JPH09250708A - 微粉炭焚ボイラの運転方法 - Google Patents
微粉炭焚ボイラの運転方法Info
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- JPH09250708A JPH09250708A JP5783996A JP5783996A JPH09250708A JP H09250708 A JPH09250708 A JP H09250708A JP 5783996 A JP5783996 A JP 5783996A JP 5783996 A JP5783996 A JP 5783996A JP H09250708 A JPH09250708 A JP H09250708A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スラッギング性の高い又は激しい石炭を焚い
ても燃焼灰の付着、成長を未然に防止し、ボイラを高効
率に維持する。 【解決手段】 燃焼灰が微粉炭焚ボイラ2の伝熱面に付
着する程度を示すスラッギング性を火炉3内又は火炉の
出口4の燃焼ガス温度の変化によって判断し、該スラッ
ギング性が高い又は激しいと判断した場合には、微粉炭
焚ボイラ2のボイラ負荷を下げるか、石炭Aと該石炭A
よりスラッギング性の低い石炭Bとを混合した石炭Cに
切り替えるか、伝熱面に付着した燃焼灰を除去するスー
トブロワ16を起動し、その回数を増やすかの内、少な
くとも一つを行なう運転に切り替える。
ても燃焼灰の付着、成長を未然に防止し、ボイラを高効
率に維持する。 【解決手段】 燃焼灰が微粉炭焚ボイラ2の伝熱面に付
着する程度を示すスラッギング性を火炉3内又は火炉の
出口4の燃焼ガス温度の変化によって判断し、該スラッ
ギング性が高い又は激しいと判断した場合には、微粉炭
焚ボイラ2のボイラ負荷を下げるか、石炭Aと該石炭A
よりスラッギング性の低い石炭Bとを混合した石炭Cに
切り替えるか、伝熱面に付着した燃焼灰を除去するスー
トブロワ16を起動し、その回数を増やすかの内、少な
くとも一つを行なう運転に切り替える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微粉炭焚ボイラとそ
の運転方法及びこの微粉炭焚ボイラで使用されるスラッ
ギング性判断装置に係わり、特に多炭種対応が要求され
る微粉炭焚ボイラの性能を高効率に維持する微粉炭焚ボ
イラとその運転方法及びこの微粉炭焚ボイラのスラッギ
ング性判断装置に関するものである。
の運転方法及びこの微粉炭焚ボイラで使用されるスラッ
ギング性判断装置に係わり、特に多炭種対応が要求され
る微粉炭焚ボイラの性能を高効率に維持する微粉炭焚ボ
イラとその運転方法及びこの微粉炭焚ボイラのスラッギ
ング性判断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、微粉炭焚ボイラは、一般的には原
料の石炭を粉砕機で粉砕した後、分級機で所定の大きさ
以下に分級し、搬送用空気(一次空気)で微粉炭バーナ
へ供給する直接燃焼方式を用いている。ここで使用され
る粉砕機としては分級機を内蔵した堅型ミルが主流を占
めている。以下、微粉炭焚ボイラシステムの一例を説明
する。
料の石炭を粉砕機で粉砕した後、分級機で所定の大きさ
以下に分級し、搬送用空気(一次空気)で微粉炭バーナ
へ供給する直接燃焼方式を用いている。ここで使用され
る粉砕機としては分級機を内蔵した堅型ミルが主流を占
めている。以下、微粉炭焚ボイラシステムの一例を説明
する。
【0003】図30は、微粉炭焚ボイラシステムの概略
系統図である。微粉炭焚ボイラシステム1は、微粉炭焚
ボイラ2と、この微粉炭焚ボイラ2の微粉炭バーナ7に
対し微粉炭を供給する堅型ミル18と、微粉炭焚ボイラ
2に対し一次空気及び二次空気を供給する押込通風機1
9と、堅型ミル18に対し一次空気Bを供給する一次空
気用押込通風機20と、微粉炭焚ボイラ2及び堅型ミル
18に供給される空気を予熱する空気予熱器21と、微
粉炭焚ボイラ2の燃焼ガスが導かれる集塵機22と、脱
硝装置23と、誘引通風機24及び脱硫装置25とから
主に構成されている。
系統図である。微粉炭焚ボイラシステム1は、微粉炭焚
ボイラ2と、この微粉炭焚ボイラ2の微粉炭バーナ7に
対し微粉炭を供給する堅型ミル18と、微粉炭焚ボイラ
2に対し一次空気及び二次空気を供給する押込通風機1
9と、堅型ミル18に対し一次空気Bを供給する一次空
気用押込通風機20と、微粉炭焚ボイラ2及び堅型ミル
18に供給される空気を予熱する空気予熱器21と、微
粉炭焚ボイラ2の燃焼ガスが導かれる集塵機22と、脱
硝装置23と、誘引通風機24及び脱硫装置25とから
主に構成されている。
【0004】押込通風機19は燃焼用空気(一次空気、
二次空気)を供給するもので、燃焼用空気の一部は空気
予熱器21を介して微粉炭焚ボイラ2の火炉3に供給さ
れる。又、燃焼用空気の他の部分は一次空気押込通風機
20によって加圧され、更に、その一部が空気予熱器2
1を経由して、火炉3に供給され、他の部分は空気予熱
器21を通らずに堅型ミル18に供給される。この堅型
ミル18の上部には石炭Iを投入するバンカ27と、バ
ンカ27から堅型ミル18に石炭Iを供給する給炭機2
8が設けられ、必要な量の石炭Iが給炭管29から堅型
ミル18内に供給される。通常、堅型ミル18は6台前
後配備されている。
二次空気)を供給するもので、燃焼用空気の一部は空気
予熱器21を介して微粉炭焚ボイラ2の火炉3に供給さ
れる。又、燃焼用空気の他の部分は一次空気押込通風機
20によって加圧され、更に、その一部が空気予熱器2
1を経由して、火炉3に供給され、他の部分は空気予熱
器21を通らずに堅型ミル18に供給される。この堅型
ミル18の上部には石炭Iを投入するバンカ27と、バ
ンカ27から堅型ミル18に石炭Iを供給する給炭機2
8が設けられ、必要な量の石炭Iが給炭管29から堅型
ミル18内に供給される。通常、堅型ミル18は6台前
後配備されている。
【0005】この堅型ミル18内で粉砕された微粉炭
は、送炭管30を経由して微粉炭バーナ7に供給され、
空気予熱器21から直接送られる二次空気と一緒になっ
て微粉炭焚ボイラ2の火炉3内で燃焼される。燃焼によ
って生じた排ガスは、誘引通風機24によって吸引さ
れ、集塵機22に導かれ排ガス中のダストが集塵され、
引き続いて脱硝装置23により窒素酸化物が除去され
る。これらの排ガスは、空気予熱器21のエレメントを
介して一次空気、二次空気を加熱した後、脱硫装置25
により硫黄酸化物が除去されて排気される。
は、送炭管30を経由して微粉炭バーナ7に供給され、
空気予熱器21から直接送られる二次空気と一緒になっ
て微粉炭焚ボイラ2の火炉3内で燃焼される。燃焼によ
って生じた排ガスは、誘引通風機24によって吸引さ
れ、集塵機22に導かれ排ガス中のダストが集塵され、
引き続いて脱硝装置23により窒素酸化物が除去され
る。これらの排ガスは、空気予熱器21のエレメントを
介して一次空気、二次空気を加熱した後、脱硫装置25
により硫黄酸化物が除去されて排気される。
【0006】図31は、微粉炭焚ボイラのスラッギング
ゾーンを示す縦断面図である。火炉3のスラッギングす
る所謂スラッギングゾーンを斜線で示したもので、微粉
炭焚ボイラにおいては、特に燃焼させた際に低融点の燃
焼灰を生ずる石炭を使用した時に火炉の伝熱面への燃焼
灰付着(以下、伝熱面への燃焼灰付着を「スラッギン
グ」と称し、その燃焼灰付着程度を「スラッギング性」
と称する)が問題となる。微粉炭バーナ7で燃焼中の微
粉炭粒子のピーク温度は、2000℃以上にも達すると
言われており、微粉炭中の燃焼灰は、一部若しくは全部
が溶融する。ボイラ火炉3の壁は、内側に水、蒸気が流
れる伝熱管で構成されており、燃焼ガスの熱は伝熱管を
通して水、蒸気側へ吸収され、熱交換に伴って燃焼ガス
の温度は低下する。大部分の燃焼灰粒子は燃焼ガスの温
度低下に伴って冷却され、ボイラの出口15から上記集
塵機22へ運ばれ捕集される。
ゾーンを示す縦断面図である。火炉3のスラッギングす
る所謂スラッギングゾーンを斜線で示したもので、微粉
炭焚ボイラにおいては、特に燃焼させた際に低融点の燃
焼灰を生ずる石炭を使用した時に火炉の伝熱面への燃焼
灰付着(以下、伝熱面への燃焼灰付着を「スラッギン
グ」と称し、その燃焼灰付着程度を「スラッギング性」
と称する)が問題となる。微粉炭バーナ7で燃焼中の微
粉炭粒子のピーク温度は、2000℃以上にも達すると
言われており、微粉炭中の燃焼灰は、一部若しくは全部
が溶融する。ボイラ火炉3の壁は、内側に水、蒸気が流
れる伝熱管で構成されており、燃焼ガスの熱は伝熱管を
通して水、蒸気側へ吸収され、熱交換に伴って燃焼ガス
の温度は低下する。大部分の燃焼灰粒子は燃焼ガスの温
度低下に伴って冷却され、ボイラの出口15から上記集
塵機22へ運ばれ捕集される。
【0007】図32は、図31におけるスラッギングが
発生する個所の一例を示す縦断面図である。微粉炭バー
ナ7周辺部に燃焼灰が付着したスラッギングS1及び吊
り下げ過熱器5周辺に付着したスラッギングS2を示し
たもので、燃焼灰粒子の一部は、火炉3の伝熱管へ衝突
し急冷される。その際、燃焼灰の付着力が強い場合には
伝熱管に強固に付着し成長する。付着力が弱い場合に
は、伝熱管に衝突しても、付着しないか、又は付着した
後ある程度成長すると剥がれ落ちて、火炉底部に落下し
て捕集される。
発生する個所の一例を示す縦断面図である。微粉炭バー
ナ7周辺部に燃焼灰が付着したスラッギングS1及び吊
り下げ過熱器5周辺に付着したスラッギングS2を示し
たもので、燃焼灰粒子の一部は、火炉3の伝熱管へ衝突
し急冷される。その際、燃焼灰の付着力が強い場合には
伝熱管に強固に付着し成長する。付着力が弱い場合に
は、伝熱管に衝突しても、付着しないか、又は付着した
後ある程度成長すると剥がれ落ちて、火炉底部に落下し
て捕集される。
【0008】図33は、燃焼灰が粘着性を有する範囲を
示す説明図である。石炭の粘着性のある範囲80を斜線
で示したもので、曲線78はスラッギング性の高い石
炭、曲線79はスラッギング性の低い石炭を示す。石炭
が燃焼して発生する燃焼灰のスラッギング性は、その粘
度とある程度の相関があることが知られている。即ち、
燃焼灰の粘度が250から10,000ポイズの範囲に
あると、燃焼灰に粘着性があり伝熱管に付着しやすい。
燃焼灰の粘度が10,000ポイズを越える場合には、
燃焼灰の粘着性がほとんどなく燃焼灰は固まっている状
態である。又、250ポイズ未満の場合には燃焼灰が溶
融して液状化しており、伝熱管を伝わって下へ流れ落ち
る状態となる。
示す説明図である。石炭の粘着性のある範囲80を斜線
で示したもので、曲線78はスラッギング性の高い石
炭、曲線79はスラッギング性の低い石炭を示す。石炭
が燃焼して発生する燃焼灰のスラッギング性は、その粘
度とある程度の相関があることが知られている。即ち、
燃焼灰の粘度が250から10,000ポイズの範囲に
あると、燃焼灰に粘着性があり伝熱管に付着しやすい。
燃焼灰の粘度が10,000ポイズを越える場合には、
燃焼灰の粘着性がほとんどなく燃焼灰は固まっている状
態である。又、250ポイズ未満の場合には燃焼灰が溶
融して液状化しており、伝熱管を伝わって下へ流れ落ち
る状態となる。
【0009】図34は、スラッギング性の違いによる微
粉炭焚ボイラの大きさの相違を示し、(A)はスラッギ
ング性が低/中の場合、(B)はスラッギング性が高の
場合、(C)はスラッギング性が激しい場合、を各々示
す。一般に火炉3の伝熱管近傍のガス温度は1500℃
未満の領域がほとんど占めており、燃焼灰の溶融点の高
い微粉炭(通常、1500℃以上)の場合には、火炉3
の伝熱管への燃焼灰付着は少ない。溶融点が1500℃
未満の微粉炭は、伝熱管近傍のガス温度雰囲気(110
0〜1500℃)で燃焼灰が粘着性(粘度が250〜1
0,000ポイズの範囲にある)を帯び、火炉3の伝熱
管への燃焼灰の付着が多くなる。このような場合には、
図34(B)、(C)に示すようにボイラ火炉3を大き
くして、火炉3の伝熱管の面積を増大させ、火炉3の燃
焼ガス温度を下げると共に、伝熱管に付着した燃焼灰を
除去することを目的とした高圧スチームによるスートブ
ロワ16、17を多数設けて対処している。スートブロ
ワ16は微粉炭ボイラの運転初期に使用し、スラッギン
グが発生しボイラの運転に支障のある場合には更に運転
経過と共にスートブロワ17を追加使用する。尚、図3
0〜34において、同じ作用、構造部分には同じ参照番
号を付けている。
粉炭焚ボイラの大きさの相違を示し、(A)はスラッギ
ング性が低/中の場合、(B)はスラッギング性が高の
場合、(C)はスラッギング性が激しい場合、を各々示
す。一般に火炉3の伝熱管近傍のガス温度は1500℃
未満の領域がほとんど占めており、燃焼灰の溶融点の高
い微粉炭(通常、1500℃以上)の場合には、火炉3
