JPH09260603A - 薄膜キャパシタおよび半導体記憶装置 - Google Patents

薄膜キャパシタおよび半導体記憶装置

Info

Publication number
JPH09260603A
JPH09260603A JP8063539A JP6353996A JPH09260603A JP H09260603 A JPH09260603 A JP H09260603A JP 8063539 A JP8063539 A JP 8063539A JP 6353996 A JP6353996 A JP 6353996A JP H09260603 A JPH09260603 A JP H09260603A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
film capacitor
alloy
atomic
lower electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8063539A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3504058B2 (ja
Inventor
Takashi Kawakubo
隆 川久保
Shin Fukushima
伸 福島
Kenya Sano
賢也 佐野
Kazuhide Abe
和秀 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP06353996A priority Critical patent/JP3504058B2/ja
Publication of JPH09260603A publication Critical patent/JPH09260603A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3504058B2 publication Critical patent/JP3504058B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い容量密度と優れた絶縁特性を有し、シリ
コン集積回路に適用可能な薄膜キャパシタを提供するこ
と。 【解決手段】 基板上に、下部電極、誘電体層、及び上
部電極を順次積層してなる薄膜キャパシタであって、前
記下部電極が、レニウム、ルテニウム、オスミウム、ロ
ジウム、イリジウム、パラジウム、白金、及び金からな
る群から選ばれる少なくとも1種の貴金属元素と、ハフ
ニウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、及びタングス
テンからなる群から選ばれる少なくとも1種の高融点金
属元素とを含む非晶質合金を主体とすること特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜キャパシ夕及
び薄膜キャパシ夕を具備する半導体記憶装置に係り、特
に、薄膜キャパシ夕の下部電極の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路技術の発達により、電子回路が
ますます小形化しており、これに伴い、各種電子回路に
必須の回路素子であるキャパシタの小形化も、一段と重
要になっている。このような状況において、誘電体薄膜
を用いた薄膜キャパシタ素子が、トランジスタ等の能動
素子と同一の基板上に形成されて用いられているが、能
動素子の小型化が急速に進む中で、薄膜キャパシタの小
形化は遅れており、より一層の高集積化を阻む大きな要
因になっている。
【0003】これは、従来用いられている誘電体薄膜材
料が、Si02 、Si3 4 などのような誘電率が高々
10以下の材料に限られているためであり、従って、薄
膜キャパシタを小形化するために、誘電率の大きな誘電
体薄膜材料を開発することが必要になっている。
【0004】化学式AB03 で表されるペロブスカイト
型酸化物であるBaTi03 、SrTi03 、PbZr
3 等、及び層状ペロブスカイト型酸化物であるBi4
Τi3 12等の高誘電体酸化物、上記酸化物の単一組成
並びに相互の固溶体組成の単結晶又はセラミックスは、
100以上10000にも及び誘電率を有することが知
られており、これらはセラミック・コンデンサに広く用
いられている。これら材料の薄膜化は、薄膜キャパシタ
の小形化にかなり有効であり、かなり以前から研究が行
われている。
【0005】従来、この種の誘電体薄膜を用いた薄膜キ
ャパシタの下部電極としては、貴金属、貴金属の酸化
物、貴金属のケイ化物からなるものが知られている。下
部電極としてこのような材料を用いるのは、ペロブスカ
イト型高誘電体酸化物薄膜で大きな誘電率を得るために
は、高温の酸化性雰囲気で作成する必要があり、その
際、下部電極も高温の酸化性雰囲気にさらされるためで
ある。従って、金、白金、パラジウムなどの酸化されに
くい貴金属や、レニウム、ルテニウム、オスミウム、ロ
ジウム、イリジウムなどの、酸化しても導電性が保たれ
