JPH03253065A - 薄膜コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

薄膜コンデンサ及びその製造方法

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JPH03253065A JP5101090A JP5101090A JPH03253065A JP H03253065 A JPH03253065 A JP H03253065A JP 5101090 A JP5101090 A JP 5101090A JP 5101090 A JP5101090 A JP 5101090A JP H03253065 A JPH03253065 A JP H03253065A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、小型電子回路に用いる薄膜コンデンサに関す
る (従来の技術) 集積回路技術の発達によって電子回路がますまず小型化
しており、各種電子回路に必須の回路素子であるコンデ
ンサの小型化も一段と重要になっている。誘電体薄膜を
用いた薄膜コンデンサが、トランジスタ等の能動素子と
同一の基板上に形成されて利用されているが、能動素子
の小型化が急速に進む中で薄膜コンデンサの小型化は遅
れており、より一層の高集積化を阻む大きな要因となっ
てきている。これは、従来用いられている誘電体薄膜材
料か5i02、Si3N4等のような誘電率がたかだか
10以下の材料に限られているためであり、薄膜コンデ
ンサを小型化する手段として誘電率の大きな誘電体薄膜
を開発することが必要となっている。化学式ABO3で
表されるペロブスカイト型酸化物であるBaTiO3,
5rTi03、PbZrO3およびイルメナイト型酸化
物LiNbO3あるいはBi4Ti3O12等の強誘電
体に属する酸化物は、上記の単一組成並びに相互の固溶
体組成で、単結晶あるいはセラミックにおいて100以
上10000にも及ぶ誘電率を有することが知られてお
り、セラミック・コンデンサに広く用いられている。こ
れら材料の薄膜化は上述の薄膜コンデンサの小型化に極
めて有効であり、かなり以前から研究が行われている。
それらの中で比較的良好な特性が得られている例として
は、プロシーディング、オブ・アイ・イマ・イー・イー
(Proceedings ofthe IEEE)第
59巻10号1440−1447頁に所載の論文があり
、スパッタリングによる底膜および熱処理を行ったBa
TiO3薄膜テ16(室温で作成)がう19o。
(1200℃で熱処理)の誘電率が得られている。
現在の高集積回路に広く用いられている電極材料は多結
晶シリコンあるいはシリコン基板自体の一部に不純物を
高濃度にドーピングした低抵抗シリコン層である。以下
これらを総してシリコン電極と呼ぶ。シリコン電極は微
細加工技術が確立されており、すでに広く用いられてい
るため、シリコン電極上に良好な高誘電率薄膜が作製で
きれば、集積回路用コンデンサへの利用が可能となる。
しかしながら、従来技術では例えばIBM−ジャーナル
・オブ・リサーチ・アンド・ディベロップメン  ト 
(IBM Journal of Re5earch 
and Development)1969年11月号
686−695頁に所載の5rTi03膜に関する論文
が、ジャーナル・オブ・バキューム・サイエンス。
7ン’t’−rり10ジー(Jouenal of V
acuumScienceand Technolog
y)第16巻2号315−318頁に記載のBaTiO
3に関する論文が報告されている。
(発明が解決しようとする課題) 上記のように高誘電率を得るためには高い成膜温度を必
要とするが、従来シリコン電極上に作成されているBa
TiO3等の誘電体薄膜は約10OAの二酸化シリコン
(Si02)に等価な層が界面に形成されてしまうと報
告されている。この界面層は誘電率が低い層であるため
、結果としてシリコン上に形成した高誘電率薄膜の実効
的な誘電率は大きく低下してしまい、高誘電率材料を用
いる利点がほとんど損なわれていた。
(課題を解決するための手段) 本発明はシリコン電極上に導電層、誘電体、上部電極が
順次形成された構造の薄膜コンデンサにおいて、導電層
がシリコン上に形成される第1層とその上に形成される
第2層とから構成され、第1層がレニウム、オスミウム
、ロヂウム、イリヂウム、及びこれらのシリサイドある