の伝熱管への燃焼灰付着は少ない。溶融点が1500℃
未満の微粉炭は、伝熱管近傍のガス温度雰囲気(110
0〜1500℃)で燃焼灰が粘着性(粘度が250〜1
0,000ポイズの範囲にある)を帯び、火炉3の伝熱
管への燃焼灰の付着が多くなる。このような場合には、
図34(B)、(C)に示すようにボイラ火炉3を大き
くして、火炉3の伝熱管の面積を増大させ、火炉3の燃
焼ガス温度を下げると共に、伝熱管に付着した燃焼灰を
除去することを目的とした高圧スチームによるスートブ
ロワ16、17を多数設けて対処している。スートブロ
ワ16は微粉炭ボイラの運転初期に使用し、スラッギン
グが発生しボイラの運転に支障のある場合には更に運転
経過と共にスートブロワ17を追加使用する。尚、図3
0〜34において、同じ作用、構造部分には同じ参照番
号を付けている。
【0010】一方、わが国が燃料として輸入する石炭の
輸入先は多岐にわたり、その性状も多種多様である。今
まで、わが国では燃料比(固定炭素量/揮発分量)が1
〜3程度の燃焼性が良好で、且つ、ボイラ内の伝熱管面
に燃焼灰が付着しにくい燃焼灰の溶融点が高い瀝青炭が
利用されてきた。有限な化石燃料を有効に利用する観点
から、わが国でも炭化度の低い亜瀝青炭や褐炭等もボイ
ラ用燃料として利用する要求が強まっている。従って、
将来微粉炭焚ボイラは、今まで以上に多種多様の石炭を
燃焼させるようになる。一般に亜瀝青炭や褐炭は燃焼灰
の溶融点が低く、ボイラ火炉の伝熱管面に溶融灰が付着
するスラッギング性が激しい。
輸入先は多岐にわたり、その性状も多種多様である。今
まで、わが国では燃料比(固定炭素量/揮発分量)が1
〜3程度の燃焼性が良好で、且つ、ボイラ内の伝熱管面
に燃焼灰が付着しにくい燃焼灰の溶融点が高い瀝青炭が
利用されてきた。有限な化石燃料を有効に利用する観点
から、わが国でも炭化度の低い亜瀝青炭や褐炭等もボイ
ラ用燃料として利用する要求が強まっている。従って、
将来微粉炭焚ボイラは、今まで以上に多種多様の石炭を
燃焼させるようになる。一般に亜瀝青炭や褐炭は燃焼灰
の溶融点が低く、ボイラ火炉の伝熱管面に溶融灰が付着
するスラッギング性が激しい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】石炭を輸入に頼ってい
るわが国では、今後、微粉炭焚ボイラは多種多様の石炭
を焚けるようにしなければならない。既設の微粉炭焚ボ
イラでスラッギングが激しい燃焼灰の溶融点が低い石炭
を焚く場合、伝熱管への燃焼灰付着防止対策として、ボ
イラ負荷を下げて石炭の燃焼量を落とし、火炉の燃焼ガ
ス温度を下げて運転するか、スラッギング性の低い石炭
を混入した混炭による運転に切り替えることが挙げられ
る。この切り替えのタイミングが遅れると、伝熱管に燃
焼灰が強固に付着、成長し、微粉炭焚ボイラに吸収され
る熱量が低下し、ボイラの熱効率が低下する。
るわが国では、今後、微粉炭焚ボイラは多種多様の石炭
を焚けるようにしなければならない。既設の微粉炭焚ボ
イラでスラッギングが激しい燃焼灰の溶融点が低い石炭
を焚く場合、伝熱管への燃焼灰付着防止対策として、ボ
イラ負荷を下げて石炭の燃焼量を落とし、火炉の燃焼ガ
ス温度を下げて運転するか、スラッギング性の低い石炭
を混入した混炭による運転に切り替えることが挙げられ
る。この切り替えのタイミングが遅れると、伝熱管に燃
焼灰が強固に付着、成長し、微粉炭焚ボイラに吸収され
る熱量が低下し、ボイラの熱効率が低下する。
【0012】更に、燃焼灰の付着、成長が進行すると、
ガス流路を閉塞するトラブル、ホッパ部へ巨大なクリン
カが落下してホッパ部が閉塞するトラブル或いはホッパ
部の伝熱管を破断するトラブル等が発生し、ボイラの運
転を停止しなければならない恐れがある。
ガス流路を閉塞するトラブル、ホッパ部へ巨大なクリン
カが落下してホッパ部が閉塞するトラブル或いはホッパ
部の伝熱管を破断するトラブル等が発生し、ボイラの運
転を停止しなければならない恐れがある。
【0013】一般に、石炭の性状は均質ではなく、同一
の炭種でも採掘した場所によって大きく異なることがあ
る。従って、予め石炭のスラッギング性をある程度予測
することは可能であるが、正確に予測することは困難で
ある。更に、石炭の燃焼灰組成又は燃焼灰の溶融点から
スラッギング性を評価する指標が幾つか提案され、スラ
ッギング性が、低い、中程度、高い及び激しいの4つの
段階に分類されている。しかしながら、これらの指標か
らの予測がはずれる石炭があることも知られている。
の炭種でも採掘した場所によって大きく異なることがあ
る。従って、予め石炭のスラッギング性をある程度予測
することは可能であるが、正確に予測することは困難で
ある。更に、石炭の燃焼灰組成又は燃焼灰の溶融点から
スラッギング性を評価する指標が幾つか提案され、スラ
ッギング性が、低い、中程度、高い及び激しいの4つの
段階に分類されている。しかしながら、これらの指標か
らの予測がはずれる石炭があることも知られている。
【0014】伝熱管に付着した燃焼灰はスートブロワを
用いて除去するが、スートブロワでは完全に除去でき
ず、除去範囲が限定されること、スートブロワによりス
チームを多量に使用すると発電プラントの効率を低下さ
せること等の問題がある。
用いて除去するが、スートブロワでは完全に除去でき
ず、除去範囲が限定されること、スートブロワによりス
チームを多量に使用すると発電プラントの効率を低下さ
せること等の問題がある。
【0015】既設の微粉炭焚ボイラでスラッギング性の
高い又は激しい石炭を焚いた場合、既設のスートブロワ
を用いても燃焼灰の除去を完全に行なうことは困難であ
る。従って、前述したようにボイラ負荷を下げるか混炭
による切り替えの操作を行なう必要がある。このタイミ
ングが遅れると火炉の伝熱管に燃焼灰が強固に付着し成
長する。このような状態ではスートブロワにより燃焼灰
を除去することが困難になる。燃焼灰が付着したまま運
転するとボイラの熱効率が下がることになり、燃料の浪
費になる。特に、スラッギングの予測が困難な石炭を焚
いた場合に、この切り替えのタイミングが遅れることが
多い。
高い又は激しい石炭を焚いた場合、既設のスートブロワ
を用いても燃焼灰の除去を完全に行なうことは困難であ
る。従って、前述したようにボイラ負荷を下げるか混炭
による切り替えの操作を行なう必要がある。このタイミ
ングが遅れると火炉の伝熱管に燃焼灰が強固に付着し成
長する。このような状態ではスートブロワにより燃焼灰
を除去することが困難になる。燃焼灰が付着したまま運
転するとボイラの熱効率が下がることになり、燃料の浪
費になる。特に、スラッギングの予測が困難な石炭を焚
いた場合に、この切り替えのタイミングが遅れることが
多い。
【0016】本発明の目的は、多種、多様な性状の石
炭、特にスラッギング性の予測困難な石炭を焚いてスラ
ッギング性の高い又は激しい場合には、タイミングよく
運転の切り替えを行なうことが出来、燃焼灰の付着、成
長を未然に防止し、ボイラの運転停止を避け、ボイラを
高効率に維持出来る微粉炭焚ボイラとその運転方法及び
微粉炭焚ボイラのスラッギング性判断装置を提供するこ
とである。
炭、特にスラッギング性の予測困難な石炭を焚いてスラ
ッギング性の高い又は激しい場合には、タイミングよく
運転の切り替えを行なうことが出来、燃焼灰の付着、成
長を未然に防止し、ボイラの運転停止を避け、ボイラを
高効率に維持出来る微粉炭焚ボイラとその運転方法及び
微粉炭焚ボイラのスラッギング性判断装置を提供するこ
とである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、微粉炭を火炉で燃焼させる微粉炭焚ボイラの
運転方法において、微粉炭の燃焼した燃焼灰が前記微粉
炭焚ボイラの伝熱面に付着する程度を示すスラッギング
性を判断し、該スラッギング性が高い又は激しいと判断
した場合には、前記微粉炭焚ボイラのボイラ負荷を下げ
るか、前記微粉炭と該微粉炭よりスラッギング性の低い
微粉炭とを混合した混炭に切り替えるか、前記伝熱面に
付着した燃焼灰を除去するスートブロワの起動回数を増
やすかの内、少なくとも一つを行なう運転に切り替える
ことである。
本発明は、微粉炭を火炉で燃焼させる微粉炭焚ボイラの
運転方法において、微粉炭の燃焼した燃焼灰が前記微粉
炭焚ボイラの伝熱面に付着する程度を示すスラッギング
性を判断し、該スラッギング性が高い又は激しいと判断
した場合には、前記微粉炭焚ボイラのボイラ負荷を下げ
るか、前記微粉炭と該微粉炭よりスラッギング性の低い
微粉炭とを混合した混炭に切り替えるか、前記伝熱面に
付着した燃焼灰を除去するスートブロワの起動回数を増
やすかの内、少なくとも一つを行なう運転に切り替える
ことである。
【0018】スラッギング性が高い又は激しい石炭を焚
いた場合には、火炉の伝熱面表面へ燃焼灰が付着する。
伝熱面への燃焼灰の付着量が増加すると、火炉伝熱面へ
の熱吸収量が減少し、火炉の燃焼ガス温度が上昇する。
この燃焼ガス温度の上昇を検知して、スートブロワを起
動させて伝熱面に付着した燃焼灰を除去すると共に、給
炭機から堅型ミルへ供給する石炭量を減少させ、ボイラ
で燃焼する微粉炭量を減らし火炉の燃焼ガス温度を下げ
る。これによって燃焼灰が伝熱面へ衝突する際には既に
固まり燃焼灰の付着性が低下するので、伝熱面への燃焼
灰の付着が抑制される。その結果、火炉の熱吸収量の低
下は非常に小さい。
いた場合には、火炉の伝熱面表面へ燃焼灰が付着する。
伝熱面への燃焼灰の付着量が増加すると、火炉伝熱面へ
の熱吸収量が減少し、火炉の燃焼ガス温度が上昇する。
この燃焼ガス温度の上昇を検知して、スートブロワを起
動させて伝熱面に付着した燃焼灰を除去すると共に、給
炭機から堅型ミルへ供給する石炭量を減少させ、ボイラ
で燃焼する微粉炭量を減らし火炉の燃焼ガス温度を下げ
る。これによって燃焼灰が伝熱面へ衝突する際には既に
固まり燃焼灰の付着性が低下するので、伝熱面への燃焼
灰の付着が抑制される。その結果、火炉の熱吸収量の低
下は非常に小さい。
【0019】更に、貯炭場において、スラッギング性が
低い石炭とスラッギング性の高い石炭とを混合した混炭
を堅型ミルで粉砕して微粉炭バーナへ送り火炉で燃焼さ
せるか、又はスラッギング性の低い石炭と高い石炭を別
々の堅型ミルで、粉砕して微粉炭バーナへ送り火炉で燃
焼させる。
低い石炭とスラッギング性の高い石炭とを混合した混炭
を堅型ミルで粉砕して微粉炭バーナへ送り火炉で燃焼さ
せるか、又はスラッギング性の低い石炭と高い石炭を別
々の堅型ミルで、粉砕して微粉炭バーナへ送り火炉で燃
焼させる。
【0020】従って、スラッギング性が高い又は激しい
と判断した場合には、微粉炭焚ボイラのボイラ負荷を下
げるか、燃焼している微粉炭とこの微粉炭よりスラッギ
ング性の低い微粉炭とを混合した混炭に切り替えるか、
伝熱面に付着した燃焼灰を除去するスートブロワの起動
回数を増やすかの内、少なくとも一つを行なう運転に切
り替えることにより、伝熱面への灰付着量が減少するの
で、火炉での熱吸収量も低下せず、又、スートブロワの
起動回数を増やすことによって伝熱面への燃焼灰付着を
防止できるので、最も簡単にスラッギングを防止出来、
スートブロワで消費されるスチーム量も増加せず、発電
プラントの効率が低下することがなく、伝熱面に燃焼灰
が強固に付着成長するのを防止し、ボイラ性能を高効率
に維持する。
と判断した場合には、微粉炭焚ボイラのボイラ負荷を下
げるか、燃焼している微粉炭とこの微粉炭よりスラッギ
ング性の低い微粉炭とを混合した混炭に切り替えるか、
伝熱面に付着した燃焼灰を除去するスートブロワの起動
回数を増やすかの内、少なくとも一つを行なう運転に切
り替えることにより、伝熱面への灰付着量が減少するの
で、火炉での熱吸収量も低下せず、又、スートブロワの
起動回数を増やすことによって伝熱面への燃焼灰付着を
防止できるので、最も簡単にスラッギングを防止出来、
スートブロワで消費されるスチーム量も増加せず、発電
プラントの効率が低下することがなく、伝熱面に燃焼灰
が強固に付着成長するのを防止し、ボイラ性能を高効率
に維持する。
【0021】更に、上記微粉炭焚ボイラの運転方法にお
いて、前記スラッギング性の判断は、前記火炉内の燃焼
ガス温度の変化又は前記火炉の出口の燃焼ガス温度の変
化を検知することにより行なうことである。火炉内の燃
焼ガス温度又は火炉の出口の燃焼ガス温度の変化を検知
することにより行なうことは、検知が容易で速やかに対
応出来る。
いて、前記スラッギング性の判断は、前記火炉内の燃焼
ガス温度の変化又は前記火炉の出口の燃焼ガス温度の変
化を検知することにより行なうことである。火炉内の燃
焼ガス温度又は火炉の出口の燃焼ガス温度の変化を検知
することにより行なうことは、検知が容易で速やかに対
応出来る。
【0022】更に、上記スラッギング性の判断は、前記
微粉炭焚ボイラの出口の燃焼ガス温度の変化を検知し、
前記微粉炭焚ボイラのバンク部での水、蒸気側の熱吸収