る貴金属およびその酸化物が専ら使用されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た貴金属薄膜においても、通常多結晶の形態で使用さ
れ、高温にさらされるために再結晶なども生じるため、
結晶粒の大きさに依存した電極表面荒れを生じる。この
ような貴金属薄膜からなる電極上に形成された誘電体膜
は膜厚が一様でなく、電圧を印加したときに膜厚の薄い
部分や、電極の突起部分近傍に電界が強くかかるため、
絶縁特性に問題がある。すなわち、初期ショートによる
不良や、電界印加時のリーク電流の増大などの問題があ
る。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、高誘電率材料の薄膜を用いて、高い容量密度と
優れた絶縁特性を有し、シリコン集積回路に適用可能な
薄膜キャパシタ、及びかかる薄膜キャパシタを有する半
導体記憶装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明(請求項1)は、基板上に、下部電極、誘電
体層、及び上部電極を順次積層してなる薄膜キャパシタ
であって、前記下部電極が、レニウム、ルテニウム、オ
スミウム、ロジウム、イリジウム、パラジウム、白金、
及び金からなる群から選ばれる少なくとも1種の貴金属
元素と、ハフニウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、
及びタングステンからなる群から選ばれる少なくとも1
種の高融点金属元素とを含む非晶質合金を主体とするこ
とを特徴とする薄膜キャパシタを提供する。
【0009】また、本発明(請求項2)は、基板上に、
下部電極、誘電体層、及び上部電極を順次積層してなる
薄膜キャパシタと、この薄膜キャパシタに接続され、オ
ン・オフにより情報の読みだしを行うスイッチング素子
とを具備する半導体記憶装置であって、前記下部電極
が、レニウム、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、イ
リジウム、パラジウム、白金、及び金からなる群から選
ばれる少なくとも1種の貴金属元素と、ハフニウム、ニ
オブ、タンタル、モリブデン、及びタングステンからな
る群から選ばれる少なくとも1種の高融点金属元素とを
含む非晶質合金を主体とすることを特徴とする半導体記
憶装置を提供する。
【0010】本発明者らは、薄膜キャパシタの電極とし
て特性の優れた材料を、とくに貴金属の合金という観点
から検討し、実験を重ねた結果、貴金属と高融点金属と
の合金系がとくに優れていることを見いだした。その理
由は、スパッタ法により貴金属と高融点金属の合金を作
成した場合には、殆どの合金が結晶粒界のない非晶質の
膜を形成し、しかもその結晶化温度がペロブスカイト系
誘電体膜の作成温度である600℃近傍より高いため、
非常に平滑な表面形状をしているからである。また、万
一、熱処理により結晶化した場合でも、非常に微細で固
い金属間化合物相を生成するため、粗大結晶粒を生成す
ること無く、やはり表面が平滑なまま保たれるためであ
る。
【0011】貴金属と高融点金属との合金系の他の利点
は、耐酸化性に優れており、また、主として非晶質のた
めに粒界が選択的に酸化されることもなく、また、表面
層が酸化された場合でも酸化物が導電性を保ち、低誘電
率の絶縁層を形成しないことである。
【0012】また、一般に、従来の貴金属下部電極は、
その下の下地膜材料と、その上に形成される誘電体材料
との間の相互拡散を防ぐためのバリア−膜としての役割
も期待されていた。例えば、誘電体としてチタン酸ジル
コン酸鉛(PZT)を使用した場合には、誘電体に通常
含まれる鉛はシリコンや酸化シリコン中に拡散し易いた
め、比較的厚い(200〜300nm)白金電極や酸化
イリジウム電極等をバリア−膜を兼ねて使用し、下地中
への拡散を軽減していた。
【0013】本発明の薄膜キャパシタの下部電極では、
拡散の経路となる粒界が存在しないため、相互拡散を大
幅に阻止することが出来、また下部電極の膜厚を従来よ
りも減少させることが可能であるという大きな利点があ
る。
【0014】更に、下部電極を構成する合金は非晶質を
主体としているため、結晶方位を持たず、組織が均一で
あることから、反応性イオンエッチング等のドライエッ
チングによる加工に際し、均一かつ精度よく微細加工す
ることが可能であるという他の利点もある。
【0015】本発明の薄膜キャパシタの下部電極を構成
する合金に含まれる貴金属元素としては、周期律表で V
IIA族、VIIIA族、IB族に属する、レニウム、ルテニ
ウム、オスミウム、ロジウム、イリジウム、パラジウ
ム、白金、及び金の中から選ばれた少なくとも1種を挙
げることが出来る。また、高融点金属元素としては、周
期律表でIVA族、VA族、VIA族に属し、2000℃以
上の融点を有する、ハフニウム、ニオブ、タンタル、モ
リブデン、タングステンの中から選ばれた少なくとも1
種を挙げることが出来る。このような貴金属元素と高融
点金属とを合金化することによって、薄膜キャパシタと
