JP4089115B2 - 作業車両の操向制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は作業車両の操向制御装置に関するものであり、特に、トラクタや田植機等の操向制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の此種作業車両では、ステアリングハンドルや操向レバー等の操向操作部の操作に対して操向輪の作動量を変更し、車両を該操向操作部の操作量に対して操向輪の作動量が小さい第1操向状態と、該操向操作部の操作量に対して操向輪の作動量が前記第1操向状態よりも大きい第2操向状態とに切換可能に構成したものが知られている。
【0003】
例えば、ステアリングハンドルの回転操作に応じて操向用油圧アクチュエータへ圧力油を送るパワーステアリング操向ユニットと、該パワーステアリング操向ユニットから前記操向用油圧アクチュエータへ送られる圧力油の流量を調整する制御弁とを備え、ステアリングハンドルの操作に対して前記操向用油圧アクチュエータの作動速度を変更する操向制御装置を有したものが知られている。
【0004】
該操向制御装置は、作業時に直進状態であるとき、即ち、前記ステアリングハンドルが中立位置を中心とする所定角の範囲内で操作されている状態では、ステアリングハンドルの回転操作による操向用油圧アクチュエータの作動速度を遅くし、操向輪の作動量を小さくして車両の直進性を維持する。そして、旋回動作が開始されたとき、即ち、前記ステアリングハンドルが所定角以上に回転操作されたときは、ステアリングハンドルの操作量を検出して前記制御弁が切り換わり、操向用油圧アクチュエータへの圧力油の流量を増大することにより、ステアリングハンドルの回転操作による操向用油圧アクチュエータの作動速度を速くし、操向輪の作動量を大きくして車両の旋回性を向上させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の操向制御装置はステアリング操作の検出タイミングが遅く、旋回動作の当初は前記制御弁が切り換わらないため、オペレータの意図する操向輪の俊敏な作動量増加が困難であった。一方、ステアリング操作の検出感度を敏感に調整し過ぎると、直進耕耘中での僅かなステアリング操作によって前記制御弁が切り換わり、操向輪の作動量が急激に大きくなって過敏なステアリング特性となり操作性が悪化する。また、運転席近傍のメータパネル等にスイッチ等を設け、該スイッチを手動で切り換えることによって操向輪の作動量を切り換えることも考えられるが、オペレータが一方の手でスイッチを入り切りしながら、他方の手でステアリングハンドルを操作することになり、操作性が悪く且つ安全性の面でも問題がある。
【0006】
そこで、操向制御装置を備えた作業車両に於いて、オペレータの意図により車両の旋回に先立って、操向輪の作動量が増加する状態に切り換えるとともに、この切り換え操作を容易且つ安全に行えるようにするために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、操向操作部の操作に対して操向輪の作動量を変更し、車両を前記操向操作部の操向量に対して操向輪の作動量が小さい第1操向状態と、前記操向操作部の操作量に対して操向輪の作動量が前記第1操向状態よりも大きい第2操向状態とに切り換え可能に構成した作業車両に於いて、該車両には旋回動作を検出する手段と、前記第1操向状態と第2操向状態とを任意に切り換える設定部とを備えるとともに、前記第1操向状態中に前記設定部の操作があったときは、旋回動作の検出動作を行わずに第2操向状態に切り換える制御手段を備えた作業車両の操向制御装置提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に従って詳述する。図1は作業車両の一例としてトラクタ10を示し、車両の前部にエンジン11を搭載し、車両の後部にリンク機構12を介してロータリ作業機13が連結されている。前記リンク機構12はトップリンク14と左右のロワリンク15,15とからなり、ミッションケース16の後上部に回動可能に設けられた左右のリフトアーム17,17の先端部と左右のロワリンク15,15とが、夫々リフトロッド18,18を介して連結されている。
【0009】
