JP2014159900A - 粉砕設備の粉砕状態判定プログラム、石炭の燃焼効率判定プログラム、粉砕設備の粉砕状態判定装置、および、石炭の燃焼効率判定装置 - Google Patents

粉砕設備の粉砕状態判定プログラム、石炭の燃焼効率判定プログラム、粉砕設備の粉砕状態判定装置、および、石炭の燃焼効率判定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低品位炭でも安定して経済的に燃焼させるために、簡単な構成で効率よく評価できる粉砕設備の粉砕状態判定プログラム、石炭の燃焼効率判定プログラムを提供する。
【解決手段】取得した石炭供給量データ、原料含水量データ、熱風供給量データ、および、出口温度データまたは入口温度データから、粉砕状態判定用データベース41に記憶された、石炭原料の比熱、水の比熱、空気の比熱、蒸発潜熱、および粉砕設備における蒸発する蒸発水分量を用いて、粉砕設備における入口温度または出口温度を算出する。基準出口温度または基準入口温度と比較し、演算した入口温度が基準入口温度より高い場合、出口温度が第一基準出口温度より低い場合、粉砕設備を安定して運転できないと判定し、その旨を報知する。
【選択図】図4

Description

本発明は、石炭を粉砕する粉砕設備の粉砕状態判定プログラム、石炭の燃焼効率判定プログラム、粉砕設備の粉砕状態判定装置、および、石炭の燃焼効率判定装置に関する。
発電設備として、石炭を燃料とした火力発電設備が広く利用されている。この火力発電設備の原料である石炭は、石油製品のように厳密な規格がなく、産炭地や炭層などにより性状が異なり、性状のばらつきが大きい。そのため、石炭火力発電設備によって、使用できる石炭や使用できない石炭がある。
このように、火力発電設備を安定して運用するために、購入した石炭がトラブルを起こす可能性があるか、またトラブルが発生する可能性のある場所を的確に把握し、事前に対策を講じる必要があるとともに、各設備の動力、ボイラー効率や発生する灰の処理などの火力発電設備の運用費まで考慮した検討が必要である。したがって、購入した石炭が火力発電設備で使用できるか、また使用できない場合にはどのような条件で使用できるかを事前に予測し、検討することは、火力発電設備の運用において非常に重要である。このような火力発電設備での運用を検討するシステムが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特許文献1に記載のものは、石炭の性状評価を行い、石炭が利用可能であるか判定するプログラムである。石炭の性状評価は、入力された石炭炭種に基づいて、性状項目値を検索し、石炭炭種毎の性状項目値に基づいて、入力された混炭する配合割合に応じて、混炭後の性状項目値を算出し、基準値に基づいて、混炭を判断する構成が採られている。
特許文献2に記載のものは、発電用石炭購入経費だけでなく、発電用石炭を燃焼により発生する廃棄物の処理経費まで含めた総コストを評価するため、コスト順に混炭条件を表示するプログラムである。
特許文献3に記載のものは、ボイラーの安定した燃焼のため、原料炭の性状と、原料炭を粉砕するミルの運転状態に基づいて、ミル出口温度が少なくとも60℃以上となるための供給量、温度、原料炭の水分割合から、ボイラーの完全燃焼に必要な1次空気温度や原料炭の許容水分割合を決定する構成が採られている。
特開2007−115203号公報 特開2007−209076号公報 特開平10−38257号公報
ところで、石炭のうち、亜瀝青炭や褐炭などの低品位炭は、高水分、低発熱量、自然発火しやすいといった特徴を有し、使用しづらい石炭である。そのため、これまでの火力発電設備などでは、使い勝手の良い、高価な高品位炭(瀝青炭)が主に利用されてきている。一方、近年では、火力発電設備の運営の経済性向上のため、亜瀝青炭の利用が検討され始めている。また、石炭需要が伸びると予測される中国や東南アジア地域においても、褐炭などの安価な低品位炭を志向する傾向が強まっており、低品位炭の利用のためのシステムが望まれている。
このように、低品位炭を火力発電設備などで安定かつ経済的に運用するために、上記特許文献1〜3に記載のような従来のシステムを利用することが考えられるが、従来の高品位炭を対象にした混炭評価手法や評価モデルでは不十分である。すなわち、低品位炭と高品位炭との性状が大きく異なるので、火力発電設備における貯炭場、サイロ、ミル、火炉、排煙設備、ファンなど多くの設備で性能を予測し、予測結果に基づき、石炭の使用可否判断、トラブル対応、経済性評価などを実施する必要があるが、従来のシステムでは低品位炭を用いた際の十分な評価が得られない。そのため、流体解析によるシミュレーションにより、各設備間の温度分布や物質流速を精度よく予測することも考えられるが、数多くの設備ごとのシミュレーションを実施するためには、スーパーコンビューターによる演算でもかなりの時間を要し、使用する石炭の性状が変わる毎にシミュレーションを実施することは実用的ではない。このように、低品位炭でも安定で完全かつ経済的に燃焼させるために、簡単な構成で効率よく評価できるシステムが望まれている。
本発明は、このような点から、低品位炭でも安定して経済的に燃焼させるために、簡単な構成で効率よく評価できる粉砕設備の粉砕状態判定プログラム、石炭の燃焼効率判定プログラム、粉砕設備の粉砕状態判定装置、および、石炭の燃焼効率判定装置を提供することを目的とする。
本発明の粉砕設備の粉砕状態判定プログラムは、演算装置にインストールされることで、燃焼設備で燃焼する石炭原料を粉砕して前記燃焼設備へ供給するための粉砕設備の運転状態を前記演算装置により判定させる粉砕設備の粉砕状態判定プログラムであって、前記演算装置は、前記石炭原料を前記粉砕設備へ供給する石炭供給量に関する入力された石炭供給量データと、前記石炭原料の含水量に関する入力された原料含水量データと、前記粉砕設備に供給する熱風の温度に関する入力された熱風温度データと、前記熱風の供給量に関する入力された熱風供給量データと、前記粉砕設備における前記粉砕された石炭原料の供出口における出口温度に関する入力された出口温度データまたは前記粉砕設備における前記石炭原料が投入される入口における入口温度に関する入力された入口温度データと、を取得する入力データ取得機能と、前記入力データ取得機能で取得した石炭供給量データ、原料含水量データ、熱風供給量データ、および、前記出口温度データまたは前記入口温度データから、記憶手段に記憶された、前記石炭原料の比熱、水の比熱、空気の比熱、蒸発潜熱、および前記粉砕設備における蒸発する蒸発水分量を用いて、前記粉砕設備における前記石炭原料が投入される入口における入口温度、または、前記粉砕設備における前記粉砕された石炭原料の供出口における出口温度を算出する温度演算機能と、記憶手段に記憶された前記粉砕設備で許容される基準入口温度または基準出口温度を取得し、前記温度演算機能で演算した出口温度または入口温度を、前記記憶手段から取得した基準出口温度または基準入口温度と比較する比較機能と、前記比較機能で比較した前記入口温度が基準入口温度より高い場合、および、前記比較機能で比較した前記出口温度が基準入口温度より低い場合、前記粉砕設備を安定して運転できないと判定する運転状況判定機能と、前記運転状況判定機能で判定した結果を報知する報知機能とを実施することを特徴とする。
この発明では、温度演算機能により、入力データ取得機能で取得した石炭供給量データ、原料含水量データ、熱風供給量データ、および、出口温度データまたは入口温度データから、記憶手段に記憶された、石炭原料の比熱、水の比熱、空気の比熱、蒸発潜熱、および粉砕設備における蒸発する蒸発水分量を用いて、粉砕設備における入口温度、または、粉砕設備における出口温度を算出する。この後、比較機能により、温度演算機能で演算した出口温度または入口温度を、記憶手段から取得した基準出口温度または基準入口温度と比較する。そして、運転状況判定機能により、比較機能で比較した入口温度が基準入口温度より高い場合、および、前記比較機能で比較した前記出口温度が基準入口温度より低い場合、前記粉砕設備を安定して運転できないと判定し、報知機能により、その旨を報知する。
このことから、品位が大いに異なり、水分量が大いに異なる石炭原料を粉砕設備で粉砕する場合でも、粉砕設備の入口温度や出口温度を精度よく判定でき、石炭原料の品位が大きく異なる場合でも、粉砕設備での粉砕状態を精度よく判定できる。
そして、本発明では、前記温度演算機能は、前記石炭供給量データの石炭供給量をF石炭、前記原料含水量データの含水量をF、前記熱風供給量データの供給量をF熱風、前記石炭の比熱をC石炭、前記水の比熱をC、前記空気の比熱をC空気、前記蒸発潜熱をH、前記蒸発水分量をX、前記入口温度データの温度をT入口、前記出口温度データの温度をT出口、前記熱風温度データの温度をT熱風、前記粉砕設備の放熱量をYとした時、以下の演算式(1)に基づいて、出口温度および入口温度を算出する構成とすることが好ましい。
石炭×(T入口−T出口)×F石炭+C×(T入口−T出口)×F+C空気×(T熱風−T出口)×F熱風−H×X−Y=0 …(1)
この発明では、石炭供給量データの石炭供給量、原料含水量データの含水量、熱風供給量データの供給量、石炭の比熱、水の比熱、空気の比熱、蒸発潜熱、蒸発水分量を用いる簡単な演算で、高品位から低品位の石炭原料まで、粉砕設備の入口温度または出口温度を精度よく算出できる。
また、本発明では、前記報知機能は、前記入力データ取得機能で取得する入口温度データの入口温度が、前記基準入口温度より高い場合、前記基準入口温度以下の低い温度を前記入力データ取得機能で入力することを促す報知をする構成とすることが好ましい。
この発明では、基準入口温度以下の低い入口温度を入力することを促す報知をするので、粉砕設備で安定運転できないおそれがある石炭原料の条件で演算を実施する負荷を防止して、効率的な演算を提供できる。
さらに、本発明では、前記比較機能は、前記温度演算機能で演算した出口温度を、前記基準出口温度より高い前記記憶手段に記憶された第二基準出口温度と比較し、前記運転状況判定機能は、前記比較機能で比較した前記入口温度が基準入口温度より高い場合、前記基準入口温度を前記入口温度データとして前記入力データ取得機能に取得させ、前記温度演算機能で出口温度を再演算させ、前記比較機能で比較した前記出口温度が前記基準出口温度より高く第二基準出口温度より低い場合、前記出口温度と前記第二基準出口温度との温度差を演算し、前記記憶手段に記憶された温度差に関連付けられた前記燃焼設備における燃焼効率に基づいて前記出口温度における燃焼効率を演算し、前記報知機能は、前記運転状況判定機能で演算した燃焼効率を報知する構成とすることが好ましい。
この発明では、比較機能で比較した入口温度が基準入口温度より高い場合、運転状況判定機能により、基準入口温度を入口温度データとして入力データ取得機能に取得させ、温度演算機能で出口温度を演算させる再演算を実施させる。また、比較機能で比較した出口温度が基準温度より高く第二基準出口温度より低い場合には、出口温度と第二基準出口温度との温度差を演算し、記憶手段に記憶された温度差に関連付けられた燃焼効率から、出口温度における燃焼効率を演算し、報知する。このことにより、粉砕設備における粉砕状態とともに、燃焼設備での燃焼状態も容易に精度よく判定でき、良好な燃焼の判定が容易にできる。
