JPH09254830A - 自動走行車両における走行制御用油圧回路装置 - Google Patents

自動走行車両における走行制御用油圧回路装置

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JPH09254830A
JPH09254830A JP8063310A JP6331096A JPH09254830A JP H09254830 A JPH09254830 A JP H09254830A JP 8063310 A JP8063310 A JP 8063310A JP 6331096 A JP6331096 A JP 6331096A JP H09254830 A JPH09254830 A JP H09254830A
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JP
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control valve
hydraulic
traveling
hydraulic cylinder
traveling vehicle
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Application number
JP8063310A
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English (en)
Inventor
Taiji Mizukura
泰治 水倉
Yukio Murai
幸雄 村井
Eiichi Okamoto
栄一 岡本
Toshihiko Yamane
敏彦 山根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Co Ltd
Yanmar Agribusiness Co Ltd
Original Assignee
Seirei Industry Co Ltd
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無人による自動走行中の走行車両の安全を確
保する。 【解決手段】 1つの油圧ポンプ22で作動する油圧回
路16中に、走行車両に搭載したエンジンから走行装置
への動力伝達を継断するための走行クラッチ装置と前記
走行装置を停止させるブレーキ装置とを一体的に作動さ
せる第1油圧シリンダ30と、自動操舵装置における第
2油圧シリンダ17とを備え、油圧回路16の圧油給送
上流側に第2油圧シリンダ17に対する第2電磁制御弁
28を、圧油給送下流側に第1油圧シリンダ30に対す
る第1電磁制御弁29を直列状に接続し、走行車両を停
止させるには、第2油圧シリンダに対する第2電磁制御
弁28を中立位置に保持して、第1電磁制御弁29に優
先的に圧油を給送して当該第1制御弁29の駆動を実行
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、果樹園等における
自動走行型の薬剤散布機(スピードスプレヤ)等の自動
走行車両における走行制御用油圧回路装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から、果樹園等における自動走行型
の薬剤散布機(スピードスプレヤ)等においては、オペ
レータが走行車両に乗ったまま薬剤散布作業を実行する
と、オペレータが薬剤を被ることがあり、健康上の害を
伴うことがあることを考慮して、走行車両を無人状態で
自動走行させながら薬剤散布を行うことが行われてい
る。
【0003】この場合、作業経路(誘導経路)に沿って
地中に埋設した誘導ケーブルに交流電流を流し、この誘
導ケーブルから発生する交流磁界の強度の変化を走行車
両の前部等に装着した左右一対のピックアップコイル等
の磁気センサーにて検出し、この誘導ケーブルに対する
走行車両の横ずれの大きさに対応して発生する左右一対
の磁気センサーでの出力値(電圧値)の差を取って、横
ずれの大きさ(偏位量)と横ずれの方向(右か左かの判
別)とを求め、これらの検出結果から走行車両を誘導ケ
ーブルに沿って走行するように、走行車両における操舵
車輪の向きを変えて操舵制御することが行われている
(特開平7−33041号公報等参照)。
【0004】一方、走行装置が四輪式等の車輪の走行車
両の場合には、操舵装置(ステアリング装置)と、エン
