JP2002061837A - 可搬型火炉内燃焼診断装置と火炉内燃焼診断方法 - Google Patents

可搬型火炉内燃焼診断装置と火炉内燃焼診断方法

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JP2002061837A
JP2002061837A JP2000247668A JP2000247668A JP2002061837A JP 2002061837 A JP2002061837 A JP 2002061837A JP 2000247668 A JP2000247668 A JP 2000247668A JP 2000247668 A JP2000247668 A JP 2000247668A JP 2002061837 A JP2002061837 A JP 2002061837A
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furnace
combustion
probe
heat load
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JP2000247668A
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Miki Shimogoori
三紀 下郡
Takeshi Fukuchi
健 福地
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 任意の時に火炉内の任意の箇所における熱負
荷分布を測定する技術を確立すること。 【解決手段】 火炉内からの入射輻射量を測定する受光
部1を取り付けたプローブ2とプローブ2内に設けたプ
ローブ冷却用媒体流路と該プローブ冷却用媒体流路に接
続した冷却媒体循環用装置と受光部内部をパージする気
体を発生するパージ用気体供給装置を備え付けた可搬型
火炉内燃焼診断装置を用いて、プローブ2を火炉壁面の
覗き窓に、耐熱性挿入座を介して着脱自在に取り付け
て、火炉運転時の炉壁が受ける熱負荷分布を測定し、得
られた熱負荷分布から雰囲気ガス温度分布を算出し、炉
内の灰付着状況を予測する火炉内燃焼診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭、石油、ガ
ス、オイルコークス等様々な燃料を火炉内で燃やした際
の炉内燃焼診断に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の火力発電ユニットは高温・高圧化
してきており、またコンパクト化される傾向にあり、ボ
イラ用の火炉内における局所的な熱負荷の増加による蒸
発器及び過熱器に用いられる伝熱管の損傷などがボイラ
保守運転上の重要な問題になっている。
【0003】火炉内の局所的な熱負荷増加の原因は、主
として火炉内の燃焼状況に起因する蒸発器伝熱管局部の
高熱負荷による管壁の加熱、あるいは管内面に付着堆積
するスケールによる熱伝導阻害で生じる管壁の過熱など
であり、これらを検知するために従来は予め熱負荷が高
いと考えられる箇所にディスク型の熱流計を設置し、管
壁温度を運転時に常時監視する方法をとってきた。ただ
し、この方法では予めセットしておいた箇所の熱負荷し
か測定できず、熱負荷の分布を把握するにはかなり多く
の熱流計を炉内に取り付けなくてはならない。また、炉
内の熱負荷は運転方法によって左右されるが、ディスク
型の熱流計を用いる場合には、その測定面に付着した灰
を通しての値を測定することになり、炉内雰囲気の変化
よりもディスクに付着した灰の影響を大きく受けるとい
う問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ボイラ火炉内の熱負荷
分布は、火炉形状や運用条件により左右され、ボイラの
安全運転及び燃焼効率又は蒸気生成効率の観点から重要
な情報である。熱流計に火炉灰が付着すると熱負荷が変
化するが、熱負荷を測定することにより、石炭焚きボイ
