JPH09251836A - 電界電子放出素子とその製造方法及びこの電界電子放出素子を用いる表示装置 - Google Patents

電界電子放出素子とその製造方法及びこの電界電子放出素子を用いる表示装置

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JPH09251836A
JPH09251836A JP5958796A JP5958796A JPH09251836A JP H09251836 A JPH09251836 A JP H09251836A JP 5958796 A JP5958796 A JP 5958796A JP 5958796 A JP5958796 A JP 5958796A JP H09251836 A JPH09251836 A JP H09251836A
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JP
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electron emission
electrode
field electron
emission device
layer
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Application number
JP5958796A
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English (en)
Inventor
Masaru Sugimoto
勝 杉本
Hideyoshi Kimura
秀吉 木村
Koji Nishioka
浩二 西岡
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子放出電極の実装密度を高めた電界電子放出
素子を提供する。 【解決手段】電極13は、絶縁層12を介してガラス基
板11上に積層されている。溝15が、電極13及び絶
縁層12を貫通してガラス基板11に到達するまでエッ
チングによって形成されている。尖端部14は電極13
の端面から平面方向に突出しており、溝15を介して隣
接する電極13の尖端部14は互いに対向するように形
成されている。ここで、対向する尖端部14間に強い電
界を印加すると、一方の尖端部14から電子が放出され
る。隣接する電極13に交流電圧を印加することによっ
て、電子を放出する電極を切り替えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界放射により電
子を放射する電界電子放出素子とその製造方法、及びこ
の電界電子放出素子を用いる表示装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、電極間に強い電界を加えて電
子を放出させる電界電子放出素子としては、図14
(a)(b)に示すように、ガラス基板11上に形成さ
れたベース電極22と、シリコン等の高抵抗電導物質か
らなる支持層26を介してベース電極22上に形成さ
れ、平面方向に突出する尖端部14が設けられた電子放
出電極13aと、絶縁層12を介してベース電極22上
に形成され、尖端部14と対向する凹所25が設けられ
た電子引出し電極13bとから構成されたものがある
〔Techinical Digest of IVMC 91,Nagahama 1991,p.50
、(社)日本電子工業振興協会,真空マイクロエレク
トロニクス調査報告書,1992年,3月,p.35〜39な
ど参照〕。
【0003】ところで、真空中で金属等の表面に108
V/m程度の強電界を発生させると、電子が真空中に引
き出されることが知られている。したがって、電界電子
放出素子1の電子放出電極13aと電子引出し電極13
bとの間隔を1μm程度にすれば、両電極間に100V
程度の電圧を印加することによって、電子を放出させる
ことが可能である。また、電子放出電極13aの先端を
尖らせることにより、電界が集中して、低電圧で高電流
密度の放電が可能となる。尚、この電界電子放出素子1
の電子放出電極13aの大きさは、10〜20μmで、
高さは1μm程度である。
【0004】ここで、ベース電極22と電子放出電極1
3aとは支持層26を介して電気的に接続されており、
ガラス基板11の端部から引き出されたベース電極22
が電子放出電極13aの端子として用いられている。こ
の端子に数十〜百数十Vの電圧を印加することにより、
電子放出電極13aと電子引出し電極13bとの間に強
電界を発生させて、電子放出電極13aから電子が放出
される。ここで、電子放出電極13aを支える支持層2
6は、シリコン等の高抵抗電導物質から形成されてお
り、電子放出電極13aに安定した電流を流す役割を果
たしている。
【0005】さて、この電界電子放出素子1の製造方法
を図15(a)〜(d)を用いて説明する。図15
(a)に示すように、ガラス基板11の上面に、例え
ば、クロムから成るベース電極22を200nm程度、
シリコンから成る支持層26を1000nm程度、タン
グステンから成る電子放出電極13aを300nm程
度、アルミニウムから成るリフトオフ層23を400〜
1000nm程度、スパッタ蒸着などの方法で形成す
る。さらに、リフトオフ層23の上面にレジスト19を
塗布して、電子放出電極13aの形状、例えば星型を露
光、現像してマスクを形成する。次に、図15(b)に
