JPH09249717A - 末端変性オレフィン系樹脂、樹脂改質剤及び樹脂組成物 - Google Patents
末端変性オレフィン系樹脂、樹脂改質剤及び樹脂組成物Info
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- JPH09249717A JPH09249717A JP5936496A JP5936496A JPH09249717A JP H09249717 A JPH09249717 A JP H09249717A JP 5936496 A JP5936496 A JP 5936496A JP 5936496 A JP5936496 A JP 5936496A JP H09249717 A JPH09249717 A JP H09249717A
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- Polymerisation Methods In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 他の樹脂との混和性に優れた末端変性オレフ
ィン系樹脂を提供し、また、熱可塑性樹脂の好適な改質
剤及び末端変性オレフィン系樹脂を含有する樹脂組成物
を提供する。 【解決手段】 樹脂1モルあたり、末端にアミド結合を
1〜5モル有し、数平均分子量が500〜200,00
0である末端変性オレフィン系樹脂、該末端変性オレフ
ィン系樹脂からなる熱可塑性樹脂用改質剤、及び該末端
変性オレフィン系樹脂を含有する樹脂組成物。 【効果】 本発明の末端変性オレフィン系樹脂は他の熱
可塑性樹脂との混和性が極めて高く、かつ熱安定性が優
れている。また、これを配合することにより、オレフィ
ン系樹脂と異種熱可塑性樹脂との組成物のミクロに相分
離構造することを回避でき、強度が高く、成型性の良好
な樹脂組成物を得ることができる。
ィン系樹脂を提供し、また、熱可塑性樹脂の好適な改質
剤及び末端変性オレフィン系樹脂を含有する樹脂組成物
を提供する。 【解決手段】 樹脂1モルあたり、末端にアミド結合を
1〜5モル有し、数平均分子量が500〜200,00
0である末端変性オレフィン系樹脂、該末端変性オレフ
ィン系樹脂からなる熱可塑性樹脂用改質剤、及び該末端
変性オレフィン系樹脂を含有する樹脂組成物。 【効果】 本発明の末端変性オレフィン系樹脂は他の熱
可塑性樹脂との混和性が極めて高く、かつ熱安定性が優
れている。また、これを配合することにより、オレフィ
ン系樹脂と異種熱可塑性樹脂との組成物のミクロに相分
離構造することを回避でき、強度が高く、成型性の良好
な樹脂組成物を得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は他のポリマーとの混和性
に優れた新規な末端変性オレフィン系樹脂、該オレフィ
ン系樹脂よりなる樹脂改質剤、及び該オレフィン系樹脂
を使用した樹脂組成物に関する。
に優れた新規な末端変性オレフィン系樹脂、該オレフィ
ン系樹脂よりなる樹脂改質剤、及び該オレフィン系樹脂
を使用した樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、各種熱可塑性樹脂を改質する
ために、当該熱可塑性樹脂と異なる性質の樹脂を配合し
てポリマーアロイと呼ばれる樹脂組成物を製造すること
は公知である。オレフィン系樹脂もポリエステル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリエステルカーボネート樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミ
ド樹脂等とアロイ化し、耐熱性や耐薬品性、耐衝撃性な
どを向上させたり、光学的等方性を付与させることなど
が試みられてきた。しかしながら、オレフィン系樹脂と
これらの樹脂は本質的に非相溶であり、混和性の悪さに
起因する相分離により改質効果が不十分である。
ために、当該熱可塑性樹脂と異なる性質の樹脂を配合し
てポリマーアロイと呼ばれる樹脂組成物を製造すること
は公知である。オレフィン系樹脂もポリエステル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリエステルカーボネート樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミ
ド樹脂等とアロイ化し、耐熱性や耐薬品性、耐衝撃性な
どを向上させたり、光学的等方性を付与させることなど
が試みられてきた。しかしながら、オレフィン系樹脂と
これらの樹脂は本質的に非相溶であり、混和性の悪さに
起因する相分離により改質効果が不十分である。
【0003】このような欠点を解決する従来法として
は、オレフィン系樹脂に酸無水物基、アミド基、エポキ
シ基などの官能基を導入して、オレフィン系樹脂と当該
樹脂との相溶性を増大することが試みられた。例えば、
WO89/8120には、末端のみに酸無水物を有する
オレフィン系樹脂とポリアミドとの樹脂組成物が開示さ
れている。しかし、末端に酸無水物を有するオレフィン
系樹脂は末端にアミノ基を有するポリアミドとは非常に
よい混和性を示すものの、ポリカーボネートや末端アミ
ノ基の割合が少ないポリアミドには混和性が不十分で、
改質効果は十分でなかった。
は、オレフィン系樹脂に酸無水物基、アミド基、エポキ
シ基などの官能基を導入して、オレフィン系樹脂と当該
樹脂との相溶性を増大することが試みられた。例えば、
WO89/8120には、末端のみに酸無水物を有する
オレフィン系樹脂とポリアミドとの樹脂組成物が開示さ
れている。しかし、末端に酸無水物を有するオレフィン
系樹脂は末端にアミノ基を有するポリアミドとは非常に
よい混和性を示すものの、ポリカーボネートや末端アミ
ノ基の割合が少ないポリアミドには混和性が不十分で、
改質効果は十分でなかった。
【0004】また、真鍋健二ら「高分子」第40巻 6
76〜679頁 1991、特開昭63−75058号
公報などには、無水マレイン酸と共重合することによ
り、側鎖に酸無水物基を導入したスチレン系樹脂とポリ
カーボネートとの組成物が開示されているが、これらも
混和性が不十分で改質効果が十分ではなかった。
76〜679頁 1991、特開昭63−75058号
公報などには、無水マレイン酸と共重合することによ
り、側鎖に酸無水物基を導入したスチレン系樹脂とポリ
カーボネートとの組成物が開示されているが、これらも
混和性が不十分で改質効果が十分ではなかった。
【0005】さらに、アミノ基を導入したオレフィン系
樹脂としては特開平5−9354号公報にスチレン系樹
脂、カルボキシル基を導入したオレフィン系樹脂として
は特開平4−213307号公報に、エポキシ基を導入
したオレフィン系樹脂としては特開平5−271422
号公報にそれぞれ開示され、これらはポリカーボネート
やナイロンなどの改質剤として使用可能であることが示
されている。しかし、これらも混和性が不十分で、所望
の特性は得にくかった。
樹脂としては特開平5−9354号公報にスチレン系樹
脂、カルボキシル基を導入したオレフィン系樹脂として
は特開平4−213307号公報に、エポキシ基を導入
したオレフィン系樹脂としては特開平5−271422
号公報にそれぞれ開示され、これらはポリカーボネート
やナイロンなどの改質剤として使用可能であることが示
されている。しかし、これらも混和性が不十分で、所望
の特性は得にくかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、他の樹脂との混和性に優れた新規なオレフィン
系樹脂を提供することにある。また、本発明の他の目的
は、他の樹脂、とりわけ熱可塑性ポリエステル樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹
脂からなる群より選ばれた熱可塑性樹脂の好適な改質剤
を提供することにあり、さらに、これらの樹脂によって
改質された新規なオレフィン系樹脂組成物を提供するこ
とにあり、さらにまた、オレフィン系樹脂とこれらの樹
脂との組成物の好適な改質剤を提供することにある。
目的は、他の樹脂との混和性に優れた新規なオレフィン
系樹脂を提供することにある。また、本発明の他の目的
は、他の樹脂、とりわけ熱可塑性ポリエステル樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹
脂からなる群より選ばれた熱可塑性樹脂の好適な改質剤
を提供することにあり、さらに、これらの樹脂によって
改質された新規なオレフィン系樹脂組成物を提供するこ
とにあり、さらにまた、オレフィン系樹脂とこれらの樹
脂との組成物の好適な改質剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、樹
脂1モルあたり、末端にアミド結合を1〜5モル有し、
数平均分子量が500〜200,000であることを特
徴とする末端変性オレフィン系樹脂である。
脂1モルあたり、末端にアミド結合を1〜5モル有し、
数平均分子量が500〜200,000であることを特
徴とする末端変性オレフィン系樹脂である。
【0008】また、本発明は、上記末端変性オレフィン
系樹脂からなる、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂か
らなる群より選ばれた熱可塑性樹脂用の樹脂改質剤であ
る。
系樹脂からなる、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂か
らなる群より選ばれた熱可塑性樹脂用の樹脂改質剤であ
る。
【0009】さらに、本発明は、上記末端変性オレフィ
ン系樹脂を、上記熱可塑性樹脂の改質剤として添加して
