JPH11168193A - 強誘電体記憶装置及びその製造方法 - Google Patents

強誘電体記憶装置及びその製造方法

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JPH11168193A
JPH11168193A JP9333291A JP33329197A JPH11168193A JP H11168193 A JPH11168193 A JP H11168193A JP 9333291 A JP9333291 A JP 9333291A JP 33329197 A JP33329197 A JP 33329197A JP H11168193 A JPH11168193 A JP H11168193A
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JP
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ferroelectric
oxide
upper electrode
noble metal
memory device
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JP9333291A
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English (en)
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Sota Shinohara
壮太 篠原
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線形成後の加熱による強誘電体容量素子の
劣化を抑制することにより、強誘電体記憶装置のデータ
書き換え寿命、記憶保持特性の信頼性が向上した強誘電
体記憶装置及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 半導体基板1上に半導体素子4を形成
し、半導体素子4上に絶縁膜7を形成し、絶縁膜7上
に、下部電極23、強誘電体膜12、上部電極24を有
する容量素子21を形成し、上部電極24を、貴金属と
VIII族元素酸化物とを含む合金としたことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強誘電体記憶装置
及びその製造方法に関し、特に、半導体基板上に記憶を
保持するための強誘電体容量素子とメモリセルトランジ
スタ(半導体素子)とを形成した強誘電体記憶装置及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体基板上に形成された強誘電体容量
素子の分極現象を利用することにより情報を記憶するこ
とを特徴とした強誘電体記憶装置(以下、強誘電体メモ
リとも称する)が知られている。図3は、この種の強誘
電体メモリを構成する単位メモリセルを示す断面図であ
り、p型Si(シリコン)基板1の表面領域内に、ソー
ス・ドレインn+拡散層(以下、単に拡散層とも称す
る)2、2が形成され、p型Si基板1上にゲート絶縁
膜を介してゲート電極3が形成され、これにより、メモ
リセルトランジスタである電界効果トランジスタ(FE
T)4が構成されている。なお、5はこの単位メモリセ
ルを他の素子と分離するためのフィールドSiO2であ
る。
【0003】一方、電界効果トランジスタ4の一方の拡
散層2に接続されているビット線6は多層構造で、下層
から順にTi、TiN、A1、TiNの4層により構成
されている。また、電界効果トランジスタ4上には、S
iO2からなる層間絶縁膜7をはさんで、下部電極1
1、強誘電体膜12、上部電極13により構成される強
誘電体容量素子14が形成され、上部電極13は配線1
5により電界効果トランジスタ4の他方の拡散層2に接
続されている。前記強誘電体膜12は、PZT(PbZ
xTi1-x3)、SBT(SrBi2Ta29)等の材
料により形成されている。
【0004】強誘電体容量素子14を形成した後、強誘
電体膜12を安定化するために酸化雰囲気下におけるア
ニールが必要となることが多いため、下部電極11及び
上部電極13としては、耐酸化性を有する貴金属(たと