ジンからの動力を継断する走行クラッチ装置と、走行車
両の前進(後退)を停止させるブレーキ装置とを備えて
いるのが通常である。そこで、本出願人は前記公報にお
いて、自動走行車両の操作をオペレータが搭乗して手動
(マニアル)操作する手動モードと、無人で自動走行す
る自動モードとに切替え可能に構成し、手動モード時に
は、走行クラッチペタルとブレーキペタルとの両者をそ
れぞれオペレータのフットワークにて操作して、走行ク
ラッチ作動アームのON・OFF操作、及びブレーキ作
動アームの制動操作を可能に構成する一方、自動モード
時には、1つのアクチュエータ(便宜上、ペタル用油圧
シリンダと称する)と連動機構とを介して前記走行クラ
ッチ作動アーム及びブレーキ作動アームを一斉に作動可
能となるように構成し、且つ操舵装置も操舵用油圧シリ
ンダにて作動させるようした油圧回路を提案した。
【0005】そして、前記油圧回路では、油圧ポンプか
らの圧油給送の上流側に、走行クラッチ及びブレーキ装
置へのペタル用油圧シリンダに対するペタルシリンダ用
電磁制御弁を、下流側に操舵用油圧シリンダに対する自
動操向電磁制御弁を直列状に接続し、ペタルシリンダ用
電磁制御弁の動作の如何に拘らず自動操向電磁制御弁に
圧油を給送可能とするものである。なお、ペタル用油圧
シリンダはいわゆる単動式で、操舵用油圧シリンダは複
動式である。
【0006】そして、自動操向制御中は、操舵用油圧シ
リンダの一方の室に大量の圧油が一挙に送られて、操舵
角度に急激な変動が生じると不都合であるので、自動操
向電磁制御弁に制御用のパルス信号を与えて、操舵用油
圧シリンダにパルス的に圧油を給送するようにしてい
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動操
向電磁制御弁の給油ポートPとその上流のペタルシリン
ダ用電磁制御弁のBポートとが連通しているから、自動
操向電磁制御弁に制御用のパルス信号を与えると前記B
ポートの油圧に脈動が発生し、ペタルシリンダ用電磁制
御弁に高い背圧が掛かり、当該ペタルシリンダ用電磁制
御弁の中立位置(走行車両にブレーキを掛けない状態)
において、Aポートに圧油が漏れ出し、ペタル用油圧シ
リンダのピストンロッドが突出動して、必要時でないの
に走行車両にブレーキが掛かってしまうという問題があ
った。
【0008】本発明は、この問題を解決すべくなされた
ものであって、無人自動走行時に不必要にブレーキが作
動しないようにした走行制御用油圧回路装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の自動走行車両における走行制御用油圧回路
装置は、走行車両に搭載したエンジンから走行装置への
動力伝達を継断するための走行クラッチ装置と前記走行
装置を停止させるブレーキ装置とを一体的に作動させる
第1油圧シリンダと、自動操舵装置における第2油圧シ
リンダとを1つの油圧ポンプで作動する油圧回路中に備
え、該油圧回路の圧油給送上流側に前記第2油圧シリン
ダに対する第2電磁制御弁を、圧油給送下流側に前記第
1油圧シリンダに対する第1電磁制御弁を直列状に接続
したものである。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の自動走行車両における走行制御用油圧回路装置におい
て、前記第1油圧シリンダを駆動させるべく第1電磁制
御弁を作動する時には、前記第2油圧シリンダに対する
第2電磁制御弁を中立位置に保持して、第1電磁制御弁
に優先的に圧油を給送するように制御したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明を自動走行型の薬剤
散布機(スピードスプレヤ)に適用した実施形態につい
て説明する。スピードスプレヤの走行車両1の前部側に
ハンドル3を備えた運転操作部2を有し、走行車両1に
は薬液タンク4とその後部に噴霧部5とを備えている。
【0012】噴霧部5は、走行車両1の下面を除く外周
面に適宜間隔で半径外向きに臨ませた多数の噴霧ノズル
6と、その半径外向きに風を送る送風機7が装着され、
前記噴霧ノズル6は走行車両1の左右及び上面との3区
画若しくは左右2区画ごとに噴霧の作業を実行するよう
に散布制御できるものである。符号8,8は左右前輪、
符号9,9は左右後輪であり、これらの4輪はエンジン
10からの動力が走行変速機構を介して各々伝達されて
駆動できるいわゆる4輪駆動型であり、エンジン10か