本発明の石炭の燃焼効率判定プログラムは、演算装置にインストールされることで、燃焼設備で燃焼する石炭の燃焼状況を前記演算装置により判定させる石炭の燃焼効率判定プログラムであって、前記演算装置は、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の粉砕設備の粉砕状態判定プログラムで演算した出口温度に関する出口温度データと、前記燃焼設備に供給される石炭の粒度に関する入力された粒度データと、前記燃焼設備に供給される石炭の性状に関する入力された性状データと、前記燃焼設備の温度に関する入力された温度データとを取得する入力データ取得機能と、前記出口温度データの出口温度と、前記石炭原料の含水量に関する入力された原料含水量データと、に基づいて、前記燃焼設備に供給される石炭の残存する水分量を演算する残存水分量演算機能と、記憶手段に記憶された石炭の性状値に応じた活性化エネルギー定数および反応速度定数を用いて、前記石炭の残存する水分量と前記粒度データと前記温度データとから、温度に対する石炭の燃焼速度を演算する燃焼速度演算機能と、前記石炭の性状データと供給量データとから燃焼ガスの流量を演算し、この燃焼ガスの流量と前記記憶手段に記憶された燃焼設備内の体積とに基づいて、前記燃焼ガスの前記燃焼設備内に滞留する滞留時間を演算し、この滞留時間と燃焼速度とに基づいて、前記石炭の未燃焼分を演算し、前記石炭の燃焼効率を判定する燃焼効率判定機能と、前記燃焼効率判定機能で判定された燃焼効率を報知する燃焼効率報知機能と、を実施することを特徴とする。
この発明では、残存水分量演算機能により、本発明の粉砕設備の粉砕状態判定プログラムで演算した出口温度に関する出口温度データに基づいて、燃焼設備に供給される石炭の残存する水分量を、石炭原料の含水量に関する入力された原料含水量データを用いて演算する。そして、燃焼速度演算機能により、演算した石炭の残存する水分量と、入力データ取得機能で取得した粒度データおよび温度データとから、記憶手段に記憶された石炭の性状値に応じた活性化エネルギー定数および反応速度定数を用いて、温度に対する石炭の燃焼速度を演算する。この後、燃焼効率判定機能により、入力データ取得機能で取得した石炭の性状データおよび供給量データから燃焼ガスの流量を演算し、この燃焼ガスの流量と記憶手段に記憶された燃焼設備内の体積とに基づいて、燃焼ガスの燃焼設備内に滞留する滞留時間を演算する。そして、燃焼効率判定機能により、演算した滞留時間と燃焼速度とに基づいて、石炭の未燃焼分を演算し、石炭の燃焼効率を判定する。このことにより、粉砕した石炭を燃焼設備で燃焼させる燃焼効率も容易に精度よく判定でき、品位が大きく異なる石炭原料を用いる場合でも、良好に燃焼させるための石炭原料の判定が容易にできる。
そして、本発明では、前記演算装置は、前記燃焼効率判定機能で演算した燃焼効率に基づいて、前記燃焼設備に投入する石炭の性状が適正か否か判定する石炭原料判定機能を実施する構成とすることが好ましい。
この発明では、石炭原料判定機能により、演算した燃焼効率に基づいて、燃焼設備に投入する石炭の性状が適正か否か判定するので、良好に燃焼させるための石炭原料の判定が容易にできる。
また、本発明では、前記演算装置は、前記燃焼効率判定機能で演算した前記石炭の未燃焼分に基づいて、前記石炭が燃焼されて燃焼施設から排出される灰分が建材として利用可能か否かを判定する灰分状態判定機能を実施する構成とすることが好ましい。
この発明では、灰分状態判定機能により、演算した石炭の未燃焼分に基づいて、灰分が建材として利用可能か否かを判定するので、灰分の有効利用も容易に判定できる。
本発明の粉砕設備の粉砕状態判定装置は、燃焼設備で燃焼する石炭原料を粉砕して前記燃焼設備へ供給するための粉砕設備の粉砕状態を判定する粉砕設備の粉砕状態判定装置であって、前記石炭原料を前記粉砕設備へ供給する石炭供給量に関する入力された石炭供給量データと、前記石炭原料の含水量に関する入力された原料含水量データと、前記粉砕設備に供給する熱風の温度に関する入力された熱風温度データと、前記熱風の供給量に関する入力された熱風供給量データと、前記粉砕設備における前記粉砕された石炭原料の供出口における出口温度に関する入力された出口温度データまたは前記粉砕設備における前記石炭原料が投入される入口における入口温度に関する入力された入口温度データと、を取得する入力データ取得手段と、前記粉砕設備における前記石炭原料が投入される入口における許容される基準入口温度または前記粉砕設備における前記粉砕された石炭原料の供出口における基準出口温度と、前記出口温度が前記基準出口温度に対して低くなる温度差に関連付けられた前記燃焼設備における燃焼効率と、を記憶する記憶手段と、前記入力データ取得手段で取得した石炭供給量データ、原料含水量データ、熱風供給量データ、および、前記出口温度データまたは前記入口温度データから、前記石炭原料の比熱、水の比熱、空気の比熱、蒸発潜熱、および前記蒸発水分量を用いて、前記粉砕設備における前記石炭原料が投入される入口における入口温度、または、前記粉砕設備における前記粉砕された石炭原料の供出口における出口温度を算出する温度演算手段と、前記温度演算手段で演算した入口温度または出口温度を、前記記憶手段に記憶された基準出口温度または基準入口温度と比較する比較手段と、前記比較手段で比較した前記入口温度が基準入口温度より高い場合、および、前記比較手段で比較した前記出口温度が基準出口温度より低い場合、前記粉砕設備を安定して運転できないと判定する運転状況判定手段と、前記運転状況判定手段で判定した結果を報知する報知手段と、を具備したことを特徴とする。
この発明は、本発明の粉砕設備の粉砕状態判定プログラムを演算手段にインストールして構成される粉砕設備の粉砕状態判定装置として展開したもので、本発明の粉砕設備の粉砕状態判定プログラムと同様の作用効果を奏する。
本発明の粉砕設備の粉砕状態判定装置は、本発明の粉砕設備の粉砕状態判定プログラムが演算装置にインストールされたことを特徴とする。
この発明は、本発明の粉砕設備の粉砕状態判定プログラムを演算手段にインストールして構成される粉砕設備の粉砕状態判定装置であり、本発明の粉砕設備の粉砕状態判定プログラムと同様の作用効果を奏する。
本発明の石炭の燃焼効率判定装置は、本発明の石炭の燃焼効率判定プログラムが演算装置にインストールされたことを特徴とする。
この発明では、本発明の石炭の燃焼効率判定プログラムを演算手段にインストールして構成される石炭の燃焼効率判定装置であり、本発明の石炭の燃焼効率判定プログラムと同様の作用効果を奏する。
本発明に係る一実施形態の石炭燃焼プラントの運用管理システムの概略構成を示すブロック図。 前記石炭燃焼プラントの粉砕設備の概略構成を示す構成図。 前記運用管理システムの構成を示すブロック図。 前記運用管理システムの粉砕状態判定システム部の構成を示すブロック図。 前記運用管理システムの粉砕特性判定システム部の構成を示すブロック図。 前記運用管理システムの燃焼制御システム部の構成を示すブロック図。 前記石炭燃焼プラントの燃焼設備の概略構成を示す構成図。 前記運用管理システムの稼働評価システム部の構成を示すブロック図。
以下、本発明の石炭燃焼プラントの運転状態を制御する制御システムに係る一実施形態について説明する。
なお、本実施形態では、石炭燃焼プラントの運転状態を制御する構成を例示するが、例えば、運転制御は実施せず、単に石炭燃焼プラントを安定して運転するために原料の石炭を評価したり、石炭の処理状態を判断する演算装置として利用することもできる。
[石炭燃焼プラントの運用管理システムの概略構成]
図1に示すように、運用管理システム10は、例えば火力発電設備や製鉄所など、石炭を燃焼させる設備を備えた石炭燃焼プラント1の運転状態を制御する他、石炭燃焼プラント1で燃焼させる石炭原料を選定したり、粉砕や燃焼などの石炭の処理状態を判断したりするシステムである。
ここで、運用管理システム10で運転状態を制御する石炭燃焼プラント1は、石炭原料を粉砕する粉砕設備2と、粉砕設備2で粉砕された石炭を燃焼する燃焼設備3と、燃焼設備3で燃焼された排ガスと粉砕設備2に供給する空気との熱交換をする図示しない熱交換器と、などを備えている。
そして、粉砕設備2は、図2に示すように、上部に石炭原料が投入される入口2Aと、下部に熱風が供給される熱風供給口2Bと、上部に熱風とともに粉砕された石炭が燃焼設備3へ供出される供出口2Cとを備え、例えばローラミルが用いられる。
運用管理システム10は、例えば汎用のコンピューターなどが利用され、粉砕制御システム部11と、燃焼制御システム部12と、本発明の石炭の燃焼効率判定装置として機能する稼働評価システム部13と、を備えている。
なお、粉砕制御システム部11と、燃焼制御システム部12と、稼働評価システム部13とは、コンピューター自体でも、コンピューターに読み込まれてシステム全体の動作制御をするOS(Operating System)上に展開されるプログラムとして構成されたものでもよい。
また、運用管理システム10は、1台のコンピューターに限らず、複数のコンピューターがネットワークを介して接続されて構成されたものとしてもよい。
粉砕制御システム部11は、インターフェース14を介して粉砕設備2に接続され、粉砕設備2の運転状態を制御するとともに、粉砕設備2における石炭原料の状態を判断する演算を実施する。
さらに、粉砕制御システム部11は、粉砕設備2における石炭原料の粉砕状態である乾燥特性を判断したり粉砕設備2の粉砕状態を制御したりする本発明の粉砕設備の粉砕状態判定装置として機能する粉砕状態判定システム部11Aと、粉砕設備2における粉砕状態である粉砕特性を判断したり粉砕設備2の運転状態を制御したりする粉砕特性判定システム部11Bとを備えている。
燃焼制御システム部12は、インターフェース15を介して燃焼設備3に接続され、燃焼設備3の運転状態を制御するとともに、燃焼設備3における燃焼状態を判断する演算を実施する。
稼働評価システム部13は、インターフェース16を介して石炭燃焼プラント1に接続されるとともに、粉砕制御システム部11および燃焼制御システム部12に接続され、粉砕制御システム部11で演算された粉砕された石炭原料の状態や粉砕設備2の運転状態と、燃焼制御システム部12で演算された燃焼設備3の燃焼状態に基づいて、石炭燃焼プラント1の運転制御、例えば配設設備や発電設備などの各設備の制御や、石炭燃焼プラント1の稼働に関する評価、例えば石炭原料に関する評価、灰に関する評価、排煙に関する評価、発電に関する評価、製鉄に関する評価、全体のコスト評価、などを演算する。
[運用管理システムの具体的構成]
運用管理システム10は、図3に示すように、入力手段20と、表示手段30と、記憶手段40と、演算装置としての演算手段50と、を備えている。
入力手段20は、例えばキーボードやマウスなど、演算手段50に接続され、各種設定事項の入力操作により対応する所定の信号を演算手段50へ出力して演算手段50で各種設定事項を設定入力させる。この設定入力は、キーボードや各種スイッチなどの入力操作の他、タッチパネルや音声入力などとしてもよい。
