JPH11168200A - キャパシタを有する半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

キャパシタを有する半導体装置およびその製造方法

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JPH11168200A
JPH11168200A JP10191018A JP19101898A JPH11168200A JP H11168200 A JPH11168200 A JP H11168200A JP 10191018 A JP10191018 A JP 10191018A JP 19101898 A JP19101898 A JP 19101898A JP H11168200 A JPH11168200 A JP H11168200A
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capacitor
layer
metal layer
oxygen
semiconductor device
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JP10191018A
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English (en)
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Tomohito Okudaira
智仁 奥平
Yoshikazu Tokimine
美和 常峰
Keiichirou Kashiwabara
慶一朗 柏原
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リーク電流を抑制でき、かつ電極の剥がれを
防止できるキャパシタを有する半導体装置およびその製
造方法を提供する。 【解決手段】 キャパシタ10の下部電極層1を、45
0℃未満の温度で酸素を含む雰囲気中にてスパッタリン
グで形成することにより、酸素が導入された下部電極層
1を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャパシタを有す
る半導体装置およびその製造方法に関するものであり、
より特定的には、高誘電率材料よりなるキャパシタ絶縁
層を2つの電極が挟んでなるキャパシタを有する半導体
装置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータなどの情報機器の目
ざましい普及によって、半導体記憶装置の需要が急速に
拡大している。また機能的には、大規模な記憶容量を有
し、かつ高速動作が可能なものが要求されている。これ
に伴って、DRAM(DynamicRandom Access Memory)
などの半導体記憶装置の高集積化および高速応答性およ
び高信頼性に関する技術開発が進められている。
【0003】半導体記憶装置の中で、記憶情報のランダ
ムな入出力が可能なものとしてDRAMが一般的に知ら
れている。このDRAMは、多数の記憶情報を蓄積する
記憶領域であるメモリセルアレイと、外部等の入出力に
必要な周辺回路とから構成されている。このように構成
されるDRAMの半導体チップ上において、メモリセル
アレイは大きな面積を占めている。また、このメモリセ
ルアレイには、単位記憶情報を蓄積するためのメモリセ
ルがマトリックス状に複数個配列されて形成されてい
る。このメモリセルは、通常、1個のMOS(Metal Ox
ide Semiconductor )トランジスタと、これに接続され
た1個のキャパシタとから構成されており、1トランジ
スタ1キャパシタ型のメモリセルとして広く知られてい
る。このような構成を有するメモリセルは、その構造が
簡単なためメモリセルアレイの集積度を向上させること
が容易であり、大容量のDRAMに広く用いられてい
る。
【0004】このDRAMの高集積化を押し進めた場
合、メモリセルサイズの縮小が余儀なくされる。このメ
モリセルサイズの縮小に伴って、キャパシタの平面的な
占有面積も同時に縮小される。そのため、キャパシタに
蓄えられる電荷量(1ビットのメモリセルに蓄えられる
電荷量)が低下することになり、記憶領域としてのDR
AMの動作が不安定なものとなり、信頼性が低下する。
【0005】かかるDRAMの動作の不安定化を防止す
るため、限られた平面占有面積内においてキャパシタの
容量を増加させる必要がある。キャパシタ容量を、比較
的単純なキャパシタ形状を維持したまま増加させる手段
として、キャパシタ絶縁層の誘電率の増加が検討されて
きた。
【0006】キャパシタ絶縁層の誘電率を増加させるた
めには、高い誘電率を有する材料、いわゆる高誘電率材
料と呼ばれる材料をキャパシタ絶縁層に採用する方法が
ある。この高誘電率材料は、一般にシリコン酸化膜の数
倍から数百倍の誘電率を有するため、この高誘電率材料
をキャパシタ絶縁層に用いることにより、キャパシタの
形状を比較的単純な形状に維持したまま、容易に容量の
増加を図ることが可能となる。
【0007】なお、この高誘電率材料と呼ばれる材料の
一例としては、五酸化タンタル(Ta2 5 )、チタン
酸ストロンチウムバリウム(Bax Sr(1-x) TiO3
(0≦x≦1):以下、BSTと略す)、チタン酸ジル
コン酸ランタン鉛(Pbx La(1-x) Zry Ti(1-y)
3 (0≦x≦1、0≦y≦1):以下、PLZTと略
す)、タンタル酸ビスマス酸ストロンチウム(SrBi
2 Ta2 9 :以下、SBTと略す)、チタン酸ジルコ
ン酸鉛(以下、PZTと略す)、チタン酸ストロンチウ
ム(以下、STOと略す)、チタン酸バリウム(以下、
BTOと略す)などが挙げられる。
【0008】以下、この高誘電率材料をキャパシタ絶縁
層に用いたDRAMのメモリセル構造を従来の半導体装
置として図を用いて説明する。
【0009】図27は、従来のキャパシタを有する半導
体装置の構成を概略的に示す断面図である。図27を参
照して、シリコン基板11の分離絶縁層13により分離
された領域には複数個のDRAMのメモリセルが形成さ
れている。このメモリセルは、トランスファゲートトラ
ンジスタ20と、キャパシタ110とを有する1トラン
ジスタ1キャパシタ型のメモリセルである。
【0010】トランスファゲートトランジスタ20は、
1対のソース/ドレイン領域15と、ゲート絶縁層17
と、ゲート電極層19とを有している。1対のソース/
ドレイン領域15は、シリコン基板11の表面に互いに
間隔を介して形成されている。ゲート電極層19は、こ
の1対のソース/ドレイン領域15に挟まれる領域上に
ゲート絶縁層17を介して形成されている。
【0011】1対のソース/ドレイン領域15の一方に
は、ビット線となる導電層21が電気的に接続されてい
る。
【0012】このトランスファゲートトランジスタ20
とビット線21とを覆うように層間絶縁層23が形成さ
れている。この層間絶縁層23には、1対のソース/ド
レイン領域の他方に達するコンタクトホール23aが形
成されており、このコンタクトホール23a内には、導
電性のプラグ層25が埋込まれている。このプラグ層2
5を介してソース/ドレイン領域15と電気的に接続す
るようにキャパシタ110が形成されている。
【0013】キャパシタ110は、下部電極層(ストレ
ージノード)101と、キャパシタ絶縁層107と、上
部電極層(セルプレート)109とを有している。下部
電極層101は、バリアメタル層103を介してプラグ
層25と電気的に接続されている。また、このバリアメ
タル層103は、プラグ層25にバリア性がある場合に
は不要である。この下部電極層101とバリアメタル層
103との側壁は、枠付け絶縁層105によって覆われ
ている。下部電極層101側面の枠付け絶縁層105は
キャパシタ絶縁層107のカバレッジ特性が良好な場
合、特になくてもよい。キャパシタ絶縁層107は、上
述した高誘電率材料を含む材質よりなり、下部電極層1
01上を覆うように形成されている。上部電極層109
は、このキャパシタ絶縁層107を介して下部電極層1
01と対向するように形成されている。
【0014】なお、バリアメタル層103は、プラグ層
25内の不純物が下部電極層101へ拡散するのを防止
し、かつ下部電極層101と層間絶縁層23との密着性
を向上させる役割をなしており、たとえばTiN(窒化
チタン)などよりなっている。
【0015】上述したキャパシタ絶縁層107に含まれ
る高誘電率材料は、いずれも遷移金属の酸化物を含んで
おり、これらの遷移金属は、さまざまな酸化数をとるこ
とができるという特徴を有している。ところが酸化数の
低い酸化物は一般的に導電性であることからキャパシタ
絶縁層107として使用する場合、酸化数の高い状態を
維持することが重要であり、材料内の酸素欠損、特に電
極材料との界面近傍における酸素欠損に注意する必要が
ある。
【0016】したがって、電極材料としてSi(シリコ
ン)、Ti(チタン)など、容易に酸化される材料を用
いると、電極101、109とキャパシタ絶縁層107
との間で酸化還元反応が起こり、電極101、109近
傍のキャパシタ絶縁層107の酸素欠損によりリーク電
流の増加が起こる。このため、従来より耐酸化性の強い
材料である貴金属元素、または導電性の酸化物が電極1
01、109として用いられてきた。
【0017】特に白金は、格子定数がキャパシタ絶縁層
107として使用するPZT、BSTの結晶格子定数と
近いため、ヘテロエピタキシャル成長により結晶性の高
いキャパシタ絶縁層107を得やすく、さまざまな研究
期間で用いられてきた。ところが白金は触媒として用い
られることからもわかるように、表面反応に関して非常
に活性である。このため、還元性雰囲気ではキャパシタ
絶縁層107の還元反応を加速し、その結果キャパシタ
絶縁層107の絶縁性が失われるという欠点があること
がわかってきた。
【0018】図28は、アルゴンガス中で400℃の温
度でシリコン酸化膜上にスパッタリングした白金電極上
にBST膜(キャパシタ絶縁層)を形成し、さらにその
上部に白金電極をパターニングして形成して得られたキ
ャパシタのリーク電流特性を示す図である。ここでBS
T膜は、温度:400〜600℃、圧力:0.2〜0.
