JPH09258458A - 感光性印刷版用現像装置 - Google Patents

感光性印刷版用現像装置

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JPH09258458A
JPH09258458A JP9347896A JP9347896A JPH09258458A JP H09258458 A JPH09258458 A JP H09258458A JP 9347896 A JP9347896 A JP 9347896A JP 9347896 A JP9347896 A JP 9347896A JP H09258458 A JPH09258458 A JP H09258458A
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brush
developer
developing solution
photosensitive printing
original plate
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JP9347896A
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Hideyoshi Sakurai
英嘉 桜井
Haruo Ueno
春夫 上野
Ichiro Konishi
一郎 小西
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光性印刷原版から掻き取ったゴムまたは樹
脂がブラシの刷毛に付着するのを防止し、掻き取り性能
が低下しない感光性印刷版用現像装置を提供する。 【解決手段】 掻き取り手段としてのブラシと、現像液
供給手段としてスプレーノズル2、ジェットノズル9が
設けられ、ブラシ1は刷毛が下向きに向いていて、傾斜
をもって取り付けられ、ブラシの基部はブラシを振動さ
せるための装置に連結されており、振動装置を稼動させ
ることによってブラシが感光性印刷原版3を擦るように
動く、スプレーノズル2はブラシの背面から正面に貫通
して取り付けられ、感光性印刷原版とブラシとの間に現
像液を供給できるようになっており、現像液は現像液貯
蔵タンクからポンプで前記のスプレーノズルに供給さ
れ、掻き取りかすなどの浮遊物を含む現像液はホッパー
で回収され、バックフィルター4に通され現像液貯蔵タ
ンク5に戻され、再度ポンプ6でスプレーノズルに供給
され再使用される感光性印刷版用現像装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性印刷版用現
像装置に関する。さらに詳しくは、水性現像液を用いて
感光性印刷原版の未露光部分を取り除きレリーフを形成
させる現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】感光性印刷版は、印刷原版に印画フィル
ムを張り合わせ、活性光を照射して、次いで、未露光部
分を溶解させまたは掻き取ってレリーフを形成させて得
ることができる。未露光部分を掻き取るための装置(以
下、現像装置という。)としては、現像液の入った浴槽
で、該浴槽の底面にブラシが上向きに設けられ、浴槽の
蓋の裏面に印画露光後の原版を取り付けた状態で、浴槽
に蓋をして、感光性印刷原版の下面にブラシを当接し擦
る方法が取られている。原版から掻き取られまたは溶解
した、樹脂またはゴムは浴槽中の現像液に流れ出る。し
かし、ブラシが浴槽中の現像液に浸って上向きに設けら
れているので掻き取られた樹脂またはゴムがブラシの刷
毛に付着して、ブラシが汚れ、掻き取り性能が低下しや
すい。また一度付着した樹脂またはゴムを刷毛から取り
除くのには多くの手間と時間を要する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、感光性印刷
原版から掻き取ったゴムまたは樹脂がブラシの刷毛に付
着するのを防止し、掻き取り性能が低下しない感光性印
刷版用現像装置を提供することを目的とするものであ
る。本発明者らは、この目的を達成すべく鋭意研究を重
ねた結果、ブラシを浴槽中の現像液に浸さず下向きに設
け且つブラシの背面から正面に貫通するように現像液を
供給する装置を用いることによって、前記目的を達成で
きることを見いだし、この知見に基づいて、本発明を完
成するに到った。
【0004】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、(1) 掻き取り手段及び現像液供給手段を有し、
掻き取り手段は、感光性印刷原版の上面に当接され、感
光性印刷原版上面を擦ることができるように設けられて
おり、現像液供給手段は、掻き取り手段を介して現像液
を送出できるように設置され、感光性印刷原版と掻き取
り手段との間に現像液を供給し、掻き取り手段及び現像
液供給手段により感光性印刷原版の上面にレリーフを形
成することができる感光性印刷版用現像装置が提供され
る。