えばPt)、あるいは導電性酸化物(たとえばRu
2)が用いられる。また、配線15用材料としては、
微細加工の容易さや、耐腐食性、低抵抗率であること等
が求められ、A1がしばしば用いられる。
【0005】しかしながら、このAlが拡散層2におい
てSiと接触していると、熱処理時にSiがAl中に拡
散し、拡散層2とp型Si基板1とのpn接合が破壊さ
れるおそれがあることから、下層から順にTi、Ti
N、Alを積層した多層膜がしばしば用いられる。Ti
NはAlとSiの相互拡散を防ぐためのバリア膜で、T
iはSiと配線15との密着牲を改善するための膜であ
る。なお、配線15に用いられる材料としては、このほ
かにWSi2やTiSi2が用いられることもある。
【0006】図4は、この強誘電体メモリを構成する単
位メモリセルの等価回路を示す回路図であり、電界効果
トランジスタTrと強誘電体容量素子Cfとの直列接続
によりメモリセルMCが構成されている。電界効果トラ
ンジスタTrのゲート電極Gはワード線WLに、ソース
・ドレインSDの一方はビット線BLに、ソース・ドレ
インSDの他方は強誘電体容量素子Cfの一方の電極に
接続されている。強誘電体容量素子Cfの他方の電極は
プレート線PLに接続されている。
【0007】なお、通常、ワード線WLは図3に示す電
界効果トランジスタ4のゲート電極3を兼ねており、プ
レート線PLは、強誘電体容量素子14の下部電極11
を兼ねている。このメモリセルMCはマトリックス状に
配列され、大規模不揮発性メモリを構成している。
【0008】次に、このメモリセルの製造方法について
図5に基づき説明する。まず、図5(a)に示すよう
に、p型Si基板1上に、メモリセルトランジスタであ
る電界効果トランジスタ4等の半導体集積回路を埋め込
み、このp型Si基板1上に層間絶縁膜7を形成し、こ
の層間絶縁膜7上に下部電極11、強誘電体膜12及び
上部電極13を順次積層して強誘電体容量素子14を形
成し、この上に保護膜16を形成する。
【0009】次いで、同図(b)に示すように、強誘電
体容量素子14の上部電極13及び電界効果トランジス
タ4の拡散層2、2に通じるコンタクトホール17、1
7、…を形成する。次いで、同図(c)に示すように、
電界効果トランジスタ4の一方の拡散層2に電気的に接
続するためのビット線6、及び電界効果トランジスタ4
の他方の拡散層2と強誘電体容量素子14の上部電極1
3を電気的に接続するための配線15を形成する。
【0010】その後、300℃を超える温度で熱処理を
行う。この熱処理は、電界効果トランジスタ4のコンタ
クト抵抗の低減およびしきい値電圧の安定化を図るた
め、及び強誘電体容量素子14に対するプロセスダメー
ジの除去等のために必須のプロセスである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のメモ
リセルでは、300℃を超える温度で熱処理を行うと、
強誘電体容量素子14において強誘電体膜12の残留分
極値が著しく減少し、不揮発性メモリとしての記憶保持
特性、データ書き換え寿命を著しく劣化させるという問
題点があった。これらの劣化の原因は、配線15を構成
する物質が強誘電体容量素子14の上部電極13中をそ
の多結晶の粒界に沿って拡散し、強誘電体膜12と化学
的に反応するためである。
【0012】また、このメモリセルの上に保護膜を形成
する際にも同様の問題点が生ずる。すなわち、従来行わ
れているように、p型Si基板1の温度を300℃から
400℃程度としプラズマCVD法により窒化珪素膜
(Si34)等の保護膜を形成する際に、強誘電体容量
素子14に劣化が生じ、強誘電体メモリとしての信頼性
が著しく低下するという問題点がある。
【0013】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、配線形成後の加熱による強誘電体容量素子
の劣化を抑制することにより、強誘電体記憶装置のデー
タ書き換え寿命、記憶保持特性の信頼性が向上した強誘
電体記憶装置及びその製造方法を提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次の様な強誘電体記憶装置及びその製造方
法を提供する。すなわち、本発明の強誘電体記憶装置
