JPH09248843A - 中空体成形用金型 - Google Patents

中空体成形用金型

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JPH09248843A
JPH09248843A JP5973696A JP5973696A JPH09248843A JP H09248843 A JPH09248843 A JP H09248843A JP 5973696 A JP5973696 A JP 5973696A JP 5973696 A JP5973696 A JP 5973696A JP H09248843 A JPH09248843 A JP H09248843A
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JP
Japan
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mold
molding
welding
cavity
molten resin
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Pending
Application number
JP5973696A
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English (en)
Inventor
Koichi Odaka
光一 小高
Hiroaki Yamamoto
裕章 山本
Yasushi Yamane
庸史 山根
Kenichi Suzuki
賢一 鈴木
Minoru Ebato
穣 江波戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 固定型17と可動型18とからなる金型
内に溶融樹脂を射出して2つの分割体2,3を成形した
後、可動型をパーティング面51と平行に移動し、この
後、2つの分割体同士を突合せ、その突合せ部分の外周
縁を更に溶融樹脂で互いに溶着して中空成形品を得るの
に用いる中空体成形用金型において、金型は、パーティ
ング面に沿って互いに離れた所に設けた2つの分割体を
成形するための成形用キャビティ31,32と、2つの
分割体の突合せ部分の外周縁を溶着するための溶着用キ
ャビティ61とを備え、この溶着用キャビティを成形用
キャビティの外周縁に隣接して設けた。 【効果】 溶着用キャビティの大きさを、分割体の肉厚
に影響されることなく、自由に設定することができるの
で、溶着用キャビティの全周にわたって溶融樹脂を充填
できるように、適切に設定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出機から金型内
に溶融樹脂を射出して中空成形品を得るのに用いる、中
空体成形用金型の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂製中空成形品を連続的に製造するの
に用いる中空体成形用金型として、例えば、特公平2−
38377号公報「中空成形品の成形方法及びそれに用
いられる金型」がある。上記従来技術は、その第2図〜
第7図によれば、スライド型3(番号は公報に記載され
たものを引用した。以下同じ。)と可動型4とで形成し
た1対のキャビティ19,20に、溶融樹脂を射出して
2つの分割体31,32を成形し、この後、可動型4を
開き、次いで、スライド型3を移動して分割体31,3
2同士を向合わせ、再びスライド型3と可動型4とを閉
じ、突合せ部分の周縁に溶融樹脂を射出し、分割体3
1,32を互いに溶着することで、中空成形品30を得
る成形方法である。
【0003】上記従来技術において、第1図及び第2図
の工程をより詳しく検討するために、次図を準備した。
この図で、分割体の成形方法を詳しく説明する。図20
(a)〜(d)は従来の分割体の成形方法の説明図であ
る。なお、符号は振り直してある。分割体を成形するに
は、先ず、(a)のように、雌型101を備えたスライ
ド型102側に、雄型103を備えた可動型104を移
動して型閉めし、(b)のように雌型101と雄型10
3とを組合せてキャビティ105を形成する。その後、
キャビティ105に溶融樹脂を充填して、(c)の分割
体110を成形する。この分割体110の側壁111の
肉厚はtである。