なる樹脂組成物である。
ン系樹脂を、上記熱可塑性樹脂の改質剤として添加して
なる樹脂組成物である。
【0010】さらにまた、本発明は、上記熱可塑性樹脂
と、オレフィン系樹脂若しくはポリフェニレンエーテル
系樹脂及び上記末端変性オレフィン系樹脂からなる樹脂
組成物である。
と、オレフィン系樹脂若しくはポリフェニレンエーテル
系樹脂及び上記末端変性オレフィン系樹脂からなる樹脂
組成物である。
【0011】
【発明の実施態様】以下、本発明について詳細に説明す
る。本発明の末端変性オレフィン系樹脂(以下、本樹脂
ということがある)は、下記式(1)で示すことができ
る。そして、式(1)において、POで表されるポリオ
レフィンは、下記(I)〜(III )の単位を繰り返し単
位とする重合体、又はこれらの単位の1又は2以上を主
とする共重合体である。なお、主とするとは50%以上
を意味する。
る。本発明の末端変性オレフィン系樹脂(以下、本樹脂
ということがある)は、下記式(1)で示すことができ
る。そして、式(1)において、POで表されるポリオ
レフィンは、下記(I)〜(III )の単位を繰り返し単
位とする重合体、又はこれらの単位の1又は2以上を主
とする共重合体である。なお、主とするとは50%以上
を意味する。
【0012】
【化1】
【0013】(式中、P0はポリオレフィンを、Aはア
ミド結合有する末端基を示し、nは末端基の数を示
す。)
ミド結合有する末端基を示し、nは末端基の数を示
す。)
【0014】
【化2】
【0015】式中、R1 、R2 とR4 は水素又は炭素数
1〜12のアルキル基を、R3 は硫黄、酸素又はNR’
(R’は炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜6
のアルキル基若しくはハロゲンで置換されていてもよい
フェニル基を表す)を、R5は炭素数1〜6のアルキル
基若しくはハロゲンで置換されていてもよいフェニル基
を表す。
1〜12のアルキル基を、R3 は硫黄、酸素又はNR’
(R’は炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜6
のアルキル基若しくはハロゲンで置換されていてもよい
フェニル基を表す)を、R5は炭素数1〜6のアルキル
基若しくはハロゲンで置換されていてもよいフェニル基
を表す。
【0016】上記の繰り返し単位(I)の例としては、
エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4
−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、1−デセン等のαオレフィンを付加重合したときに
現れる繰り返し単位、アクリル酸、メチルアクリル酸、
エチルアクリル酸等のアクリル酸の低級アルキルエステ
ル、塩化ビニル、アクリロニトリル等の極性ビニルモノ
マーを付加重合したときに現れる繰り返し単位が挙げら
れる。また、上記の繰り返し単位(I)の内R1、R2
のいずれも水素以外の例としては、イソブテン体、メタ
クリル酸、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸の低級
アルキルエステル等のモノマーを付加重合したときに現
れる繰り返し単位が挙げられる。さらに、上記の繰り返
し単位(II)の例としては、N−フェニルマレイミドな
どのイミド系ビニル化合物、無水マレイン酸等のモノマ
ーを付加重合したときに現れる繰り返し単位が挙げられ
る。
エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4
−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、1−デセン等のαオレフィンを付加重合したときに
現れる繰り返し単位、アクリル酸、メチルアクリル酸、
エチルアクリル酸等のアクリル酸の低級アルキルエステ
ル、塩化ビニル、アクリロニトリル等の極性ビニルモノ
マーを付加重合したときに現れる繰り返し単位が挙げら
れる。また、上記の繰り返し単位(I)の内R1、R2
のいずれも水素以外の例としては、イソブテン体、メタ
クリル酸、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸の低級
アルキルエステル等のモノマーを付加重合したときに現
れる繰り返し単位が挙げられる。さらに、上記の繰り返
し単位(II)の例としては、N−フェニルマレイミドな
どのイミド系ビニル化合物、無水マレイン酸等のモノマ
ーを付加重合したときに現れる繰り返し単位が挙げられ
る。
【0017】また、上記の繰り返し単位(III )の例と
しては、スチレン、o−、m−、p−メチルスチレン、
o−、m−、p−エチルスチレン、p−テトラブチルス
チレン等のアルキル化スチレン、モノクロロスチレン等
のハロゲン化スチレン、α−メチルスチレン、α−メチ
ル−2,4,5−トリブロモスチレン等のモノマーを付
加重合したときに現れる繰り返し単位が挙げられる。
しては、スチレン、o−、m−、p−メチルスチレン、
o−、m−、p−エチルスチレン、p−テトラブチルス
チレン等のアルキル化スチレン、モノクロロスチレン等
のハロゲン化スチレン、α−メチルスチレン、α−メチ
ル−2,4,5−トリブロモスチレン等のモノマーを付
加重合したときに現れる繰り返し単位が挙げられる。
【0018】式(1)においてPOで表される好適なポ
リオレフィンとしては、スチレン系樹脂、例えばポリス
チレンや、スチレンとアクリロニトリル、アクリル酸エ
ステル等とのスチレン共重合体が挙げられる。なお、P
Oで表されるポリオレフィンは鎖状であればよく、分岐
していても差し支えないが、平均末端が1分子あたり3
以下が好ましい。
リオレフィンとしては、スチレン系樹脂、例えばポリス
チレンや、スチレンとアクリロニトリル、アクリル酸エ
ステル等とのスチレン共重合体が挙げられる。なお、P
Oで表されるポリオレフィンは鎖状であればよく、分岐
していても差し支えないが、平均末端が1分子あたり3
以下が好ましい。
【0019】また、ポリオレフィンは、その主鎖中に−
C=C−単位を50重量%まで有していてもよい。主鎖
中の−C=C−単位が50重量%を超えると、耐熱性が
低下して高温下で変色、ゲル化が起こるので好ましくな
い。主鎖中の−C=C−単位は、好ましくは20重量%
以下、より好ましくは10重量%以下、さらにより好ま
しくは5重量%以下であることが変色、ゲル化防止の面
から望ましい。
C=C−単位を50重量%まで有していてもよい。主鎖
中の−C=C−単位が50重量%を超えると、耐熱性が
低下して高温下で変色、ゲル化が起こるので好ましくな
い。主鎖中の−C=C−単位は、好ましくは20重量%
以下、より好ましくは10重量%以下、さらにより好ま
しくは5重量%以下であることが変色、ゲル化防止の面
から望ましい。
【0020】本樹脂は、末端にアミド結合を有するオレ
フィン系樹脂であることを要する。そして、アミド結合
はオレフィン系樹脂1モルあたり1〜5モルであり、か
つ、そのアミド結合は末端に導入されていなければなら
ない。オレフィン系樹脂に極性の高いアミド結合を導入
することにより、アミド結合部と他のポリマーの結合部
とが水素結合したり、あるいは交換反応を励起して、他
のポリマーとの混和性を増大する。
フィン系樹脂であることを要する。そして、アミド結合
はオレフィン系樹脂1モルあたり1〜5モルであり、か
つ、そのアミド結合は末端に導入されていなければなら
ない。オレフィン系樹脂に極性の高いアミド結合を導入
することにより、アミド結合部と他のポリマーの結合部
とが水素結合したり、あるいは交換反応を励起して、他
のポリマーとの混和性を増大する。
【0021】アミド結合の導入量は、公知の測定法で定
量化された単位質量あたりのアミド結合量(モル)と公
知の方法で測定したオレフィン系樹脂の数平均分子量の
積で表すことができる。アミド結合量の定量法を具体的
に示せば、IRの1720cm-1近傍のスペクトル又は
NMRの10ppm近傍のスペクトルとオレフィン系樹
脂構造由来の既知のスペクトルとの比から計算する方
法、実施例に示すように製造過程でカルボン酸の酸価や
アミノ基のアルカリ価の変化量から逆算してアミド化し
た割合を求める方法等がある。本樹脂の分子量は、ゲル
浸透液クロマトグラフ(GPC)によるスチレン換算分
子量の測定が可能な樹脂は、スチレン換算した数平均分
子量であり、これが不可能な樹脂は浸透圧法により測定
した数平均分子量、双方が不可能な場合は粘度法により
求めた分子量とする。
量化された単位質量あたりのアミド結合量(モル)と公
知の方法で測定したオレフィン系樹脂の数平均分子量の
積で表すことができる。アミド結合量の定量法を具体的
に示せば、IRの1720cm-1近傍のスペクトル又は
NMRの10ppm近傍のスペクトルとオレフィン系樹
脂構造由来の既知のスペクトルとの比から計算する方
法、実施例に示すように製造過程でカルボン酸の酸価や
アミノ基のアルカリ価の変化量から逆算してアミド化し
た割合を求める方法等がある。本樹脂の分子量は、ゲル
浸透液クロマトグラフ(GPC)によるスチレン換算分
子量の測定が可能な樹脂は、スチレン換算した数平均分
子量であり、これが不可能な樹脂は浸透圧法により測定
した数平均分子量、双方が不可能な場合は粘度法により
求めた分子量とする。
【0022】このようにして測定されたアミド結合の導
入量は、本樹脂1モルあたり1〜5モルであることを要
する。アミド結合が5モルを超えると、アミド結合部が
ポリアミド成分として寄与し、ミクロ相分離構造を形成
する。ミクロ相分離構造を形成すると、導入したアミド
結合部間で水素結合を起こしたり、オレフィン部がアミ
ド結合部を覆ったりして、異種ポリマーとの混和性を十