らの動力をPTO出力変速伝達機構を介して送風機7を
回転させ、また噴霧ノズル6に対する動噴ポンプ13を
駆動させる。なお、方向修正用油圧シリンダ11にて、
噴霧ノズル6群の左右傾斜角度を変更調節可能に構成さ
れている。
【0013】ハンドル3付き操舵装置は、図7に示すよ
うなパワーステアリング機構15であり、このパワース
テアリング機構15は図6に示す油圧回路16における
複動式の第2油圧シリンダ17を作動させて、ベルクラ
ンク18を介して後輪9,9の向きに変更すると共に、
連結ロッド19及び平面視V字状のベルクランク20を
介して前輪8,8の向きに変更するというように、前後
4輪ともに向きを変えて左右に回動変更できるいわゆる
4輪操舵型である。
【0014】その油圧回路16を図4に示し、符号28
は、自動操舵用の第2油圧シリンダ17に対する電磁ソ
レノイド式の制御弁であって、以下第2電磁制御弁と称
する。符号29は走行クラッチ及びブレーキ作動のため
のアクチュエータとしての単動式の第1油圧シリンダ3
0を制御する電磁ソレノイド式制御弁であって、以下第
1電磁制御弁と称する。
【0015】そして、油圧ポンプ22からの圧油送りの
場合に、自動操舵用の第2電磁制御弁28を、走行クラ
ッチ及びブレーキ作動用の第1電磁制御弁29よりも上
流側になるよう直列状に連結する。また、無人走行モー
ドにおいて、緊急停止等に際して第1電磁制御弁29を
優先的に且つ確実に作動させる必要があるので、自動操
舵用の第2電磁制御弁28を中立位置に保持し、油圧ポ
ンプ22からの圧油が第2電磁制御弁28を介して第2
油圧シリンダ17の方向に給送されないように制御する
ものである。なお、符号31は、第1電磁制御弁29と
単動式の第1油圧シリンダ30との間に連結した逆止弁
付き電磁制御弁であり、前記走行クラッチ及びブレーキ
を作動させた状態を保持するには、逆止弁が作動する状
態にセットするのである。
【0016】なお、符号23は手動操舵操作の場合に使
用する油圧コントローラに対する制御弁であり、手動操
舵のときには、油圧ポンプ22から送られてきた油が制
御弁23を介して油圧モータ21に送られ、この油圧モ
ータ21からの油送り量をハンドル3の回動角度に比例
するように作動させ、この油を前記ステアリング機構1
5に取付く複動式の油圧シリンダ17に送る。自動操舵
制御のときには油圧ポンプ22から制御弁29の中立位
置及び電磁制御弁28を介して油圧シリンダ17に作動
油を送る。
【0017】符号14は前輪8等の操舵角度を検出でき
るリニア型ポテンショメータ等の操舵角度センサであ
る。なお、前輪と後輪とを別々の油圧シリンダ式パワー
ステアリング機構を介して連結して、前輪と後輪とを個
別的に操舵制御するようにしても良く、この場合、前後
車輪の向き角度を別々に検出しても良い。走行車両1の
下面には、その前部に左右一対の磁気センサ24a,2
4bを設ける。この磁気センサ24a,24bは、導体
をコイル状に巻いたピックアップコイルであっても良い
し、ホール素子、ホールIC、磁気抵抗素子、磁気トラ
ンジスタであっても良く、交流電流発生装置にて誘導ケ
ーブル25に印加された適宜周波数の交流電流により、
当該誘導ケーブル25の周囲に発生する交流磁界の強度
を検出することができるものである。
【0018】前記各磁気センサ24a,24bは走行車
両1に水平回動可能に装着されたケース26内に設け、
この各ケース26をアクチュエータ27にて回動駆動す
るように構成し、前記操舵角度センサ14の検出結果に
基づいて前記各アクチュエータ27を作動させて各磁気
センサ24a,24bの姿勢を自動制御し、該各磁気セ
ンサ24a,24bのピックアップコイルの軸線の向き
が平面視において誘導ケーブル25に対して略直交する
ように制御するのである。これにより、走行車両1の回
行時等において、誘導ケーブル25からの磁界の強さの
検出値に誤差が発生しないようにしている。誘導ケーブ
ル25は果樹園の作業経路である誘導経路に沿って形成
した溝内に敷設するか、または地中に埋設する。
【0019】また、誘導経路に沿うように感知する手段
の他の実施例としては、誘導経路沿って設けた標識や木
立を超音波センサ、赤外線センサ等のセンサにより感知
するようなものであっても良い。次に、図8〜図11を
参照しながら、走行クラッチ装置とブレーキ装置との連
動機構について説明すると、符号60は、前記走行変速