【0004】ところで、このように成形された2つの分
割体110,110を突合せて、互いに溶融樹脂で溶着
するためには、分割体110の外周に、溶融樹脂を充填
する溝112(溶着用キャビティに相当する。)が必要
となる。この溝112の深さをhとする。溝112の深
さhは、側壁111の肉厚tによって制限を受ける。こ
のような溝112を設けるために、(b)に示す通り可
動型104に、雄型103を囲んだ突起106を備え、
雌型101に突起106を嵌合する。そして、型閉めを
した際には、スライド型102と可動型104とのパー
ティング面107で、キャビティ105を封止するとい
うものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、
(c)のように側壁111に溝112を設けたものであ
り、深さhが肉厚tによって制限を受ける。このため、
側壁111が薄肉の場合には、溝112の深さhが小さ
く(浅く)なる。浅い溝112では、溶着のための溶融
樹脂を充填するのに最適な大きさを確保することは容易
でない。溝112が浅いと、2つの分割体110,11
0の突合せ部分を均一に且つ十分に溶着することができ
ず、その場合には溶着強度が低下し、シール性も低下す
る。
【0006】更に、上記従来技術は、(b)のように雌
型101に突起106を嵌合するものであり、このた
め、雌型101と突起106との嵌合面(型合面)がパ
ーティング面107と直角である。雌型101に対して
突起106の嵌合・離脱が可能であるためには、雌型1
01の内壁面と突起106の外壁面との間に微小の隙間
cを必要とする。また、金型の熱膨張・熱収縮の影響
(スライド型102と可動型104の成形前、成形中、
成形後の温度の違いによる影響)で隙間cが生じる。
【0007】従って、キャビティ105に充填された溶
融樹脂が隙間cに侵入して凝固し、(c)のようなバリ
113になる。この場合のバリ差し方向(バリ113が
延びる方向)はパーティング面107と直角であり、そ
の結果、(d)のように2つの分割体110,110を
突合せると、バリ113,113が溝112を塞いだ状
態なる。突合せ部分を溶着するために、次工程で溝11
2に溶融樹脂を供給した際に、バリ113,113が邪
魔をして充填を阻害し、また、バリ113,113が溶
融樹脂に混在する虞れがある。バリ113,113が混
在すると、2つの分割体31,32の突合せ部分を、十
分に溶着することができない虞れがあり、その場合に
は、溶着強度が低下し、シール性も低下する。
【0008】そこで本発明の目的は、次の(1)〜
(2)にある。 (1)分割体同士の突合せ部分の外周縁を溶着するため
の、溶着用キャビティの大きさを、溶融樹脂を充填する
のに最適な大きさに設定すること。 (2)分割体を成形した際に生じたバリが突合せ部分の
溶着を阻害しないこと。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1記載の発明は、固定型と可動型とからなる金
型内に溶融樹脂を射出して2つの分割体を成形した後、
可動型をパーティング面と平行に移動し、この後、2つ
の分割体同士を突合せ、その突合せ部分の外周縁を更に
溶融樹脂で互いに溶着して中空成形品を得るのに用いる
中空体成形用金型において、前記金型に、パーティング
面に沿って互いに離れた所に設けた2つの分割体を成形
するための成形用キャビティと、前記2つの分割体の突
合せ部分の外周縁を溶着するための溶着用キャビティと
を備え、この溶着用キャビティを前記成形用キャビティ
の外周縁に隣接して設けたことを特徴とする。
【0010】溶着用キャビティを成形用キャビティの外
周縁に隣接して設けたので、溶着用キャビティの大きさ
を、分割体の肉厚に影響されることなく、自由に設定す
ることができる。このため、溶着用キャビティの大きさ
を適切に設定することができる。従って、溶着用キャビ
ティの全周にわたって溶融樹脂が充填できるので、2つ
の分割体の突合せ部分を、均一に且つ十分に溶着するこ
とができる。その結果、溶着強度が高まり、シール性も
高まる。
【0011】請求項2記載の発明は、前記成形用キャビ
ティにおいて、成形用キャビティに一端が至る型合面
を、金型のパーティング面と平行に設け、バリ差し方向
をパーティング面と平行にしたことを特徴とする。ここ
で、「型合面」とは、分割体を成形するために型閉めし