分に改善できない場合がある。
入量は、本樹脂1モルあたり1〜5モルであることを要
する。アミド結合が5モルを超えると、アミド結合部が
ポリアミド成分として寄与し、ミクロ相分離構造を形成
する。ミクロ相分離構造を形成すると、導入したアミド
結合部間で水素結合を起こしたり、オレフィン部がアミ
ド結合部を覆ったりして、異種ポリマーとの混和性を十
分に改善できない場合がある。
【0023】そして、このアミド結合の導入位置は末端
でなければならないが、前記ポリオレフィンの片末端で
も両末端でもあるいは全末端でもよい。末端に導入する
ことにより、非相溶なポリマーと混合した際、オレフィ
ン相界面にアミド結合が局在する確率が高くなり、混和
性が著しく改善される。さらに、反応性の増加という見
地からは、両末端であることが好ましい。
でなければならないが、前記ポリオレフィンの片末端で
も両末端でもあるいは全末端でもよい。末端に導入する
ことにより、非相溶なポリマーと混合した際、オレフィ
ン相界面にアミド結合が局在する確率が高くなり、混和
性が著しく改善される。さらに、反応性の増加という見
地からは、両末端であることが好ましい。
【0024】本樹脂を示す式(1)においてAで表され
るアミド結合を有する末端基は、−NRCO−(Rは水
素又はアルキル基)で表されるアミド結合を有するもの
であればよいが、下記式(2)又は(3)の化学式を満
足するアミド結合を有するものが好ましく、ラクタム開
環、アミノ酸の縮合、アミン化合物とカルボン酸化合物
又はそのハライド化合物の縮合のいずれから生成される
アミド結合であってもよい。他の樹脂との混和性、反応
性を向上する観点から、好ましくは脂肪族アミノ残基
と、芳香族カルボン酸残基又は脂肪族カルボン酸残基か
らなるアミド結合が好ましい。特に、脂肪族アミノ基は
芳香族アミノ基に比較して塩基度が大きいのでアミド結
合部の極性が大きくなり、混和性・反応性を向上でき
る。 −R1 −NR2 −CO−R3 (2) −R1 −CO−NR2 −R3 (3) 式(2)及び式(3)において、R1 は炭素数25以下
の2価の有機基を表し、R2 及びR3 はそれぞれ水素又
は炭素数25以下の1価の有機基を表す。また、式
(1)においてAで表される末端基は、上記アミド結合
を2〜5有してもよい。
るアミド結合を有する末端基は、−NRCO−(Rは水
素又はアルキル基)で表されるアミド結合を有するもの
であればよいが、下記式(2)又は(3)の化学式を満
足するアミド結合を有するものが好ましく、ラクタム開
環、アミノ酸の縮合、アミン化合物とカルボン酸化合物
又はそのハライド化合物の縮合のいずれから生成される
アミド結合であってもよい。他の樹脂との混和性、反応
性を向上する観点から、好ましくは脂肪族アミノ残基
と、芳香族カルボン酸残基又は脂肪族カルボン酸残基か
らなるアミド結合が好ましい。特に、脂肪族アミノ基は
芳香族アミノ基に比較して塩基度が大きいのでアミド結
合部の極性が大きくなり、混和性・反応性を向上でき
る。 −R1 −NR2 −CO−R3 (2) −R1 −CO−NR2 −R3 (3) 式(2)及び式(3)において、R1 は炭素数25以下
の2価の有機基を表し、R2 及びR3 はそれぞれ水素又
は炭素数25以下の1価の有機基を表す。また、式
(1)においてAで表される末端基は、上記アミド結合
を2〜5有してもよい。
【0025】本発明の末端変性ポリオレフィン系樹脂の
分子量は、数平均分子量で500〜200,000であ
る。数平均分子量が500未満であれば、熱的に不安定
になって成形時に発泡したり、オレフィン系樹脂として
の機能が不足して樹脂改質効果や樹脂組成物としての混
和効果が不十分となる。したがって、好ましくは1,0
00以上であり、より好ましくは3,000以上であ
る。また、数平均分子量が200,000を超えると、
末端のアミド結合による混和性向上効果が小さくなって
樹脂改質剤や樹脂組成物の改質剤として不適である。し
たがって、好ましくは100,000以下、より好まし
くは80,000以下である。
分子量は、数平均分子量で500〜200,000であ
る。数平均分子量が500未満であれば、熱的に不安定
になって成形時に発泡したり、オレフィン系樹脂として
の機能が不足して樹脂改質効果や樹脂組成物としての混
和効果が不十分となる。したがって、好ましくは1,0
00以上であり、より好ましくは3,000以上であ
る。また、数平均分子量が200,000を超えると、
末端のアミド結合による混和性向上効果が小さくなって
樹脂改質剤や樹脂組成物の改質剤として不適である。し
たがって、好ましくは100,000以下、より好まし
くは80,000以下である。
【0026】本樹脂の製造法を例示すると、末端にアミ
ド結合の構成要素となる官能基を導入したポリオレフィ
ン系樹脂PO−X(Xは官能基)を製造し、導入官能基
Xとアミド結合する低分子化合物を公知のアミド化反応
させる方法がある。末端に導入する官能基Xを例示すれ
ば、アミノ基、カルボキシル基、酸無水物基等が挙げら
れる。また、これらの官能基の導入法としては、当該官
能基を有するラジカル重合開始剤や連鎖移動剤を使用し
てラジカル重合する方法や、植田健二ら「高分子学会予
稿集」第36巻、262頁(1987)や特開平4−1
1605号公報に開示されているように、公知のイオン
重合によりオレフィン系モノマーを重合し、リビング末
端を適切に処理して導入する方法がある。ポリオレフィ
ン系樹脂(PO−X)をアミド化する低分子化合物は、
予め導入した官能基によって決定され、官能基Xがアミ
ノ基の場合はモノカルボン酸化合物又はそのハライド化
合物等、官能基Xがカルボキシル基、酸無水物基の場合
はモノアミノ化合物等が挙げられる。
ド結合の構成要素となる官能基を導入したポリオレフィ
ン系樹脂PO−X(Xは官能基)を製造し、導入官能基
Xとアミド結合する低分子化合物を公知のアミド化反応
させる方法がある。末端に導入する官能基Xを例示すれ
ば、アミノ基、カルボキシル基、酸無水物基等が挙げら
れる。また、これらの官能基の導入法としては、当該官
能基を有するラジカル重合開始剤や連鎖移動剤を使用し
てラジカル重合する方法や、植田健二ら「高分子学会予
稿集」第36巻、262頁(1987)や特開平4−1
1605号公報に開示されているように、公知のイオン
重合によりオレフィン系モノマーを重合し、リビング末
端を適切に処理して導入する方法がある。ポリオレフィ
ン系樹脂(PO−X)をアミド化する低分子化合物は、
予め導入した官能基によって決定され、官能基Xがアミ
ノ基の場合はモノカルボン酸化合物又はそのハライド化
合物等、官能基Xがカルボキシル基、酸無水物基の場合
はモノアミノ化合物等が挙げられる。
【0027】末端基がアミド基を2以上有するオレフィ
ン系樹脂の製造方法としては、オレフィン系樹脂(PO
−X)と大量のジカルボン酸若しくはそのジハライド化
合物、ジアミン化合物、アミノ酸化合物とを反応させ、
当該化合物の一方の官能基をアミド化した後、もう一方
を1個の官能基を有する化合物でアミド化する方法があ
る。また、別法としては、上記の官能基を有するラジカ
ル重合開始剤や連鎖移動剤を予め低分子化合物とをアミ
ド化し、これらを用いてラジカル重合する方法などもあ
る。
ン系樹脂の製造方法としては、オレフィン系樹脂(PO
−X)と大量のジカルボン酸若しくはそのジハライド化
合物、ジアミン化合物、アミノ酸化合物とを反応させ、
当該化合物の一方の官能基をアミド化した後、もう一方
を1個の官能基を有する化合物でアミド化する方法があ
る。また、別法としては、上記の官能基を有するラジカ
ル重合開始剤や連鎖移動剤を予め低分子化合物とをアミ
ド化し、これらを用いてラジカル重合する方法などもあ
る。
【0028】なお、本樹脂の製造方法は、上記した方法
に限定されるものではなく、数平均分子量が500〜2
00,000であり、樹脂1モルあたり末端にアミド結
合を1〜5モル有する末端変性オレフィン系樹脂であれ
ば、いかなる製造方法により製造されたものでもよい。
また、本樹脂のアミド結合の導入量は、単位質量あたり
のアミド結合数とオレフィン系樹脂の分子量の積で表わ
されるものであり、あくまでも平均値である。したがっ
て、製造方法によっては副成ポリマーとしてアミド結合
をもたないオレフィン系樹脂も含有される場合がある
が、アミド結合の平均値が所定の範囲内にあれば、アミ
ド結合をもたない副成ポリマーがあってもよい。
に限定されるものではなく、数平均分子量が500〜2
00,000であり、樹脂1モルあたり末端にアミド結
合を1〜5モル有する末端変性オレフィン系樹脂であれ
ば、いかなる製造方法により製造されたものでもよい。
また、本樹脂のアミド結合の導入量は、単位質量あたり
のアミド結合数とオレフィン系樹脂の分子量の積で表わ
されるものであり、あくまでも平均値である。したがっ
て、製造方法によっては副成ポリマーとしてアミド結合
をもたないオレフィン系樹脂も含有される場合がある
が、アミド結合の平均値が所定の範囲内にあれば、アミ
ド結合をもたない副成ポリマーがあってもよい。
【0029】本発明の末端変性ポリオレフィン系樹脂は
末端にアミド結合を適当数有するので、アミド結合と親
和性や反応性を有する熱可塑性樹脂の改質剤として使用
することができる。改質対象となる熱可塑性樹脂を具体
的に例示すると、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリアリレート等のポリエステ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステルカーボネ
ート樹脂、6ナイロン、6,6ナイロン、11ナイロ
ン、12ナイロン、6,10ナイロン、6,12ナイロ
ン、4,6ナイロン、12,12ナイロン、6T6,6
ナイロン(Tはテレフタル酸を示す)、6T6Iナイロ