機構11に関連して設けた従来から公知の構造の走行ク
ラッチ装置(図示せず)のためのクラッチペタル、符号
61は、従来から公知の油圧式などのブレーキ機構(ブ
レーキ装置)に対するブレーキペタルを示し、これらペ
タル60,61は操縦部に設ける。
【0020】運転席のカバー板62の裏面にブラケット
64を介して支持させた軸受け筒65には支軸63が回
動自在に軸支され、この支軸63の一端には、前記ブレ
ーキペタル61の基部に固着したボス61aを回動自在
に被嵌すると共に、このブレーキペタル61に隣接して
配置する作動アーム67の筒状基部(ボス)67aはピ
ン66を介して支軸63に固着して一体的に回動するよ
うに構成する。
【0021】前記軸受け筒65の他端から延びる支軸6
3には、前記クラッチペタル60の筒状基部60aとク
ラッチ装置に対する作動アーム68の筒状基部68aと
を相隣接させて各々回動自在に被嵌させる。前記作動ア
ーム67,68の各筒状の基部67a,68aにはブレ
ーキ装置及びクラッチ装置(図示せず)に対する作動杆
69,70が固着されている。
【0022】前記両作動アーム67,68の間には、カ
バー板62から運転席方向に突出する横断面略矩形中空
状のケース71を突設する。両作動アーム67,68の
先端には各々ローラ状の押圧部72,73を各々前記ケ
ース71の側面方向に突出させ、各押圧部72,73の
先端をケース71の左右両側面に穿設した溝孔71a,
71bから内部に臨ませる。また、クラッチペタル60
のアーム部60bの長手中途部下面を前記作動アーム6
7の押圧部72の上面に当接するように臨ませ、ブレー
キペタル61のアーム部61bの長手中途部下面を前記
作動アーム68の押圧部73の上面に当接するように臨
ませる(図8及び図10参照)。
【0023】前記ケース71には、アクチュエータとし
ての油圧シリンダ30と、該油圧シリンダ30のピスト
ンロッド30aに連結した天秤アーム74と、該天秤ア
ーム74に連結して揺動回動する左右一対の揺動リンク
機構75とを内蔵する。揺動リンク機構75は次のよう
な構成である。即ち、補強板76からケース71の内面
に固着したブラケット77に取付く支持軸78には左右
一対の揺動アーム79,80の各筒状ボス79a,80
aを回動自在に被嵌し、各揺動アーム79,80の各先
端を前記作動アーム67,68のローラ状の押圧部7
2,73の上面に当接するように臨ませる。
【0024】一方の揺動アーム80の筒状ボス80aに
固着した連結アーム81の先端を前記天秤アーム74に
取付く一方のピン82に回動自在に枢着し、天秤アーム
74に取付く他方のピン83に連結したリンク84の他
端を連結ピン85を介して他方の揺動アーム79の長手
中途部に連結する。符号86は油圧シリンダ30のピス
トンロッド30aと天秤アーム74とを連結する中心ピ
ンであり、符号87は油圧シリンダ30の基端(上端)
を補強板76に取りついて支持するブラケットである。
なお、クラッチペタル60のアーム部60b及びブレー
キペタル61のアーム部61bの長手方向中途部にはそ
れぞれ上向き付勢ばね88を装架し、各ペタルに足の力
を作用させない状態では各々のアーム部60b,61b
が作動アーム68,67の押圧部73,72に当接しな
いようになっている(図10参照)。
【0025】そして、図8に示すように、符号90は前
記走行クラッチ用の作動アーム68における筒状基部6
8aから突出させた突起片であり、作動感知スイッチと
してのリミットスイッチ91は、走行クラッチ装置がO
FF(動力遮断)となるように作動アーム68が回動す
るとき、前記突起片90が当接するなどして、油圧シリ
ンダ30による連動機構が作動したことを感知するよう
に構成するものである。
【0026】なお、油圧シリンダ30による連動機構が
作動したことを感知するため、前記リミットスイッチ9
1等の作動感知スイッチを、油圧シリンダ30における
ピストンロッド30aの突出側先端に配置したり、連結
アーム79または80の回動を感知する箇所に配置して
も良いし、安全スイッチとして、リミットスイッチのよ
うな接触型の他、フォトインタラプタ等の非接触型のセ
ンサを用いても良い。
【0027】また、図8及び図11に示す符号92は走
行用クラッチペタル60のアーム部60b基端が取付く
筒状基部60aに突設した突起片であり、一方セーフテ
ィスイッチとしてのリミットスイッチ93は、オペレー
タがエンジン始動時や手動モード時に走行用クラッチペ