は、半導体基板上に半導体素子を形成し、該半導体素子
上に絶縁膜を形成し、該絶縁膜上に、下部電極、強誘電
体膜、上部電極を有する容量素子を形成し、前記上部電
極を、貴金属とVIII族元素酸化物とを含む合金とし
たものである。
【0015】前記下部電極を、貴金属とVIII族元素
酸化物とを含む合金としてもよい。また、前記貴金属を
白金とし、前記VIII族元素酸化物を、イリジウム酸
化物、パラジウム酸化物、ルテニウム酸化物、オスミウ
ム酸化物から選択された1種または2種以上としてもよ
い。
【0016】また、前記強誘電体膜を、強誘電体セラミ
ックスとしてもよい。また、前記強誘電体セラミックス
を、PbZrxTi1-x3またはSrBi2Ta29のい
ずれか1種としてもよい。前記半導体素子の一方の拡散
層と前記上部電極とを、チタン、窒化チタン、アルミニ
ウム、ケイ化タングステン、ケイ化チタンから選択され
た1種または2種以上からなる配線により電気的に接続
してもよい。
【0017】本発明の強誘電体記憶装置の製造方法は、
半導体基板上に半導体素子を形成する工程と、該半導体
素子上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に、下部
電極、強誘電体膜、上部電極を有する容量素子を形成す
る工程とを備え、前記容量素子を形成する工程を、上部
電極および/または下部電極を形成する際に、酸素と不
活性ガスを含む混合ガスにより生成したプラズマによ
り、貴金属とVIII族元素のそれぞれのターゲットを
同時にスパッタし、このスパッタの際に酸素プラズマが
VIII族元素を酸化し、このVIII族元素酸化物と
貴金属との合金を堆積する方法である。
【0018】前記容量素子を形成する工程は、更に具体
的には、上部電極および/または下部電極を形成する際
に、前記VIII族元素としてイリジウム(Ir)、パ
ラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)、オスミウム
(Os)から選ばれた1種を用い、この1種と白金(P
t)の2種類のターゲットを、アルゴン(Ar)と酸素
(O2)の混合ガスによって生成したプラズマによって
同時にスパッタし、スパッタ時に酸素プラズマが、I
r、Pd、Ru、Osから選ばれた1種を酸化し、この
酸化物とPtを合金化させて前記半導体基板上に堆積さ
せる工程を含む。
【0019】この場合、前記合金の、Ir、Pd、R
u、Osから選ばれた1種とPtとの組成は、それぞれ
のターゲットに供給するDC電力の大きさで制御する。
Ir、Pd、Ru、Osから選ばれた1種のPtに対す
る組成はモル(mol)%で3mol%から55mol
%程度が望ましい。その理由は、3mol%より小さい
と、配線に対する十分な拡散抑制効果が得られず、ま
た、55mol%より大きいと、上部電極と接した配線
が熱処理時に酸化され、上部電極と前記配線の間で電気
的に導通不良が生じるためである。
【0020】本発明の強誘電体記憶装置では、前記容量
素子の上部電極を、貴金属とVIII族元素酸化物とを
含む合金としたことにより、VIII族元素酸化物が配
線の成分の高速拡散経路となる貴金属多結晶の粒界を埋
めるだけでなく、該配線の成分が貴金属多結晶の粒界を
拡散するうちに該粒界に析出したVIII族元素酸化物
を還元して、配線自体が酸化され、該配線の貴金属多結
晶の粒界中の拡散速度が著しく低下するため、配線を形
成した後の熱処理時に該配線の成分が上部電極中を拡散
するのを防止する。これにより、強誘電体容量素子の劣
化を抑制することが可能になる。
【0021】また、VIII族元素酸化物の組成比を適
当な値とすることにより、配線形成後の熱処理時に上部
電極と接する配線の酸化が抑制され、上部電極と配線と
の間の導通不良を引き起こさなくすることが可能にな
る。
【0022】本発明の強誘電体記憶装置の製造方法で
は、前記容量素子を形成する工程を、上部電極および/
または下部電極を形成する際に、酸素と不活性ガスを含
む混合ガスにより生成したプラズマにより、貴金属とV
III族元素のそれぞれのターゲットを同時にスパッタ
し、このスパッタの際に酸素プラズマがVIII族元素
を酸化し、このVIII族元素酸化物と貴金属との合金
を堆積することにより、貴金属とVIII族元素酸化物
