JPH0858101A - インクジェット記録ヘッド及びこれを搭載するインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド及びこれを搭載するインクジェット記録装置

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JPH0858101A
JPH0858101A JP16926895A JP16926895A JPH0858101A JP H0858101 A JPH0858101 A JP H0858101A JP 16926895 A JP16926895 A JP 16926895A JP 16926895 A JP16926895 A JP 16926895A JP H0858101 A JPH0858101 A JP H0858101A
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JP
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ink jet
recording head
ink
substrate
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JP16926895A
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Manabu Sueoka
学 末岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録ヘッドの大型化や高密度
化を促進する。 【構成】 図示しない吐出エネルギー発生手段を有する
基板10上にはインク流路を形成する樹脂層20が積層
されて積層体1を構成する。樹脂層20のインク流路に
連通するオリフィス21を有する複数のオリフィスプレ
ート2a〜2eは、スリット26によって分離されてお
り、積層体1の上面に対して個別に位置合わせのうえ
で、接合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体インクをオリフィ
スから噴射して液滴を形成するインクジェット記録ヘッ
ド、特にインクを吐出する複数の吐出エネルギー発生手
段を備えた基板に対して垂直方向にインクを吐出するよ
うに構成されたインクジェット記録ヘッド及びこれを搭
載するインクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のインクジェット記録ヘッドに関
し、例えば特開昭54−51837号公報に記載されて
いるインクジェット記録方法は、熱エネルギーを液体に
作用させて、液滴吐出の原動力を得るという点におい
て、他のインクジェット記録方法とは異なる特徴を有し
ている。
【0003】すなわち、上記の公報に開示されている記
録方法は、熱エネルギーの作用を受けた液体が加熱され
て気泡を発生し、この気泡発生に基づく作用力によっ
て、記録ヘッド部先端のオリフィスから液滴が形成さ
れ、この液滴が被記録部材に付着して情報の記録が行な
われることを特徴としている。
【0004】この記録方法に適用される記録ヘッドは、
一般に、熱エネルギーを発生する電気熱変換素子を配設
した基板と、液滴吐出用のオリフィスに連通する液流路
(インク流路)および共通液室を形成する樹脂層あるい
は金属層からなる記録ヘッドを有し、前記基板の表面に
は電気熱変換素子に通電するための接続配線や駆動回路
等もパターニングされている。これらの接続配線や電気
熱変換素子の表面はSiO2 等の絶縁層およびTa等の
金属材料からなる保護層によって保護される。
【0005】さらにまた、例えば特開昭59−9515
4号公報に述べられているように、オリフィスプレート
を基板に貼り付けることによって、熱作用部面から垂直
方向に吐出する型式のヘッドが提案されている。
【0006】図8は従来の記録ヘッドの一例を分解して
示すもので該記録ヘッドは、シリコンウエハ等の基板2
10と、その上に積層された樹脂層220からなるヒー
ターボード201と、樹脂層220の上に配設されたオ
リフィスプレート202からなり、基板210はその中
央部にインク供給用の穴210aを有し、基板210の
表面には2列に配列された電気熱変換素子211と、接
続配線212によって各電気熱変換素子211に接続さ
れた電極213が設けられ、これらの表面は図示しない
絶縁層によって覆われており、絶縁層の表面にはさらに
金属の保護層が設けられ、該保護層は、絶縁層がインク
のキャビテーションによって損傷するのを防ぐ役目をす
る。また、樹脂層220は基板210の各電気熱変換素
子211に向かって開口する液流路221と基板210
の穴210aに開口する共通液室222を有し、オリフ
ィスプレート202は樹脂層220の各液流路221に
連通するオリフィス202aを有する。
【0007】オリフィスプレート202はニッケルやス
テンレス等の金属あるいは各種の樹脂によって一体成形