示すように、例えば、KOH等を用いた化学エッチング
によって、レジスト19の形状をリフトオフ層23に転
写する。さらに、図15(c)に示すように、反応性イ
オンエッチングによって、リフトオフ層23をマスクと
して、支持層26及び電子放出電極13aをエッチング
する。この時、エッチングによってレジスト19は消滅
するが、エッチングの前にレジスト19を予め除去して
もよい。このエッチングの際に、電子放出電極13aの
エッチングレートよりも支持層26のエッチングレート
の方が早くなるように、支持層26及び電子放出電極1
3aの材質とエッチング条件が選定される。さらに、等
方性エッチングの条件に近づけることによって、図15
(c)に示すような最終エッチング形状が形成される。
図15(d)に示すように、絶縁層12及び電子引出し
電極13bを蒸着させた後、リフトオフ層23を溶解さ
せることによって、リフトオフ層23の上面に堆積され
た絶縁層12及び電子引出し電極13bを除去し、図1
4(b)に示すような、最終形状を得ることが出来る。
【0006】ところで、従来の熱陰極形蛍光表示装置・
プラズマディスプレー・液晶表示装置等の平板形表示装
置に代わって、近年、電界電子放出素子を用いた平板形
表示装置が採用されつつある。この電界電子放出素子を
用いた平板形表示装置は、熱陰極形蛍光表示装置のよう
に電極を加熱する必要がなく、高効率であり、蛍光体層
を発光させているので視野角が広く、色調が良好であ
る。また、単位面積当たりの出力を大きく取れるので高
輝度の表示装置を実現することができる。
【0007】この電界電子放出素子を用いた表示装置で
は、面積の比較的大きい発光面に対して電子を均一に放
射することが要求されるので、多数の電界電子放出素子
を配列して、フィールドエミッタアレイと呼ばれる構造
が形成されている。この表示装置3は、図16に示すよ
うに、電子放出電極及び電子引出し電極からなる電極1
3が多数、高密度に実装されたガラス基板11と、蛍光
体層31及び透明導電膜32が設けられた透明基板たる
前面ガラス33から成るアノード36とをスペーサ34
を介して一定の間隔に保ち、ガラス基板11とアノード
36及びスペーサ34とによって囲まれる空間35を真
空とした構造に形成されている。ここで、アノード36
には比較的高電圧が印加されており、電子放出電極から
放出された電子はアノード36に引き寄せられ、蛍光体
層31に衝突して、蛍光体層31を励起し、その脱励起
によって発光が生じる。
【0008】ところで、発光面として面積の比較的大き
な平面が必要なことや、前面ガラス33内の散乱によっ
て隣接する画素が混合するのを避ける為に薄い前面ガラ
ス33を用いることから、アノード36を支持するスペ
ーサー34が必要となり、このスペーサー34として、
例えば、アノード36上の画素と画素との間にガラスの
リッジをスクリーン印刷技術によって形成したり、ガラ
スの微小球を挟むなどの方法がとられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の電界電子放
出素子1の電子放出特性は、電子放出電極13aと電子
引出し電極13bの間隔に指数関数的に依存しており、
両電極の間隔が極力小さいことが望ましいが、両電極の
間隔は、図15(d)に示すように、絶縁層12を蒸着
する際の絶縁層12の結晶成長の方向の傾き加減によっ
て決定されるので、一定値より小さくならないという問
題点があった。
【0010】さらに、電界電子放出素子1では、用途の
如何を問わず一般に、単位面積当たりの電子放出量が大
きいことが望まれる。また、電界電子放出素子1を用い
る表示装置3では、高輝度が望まれる反面、コントラス
トを上げるため、発光部分と同程度の黒色部分を設けな
くてはならないので、単位面積当たりの電子放出量が大
きいことが望まれる。従って、単位面積当たりの電子放
出電極13aの数を増やす必要があるが、電子放出電極
13aの構造は2次元的であり、電子放出電極13aの
2次元的な大きさが決まると、実装密度が決まってしま
うという問題点もあった。さらに、表示装置3では、ス
ペーサー34をアノード36に予め別途設ける必要があ
り、製造工程が増加するとともに、スペーサー34の位
置合わせに精度を要するという問題点があった。また、
製作工程上、余り小さなスペーサー34を作ることが出
来ないので、スペーサー34の部分がデッドスペースに
なるという問題点もあった。
【0011】また、従来の製造方法は、電子放出電極1
3aを形成した後に再び、絶縁層12を形成しなくては
ならず、製作工程が複雑であるという問題点があった。
また、電子放出電極13aと電子引出し電極13bとの
間隔を小さくできないという問題点もあった。本発明は
上記問題点に鑑みて為されたものであり、請求項1乃至
4の発明の目的は、電子放出電極の実装密度を高めた電
界電子放出素子を提供することにある。
【0012】請求項5及び6の発明の目的は、電子放出
電極の実装密度を高めることができる電界電子放出素子
の製造方法を提供することにある。請求項7の発明の目
的は、高輝度の表示装置を提供することにある。請求項
8の発明の目的は、製造工程を簡素化した表示装置を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、複数の材質が積層されるとと
もに、下層及び上層を貫通する電子放出空間としての溝
と、溝によって分割された上層の端面に設けられた平面
方向に突出する尖端部とを備え、溝の下層部分を上層部
分よりも幅広とし、溝を介して隣接する上層の尖端部を