【0005】本発明現像装置の好適な態様として以下の
ものが提供できる。 (2) さらに現像液再生手段及び現像液循環手段を有
し、現像液再生手段は感光性印刷原版と掻き取り手段と
の間に供給した現像液を回収して、浮遊物を取り除くこ
とができ、現像液循環手段は、現像液再生手段により浮
遊物を取り除いた現像液を現像液供給手段に供給するも
のであり、これにより現像液を再生循環使用できるよう
にした前記(1)の感光性印刷版用現像装置。
【0006】(3) 掻き取り手段が傾斜をもって取り
付けられ、現像液供給手段により供給された現像液が傾
斜に沿って流れるようにされた前記(1)〜(2)のい
ずれかの感光性印刷版用現像装置。 (4) 掻き取り手段がブラシであることを特徴とする
前記(1)〜(3)のいずれかの感光性印刷版用現像装
置。
【0007】(5) さらに、現像終了後、水性リンス
液を供給して、現像液及び掻き取り糟を洗い流すための
すすぎ手段を設けたことを特徴とする前記(1)〜
(4)のいずれかの感光性印刷版用現像装置。 (6) 現像液供給手段がジェットノズルまたはスプレ
ーノズルを有するものであることを特徴とする前記
(1)〜(5)のいずれかの感光性印刷版用現像装置。 (7) さらに、すすぎ手段によりすすいだ後、水切り
及び糟を吹き飛ばすための送風手段を設けたことを特徴
とする前記(1)〜(6)のいずれかの感光性印刷版用
現像装置。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の感光性印刷版用現像装置
は掻き取り手段及び現像液供給手段を有する。
【0009】掻き取り手段は、感光性印刷原版の上面に
当接され、感光性印刷原版上面を擦ることができるよう
に設けられているものである。掻き取り手段は、掻き取
り部材と、該掻き取り部材を正面に固定する盤状の支持
部材からなり、該掻き取り部材が感光性印刷原版上面と
擦りあって未露光部分を除去できるようにされている。
【0010】掻き取り部材として、刷毛、綿布などを挙
げることができ、好適には刷毛(ブラシ)を挙げること
ができる。刷毛の材質は、ナイロンなどのポリアミド、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ートなどのポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、アクリル樹脂などが挙げられる。刷
毛の長さは、通常、5〜50mmである。刷毛の植え込
み配置は、特に限定されず、掻き取り部材が感光性印刷
原版に均等に接触するようになればよい。
【0011】支持部材は、感光性印刷原版の面積(例え
ば、A0サイズなど)に合わせて適宜、盤面積を選択で
きる。支持部材は、広い盤面積のものになっても歪み、
たわみなどが抑えられる材質のもので形成されるのが好
ましい。例えば、エボナイト樹脂、尿素樹脂、ABS樹
脂などの樹脂や、アルミニム、ステンレスなどの金属が
挙げられる。
【0012】掻き取り手段は、感光性印刷原版の上面に
当接して設けられるので、掻き取り糟が現像液の流動と
重力で落下して掻き取り手段の刷毛などに付着しないよ
うにされている。掻き取り手段を傾斜をもって取り付け
ることによって、現像液が傾斜に沿って流れるので、印
刷原版と掻き取り手段との間に有る掻き取り糟が現像液
の流れとともに洗いだされ、掻き取り手段に掻き取り糟
が付着するのを阻止できるので、掻き取り手段を傾斜を
もって取り付けることが好ましい。
【0013】現像液供給手段は、掻き取り手段を介して
現像液を送出できるように設置され、感光性印刷原版と
掻き取り手段との間に現像液を供給するものである。現
像液の供給量は、印刷原版の面積の大きさにより異なる
が、通常、毎分5〜100リットルである。現像液供給
手段としては、掻き取り手段の支持部材の背面(掻き取
り部材の固定されていない面)に現像液を貯える部分を
設け且つ支持部材に孔を設け現像液が該孔を通して自然
落下するようしただけのものであってもよいが、ジェッ
トノズルまたはスプレーノズルなどの現像液を高圧力ま
たは高速度で供給できるものが好ましい。現像液の供給
圧などによって感光性印刷原版の未露光部分の掻き取り
が促進され、また掻き取り糟の刷毛等への付着が阻止さ
れる。
【0014】現像液供給手段の数は一箇所でもよいが、
掻き取り手段を介して均等に供給されるように、通常、
4〜20箇所設ける。一つの供給手段から噴き出す現像
液の量は、通常、毎分0.25〜25リットル、好まし
くは毎分1〜10リットルである。なお、印刷原版の面
積の大きさにより供給手段(ノズル)の数をバルブの切
り替えなどにより増減できるようにすることによって、
現像液の浪費を防ぐことが可能である。現像液供給手段
が掻き取り手段を介して現像液を送出できるように設置
されることによって、掻き取り糟が掻き取り手段に付着
する前に洗い流すことができ、掻き取り手段の性能が低
下することがない。
【0015】感光性印刷原版は当初乾燥しているので、
現像液が感光性印刷原版の全面に行き渡る前に掻き取り