量を考慮して前記火炉内又は火炉の出口の燃焼ガス温度
の変化を推定すること、又は、ボイラ出口のNOx濃度
の変化を検知し、前記火炉内又は火炉の出口の燃焼ガス
温度の変化を推定することにより行なうことである。ボ
イラの出口の燃焼ガス温度又はNOx濃度の変化を検知
することにより火炉内又は火炉の出口の燃焼ガス温度の
変化を推定することにより行なうことは、温度の測定が
容易で比較的容易にスラッギングを防止出来ると共に、
実施に際してかかるコストが小さい。
微粉炭焚ボイラの出口の燃焼ガス温度の変化を検知し、
前記微粉炭焚ボイラのバンク部での水、蒸気側の熱吸収
量を考慮して前記火炉内又は火炉の出口の燃焼ガス温度
の変化を推定すること、又は、ボイラ出口のNOx濃度
の変化を検知し、前記火炉内又は火炉の出口の燃焼ガス
温度の変化を推定することにより行なうことである。ボ
イラの出口の燃焼ガス温度又はNOx濃度の変化を検知
することにより火炉内又は火炉の出口の燃焼ガス温度の
変化を推定することにより行なうことは、温度の測定が
容易で比較的容易にスラッギングを防止出来ると共に、
実施に際してかかるコストが小さい。
【0023】更に、上記いずれかの微粉炭焚ボイラの運
転方法において、前記燃焼ガス温度の変化の検知に音響
式温度計を使用することである。燃焼ガス温度の変化の
検知に音響式温度計を使用することにより、音響式温度
計は非接触であるので、測定部に燃焼灰が付着すること
もなく長時間に渡って正確な温度を測定することが出
来、確実に信頼性の高い温度変化を検知出来る。
転方法において、前記燃焼ガス温度の変化の検知に音響
式温度計を使用することである。燃焼ガス温度の変化の
検知に音響式温度計を使用することにより、音響式温度
計は非接触であるので、測定部に燃焼灰が付着すること
もなく長時間に渡って正確な温度を測定することが出
来、確実に信頼性の高い温度変化を検知出来る。
【0024】又、スラッギング性の判断は、前記火炉か
ら導入した燃焼ガスからスラッギング性を判断するスラ
ッギング性判断装置を備えることにより行なうことであ
る。ボイラ火炉から直接燃焼ガスを導入し、燃焼灰粒子
の付着性を判断するので、燃焼灰の付着性、即ちスラッ
ギング性を高精度に判定出来、スラッギング性の判断の
信頼性を確保すると共に、スラッギング性判断装置の保
守が容易である。
ら導入した燃焼ガスからスラッギング性を判断するスラ
ッギング性判断装置を備えることにより行なうことであ
る。ボイラ火炉から直接燃焼ガスを導入し、燃焼灰粒子
の付着性を判断するので、燃焼灰の付着性、即ちスラッ
ギング性を高精度に判定出来、スラッギング性の判断の
信頼性を確保すると共に、スラッギング性判断装置の保
守が容易である。
【0025】更に、上記いずれかに記載されたスラッギ
ング性の判断の内、少なくとも二つから前記スラッギン
グ性が高い又は激しいと判断した場合には、前記微粉炭
焚ボイラのボイラ負荷を下げるか、前記微粉炭と該微粉
炭よりスラッギング性の低い微粉炭とを混合した混炭に
切り替えるか、前記伝熱面に付着した燃焼灰を除去する
スートブロワの起動回数を増やすかの内、少なくとも一
つを行なう運転に切り替えることである。少なくとも二
つのスラッギング性の判断からボイラの運転を切り替え
ることは、一層確実に伝熱面に燃焼灰が強固に付着成長
するのを防止し、ボイラ性能を高効率に維持する。
ング性の判断の内、少なくとも二つから前記スラッギン
グ性が高い又は激しいと判断した場合には、前記微粉炭
焚ボイラのボイラ負荷を下げるか、前記微粉炭と該微粉
炭よりスラッギング性の低い微粉炭とを混合した混炭に
切り替えるか、前記伝熱面に付着した燃焼灰を除去する
スートブロワの起動回数を増やすかの内、少なくとも一
つを行なう運転に切り替えることである。少なくとも二
つのスラッギング性の判断からボイラの運転を切り替え
ることは、一層確実に伝熱面に燃焼灰が強固に付着成長
するのを防止し、ボイラ性能を高効率に維持する。
【0026】更に、上記先のスラッギング性判断装置を
備える微粉炭焚ボイラの運転方法において、前記スラッ
ギング性判断装置は、前記火炉から燃焼ガスを導入する
導入管と、該導入管によって導入された前記燃焼ガスの
燃焼灰の付着状況を計測するプローブを有する燃焼灰計
測部と、該計測された燃焼ガスを放出する放出管とを備
え、前記プローブの少なくとも前記燃焼灰が付着する燃
焼灰付着部は、温度調節可能なものである。更に、前記
放出管の下流に前記計測された燃焼ガスを処理する排ガ
ス処理部を備えたものである。導入管により燃焼ガスを
容易に導入可能であると共に、燃焼灰計測部のプローブ
の温度を火炉の所要の個所の温度に合致させて燃焼灰の
付着状況を計測することが出来、計測後の燃焼ガスを浄
化して安全に排気することが出来る。
備える微粉炭焚ボイラの運転方法において、前記スラッ
ギング性判断装置は、前記火炉から燃焼ガスを導入する
導入管と、該導入管によって導入された前記燃焼ガスの
燃焼灰の付着状況を計測するプローブを有する燃焼灰計
測部と、該計測された燃焼ガスを放出する放出管とを備
え、前記プローブの少なくとも前記燃焼灰が付着する燃
焼灰付着部は、温度調節可能なものである。更に、前記
放出管の下流に前記計測された燃焼ガスを処理する排ガ
ス処理部を備えたものである。導入管により燃焼ガスを
容易に導入可能であると共に、燃焼灰計測部のプローブ
の温度を火炉の所要の個所の温度に合致させて燃焼灰の
付着状況を計測することが出来、計測後の燃焼ガスを浄
化して安全に排気することが出来る。
【0027】更に、上記いずれかのスラッギング性判断
装置を備えた微粉炭焚ボイラの運転方法において、前記
導入管は、前記火炉の内部に挿入する挿入長さを変える
ことにより、導入する前記燃焼ガスの温度が調整可能な
ものである。導入管の火炉への挿入長さを変えることに
より、導入する燃焼ガスの温度を調整するものは、簡単
な方法により温度調節が可能になり計測が迅速になる。
装置を備えた微粉炭焚ボイラの運転方法において、前記
導入管は、前記火炉の内部に挿入する挿入長さを変える
ことにより、導入する前記燃焼ガスの温度が調整可能な
ものである。導入管の火炉への挿入長さを変えることに
より、導入する燃焼ガスの温度を調整するものは、簡単
な方法により温度調節が可能になり計測が迅速になる。
【0028】更に、上記いずれかのスラッギング性判断
装置を備えた微粉炭焚ボイラの運転方法において、前記
燃焼ガスの流量を調節する流量調節手段を備え、大気を
吸引して前記火炉から導入される燃焼ガス中の酸素濃度
を調整する流量制御可能な分岐流路を前記導入管に設け
たものである。更に、スラッギング性判断装置は、前記
火炉から導入される燃焼ガスの流速、温度及び酸素濃度
を独立に変化させることが出来ると共に、前記プローブ
の燃焼灰付着部に燃焼灰の付着防止、抑制効果を調べる
ための不活性ガス、水蒸気又は圧縮空気を吹き付ける流
体吹付手段を備えたものである。
装置を備えた微粉炭焚ボイラの運転方法において、前記
燃焼ガスの流量を調節する流量調節手段を備え、大気を
吸引して前記火炉から導入される燃焼ガス中の酸素濃度
を調整する流量制御可能な分岐流路を前記導入管に設け
たものである。更に、スラッギング性判断装置は、前記
火炉から導入される燃焼ガスの流速、温度及び酸素濃度
を独立に変化させることが出来ると共に、前記プローブ
の燃焼灰付着部に燃焼灰の付着防止、抑制効果を調べる
ための不活性ガス、水蒸気又は圧縮空気を吹き付ける流
体吹付手段を備えたものである。
【0029】燃焼ガスの流量を調節する流量調節手段と
火炉から導入される燃焼ガス中の酸素濃度を調整する流
量制御可能な分岐流路を導入管に設け、燃焼ガスの流
速、温度及び酸素濃度を独立に変化させることにより、
前記火炉の任意の個所での燃焼ガス条件に調整出来るこ
とにより計測の精度が向上し、不活性ガス、水蒸気又は
圧縮空気を吹き付ける流体吹付手段を備えることによ
り、燃焼灰の付着計測を繰返し高精度で行なえる。
火炉から導入される燃焼ガス中の酸素濃度を調整する流
量制御可能な分岐流路を導入管に設け、燃焼ガスの流
速、温度及び酸素濃度を独立に変化させることにより、
前記火炉の任意の個所での燃焼ガス条件に調整出来るこ
とにより計測の精度が向上し、不活性ガス、水蒸気又は
圧縮空気を吹き付ける流体吹付手段を備えることによ
り、燃焼灰の付着計測を繰返し高精度で行なえる。
【0030】更に、微粉炭を燃焼させる火炉を有する微
粉炭焚ボイラにおいて、上記いずれかに記載のスラッギ
ング性判断装置を備えたものである。上記いずれかに記
載のスラッギング性判断装置を備えた微粉炭焚ボイラ
は、多炭種対応が要求されるボイラにおいて、スラッギ
ング性の高い又は激しい石炭を燃焼した場合に、伝熱面
に燃焼灰が強固に付着成長するのを抑止し、ボイラ性能
を高効率に維持する。
粉炭焚ボイラにおいて、上記いずれかに記載のスラッギ
ング性判断装置を備えたものである。上記いずれかに記
載のスラッギング性判断装置を備えた微粉炭焚ボイラ
は、多炭種対応が要求されるボイラにおいて、スラッギ
ング性の高い又は激しい石炭を燃焼した場合に、伝熱面
に燃焼灰が強固に付着成長するのを抑止し、ボイラ性能
を高効率に維持する。
【0031】そして、微粉炭焚ボイラにおける微粉炭が
燃焼して前記微粉炭焚ボイラの伝熱面に付着する程度を
示すスラッギング性を判断する微粉炭焚ボイラのスラッ
ギング性判断装置において、前記火炉から燃焼ガスを導
入する導入管と、該導入管によって導入された前記燃焼
ガスの燃焼灰の付着状況を計測するプローブを有する燃
焼灰計測部と、該計測された燃焼ガスを処理する排ガス
処理部とを備えたものである。火炉から燃焼ガスを導入
する導入管と、燃焼ガスの燃焼灰の付着状況を計測する
プローブを有する燃焼灰計測部と、この計測された燃焼
ガスを処理する排ガス処理部とを備えたものは、このス
ラッギング性判断装置を微粉炭焚ボイラに設置して微粉
炭焚ボイラの火炉のスラッギング性を的確に判断し、微
粉炭焚ボイラを高効率に維持する。
燃焼して前記微粉炭焚ボイラの伝熱面に付着する程度を
示すスラッギング性を判断する微粉炭焚ボイラのスラッ
ギング性判断装置において、前記火炉から燃焼ガスを導
入する導入管と、該導入管によって導入された前記燃焼
ガスの燃焼灰の付着状況を計測するプローブを有する燃
焼灰計測部と、該計測された燃焼ガスを処理する排ガス
処理部とを備えたものである。火炉から燃焼ガスを導入
する導入管と、燃焼ガスの燃焼灰の付着状況を計測する
プローブを有する燃焼灰計測部と、この計測された燃焼
ガスを処理する排ガス処理部とを備えたものは、このス
ラッギング性判断装置を微粉炭焚ボイラに設置して微粉
炭焚ボイラの火炉のスラッギング性を的確に判断し、微
粉炭焚ボイラを高効率に維持する。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る微粉炭焚ボイ
ラの運転方法の実施の形態を図面を用いて説明する。
ラの運転方法の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0033】図1は、本発明に係る微粉炭焚ボイラの運
転方法を説明する微粉炭焚ボイラシステム1の概略系統
図である。本実施の形態の微粉炭焚ボイラシステム1
は、貯炭場32に貯炭されたスラッギング性の高い又は
激しい石炭(以下「石炭A」と云い、図面上でAと示
す)、スラッギング性の低い石炭(以下「石炭B」と云
い、図面上でBと示す)又は両者を混合した混炭である
石炭Cを通常6台前後配備されている堅型ミル18へ供
給する系統と、石炭Cを粉砕、分級した後に空気ととも
に微粉炭を送炭管30より微粉焚バーナ7を介して微粉
炭焚ボイラ2の火炉3へ供給する堅型ミル18と、微粉
炭焚ボイラの火炉内燃焼ガス温度T1、火炉出口燃焼ガ
ス温度T2及びボイラ出口燃焼ガス温度T3を測定し、記
録する装置とから構成されている。燃焼ガス温度の測
定、記録装置には、火炉の汚れ状態の変化を判断する機
能が設けられている。
転方法を説明する微粉炭焚ボイラシステム1の概略系統
図である。本実施の形態の微粉炭焚ボイラシステム1
は、貯炭場32に貯炭されたスラッギング性の高い又は
激しい石炭(以下「石炭A」と云い、図面上でAと示
す)、スラッギング性の低い石炭(以下「石炭B」と云
い、図面上でBと示す)又は両者を混合した混炭である
石炭Cを通常6台前後配備されている堅型ミル18へ供
給する系統と、石炭Cを粉砕、分級した後に空気ととも
に微粉炭を送炭管30より微粉焚バーナ7を介して微粉
炭焚ボイラ2の火炉3へ供給する堅型ミル18と、微粉
炭焚ボイラの火炉内燃焼ガス温度T1、火炉出口燃焼ガ
ス温度T2及びボイラ出口燃焼ガス温度T3を測定し、記
録する装置とから構成されている。燃焼ガス温度の測
定、記録装置には、火炉の汚れ状態の変化を判断する機
能が設けられている。
【0034】図2は、スラッギング性の高い又は激しい
石炭である石炭Aと低い石炭である石炭Bとを焚いた場
合の時間と火炉内燃焼ガス温度との関係曲線図である。