対向させて、一方の尖端部を電子放出電極、他方の尖端
部を電子引出し電極として用いているので、対向する尖
端部の間隔を小さくすることができる。また、交流駆動
することによって、尖端部を電子放出電極と電子引出し
電極とに切り替えて用いることができる。
【0014】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、尖端部を平面内の4方向に突出させ、電極用の配
線を上層の下部に形成しているので、単位面積当たりの
電子放出電極の数を増やすことができる。請求項3の発
明では、請求項1の発明において、尖端部を平面内の2
方向に突出させ、電極を1列に繋げているので、1列に
繋がった電極に1ヵ所から給電することができる。
【0015】請求項4の発明では、請求項1の発明にお
いて、下層及び上層が上下に複数段積層されているの
で、電極を立体的に配置することにより、単位面積当た
りの電子放出電極の数をさらに増やすことができる。請
求項5の発明では、請求項2又は3の電界電子放出素子
を製造するにあたって、複数の材質からなる層を積層
し、層上にフォトリソグラフィー等の印刷技術によって
複数の丸孔が開口したマスクパターンを形成し、反応性
イオンエッチングを行って層上の隣接する丸孔間の最近
接部を細くして、丸孔間が僅かに離れた状態を形成して
いるので、電極の間隔を小さくすることができる。
【0016】請求項6の発明では、請求項4の電界電子
放出素子を製造するにあたって、複数の材質からなる層
を所望の段数だけ繰り返し積層し、層上にフォトリソグ
ラフィー等の印刷技術によって複数の丸孔が開口したマ
スクパターンを形成し、反応性イオンエッチングを行っ
て層上の隣接する丸孔間の最近接部を細くして、丸孔間
が僅かに離れた状態を形成しているので、各層に形成さ
れた電極の間隔を小さくすることができる。
【0017】請求項7の発明は、請求項1の電界電子放
出素子を用いる表示装置であって、電界電子放出素子
と、電界電子放出素子に対向して配置される蛍光体層と
透明導電膜とガラス等の透明基板とからなるアノードと
を備え、電界電子放出素子とアノードによって挟まれた
空間を真空に保持しており、単位面積当たりの電子放出
電極の数を増やすことができるので、表示装置の単位面
積当たりの放電電流を高めることができる。
【0018】請求項8の発明では、請求項7の発明にお
いて、複数段積層された電界電子放出素子がアノードと
接するとともに、アノードを支持しているので、複数段
積層された電界電子放出素子をスペーサーに兼用するこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。 (実施形態1)本実施形態の電界電子放出素子は、図1
(a)(b)に示すように、ガラス基板11と、下層た
る絶縁層12を介してガラス基板11上に形成された上
層たる電極13と、絶縁層12及び電極13を貫通して
設けられた溝15と、溝15によって分割された電極1
3の端面に平面方向に突出して設けられた尖端部14と
を備えている。溝15を介して隣接する電極13の尖端
部14は、互いに対向するように形成されている。溝1
5の絶縁層12を分割する部分の幅は、電極13を分割
する部分の幅よりも広くなっているので、尖端部14は
平面方向に於いて突出するように形成されている。ま
た、図1(a)に示すように、溝15は平面内の1方向
のみに形成されているので、尖端部14は平面内の2方
向に突出し、尖端部14即ち電子放出電極又は電子引出
し電極が1列に繋がった構造となっている。したがっ
て、電極13に1ヵ所から給電することによって、各尖
端部14に電力を印加することができるので、外部から
の給電が容易に行える。
【0020】電極13は、例えば、厚さ200nm程度
のタングステン薄膜で形成されているが、電極13の材
質はモリブデン等の融点が高く、仕事関数が低い金属で
も良い。また、絶縁層12は、SiO2 などから形成さ
れ、約1μmの高さに形成されている。隣接する電極1
3は、一方が電子放出電極、他方が電子引出し電極とし
て用いられている。電子放出電極及び電子引出し電極の
構造は等しく、電子放出電極及び電子引出し電極が交互
に配置された構造となっている。
【0021】ここで、溝15を介して対向する尖端部1
4の間隔は約1μm以下になるように形成されており、
隣接する電極13間に所定の電圧を印加することによっ
て、電極13間で電子が放出される。なお、尖端部14
の先端の曲率半径は100nm以下となっている。この
電界電子放出素子1に所定電圧の交流電圧を印加する
と、隣接する電極13間で交互に電子が放出され、例え
ば、図1(a)のB側の電極13の電位が、A側の電極
13の電位よりも高くなると、A側の尖端部14の先端
に電界が集中して、B側の電極13に電子が放出され
る。一方、A側の電極13の電位が、B側の電極13の
電位よりも高くなると、逆の現象が発生して、B側の先
端部14からA側の電極13に電子が放出される。電界
電子放出素子1を交流駆動した場合、直流駆動した場合
に比べて、尖端部14を電子放出電極として用いる時間
が半分になる。したがって、素子の長寿命化を図ること
ができるとともに、信頼性を高めることができる。 (実施形態2)本実施形態の電界電子放出素子は、図2
(a)(b)に示すように、ガラス基板11と、下層た
る支持層26を介してガラス基板11上に形成された上
層たる電子放出電極13a及び電子引出し電極13b
と、絶縁層12と電子放出電極13a又は電子引出し電