との合金からなる前記容量素子の上部電極および/また
は下部電極を形成する。これにより、強誘電体容量素子
の劣化が抑制された強誘電体記憶装置を製造する事が可
能になる。
【0023】ここで、本発明者が本発明に至った経緯に
ついて説明する。本発明者が鋭意研究した結果、前記課
題は、前記容量素子の上部電極を、貴金属とVIII族
元素酸化物との合金、より具体的には、白金とイリジウ
ム酸化物(IrOx、x=2が代表的)の合金、白金と
パラジウム酸化物(PdOx、x=1が代表的)の合
金、白金とルテニウム酸化物(RuOx、x=2が代表
的)の合金、白金とオスミウム酸化物(OsOx、x=
4が代表的)の合金から選択された1種または2種以上
の材料によって構成することで解決できることが明かと
なった。
【0024】配線形成後の熱処理による強誘電体容量素
子の劣化は、配線の成分が上部電極を構成する金属材料
の多結晶粒界を拡散して強誘電体膜と化学反応を起こす
ためである。従来、しばしば強誘電体容量素子の電極材
料として利用されるPtを上部電極とした場合、熱処理
時にPtの多結晶の粒界が高速拡散経路となり、配線の
成分(例えば、Ti)がPt中を拡散する。強誘電体容
量素子の劣化を抑制するためには、配線の成分が上部電
極中に拡散するのを防止することが必要となる。
【0025】配線の成分が上部電極中に拡散するのを防
止するためには、例えば、特開平7−245237号公
報に開示されているように、IrO2等の導電性酸化物
を上部電極とすることで回避することができる。これ
は、配線の成分がIrO2中を拡散するうちに酸化され
るためと考えられる。しかし、上部電極をIrO2等の
導電性酸化物により構成し、この上部電極と配線を接触
させると、配線形成後の熱処理時に上部電極と接する部
分の配線が酸化され、上部電極と配線との接続部で電気
的に導通不良となる問題が生じる。
【0026】そこで、これを回避するために、上部電極
を、IrO2等の導電性酸化物の上に例えばPt等の貴
金属を積層した構造とすれば、熱処理による配線と上部
電極との間の導通不良は生じなくなる。しかし、IrO
2等の導電性酸化物は非常に還元されやすく、例えば、
上部電極上に形成された保護膜に該上部電極に通じるコ
ンタクトホールを形成するプロセス等により容易に還元
され、導電性酸化物とPt等の貴金属との界面でH2
が発生し、これにより、Pt等の貴金属が導電性酸化物
から剥離するという問題が生じる。
【0027】そこで、PtにIrOxを添加してみる
と、IrOxがPt多結晶の粒界を埋める効果があるこ
とが認められた。また、PtにPdOx、RuOx、Os
x等を添加した場合においても同様の効果があること
が認められた。さらに、IrOxを添加したPtを強誘
電体容量素子の上部電極に用いたところ、配線形成後の
熱処理時に配線の成分元素が上部電極中を拡散すること
を防止することができることがわかった。
【0028】この理由は、配線の成分の高速拡散経路と
なるPt多結晶の粒界をIrOxが埋めるためだけでな
く、配線の成分がPt多結晶の粒界を拡散するうちにP
t多結晶の粒界に析出したIrOxを還元するととも
に、配線自体が酸化され、拡散速度が著しく低下するた
めと考えられる。したがって、強誘電体容量素子の劣化
を抑制することが可能になる。また、PtとIrOx
PdOx、RuOxまたはOsOxの組成比を適当な値に
取ることにより、上部電極と接した配線が酸化されるこ
とによる上部電極と配線との間の導通不良を、引き起こ
さないようにすることが可能になる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の強誘電体記憶装置及びそ
の製造方法の一実施形態について図面に基づき説明す
る。図1は本発明の一実施形態の強誘電体メモリ(強誘
電体記憶装置)を示す断面図である。
【0030】この強誘電体メモリは、メモリセルトラン
ジスタである1つの電界効果トランジスタ4に強誘電体
容量素子21を接続した構造を単位メモリセルとしたも
ので、p型Si基板(半導体基板)1と、該p型Si基
板1上に形成された電界効果トランジスタ4と、電界効
果トランジスタ4上に形成された層間絶縁膜7と、層間
絶縁膜7上に形成された強誘電体容量素子21と、強誘
電体容量素子21上に設けられた保護膜22とにより構