タル60を踏み込んで、筒状基部60aを回動させたと
き、ONとなるようにしたものである。
【0028】従って、走行車両1にオペレータが搭乗し
て、手動モードにて走行車両を始動させるとき、まず前
記クラッチペタル60を踏み込んで、アーム部60bを
回動させると、直接筒状基部60aに突設した突起片9
2が回動して前記セーフティスイッチとしてのリミット
スイッチ93がONとなる(図11参照)と共に、前記
アーム部60bが押圧部73を押圧するので、作動アー
ム68を回動させることになり、前記作動感知スイッチ
としてのリミットスイッチ91がONとなる(図8参
照)。そして、走行クラッチ装置がOFF(動力遮断)
状態となり、この状態で、エンジンを始動させ、次い
で、主変速レバー(図示せず)を操作して所定の速度で
走行可能なようにしてから、前記クラッチペタル60の
踏み込みを緩め、走行クラッチ装置をON(動力接続)
にして車輪へ動力を伝達して走行開始するというような
操作を実行するのである。
【0029】次いで、自動モードにおいては、前記走行
クラッチ装置及びブレーキ装置を一体的に略同時に作動
させるための油圧シリンダ30のピストンロッド30a
が下向きに突出し、これにより天秤アーム74を下降動
させると、この天秤アーム74の一端のピン82を介し
て走行クラッチ用の連結アーム81を回動させ、これと
一体的に回動する揺動アーム80の先端で作動アーム6
8の押圧部73を下向きに押圧し、走行クラッチ用の作
動アーム68を下向き回動させてクラッチOFF作動さ
せる。このとき、天秤アーム74の他方の端部のピン8
3とリンク84及び連結ピン85を介して他方のブレー
キ用の揺動アーム79を下向き回動させ、該揺動アーム
79の先端部にてブレーキ用の作動アーム67の押圧部
72を下押し、作動アーム67の下向き回動にてブレー
キ動作を実行させるのである。
【0030】この場合、ピストンロッド30aに取付く
中心ピン86を介して回動可能に揺動する天秤アーム7
4の動きにより、走行クラッチ用の揺動アーム80の回
動量(及び回動速度)とブレーキ用の揺動アーム79の
回動量(及び回動速度)とが異なるから、走行車両を停
止させる場合に走行クラッチOFFが先に動作し、次い
でブレーキが効き始めるという作動を可能にでき、急制
動時(緊急停止時)のエンジンストップを防止すること
ができる。
【0031】これらの自動モードにおいては、作動アー
ム67,68が下向き回動してもクラッチペタル60や
ブレーキペタル61は回動しないから、操縦席における
オペレータの足元の安全性を確保できるのである。ま
た、前記自動モード操作においては、作動アーム68が
回動することにより、作動感知スイッチであるリミット
スイッチ91がONとなるが、走行用クラッチペタル6
0は回動しないから、前記セーフティスイッチ93はO
FFのままとなる。
【0032】なお、ブレーキ装置の連動部(図示せず)
と前記作動杆69との間で、ブレーキシューの摩耗に応
じてストーロク調整することにより、油圧シリンダ30
の動きに関連させた揺動アーム79等の箇所の調節は行
う必要がない。以上の構成は、薬剤散布機に限らず、そ
の他の作業用の自動走行車両に適用できることはいうま
でもない。
【0033】図12は,走行車両1の走行制御をマイク
ロコンピュータにより実行する制御装置100の機能ブ
ロック図を示し、第1コントローラ101及び第2コン
トローラ102を備え、この2つのコントローラ10
1,102はコネクタを介してそれぞれの入出力ポート
に接続させたシリアル通信線103にて制御信号等を相
互に相手コントローラに転送できる構成であり、また、
コントローラ監視ユニット70にて各コントローラ10
1,102が正常に作動しているか否かを監視してい
る。各コントローラ内には、いずれも図示しないが、マ
イクロコンピュータのソフトにより走行車両の制御を実
行するための中央処理装置(CPU)と、制御プログラ
ムを格納した読み出し専用メモリ(ROM)と、時間的
に変動する各種データを記憶する読み書き可能メモリ
(RAM)と、各種データを記憶し、且つ電源がドロッ
プしてもそのデータが消去しない不揮発性メモリ(EE
PROM)等を備える。
【0034】第1コントローラ101の入力インターフ
ェイスには、誘導ケーブル25からの磁界を検出する磁
気センサ24a,24bと、操舵角度を検出するための
ストロークセンサ14と、走行車両1の前後バンパーに