表示手段30は、演算手段50に接続され、演算手段50から出力される画像データを適宜表示する。この表示手段30は、例えば液晶パネルや有機EL(electoroluminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode-Ray Tube)など、各種表示装置を用いることができる。
記憶手段40は、演算手段50が読出可能に、各種データを記憶する。この記憶手段40は、例えばHD(Hard Disk)などの磁気ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスク、メモリカードなど、各種記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成、さらには複数のドライブやドライバにて構築された構成などが適用できる。
そして、記憶手段40は、図3に示すように、粉砕状態判定システム部11Aを構成する粉砕状態判定用データベース41と、粉砕特性判定システム部11Bを構成する粉砕特性判定用データベース42と、燃焼制御システム部12を構成する燃焼用データベース43と、稼働評価システム部13を構成するプラント稼働評価データベース44と、などを備えている。また、記憶手段40は、全体構成を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなども記憶している。
粉砕状態判定システム部11Aを構成する粉砕状態判定用データベース41は、図4に示すように、粉砕設備2における石炭原料が投入される入口2Aにおける許容される基準入口温度と、粉砕設備2における粉砕された石炭原料の供出口2Cにおける基準出口温度である第一基準出口温度と、この第一基準温度より高い第二基準出口温度と、詳細は後述する演算式(1)と、出口温度が第二基準出口温度に対して低くなる温度差に関連付けられた燃焼設備3における燃焼効率と、を記憶するテーブル構造に構成されている。
石炭×(T入口−T出口)×F石炭+C×(T入口−T出口)×F+C空気×(T熱風−T出口)×F熱風−H×X−Y=0 …(1)
ここで、基準入口温度は、その温度より高くなると、粉砕設備2内で粉砕している石炭が発火してしまう粉砕設備2毎で指定されている設定される温度である。なお、粉砕設備2に設定温度が指定されていない場合、石炭性状に基づいて石炭着火温度を参照とし、例えば石炭着火温度−50℃以上−30℃以下程度のように設定してもよい。
第一および第二基準出口温度は、供出口2Cにおける粉砕された石炭および熱風の温度で、その基準出口温度で下流側の燃焼設備3に所定の乾燥状態で供給される温度で、粉砕設備2毎に指定されている温度である。
燃焼効率は、基準出力温度で燃焼設備3に供給された石炭の燃焼により得られる熱量に対して発電される電力量の割合で、基準出力温度で供給された石炭の燃焼による燃焼効率が最もよい燃焼効率としたものである。
粉砕特性判定システム部11Bを構成する粉砕特性判定用データベース42は、図5に示すように、HGIに対応した粒度分布に関する関係式、粉砕設備2で各種石炭原料を混炭して粉砕した際の消費電力量、具体的にはHGIの大小と粉砕設備2の消費電力量の大小との関係を示す関係式と、粉砕設備2で各種石炭原料を混炭して粉砕した際の振動量、具体的にはHGIの大小と粉砕設備2の振動量の大小との関係を示す関係式と、詳細は後述するが、粉砕設備2の粉砕速度定数、具体的には粉砕設備2で75μm以下の粒径に粉砕するための粉砕速度の定数で適宜設定入力もしくは例えば以下に示す演算式(2)で演算される定数(演算式(2)を記憶し適宜演算して取得し粉砕速度定数を演算する構成としてもよい)と、石炭原料中に含まれる灰分に相当する無機物のHGIを15〜30、好ましくは15〜20と設定する無機物HGIの設定値と、詳細は後述するが、粉砕設備2に残存する各石炭原料の残存量を演算する詳細は後述する演算式(3)と、演算式(3)に基づいて粉砕設備2に残存する石炭原料の混炭率を演算する詳細は後述する演算式(4)と、演算式(4)に基づいて粉砕設備2に残留する混炭のHGIを演算する詳細は後述する演算式(5)と、などを記憶するテーブル構造に構成されている。
K=1/60×1/50×(HGI−13)/6.93 …(2)
Figure 2014159900
Figure 2014159900
Figure 2014159900
ここで、HGIの大小と粉砕設備2の消費電力量の大小との関係を示す関係式としては、関数式に限らず、HGI値と消費電力量の値とが紐付けられた複数のデータのテーブル構造としてもよい。HGIの大小と粉砕設備2の振動量の大小との関係を示す関係式についても同様である。
燃焼制御システム部12を構成する燃焼用データベース43は、図6に示すように、燃焼設備3の規格に関するデータ、例えば燃焼設備3の各寸法、燃焼設備3の壁面厚さ、バーナーの設置台数、バーナーの設置角度、燃焼空気の供給量、燃焼空気の温度、燃焼排ガスの量、燃焼設備で加熱される熱媒体の流量や温度)と、仮想分割される燃焼領域の位置に関するデータと、灰組成と融点(JIS M 8801)との関係式と、石炭組成と発熱量(JIS M 8814)との関係式と、燃焼ガスの比熱と、などを記憶するテーブル構造に構成されている。
ここで、灰組成と融点との関係式は、関数式に限らず、灰組成と融点との状態図など、各種テーブル構造のものが利用できる。同様に、石炭組成と発熱量との関係式についても、関数式に限らず、石炭組成と発熱量との状態図など、各種テーブル構造のものが利用できる。
また、仮想分割される燃焼領域は、例えば図7に示すように、複数のバーナーが設置された燃焼設備3内において、粉砕石炭が燃焼された燃焼ガスが流下する方向Xに対して交差する方向でバーナーの位置毎の領域に分割されたもので、複数の燃焼領域3Aに分割される。なお、バーナーが位置しない最下流側の領域は、燃焼空気が供給されて燃焼が完了される完全燃焼領域3Bである。
プラント稼働評価データベース44は、石炭の性状値に応じた活性化エネルギー定数の関係式と、石炭の性状値に応じた反応速度定数の関係式と、燃焼設備3の体積に関するデータと、などを記憶するテーブル構造に構成されている。
ここで、石炭の性状値とは、石炭の工業分析値(JIS M 8812)と、元素分析値(JIS M 8819、JIS M 8813)である。そして、関係式としては、関数式に限らず、石炭の性状値と紐付けられた活性化エネルギー定数や反応速度定数の複数のデータのテーブル構造としてもよい。
なお、燃焼設備3の体積に関するデータは、燃焼用データベース43の燃焼設備3の規格に関するデータを利用して共通化してもよい。
演算手段50は、例えばCPU(Central Processing Unit)を備え、図3に示すように、運用管理システム10全体を動作制御するOS上に展開される各種プログラムにより構成された、粉砕状況測定データ取得手段51と、燃焼状況測定データ取得手段52と、プラント稼働状況測定データ取得手段53と、粉砕状態判定演算部54と、粉砕特性判定演算部55と、燃焼状態判定演算部56と、稼働評価演算部57と、を備えている。
そして、粉砕状態判定用データベース41と粉砕状態判定演算部54とにより、本発明の粉砕状態判定プログラムが演算装置にインストールされた粉砕状態判定装置である粉砕状態判定システム部11Aが構成される。また、粉砕特性判定用データベース42と粉砕特性判定演算部55とにより、粉砕特性判定プログラムが演算装置にインストールされた粉砕特性判定装置である粉砕特性判定システム部11Bが構成される。さらに、燃焼用データベース43と燃焼状態判定演算部56とにより、燃焼状態判定プログラムが演算装置にインストールされた燃焼状態判定装置である燃焼制御システム部12が構成される。また、プラント稼働評価データベース44と稼働評価演算部57とにより、本発明の石炭の燃焼効率判定プログラムが演算装置にインストールされた燃焼効率判定装置である石炭燃焼プラント1の稼働評価システム部13が構成される。
なお、演算手段50は、1つのCPUを備えた構成に限らず、例えば、サーバー装置や、複数のコンピューターがネットワークを介して接続して構成したものでもよい。
粉砕状況測定データ取得手段51は、インターフェース14を介して、粉砕設備2に配設された図示しない各種センサからの測定データを取得する。
測定するデータは、温度、粉砕設備2における粉砕時の消費電力量、粉砕時の振動量、など、粉砕設備2の運転状態に関するデータである。
なお、取得した測定データは、記憶手段40に適宜記憶される。
燃焼状況測定データ取得手段52は、インターフェース15を介して、燃焼設備3に配設された図示しない各種センサからの測定データを取得する。
測定するデータは、各位置の温度、燃焼設備3における各位置の酸素濃度、排ガス量、など、燃焼設備3の運転状態に関するデータである。
なお、取得した測定データは、記憶手段40に適宜記憶される。
プラント稼働状況測定データ取得手段53は、インターフェース16を介して、石炭燃焼プラント1を構成する各設備、例えば排煙設備、発電設備、熱交換器などに配設された図示しない各種センサからの測定データを取得する。
測定するデータは、各位置の温度、排煙設備の各種ガス濃度、発電設備の発電量など、各設備の運転状態に関するデータである。
なお、取得した測定データは、記憶手段40に適宜記憶される。
そして、粉砕状態判定システム部11Aを構成する粉砕状態判定演算部54は、図4に示すように、OS上に展開される各種プログラムにより構成された、入力データ取得手段である粉砕条件入力データ取得手段54Aと、温度演算手段54Bと、比較手段である温度比較手段54C、運転状況判定手段54Dと、報知手段である温度報知手段54Eと、を備えている。
粉砕条件入力データ取得手段54Aは、入力手段20で入力された粉砕設備2における各種設定事項、具体的には、石炭原料を粉砕設備2へ供給する単位時間当たりの石炭供給量に関する入力された石炭供給量データと、石炭原料の含水量に関する入力された原料含水量データと、粉砕設備2に供給する熱風の温度に関する入力された熱風温度データと、熱風の供給量に関する入力された熱風供給量データと、粉砕設備2における粉砕された石炭原料の供出口2Cにおける出口温度に関する入力された出口温度データまたは粉砕設備2における石炭原料が投入される入口2Aにおける入口温度に関する入力された入口温度データと、を取得する。
ここで、石炭供給量としては、単位時間当たりの質量として直接入力される場合に限らず、発電設備で発電させる所望の発電量や、所望の発電効率、所望の発熱量(JIS M 8801)に基づいて、燃焼させる石炭の工業分析値(JIS M 8812)から単位時間当たりの質量を算出して取得する構成としてもよい。
石炭原料の含水量は、全水分量(JIS M 8820)に関するデータと、固有水分(工業分析値(JIS M 8812))に関するデータである。
なお、入力手段20で入力された設定事項としては、粉砕状態判定システム部11Aに個別に設けられた入力装置で入力された設定事項としてもよい。