手段で擦ると感光性印刷原版に刷毛の擦傷が生じること
がある。それを防ぐために、掻き取り手段の下に感光性
印刷原版が挿入される前に現像液を供給でき、感光性印
刷原版に全面に現像液が行き渡るようにする現像液供給
補助手段を設けることが好ましい。
【0016】掻き取り手段は、感光性印刷原版の上面を
擦るために並進もしくは回転またはそれらを組合わせた
動きをするようになっており、感光性印刷原版を均等に
刷毛等が接触するようになっている。
【0017】本発明の感光性印刷版用現像装置には、さ
らに現像液再生手段及び現像液循環手段を設けることが
好ましい。
【0018】現像液再生手段は感光性印刷原版と掻き取
り手段との間に供給した現像液を回収して、浮遊物を取
り除くことができるものである。具体的には、バックフ
ィルター、メッシュフィルター、限外濾過器などの濾過
分離装置、サンドコーン、スピッツカステン、表面流分
級器、全流分級器などの沈降分離装置、リチャーズ渦動
分級器などの水力分離装置、レーキ分級器、ドラグ分級
器、スパイラル分級器などの機械的分離装置及び遠心分
離装置等を挙げることができる。
【0019】現像液再生手段は、回収した現像液を連続
的に再生し、後記の現像液循環手段に順次送液するもの
であってもよいし、回収した現像液を一時貯蔵し、オフ
ラインにて再生し、後記の現像液循環手段に送液するも
のであってもよい。
【0020】オフラインにて再生を行う現像液再生手段
においては、浮遊物の分離を効率的に行うためにポリ塩
化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化マグネシウ
ム、アウミニウムミョウバン、塩化第二鉄などの無機凝
集剤や、カチオン化デンプン、水溶性アニリン樹脂、ポ
リエチレンイミン、キトサン、アルギン酸ソーダ、ポリ
(メタ)アクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミド、ポリ
オキシエチレンなどの有機凝集剤を添加することが好ま
しい。
【0021】現像液循環手段は、現像液再生手段により
浮遊物を取り除いた現像液を現像液供給手段に送液する
ものである。循環手段として、通常、ポンプが用いられ
る。現像液再生手段と現像液循環手段とにより現像液を
再生循環使用できるようになる。
【0022】本発明の装置に適用できる現像液は特に限
定されないが、水性の現像液が好適である。水性の現像
液としては、界面活性剤水溶液、アルカリ金属塩または
アルカリ土類金属塩の水溶液、鉱酸または有機酸の水溶
液などを挙げることができる。これらのうち界面活性剤
水溶液が好適である。また、この現像液にさらにキレー
ト化剤を配合することによって、掻き取り糟及び感光性
印刷原版の粘着性を低下させることができるので、現像
速度が高くなるので好ましい。
【0023】界面活性剤は、水に溶けて水の表面張力を
低下させる作用を示す物質である。具体的には、ラウリ
ン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン
酸ナトリム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナト
リウム、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、
パルミチン酸カリウム、ステアリン酸カリウム、オレイ
ン酸カリウム、N−アシル−N−メチルグリシン塩、N
−アシル−N−メチル−β−アラニン塩、N−アシルグ
ルタミン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカ
ルボン酸塩、アシル化ペプチドなどのカルボン酸塩;ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスル
ホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、メラミンスルホン
酸塩のホルマリン縮合物、ジアルキルスルホコハク酸エ
ステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスル
ホン酸塩、N−アシルメチルタウリンなどのスルホン酸
塩;硫酸化油、高級アルコール硫酸エステル塩、第2級
高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸
塩、第2級高級アルコールエトキシサルフェート、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、モノ
グリサルフェート、脂肪酸アルキロールアマイドの硫酸
エステル塩などの硫酸エステル塩;アルキルエーテルリ
ン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩などのリン
酸エステル塩のごときアニオン性界面活性剤;脂肪族ア
ミン塩、脂肪族第4級アンモニウム塩、ベンザルコニウ