されたものであり、ヒーターボード201の樹脂層22
0の表面に接着剤等を用いて貼り合わせる。近年では、
このようなインクジェット記録ヘッドにおいてはより一
層の高速化が望まれている。そして高速化を達成する手
段の一つとしてインクジェット記録ヘッドの長尺化をあ
げることができる。すなわち、インクジェット記録ヘッ
ドの記録幅を長くすることによって一度にプリントでき
るドット数を増やし、プリント速度を向上させるもので
ある。このようなインクジェット記録ヘッドの代表例と
してフルラインタイプのインクジェット記録ヘッドがあ
る。このフルラインタイプのインクジェット記録ヘッド
はプリント幅がプリント媒体の幅以上に設けられている
ため、記録ヘッドを移送することなくプリント媒体を搬
送するだけでプリントが行なえるため、高速性において
非常に優れたインクジェット記録ヘッドである。
【0008】前述の熱作用部面から垂直に吐出する形式
のフルラインタイプのインクジェット記録ヘッドとして
は、図9に示すような長尺なヒーターボード203に長
尺なオリフィスプレート204を貼り合わせた長尺ヘッ
ドが提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、前述の熱作用部面から垂直にインクを
吐出する型式のインクジェット記録ヘッドのオリフィス
プレートはオリフィスと熱発生部(ヒーター)との距離
をあまり遠ざけないようにするため、その厚さは通常2
0〜100μm程度である。このような厚さにオリフィ
スプレートを制御すること及びオリフィスの加工精度の
点よりこのオリフィスプレートは、通常、金属や樹脂と
いった材料で形成される。一方、基板はシリコン基板が
通常用いられる。このようにオリフィスプレートと基板
とを異なる材料で作製した場合、通常のサイズのヘッド
の場合はその影響が少ないが、これらを長尺にすること
により、ヒーター駆動時や、製造工程時に、両者の線膨
張係数の違いによって熱発生部とオリフィスの間に位置
ずれが発生して液滴の飛翔方向が不安定になったり、オ
リフィスプレートが応力によるひずみのために反ること
で基板から剥れたりするおそれがある。
【0010】また、オリフィスプレートを樹脂で作製す
る場合は、この樹脂の硬化工程で生じる硬化収縮によっ
ても前述と同様の問題が生じることがわかっている。
【0011】更に、オリフィスプレートは前述のように
極めて薄肉であるから、長尺のオリフィスプレートを高
精度で一体的に製作すること自体も困難であった。
【0012】本発明は、上記従来の技術の有する問題点
に鑑みてなされたものであり、各オリフィスと熱発生部
との間で温度変化等に起因する大きな位置ずれを発生す
るおそれのない、熱作用部面から垂直にインクを吐出す
る型式のインクジェット記録ヘッド及びこれを搭載する
インクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0013】本発明の別の目的は、製作が容易で精度の
優れたオリフィスプレートを有するインクジェット記録
ヘッド及びこれを搭載するインクジェット記録装置を提
供することにある。
【0014】本発明の更に別の目的は、高速記録が可能
で信頼性の高いインクジェット記録ヘッド及びこれを搭
載するインクジェット記録装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のインクジェット記録ヘッドは、インクを吐
出するためのエネルギーを発生する複数の吐出エネルギ
ー発生手段を有する基板と、前記インクを吐出するため
の複数のオリフィスを備える複数のオリフィスプレート
とを有し、前記複数の吐出エネルギー発生手段の上方に
前記複数のオリフィスがそれぞれ配置されるように前記
基板に対して前記複数のオリフィスプレートのそれぞれ
が接合されるとともに、前記複数のオリフィスプレート
間にスリットが設けられていることを特徴とする。
【0016】
【作用】上記装置によれば、各オリフィスプレートがス
リットによって分離されているため、温度変化によって
オリフィスプレートの寸法が変化しても、各吐出エネル
ギー発生手段とオリフィスの間に著しい位置ずれ等を発
生するおそれがない。また、インクジェット記録ヘッド
に各オリフィスプレートを個別に取り付けることができ
るため、これらの組み付けが容易であり、各吐出エネル
ギー発生手段等に対する位置合わせも極めて正確に行な
うことができる。特に、インクジェット記録ヘッドが大
型化、長尺化及び高密度化した場合に好適であり、いわ
ゆるフルラインタイプのインクジェット記録ヘッド等の
高精度化と低価格化を大きく促進できる。
【0017】
【実施例】図1は一実施例によるインクジェット記録ヘ
ッドの模式的平面図、図2は図1のインクジェット記録
ヘッドのオリフィスプレートを取り付ける前の状態を示
す模式的平面図、図3は図1のインクジェット記録ヘッ
ドの基板を示す模式的平面図である。
【0018】図1ないし図3において、10はシリコン
基板等を本体とする基板であり、該基板10上には、イ