温度演算手段54Bは、粉砕条件入力データ取得手段54Aで取得した石炭供給量データと、原料含水量データと、熱風供給量データと、出口温度データまたは入口温度データとから、粉砕特性判定用データベース42に予め記憶された石炭原料の比熱、水の比熱、空気の比熱、蒸発潜熱、および蒸発水分量に基づいて、粉砕設備2における石炭原料が投入される入口2Aにおける入口温度、または、粉砕設備2における粉砕された石炭原料の供出口2Cにおける出口温度を算出する。
具体的には、石炭供給量データの石炭供給量をF石炭、原料含水量データの含水量をF、熱風供給量データの供給量をF熱風、石炭の比熱をC石炭、水の比熱をC、空気の比熱をC空気、蒸発潜熱をH、蒸発水分量をX、入口温度データの温度をT入口、出口温度データの温度をT出口、熱風温度データの温度をT熱風、前記粉砕設備の放熱量をYとしたとき、以下の演算式(1)に基づいて、出口温度および入口温度を算出する。この演算式(1)が記憶手段40に記憶されている。
石炭×(T入口−T出口)×F石炭+C×(T入口−T出口)×F+C空気×(T熱風−T出口)×F熱風−H×X−Y=0 …(1)
なお、蒸発水分量は、粉砕条件入力データ取得手段54Aで取得した石炭供給量データと、原料含水量データ(石炭の全水分(JIS M 8820)と固有水分量(JIS M 8812))と、熱風温度データとに基づいて、蒸発される水分量として演算される。また、粉砕設備2によっては放熱量Yがあまり大きくなく放熱量Yを考慮しなくてもよい場合には、放熱量Yを含まない演算式(1)で演算してもよい。
温度比較手段54Cは、温度演算手段54Bで算出した入口温度を粉砕状態判定用データベース41の基準入口温度と比較、または、温度演算手段54Bで算出した出口温度を粉砕状態判定用データベース41の基準出口温度と比較し、入口温度が基準入口温度より高いか否か、出口温度が基準出口温度より低いか否かを判断する。
そして、温度比較手段54Cは、判断した結果を温度報知手段54Eに出力する。
運転状況判定手段54Dは、温度比較手段54Cで比較した入口温度が基準入口温度より高い場合には、投入される石炭原料では粉砕設備2内で発火の可能性があり、粉砕設備2を安定して運転できないと判定する。
そして、運転状況判定手段54Dは、基準入口温度を入口温度データとして粉砕条件入力データ取得手段54Aに取得させ、温度演算手段54Bで出口温度を算出させ、温度比較手段54Cで比較する再演算の処理を実施させる。
なお、この再演算は、例えば入力手段20で再演算の実施要求の入力があった場合のみ実施するようにしてもよい。
また、運転状況判定手段54Dは、温度比較手段54Cで比較した出口温度が第一基準出口温度より低い場合、石炭原料の水分が十分に蒸発されておらず、石炭がいわゆるべたべたとなった粘りを生じた状態であり、粉砕設備2を安定して運転できないと判定する。そして、運転状況判定手段54Dは、第一基準出口温度を出口温度データとして粉砕条件入力データ取得手段54Aに取得させ、温度演算手段54Bで入口温度を算出させ、温度比較手段54Cで比較する再演算の処理を実施させる。なお、この再演算は、例えば入力手段20で再演算の実施要求の入力があった場合のみ実施するようにしてもよい。
さらに、運転状況判定手段54Dは、温度比較手段54Cで比較した出口温度が第一基準出口温度より高いが第二基準出口温度より低い場合、出口温度と第二基準出口温度との温度差を演算し、粉砕状態判定用データベース41から温度差に関連付けられた燃焼効率を検索する演算をする。
なお、燃焼効率の検索は、例えば温度差と燃焼効率との関数から算出したり、各温度差の値と燃焼効率の値とが紐付けられた複数のデータからなるテーブル構造から読み出したり前後の値の加重平均などにより算出したり、公知の各種演算方法を適用できる。
さらに、運転状況判定手段54Dは、温度比較手段54Cで比較した出口温度が第二基準出口温度より高い場合には、粉砕設備2内で発火の可能性があり、粉砕設備2を安定して運転できないと判定する。そして、運転状況判定手段54Dは、第二基準出口温度を出口温度データとして粉砕条件入力データ取得手段54Aに取得させ、温度演算手段54Bで出口温度を算出させ、温度比較手段54Cで比較する再演算の処理を実施させる。
なお、この再演算は、例えば入力手段20で再演算の実施要求の入力があった場合のみ実施するようにしてもよい。
温度報知手段54Eは、運転状況判定手段54Dで判定した判定結果や検索した燃焼効率を、例えば表示手段30に表示したり、粉砕状態判定システム部11Aに個別に設けられた表示装置に表示したり、音声出力したり、印刷出力したりして報知する。
なお、温度報知手段54Eは、詳細は後述するが、出口温度を燃焼状態判定演算部56に取得させて燃焼度合を演算させ、燃焼度合を燃焼効率として報知したり、出口温度を稼働評価演算部57に取得させて燃焼効率を演算させ、得られた燃焼効率を報知したりしてもよい。
また、温度報知手段54Eは、粉砕条件入力データ取得手段54Aで取得した入力温度データが基準入力温度より高い入口温度であった場合、もしくは、粉砕条件入力データ取得手段54Aで取得した出口温度データが第二基準入力温度より高い出口温度であった場合、基準入口温度以下の低い温度、もしくは、第二基準出口温度を粉砕条件入力データ取得手段54Aで入力することを促す報知をする。このことにより、粉砕設備2内での発火のおそれがある条件での演算を実施する負荷をなくし、効率的な演算を提供することが可能となるので好ましい。
一方、粉砕特性判定システム部11Bを構成する粉砕特性判定演算部55は、図5に示すように、OS上に展開される各種プログラムにより構成された、入力データ取得手段である混炭条件入力データ取得手段55Aと、混炭演算手段55Bと、微粉度演算手段55Cと、消費電力量演算手段55Dと、振動量演算手段55Eと、混炭報知手段55Fと、を備えている。
混炭条件入力データ取得手段55Aは、入力手段20で入力された粉砕設備2における各種設定事項、具体的には、粉砕設備2に投入される異なる品位毎の石炭原料のハードグローブ粉砕性指数(HGI:Hardgrove Grindability Index)(JIS M8801)に関する入力されたHGIデータと、投入する石炭原料の混炭率に関する入力された混炭率データと、石炭原料を粉砕設備2へ供給する単位時間当たりの石炭供給量に関する入力された石炭供給量データと、石炭原料の含水量に関する入力された原料含水量データと、を取得する。
なお、混炭率データの混炭率は、入力されたデータに限らず、例えば各品位の石炭原料の石炭供給量データから算出、具体的にはロードセルなどの秤量装置によりホッパーから払い出される石炭原料のそれぞれの供給量から、後述する混炭演算手段55Bで演算して取得する構成としてもよい。ただ、原料石炭が既に混炭されて供給される場合には、混炭率が入力される必要がある。
また、入力手段20で入力された設定事項としては、粉砕特性判定システム部11Bに個別に設けられた入力装置で入力された設定事項としてもよい。
混炭演算手段55Bは、混炭条件入力データ取得手段55Aで取得した石炭供給量データ、原料含水量データおよび混炭率データに基づいて、各品位毎の乾燥状態の石炭原料が粉砕設備2に投入されて粉砕設備2内に残留する乾燥状態の石炭原料の混炭率を演算し、この演算した混炭率における混炭HGIを演算する。
具体的には、各品位の石炭原料のHGIデータから、以下の演算式(2)に基づいて、石炭原料を75μm以下に粉砕する粉砕速度定数Kを各品位毎に算出する。これら粉砕速度定数Kは、経験値としてあらかじめ粉砕特性判定用データベース42に記憶しておいたものとしてもよい。なお、以下の演算式(2)に基づいて、粉砕処理が進行して粉砕設備2内の石炭量が少なくなった場合も考慮して、一般的に知られた反応速度定数と同様に、粉砕速度定数を演算すると、より好ましい。
K=1/60×1/50×(HGI−13)/6.93 …(2)
そして、この粉砕速度定数Kを用い、各品位毎の石炭供給量データの石炭供給量から、その品位毎の原料含水量データの含水量をそれぞれ減算して得られる乾燥状態での石炭供給量をF、ローラミルの回転速度をR、混炭率データの混炭率をxとした時、以下の演算式(3)に基づいて、粉砕設備2内に残存する乾燥状態の石炭原料の全量Mが演算される。
Figure 2014159900
さらに、石炭原料の全量Mを用いて、粉砕設備2内の乾燥状態の混炭率Xを、以下の演算式(4)から演算する。
Figure 2014159900
そして、演算式(4)と、各品位の石炭原料のHGIとから、以下の演算式(5)を用いて、混炭HGIを演算する。
Figure 2014159900
微粉度演算手段55Cは、粉砕特性判定用データベース42に記憶された、混炭HGIに対応した微粉度すなわち粒度分布に関する関係式、例えばHGIの値に対応して粉砕設備2における経験則から求められた粒度分布のデータを用いて、混炭演算手段55Bで演算した混炭HGIに対応する粒度分布を検索する演算をする。
なお、粒度分布の演算は、粉砕特性判定用データベース42に記憶された関係式が関数であれば演算により算出し、HGIの値に粒度分布の値が紐付けられたテーブル構造の場合には同一のHGIの値に対応する粒度分布の値を読み出す、もしくは同一のHGIの値がない場合には、前後のHGIに対応する粒度分布の値の加重平均を算出するなど、公知の各種演算方法が適用できる。
消費電力量演算手段55Dは、粉砕特性判定用データベース42に記憶され混炭HGIに対応した粉砕設備2の消費電力量に関する関係式、例えば混炭HGIの大小と粉砕設備2の消費電力量の大小との関係を示す関係式を読み出し、混炭演算手段55Bで演算した混炭HGIに対応する消費電力量を検出する。
この消費電力量の検出方法としては、粉砕特性判定用データベース42に記憶された関係式が関数であれば演算により算出し、HGIの値に消費電力量の値が紐付けられたテーブル構造の場合には同一のHGIの値に対応する消費電力量の値を読み出す、もしくは同一のHGIの値がない場合には、前後のHGIに対応する消費電力量の値の加重平均を算出するなど、公知の各種演算方法が適用できる。
振動量演算手段55Eは、粉砕特性判定用データベース42に記憶され混炭HGIに対応した粉砕設備2の振動量に関する関係式、例えば混炭HGIの大小と粉砕設備2の振動量の大小との関係を示す関係式を読み出し、混炭演算手段55Bで演算した混炭HGIに対応する振動量を検出する。
この振動量の検出方法としては、粉砕特性判定用データベース42に記憶された関係式が関数であれば演算により算出し、HGIの値に振動量の値が紐付けられたテーブル構造の場合には同一のHGIの値に対応する振動量の値を読み出す、もしくは同一のHGIの値がない場合には、前後のHGIに対応する振動量の値の加重平均を算出するなど、公知の各種演算方法が適用できる。
混炭報知手段55Fは、微粉度演算手段55Cで演算した粒度分布や消費電力量演算手段55Dで検出した消費電力量、振動量演算手段55Eで検出した振動量を、複数品位の混炭された石炭原料を供給する際の粒度分布や消費電力量、振動量として、例えば表示手段30に表示したり、粉砕特性判定システム部11Bに個別に設けられた表示装置に表示したり、音声出力したり、印刷出力したりして報知する。