8Pa、流量比:O2 /(Ar+O2 )<0.5の条件
で60nmの膜厚となるように形成された。
【0019】この膜をDRAMに応用した場合を考えて
みる。DRAMの電源電圧Vccを3.3Vとすると、
キャパシタ絶縁層にはVccの1/2である1.65V
の電圧がかかる。しかし、図28より明らかなように、
この電圧におけるキャパシタのリーク電流密度は要求ス
ペックである100nA/cm2 を大きくオーバーして
いることがわかる。また、このキャパシタは単純なMI
M構造であるが実際のDRAMプロセスではキャパシタ
形成後にさまざまな熱処理が加わり、さらにはトランジ
スタ特性改善のための水素アニールが存在する。これら
の熱ストレス、還元性雰囲気下のアニールなどに耐える
膜を得るためには、なおさら電極とキャパシタ絶縁層と
の界面の酸素欠損の抑制、結晶性の改善などが必要であ
る。
【0020】上記の酸素欠乏によるリーク電流の発生を
防止する技術が特開平5−343616号公報に開示さ
れている。この公報によれば、キャパシタを構成する1
個の電極の、少なくともキャパシタ絶縁層に接触する領
域に酸素を含ませることにより、上記の酸素欠乏による
リーク電流の発生が防止されている。またこの電極中に
酸素を導入する手法として、上記公報には電極に酸素を
イオン注入する方法や電極を酸素プラズマにさらす方法
が開示されている。また、酸素を含む雰囲気中にてスパ
ッタリングすることにより酸素が導入された下部電極層
を成膜する方法が、特開平6−65715号公報に開示
されている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかし、イオン注入は
物理的にイオンを注入する方法であるため、電極に酸素
イオンを注入すると電極表面の結晶性が乱れる。またキ
ャパシタ絶縁層となる高誘電率材料の結晶性は下地の結
晶性に影響を受けやすい。このため、表面の結晶性が乱
れた電極上に高誘電率材料を形成すると、高誘電率材料
の結晶性も乱れてペロブスカイト構造が得られなくな
り、結果としてキャパシタのリーク電流が増大してしま
うという問題点があった。
【0022】また、イオンの注入や酸素プラズマにさら
すには、新たな工程が必要となり、プロセスが煩雑にな
るという問題点もあった。
【0023】また、特開平6−65715号公報では、
500℃以上の基板温度で下部電極層がスパッタリング
されるため、バリアメタル層上に下部電極層を形成する
場合には、下部電極層の剥がれや、電界集中によるリー
ク電流の発生が生じるという問題点があった。以下、そ
のことについて詳細に説明する。
【0024】図29〜図32は、上記問題点が生じるこ
とを説明するための工程図である。まず図29を参照し
て、トランスファゲートトランジスタ20などを覆うよ
うに層間絶縁層23が形成された後、バリアメタル層1
03と下部電極層101とが順次形成される。この下部
電極層101のスパッタリング時に基板温度が500℃
以上と高いと、バリアメタル層103が酸化されてその
表面に局所的な凸部103aが生ずる。
【0025】図30を参照して、このため、下部電極層
101の堆積が完了した状態では、この凸部103aは
かなり大きくなり、下部電極層101はこの凸部103
aによりストレスを受けひび割れなどを生ずる。
【0026】図31を参照して、この後、レジストパタ
ーン151をマスクとして下部電極層101とバリアメ
タル層103とがパターニングされる。しかし、このパ
ターニング後にレジストパターン151を除去する工程
またはさらにその後の洗浄工程などにより、ひび割れな
どを生じた下部電極層101は局所的に剥がれるおそれ
がある。
【0027】また図32を参照して、バリアメタル層1
03の表面に生じた凸部103aにより、下部電極層1
01の表面にも凸部101aが生ずる。この凸部101
aを覆うようにキャパシタ絶縁層107と上部電極10
9とがスパッタ法により堆積される。このスパッタ法は
段差被覆性のよくない手法であるため、凸部101aの
下端部付近(領域P)においてキャパシタ絶縁層107
の膜厚が薄くなるとともに上部電極109に尖った部分
109aが生ずる。この尖った部分109aに電界が集
中することになるため、キャパシタ誘電体膜107の膜
厚が薄くなることと伴ってリーク電流が生じやすくなっ
てしまう。
【0028】それゆえ本発明の目的は、リーク電流を抑
制でき、かつ電極の剥がれを防止できるキャパシタを有
する半導体装置およびその製造方法を提供することであ
る。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
第1および第2の電極層が高誘電率材料を含むキャパシ
タ絶縁層を挟んでなるキャパシタを有する半導体装置で
あって、第1および第2の電極層の少なくともいずれか
は、第1および第2の金属層を有している。第2の金属
層は、キャパシタ絶縁層および第1の金属層の間に位置
してキャパシタ絶縁層に接し、かつ酸素を含んでいる。
【0030】上記局面において好ましくは、第1および
第2の金属層の少なくともいずれかは、白金、イリジウ
ム、ロジウム、ルテニウム、パラジウムおよびオスミウ
ムよりなる群から選ばれる少なくとも1種以上を含んで
いる。
【0031】上記局面において好ましくは、高誘電率材
料は、五酸化タンタル、チタン酸ストロンチウムバリウ
ム、チタン酸ジルコン酸ランタン鉛、タンタル酸ビスマ
ス酸ストロンチウム、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸
ストロンチウムおよびチタン酸バリウムよりなる群から
選ばれる1種以上を有している。
【0032】上記局面において好ましくは、主表面を有
する半導体基板と、主表面に形成された導電領域と、導
電領域上に形成され導電領域の一部に達する孔を有する
絶縁層と、孔を介して電気的に接続される導電領域と第
1の電極層との間に位置するバリアメタル層とがさらに
備えられている。第1の電極層の少なくとも一部は、バ
リアメタル層上に形成されている。第2の電極層は、第
1の電極層上にキャパシタ絶縁層を介在して形成されて
いる。第1の電極層が第1および第2の金属層を有して
いる。
【0033】上記局面において好ましくは、バリアメタ
ル層は孔を充填するように孔内のみに形成されている。
【0034】本発明の1の局面に従うキャパシタを有す
る半導体装置の製造方法は、2つの電極層が高誘電率材
料を含むキャパシタ絶縁層を挟んでなるキャパシタを有
する半導体装置の製造方法であって、2つの電極層の少
なくともいずれかは、酸素原子または酸素イオンを含む
雰囲気中にて450℃未満の温度でスパッタリングによ
り金属層を堆積することで形成される。
【0035】本発明の他の局面に従うキャパシタを有す
る半導体装置の製造方法は、2つの電極層が高誘電率材
料を含むキャパシタ絶縁層を挟んでなるキャパシタを有
する半導体装置の製造方法であって、2つの電極層の少
なくともいずれかは、第1の金属層と、キャパシタ絶縁
層および第1の金属層の間でキャパシタ絶縁層に接しか
つ酸素を含む第2の金属層とを有するように形成され
る。
【0036】上記局面において好ましくは、金属層は、
白金、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、パラジウム
およびオスミウムよりなる群から選ばれる1種以上を含