取付けて障害物が接触したとき走行停止するためのタッ
チセンサ72と、キースイッチ45と、自動モード設定
スイッチ46と、エンジンの回転数センサ73と、走行
変速機構における主変速レバーの位置を検出するスイッ
チ74と、車速センサ75と、前記セーフティスイッチ
93と、作動感知スイッチであるリミットスイッチ91
と、送信機77から送信された遠隔操作のための各種信
号を受信する受信機78の受信モニタや各通信チャネル
の信号を入力するように接続する。
【0035】第1コントローラ101の出力インターフ
ェイスには、操舵用の第2油圧シリンダ17のための第
2電磁制御弁28のための駆動回路と、前記走行クラッ
チ装置及びブレーキ装置の連動機構を作動させる第1油
圧シリンダ30の第1電磁制御弁29のための駆動回路
と、自動モードランプ47と、受信モニタランプ79
と、パイロットランプ48と、エンジンを緊急停止させ
るエンジン停止ソレノイド81とを作動させるように接
続する。
【0036】第2コントローラ102の入力インターフ
ェイスには、前記受信機78及び自動モード設定スイッ
チ46の信号と、薬液タンク4内の薬液の有無または量
の大小を検出するための薬液量センサ82と、送風機7
への動力伝達をON・OFFするためのフアンクラッチ
操作スイッチ84と、走行車両1の前部に装着して超音
波にて障害物を感知する左右一対の障害物センサ83
a,83bと、前記噴霧ノズル6の作動区画(右側、上
側、左側)を切り換える噴霧切換スイッチ85a,85
b,85c等の信号を入力するように接続する。
【0037】また、第2コントローラ102の出力イン
ターフェイスには、送風機7への動力伝達をON・OF
Fするためのフアンクラッチ操作用の電磁シリンダ87
と、動噴ポンプ13をON・OFF作動させるための作
動リレー86と、前記噴霧ノズル6の作動区画(右側、
上側、左側)ごとに薬液を供給する切換弁の切換操作用
モータ37a,39a,38a等に信号を出すように接
続する。
【0038】次に、図13のフローチャートは、前記第
1油圧シリンダ30を駆動させるべく第1電磁制御弁2
9を作動する時には、前記第2油圧シリンダ17に対す
る第2電磁制御弁28を中立位置に保持して、第1電磁
制御弁29に優先的に圧油を給送するように制御する場
合を示し、無人で走行する自動走行モードにおいて走行
車両1を発車または停止するときには、制御のスタート
に続いて、第1コントローラ101から走行車両1の走
行停止指令が出ると(S1:yes )、第2電磁制御弁2
8の電磁ソレノイドを励磁解除して、当該第2電磁制御
弁28を中立位置(油圧ポンプからの圧油がタンクポー
トに連通し、他の出力ポートには出ない位置)にセット
し(S2)、この状態にて第1電磁制御弁29を作動さ
せる(S3)のである。なお、この制御をハード的に実
行するように電磁リレー及び半導体素子を含む電気回路
を構成しても良い。
【0039】さらに、無人で走行する自動走行モードに
おいて走行車両1を停止させようとするとき、万一、油
圧回路16中の第2電磁制御弁28や第1電磁制御弁2
9にゴミが噛み込んで作動不能となった場合の緊急停止
の制御においては、第1コントローラ101からの走行
停止指令があって、第1電磁制御弁29を作動させたに
も拘らず、前記セーフティスイッチ93がONになって
いない場合(実際にブレーキが作動していない場合)、
または車速センサ75の検出値がある場合(走行車両1
が移動している判断される場合)には、前記エンジン停
止ソレノイド81を作動させて、緊急停止させれば良い
のである。
【0040】
【発明の作用・効果】以上、要するに請求項1に記載の
発明の自動走行車両における走行制御用油圧回路装置
は、走行車両に搭載したエンジンから走行装置への動力
伝達を継断するための走行クラッチ装置と前記走行装置
を停止させるブレーキ装置とを一体的に作動させる第1
油圧シリンダと、自動操舵装置における第2油圧シリン
ダとを1つの油圧ポンプで作動する油圧回路中に備え、
該油圧回路の圧油給送上流側に前記第2油圧シリンダに
対する第2電磁制御弁を、圧油給送下流側に前記第1油
圧シリンダに対する第1電磁制御弁を直列状に接続した
ものである。
【0041】自動走行中では、自動操舵用の第2電磁制
御弁を再三にわたって作動させるが、走行停止のための
第1電磁制御弁は滅多に作動させないものである。従っ
て、油圧回路中には1つの油圧ポンプからの圧油が先に
第2電磁制御弁に給送され、その後に第1電磁制御弁に