また、混炭報知手段55Fは、粉砕特性判定用データベース42に記憶された基準となる粒度分布と微粉度演算手段55Cで演算した粒度分布とを対比して表示したり、基準となる粒度分布との乖離率を演算して、後段での燃焼設備3での燃焼には適さない粒度分布で、混炭させる原料石炭としては好ましくない旨などの評価を報知したり、さらには原料石炭の混炭の見直しを促す報知をしたりしてもよい。
さらに、混炭報知手段55Fは、粉砕特性判定用データベース42に記憶された基準となる消費電力量や振動量と対比して表示させたり、基準となる消費電力量や振動量との乖離率を演算して、例えば消費電力量や振動量が大きすぎて、混炭させる原料石炭としては好ましくない旨などの評価を報知したり、さらには原料石炭の混炭の見直しを促す報知をしたりしてもよい。
これらのような評価の報知は、入力手段20による要求に基づいて報知するようにしてもよい。
そして、燃焼制御システム部12を構成する燃焼状態判定演算部56は、図6に示すように、OS上に展開される各種プログラムにより構成された、入力データ取得手段である燃焼条件入力データ取得手段56Aと、熱収支演算手段56Bと、ゾーン出口温度演算手段56Cと、スラッキング性判定手段56Dと、温度分布報知手段56Eと、を備えている。
熱収支演算手段56Bは、燃焼熱量演算手段56B1と、昇温熱量演算手段56B2と、伝熱量演算手段56B3と、持込熱量演算手段56B4と、を備えている。
燃焼条件入力データ取得手段56Aは、入力手段20で入力された燃焼設備3における各種設定事項、具体的には、粉砕石炭の物性値に関する入力された物性値データ、粉砕石炭の供給量に関する入力された供給量データ、および、粉砕石炭の供給時の温度(もしくは粉砕設備2における出口温度)に関する入力された温度データを取得する。
粉砕石炭の物性値は、粉砕設備2から供給される粉砕石炭の物性値で、例えば比重、粒径、灰分、元素分析値(JIS M 8819、JIS M 8813)、水分量(全水分、固有水分)、熱量(低位発熱量、高位発熱量:JIS M 8814)などである。これらのデータは、入力手段20で燃焼設備3における設定事項として取得したデータに限らず、粉砕条件入力データ取得手段54Aで取得した粉砕設備2における設定事項として入力されたデータから取得してもよい。
粉砕石炭の供給量についても、入力手段20で燃焼設備3における設定事項として取得したデータに限らず、粉砕条件入力データ取得手段54Aで取得した粉砕設備2における設定事項として入力されたデータである石炭供給量データから取得してもよい。
粉砕石炭の温度は、入力手段20で燃焼設備3における設定事項として取得したデータに限らず、粉砕状態判定システム部11Aで演算した出口温度を粉砕石炭の温度として取得してもよい。
熱収支演算手段56Bは、燃焼条件入力データ取得手段56Aで取得した物性値データ、供給量データおよび温度データを用い、燃焼用データベース43に記憶され、燃焼設備3固有のバーナーの燃焼条件に関する設定値である燃焼設備3の規格に関するデータに基づいて、燃焼設備3内の燃焼領域3A毎の熱量収支を計算する。
すなわち、熱収支演算手段56Bは、燃焼熱量演算手段56B1、昇温熱量演算手段56B2、伝熱量演算手段56B3、および持込熱量演算手段56B4による各熱量を演算して、燃焼領域3A毎の熱量収支バランスがゼロとなるように燃焼領域3A毎の仮の出口温度を演算する。
具体的には、燃焼熱量演算手段56B1は、各燃焼領域3Aにおけるバーナーで燃焼される石炭の燃焼により生じる燃焼熱量を、物性値データの石炭性状である低位発熱量のデータと供給量データとから、バーナーから供給される石炭の燃焼熱量を演算、具体的には、低位発熱量と供給量との積を演算する。
昇温熱量演算手段56B2は、石炭の燃焼ガスを燃焼設備3の所定の出口温度まで昇温させる昇温熱量を、物性値データの供給量データと、石炭の性状データとに基づいて発生する燃焼ガス量を演算し、得られた燃焼ガス量と、燃焼用データベースに記憶された燃焼ガスの比熱とに基づいて、燃焼設備3の入口温度から出口温度まで昇温させる昇温熱量を演算する。
伝熱量演算手段56B3は、燃焼ガスと燃焼設備との間の熱量の遣り取りである伝熱量を演算する。具体的には、燃焼ガスから燃焼設備3の壁面への輻射熱および燃焼設備3から燃焼ガスへの輻射熱による各移動熱量を、例えば物性値データの石炭性状の灰分のデータと、温度データと、粉砕石炭の密度、比重、平均粒径、粒度分布、放射係数などの粉砕石炭の性状と、灰分粒子の性状と、燃焼設備3の水冷壁の面積とから演算する。さらに、燃焼ガスの対流により熱媒体を加熱する熱量を、燃焼設備3の水冷壁の面積に基づいて、熱対流伝熱係数を用いて演算する。そして、これら熱量から、燃焼ガスと燃焼設備3との間の熱量の遣り取りである伝熱量を演算する。なお、本実施形態では、燃焼ガスから燃焼設備3の壁面への熱移動量を正とする。
持込熱量演算手段56B4は、燃焼ガスの流下する方向Xの下流側に位置する燃焼領域3Aへ持ち込む熱量である持込熱量を、燃焼ガスの比熱のデータと、供給量データと、温度データと、下流側に位置する燃焼領域3Aの燃焼ガスへの輻射熱とから演算する。
そして、熱収支演算手段56Bは、演算された燃焼熱量、昇温熱量、伝熱量、および持込熱量に基づいて、例えば燃焼熱量+持込熱量−昇温熱量−伝熱量=0となる条件の仮の出口温度を演算する。
ゾーン出口温度演算手段56Cは、熱収支演算手段56Bで演算した各燃焼領域3Aの仮の出口温度を用い、各燃焼領域3Aの入口温度を適宜変化させて燃焼ガスが下流側の燃焼領域3Aへ流下する際の各燃焼領域3Aにおける仮の出口温度を繰り返し計算し、各燃焼領域3Aの出口温度を収束計算する。
なお、ゾーン出口温度演算手段56Cは、熱収支演算手段56Bで演算した仮に出口温度に基づいて各燃焼領域3A毎の全体の温度分布を演算してもよい。
スラッキング性判定手段56Dは、ゾーン出口温度演算手段56Cで演算した燃焼領域3A別の出口温度、もしくは温度分布に基づいて、燃焼条件入力データ取得手段56Aで取得した物性値データの灰分(JIS M 8812)のデータ、灰組成(JIS M 8815)のデータから、燃焼用データベース43に記憶されている灰組成と融点(JIS M 8801)との関係式を用いて、石炭の燃焼により生じる灰分が溶融して燃焼設備3の壁面にクリンカーとして付着するクリンカーの生成状況を、燃焼領域3A毎で判定する。
例えば、燃焼領域3Aの出口温度や燃焼領域3A毎の全体の温度分布に基づく燃焼設備3の壁面の温度が1500℃で灰組成から融点が1300℃であった場合、灰分は溶融して壁面に付着しクリンカーを生成するおそれがあると判定する。一方、灰分の融点が燃焼領域3Aの温度より高い場合には、灰分は溶融せず、クリンカーを生成せずに安定して燃焼運転できると判定する。
温度分布報知手段56Eは、ゾーン出口温度演算手段56Cで演算した燃焼領域3A別の出口温度や温度分布を、例えば数値の表示、温度が高くなるに従って青色から赤色となる色別表示、あるいは明暗表示など、表示手段30に表示したり、燃焼制御システム部12に個別に設けられた表示装置に表示したり、音声出力したり、印刷出力したりして報知する。
また、温度分布報知手段56Eは、スラッキング性判定手段56Dで判定した燃焼領域毎のクリンカーの生成状況を、例えば表示手段30に表示したり、燃焼制御システム部12に個別に設けられた表示装置に表示したり、音声出力したり、印刷出力したりして報知する。
そして、石炭燃焼プラント1の稼働評価システム部13を構成する稼働評価演算部57は、図8に示すように、OS上に展開される各種プログラムにより構成された、入力データ取得手段である石炭状態入力データ取得手段57Aと、残存水分量演算手段57Bと、燃焼速度演算手段57Cと、燃焼効率判定手段57Dと、石炭原料判定手段57E、灰分状態判定手段57F、燃焼効率報知手段57Gと、を備えている。
石炭状態入力データ取得手段57Aは、入力手段20で入力された燃焼する石炭に関する各種設定事項、具体的には、燃焼設備3に供給される粉砕石炭の粒度に関する入力された粒度データと、燃焼設備3に供給される粉砕石炭の性状に関する入力された性状データと、燃焼設備3の温度に関する入力された温度データと、石炭原料の供給量データとを取得する。
ここで、性状データは、例えば元素分析値(JIS M 8819、JIS M 8813)と、工業分析値(JIS M 8812)で、燃焼状態判定演算部56の燃焼条件入力データ取得手段56Aで取得する物性値データを利用してもよい。また、粒度データの取得は、入力操作により入力されたものに限らず、例えば、粉砕特性判定演算部55の混炭HGIから演算した粒度分布を取得したりしてもよい。さらに、温度データは、燃焼状態判定演算部56で演算した燃焼領域3A別の出口温度や、温度分布に基づく各燃焼領域3A毎で演算した平均温度を取得してもよく、プラント稼働状況測定データ取得手段53で取得した測定した温度を、入力されたデータとして取得してもよい。
さらに、石炭状態入力データ取得手段57Aは、粉砕状態判定演算部54で演算した出口温度に関する出口温度データを取得する。
残存水分量演算手段57Bは、石炭状態入力データ取得手段57Aで取得した出口温度データの出口温度に基づいて、燃焼設備3に供給される石炭の残存する水分量を演算する。
具体的には、粉砕設備2の粉砕石炭の出口温度は、燃焼設備3に供給される際の粉砕石炭の温度とほぼ同等であり、出口温度および物性値データの水分量、さらには熱風温度や熱風量、滞留時間を用いて粉砕石炭の残存水分量を演算する。
燃焼速度演算手段57Cは、プラント稼働評価データベース44に記憶された石炭の性状値に応じた活性化エネルギー定数および反応速度定数を用いて、残存水分量演算手段57Bで演算した石炭の残存する水分量と、取得した粒度データおよび温度データ(例えば燃焼領域3A毎の領域温度データ)とから、温度に対する石炭の燃焼速度を演算する。
具体的には、燃焼用データベース43に記憶された燃焼設備3の体積に基づいて演算される燃焼領域3A毎の滞留時間から、粒度データと、石炭の残存する水分量とを用いて、所定の温度における石炭が燃焼する燃焼時間を演算する。
燃焼効率判定手段57Dは、石炭の性状データから、例えばプラント稼働評価データベース44に記憶されたボイラー熱勘定方式(JIS B 8222)を用いて、燃焼ガスの流量を演算する。
そして、燃焼効率判定手段57Dは、演算した燃焼ガスの流量と、プラント稼働評価データベース44に記憶された燃焼設備3内の体積とに基づいて、燃焼ガスの燃焼設備3内、例えば燃焼領域3A毎に滞留する滞留時間を演算する。
さらに、燃焼効率判定手段57Dは、演算した燃焼ガスの滞留時間と、燃焼速度演算手段57Cで演算した燃焼時間とに基づいて、粉砕石炭の未燃焼分を演算する。例えば、燃焼時間に対する滞留時間の割合分が未燃焼分の割合として演算される。
そして、燃焼効率判定手段57Dは、演算した粉砕石炭の未燃焼分に基づいて、供給する粉砕石炭の燃焼効率を演算する。例えば、全体に対する未燃焼分の割合が燃焼した割合として演算される。
石炭原料判定手段57Eは、燃焼効率判定手段57Dで演算した燃焼効率に基づいて、燃焼設備3に投入する粉砕石炭の性状が適正か否か判定する。
