー(1)、含フッ素有機溶剤(2)、及び、前
記含フッ素有機溶剤(2)と相溶性を有する有機溶剤
[ただし、含フッ素有機溶剤(2)を除く](3)を含
有してなることを特徴とする。
表す。Zは、フッ素又はトリフルオロメチル基を表す。
a、b、c、d、eは、それぞれ独立して、0又は1以
上の整数を表し、a+b+c+d+eは、少なくとも1
以上であり、a、b、c、d、eでくくられた各繰り返
し単位の存在順序は、式中において限定されない。Y
は、水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Xは、
水素、臭素又はヨウ素を表す。R1 は、水酸基又は加水
分解可能な置換基を表す。R2 は、水素又は1価の炭化
水素基を表す。lは、0、1又は2を表す。mは、1、
2又は3を表す。nは、1以上の整数を表す。以下に本
発明を詳述する。
上記一般式(I)で表されるケイ素含有有機含フッ素ポ
リマー(1)である。上記一般式(I)で表される式
中、Rf としては、通常、有機含フッ素ポリマーを構成
するパーフルオロアルキル基であれば特に限定されず、
例えば、炭素数1〜16の直鎖状又は分岐状のものを挙
げることができる。好ましくは、CF3−、C2 F
5 −、C3 F7 −である。
いしトリフルオロメチル基でもよい。上記一般式(I)
中のa、b、c、d、eは、ケイ素含有有機含フッ素ポ
リマーの主骨格を構成するパーフルオロポリエーテル鎖
の繰り返し単位数を表し、0又は1以上の整数でありa
+b+c+d+eが1以上であれば特に限定されない
が、それぞれ独立して、0〜200が好ましく、後述す
るケイ素含有有機含フッ素ポリマーの分子量を考慮すれ
ば、より好ましくは、それぞれ独立して、0〜50であ
る。a+b+c+d+eは、好ましくは、1〜100で
ある。
繰り返し単位の存在順序は、便宜上一般式(I)中にお
いてはこの順に記載したが、通常のパーフルオロポリエ
ーテル鎖の構成に鑑み、これらの各繰り返し単位の結合
順序は、この順に限定されるものではない。
数1〜4のアルキル基を表す。上記炭素数1〜4のアル
キル基としては特に限定されず、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル等を挙げることができ、直鎖状で
あっても分岐状であってもよい。上記一般式(I)のX
は、水素、臭素又はヨウ素を表す。Xが臭素又はヨウ素
である場合には、本発明のケイ素含有有機含フッ素ポリ
マーはラジカル反応性が高くなるので、化学結合により
他の化合物と結合させるのには好都合である。
ポリエーテル鎖を構成する炭素とこれに結合するケイ素
との間に存在するアルキレン基の炭素数を表し、0、1
又は2であるが、より好ましくは、0である。
する置換基R1 の結合数を表し、1、2又は3である。
置換基R1 が結合していない部分には、当該ケイ素には
R2が結合する。
換基を表す。上記加水分解可能な置換基としては特に限
定されず、好ましいものとしては、例えば、ハロゲン、
−OR3 、−OCOR3 、−OC(R3 )=C(R4 )
2 、−ON=C(R3 )2 、−ON=CR5 [式中、R
3 は、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表し、
R4 は、水素又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表
し、R5 は、炭素数3〜6の2価の脂肪族炭化水素基を
表す。]等を挙げることができる。より好ましくは、塩
素、−OCH3 、−OC2 H5 である。
表す。上記1価の炭化水素基としては特に限定されず、
好ましいものとしては、例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、ブチル等を挙げることができ、直鎖状であっても
分岐状であってもよい。
を表し、特に上限はないが、本発明の目的を達するため
には、1〜10の整数であることが好ましい。上記n
は、一般式(I)中においては整数を表すが、このよう
な整数nを有する一般式(I)で表されるポリマーの混
合物として本発明に係るケイ素含有有機含フッ素ポリマ
ーが存在していてもよい。このように混合物としてケイ
素含有有機含フッ素ポリマーが存在する場合には、上記
nは、当該混合物中において平均値として表すことがで
き、当該ケイ素含有有機含フッ素ポリマーが混合物とし
て存在する場合には、本発明の目的を考慮すれば、nの
平均値は、1.3〜3が好ましく、1.5〜2.5が特