ン(Iはイソフタル酸を示す)、6T6,6,6,12
ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリア
ミドイミド樹脂等の熱可塑性樹脂及びこれらの混合物が
挙げられるが、本樹脂の改質対象熱可塑性樹脂はこれら
に限定されるものではなく、アミド結合との親和性や反
応性を有するものであればよい。
末端にアミド結合を適当数有するので、アミド結合と親
和性や反応性を有する熱可塑性樹脂の改質剤として使用
することができる。改質対象となる熱可塑性樹脂を具体
的に例示すると、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリアリレート等のポリエステ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステルカーボネ
ート樹脂、6ナイロン、6,6ナイロン、11ナイロ
ン、12ナイロン、6,10ナイロン、6,12ナイロ
ン、4,6ナイロン、12,12ナイロン、6T6,6
ナイロン(Tはテレフタル酸を示す)、6T6Iナイロ
ン(Iはイソフタル酸を示す)、6T6,6,6,12
ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリア
ミドイミド樹脂等の熱可塑性樹脂及びこれらの混合物が
挙げられるが、本樹脂の改質対象熱可塑性樹脂はこれら
に限定されるものではなく、アミド結合との親和性や反
応性を有するものであればよい。
【0030】これらの熱可塑性樹脂を改質するため本樹
脂を添加する場合、当該熱可塑性樹脂に対する割合は、
改質する物性に応じて選択すればよく、当該熱可塑性樹
脂の基本物性を保持するため、熱可塑性樹脂100重量
部あたり100重量部以下、好ましくは50重量部以
下、より好ましくは30重量部以下、さらに好ましくは
20重量部以下である。
脂を添加する場合、当該熱可塑性樹脂に対する割合は、
改質する物性に応じて選択すればよく、当該熱可塑性樹
脂の基本物性を保持するため、熱可塑性樹脂100重量
部あたり100重量部以下、好ましくは50重量部以
下、より好ましくは30重量部以下、さらに好ましくは
20重量部以下である。
【0031】また、これらの熱可塑性樹脂を本発明の末
端変性ポリオレフィン系樹脂に添加して本樹脂を改質す
ることもでき、この場合の添加割合は、改質する物性に
応じて決定すればよく、本樹脂の基本特性を保持するた
めに、本樹脂100重量部あたり熱可塑性樹脂を100
重量部以下、好ましくは20重量部以下、より好ましく
は10重量部以下、さらに好ましくは5重量部以下であ
る。
端変性ポリオレフィン系樹脂に添加して本樹脂を改質す
ることもでき、この場合の添加割合は、改質する物性に
応じて決定すればよく、本樹脂の基本特性を保持するた
めに、本樹脂100重量部あたり熱可塑性樹脂を100
重量部以下、好ましくは20重量部以下、より好ましく
は10重量部以下、さらに好ましくは5重量部以下であ
る。
【0032】さらに、本発明の末端変性ポリオレフィン
系樹脂は、末端のアミド結合と親和性や反応性のある熱
可塑性樹脂と本樹脂の主鎖のオレフィン部と相溶性のあ
るオレフィン系樹脂との樹脂組成物の混和を促進する改
質剤として使用することが可能である。
系樹脂は、末端のアミド結合と親和性や反応性のある熱
可塑性樹脂と本樹脂の主鎖のオレフィン部と相溶性のあ
るオレフィン系樹脂との樹脂組成物の混和を促進する改
質剤として使用することが可能である。
【0033】当該樹脂組成物を構成するポリマーを例示
すると、末端のアミド結合と親和性や反応性のあるポリ
マーとしては上記の熱可塑性樹脂が挙げられる。また、
主鎖のオレフィン部と相溶性のあるオレフィン系樹脂と
しては、αーオレフィンやスチレン系モノマーの単独重
合体、2種類以上のαオレフィンやスチレン系モノマー
の共重合体、αオレフィンやスチレン系モノマーを主成
分にした他のジエンモノマー、極性ビニルモノマーを共
重合成分とする共重合体、ジエン系モノマーの単独重合
体及びこれに水素添加したもの、ジエンモノマーとスチ
レン系モノマーの共重合体及び水素添加したものが挙げ
られ、ポリフェニレンエーテル系樹脂としてポリ(ジア
ルキルフェニレン)エーテル等が挙げられる。
すると、末端のアミド結合と親和性や反応性のあるポリ
マーとしては上記の熱可塑性樹脂が挙げられる。また、
主鎖のオレフィン部と相溶性のあるオレフィン系樹脂と
しては、αーオレフィンやスチレン系モノマーの単独重
合体、2種類以上のαオレフィンやスチレン系モノマー
の共重合体、αオレフィンやスチレン系モノマーを主成
分にした他のジエンモノマー、極性ビニルモノマーを共
重合成分とする共重合体、ジエン系モノマーの単独重合
体及びこれに水素添加したもの、ジエンモノマーとスチ
レン系モノマーの共重合体及び水素添加したものが挙げ
られ、ポリフェニレンエーテル系樹脂としてポリ(ジア
ルキルフェニレン)エーテル等が挙げられる。
【0034】より具体的には、αーオレフィンモノマー
としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1
−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等、スチレン系
モノマーとしてはスチレン、o−、m−、p−メチルス
チレン、o−、m−、p−エチルスチレン、p−テトラ
ブチルスチレン等のアルキル化スチレン、モノクロロス
チレン等のハロゲン化スチレン等が挙げられる。ジエン
モノマーとしては、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペ
ンタジエン、2,5−ノルボルナジエン、5−エチリデ
ン−2−ノルボルネン等の非共役ジエン、ブタジエン、
イソプレン、ピペリレン等の共役ジエン、極性ビニルモ
ノマーとしては、アクリル酸、メチルアクリル酸、エチ
ルアクリル酸等のアクリル酸の低級アルキルエステル、
メタクリル酸、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸の
低級アルキルエステル、n−フェニルマレイミド等のイ
ミド系ビニル化合物、アクリロニトリル、無水マレイン
酸、塩化ビニル等が挙げられる。
としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1
−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等、スチレン系
モノマーとしてはスチレン、o−、m−、p−メチルス
チレン、o−、m−、p−エチルスチレン、p−テトラ
ブチルスチレン等のアルキル化スチレン、モノクロロス
チレン等のハロゲン化スチレン等が挙げられる。ジエン
モノマーとしては、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペ
ンタジエン、2,5−ノルボルナジエン、5−エチリデ
ン−2−ノルボルネン等の非共役ジエン、ブタジエン、
イソプレン、ピペリレン等の共役ジエン、極性ビニルモ
ノマーとしては、アクリル酸、メチルアクリル酸、エチ
ルアクリル酸等のアクリル酸の低級アルキルエステル、
メタクリル酸、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸の
低級アルキルエステル、n−フェニルマレイミド等のイ
ミド系ビニル化合物、アクリロニトリル、無水マレイン
酸、塩化ビニル等が挙げられる。
【0035】αオレフィンの単独重合体としては、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテ
ン、ポリヘキセン、ポリオクテニレン等が挙げられ、α
−オレフィンの共重合体としては、エチレン−プロピレ
ン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−プ
ロピレン−1,6ヘキサジエン共重合体、エチレン−プ
ロピレン−5−エチリデン−2−ノボルネン共重合体、
エチレン- アクリル酸共重合体の金属中和物、エチレン
−メタクリル酸−メタクリル酸イソブチル共重合体の金
属中和物等が挙げられる。
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテ
ン、ポリヘキセン、ポリオクテニレン等が挙げられ、α
−オレフィンの共重合体としては、エチレン−プロピレ
ン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−プ
ロピレン−1,6ヘキサジエン共重合体、エチレン−プ
ロピレン−5−エチリデン−2−ノボルネン共重合体、
エチレン- アクリル酸共重合体の金属中和物、エチレン
−メタクリル酸−メタクリル酸イソブチル共重合体の金
属中和物等が挙げられる。
【0036】スチレン系モノマーの単独重合体として
は、ポリスチレン、ポリαメチルスチレン、ポリモノク
ロロスチレンなどのハロゲン化ポリスチレン等が挙げら
れ、スチレン系モノマーの共重合体としては、スチレン
−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合
体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン
−アクリロニトリル共重合体等が挙げられる。
は、ポリスチレン、ポリαメチルスチレン、ポリモノク
ロロスチレンなどのハロゲン化ポリスチレン等が挙げら
れ、スチレン系モノマーの共重合体としては、スチレン
−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合
体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン
−アクリロニトリル共重合体等が挙げられる。
【0037】ジエン系モノマーの単独重合体としては、
ポリブタジエンをあげることができる。また、共重合体
としては、ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(ABS樹
脂)、ブタジエン−スチレン共重合体水素添加物、1,
2−ブタジエン重合体水素添加物、1,4−ブタジエン
重合体水素添加物、1,2−ブタジエン−1,4−ブタ
ジエン共重合体水素添加物、メチルメタクリルレート−
ブタジエン−スチレン共重合体(MBS樹脂)、エチレ
ン−ブタジエン共重合体等が挙げられる。水素添加物の
場合、不飽和度は20重量%以下が好ましい。より好ま
しくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下
である。水素添加が不十分で不飽和度が高いと、熱的に
不安定で加工時に変色やゲル化を起こす。
ポリブタジエンをあげることができる。また、共重合体
としては、ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(ABS樹
脂)、ブタジエン−スチレン共重合体水素添加物、1,
2−ブタジエン重合体水素添加物、1,4−ブタジエン
重合体水素添加物、1,2−ブタジエン−1,4−ブタ
ジエン共重合体水素添加物、メチルメタクリルレート−
ブタジエン−スチレン共重合体(MBS樹脂)、エチレ
ン−ブタジエン共重合体等が挙げられる。水素添加物の
場合、不飽和度は20重量%以下が好ましい。より好ま
しくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下
である。水素添加が不十分で不飽和度が高いと、熱的に
不安定で加工時に変色やゲル化を起こす。
【0038】また、ポリフェニレンエーテルを例示すれ
ば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エ
ーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−フェニレン)
エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−nプロピル−
1,4フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−
イソプレン−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2
−メチル−6−クロル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2−メチル−6−クロルエチル−1,4−フ
ェニレン)エーテル等の単独重合体及びそれらの繰り返
し単位からなる共重合体が挙げられる。
ば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エ
ーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−フェニレン)
エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−nプロピル−
1,4フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−
イソプレン−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2
−メチル−6−クロル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2−メチル−6−クロルエチル−1,4−フ
ェニレン)エーテル等の単独重合体及びそれらの繰り返
し単位からなる共重合体が挙げられる。
【0039】本樹脂の改質剤としての適用は、上記に例
示したポリマーの組成物に限定されるものではなく、本
樹脂のオレフィン部と相溶性があるポリマーと本樹脂の
アミド結合部に親和性や反応性のあるポリマーとの樹脂
組成物であればよい。
示したポリマーの組成物に限定されるものではなく、本
樹脂のオレフィン部と相溶性があるポリマーと本樹脂の
アミド結合部に親和性や反応性のあるポリマーとの樹脂
組成物であればよい。
【0040】本樹脂を樹脂組成物の混和促進用改質剤と
して使用する場合の添加量は、物性改質目標に応じて決
定され、特に制約するものでないが、好ましくはオレフ
ィン系樹脂又はオレフィン系樹脂と相溶な成分の15重
量%以下、より好ましくは10重量%以下、さらに好ま
しくは5重量%以下である。添加量が15重量%を超え
ると、本樹脂の物性が強く反映され、組成物としての複
合物性が出にくい。
して使用する場合の添加量は、物性改質目標に応じて決
定され、特に制約するものでないが、好ましくはオレフ
ィン系樹脂又はオレフィン系樹脂と相溶な成分の15重
量%以下、より好ましくは10重量%以下、さらに好ま
しくは5重量%以下である。添加量が15重量%を超え
ると、本樹脂の物性が強く反映され、組成物としての複
合物性が出にくい。
【0041】
【実施例】以下、実施例及び比較例により、本発明をさ
らに詳細に説明する。実施例及び製造例において、ポリ
マーの数平均分子量(Mn )は、単分散ポリスチレンで
校正したゲル浸透液クロマトグラフ(GPC)で測定し
た。ドライブレンドした樹脂はラボプラストミル(東洋
精機株式会社製)2軸押出機にて溶融混練した。また、
引っ張り試験片、Izod試験片はASTM−D−63
8、ASTM−D−256(ノッチ付き)に基づき成形
し、23℃で24時間デシケーターに静置した後、引っ
張り伸びとIzod衝撃強度を測定した。また、実施例
及び比較例において、樹脂1モルあたり1モルのアミド
結合を有する場合、1当量アミドという。同様に、カル
ボキシル基等についても当量で表す。
らに詳細に説明する。実施例及び製造例において、ポリ
マーの数平均分子量(Mn )は、単分散ポリスチレンで
校正したゲル浸透液クロマトグラフ(GPC)で測定し
た。ドライブレンドした樹脂はラボプラストミル(東洋
精機株式会社製)2軸押出機にて溶融混練した。また、
引っ張り試験片、Izod試験片はASTM−D−63
8、ASTM−D−256(ノッチ付き)に基づき成形
し、23℃で24時間デシケーターに静置した後、引っ
張り伸びとIzod衝撃強度を測定した。また、実施例
及び比較例において、樹脂1モルあたり1モルのアミド
結合を有する場合、1当量アミドという。同様に、カル
ボキシル基等についても当量で表す。
【0042】製造例1〜2 重合開始剤として4,4’−アゾビスシアノバレリック
アシッド(ACVA)を使用してスチレンモノマーをラ
ジカル重合し、末端にカルボン酸を有するポリスチレン
(PS−COOH)を製造した。このPS−COOHを
テトラヒドロフランに溶解し、水酸化ナトリウム水溶液
による中和滴定によって末端のカルボン酸当量を算出し
た結果、製造例1はMn が5,000、COOH当量が
2.01であり、製造例2はMn が20,000、カル
ボン酸当量が2.00であった。
アシッド(ACVA)を使用してスチレンモノマーをラ
ジカル重合し、末端にカルボン酸を有するポリスチレン
(PS−COOH)を製造した。このPS−COOHを
テトラヒドロフランに溶解し、水酸化ナトリウム水溶液
による中和滴定によって末端のカルボン酸当量を算出し
た結果、製造例1はMn が5,000、COOH当量が
2.01であり、製造例2はMn が20,000、カル
ボン酸当量が2.00であった。
【0043】製造例3〜4 スチレンモノマーとメタクリル酸メチルの混合物、スチ
レンモノマーとアクリロニトリルの混合物をそれぞれ製
造例1〜2と同様に、ACVAを開始剤にしてラジカル
重合し、末端にカルボン酸を導入したスチレン共重合体
(MS−COOH、AS−COOH)を製造した。共重
合組成は熱分解ガスクロマトグラフにより算出した結
果、製造例3(MS−COOH)はMn が20,00
0、カルボン酸当量が1.98、M/Sが6/94であ
り、製造例4は(AS−COOH)はMn が20,00
0、カルボン酸当量が1.88、AN/Sが27/73
であった。
レンモノマーとアクリロニトリルの混合物をそれぞれ製
造例1〜2と同様に、ACVAを開始剤にしてラジカル
重合し、末端にカルボン酸を導入したスチレン共重合体
(MS−COOH、AS−COOH)を製造した。共重
合組成は熱分解ガスクロマトグラフにより算出した結
果、製造例3(MS−COOH)はMn が20,00
0、カルボン酸当量が1.98、M/Sが6/94であ
り、製造例4は(AS−COOH)はMn が20,00
0、カルボン酸当量が1.88、AN/Sが27/73
であった。
【0044】製造例5〜6 特開平5−9354号公報の実施例に従い、スチレンモ
ノマーとメタクリル酸メチル混合物、スチレンモノマー
とアクリロニトリル混合物をそれぞれ重合開始剤にアゾ
ビスイソブチロニトリル、連鎖移動剤に2−アミノエタ
ンチオールを使用してラジカル重合し、末端アミノMS
(MS−NH2 )と末端アミノAS(AS−NH2 )を
得た。これらのアミノ当量を塩酸水溶液による中和滴定
により算出した結果、製造例5(MS−NH2 )はMn
が4,600、アミン当量が1.01、M/Sが6/9
4であり、製造例6(AS−NH2 )はMn が12,0
00、アミン当量が0.99、A/Sが27/73であ
った。
ノマーとメタクリル酸メチル混合物、スチレンモノマー
とアクリロニトリル混合物をそれぞれ重合開始剤にアゾ
ビスイソブチロニトリル、連鎖移動剤に2−アミノエタ
ンチオールを使用してラジカル重合し、末端アミノMS
(MS−NH2 )と末端アミノAS(AS−NH2 )を