み、かつ酸素を含んでいる。
【0037】上記局面において好ましくは、高誘電率材
料は、五酸化タンタル、チタン酸ストロンチウムバリウ
ム、チタン酸ジルコン酸ランタン鉛、タンタル酸ビスマ
ス酸ストロンチウム、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸
ストロンチウムおよびチタン酸バリウムよりなる群から
選ばれる1種以上を有している。
【0038】上記局面において好ましくは、スパッタリ
ングにより形成される電極の少なくとも一部は、バリア
メタル層上に形成される。
【0039】上記局面において好ましくは、第2の金属
層を形成する工程は、酸素原子または酸素イオンを含む
雰囲気中にてスパッタリングする工程を有している。
【0040】上記局面において好ましくは、第2の金属
層を形成する工程は、実質的に酸素を含まない金属層を
形成する工程と、金属層をレジストパターンをマスクと
してパターニングする工程と、レジストパターンを酸素
プラズマを用いてオーバーアッシングすることでレジス
トパターンを除去するとともに金属層に酸素を導入して
前記第2の金属層とする工程とを有している。
【0041】上記局面において好ましくは、第2の金属
層を形成する工程は、金属層に酸素をイオン注入する工
程を有している。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図に基づいて説明する。
【0043】実施の形態1 図1は、本発明の実施の形態1におけるキャパシタを有
する半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。
【0044】図1を参照して、DRAMは、メモリセル
アレイ領域と、周辺回路領域とを有している。メモリセ
ルアレイ領域には、シリコン基板11の分離絶縁層21
によって分離された領域に複数個のDRAMのメモリセ
ルが形成されている。このメモリセルは、トランスファ
ゲートトランジスタ20とキャパシタ10とを有する1
トランジスタ1キャパシタ型のメモリセルである。
【0045】トランスファゲートトランジスタ20は、
1対のソース/ドレイン領域15と、ゲート絶縁層17
と、ゲート電極層19とを有している。1対のソース/
ドレイン領域15は、シリコン基板11の表面に間隔を
介して形成されている。ゲート電極層19は、この1対
のソース/ドレイン領域15に挟まれる領域上にゲート
絶縁層17を介在して形成されている。
【0046】1対のソース/ドレイン領域15の一方に
はビット線となる導電層21が電気的に接続されてい
る。
【0047】周辺回路領域には、外部などの入出力を行
なうための回路が形成されており、この回路はたとえば
MOSトランジスタ20を有している。このMOSトラ
ンジスタ20はメモリセルアレイ領域のトランスファゲ
ートトランジスタ20と同等の構成を有している。また
このMOSトランジスタ20のソース/ドレイン領域1
5の一方には、配線層となる導電層21が電気的に接続
されている。
【0048】これらのトランジスタ20および導電層2
1を覆うように表面全面に層間絶縁層23が形成されて
いる。この層間絶縁層23には、トランスファゲートト
ランジスタ20のソース/ドレイン領域に達するコンタ
クトホール23aが形成されている。このコンタクトホ
ール23a内には、たとえば不純物が導入された多結晶
シリコン(以下、ドープトポリシリコンと称する)より
なるプラグ層25が埋込まれている。このプラグ層25
を介してソース/ドレイン領域15と電気的に接続する
ようにキャパシタ10が形成されている。
【0049】キャパシタ10は、下部電極層1と、キャ
パシタ絶縁層7と、上部電極層9とを有している。下部
電極層1は、バリアメタル層3を介してプラグ層25と
電気的に接続するように層間絶縁層23上に形成されて
おり、たとえばPt(白金)よりなっている。またバリ
アメタル層3は、たとえばTiN/Ti(窒化チタン/
チタン)よりなっている。このバリアメタル層3と下部
電極層1との側面はたとえばシリコン酸化膜よりなる枠
付け絶縁層5によって覆われている。キャパシタ絶縁層
7は、下部電極層1を覆うように形成されており、たと
えば上述したBSTなどの高誘電率材料よりなってい
る。上部電極層9は、キャパシタ絶縁層7を介して下部
電極層1と対向するように形成されており、たとえばP
tよりなっている。
【0050】この下部電極層1および上部電極層9の少
なくともいずれかには、均一に酸素が導入されており、
その酸素濃度は0.01wt%以上5wt%以下であ
る。
【0051】酸素含有量が0.01wt%未満では、酸
素添加の効果が少ないため、キャパシタ絶縁層7と電極
1、9との界面での酸化還元反応などにより、キャパシ
タ絶縁層7の高誘電率材料が還元されてリーク電流が増
大する。また酸素含有量が5wt%を超えると、キャパ
シタ絶縁層7を酸素雰囲気中でスパッタリングにより形
成する場合に、以下の(1)〜(3)によるリーク電流
が増大する。
【0052】(1) バリアメタル層3の膨れによる凹
凸に対するキャパシタ絶縁層7のカバレッジ不良による
リーク電流の増大 (2) バリアメタル層3の膨れによる凹凸に起因する
電界集中によるリーク電流の増大 (3) キャパシタ絶縁層7の形成時またはその後工程
の熱処理により、キャパシタ絶縁層7の下地が構造変化
することで、キャパシタ絶縁層7がストレスを受ける、
あるいはクラックを生じることによるリーク電流の増大 このキャパシタ10を覆うように層間絶縁層31が形成
されている。この層間絶縁層31には、上部電極層9に
達するコンタクトホール31aと、周辺回路領域のソー
ス/ドレイン領域15に達するコンタクトホール31a
とが設けられている。このコンタクトホール31aを、
TiN/Tiの積層膜33を介して埋込むようにたとえ
ばタングステンよりなるプラグ層35が形成されてい
る。そしてこのプラグ層35に電気的に接続するように
アルミニウム配線層37が形成されている。
【0053】このアルミニウム配線層37を覆うように
層間絶縁層41が形成されており、この層間絶縁層41
にはアルミニウム配線層37に達するコンタクトホール
41aが形成されている。このコンタクトホール41a
を、TiN/Tiの積層膜43を介して埋込むようにた
とえばタングステンよりなるプラグ層45が形成されて
いる。このプラグ層45に電気的に接続するようにアル
ミニウム配線層47が形成されており、このアルミニウ
ム配線層47を覆うように表面全面にプラズマ窒化膜4
9が形成されている。
【0054】次に、本実施の形態の製造方法について説
明する。図2〜図9は、本発明の実施の形態1における
キャパシタを有する半導体装置の製造方法を工程順に示
す概略断面図である。まず図2を参照して、シリコン基
板11上に、分離絶縁層13が形成される。この分離さ
れた領域に、トランジスタ20が形成され、そのトラン
ジスタ20のソース/ドレイン領域15に接する導電層
21が形成される。これらのトランジスタ20および導
電層21を覆うように層間絶縁層23が形成され、この
層間絶縁層23にトランスファゲートトランジスタ20
のソース/ドレイン領域15に達するコンタクトホール
23aが形成される。そしてこのコンタクトホール23
aを埋込むようにたとえばドープトポリシリコンよりな