成されている。
【0031】電界効果トランジスタ4は、p型Si基板
1の表面領域内に、ソース・ドレインn+拡散層2、2
が形成され、p型Si基板1上にゲート絶縁膜を介して
多結晶Siからなるゲート電極3が形成されている。強
誘電体容量素子21は、下部電極23、上部電極24お
よびこれらに挟まれた強誘電体膜12を含む構成であ
る。
【0032】保護膜22には、強誘電体容量素子21の
上部電極24上及び電界効果トランジスタ4の一方の拡
散層2上それぞれにコンタクトホール17が形成され、
これらのコンタクトホール17、17に埋め込まれた配
線15を介して強誘電体容量素子21の上部電極24と
電界効果トランジスタ4の一方の拡散層2とが電気的に
接続されている。
【0033】上部電極24は、貴金属とVIII族元素
酸化物とを含む合金、より具体的には、白金とイリジウ
ム酸化物(IrOx、x=2が代表的)の合金、白金と
パラジウム酸化物(PdOx、x=1が代表的)の合
金、白金とルテニウム酸化物(RuOx、x=2が代表
的)の合金、白金とオスミウム酸化物(OsOx、x=
4が代表的)の合金から選ばれた1種または2種以上の
材料により構成されている。
【0034】上部電極24をこれらの材料で構成するこ
とにより、配線15を構成する物質が強誘電体膜12に
拡散することを効果的に防止することが可能である。ま
た、下部電極23も上部電極24と同じ材料で構成する
ことが望ましい。その理由は、上部電極24と下部電極
23の材料を同一にすることにより、上部電極24及び
下部電極23のエッチング加工を同一の装置でかつ同一
のエッチング条件で行なうことができ、その結果、製造
コストを低減することができるからである。
【0035】また、強誘電体膜12は、PZT(PbZ
xTi1-x3)またはSBT(SrBi2Ta29)の
いずれかが好適に用いられる。その理由は、強誘電体メ
モリに応用する上で望ましいヒステリシスカーブが得ら
れるためである。この強誘電体容量素子21では、下部
電極23としてIrOxをPtに対して20mol%添
加したPtIr0.2x、強誘電体膜12としてPZT
(PbZr xTi1-x3)、上部電極24としてIrOx
をPtに対して20mol%添加したPtIr0.2x
それぞれ用いている。
【0036】強誘電体容量素子21の上部電極24は、
配線15により電界効果トランジスタ4の一方の拡散層
2に接続されている。配線15は、低抵抗率であるこ
と、耐腐食性に優れること等から、Alを用いることが
望ましい。しかしAlを電界効果トランジスタ4の拡散
層2と接触させると、拡散層2を構成するSiがAl中
に拡散し、拡散層2とp型Si基板1との間で形成され
るpn接合を破壊する虞があることから、下層からT
i、TiN、Alを積層した構造とすることが望まし
い。TiNはAlとSiの相互拡散を防ぐバリア膜で、
TiはSiやSiO2との密着性を改善するための膜で
ある。配線15としては、Alの他に、WSi 2、Ti
Si2を用いることもできる。
【0037】次に、この強誘電体メモリの製造方法につ
いて図2に基づき説明する。まず、図2(a)に示すよ
うに、p型Si基板1上の電界効果トランジスタ4上に
形成された層間絶縁膜7の上に、強誘電体容量素子21
の下部電極23として白金とイリジウム酸化物(IrO
x)の合金、例えば、IrOxをPtに対して20mol
%添加したPtIr0.2xを形成する。
【0038】このPtIr0.2xは、Pt、Irのそれ
ぞれをターゲットとし、スパッタガスをArと02の混
合ガス(本実施形態ではモル比でAr:02=1:1)
とし、マルチターゲットDCスパッタ装置でPtとIr
を同時にスパッタすることにより堆積される。スパッタ
中のガス圧力は20mTorrとする。PtとIrの組
成はそれぞれのターゲットに供給するDC電力で制御す
る。
【0039】具体的には、Ptターゲットに供給するD
C電力を1.0kW、Irターゲットに供給するDC電
力を0.45kWとする。Irはスパッタ時に02プラ
ズマにより酸化されてIrOxとなり、このIrOxとP
tが合金化して堆積する。なお、Irの代わりにPd、
Ru、Osのいずれかを用い、スパッタ時に02プラズ
マにより酸化されたPdOx、RuOx、OsOxのいず