得た。これらのアミノ当量を塩酸水溶液による中和滴定
により算出した結果、製造例5(MS−NH2 )はMn
が4,600、アミン当量が1.01、M/Sが6/9
4であり、製造例6(AS−NH2 )はMn が12,0
00、アミン当量が0.99、A/Sが27/73であ
った。
【0045】製造例7 製造例5で重合したMSー NH2 を1,2−ジクロロエ
タンに溶解し、10倍当量の無水ピロメリット酸を添加
して3時間撹拌した。撹拌後、製造例1と同様に処理し
てポリマーを回収、乾燥した。中和滴定した結果、酸当
量は約2.00であり、末端に酸無水物を導入したMS
樹脂を製造できた。
タンに溶解し、10倍当量の無水ピロメリット酸を添加
して3時間撹拌した。撹拌後、製造例1と同様に処理し
てポリマーを回収、乾燥した。中和滴定した結果、酸当
量は約2.00であり、末端に酸無水物を導入したMS
樹脂を製造できた。
【0046】製造例8 製造例3のMS−COOHを1,2−ジクロロエタンに
溶解し、10倍当量の1,6−ヘキサジオールジグリシ
ジルエーテル(リカレジンBEO−180−E)を添加
して5時間撹拌した。撹拌後、製造例1と同様に処理し
てポリマーを回収、乾燥した。乾燥ポリマーの吸収スペ
クトルをFT−IRで測定した結果、1250cm-1で
の吸収が認められ、エポキシ末端MSを合成できた。
溶解し、10倍当量の1,6−ヘキサジオールジグリシ
ジルエーテル(リカレジンBEO−180−E)を添加
して5時間撹拌した。撹拌後、製造例1と同様に処理し
てポリマーを回収、乾燥した。乾燥ポリマーの吸収スペ
クトルをFT−IRで測定した結果、1250cm-1で
の吸収が認められ、エポキシ末端MSを合成できた。
【0047】製造例9 製造例5のMS−NH2 100重量部とアジピン酸ジク
ロライド17.9重量部を四塩化炭素177重量部に溶
解した。ヘキサメチレンジアミン11.5重量部を4規
定水酸化ナトリウム水溶液109重量部に溶解し、50
00rpmで撹拌しながら上記の四塩炭素溶液を添加し
た。反応液から析出したポリマーを濾別した後、メタノ
ールで反応液をよく洗浄し、乾燥して、収率98%でポ
リマーを得た。乾燥後のポリマ−をシクロヘキサンで2
4時間ソックスレー抽出して未反応のMSー NH2 を除
外した結果、未反応分は4%であり、MS−ポリアミド
のブロック共重合体が重合できた。MS成分とポリアミ
ド成分との重量比から、本ブロック共重合体のアミド当
量は7.5であった。
ロライド17.9重量部を四塩化炭素177重量部に溶
解した。ヘキサメチレンジアミン11.5重量部を4規
定水酸化ナトリウム水溶液109重量部に溶解し、50
00rpmで撹拌しながら上記の四塩炭素溶液を添加し
た。反応液から析出したポリマーを濾別した後、メタノ
ールで反応液をよく洗浄し、乾燥して、収率98%でポ
リマーを得た。乾燥後のポリマ−をシクロヘキサンで2
4時間ソックスレー抽出して未反応のMSー NH2 を除
外した結果、未反応分は4%であり、MS−ポリアミド
のブロック共重合体が重合できた。MS成分とポリアミ
ド成分との重量比から、本ブロック共重合体のアミド当
量は7.5であった。
【0048】製造例10 両末端に水酸基を有する水素添加ポリブタジエン(日本
曹達株式会社製、NISS0−PB GI−3000、
Mn 1,500)をCu(MnO4 )・8H2Oで還元
して、末端カルボン酸水素添加ポリブタジエンを得た。
生成物を水酸化カリウムアルコール液で中和滴定した結
果、酸当量は1.97であった。
曹達株式会社製、NISS0−PB GI−3000、
Mn 1,500)をCu(MnO4 )・8H2Oで還元
して、末端カルボン酸水素添加ポリブタジエンを得た。
生成物を水酸化カリウムアルコール液で中和滴定した結
果、酸当量は1.97であった。
【0049】実施例1〜2 製造例1、2で製造したPS−COOHをそれぞれ1,
2−ジクロロエタンに溶解し、カルボン酸に対して5倍
当量のトリフェニルホスフィン、ヘキサクロロエタン、
トリエチルアミン、10倍当量のヘキサメチレンジアミ
ンを添加し、室温で3時間撹拌した。ついで、未反応の
ヘキサメチレンジアミンを除去するために反応液に酢酸
水溶液を添加して酸性にした。酸性反応液から水層を除
去した後、反応液に水酸化カリウム水溶液を添加して中
和した。中和反応液から水層を除去した後、メタノール
を添加してポリマーを回収した。回収後、0.1気圧、
80℃で24時間乾燥した。乾燥後のポリマーを酢酸水
溶液で中和滴定した結果、アルカリ当量はいずれも約
2.0であり、PS−COOHのカルボン酸とヘキサメ
チレンジアミンの一方のアミノ基との間のアミド化反応
が進行し、末端のカルボン酸がアミノ基に変性したこと
が確認された。さらに、この末端アミノポリスチレンを
それぞれ1,2−ジクロロエタンに溶解し、当量の塩化
ベンゾイルを添加して3時間撹拌した。ついで、多量の
メタノールを添加し、ポリマーを回収、乾燥した。乾燥
後の中和滴定によりアルカリ当量を測定した結果、アル
カリ当量はほぼ0であった。本結果より、末端のアミノ
基/塩化ベンゾイル間のアミド化が確認され、末端にア
ミド結合を4当量有するポリスチレンが製造できた。
2−ジクロロエタンに溶解し、カルボン酸に対して5倍
当量のトリフェニルホスフィン、ヘキサクロロエタン、
トリエチルアミン、10倍当量のヘキサメチレンジアミ
ンを添加し、室温で3時間撹拌した。ついで、未反応の
ヘキサメチレンジアミンを除去するために反応液に酢酸
水溶液を添加して酸性にした。酸性反応液から水層を除
去した後、反応液に水酸化カリウム水溶液を添加して中
和した。中和反応液から水層を除去した後、メタノール
を添加してポリマーを回収した。回収後、0.1気圧、
80℃で24時間乾燥した。乾燥後のポリマーを酢酸水
溶液で中和滴定した結果、アルカリ当量はいずれも約
2.0であり、PS−COOHのカルボン酸とヘキサメ
チレンジアミンの一方のアミノ基との間のアミド化反応
が進行し、末端のカルボン酸がアミノ基に変性したこと
が確認された。さらに、この末端アミノポリスチレンを
それぞれ1,2−ジクロロエタンに溶解し、当量の塩化
ベンゾイルを添加して3時間撹拌した。ついで、多量の
メタノールを添加し、ポリマーを回収、乾燥した。乾燥
後の中和滴定によりアルカリ当量を測定した結果、アル
カリ当量はほぼ0であった。本結果より、末端のアミノ
基/塩化ベンゾイル間のアミド化が確認され、末端にア
ミド結合を4当量有するポリスチレンが製造できた。
【0050】実施例3〜4 実施例1、2と同様に処理して製造例3、4のMS−C
OOH及びAS−COOHを使用して4当量アミドMS
及び4当量アミドASを製造した。同様に中和滴定した
結果、アミノ末端MS及びアミノ末端ASのアルカリ当
量はそれぞれ2.0と1.98、アミドMSとアミドA
Sのアルカリ当量はほぼ0であり、4当量アミドMS、
4当量アミドASが製造できた。
OOH及びAS−COOHを使用して4当量アミドMS
及び4当量アミドASを製造した。同様に中和滴定した
結果、アミノ末端MS及びアミノ末端ASのアルカリ当
量はそれぞれ2.0と1.98、アミドMSとアミドA
Sのアルカリ当量はほぼ0であり、4当量アミドMS、
4当量アミドASが製造できた。
【0051】実施例5〜6 製造例5、6のMS−NH2 及びAS−NH2 を1,2
−ジクロロエタンに溶解し、アミノ基と当モルの塩化ベ
ンゾイルと少量のトリエチルアミンを添加して3時間撹
拌した。ついで、中性になるまで反応液を水洗し、実施
例1と同様に処理してポリマーを回収、乾燥した。乾燥
後のポリマーを中和滴定した結果、アルカリ当量はほぼ
0であり、1当量アミドMS及び1当量アミドASを製
造できた。
−ジクロロエタンに溶解し、アミノ基と当モルの塩化ベ
ンゾイルと少量のトリエチルアミンを添加して3時間撹
拌した。ついで、中性になるまで反応液を水洗し、実施
例1と同様に処理してポリマーを回収、乾燥した。乾燥
後のポリマーを中和滴定した結果、アルカリ当量はほぼ
0であり、1当量アミドMS及び1当量アミドASを製
造できた。
【0052】実施例7 製造例10で製造したPBH−COOHをトリクロロメ
タンに溶解し、実施例1と同様に処理して4当量アミド
PBH−COOHを製造した。中和滴定した結果、アミ
ノPBHのアルカリ当量は2.02、アミドPBHのア
ルカリ当量はほぼ0で4当量アミドPBHが製造でき
た。
タンに溶解し、実施例1と同様に処理して4当量アミド
PBH−COOHを製造した。中和滴定した結果、アミ
ノPBHのアルカリ当量は2.02、アミドPBHのア
ルカリ当量はほぼ0で4当量アミドPBHが製造でき
た。
【0053】実施例8〜13 実施例1〜6のアミドPS、アミドMS、アミドASを
それぞれ150重量部とポリカーボネート樹脂(帝人化
成株式会社製、パンライトAD5503)850重量部
とをドライブレンドし、260℃、40rpmの条件で
混練し、ペレット化した。当該ペレットをMini−M
ax成形機(CSI社製、CS−183MMX)で28
0℃で3分間混練し、10×30×1.2mmの光学試験
片を作成して光線透過率、クロスニコルの偏光板下で複
屈折のゆらぎを目視観察した結果、いずれの光学試験片
にもゆらぎはなく、均一であった。また、25t射出成
形機(名機製作所株式会社製、ダイナメルターM25A
II)を使用して、当該ペレットから86mmφ光ディスク
(グルーブスタンパ使用:1.6μm 間隔、110nm深
さ、0.4μm 幅)を成形した(バレル温度:340
℃、金型温度:100℃)。成形ディスクの最外周部の
グルーブ形状を原子間力顕微鏡(東洋テクニカ株式会社
製、AFM)で測定した結果、いずれも100nm以上の
深さであった。
それぞれ150重量部とポリカーボネート樹脂(帝人化
成株式会社製、パンライトAD5503)850重量部
