JPH09262984A - インクジェット装置 - Google Patents

インクジェット装置

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JPH09262984A
JPH09262984A JP9945596A JP9945596A JPH09262984A JP H09262984 A JPH09262984 A JP H09262984A JP 9945596 A JP9945596 A JP 9945596A JP 9945596 A JP9945596 A JP 9945596A JP H09262984 A JPH09262984 A JP H09262984A
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JP
Japan
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ink
ejection
drive
substrate
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JP9945596A
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English (en)
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Toru Yamane
徹 山根
Toshiaki Hirozawa
稔明 広沢
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14362Assembling elements of heads

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】インク吐出手段の組立及び吐出素子基板の交換
の操作手順を単純化して操作の容易化を図る。 【構成】複数の吐出口(59)を有する吐出素子基板(1001)
と、吐出素子基板を駆動する駆動素子基板(1002)と、吐
出素子基板と駆動素子基板とを偏心カムや梃子により圧
接して電気接続する圧接部材(1301 、1007) と、吐出素
子基板と駆動素子基板の相対位置を決める位置決め部材
(1101 、1102、1103、1104、1106、1107) と、吐出素子
基板にインクを供給するインク供給部材(1015 、1016)
とを有し、吐出素子基板と駆動素子基板との位置決め及
び電気接続、並びにインク供給部材の接続を一操作で行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインク吐出手段から
インクを吐出して画像を形成するインクジェット装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の記
録機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワ
ードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステー
ションなどの出力機器として用いられる記録装置は、記
録情報に基づいて用紙やプラスチック薄板等の被記録媒
体(被記録材)に画像(文字や記号等を含む)を記録し
ていくように構成されている。前記記録装置は、記録方
式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマ
ル式、レーザービーム式等に分けることができる。
【0003】特に、インクジェット式の記録装置(イン
クジェット記録装置)は、染料や顔料を含む液体(本願
ではインクと総称する)を吐出できることから、布等の
被記録媒体に模様を形成する捺染装置としても使用可能
であり、本願におけるインクジェット装置は、このよう
な液体を吐出して画像を形成する装置、つまり最も広義
のインクジェット記録装置を意味するものである。
【0004】被記録媒体の搬送方向(副走査方向)と交
叉する方向に主走査しながら記録するシリアル型の記録
装置においては、被記録媒体を所定の記録位置にセット
した後、被記録媒体に沿って移動する記録手段による記
録動作と記録手段の移動方向と交叉する方向に被記録媒
体を紙送りする搬送動作とを組合せることにより、被記
録媒体全体の記録が行われる。
【0005】一方、被記録媒体を搬送方向に送る副走査
のみで記録するライン型の記録装置においては、被記録
媒体を所定の記録位置にセットし、一括して1行分の記
録を連続的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送
り)を行ない、被記録媒体の全体に画像が記録される。
【0006】上記記録装置のうち、インクジェット式の
記録装置(インクジェット装置)は、記録手段(インク
吐出手段)から被記録媒体にインクを吐出して記録を行
うものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、
高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特
別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニン
グコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が
少なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を
記録するのが容易であるなどの利点を有している。中で
も、紙幅方向に多数の吐出口を配列したフルマルチタイ
プの記録手段を用いるライン型のものは、記録の一層の
高速化が可能である。
【0007】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインク吐出手段(記録手段)は、エッチング、蒸
着、スパッタリング等の半導体製造プロセスを経て、基
板上に製膜された電気熱変換体、電極、液路壁、天板な
どを形成することにより、高密度の液路配置(吐出口配
置)を有するものを容易に製造することができ、一層の
コンパクト化を図ることができる。一方、被記録媒体
(被記録材)の材質に対する要求も様々なものがあり、
近年では、通常の被記録媒体である紙や樹脂薄板(OH
P等)などの他に、薄紙や加工紙(ファイリング用のバ
ンチ孔付き紙やミシン目付き紙、任意な形状の紙など)
や布などを使用することが要求されるようになってき
た。
【0008】図19は上記インクジェット装置に用いら
れるインク吐出手段(吐出素子ユニット)の第1従来例
の模式的平面図であり、図20は図19中の線20−2
0に沿った断面図である。図19及び図20において、