例えば、石炭原料判定手段57Eは、プラント稼働評価データベース44に記憶された燃焼効率の閾値と比較し、燃焼効率が閾値の95%以上であれば、未燃焼部分が少なく、良好に燃焼する粉砕原料であると判定し、95%未満であれば、未燃焼部分が多く、良好に燃焼できない粉砕原料であると判定する。
灰分状態判定手段57Fは、燃焼効率判定手段57Dで演算した燃焼効率に基づいて、燃焼設備3から排出される灰分中の未燃焼分を例えば性状データの灰分のデータに基づいて演算し、灰分が建材として利用可能か否かを判定する。
すなわち、灰分状態判定手段57Fは、石炭状態入力データ取得手段57Aで取得した石炭の供給量データと性状データの灰分のデータとを用いて、燃焼設備3から排出される灰分中の未燃焼分を演算する。そして、灰分状態判定手段57Fは、例えば、プラント稼働評価データベース44に記憶された灰分中の未燃焼分の割合の閾値と比較し、未燃焼分が閾値の5%以下であれは、建材として利用できると判定し、未燃焼分が5%より多くなる灰分は、建材として利用できないとして判定する。
燃焼効率報知手段57Gは、燃焼効率判定手段57Dで演算した粉砕石炭の燃焼効率を、例えば表示手段30に表示したり、稼働評価システム部13に個別に設けられた表示装置に表示したり、音声出力したり、印刷出力したりして報知する。
また、燃焼効率報知手段57Gは、石炭原料判定手段57Eで判定した粉砕原料の性状の良否を、例えば表示手段30に表示したり、稼働評価システム部13に個別に設けられた表示装置に表示したり、音声出力したり、印刷出力したりして報知する。なお、粉砕石炭の性状が適正でないとの表示に合わせ、入力する石炭原料の性状を変更して再入力させて再演算を促す表示をしてもよい。
さらに、燃焼効率報知手段57Gは、灰分状態判定手段57Fで判定した灰分の建材利用の適否を、例えば表示手段30に表示したり、稼働評価システム部13に個別に設けられた表示装置に表示したり、音声出力したり、印刷出力したりして報知する。
[運用管理システムの動作]
次に、上記運用管理システムの動作について説明する。
(粉砕乾燥モデル)
まず、粉砕状態判定システム部11Aによる粉砕設備2における粉砕された石炭原料の出口温度を演算する粉砕乾燥モデルの演算動作を説明する。
運用管理システムの電源投入により、入力手段20で各種設定事項の入力待機状態となる。この状態で、粉砕乾燥モデルの演算を要求する旨が入力手段20で入力されると、粉砕制御システム部11の粉砕状態判定システム部11Aが、所定の設定事項の入力待機状態となる。
そして、粉砕状態判定システム部11Aは、入力手段20により、石炭原料の石炭供給量に関する石炭供給量データと、石炭原料の含水量に関する原料含水量データと、粉砕設備2に供給する熱風の温度に関する熱風温度データと、熱風の供給量に関する入力された熱風供給量データと、粉砕設備2における出口温度に関する出口温度データまたは粉砕設備2における入口温度に関する入口温度データと、が入力され、粉砕条件入力データ取得手段54Aで取得したことを認識すると、粉砕状態判定演算部54は、温度演算手段54Bにより、粉砕特性判定用データベース42に記憶された以下の演算式(1)を用いて、粉砕設備2における入口温度、または、粉砕設備2における出口温度を算出する。すなわち、入力手段20で出口温度が入力された場合には入口温度を演算し、入力手段20で入口温度が入力された場合には出口温度を演算する。
石炭×(T入口−T出口)×F石炭+C×(T入口−T出口)×F+C空気×(T熱風−T出口)×F熱風−H×X−Y=0 …(1)
そして、粉砕状態判定演算部54は、温度比較手段54Cにより、温度演算手段54Bで算出した入口温度または出口温度を、粉砕状態判定用データベース41の基準入口温度または基準出口温度と比較し、入口温度が基準入口温度より高いか否か、出口温度が基準出口温度より低いか否かを判断する。
この後、粉砕状態判定演算部54は、運転状況判定手段54Dにより、温度比較手段54Cで入口温度が基準入口温度より高いと判断した場合、粉砕設備2内で発火の可能性があり、粉砕設備2を安定して運転できないと判定して、温度報知手段54Eにより、判定結果を例えば表示手段30に表示したり、粉砕状態判定システム部11Aに個別に設けられた表示装置に表示したり、音声出力したり、印刷出力したりして報知する。
さらに、粉砕状態判定演算部54は、入力手段20で再演算の実施要求の入力に従って、運転状況判定手段54Dにより、基準入口温度を入口温度データとして粉砕条件入力データ取得手段54Aに取得させ、温度演算手段54Bで出口温度を算出させ、温度比較手段54Cで比較する再演算の処理を実施させる。
一方、粉砕状態判定演算部54は、温度比較手段54Cにより入口温度が基準入口温度より低いと判断した場合には、運転状況判定手段54Dが原料石炭を粉砕設備2で粉砕しても粉砕設備2内で発火の可能性はなく、入力した出口温度となる運転条件で、投入する石炭原料による燃焼が実施できると判定する。そして、粉砕状態判定演算部54は、入力した出口温度となる運転条件で、投入する石炭原料による燃焼が実施できる旨を、温度報知手段54Eにより、例えば表示手段30に表示したり、粉砕状態判定システム部11Aに個別に設けられた表示装置に表示したり、音声出力したり、印刷出力したりして報知させる。
また、粉砕状態判定演算部54は、温度比較手段54Cで出口温度が第一基準出口温度より低いと判断した場合、運転状況判定手段54Dにより、石炭原料の水分が十分に蒸発されておらず、石炭がいわゆるべたべたとなった粘りを生じた状態であり、粉砕設備2を安定して運転できないと判定して、温度報知手段54Eにより、判定結果を例えば表示手段30に表示したり、粉砕状態判定システム部11Aに個別に設けられた表示装置に表示したり、音声出力したり、印刷出力したりして報知する。
さらに、粉砕状態判定演算部54は、入力手段20で再演算の実施要求の入力に従って、運転状況判定手段54Dにより、第一基準出口温度を出口温度データとして粉砕条件入力データ取得手段54Aに取得させ、温度演算手段54Bで入口温度を算出させ、温度比較手段54Cで比較する再演算の処理を実施させる。
また、粉砕状態判定演算部54は、温度比較手段54Cで出口温度が第一基準出口温度より高いが第二基準出口温度より低いと判断した場合、運転状況判定手段54Dにより、第二基準出口温度に対して低くなる温度差を演算するとともに、この温度差に関連付けられた燃焼効率を粉砕状態判定用データベース41から検索して取得し、取得した燃焼効率を、温度報知手段54Eにより例えば表示手段30に表示したり、音声出力したり、印刷出力したりして報知する。
(粉砕特性モデル)
次に、粉砕状態判定システム部11Aによる粉砕設備2で異なる品位の石炭原料が粉砕された混炭状況を演算する粉砕特性モデルの演算動作を説明する。
運用管理システムの電源投入により、入力手段20で各種設定事項の入力待機状態となる。この状態で、粉砕特性モデルの演算を要求する旨が入力手段20で入力されると、粉砕制御システム部11の粉砕特性判定システム部11Bが、所定の設定事項の入力待機状態となる。
そして、粉砕特性判定システム部11Bは、入力手段20により、粉砕設備2に投入される異なる品位毎の石炭原料のHGIに関するHGIデータと、投入する石炭原料の混炭率に関する混炭率データと、石炭原料の石炭供給量に関する石炭供給量データと、石炭原料の含水量に関する原料含水量データと、が入力され、混炭条件入力データ取得手段55Aで取得したことを認識すると、粉砕特性判定演算部55は、混炭演算手段55Bにより、粉砕特性判定用データベース42に記憶された以下の演算式(2)を用いて、粉砕速度定数Kを演算する。
K=1/60×1/50×(HGI−13)/6.93 …(2)
そして、混炭演算手段55Bは、演算した粉砕速度定数Kを用いて、粉砕特性判定用データベース42に記憶された以下の演算式(3)により、粉砕設備2内に残存する乾燥状態の石炭原料の全量Mを演算する。
Figure 2014159900
さらに、混炭演算手段55Bは、演算した石炭原料の全量Mを用いて、粉砕特性判定用データベース42に記憶された以下の演算式(4)により、粉砕設備2内の乾燥状態の混炭率Xを演算する。
Figure 2014159900
そして、混炭演算手段55Bは、演算した混炭率Xと、各品位の石炭原料のHGIとから、以下の演算式(5)を用いて、混炭HGIを演算する。
Figure 2014159900
この後、粉砕特性判定演算部55は、例えば入力手段20による演算要求の入力に基づいて、微粉度演算手段55Cにより、粉砕特性判定用データベース42に記憶された、混炭HGIに対応した微粉度すなわち粒度分布に関する関係式を用いて、混炭演算手段55Bで演算した混炭HGIに対応する粒度分布を演算する。そして、粉砕特性判定演算部55は、演算した粒度分布を、混炭報知手段55Fにより、例えば表示手段30に表示したり、粉砕特性判定システム部11Bに個別に設けられた表示装置に表示したり、音声出力したり、印刷出力したりして報知する。
また、粉砕特性判定演算部55は、例えば入力手段20による演算要求の入力に基づいて、消費電力量演算手段55Dにより、粉砕特性判定用データベース42に記憶された、混炭HGIに対する粉砕設備2の消費電力量の関数式を用い、混炭演算手段55Bで演算した混炭HGIに対応する消費電力量を算出する。
さらに、粉砕特性判定演算部55は、例えば入力手段20による演算要求の入力に基づいて、振動量演算手段55Eにより、粉砕特性判定用データベース42に記憶された、混炭HGIに対する粉砕設備2の振動量の関数式を用い、混炭演算手段55Bで演算した混炭HGIに対応する振動量を算出する。
そして、粉砕特性判定演算部55は、消費電力量演算手段55Dで算出した消費電力量、および、振動量演算手段55Eで演算した振動量を、混炭報知手段55Fにより、例えば表示手段30に表示したり、粉砕特性判定システム部11Bに個別に設けられた表示装置に表示したり、音声出力したり、印刷出力したりして報知する。
さらに、粉砕特性判定演算部55は、入力手段20での実施要求の入力に従って、混炭報知手段55Fにより、粉砕特性判定用データベース42に記憶された基準となる粒度分布、消費電力量や振動量と対比して表示させたり、基準となる粒度分布、消費電力量や振動量との乖離率を演算して、例えば燃焼設備3での燃焼には適さない粒度分布で、混炭させる原料石炭としては好ましくない旨などの評価を報知したり、消費電力量や振動量が大きすぎて、混炭させる原料石炭としては好ましくない旨などの評価を報知したり、さらには原料石炭の混炭の見直しを促す報知をしたりする。
(燃焼モデル)
次に、燃焼制御システム部12による粉砕設備2における粉砕石炭の燃焼状態を判定する演算をする燃焼モデルの演算動作を説明する。
運用管理システムの電源投入により、入力手段20で各種設定事項の入力待機状態となる。この状態で、燃焼モデルの演算を要求する旨が入力手段20で入力されると、燃焼制御システム部12が、所定の設定事項の入力待機状態となる。
