JPH09249617A - ジアルキルジカーボネートの製造方法 - Google Patents

ジアルキルジカーボネートの製造方法

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JPH09249617A
JPH09249617A JP8055822A JP5582296A JPH09249617A JP H09249617 A JPH09249617 A JP H09249617A JP 8055822 A JP8055822 A JP 8055822A JP 5582296 A JP5582296 A JP 5582296A JP H09249617 A JPH09249617 A JP H09249617A
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alkali metal
carbonate
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alkyl alcohol
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Hiroshi Suga
浩 菅
Fumiaki Iwasaki
史哲 岩崎
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Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ジアルキルジカーボネートを製造するに際し、
取扱い容易な、アルキルアルコールとアルカリ金属炭酸
塩を出発物として、ジアルキルジカーボネートを製造す
ることを目的とする。 【解決手段】t−ブタノール等のアルキルアルコールと
アルカリ金属炭酸塩とを二酸化炭素による加圧下に反応
させてアルカリ金属モノアルキル炭酸エステルを製造し
た後、該化合物と芳香族スルホニルハライドとを3級ア
ミン存在下、二酸化炭素による加圧下に反応させること
を特徴とするジ−t−ブチルジカーボネート等のジアル
キルジカーボネートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、取扱いが容易なア
ルキルアルコールとアルカリ金属炭酸塩を出発原料とし
て、ジアルキルジカーボネートを製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ジアルキルジカーボネートは、医農薬合
成の際のアミノ基の保護基として重要な化合物である。
【0003】従来、ジアルキルジカーボネートの合成方
法としては、その出発原料としてアルカリ金属アルコキ
サイドを用い、まず、このものと二酸化炭素を反応させ
てアルカリ金属モノアルキル炭酸エステルを得、次い
で、該アルカリ金属モノアルキル炭酸エステルと芳香族
スルホニルハライドとをアミン存在下、反応させる方法
が一般的である。しかしながら、アルカリ金属アルコキ
サイドは強塩基であるだけではなく、吸湿性で容易にア
ルコールとアルカリ金属水酸化物に分解するため、その
取扱いには細心の注意を払う必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、取扱いが容
易な出発原料を用いた、ジアルキルジカーボネートの合
成方法の開発が強く望まれていた。このような実状に鑑
み、t−ブチルアルコールと炭酸カリウムを出発原料と
した、ジ−t−ブチルジカーボネートの中間体であるア
ルカリ金属モノ−t−ブチル炭酸エステルの合成方法が
提起されている(特開平6−157420号公報)。
【0005】しかしながら、かかる方法で合成されたア
ルカリ金属モノ−t−ブチル炭酸エステルを含む反応物
には未反応の炭酸カリウム及び副生成物である炭酸水素
カリウムが混入している。しかして、この反応物から上
記アルカリ金属モノ−t−ブチル炭酸エステルを単離す
ることは、該化合物は水と接触すると直ぐに加水分解し
てしまうため水を用いた抽出操作は行うことができず、
また、濾過等の操作も該アルカリ金属モノ−t−ブチル
炭酸エステル及び炭酸カリウム、炭酸水素カリウムは通
常、固体同士であるため行うことができず困難である。
従って、かかる方法により合成されたアルカリ金属モノ
−t−ブチル炭酸エステルは、引き続いて前記方法での
ジ−t−ブチルジカーボネートの製造に供しようとして
も、該反応の反応物に含有された状態でそのまま供する
等、前記炭酸カリウム及び炭酸水素カリウムの多くが混
入したままの状態で供さざるをえない。
【0006】その場合、良好にジ−t−ブチルジカーボ
ネートが製造しうるかは全く不明である。事実、本発明
者らが、上記アルカリ金属モノ−t−ブチル炭酸エステ