た際に、成形用キャビティを封止する合せ面をいう。こ
の合せ面は成形用キャビティに一端が至ることになる。
また、「バリ差し方向」とは、バリが延びる方向をい
う。
【0012】成形用キャビティにおいて、成形用キャビ
ティに一端が至る型合面を、金型のパーティング面と平
行にしたので、型閉めした際に型合面を密着でき、バリ
は生じないか、極めて微小ですむ。また、型合面が金型
のパーティング面と平行なので、バリ差し方向もパーテ
ィング面と平行になる。従って、分割体の突合せ部分を
溶着するために、溶着用キャビティへ溶融樹脂を充填す
る際に、バリが充填を阻害することはなく、また、バリ
が溶融樹脂に混在して、突合せ部分の溶着を阻害する虞
れもない。その結果、2つの分割体の突合せ部分を、均
一に且つ十分に溶着することができるので、溶着強度が
より一層高まり、シール性も高まる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。図面は符号の向きに見るもの
とする。なお、本発明の金型及び製造方法で製造した中
空成形品、主要ノズル(成形用ノズル及び溶着用ノズ
ル)の構成及び作用を説明した後に、中空体製造方法を
説明する。図1(a),(b)は本発明に係る金型及び
製造方法によって得た中空成形品の構成図であり、後の
説明に合せるために縦向きに示した。
【0014】(a)は金型から取り出した姿の中空成形
品を示し、樹脂製中空成形品1は、互いに突合せた2つ
の分割体(右側分割体2及び左側分割体3)からなる。
この中空成形品1は、2つの分割体2,3の突合せ部分
の外周縁を囲んだ一回り大きなループ状のランナ内樹脂
4と、このランナ内樹脂4と前記突合せ部分の外周縁と
を連結した複数のゲート内樹脂5…(…は複数を示す。
以下同じ。)とを備える。(b)は完成姿の中空成形品
を示し、中空成形品1はランナ内樹脂4及びゲート内樹
脂5…を除去した姿で完成品となる。中空成形品1は、
上下に開口した円筒体である。本発明は、(b)の完成
姿の中空成形品1を得るために、下記の中空体成形用金
型及び中空体製造方法によって、(a)の姿の中空成形
品1を連続的に生産するものである。以下、本発明の中
空体成形用金型及び中空体製造方法について、詳述す
る。
【0015】図2は本発明に係る中空体成形装置の断面
図であり、中空体成形装置10は、ベース11と、ベー
ス11の右側に立設した右スタンド12と、ベース11
の左側に立設した左スタンド13と、右スタンド12と
左スタンド13とに掛け渡した複数のガイド部材14…
と、これらのガイド部材14…で水平移動可能に支持し
た移動体15と、移動体15を前進・後進駆動するため
に左スタンド13に取付けた第1シリンダ16と、前記
右スタンド12に取付けた固定型17と、移動体15に
上下移動可能に支持した可動型18とからなる。固定型
17と可動型18とで1つの金型19を構成し、固定型
17側に、1つの成形機25の射出ノズル25aを組み
付ける。なお、21は可動型18を上下動させる第2シ
リンダ、22は可動型18から上記中空成形品1(図1
参照)を払い出す払出しロッド、23は払出しロッドを
駆動するための第3シリンダ(図は非作動状態)であ
る。
【0016】図3は本発明に係る金型の断面図であり、
金型19は、2つの分割体(図1に示す右側・左側分割
体2,3)を成形するための成形用キャビティ31,3
2を、上下に備える。詳しくは、上部の成形用キャビテ
ィ31は、固定型17の雌側成形面42と、可動型18
の雄側成形面52とからなり、下部の成形用キャビティ
32は、固定型17の雄側成形面46と可動型18の雌
側成形面56とからなる。固定型17は、射出機25か
ら射出された溶融樹脂を、2つの成形用キャビティ3
1,32及び後述する溶着用キャビティ61(図示せ
ず)へ流すための、ランナ63を備える。
【0017】図4(a)〜(c)は本発明に係る成形用
・溶着用キャビティの構成図兼作用図であり、(a)は
開いた状態の金型、(b)は閉じた状態の金型、(c)
は移動して2つの分割体を突合せた状態の金型を示す。
(a)に示すように、固定型17はパーテイング面41
に、雌側成形面42の外周縁に隣接したループ状の凹状
部43と、この凹状部43を囲んだループ状のランナ半
部44と、このランナ半部44と凹状部43とを連通す
る複数のゲート部45…と、雄側成形面46の外周縁に
隣接したループ状の凸状部47とを備える。可動型18