石炭Aと石炭Bを焚いた場合の時間と火炉内燃焼ガス温
度T1との関係曲線図で、図1を参照して動作を説明す
ると、燃焼している石炭Cがスラッギングしやすいか判
断する。先ず、火炉内の温度T1を測定する。石炭B用
に設計された既設のボイラで、石炭Aを焚いた場合に
は、ボイラ火炉3の伝熱管の伝熱面に燃焼灰が付着し、
火炉3の伝熱管での熱吸収が減少する。その結果、図2
に示すように火炉3の燃焼ガス温度T1は上昇する。
石炭である石炭Aと低い石炭である石炭Bとを焚いた場
合の時間と火炉内燃焼ガス温度との関係曲線図である。
石炭Aと石炭Bを焚いた場合の時間と火炉内燃焼ガス温
度T1との関係曲線図で、図1を参照して動作を説明す
ると、燃焼している石炭Cがスラッギングしやすいか判
断する。先ず、火炉内の温度T1を測定する。石炭B用
に設計された既設のボイラで、石炭Aを焚いた場合に
は、ボイラ火炉3の伝熱管の伝熱面に燃焼灰が付着し、
火炉3の伝熱管での熱吸収が減少する。その結果、図2
に示すように火炉3の燃焼ガス温度T1は上昇する。
【0035】図2において、参照番号17は、図1に+
印で示したスートブロワ16を起動させる時期を示して
いる。スートブロワ16を起動させて火炉3の伝熱管に
付着した燃焼灰を除去すると燃焼ガス温度は低下するも
のの、初期状態に戻すことは難しく、徐々に上昇する傾
向がある。この上昇を抑えるためにスートブロワを頻繁
に使用すると、ボイラで発生させたスチームを多量に使
用することになるので、発電プラントの性能を低下させ
ることになる。通常、スートブロワの起動回数はスラッ
ギング性の低い石炭Bの場合は1日1回程度あるのに対
して、石炭Aの場合には、1日10回以上も起動させな
ければならないこともある。一方、石炭Bの場合には、
1日1回程度スートブロワを作動させ、付着燃焼灰の除
去はほぼ完全に行なわれ、燃焼ガス温度を初期状態に戻
すことが可能である。
印で示したスートブロワ16を起動させる時期を示して
いる。スートブロワ16を起動させて火炉3の伝熱管に
付着した燃焼灰を除去すると燃焼ガス温度は低下するも
のの、初期状態に戻すことは難しく、徐々に上昇する傾
向がある。この上昇を抑えるためにスートブロワを頻繁
に使用すると、ボイラで発生させたスチームを多量に使
用することになるので、発電プラントの性能を低下させ
ることになる。通常、スートブロワの起動回数はスラッ
ギング性の低い石炭Bの場合は1日1回程度あるのに対
して、石炭Aの場合には、1日10回以上も起動させな
ければならないこともある。一方、石炭Bの場合には、
1日1回程度スートブロワを作動させ、付着燃焼灰の除
去はほぼ完全に行なわれ、燃焼ガス温度を初期状態に戻
すことが可能である。
【0036】図3は、図2と同様の石炭Aと石炭Bの混
炭である石炭Cを焚いた場合の時間と火炉内燃焼ガス温
度との関係曲線図である。供給石炭を石炭Cにして焚い
た場合の時間と火炉内燃焼ガス温度T1との関係曲線図
で、本実施の形態では火炉内燃焼ガス温度T1の上昇速
度から焚いている石炭のスラッギング性を判断する。石
炭Bの場合、火炉内燃焼ガス温度T1の上昇速度は1時
間当たり10℃以下である(ボイラ負荷100%)。ス
ラッギング性の激しい石炭になると、上昇速度は1時間
当たり20℃を越える。石炭Aを焚いていると判断した
場合には、石炭Aと石炭Bとを混合した混炭に切り替え
る。即ち、貯炭場32において、石炭Aと既知の石炭B
とを混ぜ合わせてバンカ27へ送り、堅型ミル18で粉
砕、分級した後に微粉炭バーナ7から火炉3内へ供給す
る。或いは石炭Aと石炭Bを別々の堅型ミル18で粉
砕、分級した後微粉炭バーナ7から火炉3内へ供給す
る。この時、炉内各所に設けたスートブロワ16を作動
させることが望ましい。図3は、このようにして運用し
た場合の火炉内燃焼ガス温度T1の時間変化を示したも
のである。石炭C使用とスートブロワの定期的な操作に
より、火炉内燃焼ガス温度T1の上昇を回避することが
出来、ボイラ性能を低下することなく高効率に維持する
ことができる。
炭である石炭Cを焚いた場合の時間と火炉内燃焼ガス温
度との関係曲線図である。供給石炭を石炭Cにして焚い
た場合の時間と火炉内燃焼ガス温度T1との関係曲線図
で、本実施の形態では火炉内燃焼ガス温度T1の上昇速
度から焚いている石炭のスラッギング性を判断する。石
炭Bの場合、火炉内燃焼ガス温度T1の上昇速度は1時
間当たり10℃以下である(ボイラ負荷100%)。ス
ラッギング性の激しい石炭になると、上昇速度は1時間
当たり20℃を越える。石炭Aを焚いていると判断した
場合には、石炭Aと石炭Bとを混合した混炭に切り替え
る。即ち、貯炭場32において、石炭Aと既知の石炭B
とを混ぜ合わせてバンカ27へ送り、堅型ミル18で粉
砕、分級した後に微粉炭バーナ7から火炉3内へ供給す
る。或いは石炭Aと石炭Bを別々の堅型ミル18で粉
砕、分級した後微粉炭バーナ7から火炉3内へ供給す
る。この時、炉内各所に設けたスートブロワ16を作動
させることが望ましい。図3は、このようにして運用し
た場合の火炉内燃焼ガス温度T1の時間変化を示したも
のである。石炭C使用とスートブロワの定期的な操作に
より、火炉内燃焼ガス温度T1の上昇を回避することが
出来、ボイラ性能を低下することなく高効率に維持する
ことができる。
【0037】図4は、図2と同様の石炭Aを焚いて、ボ
イラ負荷を下げた場合の時間と火炉内燃焼ガス温度との
関係曲線図である。石炭Aを焚いて、ボイラ負荷を下げ
た場合の時間と火炉内燃焼ガス温度T1との関係曲線図
で、貯炭場32に石炭Bがない場合には、給炭機28の
駆動速度を落とし、堅型ミル18から微粉炭バーナ7を
経て火炉3へ供給される石炭量を減らして、ボイラ負荷
を下げる。ボイラ負荷を下げた場合の火炉内燃焼ガス温
度T1の時間変化を示したものである。この場合には、
火炉3の燃焼ガス温度T1が下がるので、火炉3の伝熱
管に付着する燃焼灰の量が減少し、図4に示すように火
炉内燃焼ガス温度T1の上昇速度は、図3に示した石炭
Cと同様に小さくなる。従って、スートブロワ作動によ
り火炉内燃焼ガス温度T1の上昇は避けられ、ボイラ性
能の低下を防ぐことが出来る。
イラ負荷を下げた場合の時間と火炉内燃焼ガス温度との
関係曲線図である。石炭Aを焚いて、ボイラ負荷を下げ
た場合の時間と火炉内燃焼ガス温度T1との関係曲線図
で、貯炭場32に石炭Bがない場合には、給炭機28の
駆動速度を落とし、堅型ミル18から微粉炭バーナ7を
経て火炉3へ供給される石炭量を減らして、ボイラ負荷
を下げる。ボイラ負荷を下げた場合の火炉内燃焼ガス温
度T1の時間変化を示したものである。この場合には、
火炉3の燃焼ガス温度T1が下がるので、火炉3の伝熱
管に付着する燃焼灰の量が減少し、図4に示すように火
炉内燃焼ガス温度T1の上昇速度は、図3に示した石炭
Cと同様に小さくなる。従って、スートブロワ作動によ
り火炉内燃焼ガス温度T1の上昇は避けられ、ボイラ性
能の低下を防ぐことが出来る。
【0038】火炉3の燃焼ガス温度測定には音響式温度
計(例えば、特開平02−112741号公報)を用い
る。先に示した図1において、火炉の側壁に音響式温度
計を構成する送信器33を設けると共に、火炉の反対側
の側壁に受信器34を設け、制御器35で制御し、温度
を計測する。音響式温度計は非接触であるので、燃焼灰
付着のトラブルもなく、火炉3の燃焼ガス温度T1を正
確に測定出来る。熱電対の場合には、火炉3内に測定部
を挿入するため、燃焼灰が付着し長時間にわたって正確
な温度を測定するのは困難である。
計(例えば、特開平02−112741号公報)を用い
る。先に示した図1において、火炉の側壁に音響式温度
計を構成する送信器33を設けると共に、火炉の反対側
の側壁に受信器34を設け、制御器35で制御し、温度
を計測する。音響式温度計は非接触であるので、燃焼灰
付着のトラブルもなく、火炉3の燃焼ガス温度T1を正
確に測定出来る。熱電対の場合には、火炉3内に測定部
を挿入するため、燃焼灰が付着し長時間にわたって正確
な温度を測定するのは困難である。
【0039】本実施の形態では、火炉内燃焼ガス温度T
1の変化より火炉3の汚れ状態を判断したが、火炉出口
燃焼ガス温度T2の変化からも火炉3の汚れ状態を判断
出来る。火炉出口燃焼ガス温度T2は、音響式温度計を
火炉の出口4に設置して測定しても良い。もっと簡単な
方法として、ボイラの出口15の燃焼ガス温度T3より
推定する方法がある。即ち、ボイラ出口燃焼ガス温度T
3と燃焼ガス量、燃焼ガスの比熱及び微粉炭ボイラ2の
バンク部14内に設置された伝熱管に吸収された熱吸収
量Qから逆算する方法である。
1の変化より火炉3の汚れ状態を判断したが、火炉出口
燃焼ガス温度T2の変化からも火炉3の汚れ状態を判断
出来る。火炉出口燃焼ガス温度T2は、音響式温度計を
火炉の出口4に設置して測定しても良い。もっと簡単な
方法として、ボイラの出口15の燃焼ガス温度T3より
推定する方法がある。即ち、ボイラ出口燃焼ガス温度T
3と燃焼ガス量、燃焼ガスの比熱及び微粉炭ボイラ2の
バンク部14内に設置された伝熱管に吸収された熱吸収
量Qから逆算する方法である。
【0040】上記においては、燃焼ガス温度の変化によ
り火炉3の汚れ状態の変化を判断してきたが、ボイラの
出口15のNOx濃度の変化からも火炉3の汚れ状態を
判断出来る。火炉3へ供給された微粉炭は、微粉炭焚バ
ーナ7近傍の火炉内で燃焼すると同時にNOxを発生す
る。火炉3で微粉炭は完全に燃え切るが、NOxも火炉
で酸化と還元を繰り返し、NOx濃度の値も火炉内の位
置で異なる。しかしながら火炉の出口4以降ではNOx
の値は変化しない。従って、火炉3でのNOx濃度の経
時変化は、ボイラの出口15のNOx濃度Cnoxを監
視すればよいことになる。既設のボイラでは、通常ボイ
ラの出口15のNOx濃度Cnox値をモニタリングし
ている。石炭Aを焚いている場合には、火炉内燃焼ガス
温度T1の変化に追従して火炉3のNOx濃度も変化す
る。即ち、火炉内燃焼ガス温度T1が上昇するとNOx
濃度も上昇する。石炭Bの場合は、1時間当たりのNO
x濃度の上昇は数ppmであるのに対し、激しい石炭の
場合には10ppmを越える。従って、ボイラの出口の
NOx濃度の上昇速度が大きく、スラッギング性が高い
又は激しいと判断された場合には、石炭C又はボイラ負
荷を下げる操作を行なうことによって、ボイラ性能を低
下させることなく高効率に維持することが出来る。
り火炉3の汚れ状態の変化を判断してきたが、ボイラの
出口15のNOx濃度の変化からも火炉3の汚れ状態を
判断出来る。火炉3へ供給された微粉炭は、微粉炭焚バ
ーナ7近傍の火炉内で燃焼すると同時にNOxを発生す
る。火炉3で微粉炭は完全に燃え切るが、NOxも火炉
で酸化と還元を繰り返し、NOx濃度の値も火炉内の位
置で異なる。しかしながら火炉の出口4以降ではNOx
の値は変化しない。従って、火炉3でのNOx濃度の経
時変化は、ボイラの出口15のNOx濃度Cnoxを監
視すればよいことになる。既設のボイラでは、通常ボイ
ラの出口15のNOx濃度Cnox値をモニタリングし
ている。石炭Aを焚いている場合には、火炉内燃焼ガス
温度T1の変化に追従して火炉3のNOx濃度も変化す
る。即ち、火炉内燃焼ガス温度T1が上昇するとNOx
濃度も上昇する。石炭Bの場合は、1時間当たりのNO
x濃度の上昇は数ppmであるのに対し、激しい石炭の
場合には10ppmを越える。従って、ボイラの出口の
NOx濃度の上昇速度が大きく、スラッギング性が高い
又は激しいと判断された場合には、石炭C又はボイラ負
荷を下げる操作を行なうことによって、ボイラ性能を低
下させることなく高効率に維持することが出来る。
【0041】前述したボイラ火炉3の燃焼ガス温度変
化、ボイラ火炉の出口4の燃焼ガス温度変化及びボイラ
の出口15のNOx濃度変化のうち少なくとも一つ以上
の変化から火炉3の汚れ状態を検知して燃焼している石
炭のスラッギング性が激しい又は高いと判断された場合
で貯炭場に石炭Bがない場合又はボイラ負荷を下げられ
ない場合には、1日1回程度のスートブロワ16の起動
回数を増やすことによって、伝熱管への燃焼灰付着は抑
制され、ボイラの熱効率の低下を防止出来る。尚、1日
当たりのスートブロワの起動回数を5回以上にすると、
燃焼灰付着は顕著に抑制される。尚、図1〜4におい
て、同じ作用、構造部分には同じ参照番号を付けてい
る。
化、ボイラ火炉の出口4の燃焼ガス温度変化及びボイラ
の出口15のNOx濃度変化のうち少なくとも一つ以上
の変化から火炉3の汚れ状態を検知して燃焼している石
炭のスラッギング性が激しい又は高いと判断された場合
で貯炭場に石炭Bがない場合又はボイラ負荷を下げられ
ない場合には、1日1回程度のスートブロワ16の起動
回数を増やすことによって、伝熱管への燃焼灰付着は抑
制され、ボイラの熱効率の低下を防止出来る。尚、1日
当たりのスートブロワの起動回数を5回以上にすると、