極13bとを貫通して設けられた溝15と、溝15によ
って分割された電子放出電極13a及び電子引出し電極
13bの端面に平面方向に突出して設けられた尖端部1
4とを備えており、本実施形態では溝15が平面内に於
いて格子状に形成されているので、4個の尖端部14を
有する電子放出電極13a及び電子引出し電極13bは
互いに独立した構造となっている。尚、電子放出電極1
3a及び電子引出し電極13bにそれぞれ設けられた尖
端部14の数は4個に限定する趣旨のものではなく、4
個以外のものも製作可能である。
【0022】支持層26は、例えば、シリコンから形成
され、約1μmの高さに形成されている。なお、支持層
26の材質は、シリコン以外の半導体や金属などでも良
く、反応性イオンエッチングが可能な材質であれば代用
が可能である。この電極は、図2(a)に示すように、
電子放出電極13aと電子引出し電極13bとが交互に
配置されている。また、支持層26の下部のガラス基板
11には、各電極を電気的に接続する配線16a,16
bが配設されており、電子放出電極13aは配線16a
によって、電子引出し電極13bは配線16bによって
夫々接続されている。配線16a,16bは例えばクロ
ムから形成されているが、クロム以外の他の金属や半導
体でも良い。また、本実施形態では配線16a,16b
をガラス基板11内に埋設しているが、配線16a,1
6bはガラス基板11と支持層26との間に配設されて
いれば、どのような状態で配設されても良い。ここで、
配線16a,16b間に所定の電圧を印加すると、電子
放出電極13aの尖端部14から電子引出し電極13b
に電子が放出される。
【0023】ところで、1個の電子放出電極13aは、
4個の尖端部14を夫々対向させた状態で、4個の電子
引出し電極13bに取り囲まれているので、単位面積当
たりの電子放出電極の数を増やすことができ、電子放出
電極の実装密度を高めることができる。尚、電極13以
外の電界電子放出素子の構成は実施形態1と同様である
ので、その説明は省略する。 (実施形態3)本実施形態では、実施形態1の電界電子
放出素子において、SiO2 などからなる絶縁層を形成
する代わりに、シリコン等からなる支持層26を形成し
ている。
【0024】この電界電子放出素子の製造方法を、図3
(a)〜(d)を用いて説明する。まず、図3(a)に
示すように、ガラス基板11上にシリコンからなる支持
層26を11μm、タングステンからなる電極13を
0.2μm、アルミニウム18を0.4μm夫々積層
し、さらに、アルミニウム18上にフォトレジスト19
を形成する。ここで、例えば、図3(d)に示すような
多数の丸孔20aが開孔されたフォトマスク20を用い
て露光、現像して、所望のレジストパターンを形成す
る。ここで、ポジ型のフォトレジスト19を用いている
ので、フォトレジスト19はフォトマスク20の斜線部
分に対応する部分のみ露光されずに残される。尚、フォ
トマスク20のパターンを反転させればネガ型のフォト
レジストを用いることも出来る。
【0025】次に、図3(b)に示すように、KOH等
のエッチング液を用いてアルミニウム18をエッチング
した後、図3(c)に示すように、反応性イオンエッチ
ングによって電極13及び支持層26をエッチングし
て、電極13及び支持層26を貫通してガラス基板11
に到達する溝15を形成する。このとき、フォトレジス
ト19は前もって除去しておいても、除去しなくてもど
ちらでもよい。反応性イオンエッチングの条件は、電極
13のサイドエッチングが適度に進む条件とする。ま
た、支持層26の深さ方向のエッチングが終了する時点
で、フォトマスク20に設けられた隣接する丸孔20a
がセイドエッチングによって拡大し、丸孔20aの最近
接部が繋がるような条件とする。ここで、フォトマスク
20のパターンは、図3(d)に示すように、間隔Bが
間隔Aに比べて狭くなっており、深さ方向のエッチング
が終了した時点で、間隔B側の隣接する丸孔20aの最
近接部が繋がって、平面内に突出した尖端部14が形成
され、図1(a)に示すような、平面形状を得ることが
できる。エッチング条件によって溝15の幅が決まるの
で、エッチング条件の設定によって尖端部14を所望の
間隔で形成することができる。また、電子放出電極又は
電子引出し電極として用いる尖端部14を同時に形成す
ることができるので、従来の製造方法に比べて、製造工
程の簡素化が図れる。
【0026】尚、外部から電極13に電力を供給するた
めの配線を電極13の下部に設ける場合は、支持層26
とガラス基板11との間に配線(図示せず)を予め形成
する必要がある。また、電極13の材質はタングステン
を用いているが、タングステン以外にも融点が高く、仕
事関数が低い金属であれば用いることができる。尚、支
持層26以外の電界電子放出素子の構成は、実施形態1
と同様であるので、その説明は省略する。 (実施形態4)本実施形態では、実施形態1の電界電子
放出素子において、図4に示すように、エッチングによ
り溝15を形成する際に、電極13が所望の形状に形成
できた時点でエッチングを終了しており、溝15は電極
13を貫通して絶縁層12に到達するまで堀り込まれ、
ガラス基板11には到達していない。このように、電極
13が形成できた時点でエッチングを停止することによ
り、製造に要する時間を短縮することができる。
【0027】尚、溝15以外の電界電子放出素子の構成
は、実施形態1と同様であるので、その説明は省略す
る。 (実施形態5)本実施形態では、実施形態4の電界電子