そして、ミッションケース16の上部に内蔵されたリフトシリンダ19の伸縮により、前記リフトアーム17,17が上下に回動すれば、リフトロッド18,18を介してロワリンク15,15が上下動する。斯くして、前記ロータリ作業機13が上下に昇降する。また、前記リフトアーム17の回動基部には作業機の高さを検出する手段であるリフトアーム角センサ20が設けられ、このリフトアーム角センサ20にてリフトアーム17の回動角を検出し、ロータリ作業機13の昇降高さを演算する。
【0010】
一方、運転席21の近くには、前記ロータリ作業機13の昇降高さを設定するポジションレバー22や、変速装置の変速位置を切り換える変速レバー23を設けてある。また、運転席21の前方にハンドルポスト30を設け、このハンドルポスト30内にステアリングシャフト31を回転自在に内装し、該ステアリングシャフト31の上端部に操向操作部であるステアリングハンドル32を取り付けるとともに、該ステアリングシャフト31の下端部にパワーステアリング操向ユニット33を装着してある。更に、前記ステアリングハンドル32の下方には、足元の右側に左右独立して作動するブレーキペダル24,24を設け、左側にクラッチペダル25を配置してある。尚、26は操向輪である前輪、27は後輪である。
【0011】
図2及び図3に示すように、車両の前部フレーム28には操向用油圧アクチュエータである操向シリンダ34が一体的に固定され、該操向シリンダ34の左右に突出したピストンロッド34a,34aの先端部と、前輪26,26のナックルアーム35,35とを、タイロッド36,36にて接続する。尚、29は前輪26,26を支持するフロントアクスルケースである。
【0012】
図4は前記ハンドルポスト30の内部を示し、ステアリングシャフト31の下端部にパワーステアリング操向ユニット33を装着してあり、該パワーステアリング操向ユニット33の後面部に設けられている油圧ポートを覆うように方向制御弁37を取り付けてある。38はステアリングハンドル32の操作量を検出して車両の旋回動作を検出する手段としてのステアリング切れ角センサであり、39は後述する操向制御の入り切り手段である操向制御スイッチである。
【0013】
また、前記クラッチペダル25の回動ボス25aにアーム40を突設し、このアーム40の後部に操向制御の予告スイッチ41を設ける。該予告スイッチ41はモーメンタリスイッチを使用し、前記クラッチペダル25を踏み込んだときは前記アーム40に押圧されて予告スイッチ41がオンとなり、前記クラッチペダル25の踏み込みが解除されたときは前記アーム40が離反して予告スイッチ41がオフとなる。該予告スイッチは、後述するように第1操向状態と第2操向状態とを任意に切り換える設定部となる。尚、前記予告スイッチ41の取り付け位置は、クラッチペダル25の回動基部近傍に限定されるべきではなく、左右のブレーキペダル24またはアクセルペダル(図示せず)の回動基部に設けてもよい。或いは、予告スイッチ専用のペダルやウインカレバーのような自動復帰型のレバーであってもよい。
【0014】
次に、図5乃至図8に従って、本発明の操向制御装置の構成について説明する。図5及び図6に示すように、前記エンジン11にてメインポンプ42及びサブポンプ43が駆動され、前記メインポンプ42の吐出油はL/Cフィルタ44を通ってリフトシリンダ19へ供給されるとともに、前輪増速クラッチ45や左右ブレーキシリンダ46,47等、他の油圧機器に送られる。コントローラ70からリフト用電磁制御弁48の上昇ソレノイド49または下降ソレノイド50に指令信号が送られると、該電磁制御弁48が切り換わって前記リフトシリンダ19が伸縮し、リフトアーム17が上下に回動して前記ロータリ作業機13が昇降する。このとき、前記リフトアーム角センサ20の検出信号がコントローラ70に入力され、該コントローラ70にて作業機の高さを算出する。
【0015】
そして、コントローラ70から前輪増速用電磁制御弁51のソレノイド52に指令信号が送られると、該電磁制御弁51が切り換わって前輪増速クラッチ45が入り側に作動し、前輪26の周速度が後輪27の周速度の略2倍に増速される。また、コントローラ70から左ブレーキ用電磁制御弁53のソレノイド54に指令信号が送られると、左ブレーキシリンダ46が駆動されて左側の後輪27にブレーキが掛かり、右ブレーキ用電磁制御弁55のソレノイド56に指令信号が送られると、右ブレーキシリンダ47が駆動されて右側の後輪27にブレーキが掛かる。
【0016】