ム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾ
リニウム塩のごときカチオン性界面活性剤;カルボキシ
ベタイン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタ
イン、レシチンのごとき両性界面活性剤;ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、単一鎖長ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレン2級アルコール
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキ
シエチレンラノリン誘導体、アルキルフェノールホルマ
リン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどのエ
ーテル類;ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンスルビトール脂肪酸エステルなどのエ
ーテルエステル類;ポリエチレングリコール脂肪酸エス
テル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコ
ール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどのエス
テル類;脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレ
ン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、
アルキルアミンオキサイドなどの含窒素化合物のごとき
ノニオン性界面活性剤;また、フルオロアルキルカルボ
ン酸、N−パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン
酸ジナトリウム、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエ
タノールアミドのごときフッ素系界面活性剤や;ポリオ
キシエチレンアリルグリシジルノニルフェニルエーテル
の硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアリルグリシジ
ルノニルフェニルエーのごとき反応性界面活性剤等を挙
げることができる。これら界面活性剤のうち、アニオン
性界面活性剤またはノニオン性界面活性剤が好適に用い
られる。界面活性剤の量は、通常、水溶液濃度で0.0
1〜5重量%、好ましくは0.1〜2重量%である。
【0024】キレート化剤は、金属イオンと結合してキ
レート化合物を形成する多座配位子を持つ化合物であ
り、造塩能をもつ酸性基(カルボン酸基、スルホン酸
基、水酸基など)または配位能をもつ原子団(アミン
類、カルボニル基など)を分子構造中に有するものであ
る。具体的には、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレン
トリアミン五酢酸、ニトロソ三酢酸、ヒドロキシエチル
イミノ二酢酸、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸、ト
リエチレントリアミン六酢酸などのポリアミノカルボン
酸及びこれらのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム
塩;クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸、サリ
チル酸、マンデル酸、乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、2−
ヒドロキシ−2−メチルプロパン酸、ロイシン酸、ジエ
トサル酸、ヒドロアクリル酸、リシノレイン酸、グリセ
リン酸、タルトロン酸、アセトキシコハク酸、シトラマ
ル酸、ブドウ酸、デソキサル酸などのヒドロキシカルボ
ン酸及びこれらのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム
塩;グリオキシル酸、マロンアルデヒド酸、スクシンア
ルデヒド酸、ピルビン酸、2−オキソ酪酸、アセト酢
酸、レプリン酸、メソシュウ酸などのオキソカルボン酸
及びこれらのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩;
ジメチルオキシム、オキシン、ジチゾン、アセチルアセ
トンなどを挙げることができる。油溶性のキレート化剤
を用いることもできるが、水に易溶なポリアミノカルボ
ン酸及びこれのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩
が好適に用いられる。キレート化剤の量は、通常、水溶
液濃度で0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜
5重量%であり、界面活性剤に100重量部に対して、