放出素子において、図5(a)(b)に示すように、電
子放出電極13a及び電子引出し電極13bをそれぞれ
貫通して絶縁層12内に達する溝15aをエッチングに
より形成し、各電極の間に電気的に絶縁された制御用の
収束電極17を設けている。なお、溝15aを形成する
際に、エッチングをさらに継続し、溝15aがガラス基
板11に達するまでエッチングを行ってもよい。
【0028】外部から各電極に電力を供給する場合、各
電極の表面に電力供給のための配線を接続しても良い
し、各電極の下部に電力供給用の配線を設けても良い。
なお、各電極の下部に配線を設ける場合、絶縁層12の
代わりに導体又は半導体からなる支持層を設けて、電子
放出電極13a又は電子引出し電極13bと配線とを抵
抗層としての支持層を用いて電気的に夫々接続するとと
もに、電極間を絶縁するために、溝15がガラス基板1
1に達するまでエッチングを行う必要がある。
【0029】例えば、図5(b)に示すように、電子放
出電極13a及び収束電極17に負の電圧が印加される
と、電子放出電極13aから電子引出し電極13bに向
かって電子が引き出され、電界電子放出素子1の上方に
配置されたアノード(図示せず)によって電子が引き寄
せられる。この時、電子放出電極13aから放出された
電子は、収束電極17の電界と反発して、上方のアノー
ドに向かって収束していく。この電界電子放出素子1を
表示装置などに用いる場合、収束電極17を設けること
によってクロストークを防止することができる。
【0030】尚、溝15,15a及び収束電極17以外
の電界電子放出素子の構成は、実施形態1又は4と同様
であるので、その説明は省略する。 (実施形態6)本実施形態では、実施形態3の電界電子
放出素子において、図6に示すように、電子放出電極1
3a及び電子引出し電極13bを夫々貫通してシリコン
からなる支持層26に達する溝15bをエッチングによ
って形成することにより、電子放出電極13aと電子引
出し電極13bとの間に配線用電極27を形成してい
る。すなわち、実施形態3で説明した製造工程が終了し
た後に、電界電子放出素子1にフォトレジストを再度コ
ーティングし、フォトリソグラフィーによって所望のエ
ッチングパターンを形成し、エッチングを行って、電子
放出電極13a又は電子引出し電極13bと配線用電極
27とを夫々分離する溝15aを形成している。
【0031】この電界電子放出素子1では、各電極の下
部にシリコンからなる支持層26が形成されている。従
って、支持層26を抵抗層として用い、配線用電極27
に外部から電力を供給し、配線用電極27から支持層2
6を介して電子放出電極13aに電力を供給して、電子
放出電極13aから電子を放出させている。ところで、
電界電子放出素子では、一般に、安定で均一な放電を得
るために、抵抗層を設けて突出した放電を抑制する必要
があるが、本実施形態では、支持層26を抵抗層として
用いることにより放電の安定化を図っている。また、支
持層26は従来より抵抗層として用いられていたが、層
の厚みがせいぜい1μm程度であり、より高抵抗のもの
が望まれていた。本実施形態では、電子放出電極13a
と配線用電極27とを分離する溝15bの幅を数μmと
ることが可能であり、抵抗層として従来のものよりも高
抵抗のものを得ることができる。 (実施形態7)本実施形態の電界電子放出素子では、図
7に示すように、ガラス基板11上にシリコンなどから
なる支持層26と、電子放出電極又は電子引出し電極に
切り替えて用いられる電極13とを交互に3段積層し、
支持層26と電極13とを貫通してガラス基板11に到
達する溝15を形成している。
【0032】この電界電子放出素子1では、同一面積内
に配設できる電子放出電極の数が、電極13が1層のも
のに比べて3倍になるので、同じ電流密度を得るために
必要な1電極当たりの電流が1層のものに比べて1/3
に減少する。したがって、電界電子放出素子1の破損確
率が減少し、信頼性を向上させることができる。また、
同一面積内に配設できる電子放出電極の数が増加するの
で、電界電子放出素子1の電流密度を高くすることもで
きる。
【0033】尚、本実施形態では、電極13が3層形成
されたものについて説明したが、3層以外でも良く、多
層になるほど電子放出電極の数が増加し、1電極当たり
の電流を低く、或いは、電流密度を高くすることができ
る。また、本実施形態の平面構造は、実施形態1と同様
であり図1(a)に示すように、電極13は尖端部14
が1列に繋がった構造となっており、多層に積層された
電極13の内、最上層の電極13に外部から電力を供給
している。この時、支持層26を抵抗層として、最上層
の電極13から下層の電極13に支持層26を介して電
力が供給されている。
【0034】ところで、多層に電極13を積層した構造
では、製造上の理由により、図11に示すように、上層
ほど電極13及び支持層26の幅が狭くなっているの
で、上層ほど対向する電極13間の間隔が広くなってい
る。ここで、最上層の電極13に電力を供給すると、下
層の電極13は支持層26を介して電力が供給されるの
で、各層間の電圧降下によって、下層の電極13に印加
される電圧は、最上層の電極13に印加される電圧より
も低くなる。一方、下層の電極13の方が、上層に比べ
て、電極13間の間隔が狭くなっており、放電に必要な
電圧が低くなっている。したがって、上層から下層へ行
くにつれて、電極13に印加される電圧が低下するとと
もに、放電に必要な電圧も低下するので、電圧降下によ