一方、サブポンプ43の吐出油はパワーステアリング操向ユニット33へ送られ、ステアリングハンドル32の回転操作量に応じて操向シリンダ34に供給される。前記パワーステアリング操向ユニット33と操向シリンダ34との間には操向状態を切り換えるための電磁制御弁57が介装されており、該電磁制御弁57がノーマル位置(イ)では操向シリンダ34に送られる圧力油の一部をタンク58に分岐して、操向シリンダ34への供給量を小にしている。従って、操向シリンダ34の作動速度が比較的遅く、前記ステアリングハンドル32の回転操作に対する前輪26の作動量が小さい(切れ角変化が緩慢)第1操向状態となっている。
【0017】
これに対して、制御手段であるコントローラ70から該電磁制御弁57のソレノイド59に指令信号が送られると、該電磁制御弁57が(ロ)位置に切り換わって、パワーステアリング操向ユニット33からの圧力油が全量操向シリンダ34に供給される。従って、操向シリンダ34の作動速度が速くなり、前記ステアリングハンドル32の回転操作に対する前輪26の作動量が前記第1操向状態よりも大きい(切れ角変化が俊敏)第2操向状態となる。
【0018】
尚、60は旋回制御スイッチであり、該旋回制御スイッチ60がオンのときは、ステアリング切れ角センサ38の検出信号から旋回動作を判別し、旋回時にリフトアーム17を上昇してロータリ作業機13を所定高さに上昇させるとともに、ブレーキシリンダ46または47を駆動して旋回内側のブレーキを作動させて、小回り旋回可能な旋回制御モードとなる。また、61は前輪増速制御スイッチであり、該前輪増速制御スイッチ61がオンのときは、旋回時に前輪増速クラッチ45を入り側に作動して前輪26の周速度を増速させる前輪増速制御モードとなる。更に、前記操向制御スイッチ39がオンのときは、旋回時に前記電磁制御弁57を自動的に(ロ)位置に切り換えて、前記第1操向状態から前輪26の切れ角変化が大きい第2操向状態となる。
【0019】
図7は変形例を示し、前記電磁制御弁57に代えてパイロット制御弁57Aを設け、該パイロット制御弁57Aのパイロットポート59Aに前記前輪増速クラッチ45からの分岐油路62を接続する。斯かる構成の場合は、旋回時に前輪増速用電磁制御弁51が切り換わって前輪増速クラッチ45が入り側に作動するのに連動して、該パイロット制御弁57Aが(ロ)位置に切り換わり、パワーステアリング操向ユニット33からの圧力油が全量操向シリンダ34に供給される。即ち、旋回時に前輪26が増速されると同時に、前輪26の切れ角変化が俊敏である第2操向状態となる。このように、パイロット制御弁57Aを使用することにより、メカ式の構成でコントローラ70の負担を減らすことができる。尚、前輪増速クラッチ45へ供給する圧力油が低圧であっても、該パイロット制御弁57Aを切り換えるパイロット圧としては十分な作動圧を有する。
【0020】
ここで、旋回時に車速を自動的に減速して安全性を確保する制御が知られており、通常は旋回時にエンジン回転数を低下させる方式が採られている。しかし、この方式ではエンジン回転数の低下に伴って油圧ポンプの吐出量も少なくなり、油圧機器の作動が円滑に行われなくなる虞がある。例えば、旋回時にパワーステアリング操向ユニット33から操向シリンダ34に供給される圧力油の流量が減少して、ステアリングハンドル32の操作に引っかかり感が生じたり、或いは、ステアリング操作不能に陥る。
【0021】
これを防止するために、図8に示すように、エンジン11にて駆動されるメインポンプ42の吐出油が、パワーステアリング操向ユニット33と前後進切換クラッチ63等に供給されている場合、前後進切り換え用の電磁制御弁64の前段に切換弁65を設ける。直進走行時は該切換弁65が(ハ)位置にあって圧力油を全量通過させるため、前後進切換クラッチ63が全圧で入り状態となるが、旋回時は該切換弁65が(ニ)位置に切り換わって圧力油の流量を減少させるため、前後進切換クラッチ63が滑り状態となる。従って、エンジン回転数を低下させることなく、旋回時は前後進切換クラッチ63の伝達力が減少して車速が自動的に減速される。
【0022】
尚、図示は省略するが、前記パワーステアリング操向ユニット33の後段に設けられている電磁制御弁57に、前後進切換クラッチ63へ圧力油を供給するポートを追加し、該ポートの前記(ロ)位置に絞りを設けて圧力油を前後進切換クラッチ63へ供給すれば、旋回時には操向シリンダ34への供給量が増加されて前輪26の切れ角変化が俊敏となるとともに、前後進切換クラッチ63への流量が減少して前後進切換クラッチ63が滑り状態となって車速が低下する。