いは酸化物から選ばれる少なくとも1種以上の材料であ
り、第2層が白金、パラヂウム、ロヂウムの高融点貴金
属から選ばれる少なくとも1種以上の材料であることを
特徴とする集積回路用薄膜コンデンサとその製造方法で
ある。
(実施例1) 以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する
第1図は本実施例の薄膜コンデンサの構造図である。単
結晶シリコン1の表面の一部にリンを高濃度にドーピン
グして低抵抗層2が形成され、その上に層間絶縁膜とし
て酸化シリコン膜3が形成されている。酸化シリコン膜
の一部は、低抵抗層を通じて下部電極を引き出すための
コンタクトホールが2箇所形成されており、一方のコン
タクトホールは多結晶シリコン膜4で埋められ、もう一
方のコンタクトポールはAI膜5で埋められている。従
って、Al膜5は下部電極の端子となる。下部電極膜4
はコンタクトホールを埋めると共にその一部が酸化シリ
コン膜上へ形成されていてもよい。下部電極膜4上には
導電層第1層6、第2層7が形成され、その上にBaT
iO3膜8が形成され、その上には上部電極としてA1
9が形成されている。
導電層は直流マグネトロンスパッタ法で第1層の酸化レ
ニウム、第2層の白金をそれぞれReO3、Ptターゲ
ットを用いて順次に作製した。kガス雰囲気、4X10
−3Torr、基板温度100℃で行I/)、白金、酸
化ルテニウムの膜厚はいずれも1500Aとした。Ba
TiO3膜は化学量論組成の粉末ターゲ・ノドを用い、
高周波マグネトロンスパッタ法で300OAの膜厚のも
のを作製した。Ar−02混合ガス中、I X 1O−
2Torr、基板温度600℃でスパッタ底膜した。上
部電極には5000AのAIを直流スバ・ツタ法により
成膜した。本コンデンサの有効面積は250pm2であ
る。つぎに導電層として本方法の白金、酸化レニウムを
用いた場合、高融点貴金属である白金膜だけを用いた場
合、更に導電層を形成しない場合のBaTiO3膜の特
性の違いについて述べる。第2図(a)は本方法の白金
と酸化レニウムの多層膜を用いた場合のBaTiO3膜
の、(b)は膜厚3000Aの白金膜を用いた場合の、
(C)は膜厚3000Aでシート抵抗100Ω1cm2
の多結晶シリコン膜を用いた場合のBaTiO3膜の膜
厚による誘電率の変化を調べたものである。本方法の多
層膜を用いた場合のBaTiO3膜の誘電率はその膜厚
に依存せず一定であるのに対し、白金膜あるいは多結晶
シリコン膜を用いた場合には誘電体膜の膜厚が小さくな
るにつれて誘電率が著しく減少してしまう。
多結晶シリコン膜での誘電率の低下は従来報告されてい
る通り、誘電体と電極の界面におけるシリコンの酸化層
の形成、あるいは誘電体膜成長初期の低誘電率層の形成
が原因である。(b)の白金膜での場合には誘電体膜成
膜後のX線回折により白金のシリサイド化が確認された
。これは600℃での誘電体の成膜時にシリコンが白金
と反応し、シリサイド化合物を形成しながら最表面に達
したことを意味している。従って、電極の最表面にはシ
リコンが存在し、多結晶シリコン膜の場合と同様な状態
で低誘電率層を形成したものと考えられる。これに対し
て、同じくX線回折によれば、白金と酸化レニウムの多
層膜では誘電体の成膜後も白金がシリサイド化せず元の
状態で存在している。即ち、シリコンは酸化レニウム層
でその拡散が抑えられて白金層に達しておらす、前述の
ようなシリコンの酸化による低誘電率層の形成が起こら
なかったと考えられる。
白金と酸化レニウムとの密着性を向上させることを目的
に、一般に行われているように白金と酸化レニウムとの
間にチタンなどの密着層を挿入した構造としても本発明
の効果が損なわれることはない。白金の代わりにパラヂ
ウム、あるいはロヂウムの高融点貴金属を用いても同様
な結果か得られた。
また、酸化レニウムの代わりに酸化オスミウム、酸化ロ
ヂウム、酸化イリヂウムを用いても、その上に形成され
たBa103膜の誘電率はその膜厚に依存せず約220
の値が得られた。
(実施例2) 実施例1の薄膜コンデンサにおいて、導電層の第1層に
レニウムシリサイドを用い、BaTiO3膜の誘電率の
膜厚依存性を調べた。レニウムシリサイドはRe/Si
 = 1/1組成の焼結体ターゲットを用いて直流スパ
ッタ法で成膜し、膜厚1500Aとした。
実施例1と同様にBaTiO3膜の誘電率はその膜厚に