ンクを吐出するために利用されるエネルギーを発生する
吐出エネルギー発生手段である発熱抵抗体23および該
発熱抵抗体23に電気的に接続される電極11が形成さ
れている。そして、前記基板10上には、更にこれら発
熱抵抗体、電極を保護するために絶縁層及び耐キャビテ
ーション層といった保護層(不図示)が設けられてい
る。また、24は前記基板10を貫通して設けられてい
るインク供給口であり、このインク供給口24より記録
ヘッドにインクが供給される。20はインク流路壁を形
成するための樹脂層であり、基板10上に積層されて積
層体1を構成している。この樹脂層によって隔離された
インク流路25は前記インクを収容する部分であり、前
記インク供給口24に連通している。2a〜2eはオリ
フィスプレートであり、それぞれインクを吐出するため
のオリフィス21を2列ずつ備えるとともに前記インク
流路25の一部をも形成している。
【0019】前記オリフィスプレート2a〜2eは、オ
リフィス21の配列方向に対して斜めに設けられた複数
のスリット26により分離、分割されており、このスリ
ット26は、オリフィス21間の領域に納まるように設
けられているため、各オリフィスプレート2a〜2eの
オリフィス21のピッチがずれることなく、従来の一枚
のオリフィスプレートのときと同様にオリフィスを配列
できるものである。
【0020】このようにオリフィスプレートを分割する
とともに各オリフィスプレート間にスリットを設けるこ
とにより、温度変化等でオリフィスプレートが膨張した
場合においても各スリットにより基板に対するオリフィ
スプレートの位置ずれが吸収されるため、吐出精度に影
響を及ぼすおそれがなくなる。また、オリフィスプレー
トに反りが発生しても各オリフィスプレートでこの反り
を分散することができるため、剥離のおそれがなくな
る。更にオリフィスプレートが小型になることにより、
安価で高精度のオリフィスプレートを作製することが可
能となる。
【0021】更に、各オリフィスプレート2a〜2eに
は位置合わせ用のマーク22a〜22eが設けられてお
り、このマーク22a〜22eをあらかじめ基板10等
に設けられたマークと対応させることにより、容易に位
置合わせを行なうことができる。そして、各オリフィス
プレート2a〜2eは斜めに切断された形状となってい
るため、この鋭角部分にマーク22a〜22eを設ける
ことにより基板10のマーク及び隣接するオリフィスプ
レートのそれぞれのマークを一直線に並べるようにする
だけで位置合わせを行なうことができる。
【0022】また、ここでオリフィスは上述したように
2列に分けて配列されており、上と下とのオリフィスは
それぞれ半ピッチずつずらして設けられている。このよ
うにオリフィスをずらして配置することにより、各オリ
フィス間のピッチを狭めることなく2倍のドット密度を
達成することができる。
【0023】オリフィスプレートと同様に樹脂層20に
もスリット27が形成されており、前記樹脂層20によ
り複数のインク流路25が形成されている。ここで、上
述のようにこのスリット27はオリフィス間(発熱抵抗
体間)の領域に設けられるため、樹脂層20はスリット
横に各インク流路を隔離するための隔離壁を設けなけれ
ばならない。しかしながら、オリフィス21が高密度に
配列されるようになると、十分な隔離壁のスペースをと
ることができないため、この時は、オリフィス21を更
に3列、4列とふやしてやることにより1列のオリフィ
ス間ピッチが広がり、隔離壁を設けることが可能とな
る。
【0024】また、本実施例においては樹脂層20にも
スリット27を設ける構成としたが、図4のように樹脂
層30は単一のパターンで形成してオリフィスプレート
のみにスリットを設ける構成としてもほぼ同様の効果を
得ることができる。この場合、樹脂層30にスリットを
設ける必要がなくなるため、この分だけ隔離壁の領域を
薄くすることが可能になるため、上述の高密度配列にも
対応できるものである。
【0025】また、インク供給口はスリットが設けられ
る部分を残して複数の貫通孔として基板に設けられてい
る。この構造により、従来のように長尺ヘッドのインク
供給口を1つの貫通孔で形成する場合に比べて基板の強
度を向上することも可能となった。
【0026】また、本実施例では前記スリットを斜めに
設けたが図5のようにクランク状に設けたスリット28
であっても同様の効果を奏することができる。
【0027】以下に、本実施例のインクジェット記録ヘ
ッドの具体的な製造方法について説明する。
【0028】まず、シリコンウエハ上にスパッタリング
等の薄膜形成技術によりHfB2 等の発熱抵抗層及びA
l等の電極層を順に積層し、これらの層をそれぞれパタ
ーニングすることにより発熱抵抗体や電極を作製する。
次にこれら発熱抵抗体及び電極を覆うようにSiO2
の絶縁層を設け、熱発生部にTa等の耐キャビテーショ
ン層を設ける。この後、シリコンウエハを所定の大きさ
に切断するとともに所望の形状のインク供給口となる貫
通孔を形成して基板が完成する。