とをドライブレンドし、260℃、40rpmの条件で
混練し、ペレット化した。当該ペレットをMini−M
ax成形機(CSI社製、CS−183MMX)で28
0℃で3分間混練し、10×30×1.2mmの光学試験
片を作成して光線透過率、クロスニコルの偏光板下で複
屈折のゆらぎを目視観察した結果、いずれの光学試験片
にもゆらぎはなく、均一であった。また、25t射出成
形機(名機製作所株式会社製、ダイナメルターM25A
II)を使用して、当該ペレットから86mmφ光ディスク
(グルーブスタンパ使用:1.6μm 間隔、110nm深
さ、0.4μm 幅)を成形した(バレル温度:340
℃、金型温度:100℃)。成形ディスクの最外周部の
グルーブ形状を原子間力顕微鏡(東洋テクニカ株式会社
製、AFM)で測定した結果、いずれも100nm以上の
深さであった。
【0054】比較例1 ポリカーボネート樹脂(帝人化成株式会社製、パンライ
トAD5503)を使用して実施例1と同一条件で86
mmφ光ディスクを成形し、最外周部のグルーブ深さを測
定したところ、40nmしかなかった。
トAD5503)を使用して実施例1と同一条件で86
mmφ光ディスクを成形し、最外周部のグルーブ深さを測
定したところ、40nmしかなかった。
【0055】比較例2〜6 製造例3、5、7、8、9でそれぞれ製造したMS−C
OOH、MS−NH2、末端酸無水物MS、末端エポキ
シMS、MS−ポリアミドブロック共重合体とポリカー
ボネート樹脂(帝人化成株式会社製、パンライトAD5
503)とを実施例1と同一条件で溶融混練した後(M
S/PC=15/85)、光学試験片の複屈折のゆらぎ
を目視評価した。この結果、いずれの試験片にも分子配
向むらに起因する複屈折のゆらぎが観察され、不均一構
造を形成していた。
OOH、MS−NH2、末端酸無水物MS、末端エポキ
シMS、MS−ポリアミドブロック共重合体とポリカー
ボネート樹脂(帝人化成株式会社製、パンライトAD5
503)とを実施例1と同一条件で溶融混練した後(M
S/PC=15/85)、光学試験片の複屈折のゆらぎ
を目視評価した。この結果、いずれの試験片にも分子配
向むらに起因する複屈折のゆらぎが観察され、不均一構
造を形成していた。
【0056】実施例14〜15 6ナイロン(宇部興産株式会社製、1013B)に実施
例3と5のアミドPSをそれぞれ25重量%添加し、2
40℃、40rpmで溶融混練してペレットを製造し
た。当該ペレットを使用して50×50×10mmの試験
片を成形してASTM−D−570に準拠して24時間
吸水率を測定した結果、実施例14では、0.75%、
実施例15では0.76%であった。さらに、当該ペレ
ットをコーヒーミルで粉砕し、1,4ジオキサンで24
時間ソックスレー抽出し、抽出されたポリマーの重量を
測定した結果、実施例14では3.2重量%、実施例1
5では5.3重量%であった。
例3と5のアミドPSをそれぞれ25重量%添加し、2
40℃、40rpmで溶融混練してペレットを製造し
た。当該ペレットを使用して50×50×10mmの試験
片を成形してASTM−D−570に準拠して24時間
吸水率を測定した結果、実施例14では、0.75%、
実施例15では0.76%であった。さらに、当該ペレ
ットをコーヒーミルで粉砕し、1,4ジオキサンで24
時間ソックスレー抽出し、抽出されたポリマーの重量を
測定した結果、実施例14では3.2重量%、実施例1
5では5.3重量%であった。
【0057】比較例7 6ナイロン(宇部興産株式会社製、1013B)の試験
片(実施例14と同一)を成形し、吸水率を測定した。
吸水率は1%であった。
片(実施例14と同一)を成形し、吸水率を測定した。
吸水率は1%であった。
【0058】比較例8 製造例7の末端酸無水物MSと6ナイロン(宇部興産株
式会社製、1013B)とを、実施例14と同一条件
(MS/ナイロン=25/75)で溶融混練した後に
1,4−ジオキサンでソックスレー抽出した。抽出され
たポリマー量は20重量%であり、実施例14、15に
比較して多く、耐溶剤性が劣っていた。
式会社製、1013B)とを、実施例14と同一条件
(MS/ナイロン=25/75)で溶融混練した後に
1,4−ジオキサンでソックスレー抽出した。抽出され
たポリマー量は20重量%であり、実施例14、15に
比較して多く、耐溶剤性が劣っていた。
【0059】実施例16 実施例7で製造したアミドPBHと6ナイロン(宇部興
産株式会社製、1013B)とを、実施例14と同一条
件で溶融混練してペレット化した(PBH/ナイロン=
5/5)。このペレットで引っ張り試験片を成形し、引
っ張り伸びを測定した結果、引っ張り伸びは75%であ
った。なお、この6ナイロンの引っ張り伸びは10%で
あった。
産株式会社製、1013B)とを、実施例14と同一条
件で溶融混練してペレット化した(PBH/ナイロン=
5/5)。このペレットで引っ張り試験片を成形し、引
っ張り伸びを測定した結果、引っ張り伸びは75%であ
った。なお、この6ナイロンの引っ張り伸びは10%で
あった。
【0060】実施例17 ABS樹脂原粉(宇部興産製)に実施例4のアミドAS
を5重量%ドライブレンドした(混和剤入りABS樹脂
原粉)。この混和剤入りABS樹脂原粉と6ナイロン
(宇部興産株式会社製、1013B)とを5/5で24
0℃、40rpmで溶融混練してペレットを製造した。
このペレットを使用してIzod試験片を成形し、衝撃
値を測定した結果、Izod衝撃値は40Kg/cm/cmであ
った。
を5重量%ドライブレンドした(混和剤入りABS樹脂
原粉)。この混和剤入りABS樹脂原粉と6ナイロン
(宇部興産株式会社製、1013B)とを5/5で24
0℃、40rpmで溶融混練してペレットを製造した。
このペレットを使用してIzod試験片を成形し、衝撃
値を測定した結果、Izod衝撃値は40Kg/cm/cmであ
った。
【0061】比較例9 ABS樹脂原粉(宇部興産製)と6ナイロン(宇部興産
株式会社製、1013B)とを5/5で実施例17と同
一条件で混練した後Izod試験片を成形し、衝撃値を
測定した結果、Izod衝撃値は5Kg/cm/cmであった。
株式会社製、1013B)とを5/5で実施例17と同
一条件で混練した後Izod試験片を成形し、衝撃値を
測定した結果、Izod衝撃値は5Kg/cm/cmであった。
【0062】実施例18 ポリフェニレンエーテル(三菱エンプラ株式会社製、Y
PX100f)とSBS(日本合成ゴム株式会社製、T
R−2000)と実施例2のアミドPSとを4:1:
0.25の割合で300℃、60rpmで溶融混練し、
ペレット化した。このペレットと6ナイロン(宇部興産
株式会社製、1013B)とを5/5で280℃、60
rpmで溶融混練し、ペレット化した。このペレットを
使用してIzod試験片を成形し、Izod衝撃値を測
定した結果、Izod衝撃値は60Kg/cm/cmであった。
PX100f)とSBS(日本合成ゴム株式会社製、T
R−2000)と実施例2のアミドPSとを4:1:
0.25の割合で300℃、60rpmで溶融混練し、
ペレット化した。このペレットと6ナイロン(宇部興産
株式会社製、1013B)とを5/5で280℃、60
rpmで溶融混練し、ペレット化した。このペレットを
使用してIzod試験片を成形し、Izod衝撃値を測
定した結果、Izod衝撃値は60Kg/cm/cmであった。
【0063】比較例10 ポリフェニレンエーテル(三菱エンプラ株式会社製、Y
PX100f)とSBS(日本合成ゴム株式会社製、T
R−2000)とを4:1の割合で実施例18と同一条
件で溶融混練し、ペレット化した。このペレットと6ナ
イロン(宇部興産株式会社製、1013B)とを5/5
で280℃、60rpmで溶融混練し、ペレット化し
た。このペレットでIzod試験片を成形し、Izod
衝撃値を測定した結果、Izod衝撃値は8Kg/cm/cmで
あった。
PX100f)とSBS(日本合成ゴム株式会社製、T
R−2000)とを4:1の割合で実施例18と同一条
件で溶融混練し、ペレット化した。このペレットと6ナ
イロン(宇部興産株式会社製、1013B)とを5/5
で280℃、60rpmで溶融混練し、ペレット化し
た。このペレットでIzod試験片を成形し、Izod
衝撃値を測定した結果、Izod衝撃値は8Kg/cm/cmで
あった。
【0064】実施例19 水素添加したスチレン−ブタジエンブロックポリマー
(Mn =50,000、S/B=32/68)と水素添
加したスチレン−ブタジエンブロックポリマー(Mn =
50,000、S/B=18/82)と実施例7で製造
したアミドPBHと6ナイロン(宇部興産株式会社製、
1013B)とを18.3:3.7:0.5:77.5
の割合でドライブレンドし、280℃、60rpmで溶
融混練してペレット化した。このペレットを使用してI
zod試験片を成形し、Izod衝撃値を測定した結
果、Izod衝撃値は85Kg/cm/cmであった。
(Mn =50,000、S/B=32/68)と水素添
加したスチレン−ブタジエンブロックポリマー(Mn =
50,000、S/B=18/82)と実施例7で製造
したアミドPBHと6ナイロン(宇部興産株式会社製、
1013B)とを18.3:3.7:0.5:77.5
の割合でドライブレンドし、280℃、60rpmで溶
融混練してペレット化した。このペレットを使用してI
zod試験片を成形し、Izod衝撃値を測定した結
果、Izod衝撃値は85Kg/cm/cmであった。
【0065】比較例11 水素添加したスチレン−ブタジエンブロックポリマー
(Mn =50,000、S/B=32/68)と水素添
加したスチレン−ブタジエンブロックポリマー(Mn =
50,000、S/B=18/82)と6ナイロン(宇
部興産株式会社製、1013B)とを18.3:3.