って電極13の印加電圧が低下しても問題ない。すなわ
ち、上層と下層との電極13の間隔の違いが、電圧降下
による印加電圧の低下を相殺することができ、各層の電
極13の放電特性を均一化することができる。
【0035】一方、実施形態2のように、溝15を格子
状に形成し、各電極13に4個の尖端部14を設けると
ともに、支持層26とガラス基板11との間に電極13
に給電するための配線を設け、各電極13に下部から給
電を行ってもよい。この場合、電極1個当たりの尖端部
14の数を増やすことにより、単位面積当たりの電子放
出電極の密度を高めることができる。製造時、電極13
に設けられた尖端部14の形状や、対向する尖端部14
間の距離を適性に保つのは必ずしも容易ではなく歩留り
が悪いが、尖端部14の絶対数を多くすることによっ
て、歩留りが悪くても適性な形状の尖端部14の数を多
くすることができ、電界電子放出素子1の品質を高める
ことができる。
【0036】尚、支持層26及び電極13が多層に積層
されている以外は、実施形態1の電界電子放出素子の構
成と同様であるので、その説明は省略する。 (実施形態8)本実施形態では、実施形態7の多層構造
の電界電子放出素子1を、図16に示すような、従来の
表示装置に用いている。
【0037】この表示装置は、図8に示すように、電極
13が3層に積層された電界電子放出素子1と、電界電
子放出素子1に電圧を印加する入力部4と、入力部4の
入力電圧を時間的に分割された3つの入力電圧に変換し
て各層の電極13に印加する入力変換部5とを備えてい
る。ここで、電子放出電極と電子引出し電極との間に所
定の電圧を印加することによって、電子放出電極から電
子引出し電極へ電子を放出させる。
【0038】入力変換部5は、入力部4の入力電圧を時
間的に3分割して各層の電極13に順番に印加すること
により、各電極13は入力部4から電圧が入力された期
間の1/3の期間のみ順番に放電して、残りの2/3の
期間は休止することができ、全体としては連続的に放電
することができる。したがって、各電極13に2/3の
休止期間を夫々設けることができるので、休止期間中に
放電によって上昇した尖端部14の温度を冷却すること
ができる。ここで、電界電子放出素子1を直流で連続的
に駆動した場合と、1/4程度のデューティ比で駆動し
た場合を比較すると、後者の場合の方が電界電子放出素
子1が破壊しにくいという結果があり、3〜4層構造の
電極を設けて各層の電極を交番駆動させれば、電界電子
放出素子1の破損を低減でき、表示装置の信頼性を向上
させることができる。
【0039】また、図9に示すように、入力変換部5の
代わりに、入力部4の入力電圧を3つの入力電圧に分割
して各層の電極13に印加するデコーダ6を設け、階調
表示を行うこともできる。ここで、デコーダ6から印加
された電圧によって、各層の電極13の放電がオン/オ
フされて、全電極13の放電が停止した状態も含めて4
階調の表示を行うことができる。さらに、デューティ制
御の階調表示と組み合わることにより、表示可能な階調
数を増加することができる。
【0040】尚、電界電子放出素子1の構成は実施形態
1又は7と同様であるので、その説明は省略する。 (実施形態9)本実施形態の電界電子放出素子を用いる
表示装置は、図10に示すように、電極13及び支持層
26が多層に積層された電界電子放出素子を表示装置の
スペーサーに兼用した構造となっている。ここで、電界
電子放出素子は、ガラス基板11と、ガラス基板11上
に交互に積層された支持層26及び電極13と、支持層
26及び電極13を貫通してガラス基板11に到達する
溝15とを備えている。表示装置3は、多層に積層され
た支持層26及び電極13をスペーサーと兼用して、支
持層26の上面に蛍光体層31と透明導電膜32と前面
ガラス33とからなるアノード36を載置した構造とな
っている。多層に積層された支持層26及び電極13を
スペーサーに兼用することにより、別途スペーサーを設
ける必要がなく、スペーサーによる空間の無駄を無くす
ことができるとともに、製造工程の簡素化が図れる。ま
た、電極13を多層に積層しているので、単位面積当た
りの電子放出電極の数が増加し、放電電流の電流密度を
高めることができるので、表示装置3の輝度を明るくす
ることができる。ここで、電子放出電極から放出された
電子は、比較的高電圧が印加されたアノード36に引き
寄せられ、蛍光体層31に衝突して、蛍光体層31を励
起する。その脱励起によって、蛍光体層31で発光が生
じる。
【0041】尚、電界電子放出素子の構成は、実施形態
1又は7と同様であるので、その説明は省略する。 (実施形態10)本実施形態の電界電子放出素子は、図
11に示すように、ガラス基板11と、ガラス基板11
上に交互に2層ずつ積層されたシリコンからなる支持層
26及びタングステンからなる電極13と、電極13の
端面に平面方向に突出して形成された尖端部14とを備
えている。
【0042】この電界電子放出素子1の製造方法は、実
施形態3で説明した製造方法と基本的に同じであり、ま
ず、ガラス基板11に例えばシリコンからなる支持層2
6とタングステンからなる電極13とを交互に2層ずつ
積層する。さらに、電極13上にアルミニウム(図示せ
ず)を積層し、図3(d)と同様のレジストパターンを
フォトリソグラフィーによって形成し、アルミニウムを
エッチングした後、反応性エッチングを行って、支持層
26及び電極13をエッチングする。このとき、平面方
向のエッチングを抑制するような条件でエッチングする