して優れた下部電極を得ることができる。
【0016】なお、特に優れた下部電極を得るための貴
金属と高融点金属との組合せは、Au−Ta、Pt−T
a、Ir−Ta、Ir−Nb、Rh−Ta、Rh−N
b、Os−W、Os−Mo、Os−Ta、Os−Nb、
Re−W合金である。
【0017】下部電極を構成する合金中の高融点金属の
含有量は、好ましくは10〜90原子%、より好ましく
は15〜85原子%である。高融点金属の含有量が10
原子%以下では、貴金属中に高融点金属が固溶して結晶
質となり、所望の非晶質相が得られない場合がある。一
方、90原子%を越えると、逆に高融点金属中に貴金属
が固溶して結晶質となり、やはり所望の非晶質相が得ら
れない場合がある。
【0018】以下に、種々の合金について、高融点金属
の含有量のうち、非晶質を形成する範囲と、特に非晶質
が安定な範囲(括弧内)を示す。
【0019】 Au−Ta合金:60−85原子%(60−85原子%) Au−Nb合金:30−80原子% Au−Hf合金:15−80原子% Pt−Mo合金:30−80原子% Pt−Ta合金:25−85原子%(65−85原子%) Pt−Nb合金:20−80原子% Pt−Hf合金:20−80原子% Pd−Mo合金:30−70原子% Pd−Ta合金:25−80原子% Pd−Nb合金:20−50原子% Pd−Hf合金:25−70原子% Ir−Mo合金:25−75原子% Ir−Ta合金:25−85原子%(60−85原子%) Ir−Nb合金:20−80原子%(60−70原子%) Ir−Hf合金:20−75原子% Rh−Mo合金:20−60原子% Rh−Ta合金:25−85原子%(60−80原子%) Rh−Nb合金:20−75原子%(60−75原子%) Rh−Hf合金:20−70原子% Os−W合金 :55−80原子%(65−80原子%) Os−Mo合金:60−80原子%(60−70原子%) Os−Ta合金:35−75原子%(55−75原子%) Os−Nb合金:35−75原子%(55−65原子%) Os−Hf合金:30−80原子% Ru−W合金 :55−70原子% Ru−Mo合金:55−70原子% Ru−Ta合金:35−50原子% Ru−Nb合金:20−60原子% Ru−Hf合金:30−70原子% Re−W合金 :25−60原子%(35−60原子%) Re−Mo合金:20−50原子% Re−Ta合金:20−40原子% Re−Nb合金:15−40原子% Re−Hf合金:10−70原子% 下部電極の膜厚は、特に限定されないが、50〜200
nmが好ましい。
【0020】以上、薄膜キャパシタの下部電極を構成す
る合金について説明したが、かかる合金により上部電極
を構成することも可能である。
【0021】以上説明したように、従来の結晶性貴金属
からなる下部電極を具備する薄膜キャパシタでは、下部
電極の結晶粒径に起因した電極の表面荒れのために絶縁
性不良を生じやすいが、本発明の薄膜キャパシタでは、
下部電極表面が非常に平滑であるため、絶縁性に優れ、
また誘電体層の薄膜化により蓄積電荷量を増大した薄膜
キャパシタを作成することが可能になる。
【0022】また、本発明の薄膜キャパシタでは、下部
電極を構成する合金は非晶質を主体としているため、耐
酸化性の向上、下地と誘電体との相互拡散に対するバリ
ア性の向上、及び加工に対する均一性の向上を同時に達
成することが可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を示し、本
発明をより具体的に説明する。
【0024】図1は、本発明の第1の実施例に係る薄膜
キャパシタの構造を示す断面図である。図1において、
シリコン基板1の表面に酸化シリコンからなる絶縁層2
が形成され、この絶縁層2上に下部電極3が形成され、
この下部電極3上にチタン酸ストロンチウムからなる高
誘電率薄膜4が形成され、更にその上に白金からなる上
部電極5が形成されている。
【0025】以上のように構成される薄膜キャパシタ
は、次のように作製される。まず、熱酸化法により、単
結晶シリコン基板1の表面に酸化シリコンからなる絶縁
層2を500nmの厚さに形成した。次いで、貴金属お
よび高融点金属それぞれのターゲットを使用したコスパ
ッタ法により、DCマグネトロンスパッタ装置を用い
て、アルゴンガス雰囲気中無加熱で、貴金属と高融点金
属との合金を100nmの厚さに成膜し、下部電極3を
形成した。
【0026】次に、チタン酸ストロンチウムからなる誘
電体膜4を形成した。この誘電体膜4は、化学量論組成
のセラミックターゲットを用い、RFマグネトロンスパ
ッタ法によりアルゴンー酸素混合雰囲気中で、基板温度
600℃にて、500nmの厚さに成膜することにより
得た。その後、メタルマスクを介して30Onmの厚さ
の白金をDCマグネトロンスパッタ法により無加熱で成
膜し、上部電極5を形成した。以上のように作製された
薄膜キャパシタの有効面積は、100μm×100μm
である。
【0027】薄膜キャパシタを作成した後、このプロー
バにより電流一電圧(I−V)特性を計測し、絶縁耐圧
を求めた。また、上部電極および誘電体膜を一部剥離