燃焼灰付着は顕著に抑制される。尚、図1〜4におい
て、同じ作用、構造部分には同じ参照番号を付けてい
る。
【0042】図5は、本発明に係る微粉炭焚ボイラの運
転方法で使用するスラッギング性判断装置36を示し、
(A)は側面図、(B)は正面図である。本スラッギン
グ性判断装置36の主要部は、燃焼ガスの導入管37、
燃焼灰計測部43、排ガス処理部58の3つの主要部分
からなり、実機のボイラ或いは実験炉において、火炉か
ら導入した燃焼ガスGを導入管37から燃焼灰計測部4
3に導入する。装置全体の大きさは、例えば幅1.2
m、奥行き1m、高さ1m程度であるが、各部の配置や
使用する機器類によっては更に小型化も可能である。
又、装置下部には高さ調節、前後スライド機能付きの台
車69が設けられ、燃焼灰付着の判断に必要な設備が一
式となっており、しかも装置の持ち運び取り付けが容易
なスラッギング性判断装置となっている。本装置によれ
ば燃焼ガス側の条件、プローブ側の条件を様々に変えた
際の燃焼灰付着状況を計測することが出来、燃焼灰付着
に関して今まで知り得なかった多くの情報を得ることが
出来る。
転方法で使用するスラッギング性判断装置36を示し、
(A)は側面図、(B)は正面図である。本スラッギン
グ性判断装置36の主要部は、燃焼ガスの導入管37、
燃焼灰計測部43、排ガス処理部58の3つの主要部分
からなり、実機のボイラ或いは実験炉において、火炉か
ら導入した燃焼ガスGを導入管37から燃焼灰計測部4
3に導入する。装置全体の大きさは、例えば幅1.2
m、奥行き1m、高さ1m程度であるが、各部の配置や
使用する機器類によっては更に小型化も可能である。
又、装置下部には高さ調節、前後スライド機能付きの台
車69が設けられ、燃焼灰付着の判断に必要な設備が一
式となっており、しかも装置の持ち運び取り付けが容易
なスラッギング性判断装置となっている。本装置によれ
ば燃焼ガス側の条件、プローブ側の条件を様々に変えた
際の燃焼灰付着状況を計測することが出来、燃焼灰付着
に関して今まで知り得なかった多くの情報を得ることが
出来る。
【0043】本実施の形態のスラッギング性判断装置3
6は、前述の台車69に設けてあり、大きさとしてはエ
レベータに乗せて運べる程度であるので、発電所内での
移動が容易である。実機の火炉の覗き窓の位置、場所は
様々であるが、台車69に高さ調節機能、前後スライド
機能が付いているため、燃焼ガスの導入管37を上下、
前後に動かせ、覗き窓へ持っていく操作が簡便に行なえ
る。更に、本装置37は導入した燃焼ガスの燃焼灰付着
計測が行なわれた後の排ガスを浄化処理する排ガス処理
部58が設けられているため、計測後の燃焼ガス(排ガ
ス)を排気管を介して大気へ放出することが可能であ
り、ボイラ火炉のどこにでも設置することが出来る。
6は、前述の台車69に設けてあり、大きさとしてはエ
レベータに乗せて運べる程度であるので、発電所内での
移動が容易である。実機の火炉の覗き窓の位置、場所は
様々であるが、台車69に高さ調節機能、前後スライド
機能が付いているため、燃焼ガスの導入管37を上下、
前後に動かせ、覗き窓へ持っていく操作が簡便に行なえ
る。更に、本装置37は導入した燃焼ガスの燃焼灰付着
計測が行なわれた後の排ガスを浄化処理する排ガス処理
部58が設けられているため、計測後の燃焼ガス(排ガ
ス)を排気管を介して大気へ放出することが可能であ
り、ボイラ火炉のどこにでも設置することが出来る。
【0044】尚、図5において、参照番号40は酸素濃
度制御ダンパ、51はスートブロワ、71は支柱、72
はコンプレッサ、73は不活性ガスボンベ、74は水タ
ンク、75はデータ収録装置、76はモニタ、52aは
CCDカメラを、各々示す。
度制御ダンパ、51はスートブロワ、71は支柱、72
はコンプレッサ、73は不活性ガスボンベ、74は水タ
ンク、75はデータ収録装置、76はモニタ、52aは
CCDカメラを、各々示す。
【0045】図6は、図5のスラッギング性判断装置3
6の概略系統図である。スラッギング性判断装置36
は、微粉炭焚ボイラ2の火炉3から直接サンプリングし
た燃焼ガス中の燃焼灰粒子の付着性を判断することによ
って石炭のスラッギング性を判断する。燃焼灰粒子の付
着性が強く、スラッギング性が高い又は激しいと判断さ
れた場合には、混炭又はボイラ負荷を下げるか或いはス
ートブロワの起動回数を増やすかの運転を行ない、微粉
炭焚ボイラ又は発電プラントの効率の低下を防止する。
6の概略系統図である。スラッギング性判断装置36
は、微粉炭焚ボイラ2の火炉3から直接サンプリングし
た燃焼ガス中の燃焼灰粒子の付着性を判断することによ
って石炭のスラッギング性を判断する。燃焼灰粒子の付
着性が強く、スラッギング性が高い又は激しいと判断さ
れた場合には、混炭又はボイラ負荷を下げるか或いはス
ートブロワの起動回数を増やすかの運転を行ない、微粉
炭焚ボイラ又は発電プラントの効率の低下を防止する。
【0046】図6に示すように、スラッギング性判断装
置36は、導入管37、燃焼灰計測部43、排ガス処理
部58の3つの主要部分からなる。排ガス処理部58
は、クーラー59、バグフィルタ61、脱硫器62、誘
引通風機(IDF)63で構成されている。火炉3の燃
焼ガスは誘引通風機63で誘引されて燃焼灰計測部43
に導入される。この燃焼灰計測部43を出た後の燃焼ガ
スはクーラー59で100℃以下まで冷却される。更
に、冷却された後の燃焼ガスはバグフィルタ61と脱硫
器62で燃焼灰と、SOxが取り除かれた後、排気管6
7を介して大気中に放出される。又、ガス流速とガス成
分はクーラー59の後流側に設置した流量発信器65、
流量調節弁66及びガス分析計60を用いて測定され
る。
置36は、導入管37、燃焼灰計測部43、排ガス処理
部58の3つの主要部分からなる。排ガス処理部58
は、クーラー59、バグフィルタ61、脱硫器62、誘
引通風機(IDF)63で構成されている。火炉3の燃
焼ガスは誘引通風機63で誘引されて燃焼灰計測部43
に導入される。この燃焼灰計測部43を出た後の燃焼ガ
スはクーラー59で100℃以下まで冷却される。更
に、冷却された後の燃焼ガスはバグフィルタ61と脱硫
器62で燃焼灰と、SOxが取り除かれた後、排気管6
7を介して大気中に放出される。又、ガス流速とガス成
分はクーラー59の後流側に設置した流量発信器65、
流量調節弁66及びガス分析計60を用いて測定され
る。
【0047】図7は、図5のスラッギング性判断装置3
6の導入管37と排気管67の接続の一実施の形態を示
す系統図、図8は、図7と同様の導入管37と排気管6
7の接続の他の実施の形態を、各々示す系統図である。
図7に示すように、図6に示した排ガス処理部58を設
ける代わりに、覗き窓9から導入管37を介して燃焼灰
計測部43で計測した後、誘引通風機等のブロア70に
より排気管67を介して再びボイラの火炉3の覗き窓9
に戻したり、図8に示すように、覗き窓9から導入管3
7を介して燃焼灰計測部43で計測した後、誘引通風機
等のブロア70により排気管67を介してボイラの出口
15又は煙道につなぐことも出来る。
6の導入管37と排気管67の接続の一実施の形態を示
す系統図、図8は、図7と同様の導入管37と排気管6
7の接続の他の実施の形態を、各々示す系統図である。
図7に示すように、図6に示した排ガス処理部58を設
ける代わりに、覗き窓9から導入管37を介して燃焼灰
計測部43で計測した後、誘引通風機等のブロア70に
より排気管67を介して再びボイラの火炉3の覗き窓9
に戻したり、図8に示すように、覗き窓9から導入管3
7を介して燃焼灰計測部43で計測した後、誘引通風機
等のブロア70により排気管67を介してボイラの出口
15又は煙道につなぐことも出来る。
【0048】図9は、図5のスラッギング性判断装置3
6の導入管37の取り付け状態を示す断面図である。本
実施の形態の導入管37は、火炉3の内部に挿入する火
炉の水壁12と導入管37の先端(中心)37aとの挿
入長さ38を変えることにより、導入する燃焼ガスの温
度が調整可能なもので、導入管37は磁性管で形成され
ている。導入管37の火炉の断熱材11を貫通する部分
には、焼損防止のための耐火材42を巻いておくことに
より導入管37を熱から保護することが出来る上、導入
管37の周りに多量の燃焼灰が付着しても導入管37を
引き抜くことによって、燃焼灰が付着した耐火材42ご
ととれるため燃焼灰を取り除く手間が省け、導入管37
自体は何度でも使用出来る。又、覗き窓9の出口にも火
炉の燃焼ガスと外気を遮断するシールとして耐火材42
aを巻いておくのが好ましい。尚、図9において、参照
番号11は火炉3の断熱材、参照番号40は酸素濃度を
測定するために採取する燃焼ガスの酸素濃度制御ダン
パ、参照番号41は採取した燃焼ガスの酸素濃度測定
器、記号Dは燃焼灰である。
6の導入管37の取り付け状態を示す断面図である。本
実施の形態の導入管37は、火炉3の内部に挿入する火
炉の水壁12と導入管37の先端(中心)37aとの挿
入長さ38を変えることにより、導入する燃焼ガスの温
度が調整可能なもので、導入管37は磁性管で形成され
ている。導入管37の火炉の断熱材11を貫通する部分
には、焼損防止のための耐火材42を巻いておくことに
より導入管37を熱から保護することが出来る上、導入
管37の周りに多量の燃焼灰が付着しても導入管37を
引き抜くことによって、燃焼灰が付着した耐火材42ご
ととれるため燃焼灰を取り除く手間が省け、導入管37
自体は何度でも使用出来る。又、覗き窓9の出口にも火
炉の燃焼ガスと外気を遮断するシールとして耐火材42
aを巻いておくのが好ましい。尚、図9において、参照
番号11は火炉3の断熱材、参照番号40は酸素濃度を
測定するために採取する燃焼ガスの酸素濃度制御ダン
パ、参照番号41は採取した燃焼ガスの酸素濃度測定
器、記号Dは燃焼灰である。
【0049】図10は、火炉水壁12からの挿入長さ3
8と燃焼ガス温度との関係曲線図である。火炉水壁12
からの導入管37の挿入長さ38と燃焼ガス温度の関係
曲線を示したもので、燃焼ガスの温度は火炉水壁12か
らの挿入長さ38によって大きく異なっており、火炉水
壁12に近づくにつれて低くなっている。従って、火炉
水壁12から燃焼ガスを吸引する導入管先端37aまで
の長さを変えることにより、任意の温度の燃焼ガスを燃
焼灰計測部43に導入することが出来る。
8と燃焼ガス温度との関係曲線図である。火炉水壁12
からの導入管37の挿入長さ38と燃焼ガス温度の関係
曲線を示したもので、燃焼ガスの温度は火炉水壁12か
らの挿入長さ38によって大きく異なっており、火炉水
壁12に近づくにつれて低くなっている。従って、火炉
水壁12から燃焼ガスを吸引する導入管先端37aまで
の長さを変えることにより、任意の温度の燃焼ガスを燃
焼灰計測部43に導入することが出来る。
【0050】図11は、導入管37の先端部の二実施の
形態を示し、(A)は楕円面、(B)は異形面の各斜視
図である。導入管37の先端部は、燃焼灰を捕捉しやす
い様に工夫されており、図11(A)のように導入管3
7の先端部を楕円面とすることにより燃焼ガスの導入抵
抗を減らし、且つ下向きにすることにより導入管37の
導入孔37bに燃焼灰その他の固形物が堆積するのを防
止する。図11(B)は導入管37の中心軸37cに沿
って矩形状に切り欠いたもので異形面を形成している。
この場合も、図11(A)と同様に、燃焼ガスの導入抵
抗を減らし、且つ下向きにすることにより導入管の導入
孔37bに燃焼灰その他の固形物が堆積するのを防止す
る。
形態を示し、(A)は楕円面、(B)は異形面の各斜視
図である。導入管37の先端部は、燃焼灰を捕捉しやす
い様に工夫されており、図11(A)のように導入管3
7の先端部を楕円面とすることにより燃焼ガスの導入抵
抗を減らし、且つ下向きにすることにより導入管37の
導入孔37bに燃焼灰その他の固形物が堆積するのを防
止する。図11(B)は導入管37の中心軸37cに沿
って矩形状に切り欠いたもので異形面を形成している。
この場合も、図11(A)と同様に、燃焼ガスの導入抵
抗を減らし、且つ下向きにすることにより導入管の導入
孔37bに燃焼灰その他の固形物が堆積するのを防止す
る。
【0051】燃焼ガスの温度制御については上記のよう
に導入管37の火炉3への挿入長さを変えることにより
行なわれるが、燃焼ガス中の酸素濃度の制御について
は、図9に示した燃焼灰計測部43の上流側に設けてあ
る酸素濃度制御ダンパ40を酸素濃度測定器41と連動
させることによりコントロールし、ガス流速について
は、図6に示した燃焼ガス流路の下流にある誘引通風機
63で燃焼ガス導入量を変えることにより6m/s〜2
0m/sに調節する。このように燃焼ガス温度、ガス流
速、酸素濃度等の燃焼ガス側の条件は任意に設定出来る
ため、火炉の任意の個所でのガス条件における燃焼灰付
着特性を判断出来る。これら条件は独立に又は組み合わ
せで変化させることにより、個々の因子の燃焼灰付着に