はパーテイング面51に、雄側成形面52の外周縁に隣
接したループ状の凸状部53と、雌側成形面56の外周
縁に隣接したループ状の凹状部57と、この凹状部57
を囲んだループ状のランナ半部58とを備える。
【0018】ところで、凹状部43,57の底面及び凸
状部47,53の頂面は、パーティング面41,51と
平行な型合面43a,47a,53a,57a,である
ことを特徴とする。型合面43a,47a,53a,5
7aは、(b)において、分割体2,3を成形するため
に型閉めした際に、成形用キャビティ31,32を封止
する合せ面である。
【0019】(b)において、成形のために型閉めをす
ると、上部の成形用キャビティ31及び下部の成形用キ
ャビティ32が形成される。この時、上部の凹状部43
に凸状部53が嵌合して上部の成形用キャビティ31を
封止し、下部の凹状部57に凸状部47が嵌合して下部
の成形用キャビティ32を封止する。
【0020】詳しくは、成形用キャビティ31,32
に、型合面43a,47a,53a,57aの一端が至
る(内端が臨む)。そして、凹状部43の型合面43a
が凸状部53の型合面53aに密着して、上部の成形用
キャビティ31を封止し、凹状部57の型合面57aに
凸状部47の型合面47aが密着して、下部の成形用キ
ャビティ32を封止する。このように、型合面43a,
53a同士、及び型合面47a,57a同士が密着する
ので、成形用キャビティ31,32へ溶融樹脂を充填し
た場合に、バリは生じないか、極めて微小ですむ。ま
た、型合面43a,47a,53a,57aがパーテイ
ング面41,51と平行なので、バリ差し方向(バリが
延びる方向)もパーティング面41,51と平行にな
る。
【0021】(c)において、可動型18を移動して上
下の雌側成形面42,56同士を突合せる(2つの分割
体2,3を突合せる)ことで、上下の凹状部43,57
が合致してループ状の空間部61を形成する。この空間
部61は、2つの分割体2,3を突合せた際に、その突
合せ部分同士の外周縁を更に溶融樹脂で溶着するため
の、溶着用キャビティである。(b)のように、上部の
成形用キャビティ31に凹状部43及び凸状部53を隣
接し、下部の成形用キャビティ32に凸状部47及び凹
状部57を隣接したので、(c)において、溶着用キャ
ビティ61は雌側成形面42,56の外周縁に隣接する
ことになる。その結果、溶着用キャビティ61が成形用
キャビティ31,32の外周縁に隣接したのと、同じこ
とになる。従って、溶着用キャビティ61の大きさを、
分割体2,3の肉厚に影響されることなく、自由に設定
することができる。
【0022】なお、2つの分割体2,3の突合せ部分
は、はめ込み構造(いんろう構造)なので剛性が大き
く、このため、溶着用キャビティ61に射出圧が作用し
ても分割体2,3の変形を防止できる。そして、上下の
ランナ半部44,58を合せてループ状ランナ62を形
成する。ループ状ランナ62は、溶着用キャビティ61
を囲むために、溶着用キャビティ61より更に一回り大
きい。また、ゲート部45…は、溶着用キャビティ61
とループ状ランナ62とを連通することになる。
【0023】ここで、上記ランナ63の概要を図5に基
づき説明する。図5は本発明に係るランナの概要図であ
り、ランナ63は、射出機25の射出ノズル25aから
上下の成形用キャビティ31,32に溶融樹脂を流す成
形用ランナ64と、射出ノズル25aからループ状ラン
ナ62に溶融樹脂を流す溶着用ランナ65とに分岐した
分岐ランナである。溶融樹脂は、例えばガラス繊維入り
樹脂である。成形用ランナ64は上下に延び、延びた端
部に第1成形用ノズル66及び第2成形用ノズル67を
備え、これら第1・第2成形用ノズル66,67の出口
に、成形用キャビティ31,32に連通したゲート66
a,67aを備える。第1・第2成形用ノズル66,6
7は、成形用ランナ64に一体に又は分離可能に付設し
たものであり、このため、成形用ランナ64の一部をな
すことになる。この結果、成形用ランナ64の出口に、
成形用キャビティ31,32に連通するゲート66a,
67aを備えたことになる。
【0024】溶着用ランナ65は左右に延び、延びた端
部に第1溶着用ノズル68及び第2溶着用ノズル69を
備え、これら第1・第2溶着用ノズル68,69の出口
に、ループ状ランナ62に連通した射出孔68a,69