【0023】
次に、図9乃至図11に従って、本発明の操向制御装置の動作について説明する。先ず、各種スイッチやセンサ類の読み込みを行い(Step1)、初期状態ではステアリングハンドル32の回転操作に対する前輪26の作動量が小さい第1操向状態となる。操向制御スイッチ39がオンとなったとき(時間t1)から、前記第1操向状態と第2操向状態とに任意に切り換え可能な操向制御モードとなる(Step2)。
【0024】
操向制御モードでは、第1操向状態と第2操向状態とを任意に切り換える設定部である前記予告スイッチ41がオンでなければ(Step3→5)、ステアリング切れ角センサ38の検出信号から車両の旋回動作を監視し、ステアリングハンドル32が中立位置を中心とする所定角の範囲から外れた場合は旋回動作が開始されたときと見做して(Step5→6)、図11(a)または(b)に示すように、旋回動作開始(時間t3)に連動して前記パワステ用ソレノイド59に指令信号を出力する(Step6)。従って、前記電磁制御弁57が(ロ)位置に切り換わり、パワーステアリング操向ユニット33から送られる圧力油の全量が操向シリンダ34へ供給されるので、操向シリンダ34の作動量が大となり、ステアリングハンドル32の回転操作に対する前輪26の作動量が大である第2操向状態に切り換わる。
【0025】
ここで、操向制御モード中のStep3に於いて、オペレータが意図的に前記クラッチペダル25を軽く1回踏み込めば予告スイッチ41がオンとなり、フラグSが設定された後に(Step3→4)、このオン信号によりコントローラ70から前記ソレノイド59に指令信号が出力される(Step4→6)。即ち、図12(a)または(b)に示すように、オペレータがクラッチペダル25を軽く踏み込んで予告スイッチ41をオンすることにより(時間t2)、ステアリングハンドル32が旋回動作開始位置(時間t3)に至る以前に前記電磁制御弁57が(ロ)位置に切り換わる。
【0026】
斯くして、旋回開始動作に先立ってオペレータが意図的に予告スイッチ41を作動させることにより、操向状態が直ちに切り換わって、ステアリングハンドル32の回転操作に対する前輪26の作動量が大である第2操向状態となり、車両の旋回性が著しく向上する。即ち、前記第1操向状態中に予告スイッチ41の作動があったときは、旋回動作の検出に優先して、即ち、該旋回動作の検出動作を行わずに第2操向状態に切り換わる。
【0027】
次に、前記第2操向状態を解除する手順について説明する。前記予告スイッチ41の作動なしで旋回動作開始と同時に操向制御が開始されている場合はフラグSがなく(Step7→8)、且つ、旋回中にクラッチペダル25の踏み込み操作がない場合は、図11(a)に示すように、ステアリングハンドル32が中立位置を中心とする所定角の範囲に戻って旋回動作が終了したとき(時間t6)に、コントローラ70からの指令信号が停止されて前記ソレノイド59がオフとなり(Step8→9→13)、第2操向状態から第1操向状態に切り換わった後にフラグSをクリアする(Step14)。即ち、第1操向状態中に旋回動作の検出により第2操向状態に切り換わり、更に、第2操向状態中に旋回動作を終了したときは、予告スイッチ41の作動がなくても該予告スイッチ41の作動に優先して第1操向状態に切り換わる。
【0028】
しかし、旋回動作が終了する以前に、前記Step8に於いて、図11(b)に示すように、クラッチペダル25を1回軽く踏み込んで予告スイッチ41がオンとなったとき(時間t4)は、直ちにコントローラ70からの指令信号が停止されて前記ソレノイド59がオフとなり(Step8→13)、第1操向状態に切り換わる。即ち、第1操向状態中に旋回動作の検出により第2操向状態に切り換わり、更に、第2操向状態中に旋回動作を終了する以前に予告スイッチ41の作動があったときは、旋回動作の検出に優先して第1操向状態に切り換わる。
【0029】
これに対して、予告スイッチ41の作動にて操向制御が開始されている場合はフラグSがあり(Step7→10)、且つ、図12(a)に示すように、旋回動作が開始された(時間t3)後に、ステアリングハンドル32が中立位置を中心とする所定角の範囲に戻って旋回動作が終了する以前に(時間t5)に、コントローラ70からの指令信号が停止されて前記ソレノイド59がオフとなり(Step11→12→13)、第2操向状態から第1操向状態に切り換わった後にフラグSをクリアする(Step14)。即ち、第1操向状態中に前記予告スイッチ41の作動により第2操向状態に切り換わり、更に、旋回動作があったときは、予告スイッチ41の作動がなくても、旋回動作が終了する以前に(時間t5)に第1操向状態に切り換わる。