ルを合成した後、引き続いて得られた反応液中で常圧の
二酸化炭素雰囲気条件でジ−t−ブチルジカーボネート
の製造を実施したところ、上記目的物は数%程度の収率
でしか得られなかった。
【0007】以上の背景にあって本発明は、取扱いが容
易な出発原料を用いて、良好な収率で効率的にジアルキ
ルジカーボネートを製造する方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決すべく鋭意検討した結果、アルキルアルコール
とアルカリ金属炭酸塩を出発原料として、まずアルカリ
金属モノアルキル炭酸エステルを合成し、次いで、該ア
ルカリ金属モノアルキル炭酸エステルと芳香族スルホニ
ルハライドとを3級アミン存在下、二酸化炭素による加
圧下に反応させることにより、上記の課題が解決できる
ことを見出し本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は、アルキルアルコールとア
ルカリ金属炭酸塩とを二酸化炭素による加圧下に反応さ
せてアルカリ金属モノアルキル炭酸エステルを製造した
後、該化合物と芳香族スルホニルハライドとを3級アミ
ン存在下、二酸化炭素による加圧下に反応させることを
特徴とするジアルキルジカーボネートの製造方法であ
る。
【0010】本発明に於いては、アルキルアルコールと
アルカリ炭酸金属塩とを二酸化炭素による加圧下に反応
させてアルカリ金属モノアルキル炭酸エステルを合成す
る反応(以下反応(A)と略称す。)と、該化合物と芳
香族スルホニルハライドとを3級アミン存在下、二酸化
炭素による加圧下に反応させ、ジアルキルジカーボネー
トを合成する反応(以下、反応(B)と略称す。)に分
けることができる。
【0011】反応(A)に於いて使用されるアルカリ金
属炭酸塩は、公知のものが特に制限なく用いることがで
きる。好ましくはナトリウムよりもイオン半径の大きな
アルカリ金属を有するアルカリ金属炭酸塩であるのが良
好である。それらのアルカリ金属炭酸塩を具体的に例示
すると、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸ルビジウム
等を挙げることができる。これらの中でも経済性等を考
慮すると炭酸カリウムが好適に使用できる。
【0012】またこれらのアルカリ金属炭酸塩の形状と
しては、特に制限されるものではないが、反応性を高め
るため、粉砕操作等の前処理を施した粒径の小さいもの
を使用することが好ましい。
【0013】反応(A)に於けるアルキルアルコールと
しては、特に制限されるものではないがアルキル基の炭
素数が1〜10のものを用いるのが好ましい。好ましく
は3級アルキルアルコールが何等制限なく使用すること
ができる。それらを具体的に例示すると、t−ブチルア
ルコール、t−アミルアルコール、2,3−ジメチル−
2−ヘキサノール等を挙げることができる。これらの中
でも特に、反応後の除去の容易さ、経済性等を考慮する
と、t−ブチアルアルコール、t−アミルアルコールを
好適に挙げることができる。
【0014】上記アルキルアルコールの使用量として
は、アルキルアルコール自身が溶媒として使用できるた
めアルカリ金属炭酸塩に対して当モル以上用いれば何等
制限はないが、アルキルアルコールを溶媒として用いる
場合には、あまりにアルキルアルコールの量が少ないと
凝集や凝固が起こり、攪拌等に支障をきたし、あまり量
が多いと、反応後の溶媒除去操作が煩雑になる上に、経
済的でないため、通常アルカリ金属炭酸塩の濃度が1〜
70重量%、さらに好ましくは10〜50重量%の範囲
から選択するとよい。
【0015】また、アルキルアルコールを反応基質とし
てのみ用いる場合には、経済性等を考慮すると、アルカ
リ金属炭酸塩1モルに対して1〜5モル、さらに好まし
くは1〜3モルの範囲で用いることができる。
【0016】本反応に於いては、無機塩基に対して不活
性な溶媒が何等制限なく使用できる。その溶媒を具体的
に例示するとベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;
アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;酢
酸エチル等のエステル類等が挙げられる。このうち酢酸
エチル、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラ
ン等を好適に使用することができる。
【0017】反応(A)においては、触媒を添加するこ
とによって反応収率を増大させることも可能である。
【0018】これらの触媒としては、ナフタレン、アン
トラセン、フェナントレン、ビフェニルのような芳香族
炭化水素類;テトラシアノキノジメタン、テトラシアノ