aを備える。第1・第2溶着用ノズル68,69は、溶
着用ランナ65に一体に又は分離可能に付設したもので
あり、このため、溶着用ランナ65の一部をなすことに
なる。また、ループ状ランナ62も溶着用ランナ65の
一部をなすものである。この結果、溶着用ランナ65の
出口に、溶着用キャビティ61(図4(c)参照)に連
通するゲート部45…を備えたことになる。ところで、
ゲート66a,67a及び射出孔68a,69aは、こ
の図に模式的に示す樹脂封止手段66b,67b,68
b,69bで開閉されるものである。
【0025】図6は図3の6−6線断面図であり、上部
の成形用キャビティ31に第1成形用ノズル66のゲー
ト66aを連通した姿を示す。成形用・溶着用ランナ6
4,65は、射出ノズル25aから射出された溶融樹脂
を溶融状態に保つホットランナである。詳しくは、成形
用・溶着用ランナ64,65は、第1・第2成形用ノズ
ル66,67及び第1・第2溶着用ノズル68,69を
ホットノズルとし、これらノズル以外の部分をホットラ
ンナブロック71としたものである。ホットランナブロ
ック71は図示せぬヒータを備えたものであり、このヒ
ータは、例えば、カートリッジヒータが好適である。第
1・第2溶着用ノズル68,69は、外周にバンドヒー
タを巻くことで、ホットノズルとしたものである。ま
た、第1・第2溶着用ノズル68,69の射出孔68
a,69aを開閉する樹脂封止手段68b,69bは、
可動型18のパーティング面51に起設したピンであ
る。
【0026】図7は図3の7−7線断面図であり、下部
の成形用キャビティ32に第2成形用ノズル67のゲー
ト67aを連通した姿を示す。払出しロッド22の前端
部22aが、下部の成形用キャビティ32の雌側成形面
42に臨む位置にあることを示す。
【0027】図8は本発明に係る固定型及び可動型の各
パーティング面を示す展開図であり、固定型17の左コ
ーナAと可動型18の右コーナaとが対応し、固定型1
7の右コーナBと可動型18の左コーナbとが対応する
ことを示す。2つのループ状のランナ半部44,58
は、凹状部43,57(図4参照)に沿って概ね等距離
離れたものであり、互いに同一形状で且つ同一寸法であ
る。このため、各ゲート部45…の長さを概ね同一にで
きる。各ゲート部45…も、ランナ半部44,58(ル
ープ状ランナ62)から溶着用キャビティ61へ概ね均
等に流れるように配置する。なお、ホットランナブロッ
ク71は、略T字状ブロックである。
【0028】図9は本発明に係る第1・第2成形用ノズ
ルの断面図であり、第1・第2成形用ノズル66,67
は、通電された場合に発熱する筒状発熱体からなるホッ
トノズルである。そして、ノズル先端部66c,67c
を鋭角とし、しかも、先端に小径の孔からなるゲート6
6a,67aを内蔵する。また、第1・第2成形用ノズ
ル66,67の樹脂封止手段66b,67b(図5参
照)は、樹脂を凝固させてゲート66a,67aを閉
じ、樹脂を溶融させてゲート66a,67aを開くもの
である。なお、75は電線、76はスペーサである。
【0029】次に第1成形用ノズル66の樹脂封止手段
66bの作用を図10に基づき説明する。図10(a)
〜(d)は本発明に係る第1成形用ノズルの樹脂封止手
段の作用図である。(a)は、凝固した樹脂P2でゲー
ト66aを閉止した状態を示す。第1成形用ノズル66
に流す電流の供給を一時停止したために、固定型17に
接しているノズル先端部66cが急冷されたためであ
る。この状態では、射出機25から溶融樹脂P1を射出
しても、上部の成形用キャビティ31に充填することは
できない。
【0030】その後、第1成形用ノズル66に大電流を
流すと(b)の状態になり、ノズル先端部66cは自己
の発熱作用により急激に高温になる。このため、ノズル
先端部66c内の凝固した樹脂P2は溶融し始める。そ
して、ノズル先端部66c内の凝固した樹脂P2は完全
に溶融して(c)の状態に至る。従って、ゲート66a
は開状態になる。この状態では、射出機25から溶融樹
脂P1を射出し、上部の成形用キャビティ31に充填す
ることができる。
【0031】再び、第1成形用ノズル66に通電する電
流の供給を停止すると、上記(a)の状態に至る。この
ように、第1成形用ノズル66は、電流を制御すること
によりノズル先端部66cを急加熱・急冷却して、ゲー
ト66aを開閉することができる。なお、第2成形用ノ