し、X線回折法により下部電極の結晶性を調べるととも
に、ICP−MASS法により下部電極の組成を正確に
求めた。
【0028】以上の実施例において、貴金属としてレニ
ウム、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、ィリジウ
ム、パラジウム、白金、及び金を選び、また高融点金属
としてハフニウム、ニオブ、夕ンタル、モリブデン、及
びタングステンを選び、それらの間の合金からなる12
種の下部電極を形成し、薄膜キャパシタを作製した。ま
た、比較例として、白金単体、パラジウム単体からなる
下部電極を形成し、薄膜キャパシタを作製した。
【0029】下記表1に、実施例および比較例に係る下
部電極の組成、X線回折結果、及び薄膜キャパシタの絶
縁破壊強度をまとめて示した。
【0030】
【表1】
【0031】上記表1から明らかなように、実施例に係
る下部電極についてのX線回折結果は、いずれも非晶質
を示すハローパターンが主体で、わずかに金属間化合物
と考えられるピークが弱くみられるのみである。これに
対し、比較例に係る下部電極では、いずれもfcc型結
晶の回析ピ−クがみられ、結晶質であることがわかる。
【0032】また、実施例に係る薄膜キャパシタの絶縁
破壊強度は、比較例に係る薄膜キャパシタの絶縁破壊強
度に比べはるかに高く、優れていることがわかる。
【0033】本発明の第2の実施例として、上述の実施
例と同様の構造、製法により薄膜キャパシタを作製し
た。
【0034】即ち、31原子%および52原子%のタン
グステンを含有するイリジウム−タングステン合金から
なる2種の下部電極を形成し、薄膜キャパシタを作製し
た。また、第2の比較例として、5原子%および95原
子%のタングステンを含有するイリジウム−タングステ
ン合金からなる2種の下部電極を形成し、薄膜キャパシ
タを作製した。
【0035】下記表2に、第2の実施例および第2の比
較例に係る下部電極の組成、X線回折結果、及び薄膜キ
ャパシタの絶縁破壊強度をまとめて示した。
【0036】
【表2】
【0037】上記表2から明らかなように、実施例に係
る下部電極についてのX線回折結果は、いずれも非晶質
を示すハローパターンが主体であるが、比較例に係る下
部電極では、いずれもイリジウム単体と同様のfcc型
結晶の回析ピ−クがみられ、結晶質であることがわか
る。
【0038】また、実施例に係る薄膜キャパシタの絶縁
破壊強度は、比較例に係る薄膜キャパシタの絶縁破壊強
度に比べはるかに高く、優れていることがわかる。
【0039】次に、以上説明した薄膜キャパシタとスイ
ッチングトランジスタとを同一の基板に形成した半導体
記憶装置について説明する。
【0040】図2はこのような半導体記憶装置の等価回
路図である。図示されるように、ここでは1ビットのメ
モリセルが1つのスイッチングトランジスタ24と1つ
の薄膜キャパシタ25とからなり、マトリッスク状に配
置される。スイッチングトランジスタ24のゲート電極
はワード線13と接続され、ソース領域及びドレイン領
域の一方がビット線15に接続する。
【0041】更に、薄膜キャパシタ25の一対の電極
が、それぞれスイッチングトランジスタ24のソース領
域及びドレイン領域の他方及びドライブ線22と接続さ
れる。このとき、ワード線13とドライブ線22とが互
いに直交して、それぞれワード線選択回路26及びドラ
イブ線駆動回路27と接続し、ビット線15は2本一組
でビット線対を形成し、1本のドライブ線22を挟んで
その両側に配置されるとともに、センスアンプ28と接
続されている。
【0042】この半導体記憶装置の書き込みに際して
は、例えばワード線選択回路26により所定のロウアド
レスのワード線13を選択し、選択されたワード線13
を活性化して、これと接続するスイッチングトランジス
タ24をON状態にした後、所定のカラムアドレスにつ
いてビット線15に“1”或いは“0”の情報に対応す
る電位を付与するとともに、ドライブ線駆動回路27に
よりドライブ線22を活性化して書き込み信号を伝達す
る。
【0043】次いで、ワード線13の活性化を停止し
て、スイッチングトランジスタ24をOFF状態に戻せ
ば、上述したようなロウアドレス及びカラムアドレスの
積によって選択されるメモリセル内の薄膜キャパシタ2
5に、“1”或いは“0”の情報が蓄積、保持されて、
情報の書き込みが行われる。この後は、情報が書き込ま
れたメモリセルのスイッチングトランジスタ24や薄膜
キャパシタ25と接続するワード線13及びドライブ線
22の一方が活性化されても、書き込まれた情報が消失
することはない。
【0044】一方、半導体記憶装置の読み出しに当って
は、まず、ワード線選択回路26により所定のロウアド
レスのワード線13を選択し、選択されたワード線13
を活性化してこれと結合するスイッチングトランジスタ
24をON状態にする。続いて、所定のカラムアドレス
についてビット線対をプリチャージしてフローティング
状態とした後、ドライブ線駆動回路27によりドライブ
線22を活性化して所定の電位を付与する。ここで、上