1501は保持体、1502は発熱抵抗層としてHfB
2層、1503はAl(アルミニウム)の共通電極、1
504はA1の個別電極、1505aおよび1505b
はA1のパターン配線、1506は耐酸化層および絶縁
層としての感光性ポリイミド層、1508は耐キャビテ
ーション層としてのTa層である。
【0009】図19及び図20に示すようなインク吐出
手段(吐出素子ユニット)は、発熱抵抗層としてのHf
B2層1502に電流を流すことにより該HfB2層よ
り熱エネルギーを発性させるものである。すなわち、外
部より個別電極1504及びパターン配線1505aを
介してHfB2層1502へ駆動電流を流入させ、さら
にこの駆動電流をパターン配線1505b及び共通電極
1503を介して外部へ流出させることにより、HfB
2層1502に熱エネルギーを発生させることができ
る。インクジェット装置においては、この熱エネルギー
を利用して液体(インク)を吐出させることにより被記
録媒体に画像が形成される。
【0010】このようなHfB2層1502、個別電極
1504、パターン配線1505a及び1505bの組
み合わせによって発熱素子が形成され、通常、図19に
示すように、一つのインク吐出手段(吐出素子ユニッ
ト)に複数の発熱素子が所定の配列を成して形成され、
これらの発熱素子のそれぞれに対応して複数の吐出素子
(記録素子)が構成されている。このように一つのイン
ク吐出手段に複数の発熱素子(吐出素子)を設けること
により、複数ドットの記録を同時に行うインクジェット
装置を構成することが可能となり、記録の高速化を図る
ことができる。
【0011】特に、高密度・高速記録に対する要請が高
い今日においては、1ライン分(1主走査ライン分)の
画像を同時に記録することが一般化しており、そのた
め、多数の吐出素子(発熱素子)を高密度に配列したイ
ンク吐出手段が使用されるようになっている。
【0012】一つのインク吐出手段に複数の吐出素子を
配置して複数ドットの記録を同時に行う場合には、各吐
出素子の発熱素子のそれぞれについて個別にON−OF
Fを制御しなければならない。このような制御を行うた
めの手段(以下、駆動素子と称す)は、インク吐出手段
内に形成することも可能であるが、通常では、独立した
基板(以下、この基板を駆動素子基板と称す)上に形成
され、インク吐出手段(吐出素子基板)と接続されるよ
うに構成されている。その理由は、吐出素子と駆動素子
とを同一基板上に形成した場合には、吐出素子又は駆動
素子のいずれかの一部に不良を生ずると全体が動作しな
くなってしまうという不都合があるからである。
【0013】吐出素子基板と駆動素子基板とを電気的に
接続する技術としては、特開平3ー121851号公報
に開示された技術がある。これは、図19及び図20と
ほぼ同様の構成を有し、個別電極1504に基板から隆
起するようなバンプ状電極を形成し、図23に示すよう
に吐出素子基板と駆動素子基板を圧接法により接合した
ものである。
【0014】また、特開平1ー302829号公報に開
示された電気的接続部材を用いて接続する技術もある。
図21〜図23はこの技術を説明するための図である。
図21〜図23において、1001は吐出素子基板、1
002は駆動素子基板、1714及び1715は電極
部、1719及び1720は絶縁膜である。また、17
03は電気的接続部材であり、1706は駆動素子であ
り、1717は電気的導電部材、1718は電気的導電
部材1717を保持するための保持体である。
【0015】ここで、電気的導電部材1717のピッチ
は、電極部1714及び1715のピッチよりも狭く設
定されている。吐出素子基板1001と駆動素子基板1
002及び電気的接続部材1703は、先ず図21に示
すように配置され、次に図22に示すように互いに圧着
される。図23は圧着後の状態を示す模式的側面図であ
る。
【0016】吐出素子基板と駆動素子基板を別々の部材
で構成したインク吐出手段(記録ヘッド)としては、図
24〜図26に示す駆動素子基板押圧型と図27〜図2
9に示す吐出素子基板押圧型が提案されている。図24
は駆動素子基板押圧型のインク吐出手段の分解斜視図で
あり、図25は図24のインク吐出手段の組立時の模式
的斜視図であり、図26は図25中の矢印26−26方
向から見た中央部縦断面図である。図24〜図26にお
いて、吐出素子基板1001は吐出基板基台1006
に、駆動素子基板1002は駆動基板基台1005にそ
れぞれ固定されている。また、吐出基板基台1006に
は供給されるインク(記録液)内の気泡やゴミを除去す
るためのフィルタ装置1012が固定されている。
【0017】そして、位置決めピン等の位置決め手段に
より吐出基板基台1006に対して駆動基板基台100
5を正確にに位置合わせすることにより、吐出素子基板
1001の接続電極に対して駆動素子基板1002の接
続電極が正確に位置合わせされ、こうして位置合わせし
た状態で、弾性部材1008及びスペーサー1009を
介在させて圧接板1007を固定ネジ1010で固定す
ることにより、駆動素子基板1002が吐出素子基板1
001に正確な位置関係で押圧され、もって、正確な電
気的接続が行われる。
【0018】なお、図24〜図26において、1003
は駆動素子基板1002上の駆動IC、1004は駆動
基板基台1005に接合された回路基板、1011は吐
出素子基板1001に接合された天板、1013は吐出
素子基板1001と天板1011との間に形成された吐
出口へ通じる液路へインクを供給するためのインク供給
チューブをそれぞれ示す。
【0019】図27は吐出素子基板押圧型のインク吐出
手段の分解斜視図であり、図28は図27のインク吐出
手段の組立時の模式的斜視図であり、図29は図28中
の矢印29−29方向から見た中央部縦断面図である。
図27〜図29において、駆動素子基板1002は駆動
基板基台1005に固定されており、位置決め治具11
05(図28)上で駆動基板基台1005に対して吐出
基板基台1006を位置決めピン等で正確に位置合わせ
することにより、駆動素子基板1002の接続電極に対
して吐出素子基板1001の接続電極が正確に位置合わ
せされ、こうして位置合わせした状態で、弾性部材10
08及びスペーサー1009を介在させて圧接板100
7を固定ネジ1010で固定することにより、吐出素子
基板1001が駆動素子基板1002に正確な位置関係
で押圧され、もって、正確な電気的接続が行われる。
【0020】なお、図27〜図29においても、100
3は駆動素子基板1002上の駆動IC、1004は駆
動基板基台1005に接合された回路基板、1011は
吐出素子基板1001に接合された天板、1013は吐
出素子基板にインクを供給するためのインク供給チュー
ブ、1012は吐出素子基板1001に供給されるイン