エチレン等のシアノ基を有する共役不飽和化合物類;ベ
ンゾフェノン等のジアリルケトン類;18−クラウン−
6等のクラウンエーテル類;塩化ラウリルトリメチルア
ンモニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、塩
化N−ラウリルピリジウム、臭化テトラ−n−ブチルア
ンモニウム等の4級アンモニウム塩類等を挙げることが
できる。
【0019】上記触媒の使用量としては、あまり量が少
ないと活性化効果が十分でなく、逆にあまり過剰に添加
しすぎると触媒の除去操作が煩雑になるため、アルカリ
金属炭酸塩1モルに対して0.0001〜0.2モル、
さらには0.0005〜0.1モルの範囲で選択するこ
とが好ましい。
【0020】上記反応(A)によって合成されたアルカ
リ金属モノアルキル炭酸エステルは、次いで、反応
(B)に供されることによって効率的にジアルキルジカ
ーボネートへと導かれる。その場合、上記アルカリ金属
モノアルキル炭酸エステルには、前記した如く該反応
(A)で未反応であったり副生し十分に分離することが
困難なアルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属重炭酸塩が
混入している。通常は、該反応(A)で得られた反応物
をそのまま反応(B)に供するのが一般的である。
【0021】反応(B)に於いて、使用される芳香族ス
ルホニルハライドは、芳香環にハロゲノスルホン基が結
合した公知の化合物が何等制限なく用いられる。本発明
において好適に使用し得る芳香族スルホニルハライドを
具体的に例示すると、ベンゼンスルホニルクロライド、
p−トルエンスルホニルクロライド、2,4−ジメチル
ベンゼンスルホニルクロライド、p−クロロベンゼンス
ルホニルコロライド、2,4−ジクロロベンゼンスルホ
ニルクロライド、ベンゼンスルホニルブロマイド、p−
トルエンスルホニルブロマイド、p−クロロベンゼンス
ルホニルブロマイド等が挙げられる。
【0022】芳香族スルホニルハライドの使用量として
は、アルカリ金属モノアルキル炭酸エステル2分子から
ジアルキルジカーボネートが生成するため、通常はアル
カリ金属炭酸塩1モルに対して0.3〜0.6モル、さ
らには0.3〜0.5モルの範囲であることが好まし
い。
【0023】本発明において使用される3級アミンとし
ては、通常のアミンが何等制限なく用いることができ
る。それらを具体的に例示すると、トリメチルアミン、
トリエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル
エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル
−1,3−プロパンジアミン、N,N,N’,N’−テ
トラメチル−1,6−ヘキサンジアミン、N,N,
N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン、N,N,
N’,N’−テトラエチル−1,3−プロパンジアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラエチル−1,6−ヘキ
サンジアミン、 N,N,N’,N’−テトラメチル−
1,4−ブタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ
エチル−1,4−ブタンジアミン、ビス−[2−(N,
N−ジメチルアミノ)エチル]エーテル、ビス−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)プロピル]エーテル、ビス
−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]スルフィ
ド、ビス−[2−(N,N−ジメチルアミノ)プロピ
ル]スルフィド、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチ
ルエチルエーテル、2−(N,N−ジメチルアミノ)エ
チルエチルスルフィド、ビス−[2−(N,N−ジメチ
ルアミノ)エチル]メチルアミン、N−メチルノルフォ
リン等の脂肪族3級アミン類、ピリジン、4−クロロピ
リジン、4−ブロモピリジン、4−ヒドロキシピリジ
ン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリ
ジノピリジン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,
N−ジエチルベンジルアミン等の芳香族3級アミン類を
挙げることができる。
【0024】これらの中でも、目的物の収率が高いこと
を考慮するとN,N,N’,N’−テトラメチルエチレ
ンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,
3−プロパンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメ
チル−1,6−ヘキサンジアミン、N,N,N’,N’
−テトラエチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’
−テトラエチル−1,3−プロパンジアミン、N,N,
N’,N’−テトラエチル−1,6−ヘキサンジアミ
ン、 N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−ブ
タンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチル−
1,4−ブタンジアミン、ピリジン、N,N−ジメチル
ベンジルアミン、N,N−ジエチルベンジルアミン等を
好適に採用することができる。
【0025】上記の3級アミンの使用量は、特に制限さ
れるものではないが、十分な反応速度を得るためには、
出発原料である炭酸カリウム1モルに対して0.001
〜0.2モル、さらには0.005〜0.1モルの範囲
であることが好ましい。
【0026】本反応に於ける圧力条件は、反応(A)及
び反応(B)共に、二酸化炭素による加圧下に実施す
る。ここで、反応(A)は、二酸化炭素の常圧、或いは
減圧条件下で実施してもほとんど進行しない。一方、反
応(B)は、アルカリ金属アルコキサイドを用いてアル
カリ金属モノアルキル炭酸エステルを合成した反応液の
場合、前記したとおりこの反応は常圧でも良好に進行す
るのと異なり、加圧下でなければ目的とするジアルキル
ジカーボネートの収率は大きく低下する。具体的な圧力
は、反応の十分な進行と生成物の分解のおそれ等を勘案
すれば反応(A)では、5〜160kg/cm2、より
好適には60〜150kg/cm2の範囲であり、反応
(B)では、5〜100kg/cm2、より好適には1
0〜80kg/cm2の範囲であることが好ましい。
【0027】なお、上記反応液を加圧する二酸化炭素の
気相は、該二酸化炭素の分圧が常圧より高い値にあれ
ば、他の不活性な気体が混合されていても良い。
【0028】上記芳香族スルホニルハライド及び3級ア
ミンの添加方法には特に制限はなく、反応(A)終了
後、一旦反応を停止させ、反応容器を開封し芳香族スル
ホニルハライド及び3級アミンをそれぞれ順番に、又は
同時に添加し、再度二酸化炭素を圧入することもできる
し、反応(A)終了後、反応装置を開封せずにマイクロ
フィーダー等の圧入装置を用いて、芳香族スルホニルハ
ライド及び3級アミンをアルキルアルコールあるいは不
活性有機溶媒で溶解した溶液を反応装置内に圧入するこ
ともできる。
【0029】本反応に於ける反応温度は特に制限されな
いが、あまり温度が低いと反応速度が小さくなり、温度
が高いと生成物が分解するため、通常、反応(A)では
50〜160℃、さらには80〜120℃、反応(B)
では20℃〜100℃、さらには40〜80℃の範囲で
あることが好ましい。反応時間は、触媒の量あるいは反
応温度に影響され、必ずしも一定ではないが、通常反応
(A)で1〜20時間、反応(B)で0.5〜10時間
である。
【0030】生成したジアルキルジカーボネートの単離
精製方法については、従来の方法を何等制限なく用いる
ことができる。例えば、アルコール或いは水に溶解する
不活性有機溶媒を用いた場合には、反応終了後、該有機
溶媒を留去し、水に溶解しない有機溶媒に分散させ、そ
の有機層から溶媒を留去することによって行うことがで
きる。また、水に溶解しない不活性溶媒を用いた場合に
はそのまま、水洗によって塩を有機層から除去し、得ら
れた有機層から溶媒を留去することにより行うことがで
きる。
【0031】この操作によって得られたジアルキルジカ
ーボネートはそのまま次のアミノ基の保護反応等に使用
できるが、場合によっては蒸留等の操作によってさらに
脱色精製しても一向に差し支えない。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、二酸化炭素加圧下で、
取扱いが容易なアルキルアルコールとアルカリ金属炭酸
塩を原料として、効率的に高収率でジアルキルジカーボ
ネートを製造することができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例を掲げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0034】実施例1 300mlのステンレス製オートクレーブにt−ブチル
アルコール74.1g(1モル)、炭酸カリウム22.