7:77.5の割合でドライブレンドし、280℃、6
0rpmで溶融混練してペレット化した。このペレット
を使用してIzod試験片を成形し、Izod衝撃値を
測定した結果、Izod衝撃値は15Kg/cm/cmであっ
た。
(Mn =50,000、S/B=32/68)と水素添
加したスチレン−ブタジエンブロックポリマー(Mn =
50,000、S/B=18/82)と6ナイロン(宇
部興産株式会社製、1013B)とを18.3:3.
7:77.5の割合でドライブレンドし、280℃、6
0rpmで溶融混練してペレット化した。このペレット
を使用してIzod試験片を成形し、Izod衝撃値を
測定した結果、Izod衝撃値は15Kg/cm/cmであっ
た。
【0066】
【発明の効果】本発明は、ポリオレフィン1モルに対し
アミド結合を1〜5モル末端に有し、数平均分子量が5
00〜200,000の末端変性オレフィン系樹脂であ
り、かかる特徴を付与することにより、次のような効果
を奏するものである。 (1) 極性結合であるアミド結合を有することにより、他
の熱可塑性樹脂との混和性が著しく改善される。 (2) アミド結合の導入量を特定し、かつ末端に導入する
ことにより、アミド結合部とオレフィン系樹脂部とがミ
クロに相分離構造することを回避し、効率的にオレフィ
ン系樹脂相の界面にアミド結合を偏在させることができ
る。 (3) 本樹脂を当該範囲の分子量に限定することにより、
熱安定性を確保し、かつ末端のアミド結合を他の熱可塑
性樹脂に十分作用させることができる。 (4) 上記1〜3により、本樹脂は従来のオレフィン系樹
脂に比較して他の熱可塑性樹脂との相溶性に優れ、樹脂
改質剤や樹脂組成物の混和促進用改質剤として好適に使
用することができる。 したがって、本樹脂は、アミド結合部と親和性・相溶性
のある他の熱可塑性樹脂に添加して当該樹脂を改質した
り、あるいはこれらの熱可塑性樹脂を少量添加してオレ
フィン系樹脂の改質を図ることが可能である。また、オ
レフィン部と相溶な熱可塑性樹脂とアミド結合部と親和
性・相溶性のある熱可塑性樹脂との樹脂組成物の改質剤
として好適に使用できる。さらに、本樹脂のアミド結合
部の親和性・反応性を利用してイオン交換能や導電機能
を有する低分子化合物と複合化してオレフィン系樹脂の
機能を向上することも可能である。さらにまた、このよ
うにして機能付与したオレフィン系樹脂を本樹脂のオレ
フィン部と相溶性のある熱可塑性樹脂に添加して当該樹
脂の機能を向上することも可能である。
アミド結合を1〜5モル末端に有し、数平均分子量が5
00〜200,000の末端変性オレフィン系樹脂であ
り、かかる特徴を付与することにより、次のような効果
を奏するものである。 (1) 極性結合であるアミド結合を有することにより、他
の熱可塑性樹脂との混和性が著しく改善される。 (2) アミド結合の導入量を特定し、かつ末端に導入する
ことにより、アミド結合部とオレフィン系樹脂部とがミ
クロに相分離構造することを回避し、効率的にオレフィ
ン系樹脂相の界面にアミド結合を偏在させることができ
る。 (3) 本樹脂を当該範囲の分子量に限定することにより、
熱安定性を確保し、かつ末端のアミド結合を他の熱可塑
性樹脂に十分作用させることができる。 (4) 上記1〜3により、本樹脂は従来のオレフィン系樹
脂に比較して他の熱可塑性樹脂との相溶性に優れ、樹脂
改質剤や樹脂組成物の混和促進用改質剤として好適に使
用することができる。 したがって、本樹脂は、アミド結合部と親和性・相溶性
のある他の熱可塑性樹脂に添加して当該樹脂を改質した
り、あるいはこれらの熱可塑性樹脂を少量添加してオレ
フィン系樹脂の改質を図ることが可能である。また、オ
レフィン部と相溶な熱可塑性樹脂とアミド結合部と親和
性・相溶性のある熱可塑性樹脂との樹脂組成物の改質剤
として好適に使用できる。さらに、本樹脂のアミド結合
部の親和性・反応性を利用してイオン交換能や導電機能
を有する低分子化合物と複合化してオレフィン系樹脂の
機能を向上することも可能である。さらにまた、このよ
うにして機能付与したオレフィン系樹脂を本樹脂のオレ
フィン部と相溶性のある熱可塑性樹脂に添加して当該樹
脂の機能を向上することも可能である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 25/18 LEC C08L 25/18 LEC 69/00 LPP 69/00 LPP (72)発明者 森本 敏弘 神奈川県川崎市中原区井田1618番地、新日 本製鐵株式会社技術開発本部内 (72)発明者 下条 憲一 神奈川県川崎市中原区井田1618番地、新日 本製鐵株式会社技術開発本部内
Claims (5)
- 【請求項1】 樹脂1モルあたり、末端にアミド結合を
1〜5モル有し、数平均分子量が500〜200,00
0であることを特徴とする末端変性オレフィン系樹脂。 - 【請求項2】 請求項1に記載の末端変性オレフィン系
樹脂からなる、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂から
なる群より選ばれた熱可塑性樹脂用の樹脂改質剤。 - 【請求項3】 請求項1に記載の末端変性オレフィン系
樹脂を、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリカーボネート
樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂からなる
群より選ばれた熱可塑性樹脂の改質剤として添加してな
る樹脂組成物。 - 【請求項4】 熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂から
なる群より選ばれた熱可塑性樹脂と、オレフィン系樹脂
若しくはポリフェニレンエーテル系樹脂及び改質剤から
なる樹脂組成物において、改質剤が請求項1に記載の末
端変性オレフィン系樹脂である樹脂組成物。 - 【請求項5】 オレフィン系樹脂がスチレン系樹脂であ
る請求項1に記載の末端変性オレフィン系樹脂。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5936496A JPH09249717A (ja) | 1996-03-15 | 1996-03-15 | 末端変性オレフィン系樹脂、樹脂改質剤及び樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5936496A JPH09249717A (ja) | 1996-03-15 | 1996-03-15 | 末端変性オレフィン系樹脂、樹脂改質剤及び樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09249717A true JPH09249717A (ja) | 1997-09-22 |
Family
ID=13111149
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5936496A Withdrawn JPH09249717A (ja) | 1996-03-15 | 1996-03-15 | 末端変性オレフィン系樹脂、樹脂改質剤及び樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09249717A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002050139A1 (fr) * | 1999-11-08 | 2002-06-27 | Nippon Petrochemicals Company, Limited | Derives d'oligomeres de butene possedant des groupes fonctionnels de 1,4-butanediol terminaux |
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