ことにより、図11に示すような断面形状を得ることが
できる。また、CF4 などを用いてエッチングを行うこ
とにより、電極13よりも支持層26のエッチングレー
トが速くなるので、電極13の端面に形成された尖端部
14を平面方向において突出させることができる。
【0043】尚、電極13の材質はタングステンに限定
するものではなく、タングステン以外の例えばモリブデ
ン等の高融点金属を用いても良い。また、支持層26の
材質もシリコン以外でもよく、エッチングレートが電極
13より若干速いものであれば使用可能であり、例え
ば、タングステンとモリブデンといった金属の組み合わ
せでも良い。このように、支持層26に半導体又は金属
を用いることにより、多層に積層された電極13間が電
気的に接続されるので、各電極13と外部とを電気的に
接続する取り出し部は1ヵ所のみで良い。 (実施形態11)本実施形態の電界電子放出素子は、図
12に示すように、ガラス基板11と、ガラス基板11
上に交互に2層ずつ積層されたSiO2 からなる絶縁層
12及びタングステンからなる電極13と、電極13の
端面に平面方向に突出して形成された尖端部14とを備
えており、各電極13,13の一方の端面には外部から
の配線を接続するための配線取り出し部21a,21b
が設けられている。
【0044】この電界電子放出素子1の製造方法は、実
施形態3又は10と略同様であり、絶縁層12及び電極
13をCF4 及び水素ガスを用いてエッチングしてい
る。また、各電極13に形成した配線取り出し部21
a,21bは、フォトリソグラフィーとエッチングを繰
り返すことによって製造している。ここで、配線取り出
し部21a,21bに外部から配線を接続することによ
り、各電極13に所定の電圧を供給して、電子放出電極
から電子を放出させている。 (実施形態12)本実施形態の電界電子放出素子は、図
13に示すように、表面に予め凹凸が形成されガラス基
板11と、ガラス基板11上に形成された絶縁層12
と、絶縁層12上に形成された電子放出電極13a及び
電子引出し電極13bとを備えている。
【0045】ここで、ガラス基板11には凹凸が設けら
れているので、凸部に形成された電子放出電極13aの
方が、凹部に形成された電子引出し電極13bよりも高
さが高くなっている。ところで、電子放出電極13aが
電子引出し電極13bよりやや高い方が、電子放出電極
13aから放出された電子を表示装置の前面のアノード
に収束させやすいので、ガラス基板11に凹凸を設け、
電子放出電極13aの高さを電子引出し電極13bより
も高くすることによって、表示装置の表示を安定させて
いる。
【0046】但し、本実施形態では、凸部に形成した電
極を電子放出電極13a、凹部に形成した電極を電子引
出し電極13bとして用いているので、電極の用途を切
り替えることができず、交流駆動することはできない。
【0047】
【発明の効果】上述のように、請求項1の発明は、複数
の材質が積層されるとともに、下層及び上層を貫通する
電子放出空間としての溝と、溝によって分割された上層
の端面に設けられた平面方向に突出する尖端部とを備
え、溝の下層部分を上層部分よりも幅広とし、溝を介し
て隣接する上層の尖端部を対向させて、一方の尖端部を
電子放出電極、他方の尖端部を電子引出し電極として用
いているので、対向する尖端部の間隔を小さくすること
ができ、電子放出電極の実装密度を高めることができる
という効果がある。また、尖端部の間隔が狭いので、強
い電界集中が発生し、比較的低い印加電圧で大きな放電
電流を発生できるという効果もある。さらに、尖端部を
電子放出電極と電子引出し電極に切り替えて交流駆動す
ることによって、電子放出電極の使用期間を短縮するこ
とができ、電子放出電極の長寿命化、信頼性の向上が図
れるという効果がある。
【0048】請求項2の発明は、尖端部を平面内の4方
向に突出させ、電極用の配線を上層の下部に形成してお
り、単位面積当たりの電子放出電極の数を増やすことが
できるので、電子放出電極の実装密度を高めることがで
きるという効果がある。請求項3の発明は、尖端部を平
面内の2方向に突出させ、電極を1列に繋げており、1
列に繋がった電極に1ヵ所から給電することができるの
で、外部からの給電が容易になるという効果がある。
【0049】請求項4の発明は、下層及び上層が上下に
複数段積層されており、電極を立体的に配置することに
より、単位面積当たりの電子放出電極の数をさらに増や
すことができ、電子放出電極の実装密度をさらに高める
ことができるという効果がある。請求項5の発明は、複
数の材質からなる層を積層し、層上にフォトリソグラフ
ィー等の印刷技術によって複数の丸孔が開口したマスク
パターンを形成し、反応性イオンエッチングを行って層
上の隣接する丸孔間の最近接部を細くして、丸孔間が僅
かに離れた状態を形成することにより、電極の間隔を小
さくすることができので、実装密度を高めた電界電子放
出素子の製造方法を実現できるという効果がある。
【0050】請求項6の発明は、複数の材質からなる層
を所望の段数だけ繰り返し積層し、層上にフォトリソグ
ラフィー等の印刷技術によって複数の丸孔が開口したマ
スクパターンを形成し、反応性イオンエッチングを行っ
て層上の隣接する丸孔間の最近接部を細くして、丸孔間
が僅かに離れた状態を形成することにより、各層に形成
された電極の間隔を小さくすることができるので、実装
密度をさらに高めた電界電子放出素子の製造方法を実現
できるという効果がある。
【0051】請求項7の発明は、電界電子放出素子と、