そして、燃焼制御システム部12は、入力手段20により、粉砕石炭の物性値に関する物性値データと、粉砕石炭の供給量に関する供給量データと、粉砕石炭の供給時の温度である粉砕設備2における出口温度に関する温度データと、が入力され、燃焼条件入力データ取得手段56Aが取得したことを認識すると、燃焼制御システム部12の燃焼状態判定演算部56は、熱収支演算手段56Bにより、燃焼用データベース43に記憶され燃焼設備3の規格に関するデータに基づいて、燃焼設備3内の燃焼領域3A毎の熱量収支を計算する。
具体的には、熱収支演算手段56Bは、燃焼熱量演算手段56B1により、物性値データの石炭性状である低位発熱量のデータと供給量データとから、バーナーから供給される石炭の燃焼熱量を演算、具体的には、低位発熱量と供給量との積をさせる。
また、熱収支演算手段56Bは、昇温熱量演算手段56B2により、物性値データの供給量データと、石炭の性状データとに基づいて発生する燃焼ガス量を演算し、得られた燃焼ガス量と、燃焼用データベースに記憶された燃焼ガスの比熱とに基づいて、燃焼設備3の入口温度から出口温度まで昇温させる昇温熱量を演算させる。
さらに、熱収支演算手段56Bは、伝熱量演算手段56B3により、物性値データの石炭性状の灰分のデータと、粉砕石炭の密度、比重、平均粒径、粒度分布、放射係数などの粉砕石炭の性状と、灰分粒子の性状と燃焼設備3の水冷壁の面積とから、燃焼ガスから燃焼設備3の壁面への輻射熱および燃焼設備3から燃焼ガスへの輻射熱による各移動熱量を演算させる。また、伝熱量演算手段56B3は、燃焼ガスの対流により熱媒体を加熱する熱量を、燃焼設備3の水冷壁の面積に基づいて、熱対流伝熱係数を用いてを演算する。そして、伝熱量演算手段56B3は、これら熱量から、燃焼ガスと燃焼設備3との間の熱量の遣り取りである伝熱量を演算する。
また、熱収支演算手段56Bは、持込熱量演算手段56B4により、燃焼ガスの流下する方向Xの下流側に位置する燃焼領域3Aへ持ち込む熱量である持込熱量を、燃焼ガスの比熱のデータと、供給量データと、温度データと、下流側に位置する燃焼領域3Aの燃焼ガスへの輻射熱とから演算する。
そして、熱収支演算手段56Bは、演算された燃焼熱量、昇温熱量、伝熱量、および持込熱量に基づいて、例えば燃焼熱量+持込熱量−昇温熱量−伝熱量=0となる条件の仮の出口温度を演算する。
この後、燃焼状態判定演算部56は、ゾーン出口温度演算手段56Cにより、熱収支演算手段56Bで演算した各燃焼領域3Aの仮の出口温度を用い、各燃焼領域3Aの入口温度を適宜変化させて燃焼ガスが下流側の燃焼領域3Aへ流下する際の各燃焼領域3Aにおける仮の出口温度を繰り返し計算し、各燃焼領域3Aの出口温度を収束計算する。
また、燃焼状態判定演算部56は、入力手段20での実施要求の入力に基づいて、スラッキング性判定手段56Dにより、演算した燃焼領域3A別の出口温度や温度分布に基づいて、燃焼条件入力データ取得手段56Aで取得した物性値データの灰分(JIS M 8812)のデータ、灰組成(JIS M 8815)のデータから、燃焼用データベース43に記憶されている灰組成と融点(JIS M 8801)との関係式を用いて、石炭の燃焼により生じる灰分が溶融して燃焼設備3の壁面にクリンカーとして付着するクリンカーの生成状況を、燃焼領域3A毎で判定する。
そして、燃焼状態判定演算部56は、温度分布報知手段56Eにより、スラッキング性判定手段56Dで判定した燃焼領域毎のクリンカーの生成状況を報知させる。
(稼働評価モデル)
次に、稼働評価システム部13による石炭燃焼プラント1の稼働に関する評価の演算をする稼働評価モデルの演算動作を説明する。
運用管理システムの電源投入により、入力手段20で各種設定事項の入力待機状態となる。この状態で、稼働評価モデルの演算を要求する旨が入力手段20で入力されると、稼働評価システム部13が、所定の設定事項の入力待機状態となる。
そして、稼働評価システム部13は、入力手段20により、燃焼設備3に供給される粉砕石炭の粒度に関する粒度データと、燃焼設備3に供給される粉砕石炭の性状に関する性状データと、燃焼設備3の温度に関する入力された温度データ、あるいは燃焼制御システム部12で演算した燃焼領域3A毎の温度データと、粉砕状態判定システム部11Aで演算した粉砕設備2における出口温度に関する出口温度データと、石炭原料の供給量データと、が入力され、石炭状態入力データ取得手段57Aが取得したことを認識すると、残存水分量演算手段57Bにより、出口温度データおよび物性値データの水分量、さらには熱風温度や熱風量、滞留時間を用いて、粉砕石炭の残存水分量を演算させる。
そして、稼働評価システム部13は、燃焼速度演算手段57Cにより、プラント稼働評価データベース44に記憶された石炭の性状値に応じた活性化エネルギー定数および反応速度定数を用いて、粒度データと、石炭の残存する水分量と、温度データとから、所定の温度における石炭が燃焼する燃焼時間を演算させる。
この後、稼働評価システム部13は、燃焼効率判定手段57Dにより、石炭の性状データから、例えばプラント稼働評価データベース44に記憶されたボイラー熱勘定方式(JIS B 8222)を用いて、燃焼ガスの流量を演算するとともに、演算した燃焼ガスの流量と、プラント稼働評価データベース44に記憶された燃焼設備3内の体積とに基づいて、燃焼ガスの燃焼設備3内、例えば燃焼領域3A毎に滞留する滞留時間を演算する。そして、燃焼効率判定手段57Dは、演算した燃焼ガスの滞留時間と、燃焼速度演算手段57Cで演算した燃焼時間とに基づいて、粉砕石炭の未燃焼分を演算し、この演算した粉砕石炭の未燃焼分に基づいて、供給する粉砕石炭の燃焼効率を演算する。
そして、稼働評価システム部13は、燃焼効率報知手段57Gにより、燃焼効率判定手段57Dで演算した粉砕石炭の燃焼効率を、例えば表示手段30に表示したり、稼働評価システム部13に個別に設けられた表示装置に表示したり、音声出力したり、印刷出力したりして報知する。
また、稼働評価システム部13は、入力手段20での実施要求の入力に基づいて、石炭原料判定手段57Eにより、燃焼効率判定手段57Dで演算した燃焼効率に基づいて、燃焼設備3に投入する粉砕石炭の性状が適正か否か判定させる。
そして、稼働評価システム部13は、燃焼効率報知手段57Gにより、石炭原料判定手段57Eで判定した粉砕原料の性状の良否を、例えば表示手段30に表示したり、稼働評価システム部13に個別に設けられた表示装置に表示したり、音声出力したり、印刷出力したりして報知する。
さらに、稼働評価システム部13は、入力手段20での実施要求の入力に基づいて、灰分状態判定手段57Fにより、例えば石炭状態入力データ取得手段57Aで取得した石炭の供給量データと性状データの灰分のデータとに基づいて、燃焼設備3から排出される灰分中の未燃焼分を演算し、灰分を建材として利用できるか否かを判定させる。
そして、稼働評価システム部13は、燃焼効率報知手段57Gにより、灰分状態判定手段57Fで判定した灰分の建材利用の適否を、例えば表示手段30に表示したり、稼働評価システム部13に個別に設けられた表示装置に表示したり、音声出力したり、印刷出力したりして報知する。
[実施形態の作用効果]
上記実施形態では、温度演算手段54Bにより、粉砕条件入力データ取得手段54Aで取得した石炭供給量データ、原料含水量データ、熱風供給量データ、および、出口温度データまたは入口温度データから、粉砕状態判定用データベース41に記憶された、石炭原料の比熱、水の比熱、空気の比熱、蒸発潜熱、および粉砕設備における蒸発する蒸発水分量を用いて、粉砕設備2における入口温度、または、粉砕設備2における出口温度を算出する。この後、温度比較手段54Cにより、温度演算手段54Bで演算した出口温度または入口温度を、粉砕状態判定用データベース41から取得した基準出口温度または基準入口温度と比較する。そして、温度比較手段54Cで比較した入口温度が基準入口温度より高い場合には、温度報知手段54Eにより、粉砕設備2内での発火など、安定した粉砕運転ができないおそれがあるとして、基準入口温度を入口温度データとして粉砕条件入力データ取得手段54Aに取得させ、温度演算手段54Bで出口温度を演算させる再演算を実施させる。一方、温度報知手段54Eにより、温度比較手段54Cで比較した出口温度が基準出口温度より低くなる温度差を演算し、粉砕状態判定用データベース41から取得した温度差に関連付けられた燃焼設備3における燃焼効率のデータに基づいて、燃焼設備3における燃焼効率を報知する。
このため、品位が大いに異なり、水分量が大いに異なって、同一の粉砕条件でも粉砕状況が大きくことなる石炭原料を粉砕設備2で粉砕する場合でも、粉砕設備2の入口温度や出口温度を精度よく判定でき、粉砕状態を精度よく判定できる。したがって、例えば粉砕した粉砕石炭の残存する水分量も容易に判定でき、燃焼設備3での燃焼状態も容易に精度よく判定でき、品位が大きく異なる石炭原料を用いる場合でも、良好な燃焼の判定が容易にできる。
そして、上記実施形態では、以下の演算式(1)を用いて、温度演算手段54Bにより粉砕設備における入口温度または出口温度を算出する。
石炭×(T入口−T出口)×F石炭+C×(T入口−T出口)×F+C空気×(T熱風−T出口)×F熱風−H×X−Y …(1)
このため、簡単な演算で、高品位から低品位の石炭原料まで、粉砕設備2の入口温度または出口温度を精度よく算出できる。
さらに、上記実施形態では、温度演算手段54Bにより、入力された入口温度が基準入口温度より高い場合には、基準入力温度以下の低い入口温度を入力することを促す報知をする。
このため、粉砕設備2で安定運転できないおそれがある石炭原料の条件で演算を実施する負荷を防止して、効率的な演算を提供できる。
また、上記実施形態では、残存水分量演算手段57Bにより、粉砕状態判定システム部11Aで演算した出口温度に関する出口温度データに基づいて、燃焼設備3に供給される石炭の残存する水分量を、物性値データの水分量、さらには粉砕条件入力データ取得手段54Aで取得した熱風温度や熱風量、滞留時間を用いて、粉砕石炭の残存水分量を演算する。そして、燃焼速度演算手段57Cにより、演算した石炭の残存する水分量と、石炭状態入力データ取得手段57Aで取得した粒度データおよび温度データとから、プラント稼働評価データベースに記憶された石炭の性状値に応じた活性化エネルギー定数および反応速度定数を用いて、温度に対する石炭の燃焼速度を演算する。この後、燃焼効率判定手段57Dにより、石炭状態入力データ取得手段57Aで取得した石炭の性状データおよび供給量データから燃焼ガスの流量を演算し、この燃焼ガスの流量とプラント稼働評価データベース44に記憶された燃焼設備3内の体積とに基づいて、燃焼ガスの燃焼設備3内に滞留する滞留時間を演算する。そして、燃焼効率判定手段57Dにより、演算した滞留時間と燃焼速度とに基づいて、石炭の未燃焼分を演算し、石炭の燃焼効率を判定する。
このことにより、粉砕した石炭を燃焼設備3で燃焼させる燃焼効率も容易に精度よく判定でき、品位が大きく異なる石炭原料を用いる場合でも、良好に燃焼させるための石炭原料の判定が容易にできる。
そして、上記実施形態では、石炭原料判定手段57Eにより、演算した燃焼効率に基づいて、燃焼設備3に投入する粉砕石炭の性状が適正か否か判定するので、良好に燃焼させるための石炭原料の判定が容易にできる。