通常、2〜200重量部である。
【0025】現像液再生手段により再生した現像液は、
その濃度が、現像液供給手段により供給された現像液の
ものに比べ、通常、低下している。そこで、現像液供給
手段に送液する前に、現像液の濃度を調整する必要があ
る。そのために、現像液再生手段により再生された現像
液の濃度を測定し、その測定値から、補充すべき現像液
の量を計算し、その計算量分の現像液を補給する手段を
設けることが好ましい。
【0026】本発明の現像装置には、さらに、現像終了
後、水性リンス液を供給して、現像液及び掻き取り糟を
洗い流すためのすすぎ手段または感光性印刷原版上面を
乾かし掻き取り糟を吹き飛ばす送風手段を設けることが
好ましい。水性リンス液としては、通常、水道水、工業
用水、地下水などの水、好適には、キレート化剤を水に
溶解したキレート化剤水溶液が挙げられる。キレート化
剤水溶液を用いることにより掻き取り糟の粘着性が低下
し版面への固着が効果的に防止できる。水性リンス液の
温度は、特に限定されず、通常、5〜80℃である。
【0027】または感光性印刷原版上面を乾かし掻き取
り糟を吹き飛ばす送風手段を設けることが好ましい。水
泡などが感光性印刷原版の版面に残っていると、活性光
が散乱し露光むらを生じ画像再現性が低下するからであ
る。加熱による水切り手段を採用することもできるが加
熱による手段では印刷原版の寸法に誤差を生じるおそれ
がある。また室温下に放置しておいてもよいが、乾燥に
時間を要し且つ水泡の痕が残り露光むらの原因となる。
【0028】本発明の装置に適用できる感光性印刷原版
は特に限定されないが、水性の現像液により未露光部分
が除去できるものが好適である。水現像性を示す感光性
印刷原版は、通常、親水性ポリマーと光重合性エチレン
性単量体と光重合開始剤とを含有する組成物、好ましく
はさらにエラストマーを含有する組成物からなるもので
ある。エラストマーとしては、スチレン−ブタジエンブ
ロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合
体などの熱可塑性エラストマーが好適に使用される。エ
ラストマーが配合されることにより印刷版の機械的強度
バランスと水現像性とが良好になる。
【0029】また親水性ポリマーは、その分子側鎖に、
−OH、−COO−、−COOH、−NH2、−SO
3−、−SO3H、−PO(OH)2、−PO(OH)−、>
PO−、−CNなどの親水基、好適には−PO(O
H)2、−PO(OH)−、>PO−のごとき燐酸エステル
基、カルボン酸基がペンダント状に結合しているもので
ある。親水性ポリマーが配合されていることにより、水
性の現像液により印刷原版が溶解または膨潤しやすくな
り、ブラシなどの掻き取り手段により印刷原版の形状が
崩れるようになる。
【0030】光重合性エチレン性単量体が活性光の照射
により、エラストマー及び親水性ポリマーの分子鎖間で
交絡的にあるいは橋架け的に重合し印刷原版を硬化さ
せ、現像液によって印刷原版の形状が崩れなくなる。
【0031】光重合開始剤は活性光を照射することによ
りラジカルを発生するものであり、具体的にはジアセチ
ル、ベンジル等のα−ジケトン;ベンゾイン、ピバロイ
ン等のアシロイン;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル
等のアシロインエーテル;アントラキノン、1,4−ナ
フトキノン等の多核キノン;などが挙げられる。
【0032】
【実施例】図に示す実施例を参照しながら本発明をさら
に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によってな
んら限定されるものではない。
【0033】実施例1 図1は本発明に係る実施例1の感光性印刷版用現像装置
を示す図である。この装置には掻き取り手段としてのブ
ラシ1と、現像液供給手段としてスプレーノズル2、ジ
ェットノズル9が設けられている。ブラシ1はナイロン
製の刷毛が下向きに向いていて、傾斜をもって取り付け
られている。ブラシは長さ940mm、幅720mm、
刷毛長さ20mmのものである。刷毛が下向きになって
いることによって掻き取り糟が刷毛に付着するのを防止
している。ブラシの基部(支持部材)はブラシを振動さ
せるための装置(図示せず。)に連結されており、振動
装置を稼動させることによってブラシが感光性印刷原版
3を擦るように動く。
【0034】ブラシの下にはブラシに平行に感光性印刷
原版の受け台が設けられている。受け台及びブラシが傾
斜をもって設けられているので、供給された現像液は傾
斜にそって流れ、その流れとともに掻き取り糟も押し流
されるので、ブラシに糟が付着するのを防止している。
受け台には、感光性印刷原版が掻き取り手段の動きによ
り動かないようにするために、原版の下面と粘着、接着
または吸着する手段が設けられている。本実施例におい
ては、両面粘着テープが受け台に取付られ感光性印刷原
版を固定している。スプレーノズル2はブラシの背面か