述したようなロウアドレス及びカラムアドレスの積によ
って選択されるメモリセルの薄膜キャパシタ25に蓄
積、保持されていた情報は、スイッチングトランジスタ
24を通してプリチャージされたビット線対のうちの一
方のビット線15に取り出され、取り出された情報に応
じた微小な電位差がビット線対間に形成される。従っ
て、この電位差をセンスアンプ28で増幅することで、
メモリセル内の薄膜キャパシタ25に蓄積、保持されて
いた情報の読み出しを行うことが可能となる。
【0045】さらに、上述したようにして情報の取り出
されたメモリセル内の薄膜キャパシタ25に対しては、
その後所定の動作によって読み出す前と同様の情報が書
き込まれて、情報の再書き込みが行われる。
【0046】なお、以上は本発明の薄膜キャパシタを用
いて不揮発性の強誘電体メモリを構成した例であるが、
本発明の薄膜キャパシタは、DRAM等の揮発性の半導
体記憶装置に用いることもできる。図3に、このような
本発明の別の半導体記憶装置の等価回路図を示す。図示
される通り、ここでは薄膜キャパシタ25における一対
の電極側が全て所定の電位に設定されればよく、一般的
には、例えば薄膜キャパシタ25の下部電極を全面に形
成する以外は、図2と全く同様に半導体記憶装置を構成
して、全メモリセルにおいて薄膜キャパシタ25の下部
電極が共有化される。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
下部電極を貴金属と高融点金属の合金により構成してい
るので、絶縁特性に優れた高誘電率の薄膜キャパシタを
得ることが可能である。また、このような薄膜キャパシ
タをスイッチング素子とともにシリコン基板上に形成す
ることにより、高集積化した半導体記憶装置の実現が可
能となり、本発明の工業的価値は非常に高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る薄膜キャパシタを示す
断面図。
【図2】図1に示す薄膜キャパシタを組込んだ半導体記
憶装置の等価回路図。
【図3】図1に示す薄膜キャパシタを組込んだ他の半導
体記憶装置の等価回路図。
【符号の説明】
1…シリコン基板 2…絶縁層 3…下部電極 4…高誘電率薄膜 5…上部電極 13…ワード線 15…ビット線 22…ドライブ線 24…スイッチングトランジスタ 25…薄膜キャパシタ 26…ワード線選択回路 27…ドライブ線駆動回路 28…センスアンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 和秀 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、下部電極、誘電体層、及び上
    部電極を順次積層してなる薄膜キャパシタであって、前
    記下部電極が、レニウム、ルテニウム、オスミウム、ロ
    ジウム、イリジウム、パラジウム、白金、及び金からな
    る群から選ばれる少なくとも1種の貴金属元素と、ハフ
    ニウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、及びタングス
    テンからなる群から選ばれる少なくとも1種の高融点金
    属元素とを含む非晶質合金を主体とすることを特徴とす
    る薄膜キャパシタ。
  2. 【請求項2】 基板上に、下部電極、誘電体層、及び上
    部電極を順次積層してなる薄膜キャパシタと、この薄膜
    キャパシタに接続され、情報の読みだしを行うスイッチ
    ング素子とを具備する半導体記憶装置であって、前記下
    部電極が、レニウム、ルテニウム、オスミウム、ロジウ
    ム、イリジウム、パラジウム、白金、及び金からなる群
    から選ばれる少なくとも1種の貴金属元素と、ハフニウ
    ム、ニオブ、タンタル、モリブデン、及びタングステン
    からなる群から選ばれる少なくとも1種の高融点金属元
    素とを含む非晶質合金を主体とすることを特徴とする半
    導体記憶装置。
JP06353996A 1996-03-19 1996-03-19 薄膜キャパシタおよび半導体記憶装置 Expired - Fee Related JP3504058B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06353996A JP3504058B2 (ja) 1996-03-19 1996-03-19 薄膜キャパシタおよび半導体記憶装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06353996A JP3504058B2 (ja) 1996-03-19 1996-03-19 薄膜キャパシタおよび半導体記憶装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09260603A true JPH09260603A (ja) 1997-10-03
JP3504058B2 JP3504058B2 (ja) 2004-03-08