11g(0.16モル)及び、ジフェニル0.12g
(8×10-4モル)を仕込み、室温下、500rpmで
攪はんしながら系内のガスを二酸化炭素で置換した。そ
してさらに50kg/cm2まで昇圧し、圧変動がなく
なるまで二酸化炭素を導入した。反応器内の温度を室温
から100℃まで昇温し、(その際の圧力ゲージは、1
00kg/cm2を指していた。)その後4時間反応さ
せた。冷却後、反応容器は解放せずに、酢酸エチル30
mlに溶解した縮合剤であるp−トルエンスルホニルク
ロライド3.8g(0.02モル)と触媒であるピリジ
ン0.63g(8×10-3モル)をマイクロフィーダー
で圧入した。次に、反応器内の温度を60℃まで昇温し
(その際の圧力ゲージは、60kg/cm2を指してい
た。)、攪拌を行った。3時間で反応が終了した後、反
応溶媒を留去、残留物に、水50mlを加え残存した塩
を溶解させ、酢酸エチル50mlで2回抽出した。次い
で水40mlで2回洗浄し、有機層は硫酸マグネシウム
で乾燥した。有機溶媒を留去するとジ−t−ブチルジカ
ーボネート2.85g(収率=65.3%)を得ること
ができた。(収率は、p−トルエンスルホニルクロライ
ド基準。) 実施例2〜6 アルカリ金属炭酸塩について炭酸カリウムの添加量及び
炭酸カリウムに代えて、表1に示したアルカリ金属炭酸
塩を使用した以外は実施例1と同様な操作を行った。そ
の結果を表1に示した。
【0035】
【表1】
【0036】実施例7〜24 触媒、芳香族スルホニルハライド、3級アミンについて
表2に示した条件で行った以外は実施例1と同様の操作
を行った。その結果を表2に示した。
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】実施例25〜29 表3に示した不活性溶媒を使用しt−ブチルアルコール
の添加量を代えた以外は実施例1と同様な操作を行っ
た。その結果を表3に示した。
【0040】
【表4】
【0041】実施例30〜36 表4に示した二酸化炭素の圧力で反応を行った以外は実
施例1と同様な操作を行った。その結果を表4に示し
た。
【0042】
【表5】
【0043】実施例37 反応(A)終了後、反応容器を開封して、p−トルエン
ルスルホニルクロライド及びピリジンを添加し、再び二
酸化炭素を導入した以外は実施例1と同様の操作を行っ
た。その結果、ジ−t−ブチルジカーボネート2.64
g(収率=60.5%)を得ることができた。
【0044】実施例38 アルキルアルコールについて、t−ブチルアルコールに
代えてt−アミルアルコールを使用した以外は、実施例
1と同様な操作を行った。その結果、ジ−t−アミルジ
カーボネート2.87g(収率=58.3%)を得るこ
とができた。
【0045】比較例1 反応(A)の反応圧力を常圧で行った以外は、実施例1
と同様の操作を行った。その結果、目的生成物であるジ
−t−ブチルジカーボネートを得ることはできなかっ
た。
【0046】比較例2 反応(B)の反応圧力を常圧で行った以外は、実施例1
と同様の操作を行った。その結果、目的生成物であるジ
−t−ブチルジカーボネートの収量は0.15g(収率
=3.5%)にすぎなかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキルアルコールとアルカリ金属炭酸塩
    とを二酸化炭素による加圧下に反応させてアルカリ金属
    モノアルキル炭酸エステルを製造した後、該化合物と芳
    香族スルホニルハライドとを3級アミン存在下、二酸化
    炭素による加圧下に反応させることを特徴とするジアル
    キルジカーボネートの製造方法。
JP8055822A 1996-03-13 1996-03-13 ジアルキルジカーボネートの製造方法 Pending JPH09249617A (ja)

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