与える影響を詳しく調べることが出来る。
に導入管37の火炉3への挿入長さを変えることにより
行なわれるが、燃焼ガス中の酸素濃度の制御について
は、図9に示した燃焼灰計測部43の上流側に設けてあ
る酸素濃度制御ダンパ40を酸素濃度測定器41と連動
させることによりコントロールし、ガス流速について
は、図6に示した燃焼ガス流路の下流にある誘引通風機
63で燃焼ガス導入量を変えることにより6m/s〜2
0m/sに調節する。このように燃焼ガス温度、ガス流
速、酸素濃度等の燃焼ガス側の条件は任意に設定出来る
ため、火炉の任意の個所でのガス条件における燃焼灰付
着特性を判断出来る。これら条件は独立に又は組み合わ
せで変化させることにより、個々の因子の燃焼灰付着に
与える影響を詳しく調べることが出来る。
【0052】図12は、図5のスラッギング性判断装置
36に使用する燃焼灰計測部43の一実施の形態を示す
横断面図である。燃焼灰計測部43における燃焼灰付着
の状態を横断面で示したもので、燃焼灰付着の初期状態
は、燃焼灰付着機構を解明する上で重要な情報源とな
る。これについては、温度制御可能な水冷のプローブ4
4表面付近に設置したCCDカメラのレンズ52を用い
て計測する。燃焼灰計測部43内は1000℃以上のか
なり高温の燃焼ガスが流れているため、CCDカメラの
レンズ52は水冷のプローブ53で保護する必要があ
る。
36に使用する燃焼灰計測部43の一実施の形態を示す
横断面図である。燃焼灰計測部43における燃焼灰付着
の状態を横断面で示したもので、燃焼灰付着の初期状態
は、燃焼灰付着機構を解明する上で重要な情報源とな
る。これについては、温度制御可能な水冷のプローブ4
4表面付近に設置したCCDカメラのレンズ52を用い
て計測する。燃焼灰計測部43内は1000℃以上のか
なり高温の燃焼ガスが流れているため、CCDカメラの
レンズ52は水冷のプローブ53で保護する必要があ
る。
【0053】図13は、図12のプローブ44の断面図
である。上記水冷のプローブ44を示すもので、直径約
φ20mm、長さ200mm程度の二重管で、内側の空
気供給管46の外側周辺に銅管で出来た冷却水管48が
螺旋状に巻き付けてある。空気47は空気供給管46の
内側から入り外側へ移動し、冷却水49は空気47の流
れとは逆に空気供給管46の外側から入り内側に抜ける
仕組みになっている。プローブ44の表面温度は外側の
管に埋め込んだ3個所のKタイプシース熱電対50で測
定することによってプローブ44の表面温度は450〜
750℃の範囲でかなり高精度に制御可能であるが、実
験の際は火炉水壁部、吊り下げ過熱器の伝熱管表面温度
を目安として450〜500℃又は650〜700℃に
設定する。
である。上記水冷のプローブ44を示すもので、直径約
φ20mm、長さ200mm程度の二重管で、内側の空
気供給管46の外側周辺に銅管で出来た冷却水管48が
螺旋状に巻き付けてある。空気47は空気供給管46の
内側から入り外側へ移動し、冷却水49は空気47の流
れとは逆に空気供給管46の外側から入り内側に抜ける
仕組みになっている。プローブ44の表面温度は外側の
管に埋め込んだ3個所のKタイプシース熱電対50で測
定することによってプローブ44の表面温度は450〜
750℃の範囲でかなり高精度に制御可能であるが、実
験の際は火炉水壁部、吊り下げ過熱器の伝熱管表面温度
を目安として450〜500℃又は650〜700℃に
設定する。
【0054】次にボイラ火炉水壁部、吊り下げ過熱器等
の燃焼灰付着性を判断するには、伝熱管表面温度だけで
なく、導入する燃焼ガスの温度、流速、酸素濃度等も合
わせるのが好ましい。又、複数プローブ44として材質
の単なるプローブを取り付けて測定を行うことで、燃焼
灰付着防止に最適な材質を検討出来る。ここでプローブ
44は燃焼灰が付着していくと熱伝達率が悪くなるの
で、プローブ44の熱流速を測定しておくことで、その
変化の値から燃焼灰の付着量を推定出来る。
の燃焼灰付着性を判断するには、伝熱管表面温度だけで
なく、導入する燃焼ガスの温度、流速、酸素濃度等も合
わせるのが好ましい。又、複数プローブ44として材質
の単なるプローブを取り付けて測定を行うことで、燃焼
灰付着防止に最適な材質を検討出来る。ここでプローブ
44は燃焼灰が付着していくと熱伝達率が悪くなるの
で、プローブ44の熱流速を測定しておくことで、その
変化の値から燃焼灰の付着量を推定出来る。
【0055】燃焼灰の付着は、燃焼ガスの温度や流速、
燃焼灰の性状等の他に、燃焼ガスの流れとも強く関わり
を持っている。従って、プローブ44の配置も燃焼灰付
着特性に大きな影響を与えることが予測される。本スラ
ッギング性判断装置36では燃焼灰計測部43において
プローブ44の本数・配置を変えることによって、燃焼
灰付着特性を検討出来るようになっている。
燃焼灰の性状等の他に、燃焼ガスの流れとも強く関わり
を持っている。従って、プローブ44の配置も燃焼灰付
着特性に大きな影響を与えることが予測される。本スラ
ッギング性判断装置36では燃焼灰計測部43において
プローブ44の本数・配置を変えることによって、燃焼
灰付着特性を検討出来るようになっている。
【0056】図14は、図12の燃焼灰計測部43にス
ートブロワ51を付けたものの縦断面図である。上記に
おいては燃焼灰付着の計測、防止について述べてきた
が、本スラッギング性判断装置36における燃焼灰付着
除去技術について説明する。燃焼灰計測部43にスート
ブロア51を設け、様々な条件で蒸気、不活性ガスF等
をプローブ44の燃焼灰付着部45表面に吹き付けるこ
とによって、燃焼灰Dの除去に効果的な方法について検
討することが出来る。又、除去のみならず、どの様な頻
度、条件で用いれば、燃焼灰の付着が予防出来るか等の
検討も行なえる。尚、記号Hは燃焼ガスの進行方向であ
る。
ートブロワ51を付けたものの縦断面図である。上記に
おいては燃焼灰付着の計測、防止について述べてきた
が、本スラッギング性判断装置36における燃焼灰付着
除去技術について説明する。燃焼灰計測部43にスート
ブロア51を設け、様々な条件で蒸気、不活性ガスF等
をプローブ44の燃焼灰付着部45表面に吹き付けるこ
とによって、燃焼灰Dの除去に効果的な方法について検
討することが出来る。又、除去のみならず、どの様な頻
度、条件で用いれば、燃焼灰の付着が予防出来るか等の
検討も行なえる。尚、記号Hは燃焼ガスの進行方向であ
る。
【0057】図15は、図5のスラッギング性判断装置
36の燃焼灰計測部43におけるプローブ44の配置に
関する検討を示すものであり、(A)は2列2本の場合
の横断面図、(B)は1列3本の場合の横断面図であ
る。燃焼灰の付着は燃焼ガスの温度や流速、燃焼灰の性
状等の他に、燃焼ガスの流形とも強く関わりを持ってお
り、ガス流路に配置された伝熱管の配置が燃焼灰の付着
に大きな影響を与える。本付着灰計測部43においては
プローブ44の本数及び配置を可変出来るようにしてい
るのでそれらの検討が行なえる。
36の燃焼灰計測部43におけるプローブ44の配置に
関する検討を示すものであり、(A)は2列2本の場合
の横断面図、(B)は1列3本の場合の横断面図であ
る。燃焼灰の付着は燃焼ガスの温度や流速、燃焼灰の性
状等の他に、燃焼ガスの流形とも強く関わりを持ってお
り、ガス流路に配置された伝熱管の配置が燃焼灰の付着
に大きな影響を与える。本付着灰計測部43においては
プローブ44の本数及び配置を可変出来るようにしてい
るのでそれらの検討が行なえる。
【0058】図16は、図5のスラッギング性判断装置
36を使用して作成した燃焼ガス温度と使用炭中無機物
含有量との関係曲線図である。本スラッギング性判断装
置36では燃焼灰付着の現象、防止、除去等のための計
測が行なえる。図16は、その成果の1つであり、従来
の灰付着性の評価基準が燃焼灰の溶融性をはじめとした
燃焼灰性状のみに基づいたものであるのに対し、燃焼ガ
ス温度、流速、酸素濃度等燃焼側の条件も考慮した処理
基準となる、燃焼ガス温度と使用炭中無機物含有量との
関係曲線図である。
36を使用して作成した燃焼ガス温度と使用炭中無機物
含有量との関係曲線図である。本スラッギング性判断装
置36では燃焼灰付着の現象、防止、除去等のための計
測が行なえる。図16は、その成果の1つであり、従来
の灰付着性の評価基準が燃焼灰の溶融性をはじめとした
燃焼灰性状のみに基づいたものであるのに対し、燃焼ガ
ス温度、流速、酸素濃度等燃焼側の条件も考慮した処理
基準となる、燃焼ガス温度と使用炭中無機物含有量との
関係曲線図である。
【0059】この関係曲線図を用い、スラッギングを回
避するため、次のような燃料面、運転面での制御を行な
う。例えば、燃料面での制御では伝熱面温度650℃、
ガス温度1200℃の個所におけるスラッギングを回避
するには使用する石炭は石炭中の無機物含有量が3%以
下になるような混炭比率で用いる。又、運転面での制御
では無機物含有量6%の燃料を用い、表面温度が650
℃の伝熱面へのスラッギングを回避するにはガス温度が
1100℃以下になるように負荷等を調節する。この関
係曲線図の縦軸横軸はその他、酸素濃度、燃焼ガス成
分、燃焼ガス流速など燃焼付計測部43で得られたデー
タを基に任意の組み合わせで用いることが出来る。この
ような運転面、燃料面での相互の働きかけにより、既存
のボイラで従来スラッギング性が高いとされている石炭
でもスラッギングさせることなく用いることが出来る。
又、燃焼条件、使用炭の燃焼灰付着に対する影響を把握
することにより、火炉設計に対し、適切な指針を与え、
更にはスラッギング性を考慮しなくてはならない新設ボ
イラの火炉コンパクト化においても画期的な前進をもた
らす。
避するため、次のような燃料面、運転面での制御を行な
う。例えば、燃料面での制御では伝熱面温度650℃、
ガス温度1200℃の個所におけるスラッギングを回避
するには使用する石炭は石炭中の無機物含有量が3%以
下になるような混炭比率で用いる。又、運転面での制御
では無機物含有量6%の燃料を用い、表面温度が650
℃の伝熱面へのスラッギングを回避するにはガス温度が
1100℃以下になるように負荷等を調節する。この関
係曲線図の縦軸横軸はその他、酸素濃度、燃焼ガス成
分、燃焼ガス流速など燃焼付計測部43で得られたデー
タを基に任意の組み合わせで用いることが出来る。この
ような運転面、燃料面での相互の働きかけにより、既存
のボイラで従来スラッギング性が高いとされている石炭
でもスラッギングさせることなく用いることが出来る。
又、燃焼条件、使用炭の燃焼灰付着に対する影響を把握
することにより、火炉設計に対し、適切な指針を与え、
更にはスラッギング性を考慮しなくてはならない新設ボ
イラの火炉コンパクト化においても画期的な前進をもた
らす。
【0060】図17は、図12と同様の電気炉54を有
する燃焼灰計測部43の横断面図である。燃焼ガス温度
を調節する方法としては、覗き窓9(図9)出口以降の
燃焼ガス流路を電気炉54で加熱する方法もある。図1
7の燃焼付計測部43は、加熱線55を有する電気炉5
4で加熱されたものである。尚、図5〜17において、
同じ作用、構造部分には同じ参照番号を付けて示してい
る。
する燃焼灰計測部43の横断面図である。燃焼ガス温度
を調節する方法としては、覗き窓9(図9)出口以降の
燃焼ガス流路を電気炉54で加熱する方法もある。図1
7の燃焼付計測部43は、加熱線55を有する電気炉5
4で加熱されたものである。尚、図5〜17において、
同じ作用、構造部分には同じ参照番号を付けて示してい
る。
【0061】図18〜29は、本発明に係る微粉炭焚ボ
イラの運転方法を説明する第1フローチャート〜第12
フローチャートを各々示し、ボイラ負荷が一定の時から
スラッギング性を判断するもので、図示していない微粉
炭焚ボイラ2に設けられた図示していない制御装置で判
断する。
イラの運転方法を説明する第1フローチャート〜第12
フローチャートを各々示し、ボイラ負荷が一定の時から
スラッギング性を判断するもので、図示していない微粉
炭焚ボイラ2に設けられた図示していない制御装置で判
断する。
【0062】図18において、先ず、ボイラ負荷が一定
の時に、火炉内燃焼ガス温度T1を測定する。次に火炉
内燃焼ガス温度T1の1時間あたりの上昇速度が10℃
を越えているかを判断する。越えていなければこのフロ
ーチャートのSTARTと表示されたところに戻る。火
炉内燃焼ガス温度T1の1時間あたりの上昇速度が10
℃を越えていると判断した場合には、スートブロワ16
を起動するか、バンカ27より竪型ミル18へ供給する
石炭量を減らしボイラ負荷を下げるかの運転を行なうこ
とである。同様に、図19は、火炉内燃焼ガス温度T1
の1時間あたりの上昇速度を判断し、スートブロワ16
を起動するか、ボイラ2内で燃焼する石炭の一部を石炭
Bに切り替える、即ち、石炭Bをバンカ27へ供給し、
竪型ミル18で粉砕した後、ボイラ2内で燃焼させるか