ク内の気泡やゴミを除去するためのフィルタ装置であ
る。前記フィルタ装置1012は前記位置決め治具11
05(図28)に固定されている。
【0021】また、吐出素子基板1001へのインク供
給路の接続構造としては、吐出素子基板1001の接続
電極と駆動素子基板1002の接続電極との電気的接続
と同時にインク供給路の接続を行うようにした構造が提
案されている。図30はこのような吐出素子基板100
1と駆動素子基板1002との電気接続を行うと同時に
インク供給路の接続を行うように構成されたインク吐出
手段を示す模式的斜視図であり、図31は図30中の矢
印31−31方向から見た中央部縦断面図である。
【0022】図30及び図31において、駆動素子基板
1005は駆動基板基台1005に固定されており、位
置決め治具1105にインク供給口1016が設けられ
ている。この位置決め治具1105には、駆動基板基台
1005に対して吐出基板基台1006を正確に位置合
わせするための位置決めピン等の位置決め手段が設けら
れている。そして、前記位置決め治具1105のインク
供給口1016に対して、フィルター装置1012から
インク供給チューブ1013を通してインクが供給され
る。図示の例では、インク供給チューブ1013はSU
Sチューブ1015を介して前記インク供給口1016
に接続されている。
【0023】図30及び図31において、吐出素子基板
1001にインクを供給する天板1011にもインク供
給口が設けられており、吐出素子基板1001を駆動素
子基板1002に圧接してそれらの接続電極を電気的に
接続すると同時に、前記位置決め治具1105のインク
供給口1016と天板1011のインク供給口とを図3
1に示すようにOリング1014で封止接続(密封接
続)することにより、吐出素子基板1001へ通じるイ
ンク供給路が形成される。図30及び図31に示すイン
ク吐出手段の上記以外の部分は図27〜図29のインク
吐出手段と実質上同じ構成をしており、それぞれ対応す
る部分を同一符号で示し、それらの詳細説明は省略す
る。
【0024】図32及び図33は図24〜図26の駆動
素子基板押圧型のインク吐出手段を位置決めピンを有す
る位置決め治具1105上で位置決め組付けする状態を
示す模式的斜視図であり、図32は駆動素子基板を当接
させる前の状態を、図33は駆動素子基板を当接させた
状態を示す。
【0025】図32及び図33において、位置決めピン
は位置決め治具1105上に所定配列を成して設けられ
ており、これらの位置決めピンを用いて吐出基板基台1
006に対して駆動基板基台1005を正確にに位置合
わせすることにより、吐出素子基板1001の接続電極
に対して駆動素子基板1002の接続電極が正確に位置
合わせされる。この位置合わせは、位置決めピンA11
01(図示の例では3箇所)に吐出素子基板1001を
突き当てるとともに、駆動素子基板1002が固定され
た駆動基板基台1005を位置決めピンB1102(図
示の例では3箇所)に突き当てることにより所定の位置
精度が確保される。
【0026】こうして位置合わせした状態で、前述した
ように、弾性部材1008及びスペーサー1009を介
在させて圧接板1007を固定ネジ1010で固定する
ことにより、駆動素子基板1002が吐出素子基板10
01に正確な位置関係で押圧され、もって、正確な電気
的接続が行われる。なお、図32及び図33中のその他
の部分については、図24〜図26の構成と実質的に同
じであり、それぞれ対応する部分を同一符号で示し、そ
れらの詳細説明は省略する。
【0027】図34は図27〜図29の吐出素子基板押
圧型のインク吐出手段を位置決めピンを有する位置決め
治具1105上で位置決め組付けする状態を示す模式的
斜視図である。図34において、位置決めピンは位置決
め治具1105上に所定配列を成して設けられており、
これらの位置決めピンを用いて駆動基板基台1005に
対して吐出基板基台1006を正確にに位置合わせする
ことにより、駆動素子基板1002の接続電極に対して
吐出素子基板1001の接続電極が正確に位置合わせさ
れる。この位置合わせは、位置決め治具1105上の位
置決めピンC1103(図示の例では2箇所)に駆動素
子基板1002が固定された駆動基板基台1005を突
き当てるとともに、吐出素子基板1001を位置決め治
具1105上の位置決めピンA(図示の例では3箇所)
1101に突き当てることにより所定の位置情報が確保
される。
【0028】こうして位置合わせした状態で、前述した
ように、弾性部材1008及びスペーサー1009を介
在させて圧接板1007を固定ネジ1010で固定する
ことにより、吐出素子基板1001が駆動素子基板10
02に正確な位置関係で押圧され、もって、正確な電気
的接続が行われる。なお、図34中のその他の部分につ
いては、図27〜図29の構成と実質的に同じであり、
それぞれ対応する部分を同一符号で示し、それらの詳細
説明は省略する。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上説
明したインク吐出手段を用いるインクジェット装置にあ
っては、吐出素子基板と駆動素子基板を電気的接続する
際に、位置決めする操作及び多数の固定ネジを締結する
操作などの煩雑な操作が必要であり、基板の着脱を頻繁
に行う必要のあるインク吐出手段の構成としては種々の
不都合な面がある。また、固定ネジで圧接板を固定する
際に接続電極に位置ズレが生じやすく、良好な電気的接
続が困難であるという不都合な面もある。
【0030】本発明は上記の従来技術に鑑みてなされた
ものであり、本発明の目的は、吐出素子基板を交換する
ための操作手順を大幅に単純化し容易化することが可能
なインク吐出手段を有するインクジェット装置を提供す
ることである。
【0031】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、イン
クを吐出して画像を形成するインクジェット装置におい
て、電気的画信号に従ってインクを吐出するための複数
の吐出素子と吐出素子に対応する複数の吐出口と各吐出
口に通連する複数の流路とが配設された吐出素子基板
と、前記吐出素子に電気信号を供給して該吐出素子を駆
動するための駆動素子が配設された駆動素子基板と、前
記吐出素子基板と前記駆動素子基板とを圧接して電気的
に接続するための圧接部材と、前記吐出素子基板と前記
駆動素子基板との相対位置を決定するための位置決め部
材と、前記吐出素子基板にインクを供給するためのイン
ク供給部材とを有し、前記吐出素子基板と前記駆動素子
基板との電気的接続を一操作で行う構成とすることによ
り、上記目的を達成するものである。
【0032】請求項2〜4の発明は、上記請求項1の構
成に加えて、前記吐出素子基板と前記駆動素子基板との
位置決めと、前記吐出素子基板と前記駆動素子基板との