【0029】次にこの基板上に樹脂層となるドライフィ
ルムをラミネートし、該ドライフィルムにパターニング
を施して図2のように樹脂層を形成する。そして、ニッ
ケルやステンレス等の金属あるいは樹脂を材料としてあ
らかじめ電鋳法や成形加工等により形成しておいた複数
のオリフィスプレートを前記マークをもとに樹脂層の上
面の所定の位置に接合することによりインクジェット記
録ヘッドが完成する。
【0030】ここで上述の説明では樹脂層はドライフィ
ルムによって形成したが樹脂をスピンコート等で塗布す
ることにより形成することも可能である。また、上述の
説明ではオリフィスプレートは樹脂層と別体として形成
したが、オリフィスプレートを樹脂で形成する場合は、
公知の成形加工や、インク流路部分を溶解可能なパター
ン層を設けた上から樹脂を塗布する等の方法で一体に形
成しても良い。
【0031】本実施例によれば、長尺または大型のイン
クジェット記録ヘッドのオリフィスプレートを複数の小
型のオリフィスプレートに分割して製作し、それぞれ個
別に基板や樹脂層に貼り合わせるものであるため、長尺
のオリフィスプレートを一体的に製作して基板や樹脂層
に貼り合わせる場合に比べて、オリフィスプレートを貼
り合わせる作業が容易であるのみらなず、オリフィスプ
レートを製作する工程自体も簡単である。また、小型の
オリフィスプレートが個別に基板や樹脂層に貼り付けら
れているため、基板や樹脂層とオリフィスプレートの線
膨張係数の差によって発生するオリフィスの位置ずれも
微小であり、温度変化によって液滴の飛翔が不安定にな
るおそれもない。その結果、高性能で安価な記録ヘッド
を実現できる。
【0032】図6は一変形例を示すもので、これは、一
列に配設された電気熱変換素子を有するヒーターボード
3とその樹脂層に貼り付けたオリフィスプレート4a〜
4eからなり、各オリフィスプレート4a〜4eは前記
樹脂層の液流路に連通する一列のオリフィス41〜41
を有する。このように、オリフィスが一列に配列されて
いるときは、オリフィスプレートの幅が小さいために一
体的に製作された長尺のオリフィスプレートを扱うのは
特に困難であり、複数のオリフィスプレートに分割する
利点が極めて大きい。
【0033】本発明のインクジェット記録ヘッドを適用
した図7に示すインクジェット記録装置について説明す
る。
【0034】図7において、101a〜101dはそれ
ぞれ、ライン型のインクジェット記録ヘッド(以下、
「ヘッド」という。)であり、これらはホルダ102に
より矢印X方向に所定の間隔を持って互いに平行に固定
支持されている。各ヘッド101a〜101dの下面に
は矢印Y方向に沿って、1列に16吐出口/mmの間隔
で3456個の吐出口が下向きに設けられており、これ
により216mm幅の記録が可能となっている。
【0035】これらのヘッド101a〜101dは熱エ
ネルギーを用いて記録液を吐出する方式のものであり、
ヘッドドライバー120によって吐出制御されている。
【0036】なお、前記ヘッド101a〜101dおよ
びホルダ102を含めてヘッドユニットが構成され、該
ヘッドユニットはヘッド移動手段124により、上下方
向に移動されるようになっている。
【0037】また、前記ヘッド101a〜101dに対
応してその下部に隣接して配置されたキャップ103a
〜103dはそれぞれ内部にスポンジ等のインク吸収部
材を有する。
【0038】前記キャップ103a〜103dは不図示
のホルダにより固定支持されており、該ホルダおよびキ
ャップ103a〜103dを含んでキャップユニットが
構成され、該キャップユニットはキャップ移動手段12
5により矢印X方向に移動されるようになっている。
【0039】各ヘッド101a〜101dにはそれぞ
れ、インクタンク104a〜104dからインク供給チ
ューブ105a〜105dを通じてシアン、マゼンタ、
イエロー、ブラックの各色のインクが供給され、カラー
記録を可能としている。
【0040】また、このインク供給はヘッド吐出口の毛
細管現象を利用しており、各インクタンク104a〜1
04dの液面は吐出口位置より一定距離だけ低く設定さ
れている。
【0041】ベルト106は被記録材である記録紙12
7を搬送するためのものであって帯電可能なシームレス
ベルトからなる。
【0042】ベルト106は駆動ローラ107、アイド
ルローラ109,109aおよびテンションローラ11
0により所定の経路に引きまわされており、前記駆動ロ
ーラ107に接続され、モータードライバー121によ
り駆動されるベルト駆動モーター108により、走行さ
れる。
【0043】また、ベルト106はヘッド101a〜1
01dの吐出口の直下において矢印X方向に走行し、こ
こでは固定支持部材126により、下側のブレを抑制さ
れている。
【0044】ベルト106の図示下方には、ベルト10
6の表面に付着している紙粉等を除去するクリーニング
ユニット117が配設されている。
【0045】前記ベルト106を帯電させる帯電器11
2は、帯電器ドライバー122により、ON、OFFさ