れかとPtとを合金化させて堆積させてもよい。
【0040】次いで、下部電極23として堆積したPt
Ir0.2x上に、ゾルゲル法により強誘電体膜12とし
てPZT(本実施形態では、PbZr0.53Ti
0.473)を成膜する。続いて、レジストをマスクと
し、Arイオンを用いたイオンミリング法で強誘電体膜
12と下部電極23を所定の形状に加工する。
【0041】次いで、同図(b)に示すように、下部電
極23のPtIr0.2xを形成するプロセスと同様のプ
ロセスを用いて、上部電極24としてPtIr0.2x
堆積させる。このPtIr0.2xを堆積した後、レジス
トをマスクとしてArイオンミリングによりこのPtI
0.2xをエッチング加工することにより上部電極24
とする。以上のプロセスにより、層間絶縁膜7上に強誘
電体容量素子21が形成される。
【0042】次いで、同図(c)に示すように、強誘電
体容量素子21上に保護膜22としてSiO2膜を形成
した後、この保護膜22に、強誘電体容量素子21の上
部電極24、電解効果トランジスタ4の拡散層2、2そ
れぞれに通じるコンタクトホール17を形成する。
【0043】次いで、同図(d)に示すように、コンタ
クトホール17、17、…が形成された保護膜22上
に、配線層31として、下層から順に、Ti、TiN、
Al、TiNを堆積させた後、レジストをマスクとして
この配線層31を加工し、配線15及びビット線6を形
成する。
【0044】以上説明したように、本実施形態の強誘電
体メモリによれば、配線15を形成した後、電界効果ト
ランジスタ4のしきい値のばらつきを低減するために行
う熱処理や、保護膜22形成のための加熱工程で、配線
15の成分が上部電極24中へ拡散するのが抑制される
ことにより、強誘電体膜12と化学反応することにより
引き起こされる強誘電体容量素子21の残留分極値の低
下を抑制することができ、強誘電体メモリのデータ書き
換え寿命や記憶保持特性の信頼性を向上させることがで
きる。
【0045】また、本実施形態の強誘電体メモリの製造
方法によれば、上部電極24および下部電極23を形成
する際に、Ir、Pd、Ru、Osのいずれかを用い、
これとPtの2種類のターゲットを同時にスパッタし、
スパッタ時に酸素プラズマが、用いられたIr、Pd、
RuまたはOsを酸化し、この酸化物とPtを合金化さ
せて堆積させるので、強誘電体容量素子21の劣化を抑
制することのできる強誘電体メモリを製造する事ができ
る。
【0046】なお、本実施形態では、メモリセルトラン
ジスタである1つの電界効果トランジスタ4に強誘電体
容量素子21を接続した構造を単位メモリセルとした
が、電界効果トランジスタと強誘電体容量素子を複数個
ずつ組み合わせたものを単位メモリセルとしてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の強誘電体記
憶装置によれば、前記容量素子の上部電極を、貴金属と
VIII族元素酸化物とを含む合金としたので、VII
I族元素酸化物が配線の成分の高速拡散経路となる貴金
属多結晶の粒界を埋めるだけでなく、配線の成分が貴金
属多結晶の粒界に析出したVIII族元素酸化物を還元
することにより該配線の成分の貴金属多結晶の粒界中の
拡散速度を著しく低下させることができ、配線形成後の
熱処理時に配線の成分が上部電極中を拡散するのを防止
することができる。したがって、強誘電体容量素子の劣
化を抑制することができる。
【0048】また、VIII族元素酸化物の組成比を適
当な値とすることで、配線を形成した後の熱処理時に上
部電極と接する配線の酸化を抑制することができ、上部
電極と配線との間の導通不良を防止することができる。
【0049】本発明の強誘電体記憶装置の製造方法によ
れば、前記容量素子を形成する工程を、上部電極および
/または下部電極を形成する際に、酸素と不活性ガスを
含む混合ガスにより生成したプラズマにより、貴金属と
VIII族元素のそれぞれのターゲットを同時にスパッ
タし、このスパッタの際に酸素プラズマがVIII族元
素を酸化し、このVIII族元素酸化物と貴金属との合
金を堆積するので、前記容量素子の上部電極および/ま
たは下部電極を、貴金属とVIII族元素酸化物との合
金により形成することができ、強誘電体容量素子の劣化