電気的接続と、前記吐出素子基板と前記インク供給部材
の接続とを一操作で行う構成、前記吐出素子基板と前記
駆動素子基板との電気的接続は偏心カムの回転により発
生する押圧力で行われる構成、あるいは、前記吐出素子
基板と前記駆動素子基板との電気的接続は梃子の力によ
り発生する押圧力で行われる構成とすることにより、一
層効率よく上記目的を達成するものである。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。各図面を通して、同一符号は同一又は
対応部分を示すものである。図1は本発明を適用するの
に好適なインクジェット装置の概略構成を示す模式的縦
断面図である。図1において、複数個(図示の例では4
個)のインク吐出手段がブロック2に装着されている。
4個のインク吐出手段1は、カラー画像を形成する場合
には、例えばブラック、シアン、マゼンダ、イエローの
各色のインクで記録するものが使用される。各インク吐
出手段1の吐出口面には、例えば、400dpiの密度で4736
個の吐出口が配列されている。
【0034】図1において、3はキャンピングユニット
であり、待機時に前記ブロック2を一点鎖線位置に引き
上げ、前記キャッピングユニット3を該ブロック2上の
各インク吐出手段1の吐出口面に圧接することにより、
吐出口をキャッピング(密封)するように構成されてい
る。また、吐出口を回復処理する際には、不図示の回復
ポンプおよびインク供給系よりインク吐出手段1内へイ
ンクが送り込まれるとともに、このインクをインク吐出
手段1の吐出口から排出させる処理動作が行われるが、
前記キャッピングユニット3はこの排出インクの受け皿
としても使用される。キャッピングユニット3に受けら
れた廃インクは不図示の廃インク容器に導かれる。
【0035】前記インク吐出手段(記録手段)1は、熱
エネルギーを利用してインクを吐出するものであり、熱
エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えたもの
である。また、このインク吐出手段1は、前記電気熱変
換体によって印加される熱エネルギーにより生じる膜沸
騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利
用して、吐出口よりインクを吐出させ、画像を形成する
ものである。
【0036】図2は前記インク吐出手段1のインク吐出
部の構造を模式的に示す部分斜視図である。図2におい
て、インク吐出手段1の基板(ベースプレート)51上
には、薄膜53の層を介在させて、半導体と同様の製造
工程(薄膜成形法等)によって、複数の電気熱変換体5
2およびこれらに対応する配線が形成されている。各電
気熱変換体52は、図示のように、それぞれの吐出口5
9および液路56に対応する位置に配列されている。前
記基板(ベースプレート)51上(該基板51上の薄膜
53の上)には、下面に所定間隔で平行に形成された複
数の液路壁54Aを有する液路形成部材54が接合され
ている。さらに、前記液路形成部材54の上面には、天
板1011が接合されている。なお、前記基板51上に
前記電気熱変換体52を含む電気配線及び液路形成部材
54等を接合することにより、後述する吐出素子基板1
001が構成されている。
【0037】前記各液路壁54Aの間に液路56が形成
されるが、前記液路形成部材54は、各液路56の内部
の所定位置に前記各電気熱変換体52が配置されるよう
な位置関係で位置決め接合されている。前記各液路壁5
4Aは所定の長さを有し、各液路56の後端は、前記液
路形成部材54と前記基板(ベースプレート)51(ま
たは薄膜53)との間に形成される共通液室57に連通
している。一方、各液路56の他端(先端)はインク吐
出手段1の吐出口面(一定配列の吐出口59が形成され
た面)58にて開口しており、それぞれの開口部によっ
て吐出口59が形成されている。
【0038】こうして、発熱抵抗体等の電気熱変換体5
2に通電(パルス電圧の印加)してこれを発熱させるこ
とにより、液路56内のインクを膜沸騰させ、その時の
圧力変化により吐出口59からインク滴を吐出させるイ
ンク吐出手段(インクジェット手段)1が構成されてい
る。このインク吐出手段1は、複数の吐出口59の配列
方向が記録用紙等の被記録材の搬送方向と交叉(略直
交)する姿勢で取り付けられ、吐出口面58と被記録材
との距離(紙間距離)は、例えば約0.5〜2.0ミリ
程度に設定される。
【0039】図1において、4は各インク吐出手段1と
所定間隔の位置を走行するエンドレスベルト状の帯電吸
着ベルトであり、この帯電吸着ベルト4は各インク吐出
手段1と対向する領域でバックプラテン5により案内支
持されている。6は記録用紙等の被記録媒体7が収納さ
れた給紙カセットであり、装置本体に着脱自在に装着さ
れている。この給紙カセット6はピックアップローラ8
によって最上層の被記録媒体7から1枚づつ送り出すよ
うに構成されている。該ピックアップローラ8より送り
出された被記録媒体7は搬送ローラ9を介して搬送路1
0へ送り出される。
【0040】前記搬送路10の出側にはもう一組の搬送
ローラ11が配設されている。12及び13は、被記録
媒体7の表面に付着したインク(画像)を熱風により乾
燥定着させるためのヒーター及びファンを示す。定着し
た被記録媒体7は、排出ローラ14により装置外に排出
され、トレイ15上に順次ストックされる。
【0041】以上の構成のインクジェット装置において
は、記録開始の指令があると指定されたサイズの被記録
媒体7がピックアップローラ8によって給紙カセット6
から送り出され、送り出された被記録媒体7は搬送ロー
ラ9及び11によって送給され、送給された被記録媒体
7は帯電された帯電吸着ベルト4上に載せられる。帯電
吸着ベルト4の走行に伴って被記録媒体7の先端部がイ
ンク吐出手段1の下部に到着すると、不図示の画像形成
処理装置により各インク吐出手段1を画像情報に基づい
て駆動する。この駆動により、画像情報に対応する吐出
口からインク滴を吐出させ、飛翔インク滴を被記録媒体
7に付着させることにより画像が形成される。被記録媒
体7上の画像はヒーター12及びファン13による強制
乾燥によって定着させられ、定着を終了した被記録媒体
7は排出ローラ14によってトレイ15上へ排出され
る。
【0042】図3は本発明を適用したインクジェット装
置のインク吐出手段1の第1実施例の模式的斜視図であ
り、図4は図3中の矢印4−4方向から見た中央部縦断
面図であり、図5は図3のインク吐出手段1の電気接続
前の状態を示す中央部縦断面図である。本願発明に係る
インク吐出手段1は、以下の各実施例で説明するように
吐出素子基板1001と駆動素子基板1002を位置決
め圧接して電気接続することで組立られるものであり、