給送されるように配置しておけば、第2電磁制御弁の作
動に伴う圧油の変動があっても、第1電磁制御弁の背圧
変動が少なくなり、不用意に第1油圧シリンダが作動し
たままになるという不都合が解消できるのである。
【0042】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の自動走行車両における走行制御用油圧回路装置
において、前記第1油圧シリンダを駆動させるべく第1
電磁制御弁を作動する時には、前記第2油圧シリンダに
対する第2電磁制御弁を中立位置に保持して、第1電磁
制御弁に優先的に圧油を給送するように制御したもので
ある。このように構成すれば、第2電磁制御弁を作動さ
せない状態のもとで、第1電磁制御弁に圧油を給送する
ので、第1電磁制御弁を介して第1油圧シリンダを確実
に作動させて走行車両を確実に停止させることができ、
安全であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】薬剤散布機の平面図である。
【図2】薬剤散布機の左側面図である。
【図3】薬剤散布機の右側面図である。
【図4】薬剤散布機の正面図である。
【図5】噴霧装置の後面図である。
【図6】操舵装置等の制御油圧回路図である。
【図7】操舵装置の概略平面図である。
【図8】走行クラッチおよびブレーキ操作部の平断面図
である。
【図9】図8のIX−IX線矢視側断面図である。
【図10】図9のX−X矢視側面図である。
【図11】図8のXI−XI矢視側面図である。
【図12】制御手段の機能ブロック図である。
【図13】走行制御のフローチャートである。
【符号の説明】
1 走行車両 8,8 前輪 9,9 後輪 10 エンジン 13 動噴ポンプ 16 油圧回路 17 自動操舵用の第2油圧シリンダ 22 油圧ポンプ 23 制御弁 24a,24b 磁気センサ 25 誘導ケーブル 28 自動操舵用の第2電磁制御弁 29 停止用の第1電磁制御弁 30 停止用の第1油圧シリンダ 93 セーフテイスイッチ 101、102 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 栄一 大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機 株式会社内 (72)発明者 山根 敏彦 岡山市江並428番地 セイレイ工業株式会 社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車両に搭載したエンジンから走行装
    置への動力伝達を継断するための走行クラッチ装置と前
    記走行装置を停止させるブレーキ装置とを一体的に作動
    させる第1油圧シリンダと、自動操舵装置における第2
    油圧シリンダとを1つの油圧ポンプで作動する油圧回路
    中に備え、該油圧回路の圧油給送上流側に前記第2油圧
    シリンダに対する第2電磁制御弁を、圧油給送下流側に
    前記第1油圧シリンダに対する第1電磁制御弁を直列状
    に接続したことを特徴とする自動走行車両における走行
    制御用油圧回路装置。
  2. 【請求項2】 前記第1油圧シリンダを駆動させるべく
    第1電磁制御弁を作動する時には、前記第2油圧シリン
    ダに対する第2電磁制御弁を中立位置に保持して、第1
    電磁制御弁に優先的に圧油を給送するように制御したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の自動走行車両における
    走行制御用油圧回路装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021036920A (ja) * 2020-12-08 2021-03-11 株式会社クボタ 水田作業機
CN115076601A (zh) * 2022-05-10 2022-09-20 潍柴动力股份有限公司 气罐剩余液位可信性的检测方法、装置及系统

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CN115076601B (zh) * 2022-05-10 2024-02-20 潍柴动力股份有限公司 气罐剩余液位可信性的检测方法、装置及系统

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