の運転を行なう。図20は、火炉内燃焼ガス温度T1の
1時間あたりの上昇速度を判断し、上昇速度が10℃を
越えていると判断した場合には、スートブロワの起動回
数を増やすことである。
の時に、火炉内燃焼ガス温度T1を測定する。次に火炉
内燃焼ガス温度T1の1時間あたりの上昇速度が10℃
を越えているかを判断する。越えていなければこのフロ
ーチャートのSTARTと表示されたところに戻る。火
炉内燃焼ガス温度T1の1時間あたりの上昇速度が10
℃を越えていると判断した場合には、スートブロワ16
を起動するか、バンカ27より竪型ミル18へ供給する
石炭量を減らしボイラ負荷を下げるかの運転を行なうこ
とである。同様に、図19は、火炉内燃焼ガス温度T1
の1時間あたりの上昇速度を判断し、スートブロワ16
を起動するか、ボイラ2内で燃焼する石炭の一部を石炭
Bに切り替える、即ち、石炭Bをバンカ27へ供給し、
竪型ミル18で粉砕した後、ボイラ2内で燃焼させるか
の運転を行なう。図20は、火炉内燃焼ガス温度T1の
1時間あたりの上昇速度を判断し、上昇速度が10℃を
越えていると判断した場合には、スートブロワの起動回
数を増やすことである。
【0063】図21は、先ず、ボイラ負荷が一定の時
に、ボイラ出口燃焼ガス温度T3を測定する。次にバン
ク部14での水、蒸気側の熱吸収量Qを計算し、ボイラ
出口燃焼ガス温度T3、熱吸収量Q燃焼ガス量、比熱よ
り火炉出口燃焼ガス温度T2を算出する。次に、この火
炉出口燃焼ガス温度T2の1時間あたりの上昇速度が1
0℃を越えているかを判断する。越えていなければこの
フローチャートのSTARTと表示されたところに戻
る。火炉出口燃焼ガス温度T2の1時間あたりの上昇速
度が10℃を越えていると判断した場合には、スートブ
ロワを起動するか、バンカ27より竪型ミル18へ供給
する石炭量を減らしボイラ負荷を下げるかの運転を行な
うことである。同様に、図22は、火炉出口燃焼ガス温
度T2の1時間あたりの上昇速度が10℃を越えている
かを判断し、越えていると判断した場合には、スートブ
ロワを起動するか、ボイラ2内で燃焼する石炭の一部を
石炭Bに切り替える、即ち、石炭Bをバンカ27へ供給
し、竪型ミル18で粉砕した後、ボイラ2内で燃焼させ
るかの運転を行なうことである。同様に、図23は、火
炉出口燃焼ガス温度T2の1時間あたりの上昇速度が1
0℃を越えているかを判断し、上昇速度が10℃を越え
ていると判断した場合には、スートブロワの起動回数を
増やすことである。
に、ボイラ出口燃焼ガス温度T3を測定する。次にバン
ク部14での水、蒸気側の熱吸収量Qを計算し、ボイラ
出口燃焼ガス温度T3、熱吸収量Q燃焼ガス量、比熱よ
り火炉出口燃焼ガス温度T2を算出する。次に、この火
炉出口燃焼ガス温度T2の1時間あたりの上昇速度が1
0℃を越えているかを判断する。越えていなければこの
フローチャートのSTARTと表示されたところに戻
る。火炉出口燃焼ガス温度T2の1時間あたりの上昇速
度が10℃を越えていると判断した場合には、スートブ
ロワを起動するか、バンカ27より竪型ミル18へ供給
する石炭量を減らしボイラ負荷を下げるかの運転を行な
うことである。同様に、図22は、火炉出口燃焼ガス温
度T2の1時間あたりの上昇速度が10℃を越えている
かを判断し、越えていると判断した場合には、スートブ
ロワを起動するか、ボイラ2内で燃焼する石炭の一部を
石炭Bに切り替える、即ち、石炭Bをバンカ27へ供給
し、竪型ミル18で粉砕した後、ボイラ2内で燃焼させ
るかの運転を行なうことである。同様に、図23は、火
炉出口燃焼ガス温度T2の1時間あたりの上昇速度が1
0℃を越えているかを判断し、上昇速度が10℃を越え
ていると判断した場合には、スートブロワの起動回数を
増やすことである。
【0064】図24は、先ず、ボイラ負荷が一定の時
に、ボイラ出口のNOx濃度Cnoxを測定する。次に
このボイラ出口のNOx濃度Cnoxの1時間あたりの
上昇速度が10ppmを越えているかを判断する。越え
ていなければこのフローチャートのSTARTと表示さ
れたところに戻る。ボイラ出口のNOx濃度Cnoxの
1時間あたりの上昇速度が10ppmを越えていると判
断した場合には、スートブロワを起動するか、バンカ2
7より竪型ミル18へ供給する石炭量を減らしボイラ負
荷を下げるかの運転を行なうことである。同様に、図2
5は、ボイラ出口のNOx濃度Cnoxの1時間あたり
の上昇速度が10ppmを越えていると判断した場合に
は、スートブロワを起動するか、石炭Bを竪型ミル18
で粉砕した後、バーナ7からボイラ2内に供給すること
である。同様に、図26は、ボイラ出口のNOx濃度C
noxの1時間あたりの上昇速度を判断し、上昇速度が
10ppmを越えていると判断した場合には、スートブ
ロワの起動回数を増やすことである。
に、ボイラ出口のNOx濃度Cnoxを測定する。次に
このボイラ出口のNOx濃度Cnoxの1時間あたりの
上昇速度が10ppmを越えているかを判断する。越え
ていなければこのフローチャートのSTARTと表示さ
れたところに戻る。ボイラ出口のNOx濃度Cnoxの
1時間あたりの上昇速度が10ppmを越えていると判
断した場合には、スートブロワを起動するか、バンカ2
7より竪型ミル18へ供給する石炭量を減らしボイラ負
荷を下げるかの運転を行なうことである。同様に、図2
5は、ボイラ出口のNOx濃度Cnoxの1時間あたり
の上昇速度が10ppmを越えていると判断した場合に
は、スートブロワを起動するか、石炭Bを竪型ミル18
で粉砕した後、バーナ7からボイラ2内に供給すること
である。同様に、図26は、ボイラ出口のNOx濃度C
noxの1時間あたりの上昇速度を判断し、上昇速度が
10ppmを越えていると判断した場合には、スートブ
ロワの起動回数を増やすことである。
【0065】図27は、先ず、ボイラ負荷が一定の時
に、火炉の燃焼ガスをスラッギング性判断装置に導入す
る。次に燃焼灰のスラッギング性が高いか又は激しいか
を判断する。スラッギング性が低ければこのフローチャ
ートのSTARTと表示されたところに戻る。スラッギ
ング性が高いか又は激しいと判断した場合には、スート
ブロワを起動するか、バンカ27より竪型ミル18へ供
給する石炭量を減らしボイラ負荷を下げるかの運転を行
なうことである。同様に、図28は、スラッギング性が
高いか又は激しいと判断した場合には、スートブロワを
起動するか、石炭Bを竪型ミル18で粉砕した後、バー
ナ7からボイラ2内に供給することである。同様に、図
29は、スラッギング性が高いか又は激しいと判断した
場合には、スートブロワの起動回数を増やすことであ
る。
に、火炉の燃焼ガスをスラッギング性判断装置に導入す
る。次に燃焼灰のスラッギング性が高いか又は激しいか
を判断する。スラッギング性が低ければこのフローチャ
ートのSTARTと表示されたところに戻る。スラッギ
ング性が高いか又は激しいと判断した場合には、スート
ブロワを起動するか、バンカ27より竪型ミル18へ供
給する石炭量を減らしボイラ負荷を下げるかの運転を行
なうことである。同様に、図28は、スラッギング性が
高いか又は激しいと判断した場合には、スートブロワを
起動するか、石炭Bを竪型ミル18で粉砕した後、バー
ナ7からボイラ2内に供給することである。同様に、図
29は、スラッギング性が高いか又は激しいと判断した
場合には、スートブロワの起動回数を増やすことであ
る。
【0066】以上説明したように、本実施の形態の微粉
炭焚ボイラとその運転方法及びスラッギング性判断装置
によれば、石炭Aを焚いた場合、火炉3の伝熱管表面へ
の燃焼灰の付着量が増加し、火炉伝熱管への熱吸収量が
減少し、火炉3の燃焼ガス温度が上昇するので、この火
炉内燃焼ガス温度T1の上昇を検知して、スートブロワ
16を起動させて伝熱管に付着した燃焼灰を除去すると
共に、給炭機28から堅型ミル18へ供給する石炭量を
減少させ、ボイラで燃焼する石炭量を減らし火炉3の燃
焼ガス温度を下げる。これによって燃焼灰が伝熱管へ衝
突する際には既に固まり燃焼灰の付着性が低下するの
で、伝熱管に燃焼灰が強固に付着、成長する前に、タイ
ミングよくスラッギングを回避する。
炭焚ボイラとその運転方法及びスラッギング性判断装置
によれば、石炭Aを焚いた場合、火炉3の伝熱管表面へ
の燃焼灰の付着量が増加し、火炉伝熱管への熱吸収量が
減少し、火炉3の燃焼ガス温度が上昇するので、この火
炉内燃焼ガス温度T1の上昇を検知して、スートブロワ
16を起動させて伝熱管に付着した燃焼灰を除去すると
共に、給炭機28から堅型ミル18へ供給する石炭量を
減少させ、ボイラで燃焼する石炭量を減らし火炉3の燃
焼ガス温度を下げる。これによって燃焼灰が伝熱管へ衝
突する際には既に固まり燃焼灰の付着性が低下するの
で、伝熱管に燃焼灰が強固に付着、成長する前に、タイ
ミングよくスラッギングを回避する。
【0067】更に、他の実施の形態の微粉炭焚ボイラと
その運転方法及びスラッギング性判断装置によれば、貯
炭場において、スラッギング性が低い石炭である石炭B
とスラッギング性の高い又は激しい石炭である石炭Aと
を混合した混炭である石炭Cを堅型ミル18で粉砕して
微粉炭バーナ7へ送り、火炉3で燃焼させるか、或いは
石炭Aと石炭Bを別々の堅型ミルで、粉砕して微粉炭バ
ーナ7へ送り火炉3で燃焼させる。
その運転方法及びスラッギング性判断装置によれば、貯
炭場において、スラッギング性が低い石炭である石炭B
とスラッギング性の高い又は激しい石炭である石炭Aと
を混合した混炭である石炭Cを堅型ミル18で粉砕して
微粉炭バーナ7へ送り、火炉3で燃焼させるか、或いは
石炭Aと石炭Bを別々の堅型ミルで、粉砕して微粉炭バ
ーナ7へ送り火炉3で燃焼させる。
【0068】更に、ボイラ出口燃焼ガス温度T3の変化
より火炉内燃焼ガス温度T1又は火炉出口燃焼ガス温度
T2の変化を推定するので、温度の測定が容易に行なえ
る。又、新設、既設を問わず、ボイラ出口NOx濃度の
変化を検知し、火炉の汚れ状態である火炉内燃焼ガス温
度T1又は火炉出口燃焼ガス温度T2の変化を推定するこ
とによって、実施に際してかかるコストを小さくするこ
とが出来る。更に、ボイラ火炉から直接燃焼ガスをサン
プリングして燃焼灰の粒子の付着性を判断するスラッギ
ング性判断装置を備えることにより、燃焼灰の付着性
(スラッギング性)を高精度に判定出来る。
より火炉内燃焼ガス温度T1又は火炉出口燃焼ガス温度
T2の変化を推定するので、温度の測定が容易に行なえ
る。又、新設、既設を問わず、ボイラ出口NOx濃度の
変化を検知し、火炉の汚れ状態である火炉内燃焼ガス温
度T1又は火炉出口燃焼ガス温度T2の変化を推定するこ
とによって、実施に際してかかるコストを小さくするこ
とが出来る。更に、ボイラ火炉から直接燃焼ガスをサン
プリングして燃焼灰の粒子の付着性を判断するスラッギ
ング性判断装置を備えることにより、燃焼灰の付着性
(スラッギング性)を高精度に判定出来る。
【0069】又、貯炭場に石炭Bがない場合或いはボイ
ラ負荷を下げられない場合には、スートブロワの起動等
によって伝熱管に燃焼灰が付着、成長するのを防止す
る。
ラ負荷を下げられない場合には、スートブロワの起動等
によって伝熱管に燃焼灰が付着、成長するのを防止す
る。
【0070】従って、本実施の形態の微粉炭焚ボイラと
その運転方法及びスラッギング性判断装置によれば、以
下の作用、効果がある。
その運転方法及びスラッギング性判断装置によれば、以
下の作用、効果がある。
【0071】(イ)多種、多様な性状の石炭を焚くこと
が出来、特に、スラッギング性が予測困難な石炭に対し
て顕著である。
が出来、特に、スラッギング性が予測困難な石炭に対し
て顕著である。
【0072】(ロ)付着、成長した燃焼灰がホッパ部に
落下して伝熱管を破断するトラブルやホッパ部を閉塞す
るトラブルを無くし、微粉炭焚ボイラの運転停止を避け
る。
落下して伝熱管を破断するトラブルやホッパ部を閉塞す
るトラブルを無くし、微粉炭焚ボイラの運転停止を避け
る。
【0073】(ハ)微粉炭焚ボイラや発電プラントを高
効率に維持する。
効率に維持する。
【0074】(ニ)伝熱管に付着した燃焼灰を除去する
ためのスートブロワに消費するスチーム量を節減する。
ためのスートブロワに消費するスチーム量を節減する。
【0075】(ホ)燃焼ガス温度の測定に音響式温度計
を用いることにより、長時間にわたって正確な温度を測
定する。
を用いることにより、長時間にわたって正確な温度を測
定する。
【0076】(ヘ)スラッギング防止に余計な設備コス
トがかからない。
トがかからない。
【0077】
【発明の効果】本発明の微粉炭焚ボイラとその運転方法
及びスラッギング性判断装置によれば、多種、多様な性
状の石炭、特にスラッギング性の予測困難な石炭を焚い
てスラッギング性の高い又は激しい場合には、タイミン
グよく運転の切り替えを行なうことが出来、燃焼灰の付
着、成長を未然に防止し、ボイラの運転停止を避け、ボ
イラを高効率に維持出来る。