圧接前及び電気接続前は組立完了前の状態を指し、圧接
状態及び電気接続状態は組立時の状態を指すものとす
る。
【0043】図3〜図5において、吐出素子基板100
1は吐出基板基台1006に固定されており、駆動素子
基板1002は回路基板1004とともに駆動基板基台
1005に固定されている。前記駆動素子基板1002
と前記回路基板1004はワイヤボンディング等により
電気的に接続されている。なお、本実施例では、前記駆
動基板基台1005は位置決め治具1105上に位置決
め状態で載置又は固定されている。
【0044】吐出素子基板1001と駆動素子基板10
02を電気接続する場合は、電気接続前の状態におい
て、先ず、圧着レバー1303(図3)を操作して圧着
軸1304を回動させることにより、偏心カム1301
を図5に示すような作動開始直前の位置に設定する。こ
の図5の状態において、位置決め治具1105上のスプ
リング1302の上に吐出素子ユニットを設置し、吐出
素子基板1001を位置決めする。
【0045】前記スプリング1302上に設置される前
記吐出素子ユニットは、図示のように、吐出基板基台1
006と吐出素子基板1001と天板1011とで構成
されている。前記吐出素子基板1001と前記駆動素子
基板1002と位置決めは、前記位置決め治具1105
上で駆動基板基台1005に対して吐出基板基台100
6を位置決めピン等で位置合わせすることにより行うこ
とができる。なお、図3〜図5において、1003は駆
動素子基板1002上の駆動IC、1004は駆動基板
基台1005に接合された回路基板、1011は吐出素
子基板1001に接合された天板である。
【0046】このように図5の状態で位置合わせした
後、圧着レバー1303を回動操作して偏心カム130
1を図4の状態に向けて下降させることにより、吐出素
子基板1001(その接続電極)を駆動素子基板100
2(その接続電極)に押圧して図3及び図4の状態(組
立状態)にする。図3〜図5の第1実施例は偏心カム1
301を回動させて電気接続のための押圧力を得る点に
特徴を有し、従って、本実施例によれば、圧着レバー1
303の操作一つで電気接続を行うことで、従来のよう
に多数の固定ネジを締結して電気接続する場合の繁雑な
操作を無くすことができる。
【0047】図6は本発明を適用したインクジェット装
置のインク吐出手段1の第2実施例の組立時の模式的斜
視図であり、図7は図6中の矢印7−7方向から見た中
央部縦断面図であり、図8は図6のインク吐出手段1の
電気接続前の状態を示す中央部縦断面図であり、図9は
吐出素子基板1001と駆動素子基板1002を電気接
続した後の図7中の矢印9−9方向から見た正面図であ
り、図10は電気接続する前の図8中の矢印10−10
方向から見た正面図である。
【0048】図6〜図10の第2実施例でも、図3〜図
5の第1実施例の各部と同一又は対応する部分は同一符
号で示されている。本実施例(第2実施例)でも、吐出
素子基板1001は吐出基板基台1006に固定されて
おり、駆動素子基板1002は回路基板1004ととも
に駆動基板基台1005に固定されている。前記吐出素
子基板1001には天板1011が固定されている。前
記駆動素子基板1002と前記回路基板1004はワイ
ヤボンディング等により電気的に接続されている。な
お、本実施例でも、前記駆動基板基台1005は位置決
め治具1105上に位置決め状態で載置又は固定されて
いる。
【0049】吐出素子基板1001と駆動素子基板10
02を電気接続する場合は、電気接続前の状態におい
て、先ず、圧着レバー1303(図6、図9、図10)
を操作して圧着軸1304を回動させることにより、偏
心カム1301を図8及び図10に示すような作動開始
直前の位置に設定する。この図8及び図10の状態にお
いて、位置決め治具1105上のスプリング1302の
上に吐出素子ユニットを設置し、吐出素子基板1001
を位置決めする。前記スプリング1302上に設置され
る前記吐出素子ユニットは、図示のように、吐出基板基
台1006と吐出素子基板1001と天板1011とで
構成されている。
【0050】吐出素子基板1001と一体化された天板
1011の両端部にはインク供給のためのSUSチュー
ブ1015が設けられ、吐出素子基板1001を固定す
る吐出基板基台1006の両端部には位置決めを行うた
めの位置決めピンC1103が設けられている。また、
位置決め治具1105(又は駆動素子基板1002を固
定する駆動基板基台1005)には、前記SUSチュー
ブ1015にインクを供給するためのインク供給口10
16、並びに前記位置決めピンC1103に嵌合するた
めの位置決め孔1104が形成されている。前記位置決
め治具1105の前記インク供給口1016には、イン
ク供給源からインクを供給するためのインク供給チュー
ブ1013が接続されている。
【0051】図8及び図10の圧接前の状態では、前記
位置決めピンC1103は前記位置決め孔1104から
離れた位置(高さ位置)にあり、前記SUSチューブ1
015も前記インク供給口1016から離れた位置(高
さ位置)にある。
【0052】吐出素子基板1001(その接続電極部)
と駆動素子基板1002(その接続電極部)との電気接
続を行うためには、圧着レバー1303を回動操作して
偏心カム1301を下降させることにより、吐出素子基
板1001(その接続電極)を駆動素子基板1002
(その接続電極)に押圧して図6、図7及び図9の状態
(組立状態)にする。この組立状態では、前記位置決め
ピンC1103が前記位置決め孔1104に嵌入するこ
とにより吐出素子基板1001の位置が正確に決められ
る。これと同時に、前記SUSチューブ1015が前記
インク供給口1016に接続される。
【0053】図6〜図10の第2実施例の特徴は、圧着
レバー1303の操作により、駆動素子基板1002に
対する吐出素子基板1001の位置決め、吐出素子基板
1001と駆動素子基板1002との電気接続(電極部
の圧接)、並びに、インク供給系1013、1016、
1015の接続の全てを同時に行う点にあり、この点で
前述の第1実施例と異なっている。つまり、本実施例に
よれば、インク吐出手段1の組立作業を一層容易にする
ことができる。
【0054】図11は本発明を適用したインクジェット
装置のインク吐出手段1の第3実施例の模式的斜視図で
あり、図12は図11中の矢印12−12方向から見た
中央部縦断面図であり、図13は図11のインク吐出手
段1の電気接続前の状態を示す中央部縦断面図である。
図11〜図13の第3実施例でも、図3〜図5の第1実
施例及び図6〜図10の第2実施例の各部と同一又は対
応する部分は同一符号で示されている。
【0055】本実施例でも、吐出素子基板1001は吐
出基板基台1006に固定されており、駆動素子基板1
002は回路基板1004とともに駆動基板基台100