さらに、上記実施形態では、灰分状態判定手段57Fにより、演算した石炭の未燃焼分に基づいて、灰分が建材として利用可能か否かを判定するので、灰分の有効利用も容易に判定できる。
[変形例]
なお、本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した材質、層構成などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した名称での記載は、本発明に含まれるものである。
例えば、石炭燃焼プラント1全体の運用管理システム10の一部に粉砕状態判定システム部11A、稼働評価システム部13を構成して説明したが、それぞれ独立の装置として利用してもよい。
2 粉砕設備
3 燃焼設備
11A 粉砕設備の粉砕状態判定装置として機能する粉砕状態判定システム部
13 石炭の燃焼効率判定装置として機能する稼働評価システム部
40 記憶手段
41 記憶手段として機能する粉砕状態判定用データベース
44 記憶手段として機能するプラント稼働評価データベース
50 演算装置として機能する演算手段
54 演算装置として機能する粉砕状態判定演算部
54A 入力データ取得手段である粉砕条件入力データ取得手段
54B 温度演算手段
54C 比較手段である温度比較手段
54D 運転状況判定手段
54E 報知手段である温度報知手段
57 演算装置として機能する稼働評価演算部
57A 入力データ取得機能に相当する石炭状態入力データ取得手段
57B 残存水分量演算機能に相当する残存水分量演算手段
57C 燃焼速度演算機能に相当する燃焼速度演算手段
57D 燃焼効率判定機能に相当する燃焼効率判定手段
57E 石炭原料判定機能に相当する石炭原料判定手段
57F 灰分状態判定機能に相当する灰分状態判定手段
57G 燃焼効率報知機能に相当する燃焼効率報知手段

Claims (10)

  1. 演算装置にインストールされることで、燃焼設備で燃焼する石炭原料を粉砕して前記燃焼設備へ供給するための粉砕設備の運転状態を前記演算装置により判定させる粉砕設備の粉砕状態判定プログラムであって、
    前記演算装置は、
    前記石炭原料を前記粉砕設備へ供給する石炭供給量に関する入力された石炭供給量データと、前記石炭原料の含水量に関する入力された原料含水量データと、前記粉砕設備に供給する熱風の温度に関する入力された熱風温度データと、前記熱風の供給量に関する入力された熱風供給量データと、前記粉砕設備における前記粉砕された石炭原料の供出口における出口温度に関する入力された出口温度データまたは前記粉砕設備における前記石炭原料が投入される入口における入口温度に関する入力された入口温度データと、を取得する入力データ取得機能と、
    前記入力データ取得機能で取得した石炭供給量データ、原料含水量データ、熱風供給量データ、および、前記出口温度データまたは前記入口温度データから、記憶手段に記憶された、前記石炭原料の比熱、水の比熱、空気の比熱、蒸発潜熱、および前記粉砕設備における蒸発する蒸発水分量を用いて、前記粉砕設備における前記石炭原料が投入される入口における入口温度、または、前記粉砕設備における前記粉砕された石炭原料の供出口における出口温度を算出する温度演算機能と、
    記憶手段に記憶された前記粉砕設備で許容される基準入口温度または基準出口温度を取得し、前記温度演算機能で演算した出口温度または入口温度を、前記記憶手段から取得した基準出口温度または基準入口温度と比較する比較機能と、
    前記比較機能で比較した前記入口温度が基準入口温度より高い場合、および、前記比較機能で比較した前記出口温度が基準出口温度より低い場合、前記粉砕設備を安定して運転できないと判定する運転状況判定機能と、
    前記運転状況判定機能で判定した結果を報知する報知機能とを実施する
    ことを特徴とする粉砕設備の粉砕状態判定プログラム。
  2. 請求項1に記載の粉砕設備の粉砕状態判定プログラムであって、
    前記温度演算機能は、前記石炭供給量データの石炭供給量をF石炭、前記原料含水量データの含水量をF、前記熱風供給量データの供給量をF熱風、前記石炭の比熱をC石炭、前記水の比熱をC、前記空気の比熱をC空気、前記蒸発潜熱をH、前記蒸発水分量をX、前記入口温度データの温度をT入口、前記出口温度データの温度をT出口、前記熱風温度データの温度をT熱風、前記粉砕設備の放熱量をYとした時、以下の演算式(1)に基づいて、出口温度および入口温度を算出する
    石炭×(T入口−T出口)×F石炭+C×(T入口−T出口)×F+C空気×(T熱風−T出口)×F熱風−H×X−Y=0 …(1)
    ことを特徴とする粉砕設備の粉砕状態判定プログラム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の粉砕設備の粉砕状態判定プログラムであって、
    前記報知機能は、前記入力データ取得機能で取得する入口温度データの入口温度が、前記基準入口温度より高い場合、前記基準入口温度以下の低い温度を前記入力データ取得機能で入力することを促す報知をする
    ことを特徴とする粉砕設備の粉砕状態判定プログラム。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の粉砕設備の粉砕状態判定プログラムであって、
    前記比較機能は、前記温度演算機能で演算した出口温度を、前記基準出口温度より高い前記記憶手段に記憶された第二基準出口温度と比較し、
    前記運転状況判定機能は、前記比較機能で比較した前記入口温度が基準入口温度より高い場合、前記基準入口温度を前記入口温度データとして前記入力データ取得機能に取得させ、前記温度演算機能で出口温度を再演算させ、前記比較機能で比較した前記出口温度が前記基準出口温度より高く第二基準出口温度より低い場合、前記出口温度と前記第二基準出口温度との温度差を演算し、前記記憶手段に記憶された温度差に関連付けられた前記燃焼設備における燃焼効率に基づいて前記出口温度における燃焼効率を演算し、
    前記報知機能は、前記運転状況判定機能で演算した燃焼効率を報知する
    ことを特徴とする粉砕設備の粉砕状態判定プログラム。
  5. 演算装置にインストールされることで、燃焼設備で燃焼する石炭の燃焼状況を前記演算装置により判定させる石炭の燃焼効率判定プログラムであって、
    前記演算装置は、
    請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の粉砕設備の粉砕状態判定プログラムで演算した出口温度に関する出口温度データと、前記燃焼設備に供給される石炭の粒度に関する入力された粒度データと、前記燃焼設備に供給される石炭の性状に関する入力された性状データと、前記燃焼設備の温度に関する入力された温度データとを取得する入力データ取得機能と、
    前記出口温度データの出口温度と、前記石炭原料の含水量に関する入力された原料含水量データと、に基づいて、前記燃焼設備に供給される石炭の残存する水分量を演算する残存水分量演算機能と、
    記憶手段に記憶された石炭の性状値に応じた活性化エネルギー定数および反応速度定数を用いて、前記石炭の残存する水分量と前記粒度データと前記温度データとから、温度に対する石炭の燃焼速度を演算する燃焼速度演算機能と、
    前記石炭の性状データと供給量データとから燃焼ガスの流量を演算し、この燃焼ガスの流量と前記記憶手段に記憶された燃焼設備内の体積とに基づいて、前記燃焼ガスの前記燃焼設備内に滞留する滞留時間を演算し、この滞留時間と燃焼速度とに基づいて、前記石炭の未燃焼分を演算し、前記石炭の燃焼効率を判定する燃焼効率判定機能と、
    前記燃焼効率判定機能で判定された燃焼効率を報知する燃焼効率報知機能と、を実施する
    ことを特徴とする石炭の燃焼効率判定プログラム。
  6. 請求項5に記載の石炭の燃焼効率判定プログラムであって、
    前記演算装置は、前記燃焼効率判定機能で演算した燃焼効率に基づいて、前記燃焼設備に投入する石炭の性状が適正か否か判定する石炭原料判定機能を実施する
    ことを特徴とする石炭の燃焼効率判定プログラム。
  7. 請求項5または請求項6に記載の石炭の燃焼効率判定プログラムであって、
    前記演算装置は、前記燃焼効率判定機能で演算した前記石炭の未燃焼分に基づいて、前記石炭が燃焼されて燃焼施設から排出される灰分が建材として利用可能か否かを判定する灰分状態判定機能を実施する
    ことを特徴とする石炭の燃焼効率判定プログラム。
  8. 燃焼設備で燃焼する石炭原料を粉砕して前記燃焼設備へ供給するための粉砕設備の粉砕状態を判定する粉砕設備の粉砕状態判定装置であって、
    前記石炭原料を前記粉砕設備へ供給する石炭供給量に関する入力された石炭供給量データと、前記石炭原料の含水量に関する入力された原料含水量データと、前記粉砕設備に供給する熱風の温度に関する入力された熱風温度データと、前記熱風の供給量に関する入力された熱風供給量データと、前記粉砕設備における前記粉砕された石炭原料の供出口における出口温度に関する入力された出口温度データまたは前記粉砕設備における前記石炭原料が投入される入口における入口温度に関する入力された入口温度データと、を取得する入力データ取得手段と、
    前記粉砕設備における前記石炭原料が投入される入口における許容される基準入口温度または前記粉砕設備における前記粉砕された石炭原料の供出口における基準出口温度と、前記出口温度が前記基準出口温度に対して低くなる温度差に関連付けられた前記燃焼設備における燃焼効率と、を記憶する記憶手段と、
    前記入力データ取得手段で取得した石炭供給量データ、原料含水量データ、熱風供給量データ、および、前記出口温度データまたは前記入口温度データから、前記石炭原料の比熱、水の比熱、空気の比熱、蒸発潜熱、および前記蒸発水分量を用いて、前記粉砕設備における前記石炭原料が投入される入口における入口温度、または、前記粉砕設備における前記粉砕された石炭原料の供出口における出口温度を算出する温度演算手段と、
    前記温度演算手段で演算した入口温度または出口温度を、前記記憶手段に記憶された基準出口温度または基準入口温度と比較する比較手段と、
    前記比較手段で比較した前記入口温度が基準入口温度より高い場合、および、前記比較手段で比較した前記出口温度が基準出口温度より低い場合、前記粉砕設備を安定して運転できないと判定する運転状況判定手段と、
    前記運転状況判定手段で判定した結果を報知する報知手段と、
    を具備したことを特徴とする粉砕設備の粉砕状態判定装置。
  9. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の粉砕設備の粉砕状態判定プログラムが演算装置にインストールされた
    ことを特徴とする粉砕設備の粉砕状態判定装置。
  10. 請求項5から請求項7までのいずれか一項に記載の石炭の燃焼効率判定プログラムが演算装置にインストールされた
    ことを特徴とする石炭の燃焼効率判定装置。
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