及びスラッギング性判断装置によれば、多種、多様な性
状の石炭、特にスラッギング性の予測困難な石炭を焚い
てスラッギング性の高い又は激しい場合には、タイミン
グよく運転の切り替えを行なうことが出来、燃焼灰の付
着、成長を未然に防止し、ボイラの運転停止を避け、ボ
イラを高効率に維持出来る。
【図1】本発明に係る微粉炭焚ボイラの運転方法を説明
する概略系統図である。
する概略系統図である。
【図2】スラッギング性の高い又は激しい石炭と低い石
炭を焚いた場合の時間と火炉内燃焼ガス温度との関係曲
線図である。
炭を焚いた場合の時間と火炉内燃焼ガス温度との関係曲
線図である。
【図3】図2と同様の混炭を焚いた場合の時間と火炉内
燃焼ガス温度との関係曲線図である。
燃焼ガス温度との関係曲線図である。
【図4】図2と同様のスラッギング性の高い又は激しい
石炭を焚いて、ボイラ負荷を下げた場合の時間と火炉内
燃焼ガス温度との関係曲線図である。
石炭を焚いて、ボイラ負荷を下げた場合の時間と火炉内
燃焼ガス温度との関係曲線図である。
【図5】本発明に係る微粉炭焚ボイラの運転方法で使用
するスラッギング性判断装置を示し、(A)は側面図、
(B)は正面図である。
するスラッギング性判断装置を示し、(A)は側面図、
(B)は正面図である。
【図6】図5のスラッギング性判断装置の概略系統図で
ある。
ある。
【図7】図5のスラッギング性判断装置の導入管と排気
管の接続の一実施の形態を示す系統図である。
管の接続の一実施の形態を示す系統図である。
【図8】図7と同様の導入管と排気管の接続の他の実施
の形態を示す系統図である。
の形態を示す系統図である。
【図9】図5のスラッギング性判断装置の導入管の取り
付け状態を示す断面図である。
付け状態を示す断面図である。
【図10】火炉水壁からの挿入長さと燃焼ガス温度との
関係曲線図である。
関係曲線図である。
【図11】導入管の先端部の二実施の形態を示し、
(A)は楕円面、(B)は異形面の各斜視図である。
(A)は楕円面、(B)は異形面の各斜視図である。
【図12】図5のスラッギング性判断装置に使用する燃
焼灰計測部の一実施の形態を示す横断面図である。
焼灰計測部の一実施の形態を示す横断面図である。
【図13】図12のプローブの縦断面図である。
【図14】図12の燃焼灰計測部にスートブロワを付け
たものの縦断面図である。
たものの縦断面図である。
【図15】図5のスラッギング性判断装置の燃焼灰計測
部におけるプローブの配置に関する検討を示すものであ
り、(A)は2列2本の場合の横断面図、(B)は1列
3本の場合の横断面図である。
部におけるプローブの配置に関する検討を示すものであ
り、(A)は2列2本の場合の横断面図、(B)は1列
3本の場合の横断面図である。
【図16】図5のスラッギング性判断装置を使用して作
成した燃焼ガス温度と使用炭中無機物含有量との関係曲
線図である。
成した燃焼ガス温度と使用炭中無機物含有量との関係曲
線図である。
【図17】図12と同様の電気炉を有する燃焼灰計測部
の横断面図である。
の横断面図である。
【図18】本発明に係る微粉炭焚ボイラの運転方法を説
明する第1フローチャートである。
明する第1フローチャートである。
【図19】図18と同様の第2フローチャートである。
【図20】図18と同様の第3フローチャートである。
【図21】図18と同様の第4フローチャートである。
【図22】図18と同様の第5フローチャートである。
【図23】図18と同様の第6フローチャートである。
【図24】図18と同様の第7フローチャートである。
【図25】図18と同様の第8フローチャートである。
【図26】図18と同様の第9フローチャートである。
【図27】図18と同様の第10フローチャートであ
る。
る。
【図28】図18と同様の第11フローチャートであ
る。
る。
【図29】図18と同様の第12フローチャートであ
る。
る。
【図30】微粉炭焚ボイラシステムの概略系統図であ
る。
る。
【図31】微粉炭焚ボイラのスラッギングゾーンを示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図32】図31におけるスラッギングが発生する個所
の一例を示す縦断面図である。
の一例を示す縦断面図である。
【図33】燃焼灰が粘着性を有する範囲を示す説明図で
ある。
ある。
【図34】スラッギング性の違いによる微粉炭焚ボイラ
の大きさの相違を示し、(A)はスラッギング性が低/
中の場合、(B)はスラッギング性が高の場合、(C)
はスラッギング性が激しい場合、を各々示す。
の大きさの相違を示し、(A)はスラッギング性が低/
中の場合、(B)はスラッギング性が高の場合、(C)
はスラッギング性が激しい場合、を各々示す。
2 微粉炭焚ボイラ 3 火炉 4 火炉の出口 14 バンク部 15 ボイラの出口 16 スートブロワ 33 送信器(音響式温度計) 34 受信器(音響式温度計) 35 制御器(音響式温度計) 36 スラッギング性判断装置 37 導入管 39 分岐流路 43 燃焼灰計測部 44 プローブ 45 燃焼灰付着部 57 放出管 58 排ガス処理部 64 流量調節手段 68 流体吹付手段 A 石炭 B 石炭 C 石炭 D 燃焼灰 G 燃焼ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深山 幸穂 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 沖浦 邦夫 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 馬場 彰 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 大谷津 紀之 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 野村 伸一郎 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内
Claims (18)
- 【請求項1】 微粉炭を火炉で燃焼させる微粉炭焚ボイ
ラの運転方法において、微粉炭の燃焼した燃焼灰が前記
微粉炭焚ボイラの伝熱面に付着する程度を示すスラッギ
ング性を判断し、該スラッギング性が高い又は激しいと
判断した場合には、前記微粉炭焚ボイラのボイラ負荷を
下げるか、前記微粉炭と該微粉炭よりスラッギング性の
低い微粉炭とを混合した混炭に切り替えるか、前記伝熱
面に付着した燃焼灰を除去するスートブロワの起動回数
を増やすかの内、少なくとも一つを行なう運転に切り替
えることを特徴とする微粉炭焚ボイラの運転方法。 - 【請求項2】 請求項1において、前記スラッギング性
の判断は、前記火炉内の燃焼ガス温度の変化を検知する
ことにより行なうことを特徴とする微粉炭焚ボイラの運
転方法。 - 【請求項3】 請求項1において、前記スラッギング性
の判断は、前記火炉の出口の燃焼ガス温度の変化を検知
することにより行なうことを特徴とする微粉炭焚ボイラ
の運転方法。 - 【請求項4】 請求項2又は3において、前記微粉炭焚
ボイラの出口の燃焼ガス温度の変化を検知し、前記微粉
炭焚ボイラのバンク部での水、蒸気側の熱吸収量を考慮
して前記火炉内又は火炉の出口の燃焼ガス温度の変化を
推定することにより行なうことを特徴とする微粉炭焚ボ
イラの運転方法。 - 【請求項5】 請求項2又は3において、前記スラッギ
ング性の判断は、ボイラの出口のNOx濃度の変化を検
知し、前記火炉内又は火炉の出口の燃焼ガス温度の変化
を推定することにより行なうことを特徴とする微粉炭焚
ボイラの運転方法。 - 【請求項6】 請求項2乃至4のいずれかにおいて、前
記燃焼ガス温度の変化の検知に音響式温度計を使用する
ことを特徴とする微粉炭焚ボイラの運転方法。 - 【請求項7】 請求項1において、前記スラッギング性
の判断は、前記火炉から導入した燃焼ガスからスラッギ
ング性を判断するスラッギング性判断装置を備えること
により行なうことを特徴とする微粉炭焚ボイラの運転方
法。 - 【請求項8】 請求項2乃至7のいずれかに記載された
スラッギング性の判断の内、少なくとも二つから前記ス
ラッギング性が高い又は激しいと判断した場合には、前
記微粉炭焚ボイラのボイラ負荷を下げるか、前記微粉炭
と該微粉炭よりスラッギング性の低い微粉炭とを混合し
た混炭に切り替えるか、前記伝熱面に付着した燃焼灰を
除去するスートブロワの起動回数を増やすかの内、少な
くとも一つを行なう運転に切り替えることを特徴とする
微粉炭焚ボイラの運転方法。 - 【請求項9】 請求項7において、前記スラッギング性
判断装置は、前記火炉から燃焼ガスを導入する導入管
と、該導入管によって導入された前記燃焼ガスの燃焼灰
の付着状況を計測するプローブを有する燃焼灰計測部
と、該計測された燃焼ガスを放出する放出管とを備えた
ものであることを特徴とする微粉炭焚ボイラの運転方
法。 - 【請求項10】 請求項9において、前記プローブの少
なくとも前記燃焼灰が付着する燃焼灰付着部は、温度調
節可能なものであることを特徴とする微粉炭焚ボイラの
運転方法。 - 【請求項11】 請求項9又は10において、前記放出
管の下流に前記計測された燃焼ガスを処理する排ガス処
理部を備えたものであることを特徴とする微粉炭焚ボイ
ラの運転方法。 - 【請求項12】 請求項9乃至11のいずれかにおい
て、前記導入管は、前記火炉の内部に挿入する挿入長さ
を変えることにより、導入する前記燃焼ガスの温度が調
整可能なものであることを特徴とする微粉炭焚ボイラの
運転方法。 - 【請求項13】 請求項9乃至12のいずれかにおい
て、前記燃焼ガスの流量を調節する流量調節手段を備え
たものであることを特徴とする微粉炭焚ボイラの運転方
法。 - 【請求項14】 請求項9乃至13のいずれかにおい
て、前記スラッギング性判断装置は、大気を吸引して前
記火炉から導入される燃焼ガス中の酸素濃度を調整する
流量制御可能な分岐流路を前記導入管に設けたものであ
ることを特徴とする微粉炭焚ボイラの運転方法。 - 【請求項15】 請求項9乃至14のいずれかにおい
て、前記スラッギング性判断装置は、前記火炉から導入
される燃焼ガスの流速、温度及び酸素濃度を独立に変化
させることにより、前記火炉の任意の個所での燃焼ガス
条件に調整出来るものであることを特徴とする微粉炭焚
ボイラの運転方法。 - 【請求項16】 請求項9乃至15のいずれかにおい
て、前記スラッギング性判断装置は、前記プローブの燃
焼灰付着部に燃焼灰の付着防止、抑制効果を調べるため
の不活性ガス、水蒸気又は圧縮空気を吹き付ける流体吹
付手段を備えたものであることを特徴とする微粉炭焚ボ
イラの運転方法。 - 【請求項17】 微粉炭を燃焼させる火炉を有する微粉
炭焚ボイラにおいて、請求項9乃至16のいずれかに記
載のスラッギング性判断装置を備えたものであることを
特徴とする微粉炭焚ボイラ。 - 【請求項18】 微粉炭焚ボイラにおける微粉炭が燃焼
して前記微粉炭焚ボイラの伝熱面に付着する程度を示す
スラッギング性を判断する微粉炭焚ボイラのスラッギン
グ性判断装置において、前記火炉から燃焼ガスを導入す
る導入管と、該導入管によって導入された前記燃焼ガス
の燃焼灰の付着状況を計測するプローブを有する燃焼灰
計測部と、該計測された燃焼ガスを処理する排ガス処理
部とを備えたものであることを特徴とする微粉炭焚ボイ
ラのスラッギング性判断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5783996A JPH09250708A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 微粉炭焚ボイラの運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5783996A JPH09250708A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 微粉炭焚ボイラの運転方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09250708A true JPH09250708A (ja) | 1997-09-22 |
Family
ID=13067144
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5783996A Pending JPH09250708A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 微粉炭焚ボイラの運転方法 |
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JP (1) | JPH09250708A (ja) |
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