に好ましい。
子量は、5×102 〜1×105 が好ましい。5×10
2 未満では、本発明の効果を発揮せず、1×105 を超
えると加工性に乏しくなる。より好ましくは、1×10
3 〜1×104 である。
ましいものとして、例えば、下記一般式(II)で表さ
れるもの等を挙げることができる。
X、R1 、R2 、l、m、nは、前記と同じ。上記一般
式(II)中のpは、1以上の整数であれば特に限定さ
れないが、1〜200が好ましく、本発明のケイ素含有
有機含フッ素ポリマーの分子量を考慮すれば、より好ま
しくは、1〜50である。
子量は、5×102 〜1×105 が好ましい。5×10
2 未満では、本発明の効果を発揮せず、1×105 を超
えると加工性に乏しくなる。より好ましくは、1×10
3 〜1×104 である。
通常市販されているパーフルオロポリエーテルを原料と
して用い、末端に例えば、ヨウ素を導入した後、これ
に、例えば、下記一般式[式中、Y、R1 、R2 、l、
mは、前記と同じ。]で表されるビニルシラン化合物を
反応させること等により得ることができる。
含フッ素有機溶剤(2)である。上記含フッ素有機溶剤
(2)としては特に限定されず、例えば、パーフルオロ
ヘキサン、パーフルオロメチルシクロヘキサン、パーフ
ルオロ−1,3―ジメチルシクロヘキサン、HCFC2
25(CF3 CF2 CHCl2 とCClF2 CF2 CH
ClFとの混合物)等を挙げることができる。
上記含フッ素有機溶剤(2)と相溶性を有する有機溶剤
[ただし、含フッ素有機溶剤(2)を除く](3)であ
る。本発明においては、上記有機溶剤(3)は、上記含
フッ素有機溶剤(2)と互いに相溶性があることが必要
である。相溶性がない場合、混合後に放置した際に相分
離を起こし、本発明の目的を達成することができない。
ず、例えば、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エ
ステル類、フッ素を除くハロゲン化炭化水素類、ハロゲ
ン化炭化水素類以外の炭化水素類等を挙げることができ
る。
ず、例えば、炭素数1〜8の一価のアルコール、エチレ
ングリコール、グリセリン等の多価アルコール等を挙げ
ることができる。なかでも、入手容易でかつ上記ケイ素
含有有機含フッ素ポリマー(1)を溶解するのに好適で
あることから、炭素数1〜4の一価のアルコールが好ま
しく、より好ましくは、イソプロパノールである。
えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノン等を挙げることができる。
例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等
を挙げることができる。
例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等を挙げることができ
る。
しては特に限定されず、例えば、ジクロロメタン、クロ
ロホルム、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレ
ン、ブロモベンゼン等を挙げることができる。
類等としては特に限定されず、例えば、ヘキサン、シク
ロヘキサン、イソオクタン、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等を挙げることができる。
ッ素有機溶剤(2)及び有機溶剤(3)は、ケイ素含有
有機含フッ素ポリマー(1)の溶媒として機能する。含
フッ素有機溶剤(2)及び有機溶剤(3)のうち、含フ
ッ素有機溶剤(2)は高価であるが、有機溶剤(3)は
一般に安価であり、含フッ素有機溶剤(2)に比較して
有機溶剤(3)の配合比率を高めることにより、本発明
の表面処理組成物を安価に調製することができる。
素有機溶剤(2)と有機溶剤(3)との重量配合比率
は、(2):(3)が1:99〜99:1の範囲である
ことが好ましい。含フッ素有機溶剤(2)が1重量%未
満であるとケイ素含有有機含フッ素ポリマー(1)の溶
解性が低下して表面処理組成物としての機能が果たせな
くなり、99重量%を超えると、本発明の表面処理組成
物の実用的なコストを達成することができない。より好
ましくは、1:99〜50:50である。
っては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、カー
ボン、セメント等の微粉末充填剤、チタン、アルミニウ
ム、ケイ素等のアルコキシド、その他の低分子量ポリテ
トラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体等のフッ素樹脂の微粉末
等を、硬度調整剤又は増量剤等として添加することがで
きる。また、通常の架橋剤や水、塩酸、硫酸、カルボン
酸、スルホン酸等の硬化触媒を更に加えて、硬度調整を
行うこともできる。
っては、対象となる基材の表面に、上記表面処理組成物
を塗布する方法を採ることができる。上記塗布方法とし
ては、例えば、刷毛塗り、スプレー塗装、スピン塗装、
浸漬塗装、ロールコート塗装、グラビアコート塗装、カ
ーテンフロー塗装等を挙げることができる。
含有有機含フッ素ポリマーを、あらかじめシラン化合物
を含有してなる処理液で表面に下地層を形成させた基材
表面に塗布する方法を用いてもよい。上記シラン化合物
としては特に限定されず、例えば、一般式(III) Si(OR11)4 (III) [式中、R11は、脂肪族炭化水素基を表し、その炭素数
は特に限定されない。]で表されるケイ素のアルコキシ
ド化合物、一般式(III)で表される化合物の部分加
水分解縮合生成物等を挙げることができる。なかでも、
入手容易であることから、テトラエトキシシランが好ま
しい。
エチルアルコール、イソプロピルアルコール、酢酸エチ
ル、アセトン等の有機溶媒又は水溶媒によって所定濃度
の溶液とする。この濃度は特に限定されないが、2〜8
0重量%の範囲内にあることが好ましい。2重量%未満
であると、シリカゾルの形成に長時間を要し、80重量
%を超えると、液粘度が高くなりすぎて作業性を損なう
ので好ましくない。上記溶液に通常の触媒、例えば、塩
酸を加えて所定時間静置してシリカゾルとなした後、塗
布作業に適した濃度まで上記溶媒を用いて希釈する。静
置時間は特に限定されないが、例えば、2〜10日であ
る。希釈濃度は所望する下地層の厚さによって異なる
が、例えば、0.2〜2重量%の範囲内である。
る。塗布方法としては、例えば、刷毛塗り、スプレー塗
装、スピン塗装、浸漬塗装、ロールコート塗装、グラビ
アコート塗装、カーテンフロー塗装等を挙げることがで
きる。上記操作によって、基材表面にシラノールポリマ
ーのゲル層が形成される。
化ケイ素を主成分とする下地層を形成することができ
る。加熱温度は基材によって異なるが、例えば、100
〜300℃の範囲内である。加熱時間は特に限定されな
いが、例えば、10分〜3時間の範囲内である。形成さ
れる下地層の厚さは特に限定されないが、通常、0.0
5〜0.1μmの範囲内である。
有機含フッ素ポリマーを上記の表面に下地層を形成させ
た基材表面に塗布する。塗布方法としては、例えば、刷
毛塗り、スプレー塗装、スピン塗装、浸漬塗装、ロール
コート塗装、グラビアコート塗装、カーテンフロー塗装
等を挙げることができる。
層の厚みは特に限定されるものではないが、0.001
〜0.03μmが好ましい。0.001μm未満である
と汚染防止作用が乏しくなり、0.03μmを超えると
層が厚すぎて使用に障害が生じるので好ましくない。
きる基材としては、例えば、以下に掲げるもの等の汚染
されやすい部分等を挙げることができる。ネクタイピ
ン、ネックレス、ピアス等の装飾品;水道蛇口、金管楽
器、木管楽器、ゴルフクラブ、扉の取っ手、ダンベル、
刃物等の金属又はメッキ製品;碍子、タイル、衛生陶
器、食器、屋根瓦等のセラミック材料;墓石、碁石、大
理石等の石材;壁紙、ふすま紙、書籍、ポスター、写真
等の紙製品;財布、靴、鞄、時計バンド、野球用グロー
ブ等の皮革製品。
表面等の家電製品;コピー機のコンタクトガラス、OH
P本体のミラー、OHPシート、キーボード、電話機、
事務机等の事務関連用品;グラス、食器棚の扉、鏡、窓
ガラス、電灯の傘、シャンデリア等の家庭用品;ショー
ウインド、電話ボックス、水槽のガラス等の建築材料;
車両ガラス、車体の塗装面等の車両部品;メガネフレー
ム、水中メガネのガラス、ゴーグル、ヘルメット、時計
の文字盤のカバーガラス等の装身具;パチンコ台のガラ
ス、トランプ、麻雀パイ等の遊具;家具、ピアノ等の塗
装面。
永続すること、及び、表面処理組成物を容易に調製する
ことができること、が特徴であるので、本発明の表面処
理方法を適用するのに適したものとしては、上記各種の
基材のなかでも、例えば、以下に掲げるものが好まし
い。グラス、食器棚の扉、鏡、窓ガラス、電灯の傘、シ
ャンデリア等の家庭用品;ショーウインド、電話ボック
ス、水槽のガラス等の建築材料;車両ガラス、車体の塗
装面等の車両部品。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