るプラグ層25が形成される。
【0055】図3を参照して、たとえばTiをターゲッ
トとしてDCスパッタ法により表面全面に拡散防止層と
してTiN/Ti積層膜3が20〜100nmの膜厚で
形成される。続いて、白金をターゲットとしてRFマグ
ネトロンスパッタ法にて、ウェハの加熱温度:450℃
未満、圧力:0.1〜1.2Pa、流量比:O2 /(A
r+O2 )=1×10-5〜0.1、出力:1kWの条件
で30〜100nmの膜厚で白金膜1が形成される。な
お、白金膜の形成条件におけるスパッタ電力は1kWに
限定されるものではなく、0.3〜10kWの範囲内で
あればよい。この条件で白金膜1を形成することによ
り、白金膜1には、全体に均一に0.01wt%以上5
wt%以下の濃度で酸素が導入される。ここでは白金膜
1の形成にRFマグネトロンスパッタが用いられている
が、DCスパッタなどの他のスパッタ法が用いられても
よい。また膜厚に関しても、特にこの膜厚に限定される
ものではない。
【0056】図4を参照して、白金膜1上に、通常の写
真製版技術により、レジストパターン51が形成され
る。このレジストパターン51をマスクとして白金膜1
およびTiN/Ti積層膜3が順次パターニングされて
下部電極層1とバリアメタル層3とが形成される。この
後、レジストパターン51がアッシングにより除去され
る。
【0057】図5を参照して、表面全面にシリコン酸化
膜が50〜400nmの膜厚で形成され、異方性エッチ
バックされることにより、下部電極層1およびバリアメ
タル層3の側面に枠付け絶縁膜5が形成される。
【0058】なお、この枠付け絶縁膜5は、後工程でキ
ャパシタ絶縁層をスパッタ法にて形成する場合のキャパ
シタ絶縁層の下部電極側面におけるカバレッジ不良から
生ずる絶縁破壊を防止する目的で設けられている。この
ため、キャパシタ絶縁層をCVD(Chemical Vapor Dep
osition )法で形成したり、また複数回に分けてデポジ
ションを行なって形成した場合には、この枠付け絶縁膜
5は省略されてもよい。また下部電極層1の側面もキャ
パシタとして用いる場合には、この下部電極層1の側面
に側壁導電膜(図示せず)が設けられてもよい。
【0059】図6を参照して、表面全面に、BST膜よ
りなるキャパシタ絶縁層7が、400〜600℃、60
0〜800W、0.4Pa、O2 /(Ar+O2 )≦
0.5の条件で150〜600Åの膜厚で形成される。
なお、BST膜の形成条件はこれに限定されるものでは
ない。続いて、このキャパシタ絶縁層7上に、たとえば
白金よりなる上部電極層9が、白金をターゲットとして
RFマグネトロンスパッタ法にて200〜600℃、
0.1〜1.2Pa、O2 /(Ar+O2 )=1×10
-5〜0.1、1kWの条件で30〜100nmの膜厚で
形成される。なお、白金膜の形成条件におけるスパッタ
電力は1kWに限定されるものではなく、0.3〜10
kWの範囲内であればよい。この後、通常の写真製版技
術およびエッチング技術により、上部電極層9およびキ
ャパシタ絶縁層7が順次パターニングされる。
【0060】なお、BST膜7はスパッタ法を用いて1
回のデポジションで膜形成を行なったが、CVD法を用
いたり、また複数回に分けてデポジションを行なっても
よい。また、上部電極層9は、上述の条件でスパッタ法
で形成することにより、全体に均一に0.01wt%以
上5wt%以下の濃度で酸素が導入される。
【0061】図7を参照して、たとえば常圧プラズマ酸
化膜31が、キャパシタ上部の層間絶縁膜として100
〜400nmの膜厚で形成される。この層間絶縁膜31
には、通常の写真製版技術およびエッチング技術によ
り、上部電極層9および周辺回路領域の所定の位置の各
々に達するコンタクトホール31aが開口される。
【0062】なお、この図7においては、周辺回路領域
のシリコン基板11上にコンタクトホール31aが直接
開口しているが、ドープトポリシリコンや他の導電性材
料を用いたパッドをシリコン基板11に接するように形
成し、その上にコンタクトホール31aが開口されても
よい。
【0063】図8を参照して、コンタクトホール31a
の内壁を覆うように表面全面に拡散防止層としてTiN
/Ti積層膜33が、たとえばTiをターゲットとして
DCスパッタ法により20〜100nmの膜厚で形成さ
れる。続いて、表面全面に、たとえばCVD法によりタ
ングステン膜35がコンタクトホール31a内を埋込む
ように形成される。この後、タングステン膜15にエッ
チバックを施すことによって、コンタクトホール31a
内のみを埋込むようにタングステン膜35が残存されて
プラグ層となる。
【0064】このようにプラグ層35でコンタクトホー
ル31a内に埋込むのは、後工程でスパッタ法により形
成されるアルミニウム配線層に、コンタクトホール31
a内においてカバレッジ不良による断線が生ずるのを防
止するためである。したがって、アルミニウム配線層を
CVD法で形成する場合や、リフローアルミニウム、高
圧力でアルミニウムをコンタクトホールに埋込む方法
(フォースフィル法)などを用いる場合には、特にこの
プラグ層35は必要ではない。
【0065】図9を参照して、アルミニウム膜37が、
たとえばアルミニウム(Al)をターゲットとしてDC
スパッタ法により300〜1000nmの膜厚で形成さ
れる。この後、アルミニウム膜37は、通常の写真製版
技術およびエッチング技術により所定の形状にパターニ
ングされて、配線層となる。
【0066】この後、図8および図9と同様の工程が繰
返されて層間絶縁層41、拡散防止層43、プラグ層4
5およびアルミニウム配線層47が形成された後、プラ
ズマ窒化膜49が形成されて図1に示すDRAMの構造
が得られる。
【0067】本実施の形態では、図1において下部電極
層1および上部電極層9の膜中に酸素が含まれているた
め、キャパシタ絶縁層7が酸素欠損を起こすような状況
では電極1、9の白金中よりキャパシタ絶縁層7へ酸素
の供給が行なわれ、キャパシタ絶縁層7の絶縁性を維持
することができる。また、キャパシタ絶縁層7の形成初
期の段階において十分な酸素供給が行なわれるため、結
晶性に優れたキャパシタ絶縁層7が得られる。
【0068】図10はAr100%の雰囲気、図11は
酸素雰囲気下で形成した各白金膜上に形成したBST膜
のX線回折パターンである。図10および図11を参照
して、酸素添加白金の形成条件としては、350℃以上
450℃未満、1kW、0.2〜1.2Pa、O2
(Ar+O2 )≦0.05の条件を用い、BSTの形成
条件としては、400〜600℃、600〜800W、
0.4Pa、O2 /(Ar+O2 )≦0.5の条件を用
いた。
【0069】この結果より、酸素を添加した白金膜上に
形成したBST膜は、酸素を添加しない白金膜上に形成
したBST膜よりも結晶性が高くなっている(すなわち
結晶性が改善されている)ことがわかる。
【0070】この酸素添加スパッタ時の条件として、雰
囲気ガスのAr/O2 の流量比は白金のデポジション温
度により最適値が変化する(低温でデポジションする場
合、酸素含有量が高くなりすぎ、表面モホロジーが荒れ
る場合がある)が、酸素分圧がアルゴンに対して20p
pm以上であれば、酸素添加効果が得られる。
【0071】この酸素の添加された白金膜を用いたキャ
パシタのリーク電流特性を図12に示す。BSTの膜