ズル67も第1成形用ノズル66と同一の構成・作用で
あり、その説明を省略する。
【0032】次に、中空体成形用金型を使用した中空体
製造方法を、図11〜図19に基づき説明する。なお、
第1・第2成形用ノズル66,67は、成形用ランナ6
4の一部をなすものであり、また、ループ状ランナ62
及び第1・第2溶着用ノズル68,69は、溶着用ラン
ナ65の一部をなすものであるが、説明の都合上、分離
して作用を説明する。図11〜図19は本発明に係る中
空体製造方法の説明図であり、図11は型開きした状
態、図12は型を閉じた状態、図13(a),(b)は
成形用キャビティに樹脂を充填した状態、図14は一旦
型開きした状態、図15は可動型を上方へ移動した状
態、図16は再び型を閉じた状態、図17(a),
(b)は溶着用キャビティに樹脂を充填した状態、図1
8は再び開きした状態、図19は型から中空成形品を払
い出した状態を、それぞれ示す。なお、図13(b)は
図13(a)のb−b線断面図、図17(b)は図17
(a)のb−b線断面図である。
【0033】(1)図11にて型開きする(第1工
程)。このときには、第1・第2成形用ノズル66,6
7に流す電流を停止しているので、ゲート66a,67
aは閉じている。また、射出ノズル25aから溶融樹脂
を射出していないので、第1・第2溶着用ノズル68,
69(図6参照)内に射出圧が作用しない。このため、
第1・第2溶着用ノズル68,69から溶融樹脂が漏出
しない。
【0034】(2)この状態から可動型18を前進させ
て、図12のように固定型17と可動型18とを型閉め
する(第2工程)。
【0035】(3)次に、図13(a)のように、第1
・第2成形用ノズル66,67に大電流を流すことで、
ゲート66a,67aを開き、同時に、射出ノズル25
aから溶融樹脂を射出し、射出ノズル25a→成形用ラ
ンナ64→第1・第2成形用ノズル66,67の経路で
上下の成形用キャビティ31,32に充填して、2つの
分割体2,3を成形する(第3工程)。この第3工程
中、図13(b)に示す通り、第1・第2溶着用ノズル
68,69は樹脂封止手段68b,69bで閉塞された
ままである。
【0036】(4)充填が完了したら、射出ノズル25
aから溶融樹脂の射出を中断し、同時に、第1・第2成
形用ノズル66,67に流す電流を停止することで、ゲ
ート66a,67aを閉じる(第4工程)。この時点
で、2つの分割体2,3と第1・第2成形用ノズル6
6,67内の溶融樹脂とが分断される。成形用ランナ6
4の出口、すなわち、第1・第2成形用ノズル66,6
7の出口にゲート66a,67aを設けたので、途中に
凝固した残滓樹脂が溜まらない。このため、残滓を除去
する工程は必要ない。なお、射出ノズル25aからの樹
脂射出を中断しているので、第1・第2溶着用ノズル6
8,69内に射出圧が掛らない。このため、溶融樹脂は
第1・第2溶着用ノズル68,69から漏出しない。
【0037】(5)次に、図14のように、上下の成形
用キャビティ31,32うち、固定型17の雌側成形面
42及び可動型18の雌側成形面56に、それぞれ分割
体2,3を付けたままの状態で、可動型18を矢印の
如く後退させて型開きする(第5工程)。
【0038】(6)次に、図15のように、雌側成形面
42,56に付いた分割体同士2,3が対向するよう
に、固定型17に対して可動型13を第2シリンダ21
で上昇、すなわち、矢印の如く固定型17のパーティ
ング面41に対して平行移動させる(第6工程)。
【0039】(7)次に矢印の如く、可動型18を前
進させて、再び型閉めする(第7工程)。型閉め姿は図
16に示す通りであり、対向した2つの分割体2,3は
突合せられる。可動型18が上昇しているので、樹脂封
止手段68b,69b(この図では一方のみ示す。)は
固定型17よりも上部位置にあり、固定型17に衝突す
る虞れはない。
【0040】(8)次に、図17(a),(b)のよう
に、射出ノズル25aから溶融樹脂を射出して、射出ノ
ズル25a→溶着用ランナ65→第1・第2溶着用ノズ
ル68,69→ループ状ランナ62→ゲート部45…の
経路で溶着用キャビティ61に充填する。このように、
2つの分割体2,3の突合せ部分の外周縁に溶融樹脂を
射出して、2つの分割体2,3を互いに溶着して中空成
形体1にする(第8工程)。
【0041】(9)図18において、可動型18の雌側