5に固定されている。前記吐出素子基板1001には天
板1011が固定されている。前記駆動素子基板100
2と前記回路基板1004はワイヤボンディング等によ
り電気的に接続されている。なお、本実施例でも、前記
駆動基板基台1005は位置決め治具1105上に位置
決め状態で載置又は固定されている。
【0056】図11〜図13の第3実施例は、吐出素子
基板1001と駆動素子基板1002を電気接続(位置
決め圧接)するために、圧着軸1304を中間支点とす
る梃子状の圧接板1007を用いる点で、前述の第1及
び第2実施例と相違している。前記圧接板1007は圧
着軸1304を中心にシーソー式に揺動可能に支持され
ている。該圧接板1007の一端部には押圧部を形成す
る板バネ1305が取り付けられており、この板バネ1
305で吐出素子ユニット(吐出素子基板1001を含
むユニット)を押圧するように構成されている。
【0057】前記圧接板1007の反対側の端部には偏
心カム1301が接触している。この偏心カム1301
は、圧着レバー1303により圧着軸1304を介して
回動操作することができる。本実施例は、圧着レバー1
303の回動操作により前記梃子1007を介して吐出
素子基板1001と駆動素子基板1002との圧接(電
気接続)を行うように構成されている。
【0058】本実施例は、その他の点では前述の第2実
施例と実質上同じ構成を有している。つまり、本実施例
でも、前述したような位置決めピンC1103及び位置
決め孔1104から成る位置決め手段、並びにSUSチ
ューブ1015及びインク供給口1016から成るイン
ク供給系の接続手段が設けられ、インク吐出手段1の組
立に際し、圧着レバー1303の操作により、駆動素子
基板1002に対する吐出素子基板1001の位置決
め、吐出素子基板1001と駆動素子基板1002との
電気接続(電極部の圧接)、並びに、インク供給系10
13、1016、1015の接続の全てを同時に行うこ
とができるように構成されている。
【0059】吐出素子基板1001と駆動素子基板10
02を電気接続する場合は、電気接続前の状態におい
て、先ず、圧着レバー1303を操作して圧着軸130
4を回動させることにより、偏心カム1301を図13
に示すような位置に設定する。この図13の状態におい
て、位置決め治具1105上のスプリング1302の上
に吐出素子ユニットを設置し、吐出素子基板1001を
位置決めする。この図13の状態では、前記位置決めピ
ンC1103は前記位置決め孔1104から離れた位置
(高さ位置)にあり、前記SUSチューブ1015も前
記インク供給口1016から離れた位置(高さ位置)に
ある。
【0060】吐出素子基板1001(その接続電極部)
と駆動素子基板1002(その接続電極部)との電気接
続を行うためには、圧着レバー1303を回動操作して
偏心カム1301を上昇させることにより圧接板(梃
子)1007を圧着軸1304を中心に反時計方向に回
動させ、前記板バネ1305を下降させることにより吐
出素子基板1001(その接続電極)を駆動素子基板1
002(その接続電極)に押圧して図11及び図12の
状態(組立状態)にする。この組立状態では、前記位置
決めピンC1103が前記位置決め孔1104に嵌入す
ることにより吐出素子基板1001の位置が正確に決め
られる。これと同時に、前記SUSチューブ1015が
前記インク供給口1016に接続される。
【0061】図11〜図13の第3実施例によれば、前
述の第2実施例の場合と同様、圧着レバー1303の操
作により、駆動素子基板1002に対する吐出素子基板
1001の位置決め、吐出素子基板1001と駆動素子
基板1002との電気接続(電極部の圧接)、並びに、
インク供給系1013、1016、1015の接続の全
てを同時に行うことができる他に、圧接板1007を梃
子形状にすることから、軽い圧接操作力で強力な圧接力
を発生させることができ、インク吐出手段1の組立作業
のさらなる容易化を達成するすることができる。
【0062】図14は本発明を適用したインクジェット
装置のインク吐出手段1の第4実施例の組立時の模式的
斜視図であり、図15は図14中の矢印15−15の方
向から見た側面図であり、図16は図14のインク吐出
手段1の電気接続前の状態を示す図15と同方向の側面
図であり、図17は図14のインク吐出手段の組立時の
中央部縦断面図であり、図18は図14中の矢印18−
18の方向から見た組立時の正面図である。図14〜図
18の第4実施例でも、図3〜図13の各実施例の各部
と同一又は対応する部分は同一符号で示されている。
【0063】本実施例でも、吐出素子基板1001は吐
出基板基台1006に固定されており、駆動素子基板1
002は回路基板1004とともに駆動基板基台100
5に固定されている。前記吐出素子基板1001には天
板1011が固定されている。前記駆動素子基板100
2と前記回路基板1004はワイヤボンディング等によ
り電気的に接続されている。なお、本実施例でも、前記
駆動基板基台1005は位置決め治具1105上に位置
決め状態で載置又は固定されている。
【0064】図14〜図18の第4実施例も、吐出素子
基板1001と駆動素子基板1002を電気接続(位置
決め圧接)するために、圧着軸1304を支点とする梃
子状の圧接板1007を用いる点で、前述の第1及び第
2実施例と相違している。前記圧接板1007は圧着軸
1304を中心に回動自在に支持されている。この圧接
板1007の中間部に板バネ1305が取り付けられて
いる。吐出基板基台1006の幅方向(左右)両端部に
は、圧接板(梃子)1007に対して吐出素子ユニット
(吐出素子基板1001を含むユニット)を仮止めする
ための仮止めピン1106が設けられている。一方、圧
接板1007の左右両側部には、前記仮止めピン110
6が嵌入するための仮止め孔1107が形成されてい
る。
【0065】図14〜図18において、前記圧接板(梃
子)1007は、前後に分割された前部分107Aと後
部分107Bから成り、これらの前部分107Aと後部
分107Bは前記板バネ1305により連結され、該板
バネ1305の部分で図15及び図17に示すように弾
性変形可能になっている。前記位置決め治具1105の
後端部には前記圧接板(梃子)1007の後端部に係止
可能な圧接板止め1306が設けられている。なお、1
003は駆動素子基板1002上の駆動ICを、100
8はゴム状弾性体等から成る弾性部材を、それぞれ示
す。
【0066】本実施例は、圧着軸1304を中心に前記
圧接板1007を回動させることにより、該圧接板に前
記仮止め手段1106、1107により位置決め装着さ
れた吐出素子基板1001を位置決め治具1105上の
駆動素子基板1002に圧接するとともに、前記圧接板