厚、デポジション温度、上部電極の形成方法は図28の
説明で述べた従来例と同じである。この図12の結果を
Arのみでスパッタした図28と比較すれば、ArにO
2 を加えた雰囲気中でスパッタすることによりキャパシ
タのリーク電流特性が大きく改善されていることがわか
る。
【0072】また、TiNのバリアメタル層上に白金よ
りなる下部電極層を形成した場合の下部電極層の表面荒
れを調べるために実験を行なった。図13は、TiNの
バリアメタル層上に、ウェハの加熱温度:250℃、A
r/O2 の流量比:40/0.15、圧力:0.19P
a、1kWの条件で白金を形成した場合の白金表面のS
EM像である。一方、図14は、TiNのバリアメタル
層上に、ウェハの加熱温度:450℃、Ar/O2 の流
量比:38/2、圧力:0.19Pa、1kWの条件で
白金を形成した場合の白金表面のSEM像である。
【0073】図13と図14とから明らかなように、2
50℃と比較的低いウェハ加熱温度で白金膜をスパッタ
した場合には白金膜の表面に膨れは生じないが、450
℃と比較的高いウェハの加熱温度で白金膜をスパッタリ
ングした場合には白金膜の表面に膨れが生じることがわ
かった。また白金のスパッタリング時のウェハの加熱温
度が450℃未満であれば白金表面に膨れが生じないこ
ともわかった。
【0074】この白金膜表面の膨れは、白金膜の下地と
なるバリアメタル層が、白金膜のスパッタリング時に酸
化されて生じたものである。
【0075】本実施の形態では、450℃未満のスパッ
タリング時のウェハの加熱温度で白金膜が形成されてい
るため、このスパッタリング時にバリアメタル層に膨れ
が生じることは防止され、この膨れによって生ずる白金
膜の剥がれおよび電界集中によるリーク電流の発生を防
止することが可能である。
【0076】また本実施の形態では、下部電極層1のス
パッタリングと同時に酸素を下部電極層1に導入するこ
とができるため、下部電極層1に酸素を導入するための
別個のプロセスは不要となる。このため、プロセスが煩
雑になることは防止される。
【0077】また、下部電極層1のスパッタリングと同
時に酸素を導入するため、イオン注入により酸素を導入
するときのように下部電極層1の結晶性が乱れることは
防止される。このため、下部電極層1上に形成されるキ
ャパシタ絶縁層7の結晶性が乱れることもなく、リーク
電流が生じることを防止することができる。
【0078】実施の形態2 通常のデバイス構造では、図1に示すように白金膜1
と、シリコン基板もしくはドープトポリシリコンなどよ
りなる導電層25との間に相互拡散を防ぐバリアメタル
層3が存在する。白金膜1をAr/O2 雰囲気下でスパ
ッタリングした場合、この下地のバリアメタル層3が酸
素により酸化されコンタクト不良を起こす場合がある。
この場合、下地の酸化を抑制するために、Ar中で白金
膜1をスパッタリングし、その後、酸素プラズマ処理に
より白金膜1に酸素添加を行なう方法が有効である。
【0079】この方法では、実施の形態1のリアクティ
ブスパッタ法に比べ、スパッタ時の加熱温度と酸素添加
時の温度とを独立に制御できるという利点がある。白金
膜を低温で形成すると後のBST(キャパシタ絶縁層)
形成時の熱などにより結晶化が進み、グレイン成長によ
る表面荒れを起こす場合があるため、ある程度の高温
(200℃以上)で白金膜を形成する必要がある。一
方、酸素添加は下地の酸化を考慮すると低温の方が望ま
しい。本実施の形態では、下部電極パターニング後のレ
ジスト除去工程において酸素プラズマによるアッシング
を行ない、最適レジスト除去プロセスより長時間のアッ
シング処理(すなわちオーバーアッシング)をすること
でレジスト除去と白金電極の酸素プラズマ処理とを連続
して行なう。以下、本実施の形態の製造方法について説
明する。
【0080】本実施の形態の製造方法は、上述した実施
の形態1の図2〜図4の工程とほぼ同じ工程を経る。た
だし、本実施の形態では、図3において示される白金の
スパッタリングによる形成雰囲気はAr100%であ
る。具体的には、白金をターゲットとしてRFマグネト
ロンスパッタ法により200〜600℃、Ar0.1〜
1.2Pa、1kWの条件で30〜100nmの膜厚で
白金膜が形成される。なお、白金膜の形成条件における
スパッタ電力は1kWに限定されるものではなく、0.
3〜10kWの範囲内であればよい。ここでは白金膜1
をRFマグネトロンスパッタを用いて形成しているが、
これ以外にDCスパッタなどの他のスパッタ方法でもよ
い。また膜厚に関しても特にこの膜厚に限定されるもの
ではない。このように白金膜1形成のスパッタ雰囲気中
に酸素が含まれていないため、白金膜1には未だ酸素は
導入されていない。
【0081】図15を参照して、白金膜1がパターニン
グされて下部電極が形成された後、酸素プラズマを用い
て、たとえばO2 を1Torrとし、800Wの条件で
1〜2分間酸素プラズマに晒すことによりレジストパタ
ーン51が除去される。この後、さらに酸素プラズマに
晒す(つまりオーバーアッシングする)と、図16に示
すように下部電極層1の上面に酸素の導入された領域1
aが形成される。
【0082】この後、図5〜図9に示す実施の形態1と
同様の後工程を経ることにより、図17に示すDRAM
の構造が得られる。
【0083】次に、図15および図16に示すアッシン
グの工程において上部電極に酸素を導入するに適切なオ
ーバーアッシング量について考察する。
【0084】通常、レジストパターンを除去する場合に
は、100〜150%のオーバーアッシングが施され
る。特に枚葉式のアッシング装置では、100〜150
%のオーバーアッシングを施すには、アッシングのトー
タルの処理時間は2〜5分が一般的である。
【0085】ところで、本願発明者らは、TiNよりな
るバリアメタル層上に白金膜を形成した後、この白金膜
にO2 プラズマ処理を施し、O2 プラズマ処理時間とそ
の白金膜上に堆積したBST膜の特性teqとの関係を
調べた。その結果を表1に示す。
【0086】
【表1】 なお特性teqは、高誘電体材料よりなるキャパシタ絶
縁層の膜厚を酸化膜に換算した場合の膜厚を示してい
る。
【0087】上記表1の結果より、O2 プラズマ処理時
間を長くするほど、teqに対して改善効果が見られ
た。このため、同一のteqとした場合、O2 プラズマ
処理時間が長いほどキャパシタ絶縁層の厚膜化が可能な
ため、キャパシタのリークの低減を図ることができる。
またO2 プラズマ処理時間が3分以上の処理でteqが
大幅に改善されるため、電極に酸素を導入することによ
るリーク電流低減の効果を得るためには、オーバーアッ
シングは200〜300%以上必要であることが判明し
た。
【0088】本実施の形態では、レジストパターン除去
のためのアッシング処理で下部電極に酸素を導入するこ
とができるため、プロセスの省略化を図ることができ
る。
【0089】実施の形態3 電極への酸素導入のもう1つの方法として、電極層を積
層構造とする手法がある。すなわち、酸素雰囲気下でた
とえば白金をスパッタリングする前に、Ar100%で
第1の白金膜を形成し、これを第2の白金膜のスパッタ
時における耐酸化性をもつ酸素拡散バリアとして用いる
方法がある。具体的には、下部電極として用いる白金膜
を、雰囲気がAr100%で形成された第1層目の膜
と、酸素分圧O2 /(Ar+O2 )=1×10-5〜0.