【0030】
しかし、旋回動作が終了する以前に、前記Step10に於いて、図12(b)に示すように、クラッチペダル25を再度軽く踏み込んで予告スイッチ41がオンとなったとき(時間t4)は、直ちにコントローラ70からの指令信号が停止されて前記ソレノイド59がオフとなり(Step10→13)、第1操向状態に切り換わる。即ち、第1操向状態中に前記予告スイッチ41の作動により第2操向状態に切り換わった場合は、旋回動作の有無に拘わらず、旋回動作の検出に優先して第1操向状態に切り換わる。
【0031】
このように、予告スイッチ41の作動にて操向制御が開始されている場合は、旋回動作が終了するとき(時間t6)即ちステアリングハンドル32が戻されて旋回中の片ブレーキ動作や前輪増速動作が終了するときではなく、それよりやや早いタイミング(時間t5)にて第2操向状態から第1操向状態に切り換わることにより、直線走行に近づいたときに早目に前輪26の作動量が小さくなって、隣接の条合わせ等が容易となる。尚、前記Step12に於いて、旋回中にクラッチペダル25の踏み込み操作がない場合の操向状態の切り換えタイミングを、旋回動作が終了したとき(時間t6)にしてもよい。
【0032】
尚、前記操向制御スイッチ39のオンにて操向制御が開始されると、先ず第1操向状態となるが、その後は予告スイッチ41の作動状態に拘わらず前記操向制御スイッチ39をオフすることによって、操向制御をキャンセルすることができる。例えば、第1操向状態でオペレータが誤って予告スイッチ41をオンした場合は第2操向状態に切り換わるが、このときは、クラッチペダル25を踏み込んで再度予告スイッチ41をオンするか、前記操向制御スイッチ39をオフすることにより、第1操向状態に復帰して安全を確保することができる。
【0033】
而して、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0034】
【発明の効果】
本発明は上記一実施の形態に詳述したように、請求項1記載の発明は第1操向状態と第2操向状態とに切り換え可能に構成した作業車両に於いて、第1操向状態中に設定部の操作があったときは、旋回動作の検出に優先して、即ち、該旋回動作の検出動作を行わずに第2操向状態に切り換わるため、直ちに操向輪の作動量が大きくなって車両の旋回性が著しく向上する。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施の形態を示すものである。
【図1】トラクタの側面図。
【図2】フロントアクスルケースに取り付けた操向シリンダの平面図。
【図3】フロントアクスルケースに取り付けた操向シリンダの一部切欠正面図。
【図4】ハンドルポストの一部切欠側面図。
【図5】制御回路図。
【図6】ブロック図。
【図7】変形例を示す制御回路図。
【図8】他の一例を示す制御回路図。
【図9】フローチャート、その1。
【図10】フローチャート、その2。
【図11】(a)及び(b)はタイミングチャート、その1。
【図12】(a)及び(b)はタイミングチャート、その2。
【符号の説明】
10 トラクタ
21 運転席
25 クラッチペダル
26 前輪
32 ステアリングハンドル
33 パワーステアリング操向ユニット
34 操向シリンダ
38 ステアリング切れ角センサ
39 操向制御スイッチ
41 予告スイッチ
57 電磁制御弁
Claims (1)
- 操向操作部の操作に対して操向輪の作動量を変更し、車両を前記操向操作部の操向量に対して操向輪の作動量が小さい第1操向状態と、前記操向操作部の操作量に対して操向輪の作動量が前記第1操向状態よりも大きい第2操向状態とに切り換え可能に構成した作業車両に於いて、該車両には旋回動作を検出する手段と、前記第1操向状態と第2操向状態とを任意に切り換える設定部とを備えるとともに、前記第1操向状態中に前記設定部の操作があったときは、旋回動作の検出動作を行わずに第2操向状態に切り換える制御手段を備えたことを特徴とする作業車両の操向制御装置。
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