電界電子放出素子に対向して配置される蛍光体層と透明
導電膜とガラス等の透明基板とからなるアノードとを備
え、電界電子放出素子とアノードによって挟まれた空間
を真空に保持しており、表示装置の単位面積当たりの放
電電流を高めることができるので、高輝度の表示装置を
実現できるという効果がある。請求項8の発明は、複数
段積層された電界電子放出素子がアノードと接するとと
もに、アノードを支持しており、複数段積層された電界
電子放出素子をスペーサーと兼用することができ、製造
工程を簡素化できるという効果がある。また、スペーサ
ーを別途設ける必要がないので、空間を有効し使用でき
るという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の電界電子放出素子を示し、(a)
は平面図、(b)は断面図である。
【図2】実施形態2の電界電子放出素子を示し、(a)
は平面図、(b)は断面図である。
【図3】実施形態3の電界電子放出素子を示し、(a)
〜(c)は各製造工程を示す断面図、(d)はマスクパ
ターンの平面図である。
【図4】実施形態4の電界電子放出素子を示す断面図で
ある。
【図5】実施形態5の電界電子放出素子を示し、(a)
は平面図、(b)は断面図である。
【図6】実施形態6の電界電子放出素子を示す断面図で
ある。
【図7】実施形態7の電界電子放出素子を示す断面図で
ある。
【図8】実施形態8の表示装置を示す説明図である。
【図9】同上の別の表示装置を示す説明図である。
【図10】実施形態9の表示装置を示す断面図である。
【図11】実施形態10の電界電子放出素子を示す断面
図である。
【図12】実施形態11の電界電子放出素子を示す断面
図である。
【図13】実施形態12の電界電子放出素子を示す断面
図である。
【図14】従来の電界電子放出素子を示し、(a)は平
面図、(b)は断面図である。
【図15】(a)〜(d)は同上の各製造工程を示す断
面図である。
【図16】同上の電界電子放出素子を用いる表示装置を
示す断面図である。
【符号の説明】
11 ガラス基板 12 絶縁層 13 電極 14 尖端部 15 溝

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の材質が積層されるとともに、下層及
    び上層を貫通する電子放出空間としての溝と、前記溝に
    よって分割された前記上層の端面に設けられた平面方向
    に突出する尖端部とを備え、前記溝の前記下層部分を前
    記上層部分よりも幅広とし、前記溝を介して隣接する前
    記上層の前記尖端部を対向させて、一方の前記尖端部を
    電子放出電極、他方の前記尖端部を電子引出し電極とし
    て用いて成ることを特徴とする電界電子放出素子。
  2. 【請求項2】前記尖端部を前記平面内の4方向に突出さ
    せ、前記電極用の配線を前記上層の下部に形成して成る
    ことを特徴とする請求項1記載の電界電子放出素子。
  3. 【請求項3】前記尖端部を前記平面内の2方向に突出さ
    せ、前記電極を1列に繋げて成ることを特徴とする請求
    項1記載の電界電子放出素子。
  4. 【請求項4】前記下層及び上層が上下に複数段積層され
    て成ることを特徴とする請求項1記載の電界電子放出素
    子。
  5. 【請求項5】請求項2又は3記載の電界電子放出素子を
    製造するにあたり、複数の材質からなる層を積層し、前
    記層上にフォトリソグラフィー等の印刷技術によって複
    数の丸孔が開口したマスクパターンを形成し、反応性イ
    オンエッチングを行って前記層上の隣接する前記丸孔間
    の最近接部を細くして、前記丸孔間が僅かに離れた状態
    を形成することを特徴とする電界電子放出素子の製造方
    法。
  6. 【請求項6】請求項4記載の電界電子放出素子を製造す
    るにあたり、複数の材質からなる層を所望の段数だけ繰
    り返し積層し、前記層上にフォトリソグラフィー等の印
    刷技術によって複数の丸孔が開口したマスクパターンを
    形成し、反応性イオンエッチングを行って前記層上の隣
    接する前記丸孔間の最近接部を細くして、前記丸孔間が
    僅かに離れた状態を形成することを特徴とする電界電子
    放出素子の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1記載の電界電子放出素子を用いる
    表示装置であって、前記電界電子放出素子と、前記電界
    電子放出素子に対向して配置される蛍光体層と透明導電
    膜とガラス等の透明基板とからなるアノードとを備え、
    前記電界電子放出素子と前記アノードによって挟まれた
    空間を真空に保持して成ることを特徴とする電界電子放
    出素子を用いる表示装置。
  8. 【請求項8】複数段積層された前記電界電子放出素子が
    前記アノードと接するとともに、前記アノードを支持し
    て成ることを特徴とする請求項7記載の電界電子放出素
    子を用いる表示装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007080626A (ja) * 2005-09-13 2007-03-29 Toppan Printing Co Ltd 電子放出型電極及びその製造方法

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