れ、この帯電による静電的吸着力により、記録紙127
をベルト106に吸着する。
【0046】帯電器112の前後には前記アイドルロー
ラ109,109aと共同して搬送記録紙127をベル
ト106に押し付けるためのピンチローラ111,11
1aが配置されている。
【0047】給紙カセット113内の記録紙127は給
紙ローラ116の回転により1枚ずつ送り出され、モー
タードライバー123により駆動される搬送ローラ11
4およびピンチローラ115により矢印X方向に山形ガ
イド113へと搬送される。該山形ガイド113は記録
紙127のたわみを許容する山形のスペースを有する。
【0048】記録の終了した記録紙127は排紙トレイ
118に排出される。
【0049】前記ヘッドドライバー120、ヘッド移動
手段124、キャップ移動手段125、モータードライ
バー121,223および帯電器ドライバー122はす
べて制御回路119により制御される。
【0050】本発明は、特に液体噴射記録方式の中で熱
エネルギーを利用して飛翔液滴を形成し、記録を行なう
インクジェット記録方式の記録ヘッド、記録装置に於い
て、優れた効果をもたらすものである。
【0051】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されており、本発明はこれらの基
本的な原理を用いて行なうものが好ましい。この記録方
式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれ
にも適用可能である。
【0052】この記録方式を簡単に説明すると、記録液
(インク)が保持されているシートや液路に対応して配
置されている吐出エネルギー発生手段である電気熱変換
体に、記録情報に対応して記録液(インク)に核沸騰現
象を越え、膜沸騰現象を生じるような急速な温度上昇を
与えるための少なくとも一つの駆動信号を印加すること
によって、熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱
作用面に膜沸騰を生じさせる。このように記録液(イン
ク)から電気熱変換体に付与する駆動信号に一対一に対
応した気泡を形成できるため、特にオンデマンド型の記
録法には有効である。この気泡の成長、収縮により吐出
口を介して記録液(インク)を吐出させて、少なくとも
一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とする
と、即時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に
応答性に優れた記録液(インク)の吐出が達成でき、よ
り好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行なうことができる。
【0053】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液流路、電気熱変換
体を組み合わせた構成(直線状液流路又は直角液流路)
の他に、米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書に開示されているように、熱
作用部が屈曲する領域に配置された構成を持つものにも
本発明は有効である。
【0054】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出口とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成を有するものにおいても本発明は有効である。
【0055】さらに、本発明が有効に利用される記録ヘ
ッドとしては、記録装置が記録可能である記録媒体の最
大幅に対応した長さのフルラインタイプの記録ヘッドが
ある。
【0056】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0057】また、本発明のインクジェット記録装置
に、記録ヘッドに対する回復手段や予備的な補助手段を
付加することは、記録装置を一層安定にすることができ
るので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリー
ニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれ
とは別の加熱素子、或はこれらの組み合わせによる予備
加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを
行なう手段を付加することも安定した記録を行なうため
に有効である。
【0058】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみを記録するモードだけではなく、記録
ヘッドを一体的に構成したものか、複数個の組み合わせ
で構成したものかのいずれでも良いが、異なる色の複色
カラーまたは、混色によるフルカラーの少なくとも一つ