ラで特に問題になるといわれる火炉壁面を構成する水壁
及び伝熱管への灰付着の程度を推定することもできる。
炭種毎の水壁及び伝熱管への灰付着特性が分かることか
ら、石炭購入時の事前評価にも使える。 本発明の課題
は、任意の時に火炉内の任意の箇所における熱負荷分布
を測定する技術を確立することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するに際
し、本発明では次の構成を採用する。すなわち、火炉内
からの入射輻射量を測定する受光部を取り付けたプロー
ブとプローブ内に設けたプローブ冷却用媒体流路と該プ
ローブ冷却用媒体流路に接続した冷却媒体循環用装置と
受光部内部をパージする気体を発生するパージ用気体供
給装置を備え付けた可搬型火炉内燃焼診断装置、及び、
前記可搬型火炉内燃焼診断装置のプローブを火炉壁面に
設けられた覗き窓に、耐熱性挿入座を介して着脱自在に
取り付けて、火炉運転時の炉壁が受ける熱負荷分布を測
定し、得られた熱負荷分布から雰囲気ガス温度分布を算
出し、炉内の灰付着状況を予測する火炉内燃焼診断方法
である。
【0006】上記可搬型火炉内燃焼診断装置は、プロー
ブにより測定された火炉運転時の炉壁が受ける熱負荷分
布から雰囲気ガス温度分布を算出し、炉内の灰付着状況
を予測する制御装置を設けている。
【0007】また、前記制御装置は、プローブにより測
定された火炉運転時の炉壁が受ける熱負荷を左右する燃
料性状、固体燃料粒度、バーナの運用パターン、火炉排
ガスを再度火炉内に導入する再循環ガス量、燃焼灰除去
用スートブロア設置場所及び運用頻度を含む群からなる
各影響因子が熱負荷に与える感度データを蓄積し、火炉
出口ガス温度と燃料の未燃分の濃度を予測することがで
きる。本発明の構成図を図7に示す。
【0008】
【作用】本発明の燃焼診断装置を用いて火炉内の温度を
計測することにより、任意の火炉形状において任意の箇
所の熱負荷をボイラ運転時に測定できる。本発明の燃焼
診断装置が可搬型で持ち運びが容易であるため、火炉の
運転条件を変えた際の熱負荷の分布を逐次測定場所を変
えながら測定することができる。これらのデータベース
を蓄積していくことによって、火炉内で局所的に熱負荷
が高くなる箇所が発生すると予測される場合には、運転
条件の操作により、火炉水壁又は蒸発器若しくは過熱器
の伝熱管等の保護を図り、これらに付着する付着灰の成
長進行を防ぐことができる。
【0009】具体的には次に列挙する方法などで火炉内
の水壁等への付着灰が蓄積することを防ぐことができ
る。 (1)固体燃料粒度を変える。 (2)石炭の場合には灰付着性の低い石炭と灰付着性の
高い石炭との混炭を用いて、その混炭比率を変える。 (3)ボイラ負荷を下げる。 (4)火炉水壁又は蒸発器若しくは過熱器の伝熱管の伝
熱面に付着した燃焼灰を除去するスートブロアを起動
し、その回数を増やす。 (5)火炉で発生した燃焼ガスの再循環ガス量を変え
る。 (6)バーナの運用パターンを変える。
【0010】灰が火炉内の水壁等に付着すると熱負荷が
変化するが、熱負荷を測定することにより、石炭焚きボ
イラで特に問題になると言われる火炉内の水壁等への灰
付着の程度を測定することもでき、炭種毎の灰付着特性
が分かる。
【0011】このことから、本発明は石炭購入時の事前
評価にも使える。従来灰付着性の評価が困難であった石
炭についても精度良く灰付着性を予測することができ、
予め多量の付着灰が火炉内の水壁等へ蓄積することを回
避することができる。
【0012】その具体的な方法は石炭を正しく選択する
こと、またはタイミング良く、火炉内の水壁等への灰付
着を抑制する運転に切り替えることにより、灰付着を最
小限に抑えることができる。
【0013】本発明の灰付着を最小限に抑える燃焼方法
により、水壁等への灰付着に伴う火炉内燃焼ガス温度の
上昇を抑制することによって石炭の燃焼生成物中のサー
マルNOxの増加も防ぐことができる。
【0014】従って、水壁などへの燃焼灰の付着・成長