ら正面に貫通して取り付けられ、感光性印刷原版とブラ
シとの間に現像液を供給できるようになっている。スプ
レーノズルから供給される現像液によりブラシの刷毛が
洗い流され掻き取り糟の付着を防止している。
【0035】本実施例においては現像液供給補助手段と
してジェットノズル9が取り付けられており、ブラシの
下に感光性印刷原版が挿入される前にジェットノズルか
ら噴出される現像液により感光性印刷原版が現像液で濡
らされる、また本実施例ではブラシが傾斜しているの
で、ジェットノズル9より現像液を噴出して糟を傾斜に
沿って押し流すのを補助する。現像液は現像液貯蔵タン
クからポンプで前記のジットノズル及びスプレーノズル
に40リットル/分で供給される。
【0036】感光性印刷原版はブラシと前記受け台の間
に挿入されブラシは感光性印刷原版上面に当接される。
ブラシが動くことにより印刷原版が擦られ未露光部分が
除去される。
【0037】掻き取り糟などの浮遊物を含む現像液はホ
ッパーで回収され、バックフィルター4に通され現像液
貯蔵タンク5に戻され、再度ポンプ6でジェットノズル
及びスプレーノズルに供給され再使用される。本実施例
の装置においては、再生した現像液の濃度を測定し、そ
の測定値と設定値との差から補充すべき現像液の量を計
算し、現像液の濃度を適正な値に調整するための現像液
補充手段が設けられている(図示せず。)。
【0038】現像液供給用のジェットノズルの脇にはす
すぎ用の水性リンス液を供給するためのジェットノズル
8が設けられていて、現像が終了した感光性印刷原版の
上面に残る掻き取り糟を洗い流す。また、すすぎ用ジッ
トノズル8の隣には送風器(図示せず。)が設けられて
いて、感光性印刷原版の上面の水切り及び掻き取り糟の
吹き飛ばしをすることができる。
【0039】実施例2 図2は本発明に係る実施例2の感光性印刷版用現像装置
を示す図である。この装置では感光性印刷原版を絞りロ
ールにより移動させることができ、印刷原版を連続的に
現像できるようになっている。実施例2の装置では、す
すぎ用のジェットノズル8及び送風装置(図示せず)
が、ブラシ1をはさんで現像液供給補助手段としてのジ
ェットノズル9とは反対側の位置に設けられている。実
施例1と同様にブラシ1の刷毛が下向きに取り付けられ
且つスプレーノズル2がブラシの背面から正面に貫通し
て設けられているので、掻き取り糟がブラシに付着する
のが防止される。
【0040】
【発明の効果】本発明の感光性印刷版用現像装置は、掻
き取り手段が下向きに取り付けられているので、掻き取
り糟が重力により落下する。また現像液供給手段が掻き
取り手段の背面から正面に貫通して設けられているので
現像液の流動により糟が流れていく。その結果、本発明
の装置では掻き取り手段に掻き取り糟が付着するのを抑
制することができ、現像速度の低下を阻止できる。本発
明において、キレート化剤の配合された現像液を用いる
ことによって掻き取り糟及び感光性印刷原版の粘着性を
低下でき、現像速度を高くすることができる。また、本
発明において、現像液再生手段及び現像液循環手段を設
けることにより、現像液の循環再使用が可能となり、感
光性印刷版を効率的に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の感光性印刷版用現像装置の一実施例
を示す図である。
【図2】 本発明の感光性印刷版用現像装置の他の実施
例を示す図である。
【符号の説明】
1:ブラシ 2:現像液供給手段 3:感光性印刷原版 4:浮遊物分離装置 5:現像液タンク 6:ポンプ 7:フィルター 8:すすぎ用ジェットノズル 9:現像液供給補助用ジェットノズル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 掻き取り手段及び現像液供給手段を有
    し、 掻き取り手段は、感光性印刷原版の上面に当接され、感
    光性印刷原版上面を擦ることができるように設けられて
    おり、 現像液供給手段は、掻き取り手段を介して現像液を送出
    できるように設置され、感光性印刷原版と掻き取り手段
    との間に現像液を供給し、 掻き取り手段及び現像液供給手段により感光性印刷原版
    の上面にレリーフを形成することができる感光性印刷版
    用現像装置。
  2. 【請求項2】 さらに現像液再生手段及び現像液循環手
    段を有し、 現像液再生手段は感光性印刷原版と掻き取り手段との間
    に供給した現像液を回収して、浮遊物を取り除くことが
    でき、 現像液循環手段は、現像液再生手段により浮遊物を取り
    除いた現像液を現像液供給手段に供給するものであり、 これにより現像液を再生循環使用できるようにした請求
    項1記載の感光性印刷版用現像装置。
JP9347896A 1996-03-08 1996-03-22 感光性印刷版用現像装置 Pending JPH09258458A (ja)

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