を備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0059】本発明において、上述した各インクにたい
して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行する
ものである。
【0060】さらに加えて、本発明のインクジェット記
録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器
の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と
組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するフ
ァクシミリ装置の形態を採るものであってもよい。
【0061】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、次に記載するような効果を奏する。
【0062】フルライン化等によってインクジェット記
録ヘッドが長尺化または大型化しても、オリフィスプレ
ートの組み付けが簡単で組み付け後に各オリフィスとイ
ンク流路との間に温度変化等に起因する著しい位置ずれ
を発生するおそれのないインクジェット記録ヘッドを実
現できる。すなわち、フルライン化しても吐出性能が安
定しておりしかも安価であるインクジェット記録ヘッド
を実現し、これを用いることでインクジェット記録装置
の高性能化および低コスト化を促進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例によるインクジェット記録ヘッドを示
す模式的平面図である。
【図2】図1のインクジェット記録ヘッドのオリフィス
プレートを取り付ける前の状態を示す模式的平面図であ
る。
【図3】図1のインクジェット記録ヘッドの基板を示す
模式的平面図である。
【図4】スリットをクランク状としたインクジェット記
録ヘッドを示す模式的平面図である。
【図5】樹脂層を単一のパターンで形成したインクジェ
ット記録ヘッドを、オリフィスプレートを取り付ける前
の状態で示す模式的平面図である。
【図6】一変形例を示す模式的平面図である。
【図7】本発明のインクジェット記録ヘッドを適用した
インクジェット記録装置を示す模式的斜視図である。
【図8】一従来例によるインクジェット記録ヘッドを分
解して示す模式的分解斜視図である。
【図9】従来の長尺タイプのインクジェット記録ヘッド
を示す模式的平面図である。
【符号の説明】
2a〜2e,4a〜4e オリフィスプレート 10 基板 11 電極 21,41 オリフィス 22a〜22e マーク 26,27,28 スリット

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するためのエネルギーを発
    生する複数の吐出エネルギー発生手段を有する基板と、
    前記インクを吐出するための複数のオリフィスを備える
    複数のオリフィスプレートとを有し、前記複数の吐出エ
    ネルギー発生手段の上方に前記複数のオリフィスがそれ
    ぞれ配置されるように前記基板に対して前記複数のオリ
    フィスプレートのそれぞれが接合されるとともに、前記
    複数のオリフィスプレート間にスリットが設けられてい
    ることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 インクジェット記録ヘッドがフルライン
    タイプのインクジェット記録ヘッドであることを特徴と
    する請求項1記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 基板のオリフィスプレート当接部には樹
    脂層が設けられていることを特徴とする請求項1または
    2記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 樹脂層がオリフィスに連通するインク流
    路を形成するためのインク流路壁を構成するものである
    ことを特徴とする請求項3記載のインクジェット記録ヘ
    ッド。
  5. 【請求項5】 オリフィスプレートがオリフィスに連通
    するインク流路を形成するためのインク流路壁を一体に
    備えるものであることを特徴とする請求項1ないし4い
    ずれか1項記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 スリットが、オリフィスの配列方向に対
    して斜めに設けられていることを特徴とする請求項1な
    いし5いずれか1項記載のインクジェット記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 スリットがクランク状に設けられている
    ことを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項記載の