を未然に防止し、ボイラの運転停止を避け、ボイラの高
効率運転を維持することができる。
【0015】以上は既設のボイラに対して本発明を適用
した場合の説明であるが、本発明は任意の火炉の熱負荷
を測定し、火炉形状の熱負荷分布特性を把握することに
より、火炉の大きさ、形状など新規火炉の設計指針にも
役立つ。
【0016】例えば、大きさ又は形状の他にスートブロ
アのオン/オフ時の熱負荷分布特性、スートブロア本数
及びその配置と熱負荷分布特性を把握することにより、
スートブロア設置本数、及びその配置位置の決定に本発
明を利用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
と共に説明する。図1は本発明の実施の形態である可搬
型燃焼診断装置の側面図(図1(a))と上面図(図1
(b))である。本装置は入射輻射光を測定する受光部
1を先端に取り付けた水冷プローブ2と水冷プローブ2
内に水を循環させる水ポンプ3と冷却水のタンク4と受
光部1の先端をパージするための窒素ボンベ5を台車6
に取り付けた可搬型の燃焼診断装置である。
【0018】水冷プローブ2は装置本体から取り外し可
能であるため、台車6で測定個所(実機ボイラにおいて
は覗き窓)の近くまで運び、水冷プローブ2のみを覗き
窓18(図2)まで人手で持っていき挿入する。ここで
は水ポンプ3、水タンク4及び受光部パージ用窒素ボン
ベ5を載せた台車6を使用しているが、台車6が運べな
いほど狭い場所で測定する場合には、冷却媒体及びパー
ジ用の気体を送り込むホース(図示せず)及び受光部1
からの信号を取り込む配線を長くするか、水ポンプ3、
水タンク4及び受光部パージ用窒素ボンベ5等をそれぞ
れ単体で持ち運び、測定場所で組み合わせて用いる。
【0019】水冷プローブ2の受光部1のパージ用気体
として、ここでは窒素を用いているが不活性ガスであれ
ばどんな種類のものでも良い。圧力容器が持ち込めない
場所(発電所)では窒素ボンベ5の代わりにエアコンプ
レッサを使用し、エアコンプレッサからの空気で受光部
1をパージする。
【0020】図2はボイラ火炉9の壁面9aに挿入され
た市販の受光部1の断面構造の一例である。図2(a)
はボイラ火炉9の壁面9aに設けられた覗き窓18に挿
入された市販の受光部1の断面構造図であり、図2
(b)は受光部1の拡大断面図である。受光部1内には
受光用のオリフィス状の開口1aaを備えた楕円形の空
洞1aがあり、その表面は鏡体になっている。空洞1a
の後側の受光部1内には光エネルギーにより起電力を得
るための熱電対22が配置されている。受光部1は水冷
路が設けられており、空洞1aの開口1aaから入った
入射輻射光は空洞1aの開口1aaと同一水平面上の位
置にある空洞表面のA点で焦点を結び、A点と熱電対2
2との間で生じた起電力を熱負荷に換算する。
【0021】これらのデータは全て熱電対22を用いて
パソコン30(図1)に収録する。受光部1には先に述
べたようにパージ用の気体を流す。これは、特にオイル
コークスや石炭等を燃料としたボイラ火炉9において熱
負荷を測定する際、燃焼灰等の固体分が空洞1aの開口
1aa付近に付着したり、内部に入ったりして測定でき
なくなるのを防ぐためである。パージ気体の流量は流量
計31で測定し、そのパージ量は約1リットル/min
〜5リットル/minとする。
【0022】次に実際に石炭焚きボイラにおいて火炉覗
き窓から炉内の熱負荷を測定する際の実施の形態を示
す。図3は石炭焚きボイラを用いる燃焼系の概略図であ
る。従来、石炭焚きボイラでは一般的には原料の石炭を
粉砕機で粉砕した後、分級機で所定の大きさ以下に分級
し、搬送用空気(一次空気)で微粉炭バーナ10へ供給
する直接方式を用いている。ここで使用される粉砕機は
分級機を内蔵した堅型ミル7である。
【0023】石炭焚きボイラの燃焼系は、石炭焚きボイ
ラ火炉9とこの火炉9の微粉炭バーナ10に対し、微粉
炭を供給する堅型ミル7と一次空気と二次空気を供給す
る押込通風機11と堅型ミル7に対し、一次空気を供給
する一次空気用押込通風機12と火炉9及び堅型ミル7
に供給される空気を予熱する空気予熱器13と石炭焚き
ボイラ9から出る燃焼ガスが導かれる集塵機14と脱硝
装置15と脱硫装置17などから主に構成されている。
【0024】堅型ミル7内で粉砕された微粉炭は送炭管
20を経由して微粉炭バーナ10に供給され、空気予熱
器13から直接送られる二次空気と一緒になって石炭焚
きボイラの火炉9内で燃焼される。燃焼によって生じた
排ガスは誘引通風機16によって吸引され、集塵機14
に導かれ、排ガス中のダストが集塵され、引き続いて脱
硝装置15により窒素酸化物が除去される。これらの排
ガスは空気予熱器13のエレメントを介して一次空気と
二次空気を加熱した後、脱硫装置17により硫黄酸化物
が除去されて廃棄される。
【0025】石炭焚きボイラの熱負荷測定を火炉壁9a
の覗き窓18から行うが、その際の測定体勢を図4に示
す。図4(a)はボイラ火炉壁9aに設けられた覗き窓
18の位置がフロア33の位置と同じ高さになっている
場合の測定体勢を示し、図4(b)は覗き窓18の位置
がフロア33の位置より高くなっている際に台車6をフ
ロア33に設置した場合の測定体勢を示す。
【0026】図5は火炉壁9aの覗き窓18に設けられ
プローブ2の挿入部の詳細断面図である。例えば、直径
43mmのプローブ2に対して直径100mmの覗き窓
18は大き過ぎるため、そのままプローブ2を挿入する
と火炉9の内圧が変動した際に、燃焼ガスが覗き窓18
内のプローブ2外周の隙間から外部に噴出する危険性が
ある。従って、図5に示すように火炉壁9aの覗き窓1
8に耐熱性の挿入座19をまずセットした後にプローブ
2を挿入する。
【0027】プローブ2の先端が火炉9の内壁面と面一
になるようにセットして測定データを取り込み始める
と、約1分間で測定データは静定する。プローブ2の外
周部は図2に示すように水冷構造になっているので、冷
却水を循環させながら保護する。火炉9内からの熱輻射
を浴びて冷却水の温度は上昇するが、水温が60℃程度
まで上昇したら、水タンク4の水は予備の携帯用タンク
(図示せず)に汲み置きして置いた水と取り替える。
【0028】図6は上記燃焼診断装置で取り込んだデー
タの一例である。図6のデータから、得られた電圧値か
ら予め求められている検量線に従って熱負荷値[kW/
]を求めて、全体の熱負荷分布が得られる。
【0029】一般的にバーナゾーン、特に火炉壁9aの
中央部でガス温度が高くなっており、この部分の熱負荷
が高い。これら熱負荷分布は火炉形状、火炉高さによっ
て異なり、また同一火炉においても運用条件によって変
わる。中でもスートブロアの設置位置、それらのオン/
オフに大きく左右される。
【0030】炉内熱負荷の変化する傾向はグローバルに
は火炉出口ガス温度(FEGT:Furnannce Exit Gas T
emperature)の変化によって、局所的には水壁に取り付
けたディスク型熱流計の値から知ることができる。しか
し、FEGTの変化からは熱負荷の分布を知ることがで
きず、また火炉水壁に取り付けたディスク型の熱流計で
は熱負荷分布を知るために、かなり多くの箇所の火炉壁
に取り付けなければならない。また、ディスク型の熱流
計には灰が付着するため、付着灰量の違いによって測定
値が変わってくる。
【0031】そこで、任意の火炉形状において任意の箇
所の熱負荷をボイラ運転時に測定できる本発明による燃
焼診断装置が有効となる。
【0032】本発明による燃焼診断装置の最大の特徴は
本体が可搬型で持ち運びが容易であるため、運転条件を
変えた際の熱負荷の分布を逐次測定場所を変えながら測
定することができることである。
【0033】以下に本発明による燃焼診断装置を用いる
ことによる利点を述べる。まず、既設のボイラに対して
は、運転条件毎の火炉内の各箇所における熱負荷分布デ
ータを蓄積していくことによって、局所的に熱負荷が高
くなると予測される場合には、運転条件の操作により、
火炉壁9aの保護を図り、火炉水壁等へ付着灰が蓄積す
ることを防ぐことができる。
【0034】具体的には固体燃料粒度を変える、灰付着
性の高い石炭を使用するしている場合には灰付着性の低
い石炭との混炭にして、その比率を変える、ボイラ負荷
を下げる、伝熱面に付着した燃焼灰を除去するスートブ
ロアを起動し、その回数を増やす、再循環ガス量を変え
る又は運用バーナパターンを変える等である。
【0035】火炉灰が火炉壁9aに付着すると熱負荷が
変化するが、熱負荷を測定することにより、石炭焚きボ
イラで特に問題になると言われる灰付着の程度を推定す
ることもでき、炭種毎の灰付着特性が分かることから、
石炭購入時の事前評価にも使える。
【0036】従来、火炉壁9aへの灰付着性の評価が困
難であった石炭についても精度よく灰付着性を予測する
ことができ、それらを予め回避する(例えば、石炭を正
しく選定する、タイミング良く、灰付着を抑制する運転
に切り替えるなど)ことにより、灰付着を最小限に抑え
ることができる。燃焼生成物の面においては、配布着荷
に伴う火炉内燃焼燃焼ガス温度の上昇を抑制することに
よってサーマルNOxの増加も防ぐことができる。従っ
て、燃焼灰の付着・成長を未然に防止し、ボイラの運転
停止を避け、ボイラを高効率に保つことができる。
【0037】上記した例は既設のボイラに対しての効果
であるが、任意の火炉9の熱負荷を測定し、火炉形状の
熱負荷分布特性を把握することにより、火炉9の大き
さ、形状など新規火炉9の設計指針に役立つ。大きさ、
形状の他にスートブロアのオン/オフ時の熱負荷分布特
性、スートブロア本数及び配置と熱負荷分布特性を把握
することにより、スートブロア本数、配置の決定に役立
つ。
【0038】以上本発明の実施の形態の効果をまとめる
と以下に示す通りである。 (1)ボイラ運転時の任意の時にボイラ任意の箇所にお
ける熱負荷を測定できるため、運転条件の変化(炭種・
バーナパターン・再循環ガス量変化、スートブロアON
/OFF)が熱負荷に与える影響を即時に把握できる。 (2)運転条件と熱負荷の相関データをもとに、局所熱
負荷ピーク値を抑え、サーマルNOx低減等ボイラ性能
の向上に役立つ。 (3)運転条件と熱負荷の相関データをもとに、局所熱
負荷ピーク値を抑え、水壁保護等の予防保全性を向上さ
せる。 (4)熱負荷値の推移から見た目の灰付着度だけでな
く、火炉収熱量に影響を与える炉内の汚れ進行度を推定
できるため、特に灰付着性の予測が困難な石炭に対する
予測精度の向上に役立つ。 (5)熱負荷値の水位から見た目の灰付着度だけでな
く、火炉収熱量に影響を与える炉内の汚れ進行度を推定
できるため、スートブロアの最適運用(スートブロアに
消費する蒸気量を節減)に役立つ。
【0039】(6)熱負荷値の水位からボイラ各場所に
おける炉内の汚れ進行度を推定できるため、スートブロ
ア設置場所を決めるために役立つ。 (7)燃焼状況や炉内の灰付着状況を正しく判断できる
ため、付着成長した燃焼灰がホッパ部に落下することに
よる伝熱管損傷トラブルやホッパ閉塞トラブルを無く
し、メンテナンス性が向上する。 (8)実機ボイラ及び発電プラントを高効率に保つ。 (9)ボイラ運転時の灰付着状況を制御できるため、灰
付着防止及び付着灰除去のための余分な設備コストを削
減できる。 (10)装置が可搬型であるため、様々なボイラ各場所
での熱負荷測定が可能であり、火炉形状毎の熱負荷特性
が把握できる。従って、新缶ボイラ設計指針に役立つ。
本発明はボイラ火炉に限らず、ごみ焼却炉、加熱炉など
の燃焼炉に適用できる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、装置が可搬型であるた
め、様々なボイラ各場所での熱負荷測定が可能であり、
また火炉内の熱負荷分布特性を測定できるため、火炉運
転条件の変化(炭種・バーナパターン・再循環ガス量変
化、スートブロアON/OFF)が熱負荷に与える影響
を即時に把握できる。またサーマルNOx低減、炉内の
灰付着状況を正しく判断できる等、火炉燃焼性能の向上
および、局所熱負荷ピーク値を抑え、火炉壁保護等の予
防保全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の燃焼診断装置を示す側
面図(図1(a))と上面図(図1(b))である。
【図2】 図1の燃焼診断装置の受光部断面図である。
【図3】 図1の燃焼診断装置を用いる石炭焚きボイラ
の概略系統図である。
【図4】 図1の燃焼診断装置を用いる測定体勢を示す
図である。
【図5】 図1の燃焼診断装置のプローブの火炉壁挿入
部の詳細断面図である。
【図6】 図1の燃焼診断装置を用いる測定データの一
例を示す図である。
【図7】 本発明の構成を表すブロック図である。
【符号の説明】
1 受光部 1a 空洞 1aa 開口 2 水冷プローブ 3 水ポンプ 4 冷却水タンク 5 窒素ボンベ 6 台車 7 堅型ミル 9 火炉 9a 壁面 10 微粉炭バーナ 11 押込通風機 12 一次空気用押込
通風機 13 空気予熱器 14 集塵機 15 脱硝装置 17 脱硫装置 18 覗き窓 19 挿入座 20 送炭管 22 熱電対 30 パソコン 31 流量計 33 フロア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01J 5/02 G01J 5/02 K Fターム(参考) 2G065 AA04 AA11 AB02 AB04 BA11 BB42 BC13 CA16 DA06 2G066 AC01 BA08 BA43 BA60 CA01 3K005 QA01 QB03 QC05 QC06 RA10 RA14 RA15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火炉内からの入射輻射量を測定する受光
    部を取り付けたプローブとプローブ内に設けたプローブ
    冷却用媒体流路と該プローブ冷却用媒体流路に接続した
    冷却媒体循環用装置と受光部内部をパージする気体を発
    生するパージ用気体供給装置を備え付けたことを特徴と
    する可搬型火炉内燃焼診断装置。
  2. 【請求項2】 プローブにより測定された火炉運転時の
    炉壁が受ける熱負荷分布から雰囲気ガス温度分布を算出
    し、炉内の灰付着状況を予測する制御装置を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の可搬型火炉内燃焼診断装
    置。
  3. 【請求項3】 プローブにより測定された火炉運転時の
    炉壁が受ける熱負荷を左右する燃料性状、固体燃料粒
    度、バーナの運用パターン、火炉排ガスを再度火炉内に
    導入する再循環ガス量、燃焼灰除去用スートブロア設置
    場所及び運用頻度を含む群からなる各影響因子が熱負荷
    に与える感度データを蓄積し、火炉出口ガス温度と燃料
    の未燃分の濃度を予測する制御装置を備えたことを特徴
    とする請求項1記載の可搬型火炉内燃焼診断装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の可搬型火炉内燃焼診断装
    置のプローブを火炉壁面に設けられた覗き窓に、耐熱性
    挿入座を介して着脱自在に取り付けて、火炉運転時の炉
    壁が受ける熱負荷分布を測定し、得られた熱負荷分布か
    ら雰囲気ガス温度分布を算出し、炉内の灰付着状況を予
    測することを特徴とする火炉内燃焼診断方法。
  5. 【請求項5】 火炉運転時の炉壁が受ける熱負荷分布か
    ら火炉出口ガス温度と燃料未燃分の濃度を予測すること
    を特徴とする請求項4記載の火炉内燃焼診断方法。
  6. 【請求項6】 火炉に設けられたバーナの火炉内出口付
    近の熱負荷を測定し、火炉の着火又は保炎に必要な輻射
    量を予測することを特徴とする請求項4記載の火炉内燃
    焼診断方法。
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