Family

ID=13232133

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06353996A Expired - Fee Related JP3504058B2 (ja) 1996-03-19 1996-03-19 薄膜キャパシタおよび半導体記憶装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3504058B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6146963A (en) * 1997-12-27 2000-11-14 Hyundai Electronics Industries Co., Ltd. Methods for forming ferroelectric capacitors having a bottom electrode with decreased leakage current
US6218233B1 (en) 1997-11-04 2001-04-17 Nec Corporation Thin film capacitor having an improved bottom electrode and method of forming the same
JP2002141483A (ja) * 2000-08-24 2002-05-17 Rohm Co Ltd 半導体装置およびその製造方法
US6420043B1 (en) 1996-11-07 2002-07-16 Cabot Corporation Niobium powders and niobium electrolytic capacitors
JP2002531943A (ja) * 1998-11-30 2002-09-24 アンテルユニヴェルシテール・ミクロ−エレクトロニカ・サントリュム・ヴェー・ゼッド・ドゥブルヴェ 強誘電コンデンサの作成方法および基板上にpzt層を成長させる方法
US6616728B2 (en) 1998-05-04 2003-09-09 Cabot Corporation Nitrided niobium powders and niobium electrolytic capacitors
KR100403611B1 (ko) * 2000-06-07 2003-11-01 삼성전자주식회사 금속-절연체-금속 구조의 커패시터 및 그 제조방법
US6806553B2 (en) 2001-03-30 2004-10-19 Kyocera Corporation Tunable thin film capacitor
JP2006278579A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Fuji Xerox Co Ltd 圧電素子、液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置
JP2008541428A (ja) * 2005-05-05 2008-11-20 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド 導電性バリヤ層、特にルテニウムとタンタルの合金及びそのスパッタ堆積
WO2010087211A1 (ja) * 2009-02-02 2010-08-05 パナソニック株式会社 不揮発性記憶素子、不揮発性記憶装置、不揮発性半導体装置、および不揮発性記憶素子の製造方法
JP2011258992A (ja) * 2000-08-24 2011-12-22 Rohm Co Ltd 半導体装置およびその製造方法
CN102842489A (zh) * 2012-09-10 2012-12-26 西安电子科技大学 低偏移平带电压SiC MOS电容制备方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015141625A1 (ja) 2014-03-17 2015-09-24 株式会社 東芝 不揮発性記憶装置

