JPH09255641A - 光学活性フェニルケトン誘導体、および製造方法 - Google Patents

光学活性フェニルケトン誘導体、および製造方法

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JPH09255641A
JPH09255641A JP9607896A JP9607896A JPH09255641A JP H09255641 A JPH09255641 A JP H09255641A JP 9607896 A JP9607896 A JP 9607896A JP 9607896 A JP9607896 A JP 9607896A JP H09255641 A JPH09255641 A JP H09255641A
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JP
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JP9607896A
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English (en)
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Nobuhiro Umeda
信広 梅田
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Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/45Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by condensation

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、農医薬中間体として有用な光学活性
ケトン誘導体及びその立体選択的に高収率で、工業的に
有利な製造方法を提供することを目的とするものであ
る。 【解決手段】式〔1〕 【化1】 (式中、R1 は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シ
アノ基、アルキル基、フェニル基、アルコキシ基、アル
キルチオ基、3級アミノ基等を示す。)で表される化合
物と、式〔2〕 【化2】 (式中、R2 は低級アルキル基を、R3 は低級アルキル
基又は低級アルコキシカルボニルメチル基を示し、*は
〔R〕又は〔S〕−配置を示す。)で表される化合物と
を反応させる、式〔3〕 【化3】 (式中、R1 、R2 、R3 及び*は前記と同じ意味を示
す。)で表される化合物の製造方法、および 式〔4〕 【化4】 (式中、R4 はニトロ基、シアノ基、フェニル基、3級
アミノ基等を、R2 、R5 は低級アルキル基を示す。)
で表される化合物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学活性な医薬、
農薬等、例えば、優れた強心作用又は血小板凝集抑制作
用を有する医薬品として有用な、特開平2−5646
8、特開平6−192098、EP150,937およ
びEP220,044に記載の式〔5〕
【化5】 で表される光学活性化合物の合成中間体として有用な光
学活性ケトン誘導体の製造方法および光学活性ケトン誘
導体に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】不斉炭素をもつ医薬品
の開発は原則として光学活性体で行われており、光学活
性化合物の製造方法の研究は重要課題となっている。本
発明は、農医薬中間体として有用な光学活性ケトン誘導
体及びその立体選択的に高収率で、工業的に有利な製造
方法を提供することを目的とするものである。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は、 1.式〔1〕
【0004】
【化6】 (式中、R1 は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シ
アノ基、アルキル基、フェニル基、アルコキシ基、アル
キルチオ基、3級アミノ基、アルコキシカルボニル基、
ジアルキルアミノカルボニル基又はアジド基を示す。)
で表される化合物と、式〔2〕
【0005】
【化7】 (式中、R2 は低級アルキル基を、R3 は低級アルキル
基又は低級アルコキシカルボニルメチル基を示し、*を
付した炭素原子は〔R〕−配置又は〔S〕−配置を有す
る。但しR2 とR3 は同時に同じアルキル基ではな
い。)で表される化合物とを反応させることを特徴とす
る、式〔3〕
【0006】
【化8】 (式中、R1、R2、R3及び*は前記と同じ意味を示
す。)で表される化合物の製造方法、および 2.式〔4〕
【0007】
【化9】 (式中、R4はニトロ基、シアノ基、フェニル基、3級
アミノ基、アルコキシカルボニル基、ジアルキルアミノ
カルボニル基又はアジド基を,R2、R5は低級アルキル
基を示し、*は前記と同一の意味を示す。)で表される
化合物である。
【0008】
【従来の技術】J.Org.Chem.56,1963
−6(1991) には、アセトアニリドと光学活性な
酸クロリドを用いて光学活性ケトン誘導体を合成する方
法が記載されている。
【0009】
【化10】 (式中、XはBrまたはClを、r1は水素またはアセ
チル基を、r2,r3は水素、メチル基、t−ブチル基ま
たはベンジル基を示す。) しかし、この方法を前記式〔5〕で表される化合物の重
要な中間体である式〔6〕
【0010】
【化11】 の光学活性な酸クロリドに応用すると異性化してしま
い、目的化合物である式〔7〕
【0011】
【化12】 は副生成物としてしか得られず、主生成物は異性化した
式〔8〕
【0012】
【化13】 であった。また両者を分離することは非常に困難であっ
た。
【0013】光学非活性の酸クロリドとフェニルリチウ
ム化合物を経由して得られるフェニル亜鉛化合物又はフ
ェニル銅化合物とのカップリング反応は、例えばJ.A
m.Chem.Soc.,114,3983−85(1
992)に下記の反応が記載されているが、光学活性な
ケトン誘導体にも適用できるという記載はない。
【0014】
【化14】
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法は、式〔1〕で
表される化合物と式〔2〕で表される化合物とを通常不
活性溶媒中、銅化合物又は、亜鉛化合物と銅化合物の存
在下にカップリング反応させることにより行われる。
【0016】
【化15】 (式中、R1 、R2 、R2 、R3 及び*は前記と同一の
意味を示す。)
【0017】本発明において用いられる銅化合物として
は、CuX(XはCl、Br、IおよびCNである)で
表される化合物が、亜鉛化合物としては、ZnY2(Y
はCl、BrおよびIである)で表される化合物などが