依存せず本来の値約220が得られた。但し、誘電体膜
成膜後のX線回折によれば、酸化レニウムの場合とは異
なり、白金がシリサイド化していることが確認された。
このことから、レニウムシリサイドは少なくとも酸化レ
ニウムのようにシリコンの拡散を抑止する効果はなくシ
リコンは電極の最表面まで達するが、その上に形成され
た誘電体膜の膜質は実施例1(b)の白金膜上に形成さ
れた膜とは異なると考えられる。
本実施例でレニウムシリサイドの代わりにレニウムとオ
スミウム、ロヂウム、イリヂウムあるいはこれらのシリ
サイド用いた場合にも同様な結果が得られることを確認
した。
(実施例3) 実施例1の薄膜コンテ゛ンサにおいて、導電層の第2層
に白金、バラヂウム、ロヂウムの高融点貴金属からなる
合金膜、あるいは多層膜を用いた。第1表に本実施例で
用いた材料をまとめた。
第1表 本実施例においても実施例1と同様に、BaTiO3膜
の誘電率はその膜厚に依存せず約220の値が得られ、
界面での低誘電率層の形成を防止できた。また、X線回
折によって、第2層の高融点貴金属の合金あるいは多層
膜がシリサイド化していないことを確認した。
(実施例4) 実施例2と同様に導電層の第1層にレニウムシリサイド
を直流スパッタ法で150OA戒膜した後、500℃1
酸素ガス雰囲気で熱処理してレニウムシリサイド膜を酸
化し、しかる後に実施例1と同様に白金、BaTiO3
、AIを形成した。
実施例1.2と同様にBaTiO3膜の誘電率はぞの膜
厚に依存せず約220の値が得られた。誘電体成膜後の
X線回折によれば白金はシリサイド化しておらず、その
点で実施例2の結果と異なる。即ち、レニウムシリサイ
ドを酸化した膜はシリコンを多量に含有するにもかかわ
らず、白金へのシリコンの拡散を抑止している。レニウ
ムシリサイド膜を酸化する温度としては400℃以上か
必要である。ルテニウムシリサイド膜のシート抵抗は酸
化温度に依存し、400℃から600℃までは約10Ω
/口であるが、630℃から増加し始め、700℃より
高温で酸化すると著しく増大して100Ω/口以上とな
る。薄膜コンデンサにおいて電極の抵抗は小さいほどよ
く、従って、レニウムシリサイドの酸化処理温度は40
0℃以上、700℃以下がよい。
本実施例において作製されたレニウム−シリコン酸化物
膜は、実施例1で作製された酸化レニウム膜よりもシリ
コン電極との密着性に優れていることが特徴である。例
えば本実施例と同様にシリコン基板上に膜厚1500A
のレニウム−シリコンがら威る酸化物膜を形成しその上
にBaTiO3膜2pmをスパッタ底膜しても膜の剥離
は起こらなかったが、実施例1のようにシリコン電極上
に膜厚1500Aスパツタ戒膜した酸化レニウム膜の上
に350OA以上のBaTiO3を底膜すると、酸化レ
ニウムとシリコン電極の間で全面剥離を生じた。
また、本実施例のレニウムシリサイド膜の代わりにレニ
ウム膜とオスミウム、ロヂウム、イリヂウムあるいはこ
れらのシリサイド膜を用いても同様な結果が得られた。
即ち、誘電率が膜厚に依存せず約220の値を有するB
aTiO3膜を形成でき、しがも、これらの酸化膜とシ
リコン電極の密着性が改善された。
以上の実施例はBaTiO3膜について説明したが、こ
の他に5rTi03、PbTiO3、PbZrO3、L
iNbO3、B13Ti4012及び固溶体(Ba、5
r)Ti03、(Ba、Pb)Ti03、Pb(Zr、
Ti)03についても同様の作製、評価を行った結果、
膜厚によらず誘電体膜本来の誘電率が得られた。
(発明の効果) 本発明は以上説明したように、シリコン電極上に形成さ
れた薄膜コンデンサにおいてシリコン電極と誘電体膜の
間にレニウム、オスミウム、ロヂウム、イリヂウム、及
びそれらのシリサイドもしくは酸化物から選ばれる少な
くとも1種以上の材料からなる膜と高融点貴金属膜から
なる導電層を形成することにより、低誘電率層の形成を
防ぎ、高誘電率の薄膜コンデンサを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における実施例1の薄膜コンデンサの断
側面図、第2図(a)、(b)、(c)はBaTiO3
膜の膜厚と誘電率の関係を示す図。 1は単結晶シリコン基板、2は単結晶シリコンの低抵抗
層、3は酸化シリコン、4は多結晶シリコン膜、5.9
はAC3は導電層第1層、7は導電層第2層、8はBa