2.0L4つ口フラスコ中に2617g(10.3モ
ル)のヨウ素、213.2g(1.54モル)の炭酸カ
リウム、及び、9000gのヘキサクロロ−1,3−ブ
タジエンを仕込み、系の温度を160℃に維持しながら
窒素気流下に、化学式F−(CF2 CF2 CF2 O)n
−CF2 CF2 COFで表されるω−フルオロポリパー
フルオロオキセタンアシルフルオライド(平均分子量3
900)4000g(1.03モル)を10mL/分の
速度で滴下した。
せ、20時間反応させた。反応終了後、系を冷却したの
ちカリウム塩を濾別し、2層に分離した液相から分液ロ
ートを用いて下層を分取した。これをアセトンを用いて
数回洗浄したのち、1Lのパーフルオロヘキサンに溶解
し、ガラスフイルターによって微細な不溶物を濾別し
た。得られた溶液から減圧下揮発分を完全に留去するこ
とによって3890g(収率95%)の化学式F−(C
F2 CF2 CF2 O)n −CF2 CF2 Iで表されるω
−フルオロポリパーフルオロオキセタンヨウ素化物を得
た。赤外吸収スペクトルより、1890cm-1の−C
(=O)Fの吸収が完全に消失し、910cm-1に新た
に−CF2 Iの吸収が生じた。トリクロロフルオロメタ
ン(CFC−11)を標準とする19F−NMRより、2
0.7ppmの−C(=O)Fの吸収が完全に消失し、
新たに−66.7ppmに、−OCF2 CF2 Iに由来
する吸収が生じ、−87.6ppmに、−OCF2 CF
2 Iに由来する吸収が生じた。積分値より、転化率は1
00%と計算された。
00mL4つ口フラスコ中に合成例1にて合成した化学
式F−(CF2 CF2 CF2 O)n −CF2 CF2 Iで
表されるω−フルオロポリパーフルオロオキセタンヨウ
素化物40gをダイフロンソルベントS−316(ダイ
キン工業社製)80gに溶解したもの、及び、ジt−ブ
チルパーオキシド1.5g(1×10-2モル)を仕込
み、充分に系内を窒素置換したのち、窒素気流下滴下ロ
ートよりビニルトリクロロシラン16.1g(0.10
モル)を滴下した。滴下終了後系内の温度を120℃に
昇温させ、4時間反応させた。反応終了後減圧下揮発分
を完全に留去することによって末端にヨウ素を有するケ
イ素含有有機含フッ素ポリマー(A)38.7g(収率
90%)を得た。CFC−11を標準とする19F−NM
Rより、−66.7ppm、−87.6ppmの吸収は
完全に消失し、−89.2〜−90.0ppmに幅広い
吸収帯が現れた。また、 1H−NMRより、1.4〜
3.0ppmに幅広い吸収帯が現れたが、内部標準とし
て化学式F−(CF2 CF2 CF2 O)n −CF2 CF
2 Hで表されるω−フルオロポリパーフルオロオキセタ
ン水素化物5.0モル%を添加することにより、トリク
ロロビニルシランの重合度を計算すると、2.0であっ
た。
00mL4つ口フラスコ中に合成例2にて合成したケイ
素含有有機含フッ素ポリマー(A)34.4g(8×1
0-3モル)をパーフルオロヘキサン50gに溶解したも
のを仕込み、亜鉛2.1g(3.2×10-2モル)を強
攪拌下分散させた。氷水浴で系を冷却し、窒素気流下無
水メタノール10gを滴下した。滴下終了後氷水浴を取
り除き、加熱還流下2時間反応させた。反応終了後不溶
物を濾別し、2層に分離した液相から分液ロートを用い
て下層を分取した。得られた溶液を無水メタノールを用
いて3回洗浄したのち、減圧下揮発分を完全に留去する
ことによって、末端が水素化されたケイ素含有有機含フ
ッ素ポリマー(B)31.6g(収率92%)を得た。
1H−NMRより、3.5ppmにSi−OCH3 の吸
収が現れた。内部標準として化学式F−(CF2 CF2
CF2 O)n −CF2 CF2 Hで表されるω−フルオロ
ポリパーフルオロオキセタン水素化物5.0モル%を添
加し、1.2〜3.0ppmの幅広い吸収帯の積分強度
が16.0%増していること、3.5ppmの吸収帯と
の強度比から、重合度が2.0であることを確認した。
重量%の組成からなる混合溶媒99.9重量%に、ケイ
素含有有機含フッ素ポリマー(B)0.1重量%を混合
して、白濁溶液状態の表面処理組成物を得た。ガラス板
を、使用前に水洗し、その後にメタノールとアセトンを
用いて充分に洗浄した。このようにして準備したガラス
板を上記表面処理組成物に1分間ディッピングし、引き
上げた後、60℃、90%RHの条件下で24時間放置
した。ついでHCFC225にて充分に洗浄して過剰の