1の条件で形成された第2層目の膜との積層構造で形成
することにより下地の酸化を抑制する。以下この手法を
用いた場合の構造について説明する。
【0090】図18は、本発明の実施の形態3における
キャパシタを有する半導体装置の構成を概略的に示す断
面図である。図18を参照して、本実施の形態では、下
部電極層1は、たとえば第1の白金膜1bと、酸素が導
入された第2の白金膜1cとの少なくとも2層構造を有
している。この酸素が導入された第2の白金膜1c内の
酸素濃度は、全体均一に0.01wt%以上5wt%以
下である。
【0091】なお、これ以外の構成については、図1に
示す実施の形態1の構成とほぼ同様であるため、同一の
部材については同一の符号を付し、その説明は省略す
る。
【0092】次に本実施の形態の製造方法について説明
する。図19および図20は本発明の実施の形態3にお
けるキャパシタを有する半導体装置の製造方法を工程順
に示す概略断面図である。本実施の形態の製造方法は、
まず図2に示す実施の形態1と同様の工程を経る。この
後、図19に示すようにプラグ層25と下部電極層との
間の拡散防止層として、たとえばTiをターゲットとし
てDCスパッタ法によりTiN/Ti積層膜1bが20
〜100nmの膜厚で形成される。続いて、このTiN
/Ti積層膜3上に、白金をターゲットとしてRFマグ
ネトロンスパッタ法にて200〜600℃、Ar0.1
〜1.2Pa、1kWの条件で第1の白金膜1bが30
〜100nmの膜厚で形成される。なお、白金膜の形成
条件におけるスパッタ電力は1kWに限定されるもので
はなく、0.3〜10kWの範囲内であればよい。
【0093】図20を参照して、この第1の白金膜1b
上に、白金をターゲットとしてRFマグネトロンスパッ
タ法にて200〜600℃、0.1〜1.2Pa、O2
/(Ar+O2 )=1×10-5〜0.1、1kWの条件
で、酸素が導入され第2の白金膜1cが30〜100n
mの膜厚で形成される。なお、白金膜の形成条件におけ
るスパッタ電力は1kWに限定されるものではなく、
0.3〜10kWの範囲内であればよい。
【0094】この後、図4〜図9に示す実施の形態1と
同様の工程を経ることにより、図15に示すDRAMの
構造が得られる。
【0095】本願発明者らは、図18に示すように下部
電極層1を多層構造として形成した場合の下部電極層1
の表面荒れについて調べるため実験を行なった。TiN
よりなるバリアメタル層上に、ウェハの加熱温度:40
0℃、Arの流量:40sccm、圧力:0.19P
a、1kWの条件で第1の白金膜を形成した。続いて、
第1の白金膜上に、ウェハの加熱温度:400℃、Ar
/O2 の流量比:38/2、圧力:0.19Pa、1k
Wの条件で第2の白金膜を形成した。この第2の白金膜
の上部表面を観察したSEM像を図21に示す。
【0096】図21より明らかなように、第2の白金膜
の表面には下地の酸化による膨れが生じていないことが
わかる。これは、白金膜を積層構造としたため、第1の
白金膜が、第2の白金膜のスパッタリング時にバリアメ
タル層が酸化することを防止する酸素拡散バリアとして
の役割をしたからである。
【0097】以上より、本実施の形態では下部電極層1
が第1および第2の白金膜1b、1cの積層構造よりな
っているため、第2の白金膜1cを酸素を含む雰囲気中
でスパッタリングする場合にも下地のバリアメタル層3
の膨れを防止することができる。このため、この下地の
バリアメタル層3の膨れによる白金膜の剥がれや、電界
集中によるリーク電流の発生を防止することができる。
【0098】また、下部電極層1を積層構造としたこと
により、第2の白金膜のスパッタリング時に第2の白金
膜1bが酸素拡散バリアの役割をなすため、第2の白金
膜1cのスパッタリング時の温度を450℃以上として
もバリアメタル層3が酸化によって膨れることは防止で
きるものと考えられる。このように、積層構造とすれ
ば、第2の白金膜1cのスパッタリング温度の設定範囲
を広く確保することができるため、スパッタリング条件
の設定が容易となる。
【0099】また、本実施の形態では下部電極層1のス
パッタリング時に同時に酸素を下部電極層1に導入する
ことができるため、下部電極層1に酸素を導入するため
の別途の工程は不要となり、プロセスが煩雑になること
はない。
【0100】なお本実施の形態においては、第2の白金
膜1cは、酸素を含む雰囲気中でスパッタリングを行な
うことにより酸素が導入されているが、酸素の導入方法
は、この方法に限らない。たとえば、図22および図2
3に示すようにバリアメタル層3と第1の白金膜1bと
第2の白金膜1cとを順次積層した後、レジストパター
ン51にて白金膜1b、1cをパターニングする際に、
オーバーアッシングを行なうことによって第2の白金膜
1cに酸素が導入されてもよい。
【0101】また、図24および図25に示すように第
1および第2の白金膜1b、1cをレジストパターン5
1を用いてパターニングした後、第1の白金膜1bに酸
素イオンをイオン注入することによって酸素が導入され
てもよい。
【0102】ただしこの場合は、第2の白金膜1c中に
物理的にイオンが注入され、第2の白金膜1cの表面の
結晶性が乱されることになるため、その上に形成される
キャパシタ絶縁層7の結晶性が乱れることを考慮すべき
である。
【0103】実施の形態1および3において下部電極層
1および第2の白金膜1cのスパッタリング時の酸素圧
力(PO 、単位:Pa)は、 Po ≦0.0073−2.66/T の式を満たすものであればよい。なお、ここでTとは、
スパッタリング時のウェハの加熱温度(K)であり、こ
の式は経験により求められたものである。
【0104】実施の形態1〜3においては、下部電極層
1および上部電極層9に白金を用いた場合について説明
したが、これに限られず、下部および上部電極1、9
は、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、パラジウムお
よびオスミウムのいずれか、またはこれらの合金よりな
っていてもよい。
【0105】またキャパシタ絶縁層に含まれる高誘電率
材料として、主にBSTについて説明したが、これに限
られず、五酸化タンタル、PLZT、SBT、PZT、
STO、BTOのいずれよりなっていてもよい。
【0106】また実施の形態1〜3においては、プラグ
層25がドープトポリシリコンより形成された場合につ
いて説明したが、図26に示すようにプラグ層25に
は、図1のバリアメタル層3に用いられる材質と同じも
のが用いられてもよい。この場合、図1のバリアメタル
層3は不要で下部電極層1はプラグ層25に直接接して
いてもよい。なお、図26のこれ以外の構成は図1の構
成とほぼ同じであるため、同一部材については同一の符
号を付し、その説明を省略する。また実施の形態1およ
び3において白金形成時のスパッタ雰囲気として酸素を
含めた場合について説明したが、酸素以外に、O3 、N
2 O、NO、NO2 、H2Oなどの酸化性ガスが用いら
れても同様の効果が得られる。
【0107】また実施の形態2においてオーバーアッシ
ング時に酸素プラズマを用いたが、これ以外に、O3
2 O、NO、NO2 、H2 Oなどの酸化性ガスおよび
これらの混合ガスまたは不活性ガスとこれらの酸化性ガ
スの混合ガスのプラズマでも同様の効果が得られる。
【0108】また、上記実施の形態1〜3については、
DRAMのメモリセル構造について説明したが、これに
限らず、キャパシタを有する半導体装置であれば、本発
明は適用し得る。
【0109】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0110】
【発明の効果】本発明のキャパシタを有する半導体装置
は、第1および第2の電極層が高誘電率材料を含むキャ
パシタ絶縁層を挟んでなるキャパシタを有する半導体装
置であって、第1および第2の電極層の少なくともいず
れかは、第1および第2の金属層を有している。第2の
金属層は、キャパシタ絶縁層および第1の金属層の間に
位置しキャパシタ絶縁層に接しかつ酸素を含んでいる。
【0111】本発明のキャパシタを有する半導体装置で
は、キャパシタ絶縁層と接する側の第2の金属層に酸素
が導入されているため、キャパシタ絶縁層が酸素欠損を
起こすような状況では、第2の金属層よりキャパシタ絶
縁層へ酸素の供給が行なわれ、キャパシタ絶縁層の絶縁
性を維持することができる。これにより、キャパシタの
リーク電流を抑制することができる。
【0112】また、電極層をバリアメタル層上に形成す
る場合、バリアメタル層と酸素を含む第2の金属層との