TiO3誘電体膜。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.シリコン電極上に導電層、誘電体、上部電極が順次
    積層形成された構造の薄膜コンデンサにおいて、導電層
    がシリコン上に形成される第1層とその上に形成される
    第2層とから構成され、第1層がレニウム、レニウムシ
    リサイド、酸化レニウムから選ばれる少なくとも1種以
    上の材料であり、第2層が白金、パラヂウム、ロヂウム
    の高融点貴金属から選ばれる少なくとも1種以上の材料
    であることを特徴とする薄膜コンデンサ。
  2. 2.シリコン電極上に導電層の第1層としてレニウムあ
    るいはレニウムシリサイドを形成した後400℃以上7
    00℃以下の酸素雰囲気で熱処理して導電層第1層の一
    部または全体を酸化し、しかる後に導電層第2層として
    白金、パラヂウム、ロヂウムの高融点貴金属から選ばれ
    る少なくとも1種以上の材料を形成し、その上に誘電体
    、上部電極を順次形成することを特徴とする請求項1に
    記載の薄膜コンデンサの製造方法。
  3. 3.シリコン電極上に導電層、誘電体、上部電極が順次
    積層形成された構造の薄膜コンデンサにおいて、導電層
    がシリコン上に形成される第1層とその上に形成される
    第2層とから構成され、第1層がオスミウム、オスミウ
    ムシリサイド、酸化オスミウムから選ばれる少なくとも
    1種以上の材料であり、第2層が白金、パラヂウム、ロ
    ヂウムの高融点貴金属から選ばれる少なくとも1種以上
    の材料であることを特徴とする薄膜コンデンサ。
  4. 4.シリコン電極上に導電層の第1層としてオスミウム
    あるいはオスミウムシリサイドを形成した後400℃以
    上700℃以下の酸素雰囲気で熱処理して導電層第1層
    の一部または全体を酸化し、しかる後に導電層第2層と
    して白金、パラヂウム、ロヂウムの高融点貴金属から選
    ばれる少なくとも1種以上の材料を形成し、その上に誘
    電体、上部電極を順次形成することを特徴とする請求項
    3に記載の薄膜コンデンサの製造方法。
  5. 5.シリコン電極上に導電層、誘電体、上部電極が順次
    積層形成された構造の薄膜コンデンサにおいて、導電層
    がシリコン上に形成される第1層とその上に形成される
    第2層とから構成され、第1層がロヂウム、ロヂウムシ
    リサイド、酸化ロヂウムから選ばれる少なくとも1種以
    上の材料であり、第2層か白金、パラヂウム、ロヂウム
    の高融点貴金属から選ばれる少なくとも1種以上の材料
    であることを特徴とする薄膜コンデンサ。
  6. 6.シリコン電極上に導電層の第1層としてロヂウムあ
    るいはロヂウムシリサイドを形成した後400℃以上7
    00℃以下の酸素雰囲気で熱処理して導電層第1層の一
    部または全体を酸化し、しかる後に導電層第2層として
    白金、パラヂウム、ロヂウムの高融点貴金属から選ばれ
    る少なくとも1種以上の材料を形成し、その上に誘電体
    、上部電極を順次形成することを特徴とする請求項5に
    記載の薄膜コンデンサの製造方法。
  7. 7.シリコン電極上に導電層、誘電体、上部電極が順次
    積層形成された構造の薄膜コンデンサにおいて、導電層
    がシリコン上に形成される第1層とその上に形成される
    第2層とから構成され、第1層がイリヂウム、イリヂウ
    ムシリサイド、酸化イリヂウムから選ばれる少なくとも
    1種以上の材料であり、第2層が白金、パラヂウム、ロ
    ヂウムの高融点貴金属から選ばれる少なくとも1種以上
    の材料であることを特徴とする薄膜コンデンサ。
  8. 8.シリコン電極上に導電層の第1層としてイリヂウム
    あるいはイリヂウムシリサイドを形成した後400℃以
    上700℃以下の酸素雰囲気で熱処理して導電層第1層
    の一部または全体を酸化し、しかる後に導電層第2層と
    して白金、パラヂウム、ロヂウムの高融点貴金属から選
    ばれる少なくとも1種以上の材料を形成し、その上に誘
    電体、上部電極を順次形成することを特徴とする請求項
    7に記載の薄膜コンデンサの製造方法。
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