表面処理組成物分子を除去した。対水接触角の測定は、
接触角計(協和界面科学機械社製CA−DT型)を用い
て行った。
0重量%の組成からなる混合溶媒99.9重量%に、ケ
イ素含有有機含フッ素ポリマー(B)0.1重量%を混
合して、白濁溶液状態の表面処理組成物を得、実施例1
と同様にして処理液を調製し、試験に供した。結果を表
1に示した。
が90重量%の組成からなる混合溶媒99.9重量%
に、ケイ素含有有機含フッ素ポリマー(B)0.1重量
%を混合して、白濁溶液状態の表面処理組成物を得、実
施例1と同様にして処理液を調製し、試験に供した。結
果を表1に示した。
%の組成からなる混合溶媒99.9重量%に、ケイ素含
有有機含フッ素ポリマー(B)0.1重量%を混合し
て、白濁溶液状態の表面処理組成物を得、実施例1と同
様にして処理液を調製し、試験に供した。結果を表1に
示した。
の組成からなる混合溶媒99.9重量%に、ケイ素含有
有機含フッ素ポリマー(B)0.1重量%を混合して、
白濁溶液状態の表面処理組成物を得、実施例1と同様に
して処理液を調製し、試験に供した。結果を表1に示し
た。
%の組成からなる混合溶媒99.9重量%に、ケイ素含
有有機含フッ素ポリマー(B)0.1重量%を混合し
て、白濁溶液状態の表面処理組成物を得、実施例1と同
様にして処理液を調製し、試験に供した。結果を表1に
示した。
ッ素ポリマー(B)を0.1重量%混合して、透明溶液
状態の表面処理組成物を得、実施例1と同様にして処理
液を調製し、試験に供した。結果を表1に示した。
フッ素ポリマー(B)0.1重量%を混合して表面処理
組成物を調製しようとしたが、両者は混合せず、表面処
理組成物は得られなかった。
機含フッ素ポリマー(B)を0.1重量%混合して、透
明溶液状態の表面処理組成物を得、実施例1と同様にし
て処理液を調製し、試験に供した。結果を表1に示し
た。
よりなるので、充分な汚染防止作用を有するとともにそ
の作用が永続し、充分な耐候性をも併せもち、また、安
価に得られることができるので、汎用的に使用するのに
特に好適である。
Claims (5)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるケイ素含有
有機含フッ素ポリマー(1)、含フッ素有機溶剤
(2)、及び、前記含フッ素有機溶剤(2)と相溶性を
有する有機溶剤[ただし、含フッ素有機溶剤(2)を除
く](3)を含有してなることを特徴とする表面処理組
成物。 【化1】 式中、Rf は、パーフルオロアルキル基を表す。Zは、
フッ素又はトリフルオロメチル基を表す。a、b、c、
d、eは、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表
し、a+b+c+d+eは、少なくとも1以上であり、
a、b、c、d、eでくくられた各繰り返し単位の存在
順序は、式中において限定されない。Yは、水素又は炭
素数1〜4のアルキル基を表す。Xは、水素、臭素又は
ヨウ素を表す。R1 は、水酸基又は加水分解可能な置換
基を表す。R2 は、水素又は1価の炭化水素基を表す。
lは、0、1又は2を表す。mは、1、2又は3を表
す。nは、1以上の整数を表す。 - 【請求項2】 前記含フッ素有機溶剤(2)と相溶性を
有する有機溶剤[ただし、含フッ素有機溶剤(2)を除
く](3)が、アルコール類、ケトン類、エーテル類、
エステル類、フッ素を除くハロゲン化炭化水素類、及
び、ハロゲン化炭化水素類以外の炭化水素類からなる群
より選択される少なくとも1種である請求項1記載の表
面処理組成物。 - 【請求項3】 ケイ素含有有機含フッ素ポリマーが、分
子量5×102 〜1×105 であるものである請求項1
又は2記載の表面処理組成物。 - 【請求項4】 ケイ素含有有機含フッ素ポリマー(1)
が、下記一般式(II)で表されるケイ素含有有機含フ
ッ素ポリマーである請求項1又は2記載の表面処理組成
物。 【化2】 式中、pは、1以上の整数を表す。Yは、水素又は炭素
数1〜4のアルキル基を表す。Xは、水素、臭素又はヨ
ウ素を表す。R1 は、水酸基又は加水分解可能な置換基
を表す。R2 は、水素又は1価の炭化水素基を表す。l
は、0、1又は2を表す。mは、1、2又は3を表す。
nは、1以上の整数を表す。 - 【請求項5】 ケイ素含有有機含フッ素ポリマーが、分
子量5×102 〜1×105 であるものである請求項4
記載の表面処理組成物。
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