間に酸素を含まない第1の金属層が介在することにな
る。このため、酸素を含む第2の金属層を高温度でスパ
ッタリングで形成しても、バリアメタル層は第1の金属
層に覆われているため酸化し難くなる。よって、バリア
メタル層が酸化することによる電極層の剥がれや電界集
中によるリーク電流の発生を防止することができる。
【0113】上記局面において好ましくは、第1および
第2の金属層の少なくともいずれかは、白金、イリジウ
ム、ロジウム、ルテニウム、パラジウムおよびオスミウ
ムよりなる群から選ばれる1種以上を含んでいる。
【0114】これにより、結晶性の高いキャパシタ絶縁
層を得ることができる。また対向する電極を同じ材質と
することが可能となり、電極の特性の対称性を良好とす
ることができる。
【0115】上記局面において好ましくは、高誘電率材
料は、五酸化タンタル、チタン酸ストロンチウムバリウ
ム、チタン酸ジルコン酸ランタン鉛、タンタル酸ビスマ
ス酸ストロンチウム、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸
ストロンチウムおよびチタン酸バリウムよりなる群から
選ばれる1種以上を有している。
【0116】これにより、キャパシタ絶縁層を高誘電率
にすることができ、簡易なキャパシタ形状を維持したま
ま高いキャパシタ容量を得ることができる。
【0117】上記局面において好ましくは、主表面を有
する半導体基板と、主表面に形成された導電領域と、導
電領域上に形成され、導電領域の一部に達する孔を有す
る絶縁層と、孔を介して電気的に接続される導電領域と
第1の電極層との間に位置するバリアメタル層とがさら
に備えられている。第1の電極層の少なくとも一部は、
バリアメタル層上に形成されている。第2の電極層は、
第1の電極層上にキャパシタ絶縁層を介在して形成され
ている。第1の電極層は第1および第2の金属層を有し
ている。
【0118】これにより、酸素を含む第2の金属層を高
温度でスパッタリング形成しても、バリアメタル層が酸
化することによる電極層の剥がれや、電界集中によるリ
ーク電流の発生を防止することができる。
【0119】上記局面において好ましくは、バリアメタ
ル層は孔を充填するように孔内のみに形成されている。
【0120】これにより、孔内を充填するプラグ層自身
がバリアメタル層となるため、プラグ層と下部電極との
間にバリアメタル層を設ける必要がなくなる。
【0121】本発明の1の局面に従うキャパシタを有す
る半導体装置の製造方法は、2つの電極層が高誘電率材
料を含むキャパシタ絶縁層を挟んでなるキャパシタを有
する半導体装置の製造方法であって、2つの電極層の少
なくともいずれかは、酸素原子または酸素イオンを含む
雰囲気中にて450℃未満の温度でスパッタリングによ
り金属層を堆積することで形成される。
【0122】本発明のキャパシタを有する半導体装置の
製造方法では、金属層をスパッタリングする際の温度が
450℃未満であるため、バリアメタル層が酸化により
膨れることは防止される。このため、バリアメタル層の
膨れによる電極層の剥がれや、リーク電流の発生は抑制
され得る。
【0123】本発明の他の局面に従うキャパシタを有す
る半導体装置の製造方法は、2つの電極層が高誘電率材
料を含むキャパシタ絶縁層とを挟んでなるキャパシタを
有する半導体装置の製造方法であって、2つの電極層の
少なくといずれかは、第1の金属層と、キャパシタ絶縁
層および第1の金属層の間でキャパシタ絶縁層に接しか
つ酸素を含む第2の金属層とを有するように形成され
る。
【0124】本発明の他の局面に従うキャパシタを有す
る半導体装置の製造方法では、電極層をバリアメタル層
上に形成する場合、バリアメタル層と酸素を含む第2の
金属層との間に第1の金属層が介在することになる。こ
のため、酸素を含む第2の金属層を高温度でスパッタリ
ングで形成しても、バリアメタル層は第1の金属層に覆
われているため酸化し難くなる。よって、バリアメタル
層が酸化することによる電極層の剥がれや電界集中によ
るリーク電流の発生を防止することができる。
【0125】上記局面において好ましくは、金属層は、
白金、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、パラジウム
およびオスミウムよりなる群から選ばれる1種以上を含
み、かつ酸素を含んでいる。
【0126】これにより、結晶性の高いキャパシタ絶縁
層を得ることができる。また、対向する電極を同じ材質
とすれば、電極の特性の対称性を良好とすることができ
る。
【0127】上記局面において好ましくは、高誘電率材
料は、五酸化タンタル、チタン酸ストロンチウムバリウ
ム、チタン酸ジルコン酸ランタン鉛、タンタル酸ビスマ
ス酸ストロンチウム、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸
ストロンチウムおよびチタン酸バリウムよりなる群から
選ばれる1種以上を有している。これにより、キャパシ
タ絶縁層を高誘電率にすることができ、簡易なキャパシ
タ形状を維持したまま高いキャパシタ容量を得ることが
できる。
【0128】上記局面において好ましくは、スパッタリ
ングにより形成される電極の少なくとも一部は、バリア
メタル層上に形成される。
【0129】これにより、酸素を含む第2の金属層を高
温度でスパッタリングで形成しても、バリアメタル層が
酸化することによって電極層の剥がれや、電界集中によ
るリーク電流の発生を防止することができる。
【0130】上記局面において好ましくは、第2の金属
層を形成する工程は、酸素原子または酸素イオンを含む
雰囲気中にてスパッタリングする工程を有する。これに
より、酸素を含む第2の金属層を形成することができ
る。
【0131】上記局面において好ましくは、第2の金属
層を形成する工程は、実質的に酸素を含まない金属層を
形成する工程と、金属層をレジストパターンをマスクと
してパターニングする工程と、レジストパターンを酸素
プラズマを用いてオーバーアッシングすることでレジス
トパターンを除去するとともに金属層に酸素を導入して
第2の金属層とする工程とを有している。これにより、
酸素を含む第2の金属層を形成することができる。
【0132】上記局面において好ましくは、第2の金属
を形成する工程は、金属層に酸素をイオン注入する工程
を有している。これにより、酸素を含む第2の金属層を
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1におけるキャパシタを
有する半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態1におけるキャパシタを
有する半導体装置の製造方法の第1工程を示す概略断面
図である。
【図3】 本発明の実施の形態1におけるキャパシタを
有する半導体装置の製造方法の第2工程を示す概略断面
図である。
【図4】 本発明の実施の形態1におけるキャパシタを
有する半導体装置の製造方法の第3工程を示す概略断面
図である。
【図5】 本発明の実施の形態1におけるキャパシタを
有する半導体装置の製造方法の第4工程を示す概略断面
図である。
【図6】 本発明の実施の形態1におけるキャパシタを
有する半導体装置の製造方法の第5工程を示す概略断面
図である。
【図7】 本発明の実施の形態1におけるキャパシタを
有する半導体装置の製造方法の第6工程を示す概略断面
図である。
【図8】 本発明の実施の形態1におけるキャパシタを
有する半導体装置の製造方法の第7工程を示す概略断面
図である。
【図9】 本発明の実施の形態1におけるキャパシタを
有する半導体装置の製造方法の第8工程を示す概略断面
図である。
【図10】 従来の酸素を導入していない白金膜上に形
成されたBST薄膜のX線回折パターンを示す図であ
る。
【図11】 本発明の実施の形態1の方法で形成した白
金膜上にBST薄膜を形成した場合のBST薄膜のX線
回折パターンを示す図である。
【図12】 本発明の実施の形態1の方法で製造したキ
ャパシタのBVG とリーク電流との関係を示すグラフで
ある。
【図13】 本発明の実施の形態におけるスパッタリン
グ温度で白金膜を形成した場合の白金膜の上部表面を示
すSEM写真である。
【図14】 従来のスパッタリング温度で白金膜を形成
した場合の白金膜の上部表面を示すSEM写真である。
【図15】 本発明の実施の形態2におけるキャパシタ
を有する半導体装置の製造方法の第1工程を示す概略断
面図である。
【図16】 本発明の実施の形態2におけるキャパシタ
を有する半導体装置の製造方法の第2工程を示す概略断
面図である。
【図17】 本発明の実施の形態2におけるキャパシタ