挙げられる。カップリング反応は、例えばジエチルエー
テル、THF等のエ−テル類またはこれらエーテル類と
ペンタン、ヘキサン等の混合溶媒中、−100℃〜10
0℃、好ましくは−100℃〜30℃の温度で行う。添
加物としてLiY(Yは前記と同一の意味を示す)を加
えると更によい結果を与えることがある。反応終了後は
通常の後処理を行うことにより目的物を得ることができ
る。上記反応により、目的とする式〔3〕の光学活性ケ
トン誘導体は、通常50〜97%eeの光学純度で得る
ことができる。本発明化合物の構造は、IR、NMR、
Mass等から決定した。
【0018】
【実施例】
〔実施例1〕(3R)−3−(4−アミノベンゾイル)
酪酸メチルエステルの製造
【0019】
【化16】
【0020】窒素気流下で4−ビス(トリメチルシリ
ル)アミノ−1−ブロモベンゼン1.78gをTHF8
mlに溶解し、−78℃でt−BuLi7.8ml
(1.6Mペンタン溶液)を滴下した。−78℃で1時
間攪拌し、徐々に室温まで昇温し、さらに室温で1時間
攪拌した。再び−78℃に冷却し、THF6mlに溶解
した塩化亜鉛0.82gを滴下し、室温まで徐々に昇温
し、室温で45分間攪拌した。CuI0.06gを加
え、−50℃に冷却し、THF1mlに溶解した(2
R)−3−メトキシカルボニルー2ーメチルプロピオン
酸クロリド1.19gを滴下し、徐々に室温まで昇温し
て室温で1夜攪拌した。−50℃に冷却し、2N−HC
lを加え室温で1時間攪拌した。1N−NaOH水溶液
でPH7に調整し、クロロホルム抽出した。飽和食塩水
で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮し
て残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(酢酸エ
チル:ヘキサン=1:3)により精製し目的物0.61
gを得た。 NMR δ1.20ppm(d,3H),2.4(d
d,1H),2.9(dd,1H),3.6(s,3
H),3.9(m,1H),4.2(s,2H),6.
6(d,2H),7.8(d,2H) HPLC 97.0%ee ((R)−体) カラム:CHIRALPAK AS(ダイセル化学) UV :254nm 移動層:エタノ−ル:ヘキサン=1:9 流速 :1ml/min
【0021】〔実施例2〕
【0022】
【化17】
【0023】窒素気流下で4−ビス(トリメチルシリ
ル)アミノ−1−ブロモベンゼン1.78gをTHF8
mlに溶解し、−78℃でt−BuLi7.8ml
(1.6Mペンタン溶液)を滴下した。−78℃で1時
間攪拌し、徐々に室温まで昇温し、さらに室温で1時間
攪拌した。この溶液を、CuI1.26gをTHF10
mlに懸濁し、−78℃に冷却した溶液に徐々に滴下
し、室温まで徐々に昇温し、室温で30分間攪拌した。
−50℃に冷却し、THF1mlに溶解した(2R)−
3−メトキシカルボニルー2ーメチルプロピオン酸クロ
リド1.19gを滴下し、徐々に室温まで昇温して室温
で1夜攪拌した。−50℃に冷却し、2N−HClを加
え室温で1時間攪拌した。1N−NaOH水溶液でPH
7に調整し、クロロホルム抽出した。飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮して残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(酢酸エチル:
ヘキサン=1:3)により精製し目的物0.58g(9
5.1%ee,(R)−体)を得た。 HPLC カラム:CHIRALPAK AS(ダイセル化学) UV :254nm 移動層:エタノ−ル:ヘキサン=1:9 流速 :1ml/min
【0024】〔参考例〕(2R)−3−メトキシカルボ
ニルー2ーメチルプロピオン酸クロリドの製造
【0025】
【化18】
【0026】(2R)−3−メトキシカルボニルー2ー
メチルプロピオン酸100gをジクロロメタン70ml
に溶解し、塩化チオニルを200g加えた。DMFを1
0滴加え1時間還流した。過剰の塩化チオニル及び溶媒
を減圧留去した後、減圧蒸留して目的物105.4g
(bp50−60℃/0.5−5mmHg)を得た。
【0027】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、光学活性ケ
トン誘導体を工業的に有利に製造できる。本発明光学活
性誘導体は、農医薬合成中間体として有用である。例え
ば、特開平2−56468、特開平6−192098、
EP150,937 およびEP220,044に記載
される強心作用又は血小板凝集抑制作用を有する化合物
の光学活性体を製造するための合成中間体として有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 49/84 9049−4H C07C 49/84 C 67/313 67/313 201/12 9450−4H 201/12 205/56 9450−4H 205/56 227/10 9450−4H 227/10 231/12 9547−4H 231/12 233/43 9547−4H 233/43 319/20 7419−4H 319/20 323/22 7419−4H 323/22 323/62 7419−4H 323/62 // C07C 69/34 C07C 69/34 C07M 7:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式〔1〕 【化1】 (式中、R1 は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シ
    アノ基、アルキル基、フェニル基、アルコキシ基、アル
    キルチオ基、3級アミノ基、アルコキシカルボニル基、
    ジアルキルアミノカルボニル基又はアジド基を示す。)
    で表される化合物と、 式〔2〕 【化2】 (式中、R2 は低級アルキル基を、R3 は低級アルキル
    基又は低級アルコキシカルボニルメチル基を示し、*を
    付した炭素原子は〔R〕−配置又は〔S〕−配置を有す
    る。但しR2 とR3 は同時に同じアルキル基ではな
    い。)で表される化合物とを反応させることを特徴とす
    る、 式〔3〕 【化3】 (式中、R1、R2、R3及び*は前記と同じ意味を示
    す。)で表される化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】式〔4〕 【化4】 (式中、R4はニトロ基、シアノ基、フェニル基、3級
    アミノ基、アルコキシカルボニル基、ジアルキルアミノ
    カルボニル基又はアジド基を,R2、R5は低級アルキル
    基を示し、*を付した炭素原子は〔R〕−配置又は
    〔S〕−配置を有する)で表される化合物
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