を抑制することのできる強誘電体記憶装置を製造する事
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の強誘電体メモリを示す
断面図である。
【図2】 本発明の一実施形態の強誘電体メモリの製造
方法を示す過程図である。
【図3】 従来の強誘電体メモリを示す断面図である。
【図4】 従来の強誘電体メモリの単位メモリセルの等
価回路を示す回路図である。
【図5】 従来の強誘電体メモリの製造方法を示す過程
図である。
【符号の説明】
1 p型Si(シリコン)基板 2 ソース・ドレインn+拡散層 3 ゲート電極 4 電界効果トランジスタ(FET) 5 フィールドSiO2 6 ビット線 7 層間絶縁膜 11 下部電極 12 強誘電体膜 13 上部電極 14 強誘電体容量素子 15 配線 16 保護膜 17 コンタクトホール 21 強誘電体容量素子 22 保護膜 23 下部電極 24 上部電極 31 配線層 Tr 電界効果トランジスタ Cf 強誘電体容量素子 MC メモリセル G ゲート電極 WL ワード線 SD ソース・ドレイン BL ビット線 PL プレート線
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/8247 29/788 29/792

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に半導体素子を形成し、該
    半導体素子上に絶縁膜を形成し、該絶縁膜上に、下部電
    極、強誘電体膜、上部電極を有する容量素子を形成して
    なる強誘電体記憶装置において、 前記上部電極を、貴金属とVIII族元素酸化物とを含
    む合金としたことを特徴とする強誘電体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記下部電極を、貴金属とVIII族元
    素酸化物とを含む合金としたことを特徴とする請求項1
    記載の強誘電体記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記貴金属を白金とし、前記VIII族
    元素酸化物を、イリジウム酸化物、パラジウム酸化物、
    ルテニウム酸化物、オスミウム酸化物から選択された1
    種または2種以上としたことを特徴とする請求項1また
    は2記載の強誘電体記憶装置。
  4. 【請求項4】 前記強誘電体膜を、強誘電体セラミック
    スとしたことを特徴とする請求項1記載の強誘電体記憶
    装置。
  5. 【請求項5】 前記強誘電体セラミックスを、PbZr
    xTi1-x3またはSrBi2Ta29のいずれか1種と
    したことを特徴とする請求項4記載の強誘電体記憶装
    置。
  6. 【請求項6】 前記半導体素子の一方の拡散層と前記上
    部電極とを、チタン、窒化チタン、アルミニウム、ケイ
    化タングステン、ケイ化チタンから選択された1種また
    は2種以上からなる配線により電気的に接続したことを
    特徴とする請求項1記載の強誘電体記憶装置。
  7. 【請求項7】 半導体基板上に半導体素子を形成する工
    程と、該半導体素子上に絶縁膜を形成する工程と、該絶
    縁膜上に、下部電極、強誘電体膜、上部電極を有する容
    量素子を形成する工程とを備えた強誘電体記憶装置の製
    造方法において、 前記容量素子を形成する工程は、上部電極および/また
    は下部電極を形成する際に、酸素と不活性ガスを含む混
    合ガスにより生成したプラズマにより、貴金属とVII
    I族元素のそれぞれのターゲットを同時にスパッタし、
    このスパッタの際に酸素プラズマがVIII族元素を酸
    化し、このVIII族元素酸化物と貴金属との合金を堆
    積することを特徴とする強誘電体記憶装置の製造方法。
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JP2007184623A (ja) * 2007-01-22 2007-07-19 Rohm Co Ltd 誘電体キャパシタ

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