を有する半導体装置の製造方法の第3工程を示す概略断
面図である。
【図18】 本発明の実施の形態3におけるキャパシタ
を有する半導体装置の構成を概略的に示す断面図であ
る。
【図19】 本発明の実施の形態3におけるキャパシタ
を有する半導体装置の製造方法の第1工程を示す概略断
面図である。
【図20】 本発明の実施の形態3におけるキャパシタ
を有する半導体装置の製造方法の第2工程を示す概略断
面図である。
【図21】 本発明の実施の形態3の方法で多層構造に
形成された白金膜の上部表面を示すSEM写真である。
【図22】 本発明の実施の形態3においてオーバーア
ッシングで白金膜に酸素を導入する第1工程図である。
【図23】 本発明の実施の形態3においてオーバーア
ッシングで白金膜に酸素を導入する第2工程図である。
【図24】 本発明の実施の形態3においてイオン注入
により白金膜に酸素を導入する第1工程図である。
【図25】 本発明の実施の形態3においてイオン注入
により白金膜に酸素を導入する第2工程図である。
【図26】 プラグ層にバリアメタル層の材質と同じ材
質を使った場合の構成を示す図である。
【図27】 従来のキャパシタを有する半導体装置の構
成を概略的に示す断面図である。
【図28】 従来のキャパシタを有する半導体装置のB
G とリーク電流との関係を示すグラフである。
【図29】 従来の電極形成方法では問題が生じること
を説明するための第1工程図である。
【図30】 従来の電極形成方法では問題が生じること
を説明するための第2工程図である。
【図31】 従来の電極形成方法では問題が生じること
を説明するための第3工程図である。
【図32】 従来の電極形成方法では問題が生じること
を説明するための第4工程図である。
【符号の説明】
1 下部電極、3 バリアメタル層、7 キャパシタ絶
縁層、9 上部電極層、10キャパシタ、1a 酸素導
入領域、1b 第1の白金膜、1c 第2の白金膜。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1および第2の電極層が高誘電率材料
    を含むキャパシタ絶縁層を挟んでなるキャパシタを有す
    る半導体装置であって、 前記第1および第2の電極層の少なくともいずれかは、 第1の金属層と、 前記キャパシタ絶縁層と前記第1の金属層との間に位置
    して前記キャパシタ絶縁層に接し、かつ酸素を含む第2
    の金属層とを有する、キャパシタを有する半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の金属層の少なくと
    もいずれかは、白金、イリジウム、ロジウム、ルテニウ
    ム、パラジウムおよびオスミウムよりなる群から選ばれ
    る1種以上を含んでいる、請求項1に記載のキャパシタ
    を有する半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記高誘電率材料は、五酸化タンタル、
    チタン酸ストロンチウムバリウム、チタン酸ジルコン酸
    ランタン鉛、タンタル酸ビスマス酸ストロンチウム、チ
    タン酸ジルコン酸鉛、チタン酸ストロンチウムおよびチ
    タン酸バリウムよりなる群から選ばれる1種以上を有し
    ている、請求項2に記載のキャパシタを有する半導体装
    置。
  4. 【請求項4】 主表面を有する半導体基板と、 前記主表面に形成された導電領域と、 前記導電領域上に形成され、前記導電領域の一部に達す
    る孔を有する絶縁層と、 前記孔を介して電気的に接続される前記導電領域と前記
    第1の電極層との間に位置するバリアメタル層とをさら
    に備え、 前記第1の電極層の少なくとも一部は、前記バリアメタ
    ル層上に形成されており、 前記第2の電極層は、前記第1の電極層上に前記キャパ
    シタ絶縁層を介在して形成されており、 前記第1の電極層が前記第1および第2の金属層を有し
    ている、請求項1に記載のキャパシタを有する半導体装
    置。
  5. 【請求項5】 前記バリアメタル層は前記孔を充填する
    ように前記孔内のみに形成されている、請求項4に記載
    のキャパシタを有する半導体装置。
  6. 【請求項6】 2つの電極層が高誘電率材料を含むキャ
    パシタ絶縁層を挟んでなるキャパシタを有する半導体装
    置の製造方法であって、 前記2つの電極層の少なくともいずれかは、酸素原子ま
    たは酸素イオンを含む雰囲気中にて450℃未満の温度
    でスパッタリングにより金属層を堆積することで形成さ
    れる、キャパシタを有する半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 2つの電極層が高誘電率材料を含むキャ
    パシタ絶縁層を挟んでなるキャパシタを有する半導体装
    置の製造方法であって、 前記2つの電極層の少なくともいずれかは、第1の金属
    層と、前記キャパシタ絶縁層および前記第1の金属層の
    間で前記キャパシタ絶縁層に接しかつ酸素を含む第2の
    金属層とを有するように形成される、キャパシタを有す
    る半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記金属層は、白金、イリジウム、ロジ
    ウム、ルテニウム、パラジウムおよびオスミウムよりな
    る群から選ばれる1種以上を含み、かつ酸素を含んでい
    る、請求項6および7のいずれかに記載のキャパシタを
    有する半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記高誘電率材料は、五酸化タンタル、
    チタン酸ストロンチウムバリウム、チタン酸ジルコン酸
    ランタン鉛、タンタル酸ビスマス酸ストロンチウム、チ
    タン酸ジルコン酸鉛、チタン酸ストロンチウムおよびチ
    タン酸バリウムよりなる群から選ばれる1種以上を有し
    ている、請求項6および7のいずれかに記載のキャパシ
    タを有する半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記スパッタリングにより形成される
    前記電極の少なくとも一部がバリアメタル層上に形成さ
    れる、請求項6に記載のキャパシタを有する半導体装置
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第2の金属層を形成する工程は、
    酸素原子または酸素イオンを含む雰囲気中にてスパッタ
    リングする工程を有する、請求項7に記載のキャパシタ
    を有する半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第2の金属層を形成する工程は、 実質的に酸素を含まない金属層を形成する工程と、 前記金属層をレジストパターンをマスクとしてパターニ
    ングする工程と、 前記レジストパターンを酸素プラズマを用いてオーバー
    アッシングすることで前記レジストパターンを除去する
    とともに前記金属層に酸素を導入して前記第2の金属層
    とする工程とを有する、請求項7に記載のキャパシタを
    有する半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記第2の金属層を形成する工程は、
    金属層に酸素をイオン注入する工程を有する、請求項7
    に記載のキャパシタを有する半導体装置の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001053229A (ja) * 1999-07-30 2001-02-23 Stmicroelectronics Srl 容量素子の製造方法
JP2001144266A (ja) * 1999-11-11 2001-05-25 Hitachi Ltd 半導体集積回路装置およびその製造方法
US7271038B2 (en) * 1999-12-23 2007-09-18 Samsung Electronics Co., Ltd. Methods of forming ruthenium film by changing process conditions during chemical vapor deposition and ruthenium films formed thereby

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