    インクジェット記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 基板が複数の貫通孔からなる複数のイン
    ク供給口を備えていることを特徴とする請求項1ないし
    7いずれか1項記載のインクジェット記録ヘッド。
  9. 【請求項9】 オリフィスプレートに、基板との位置合
    わせ用のマークが設けられていることを特徴とする請求
    項1ないし8いずれか1項記載のインクジェット記録ヘ
    ッド。
  10. 【請求項10】 オリフィスプレートの鋭角のコーナー
    に基板との位置合わせ用のマークが設けられていること
    を特徴とする請求項6記載のインクジェット記録ヘッ
    ド。
  11. 【請求項11】 吐出エネルギー発生手段が電気熱変換
    素子であることを特徴とする請求項1ないし10いずれ
    か1項記載のインクジェット記録ヘッド。
  12. 【請求項12】 インクを吐出するためのエネルギーを
    発生する複数の吐出エネルギー発生手段を有する基板
    と、前記インクを吐出するための複数のオリフィスを備
    える複数のオリフィスプレートとを有し、前記複数の吐
    出エネルギー発生手段の上方に前記複数のオリフィスが
    それぞれ配置されるように前記基板に対して前記複数の
    オリフィスプレートのそれぞれが接合されるとともに、
    前記複数のオリフィスプレート間にスリットが設けられ
    ているインクジェット記録ヘッドと、前記記録ヘッドを
    支持するホルダと、前記記録ヘッドの前記吐出エネルギ
    ー発生手段に電気信号を供給する手段と、前記記録ヘッ
    ドに対向するように被記録媒体を搬送するための搬送手
    段を備えたインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 インクジェット記録ヘッドがフルライ
    ンタイプのインクジェット記録ヘッドであることを特徴
    とする請求項12記載のインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 基板のオリフィスプレート当接部には
    樹脂層が設けられていることを特徴とする請求項12ま
    たは13記載のインクジェット記録装置。
  15. 【請求項15】 樹脂層がオリフィスに連通するインク
    流路を形成するためのインク流路壁を構成するものであ
    ることを特徴とする請求項14記載のインクジェット記
    録装置。
  16. 【請求項16】 オリフィスプレートがオリフィスに連
    通するインク流路を形成するためのインク流路壁を一体
    に備えるものであることを特徴とする請求項12ないし
    15いずれか1項記載のインクジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 スリットがオリフィスの配列方向に対
    して斜めに設けられていることを特徴とする請求項12
    ないし16いずれか1項記載のインクジェット記録装
    置。
  18. 【請求項18】 スリットがクランク状に設けられてい
    ることを特徴とする請求項12ないし16いずれか1項
    記載のインクジェット記録装置。
  19. 【請求項19】 基板が、複数の貫通孔からなる複数の
    インク供給口を備えていることを特徴とする請求項12
    ないし18いずれか1項記載のインクジェット記録装
    置。
  20. 【請求項20】 オリフィスプレートに、基板との位置
    合わせ用のマークが設けられていることを特徴とする請
    求項12ないし19いずれか1項記載のインクジェット
    記録装置。
  21. 【請求項21】 オリフィスプレートの鋭角のコーナー
    に基板との位置合わせ用のマークが設けられていること
    を特徴とする請求項17記載のインクジェット記録装
    置。
  22. 【請求項22】 吐出エネルギー発生手段が電気熱変換
    素子であることを特徴とする請求項12ないし21いず
    れか1項記載のインクジェット記録装置。
  23. 【請求項23】 インクジェット記録ヘッドが複数設け
    られており、複数色の記録が可能であることを特徴とす
    る請求項12ないし22いずれか1項記載のインクジェ
    ット記録装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003080717A (ja) * 2001-09-12 2003-03-19 Canon Inc 液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法
JP2012016959A (ja) * 2011-10-24 2012-01-26 Ricoh Co Ltd 液滴吐出ヘッドの製造方法

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