止め1306で圧接板1007を図14、図15及び図
17に示す圧接(電気接続)位置に保持することによ
り、インク吐出手段1を組立するように構成されてい
る。
【0067】本実施例は、その他の点では前述の第2実
施例及び第3実施例と実質上同じ構成を有している。つ
まり、本実施例でも、図6〜図10の第2実施例で説明
したような位置決めピンC1103及び位置決め孔11
04から成る位置決め手段、並びにSUSチューブ10
15及びインク供給口1016から成るインク供給系の
接続手段が設けられ、インク吐出手段1の組立に際し、
圧接板(梃子)1007の操作により、駆動素子基板1
002に対する吐出素子基板1001の位置決め、吐出
素子基板1001と駆動素子基板1002との電気接続
(電極部の圧接)、並びに、インク供給系1013、1
016、1015の接続の全てを同時に行うことができ
るように構成されている。
【0068】吐出素子基板1001と駆動素子基板10
02を電気接続する場合は、図16の電気接続前の状態
において、先ず、吐出基板基台1006に取り付けられ
た仮止めピン1106を圧接板1007に設けられた仮
止め孔1107に差し込み、圧接板(梃子)1007
(図示の例では前部分107A)に吐出素子基板100
1を含む吐出素子ユニットを仮止めする。この図16の
状態では、前記位置決めピンC1103は前記位置決め
孔1104から離れており、前記SUSチューブ101
5も前記インク供給口1016から離れている。
【0069】吐出素子基板1001(その接続電極部)
と駆動素子基板1002(その接続電極部)との電気接
続を行うためには、圧着軸1304を中心に圧接板(梃
子)1007を回動操作し、図15、図17及び図18
に示すように圧接板1007の後端部を圧接板止め13
06の爪部に係止させて該圧接板1007を固定する。
こうして圧接板(梃子)1007を駆動基板基台100
5(本実施例では位置決め治具1105)に対して固定
することにより、インク吐出手段1は組立状態になる。
この組立状態では、前記位置決めピンC1103が前記
位置決め孔1104に嵌入することにより吐出素子基板
1001の位置が正確に決められる。これと同時に、前
記SUSチューブ1015が前記インク供給口1016
に接続される。
【0070】図14〜図18の第4実施例も、前述の第
1及び第2実施例と比べ、圧接板1007を梃子形状に
し、その梃子作用を利用して吐出素子基板1001と駆
動素子基板1002を圧接する点に特徴を有するもので
ある。そして、この第4実施例によっても、圧接板10
07の操作により、駆動素子基板1002に対する吐出
素子基板1001の位置決め、吐出素子基板1001と
駆動素子基板1002との電気接続(電極部の圧接)、
並びに、インク供給系1013、1016、1015の
接続の全てを同時に行うことができ、加えて、圧接板1
007を梃子形状にすることから、軽い圧接操作力で強
力な圧接力を発生させることができ、インク吐出手段1
の組立作業のさらなる容易化を達成するすることができ
る。
【0071】なお、以上の実施例では、インク吐出手段
1が被記録媒体7の全幅又は一部をカバーする所定長さ
のラインタイプであり、副走査のみで画像形成を行う場
合を例に挙げて説明したが、本発明は、インク吐出手段
が主走査方向に移動するシリアル方式である場合にも同
様に適用することができ、同様の効果を奏するものであ
る。
【0072】また、本発明は、1個のインク吐出手段を
用いるインクジェット装置、複数のインク吐出手段を用
いるインクジェット装置など、インク吐出手段の数に関
係なく適用可能である。また、同一色彩で異なる濃度の
インクを用いる複数のインク吐出手段の場合、あるいは
異なる色のインクを用いる複数のインク吐出手段の場
合、さらには、これらを組み合わせた場合でも、同様に
適用することができ、同様の効果を達成することができ
る。
【0073】さらに、本発明は、インク吐出手段とイン
クタンクを一体化した交換可能なインクジェットカート
リッジを用いる構成、インク吐出手段とインクタンクを
別体にし、その間をインク供給用のチューブ等で接続す
る構成など、インク吐出手段とインクタンクの配置構成
がどのような場合にも同様に適用することができ、同様
の効果が得られるものである。
【0074】なお、本発明は、インクジェット装置の場
合、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる
インク吐出手段を使用するものにも適用できるが、中で
も、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式のイ
ンク吐出手段を使用するインクジェット装置において優
れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば、
記録画像の高密度化、高精細化が達成できるからであ
る。
【0075】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、インクを吐出して画像を形成するイ
ンクジェット装置において、電気的画信号に従ってイン
クを吐出するための複数の吐出素子と吐出素子に対応す
る複数の吐出口と各吐出口に通連する複数の流路とが配
設された吐出素子基板と、前記吐出素子に電気信号を供
給して該吐出素子を駆動するための駆動素子が配設され
た駆動素子基板と、前記吐出素子基板と前記駆動素子基
板とを圧接して電気的に接続するための圧接部材と、前
記吐出素子基板と前記駆動素子基板との相対位置を決定
するための位置決め部材と、前記吐出素子基板にインク
を供給するためのインク供給部材とを有し、前記吐出素
子基板と前記駆動素子基板との電気的接続を一操作で行
う構成としたので、吐出素子基板を交換するための操作
手順を大幅に単純化し容易化することが可能なインク吐
出手段を有するインクジェット装置が提供される。
【0076】請求項2〜請求項4の発明によれば、上記
請求項1の構成に加えて、前記吐出素子基板と前記駆動
素子基板との位置決めと、前記吐出素子基板と前記駆動
素子基板との電気的接続と、前記吐出素子基板と前記イ
ンク供給部材の接続とを一操作で行う構成、前記吐出素
子基板と前記駆動素子基板との電気的接続は偏心カムの
回転により発生する押圧力で行われる構成、あるいは、
前記吐出素子基板と前記駆動素子基板との電気的接続は
梃子の力により発生する押圧力で行われる構成としたの
で、一層効率よく、吐出素子基板を交換するための操作
手順を大幅に単純化し容易化することが可能なインク吐
出手段を有するインクジェット装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するのに好適なインクジェット装
置の概略構成を示す模式的縦断面図である。
【図2】図1中のインク吐出手段のインク吐出部の構造