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6420043B1 (en) 1996-11-07 2002-07-16 Cabot Corporation Niobium powders and niobium electrolytic capacitors
US6218233B1 (en) 1997-11-04 2001-04-17 Nec Corporation Thin film capacitor having an improved bottom electrode and method of forming the same
US6335551B2 (en) 1997-11-04 2002-01-01 Nec Corporation Thin film capacitor having an improved bottom electrode and method of forming the same
KR100359756B1 (ko) * 1997-11-04 2003-03-28 닛본 덴기 가부시끼가이샤 박막캐퍼시터의제조방법
US6146963A (en) * 1997-12-27 2000-11-14 Hyundai Electronics Industries Co., Ltd. Methods for forming ferroelectric capacitors having a bottom electrode with decreased leakage current
US6616728B2 (en) 1998-05-04 2003-09-09 Cabot Corporation Nitrided niobium powders and niobium electrolytic capacitors
US6896715B2 (en) 1998-05-04 2005-05-24 Cabot Corporation Nitrided niobium powders and niobium electrolytic capacitors
JP2002531943A (ja) * 1998-11-30 2002-09-24 アンテルユニヴェルシテール・ミクロ−エレクトロニカ・サントリュム・ヴェー・ゼッド・ドゥブルヴェ 強誘電コンデンサの作成方法および基板上にpzt層を成長させる方法
JP4772188B2 (ja) * 1998-11-30 2011-09-14 アイメック 強誘電コンデンサの作成方法および基板上にpzt層を成長させる方法
KR100403611B1 (ko) * 2000-06-07 2003-11-01 삼성전자주식회사 금속-절연체-금속 구조의 커패시터 및 그 제조방법
JP2002141483A (ja) * 2000-08-24 2002-05-17 Rohm Co Ltd 半導体装置およびその製造方法
JP2011258992A (ja) * 2000-08-24 2011-12-22 Rohm Co Ltd 半導体装置およびその製造方法
US6806553B2 (en) 2001-03-30 2004-10-19 Kyocera Corporation Tunable thin film capacitor
US7012317B2 (en) 2001-03-30 2006-03-14 Kyocera Corporation Tunable thin film capacitor
JP2006278579A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Fuji Xerox Co Ltd 圧電素子、液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置
JP2008541428A (ja) * 2005-05-05 2008-11-20 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド 導電性バリヤ層、特にルテニウムとタンタルの合金及びそのスパッタ堆積
WO2010087211A1 (ja) * 2009-02-02 2010-08-05 パナソニック株式会社 不揮発性記憶素子、不揮発性記憶装置、不揮発性半導体装置、および不揮発性記憶素子の製造方法
JP4757360B2 (ja) * 2009-02-02 2011-08-24 パナソニック株式会社 不揮発性記憶素子、不揮発性記憶装置、不揮発性半導体装置、および不揮発性記憶素子の製造方法
US8445886B2 (en) 2009-02-02 2013-05-21 Panasonic Corporation Nonvolatile memory element, nonvolatile memory device, nonvolatile semiconductor device, and method of manufacturing nonvolatile memory element
CN102842489A (zh) * 2012-09-10 2012-12-26 西安电子科技大学 低偏移平带电压SiC MOS电容制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3504058B2 (ja) 2004-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5053917A (en) Thin film capacitor and manufacturing method thereof
JP3504058B2 (ja) 薄膜キャパシタおよび半導体記憶装置
US5122923A (en) Thin-film capacitors and process for manufacturing the same
US5851896A (en) Conductive exotic-nitride barrier layer for high-dielectric-constant material electrodes
JPH08116032A (ja) マイクロ電子構造体とその製造法
JP3103916B2 (ja) 強誘電体キャパシタおよびその製造方法並びにそれを用いたメモリセル
JPH08191137A (ja) マイクロ電子構造体とその製造法
JPH03101260A (ja) 薄膜コンデンサ
JPH03253065A (ja) 薄膜コンデンサ及びその製造方法
JP2001131673A (ja) 電子薄膜材料、誘電体キャパシタおよび不揮発性メモリ
JP3182889B2 (ja) 強誘電体装置
US6455328B2 (en) Method of manufacture of a capacitor with a dielectric on the basis of strontium-bismuth-tantalum
JPH03257857A (ja) 薄膜コンデンサ及びその製造方法
JP3120568B2 (ja) 薄膜キャパシタ
JPH1197635A (ja) 容量素子及びその製造方法
JP3239852B2 (ja) 高誘電率キャパシタ及びその製造方法
JPH0748448B2 (ja) 薄膜キャパシタとその製造方法
JPH0624222B2 (ja) 薄膜コンデンサの製造方法
JPH10107218A (ja) 電極配線
US6723436B1 (en) Electrically conducting ternary amorphous fully oxidized materials and their application
JP3468200B2 (ja) 半導体装置
JPH01280347A (ja) 半導体装置
JPH11168193A (ja) 強誘電体記憶装置及びその製造方法
JP2002329786A (ja) 容量素子及びその製造方法
JP2000068465A (ja) 半導体装置及びその形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031209

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071219

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081219

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091219

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091219

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101219

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees