JP2011226756A - ボイラの灰付着抑制方法及び灰付着抑制装置 - Google Patents

ボイラの灰付着抑制方法及び灰付着抑制装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ボイラを安定運用させるべく、クリンカ灰の大塊が発生する可能性を精度良く予測して、ひいては、灰が付着するのを抑制する。
【解決手段】ボイラで使用する予定である各固体燃料の灰成分の組成を測定し、スラグ割合を算出し(S1)、灰成分の組成の内の鉄成分含有率及びスラグ割合に基づいて、クリンカ灰の大塊の発生の有無を評価し(S2)、クリンカ灰の大塊の発生が少なくなる鉄成分含有率の第一の基準値とスラグ割合の第二の基準値を算出する(S3)。単種類の固体燃料である場合は、鉄成分含有率が第一の基準値以下であり、且つ、スラグ割合が第二の基準値以下である固体燃料を選択し、複数種類の固体燃料である場合は、混合した燃料の鉄成分含有率が第一の基準値以下となり、且つ、スラグ割合が決定された第二の基準値以下となるように、各固体燃料の混合比率を算出し(S4)、燃料として供給する(S5)。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体燃料を燃料とするボイラの灰付着抑制方法及び灰付着抑制装置に関する。
劣質炭を含む単種類あるいは複数種類の固体燃料を燃料とするボイラでは、固体燃料を粉砕機で粉砕した後、搬送用空気で燃料として供給している。そして、ボイラは、供給された燃料をバーナなどで燃焼させて熱を発生させる火炉と、火炉の上方から下流にわたって配置され、内部に燃焼ガスを流動して熱交換を行う伝熱管群とを備えており、ボイラからでた燃焼ガスは煙突から排出されるようになっている。
このようなボイラでは、燃焼した固体燃料から石炭灰が発生するため、石炭灰の一部がボイラの燃焼ガスによって流動し、排出の途中で、石炭灰の粒子が溶解して相互に凝縮し、火炉の壁面や、火炉上方から下流にわたって配置された伝熱管群などに付着して堆積するスラッギングやファウリングが生じる。石炭灰の一部が火炉の壁面や伝熱管群に付着して堆積するスラッギングやファウリングが生じると、伝熱管の伝熱面が塞がれて熱吸収効率が大幅に低下する。更に、スラッギングやファウリングにより壁面などに巨大なクリンカ灰が生成されると、クリンカ灰がボイラ底部に落下して堆積する。ボイラ底部へのクリンカ灰の落下により、炉内圧が大幅に変動したり、炉底の伝熱管が損傷したり、炉底の閉塞が生じたりするという問題が生じる。また、火炉の上方に設けられる上部伝熱部は、狭い間隔で配置されているため、灰が付着すると、炉内圧が大きく変動したり、伝熱管間に付着した灰が成長してガス流路が閉塞されてしまい、燃焼ガスが通過できなくなり、運転障害を起こしたりする恐れがある。更に、バーナ近傍では、燃料の燃焼火炎の放射熱により火炉の壁面近傍の温度が高くなっているため、比較的低温な伝熱管群に灰が付着溶融しやすく、巨大なクリンカ灰が成長しやすいという問題が生じる。
ここで、クリンカ灰は、石炭灰の全発生量の約10%を占める。ボイラ底部に堆積されたこのクリンカ灰は、灰処理設備にて処理されるが、灰処理設備のうち、クリンカ処理設備は、ドライホッパのほか、ドライホッパボトムゲート、クリンカコンベア、1次クラッシャ、クリンカ冷却コンベア、2次クラッシャなどで構成される。そして、クリンカコンベア上に堆積したクリンカ灰は、適宜(例えば、1時間ごと)にクリンカコンベアが自動起動し、炉外に搬出し、1次クラッシャ及び2次クラッシャで所定の大きさまで粉砕される。従って、クリンカ灰の大塊が発生してしまうと、ホッパからのクリンカ灰の搬出が滞ってしまう。その場合、石炭の燃焼によるクリンカ灰の発生量を低減するために、石炭使用量を減らし、即ち、発電出力を下げる必要が生じ、最悪のケースでは操業不能となり発電プラントを停止することになる。
従って、ボイラを安定運転するために、固体燃料を燃焼することによって、クリンカ灰の大塊が発生する可能性を事前に予測して、クリンカ灰の大塊の発生による問題の発生を回避したり、クリンカ灰の大塊の発生の原因となる灰が付着する可能性を事前に予測して、灰付着による問題の発生を回避したりすることが必要である。そこで、従来から、クリンカ灰の大塊の発生の原因となる灰の付着が生じる可能性を指標として表すことが試みられている。
例えば、非特許文献1では、灰含有元素を酸化物で表した灰組成に基づいた灰に関する指標と評価基準により、灰が付着する可能性を事前に予測する方法が用いられている。しかしながら、非特許文献1に示された指標と評価基準は、灰の付着などの問題が少ない良質炭である瀝青炭を対象としている。従って、近年需要が高まっている劣質炭(例えば、亜瀝青炭、褐炭、高シリカ炭、高カルシウム炭などの炭種)を対象としていないため、非特許文献1に示される指標と灰付着との関係は必ずしも一致した傾向になく、高い信頼性を持った指標でないことが指摘されている。一方、近年では、良質炭の産出量が減少し、安定した入手が困難になったことや、経済性などの面から劣質炭を利用する需要が高まってきている。従って、これらの劣質炭の燃焼によって生じる灰にも対応できる新しい灰付着に関する指標が必要になってきている。
そこで、劣質炭を対象として、特許文献1のように、使用する石炭を予め灰化して得られた石炭灰を焼結させることにより、焼結灰の膠着度を測定し、灰の付着を予測評価する技術が開発されている。しかしながら、灰の焼結性や溶融性は、温度だけでなく、雰囲気ガス組成の影響を大きく受ける。雰囲気がCOやHなどの還元性ガス濃度が高い還元雰囲気であれば、灰の軟化点や融点は下がり、焼結しやすくなる。また、雰囲気が酸化雰囲気であれば、灰の軟化点や融点は上がり、焼結しにくくなる。従って、雰囲気ガス組成を考慮していない特許文献1の技術では、ボイラ内の灰付着を精度良く予測することは困難であるという問題点がある。
特開2004−361368号公報
Gordon Couch, Understanding slagging and fouling during pf combustion (IEACR/72), 1994
本発明が解決しようとする課題は、劣質炭を含む単種類或いは複数種類の固体燃料を燃料とするボイラにおいて、ボイラを安定運用させるべく、クリンカ灰の大塊が発生する可能性を精度良く予測して、クリンカ灰の大塊が発生するのを抑制し、ひいては、灰が付着するのを抑制することが可能なボイラの灰付着抑制方法及び灰付着抑制装置を提供するものである。
本発明に係るボイラの灰付着抑制方法は、単種類或いは複数種類の固体燃料のそれぞれについて予め測定した灰成分の組成における鉄成分含有率と、単種類或いは複数種類の固体燃料のそれぞれについて予め算出した一定量の灰成分のうち所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成においてスラグになる割合を示すスラグ割合と、に基づいて、クリンカ灰の大塊の発生の有無を評価して、前記クリンカ灰の大塊の発生が少なくなる前記灰成分の組成における鉄成分含有率の第一の基準値及び前記スラグ割合の第二の基準値を算出し、前記灰成分の組成における鉄成分含有率が第一の基準値以下になり、且つ、前記スラグ割合が第二の基準値以下になるように、前記単種類の固体燃料を選択し、或いは、前記複数種類の固定燃料の混合比率を決定し、前記単種類の固体燃料、或いは、前記混合比率に基づいて混合した前記複数種類の固体燃料を、燃料としてボイラに供給することを特徴とする。
そして、本発明に係るボイラの灰付着抑制装置は、単種類或いは複数種類の固体燃料のそれぞれについて予め測定した灰成分の組成における鉄成分含有率と、単種類或いは複数種類の固体燃料のそれぞれについて予め算出した一定量の灰成分のうち所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成においてスラグになる割合を示すスラグ割合と、に基づいて、クリンカ灰の大塊の発生の有無を評価して、前記クリンカ灰の大塊の発生が少なくなる前記灰成分の組成における鉄成分含有率の第一の基準値及び前記スラグ割合の第二の基準値を算出すると共に、前記灰成分の組成における鉄成分含有率が第一の基準値以下になり、且つ、前記スラグ割合が第二の基準値以下になるように、前記単種類の固体燃料を選択し、或いは、前記複数種類の固定燃料の混合比率を決定する演算手段と、前記演算手段で選択された前記単種類の固体燃料の供給量を調整する、或いは、前記演算手段で決定された前記混合比率に基づいて前記複数種類の固体燃料の供給量を調整する燃料供給量調整手段と、を備えることを特徴とする。
これによると、ボイラ内で燃焼により溶融し、ボイラ内の燃焼空気の気流に乗って浮遊し、炉壁や伝熱管群に付着する成分であるスラグに着目し、各固体燃料について算出したスラグ割合と、灰成分の組成における鉄成分含有率と、に基づいて、クリンカ灰の大塊の発生の有無を評価し(クリンカ灰がクリンカコンベア上で引っ掛かり1次クラッシャに搬送できないケースやクリンカ灰が大きいために1次クラッシャに設置された回転刃にクリンカ灰が噛み込まないケースを調査する)、クリンカ灰の大塊の発生が少なくなるような、鉄成分含有率の第一の基準値及びスラグ割合の第二の基準値を算出している。従って、本発明で新たに構築した評価指数であるスラグ割合と、灰成分の組成における鉄成分含有率と、に基づいて、鉄成分含有率が第一の基準値以下となり、且つ、スラグ割合の第二の基準値以下になるように、単種類の固体燃料を選択する、或いは、複数種類の固体燃料の混合比率を決定することにより、クリンカ灰の大塊の発生を抑制し、ひいては、灰の付着を抑制することができる。
尚、固体燃料とは、石炭、汚泥炭化物、バイオマス燃料等を含むものである。また、ボイラでは熱量が重視されるため、燃料となる固体燃料は、ボイラに投入される熱量が一定になるように供給量が決定されているものとする。
また、本発明に係るボイラの灰付着抑制方法は、予め測定した灰成分の組成における鉄成分含有率が第一の基準値以下になり、且つ、予め算出した一定量の灰成分のうち所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成においてスラグになる割合を示すスラグ割合が第二の基準値以下になる単種類の固体燃料、或いは、混合した複数種類の固体燃料を、燃料としてボイラに供給することを特徴とする。
そして、本発明に係るボイラの灰付着抑制装置は、予め測定した灰成分の組成における鉄成分含有率が第一の基準値以下になり、且つ、予め算出した一定量の灰成分のうち所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成においてスラグになる割合を示すスラグ割合が第二の基準値以下になる単種類の固体燃料を選択し、或いは、複数種類の固体燃料の混合比率を決定する演算手段と、前記演算手段で選択された前記単種類の固体燃料の供給量を調整する、或いは、前記演算手段で決定された前記混合比率に基づいて前記複数種類の固体燃料の供給量を調整する燃料供給量調整手段と、を備えることを特徴とする。
これによると、ボイラ内で燃焼により溶融し、ボイラ内の燃焼空気の気流に乗って浮遊し、炉壁や伝熱管群に付着する成分であるスラグに着目し、本発明で新たに構築した評価指数であるスラグ割合と、灰成分の組成における鉄成分含有率と、に基づいて、鉄成分含有率が第一の基準値以下となり、且つ、スラグ割合の第二の基準値以下になるように、単種類の固体燃料を選択する、或いは、複数種類の固体燃料の混合比率を決定している。従って、予め、各固体燃料について算出したスラグ割合と、灰成分の組成における鉄成分含有率と、に基づいて、クリンカ灰の大塊の発生の有無を評価し(クリンカ灰がクリンカコンベア上で引っ掛かり1次クラッシャに搬送できないケースやクリンカ灰が大きいために1次クラッシャに設置された回転刃にクリンカ灰が噛み込まないケースを調査する)、クリンカ灰の大塊の発生が少なくなるような、鉄成分含有率の第一の基準値及びスラグ割合の第二の基準値を算出することにより、クリンカ灰の大塊の発生を抑制し、ひいては、灰の付着を抑制することができる。
ここで、本発明に係るボイラの灰付着抑制方法及びボイラの灰付着抑制装置において、前記スラグ割合は、前記灰成分の組成に基づいて熱力学平衡計算により算出されるか、前記複数種類の固体燃料のそれぞれについて予め測定した所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成で加熱して生じるスラグから算出されて良い。
これによると、灰成分の組成に基づいて熱力学平衡計算によりスラグ割合を算出することにより、実験を行うことなくスラグ割合を求めることができる。また、複数種類の固体燃料のそれぞれについて予め測定した所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成で加熱して生じるスラグからスラグ割合を算出することにより、実際のボイラの状況に合わせたスラグ割合を求めることができる。
また、本発明に係るボイラの灰付着抑制方法及びボイラの灰付着抑制装置において、前記鉄成分含有率をFe含有率とし、前記第一の基準値を6%として良い。
これによると、鉄成分含有率をFe含有率とし、Fe含有率の第一の基準値を、予め調査したスラグ割合とFe含有率に基づくクリンカ灰の大塊の発生の有無の実験結果に基づいて、クリンカ灰の大塊の発生が少ないと想定される値(6%)に決定することにより、クリンカ灰の大塊の発生を抑制し、ひいては、灰の付着を抑制することができる。
また、本発明に係るボイラの灰付着抑制方法及びボイラの灰付着抑制装置において、前記第二の基準値を40〜50重量%として良い。
これによると、スラグ割合の第二の基準値を、予め調査したスラグ割合とFe含有率に基づくクリンカ灰の大塊の発生の有無の実験結果に基づいて、クリンカ灰の大塊の発生が少ないと想定される値(40〜50重量%)に決定することにより、クリンカ灰の大塊の発生を抑制し、ひいては、灰の付着を抑制することができる。
ここで、本発明に係るボイラの灰付着抑制方法において、前記所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成は、バーナ近傍の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成であってよい。
また、本発明に係るボイラの灰付着抑制装置において、ボイラ燃焼室の温度及び雰囲気ガス組成を計測する計測手段を更に備え、前記所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成は、前記計測手段で測定したボイラ燃焼室の温度及び雰囲気ガス組成であってよい。
これによると、ボイラ内部の各部分における灰中のスラグ割合を適正に求めることができ、複数種類の固体燃料の適切な混合比率を計算することができる。
また、本発明に係るボイラの灰付着抑制方法及びボイラの灰付着抑制装置において、前記所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成は、ボイラ設計上の最高雰囲気温度及びその部位の雰囲気ガス組成、または、ボイラ設計上の還元度が最も高い雰囲気ガス組成とその部位の温度であって良い。
これによると、ボイラの状態に依存することなく、複数種類の固体燃料の適切な混合比率を計算することができる。尚、ボイラ設計上の還元度が最も高い雰囲気ガス組成とは、COやHなどの還元性ガスの濃度が最も高い雰囲気ガス組成のことを意味する。
本発明のボイラの灰付着抑制方法及び灰付着抑制装置は、劣質炭を含む単種類或いは複数種類の固体燃料を燃料とするボイラにおいて、クリンカ灰の大塊が発生する可能性を精度良く予測して、クリンカ灰の大塊が発生するのを抑制し、ひいては、灰が付着するのを抑制することにより、ボイラを安定運用させることが可能である。
本実施形態に係るボイラの灰付着抑制方法の手順を示すステップ図である。 本実施形態に係るボイラの灰付着抑制装置を示す概略図である。 本実施例に係るスラグ割合とFe含有率と関係に基づいたクリンカ灰の大塊の発生の有無を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るボイラの灰付着抑制方法及び灰付着抑制装置を実施するための形態について、具体的な一例に即して説明する。尚、以下に説明するものは、例示したものにすぎず、本発明に係るボイラの灰付着抑制方法及び灰付着抑制装置の適用限界を示すものではない。すなわち、本発明に係るボイラの灰付着抑制方法及び灰付着抑制装置は、下記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいてさまざまな変更が可能なものである。
まず、本実施形態に係るボイラの灰付着抑制方法の一例について、図1に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るボイラの灰付着抑制方法の手順を示すステップ図である。
本実施形態に係るボイラの灰付着抑制方法は、図1に示すように、ボイラで使用する予定である各固体燃料の灰成分の組成を測定する(ステップS1)。灰成分の組成は、固体燃料の水分含有量、発熱量、灰分含有量、灰成分の組成等の石炭性状を測定する。ここで、固体燃料とは、石炭、汚泥炭化物、バイオマス燃料等を含むものである。
次に、ボイラで使用する予定である各固体燃料のスラグ割合を算出する(ステップS1)。ここで、スラグ割合は、本実施形態で用いる灰付着特性の評価指標であり、一定量の固体状の灰のうち、ある温度、雰囲気条件において、スラグになった割合を意味する。また、スラグとは、燃焼により溶融し、ボイラ内の燃焼気流に乗って浮遊し、炉壁や伝熱管群に付着する成分を意味する。そして、スラグ割合は、各固体燃料及び各固体燃料の混合条件に応じて算出する。ここで、スラグ割合は、予め測定した各固体燃料の灰が、ある条件(温度、雰囲気ガス組成)において、熱力学的に最も安定する、つまり、ギブスの自由エネルギー(△G)がゼロに近くなる状態の組成や相を熱力学平衡計算により算出する。尚、スラグ割合の算出は、上述の形態に限らず、予め各固体燃料の灰を加熱し、各温度及び雰囲気ガス組成におけるスラグ割合を測定しておいても良い。これにより、実際のボイラの状況に合わせたスラグ割合を求めることができる。
そして、本実施形態で用いる評価指標である灰成分の組成である鉄成分含有率とスラグ割合に基づいて、クリンカ灰の大塊の発生の有無を評価する(ステップS2)。鉄成分含有率は、例えば、Feが想定され、使用する固体燃料を使用する前に予め実施する蛍光X線分析法によって測定された灰組成成分中の鉄成分の重量割合として算出される。ここで、クリンカ灰の大塊の発生の有無は、ボイラで使用する予定である各固体燃料を燃焼させた場合に、クリンカ灰がクリンカコンベア上で引っ掛かり1次クラッシャに搬送できないケースやクリンカ灰が大きいために1次クラッシャに設置された回転刃にクリンカ灰が噛み込まないケースを調査する。そして、かかるケースに該当すれば、燃焼させた固体燃料の鉄成分含有率とスラグ割合に関して、クリンカ灰の大塊の発生が有ると評価する。一方、かかるケースに該当しなければ、燃焼させた固体燃料の鉄成分含有率とスラグ割合に関して、クリンカ灰の大塊の発生が無いと評価する。以上により、各固体燃料を燃焼させた場合について、各固体燃料の鉄成分含有率とスラグ割合に関して、クリンカ灰の大塊の発生の有無を評価する。
次に、ステップS2で行った評価に基づいて、クリンカ灰の大塊の発生が少なくなる(例えば、クリンカ灰の大塊の発生率が10〜30%程度以下。尚、クリンカ灰の大塊の発生率の値は、適宜設定可能である。)鉄成分含有率の第一の基準値とスラグ割合の第二の基準値を算出する(ステップS3)。
そして、使用する予定である固体燃料が単種類の固体燃料である場合は、鉄成分含有率が第一の基準値以下であり、且つ、スラグ割合が第二の基準値以下である固体燃料を選択する(ステップS4)。即ち、使用する予定である固体燃料が単種類の固体燃料である場合は、選択された固体燃料の混合比率を100%として算出する。また、使用する予定である固体燃料が複数種類の固体燃料である場合は、各固体燃料の混合比率をパラメータとして用い、混合した燃料の灰成分の組成をステップS1で測定された各固体燃料の灰成分の組成から算出し、鉄成分含有率が第一の基準値以下となり、且つ、熱力学平衡計算により、灰中のスラグ割合を求め、灰中のスラグ割合が決定された第二の基準値以下となる灰組成になるように、各固体燃料の混合比率を算出する(ステップS4)。
ここで、燃料となる固体燃料は、ボイラに投入される熱量が一定になるように供給量が決定されている。尚、熱力学平衡計算においては、ボイラ壁への灰付着が顕著に発生するバーナ近傍の雰囲気温度と雰囲気ガス組成を用いる。また、雰囲気温度及び雰囲気ガス組成は、バーナ近傍に限らず、灰の付着が生じやすい伝熱管群などの所望の部分の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成に基づいて熱力学平衡計算を行って良い。これにより、ボイラ内部の各部分における灰中のスラグ割合を適正に求めることができ、複数種類の固体燃料の適切な混合比率を計算することができる。尚、熱力学平衡計算は、上述の形態に限らず、ボイラ設計上の最高雰囲気ガス温度及びその部位の雰囲気ガス組成を用いても良い。また、ボイラ設計上の還元度が最も高い(COやHなどの還元性ガスの濃度が最も高い)雰囲気ガス組成とその部位の温度を用いても良い。そうすると、ボイラの炉内の燃焼温度に依存せず、混合比率を決定することができる。
最後に、使用する予定である固体燃料が単種類の固体燃料である場合は、ステップS4で選択された固体燃料を、粉砕した後に、燃料としてボイラに供給する。また、使用する予定である固体燃料が複数種類の固体燃料である場合は、ステップS4で算出された各固体燃料の混合比率に基づいて、固体燃料を混合し、粉砕した後に、燃料としてボイラに供給する(ステップS5)。
次に、本実施形態に係るボイラの灰付着抑制装置の一例について、図2に基づいて説明する。図2は、本実施形態に係るボイラの灰付着抑制装置を示す概略図である。
図2に示すように、ボイラ7は、ホッパ1,2と、燃料供給量調整装置(燃料供給量調整手段)3と、混合機4と、粉砕機5と、バーナ6と、演算機(演算手段)9とを備え、本実施形態に係るボイラの灰付着抑制装置は、燃料供給量調整装置3と、演算機9とから構成される。
ここで、ホッパ1,2は、灰の性状が異なる2種類の固体燃料をそれぞれ保持するものである。ここで、固体燃料とは、石炭、汚泥炭化物、バイオマス燃料等を含むものである。尚、図2に示すホッパは2つであるが、それに限らず、複数備えることができる。燃料供給量調整装置3は、後述する演算機9で算出された固体燃料の混合比率に基づいて、ホッパ1,2からの固体燃料の切り出し量を調整するものである。混合機4は、燃料供給量調整装置3で切り出された固体燃料を混合するものである。粉砕機5は、混合機4で混合されたあとの固体燃料を粉砕して微粉炭とするものである。バーナ6は、空気と共に吹き込まれた微粉炭を燃焼するものである。ボイラ7は、微粉炭を燃焼させて熱を回収するものである。尚、図示していないが、ボイラ7は、供給された燃料を、バーナ6などで燃焼させて熱を発生させる火炉と、火炉の上方から下流にわたって配置され、内部に燃焼ガスを流動して熱交換を行う伝熱管群とを備えており、ボイラからでた燃焼ガスは煙突から排出されるようになっている。
そして、演算機9は、予め、ボイラで使用する予定である各固体燃料の水分含有率、発熱量、灰分含有率、灰成分の組成等の性状をデータ8として集積すると共に、各固体燃料のスラグ割合を算出し、本実施形態で用いる評価指標である灰成分の組成である鉄成分含有率とスラグ割合に基づいて、クリンカ灰の大塊の発生の有無を評価する。鉄成分含有率は、例えば、Feが想定され、使用する固体燃料を使用する前に予め実施する蛍光X線分析法によって測定された灰組成成分中の鉄成分の重量割合として算出される。尚、クリンカ灰の大塊の発生の有無の評価については、上述した本実施形態に係るボイラの灰付着抑制と同様であり、その説明を省略する。そして、クリンカ灰の大塊の発生が少なくなる(例えば、クリンカ灰の大塊の発生率が10〜30%程度以下。尚、クリンカ灰の大塊の発生率の値は、適宜設定可能である。)鉄成分含有率の第一の基準値とスラグ割合の第二の基準値を算出する。
次に、演算機9は、使用する予定である固体燃料が単種類の固体燃料である場合は、鉄成分含有率が第一の基準値以下であり、且つ、スラグ割合が第二の基準値以下である固体燃料を選択する。即ち、使用する予定である固体燃料が単種類の固体燃料である場合は、選択された固体燃料の混合比率を100%として算出する。また、使用する予定である固体燃料が複数種類の固体燃料である場合は、各固体燃料の混合比率をパラメータとして用い、混合した燃料の灰成分の組成をデータ8として集積された各固体燃料の灰成分の組成から算出し、鉄成分含有率が第一の基準値以下となり、且つ、熱力学平衡計算により、灰中のスラグ割合を求め、灰中のスラグ割合が決定された第二の基準値以下となる灰組成になるように、各固体燃料の混合比率を算出する。ここで、燃料となる固体燃料は、ボイラに投入される熱量が一定になるように供給量が決定されている。
また、熱力学平衡計算においては、例えば、ボイラ壁への灰付着が顕著に発生するバーナ近傍の雰囲気温度と雰囲気ガス組成を用いる。バーナ近傍の雰囲気温度と雰囲気ガス組成は、バーナ近傍に設置された図示しない計測装置(計測手段)を用いて測定する。また、計測装置は、バーナ近傍に設置するのに限らず、灰の付着が生じやすい伝熱管群などの所望の部分に設置して、かかる部分の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成に基づいて熱力学平衡計算を行って良い。これにより、ボイラ内部の各部分における灰中のスラグ割合を適正に求めることができ、複数種類の固体燃料の適切な混合比率を計算することができる。更に、熱力学平衡計算は、上述の形態に限らず、ボイラ設計上の最高雰囲気ガス温度及びその部位の雰囲気ガス組成を用いても良い。また、ボイラ設計上の還元度が最も高い(COやHなどの還元性ガスの濃度が最も高い)雰囲気ガス組成とその部位の温度を用いても良い。そうすると、ボイラの炉内の燃焼温度に依存せず、混合比率を決定することができる。
また、混合比率は、熱力学平衡計算で求めたスラグ割合に基づいて算出する形態に限らず、予め各固体燃料の灰を加熱して測定した各温度及び雰囲気ガス組成におけるスラグ割合に基づいて算出する形態を用いても良い。これにより、実際のボイラの状況に合わせたスラグ割合を求めることができる。
このように、本実施形態のボイラの灰付着抑制方法及び灰付着抑制装置によれば、ボイラ内で燃焼により溶融し、ボイラ内の燃焼空気の気流に乗って浮遊し、炉壁や伝熱管群に付着する成分であるスラグと、灰成分の組成における鉄成分含有率とに着目し、クリンカ灰の大塊が発生する可能性を評価している。従って、本発明で新たに構築した評価指数である鉄成分含有率とスラグ割合とに基づいてクリンカ灰の大塊の発生を評価し、鉄成分含有率が第一の基準値以下となり、且つ、スラグ割合が第二の基準値以下になるように、単種類の固体燃料を選択し、或いは、複数種類の固体燃料の混合比率を決定することにより、クリンカ灰の大塊が発生する可能性を精度良く予測して、クリンカ灰の大塊が発生するのを抑制し、ひいては、灰が付着するのを抑制することにより、ボイラを安定運用させることができる。また、燃料となる固体燃料は、ボイラに投入される熱量が一定になるように供給量が決定されており、ボイラで重視されている熱量を考慮している。
次に、ボイラの灰付着抑制方法及び灰付着抑制装置の実施例について、図3に基づいて、説明する。図3は、本実施例の実験で使用した固体燃料のFe含有率とスラグ割合に関するクリンカ灰の大塊の発生の有無を示す図である。
本実施例では、発熱量が700MW級の実缶ボイラにて、灰の組成が異なる微粉炭を燃焼させて実験を行い、クリンカ灰の大塊の発生の有無を評価した。実験においては、クリンカ灰がクリンカコンベア上で引っ掛かり1次クラッシャに搬送できないケースやクリンカ灰が大きいために1次クラッシャに設置された回転刃にクリンカ灰が噛み込まないケースを調査した。本実施例では、鉄成分含有率として、Fe含有率を求めた。
図3に、本実施例の実験で使用した固体燃料のFe含有率とスラグ割合に関するクリンカ灰の大塊の発生の有無を示す。本実施例では、縦軸のスラグ割合(Molten Slag fraction of ash)は、雰囲気温度が1300℃、雰囲気ガス組成が0:1%、CO:19%、N:80%の条件において、熱力学的に最も安定する、つまりギブスの自由エネルギー(△G)がゼロに近くなる状態の組成や相を熱力学平衡計算により算出した。また、横軸のFeの含有率は、使用する固体燃料を使用する前に予め実施する蛍光X線分析法によって測定された灰組成成分中のFeの重量割合を示す。そして、クリンカ灰の大塊の発生が有った場合は、●(Clinker problem-YES)で示し、クリンカ灰の大塊の発生が無かった場合は、○(Clinker problem-NO)で示している。
図3に示すように、本実施例においては、Feが6%を超えると、クリンカ灰の大塊の発生するケースが急激に増加するが、Feの割合が6%以下であり、且つ、スラグ割合が40〜50重量%以下であると、クリンカ灰の大塊の発生するケースが格段に減少することが分かる。このことから、Feの第一の基準値を6%とし、スラグ割合の第二の基準値を40〜50重量%以下と算出し、単種類の微粉炭を選択し、或いは、複数種類の微粉炭の混合比率を調整すれば、クリンカ灰の大塊が発生するのを抑制し、ひいては、灰が付着するのを抑制することにより、ボイラを安定運用させることができる。
3 燃料供給量調整装置(燃料供給量調整手段)
7 ボイラ
9 演算機(演算手段)

Claims (14)

  1. 単種類或いは複数種類の固体燃料のそれぞれについて予め測定した灰成分の組成における鉄成分含有率と、単種類或いは複数種類の固体燃料のそれぞれについて予め算出した一定量の灰成分のうち所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成においてスラグになる割合を示すスラグ割合と、に基づいて、クリンカ灰の大塊の発生の有無を評価して、前記クリンカ灰の大塊の発生が少なくなる前記灰成分の組成における鉄成分含有率の第一の基準値及び前記スラグ割合の第二の基準値を算出し、
    前記灰成分の組成における鉄成分含有率が第一の基準値以下になり、且つ、前記スラグ割合が第二の基準値以下になるように、前記単種類の固体燃料を選択し、或いは、前記複数種類の固定燃料の混合比率を決定し、
    前記単種類の固体燃料、或いは、前記混合比率に基づいて混合した前記複数種類の固体燃料を、燃料としてボイラに供給することを特徴とするボイラの灰付着抑制方法。
  2. 予め測定した灰成分の組成における鉄成分含有率が第一の基準値以下になり、且つ、予め算出した一定量の灰成分のうち所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成においてスラグになる割合を示すスラグ割合が第二の基準値以下になる単種類の固体燃料、或いは、混合した複数種類の固体燃料を、燃料としてボイラに供給することを特徴とするボイラの灰付着抑制方法。
  3. 前記スラグ割合は、前記灰成分の組成に基づいて熱力学平衡計算により算出されるか、前記複数種類の固体燃料のそれぞれについて予め測定した所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成で加熱して生じるスラグから算出されることを特徴とする請求項1または2に記載のボイラの灰付着抑制方法。
  4. 前記鉄成分含有率をFe含有率とし、前記第一の基準値を6%とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のボイラの灰付着抑制方法。
  5. 前記第二の基準値を40〜50重量%とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のボイラの灰付着抑制方法。
  6. 前記所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成は、バーナ近傍の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のボイラの灰付着抑制方法。
  7. 前記所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成は、ボイラ設計上の最高雰囲気温度及びその部位の雰囲気ガス組成、または、ボイラ設計上の還元度が最も高い雰囲気ガス組成とその部位の温度であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のボイラの灰付着抑制方法。
  8. 単種類或いは複数種類の固体燃料のそれぞれについて予め測定した灰成分の組成における鉄成分含有率と、単種類或いは複数種類の固体燃料のそれぞれについて予め算出した一定量の灰成分のうち所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成においてスラグになる割合を示すスラグ割合と、に基づいて、クリンカ灰の大塊の発生の有無を評価して、前記クリンカ灰の大塊の発生が少なくなる前記灰成分の組成における鉄成分含有率の第一の基準値及び前記スラグ割合の第二の基準値を算出すると共に、
    前記灰成分の組成における鉄成分含有率が第一の基準値以下になり、且つ、前記スラグ割合が第二の基準値以下になるように、前記単種類の固体燃料を選択し、或いは、前記複数種類の固定燃料の混合比率を決定する演算手段と、
    前記演算手段で選択された前記単種類の固体燃料の供給量を調整する、或いは、前記演算手段で決定された前記混合比率に基づいて前記複数種類の固体燃料の供給量を調整する燃料供給量調整手段と、を備えることを特徴とするボイラの灰付着抑制装置。
  9. 予め測定した灰成分の組成における鉄成分含有率が第一の基準値以下になり、且つ、予め算出した一定量の灰成分のうち所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成においてスラグになる割合を示すスラグ割合が第二の基準値以下になる単種類の固体燃料を選択し、或いは、複数種類の固体燃料の混合比率を決定する演算手段と、
    前記演算手段で選択された前記単種類の固体燃料の供給量を調整する、或いは、前記演算手段で決定された前記混合比率に基づいて前記複数種類の固体燃料の供給量を調整する燃料供給量調整手段と、を備えることを特徴とするボイラの灰付着抑制装置。
  10. 前記スラグ割合は、前記灰成分の組成に基づいて熱力学平衡計算により算出されるか、前記複数種類の固体燃料のそれぞれについて予め測定した所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成で加熱して生じるスラグから算出されることを特徴とする請求項8または9に記載のボイラの灰付着抑制装置。
  11. 前記鉄成分含有率をFe含有率とし、前記第一の基準値を6%とすることを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載のボイラの灰付着抑制装置。
  12. 前記第二の基準値を40〜50重量%とすることを特徴とする請求項8〜11のいずれか一項に記載のボイラの灰付着抑制装置。
  13. 前記所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成は、バーナ近傍の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成であることを特徴とする請求項8〜12のいずれか一項に記載のボイラの灰付着抑制装置。
  14. 前記所定の雰囲気温度及び雰囲気ガス組成は、ボイラ設計上の最高雰囲気温度及びその部位の雰囲気ガス組成、または、ボイラ設計上の還元度が最も高い雰囲気ガス組成とその部位の温度であることを特徴とする請求項8〜12のいずれか一項に記載のボイラの灰付着抑制装置。
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