を模式的に示す部分斜視図である。
【図3】本発明によるインクジェット装置のインク吐出
手段の第1実施例の模式的斜視図である。
【図4】図3中の矢印4−4方向から見た中央部縦断面
図である。
【図5】図3のインク吐出手段の電気接続前の状態を示
す中央部縦断面図である。
【図6】本発明によるインクジェット装置のインク吐出
手段の第2実施例の模式的斜視図である。
【図7】図6中の矢印7−7方向から見た中央部縦断面
図である。
【図8】図6のインク吐出手段の電気接続前の状態を示
す中央部縦断面図である。
【図9】図6のインク吐出手段の電気接続後の正面図で
ある。
【図10】図6のインク吐出手段の電気接続前の正面図
である。
【図11】本発明によるインクジェット装置のインク吐
出手段の第3実施例の模式的斜視図である。
【図12】図11中の矢印12−12方向から見た中央
部縦断面図である。
【図13】図11のインク吐出手段の電気接続前の状態
を示す中央部縦断面図である。
【図14】本発明によるインクジェット装置のインク吐
出手段の第4実施例の電気接続後の模式的斜視図であ
る。
【図15】図14中の矢印15−15の方向から見た側
面図である。
【図16】図14のインク吐出手段の電気接続前の状態
を図15と同方向から見た側面図である。
【図17】図14のインク吐出手段の組立時の中央部縦
断面図である。
【図18】図14中の矢印18−18の方向から見た組
立時の正面図である。
【図19】インクジェット記録装置に用いられるインク
吐出手段の第1従来例の模式的平面図である。
【図20】図19中の線20−20に沿った断面図であ
る。
【図21】従来の吐出素子基板と駆動素子基板との電気
的接続構造の接続前の状態を示す部分縦断面図である。
【図22】図21の電気的接続構造の接続後の状態を示
す部分縦断面図である。
【図23】従来の吐出素子基板と駆動素子基板との圧着
後の状態を示す模式的側面図である。
【図24】従来の駆動素子基板押圧型のインク吐出手段
の分解斜視図である。
【図25】図24のインク吐出手段の組立時の模式的斜
視図である。
【図26】図25中の矢印26−26方向から見た中央
部縦断面図である。
【図27】従来の吐出素子基板押圧型のインク吐出手段
の分解斜視図である。
【図28】図27のインク吐出手段の組立時の模式的斜
視図である。
【図29】図28中の矢印29−29方向から見た中央
部縦断面図である。
【図30】吐出素子基板と駆動素子基板を電気接続する
際にインク供給口を同時に接続する従来のインク吐出手
段の構成を示す模式的斜視図である。
【図31】図30中の矢印31−31方向から見た中央
部縦断面図である。
【図32】図24の従来の駆動素子基板押圧型のインク
吐出手段を位置決め治具上で位置決めピンを用いて組み
立てる場合の組立前の状態を示す分解斜視図である。
【図33】図33のインク吐出手段の組立時の状態を示
す模式的斜視図である。
【図34】図27の従来の吐出素子基板押圧型のインク
吐出手段を位置決め治具上で位置決めピンを用いて組み
立てる場合の組立前の状態を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 インク吐出手段 3 キャッピングユニット 4 帯電吸着ベルト 6 給紙カセット 7 被記録媒体 52 電気熱変換体(吐出素子) 56 流路 58 吐出口面 59 吐出口 1001 吐出素子基板 1002 駆動素子基板 1005 駆動基板基台 1006 吐出基板基台 1007 圧接板(梃子) 1015 SUSチューブ 1016 インク供給口 1101 位置決めピンA 1102 位置決めピンB 1103 位置決めピンC 1104 位置決め孔 1105 位置決め治具 1106 仮止めピン 1107 仮止め孔 1301 偏心カム 1303 圧着レバー 1304 圧着軸 1305 板バネ 1306 圧接板止め

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出して画像を形成するイン
    クジェット装置において、電気的画信号に従ってインク
    を吐出するための複数の吐出素子と吐出素子に対応する
    複数の吐出口と各吐出口に通連する複数の流路とが配設
    された吐出素子基板と、前記吐出素子に電気信号を供給
    して該吐出素子を駆動するための駆動素子が配設された
    駆動素子基板と、前記吐出素子基板と前記駆動素子基板
    とを圧接して電気的に接続するための圧接部材と、前記
    吐出素子基板と前記駆動素子基板との相対位置を決定す
    るための位置決め部材と、前記吐出素子基板にインクを
    供給するためのインク供給部材とを有し、前記吐出素子
    基板と前記駆動素子基板との電気的接続を一操作で行う
    ことを特徴とするインクジェット装置。
  2. 【請求項2】 前記吐出素子基板と前記駆動素子基板
    との位置決めと、前記吐出素子基板と前記駆動素子基板
    との電気的接続と、前記吐出素子基板と前記インク供給
    部材の接続とを一操作で行うことを特徴とする請求項1
    に記載のインクジェット装置。
  3. 【請求項3】 前記吐出素子基板と前記駆動素子基板
    との電気的接続は偏心カムの回転により発生する押圧力
    で行われることを特徴とする請求項1又は請求項2に記
    載のインクジェット装置。
  4. 【請求項4】 前記吐出素子基板と前記駆動素子基板
    との電気的接続は梃子の力により発生する押圧力で行わ
    れることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のイ
    ンクジェット装置。
  5. 【請求項5】 前記インク吐出手段がインクを吐出す
    るために利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換
    体を備えていることを特徴とする請求項1〜請求項4の
    いずれかに記載のインクジェット装置。
  6. 【請求項6】 前記インク吐出手段が前記電気熱変換
    体が発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰
    を利用して吐出口よりインクを吐出させることを特徴と
    する請求項5に記載のインクジェット装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003048312A (ja) * 2001-08-06 2003-02-18 Canon Inc インクジェット記録装置及びこれを用いたカラーフィルタ製造装置

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