成形面56に中空成形体1を付けた状態で、可動型18
を矢印の如く後退させて、再び型を開く(第9工
程)。
【0042】(10)最後に、図19において、払出し
ロッド22を矢印の如く突出し、雌側成形面56から
中空成形品1を払い出して(第10工程)、再び上記図
11の状態に戻る。ここで払い出された中空成形品1
は、上記図1(a)に示す姿になる。このようにして、
次の中空成形品1の成形工程に移行する。そして、図1
1〜図19に示す第1〜第10工程からなる一連の成形
工程を1成形サイクルとし、繰返して中空成形品1を連
続的に生産する。
【0043】なお、上記発明の実施の形態において、中
空成形体1は、2つの分割体2,3の突合せ部分を、溶
融樹脂で互いに溶着することによって形成した、中空断
面体であることを特徴とし、図1に示す形状に限定する
ものではない。中空成形装置10は、図2に示す水平配
置の構成に限定するものではなく、例えば、固定型17
を下位置、可動型18を上位置にした構成でもよい。溶
着用キャビティ61の形状や大きさは、2つの分割体
2,3の突合せ部分を溶着するための溶融樹脂を、充填
可能なものであればよい。ループ状ランナ62の形状や
大きさは、溶着用キャビティ61に充填するための溶融
樹脂を、複数のゲート部45…を介して均等に流すこと
が可能なものであればよい。
【0044】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1記載の発明は、溶着用キャビティを成形
用キャビティの外周縁に隣接して設けたので、溶着用キ
ャビティの大きさを、分割体の肉厚に影響されることな
く、自由に設定することができる。このため、溶着用キ
ャビティの大きさを適切に設定することができる。従っ
て、溶着用キャビティの全周にわたって溶融樹脂が充填
できるので、2つの分割体の突合せ部分を、均一に且つ
十分に溶着することができる。その結果、溶着強度が高
まり、シール性も高まる。
【0045】請求項2記載の発明は、成形用キャビティ
において、成形用キャビティに一端が至る型合面を、金
型のパーティング面と平行にしたので、型閉めした際に
型合面を密着でき、バリは生じないか、極めて微小です
む。また、型合面が金型のパーティング面と平行なの
で、バリ差し方向もパーティング面と平行になる。従っ
て、分割体の突合せ部分を溶着するために、溶着用キャ
ビティへ溶融樹脂を充填する際に、バリが充填を阻害す
ることはなく、また、バリが溶融樹脂に混在して、突合
せ部分の溶着を阻害する虞れもない。その結果、2つの
分割体の突合せ部分を、均一に且つ十分に溶着すること
ができるので、溶着強度がより一層高まり、シール性も
高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金型及び製造方法によって得た中
空成形品の構成図
【図2】本発明に係る中空体成形装置の断面図
【図3】本発明に係る金型の断面図
【図4】本発明に係る成形用・溶着用キャビティの構成
図兼作用図
【図5】本発明に係るランナの概要図
【図6】図3の6−6線断面図
【図7】図3の7−7線断面図
【図8】本発明に係る固定型及び可動型の各パーティン
グ面を示す展開図
【図9】本発明に係る第1・第2成形用ノズルの断面図
【図10】本発明に係る第1成形用ノズルの樹脂封止手
段の作用図
【図11】本発明に係る中空体製造方法の説明図(型開
きした状態)
【図12】本発明に係る中空体製造方法の説明図(型を
閉じた状態)
【図13】本発明に係る中空体製造方法の説明図(成形
用キャビティに樹脂を充填した状態)
【図14】本発明に係る中空体製造方法の説明図(一
旦、型開きした状態)
【図15】本発明に係る中空体製造方法の説明図(可動
型を上方へ移動した状態)
【図16】本発明に係る中空体製造方法の説明図(再
び、型を閉じた状態)
【図17】本発明に係る中空体製造方法の説明図(溶着
用キャビティに樹脂を充填した状態)
【図18】本発明に係る中空体製造方法の説明図(再
び、開きした状態)
【図19】本発明に係る中空体製造方法の説明図(型か
ら中空成形品を払い出した状態)
【図20】従来の分割体の成形方法の説明図
【符号の説明】
1…中空成形体、2…右側分割体、3…左側分割体、4
…ランナ内樹脂、5…ゲート内樹脂、10…中空体成形
装置、17…固定型、18…可動型、19…金型、25
…射出機、25a…射出ノズル、31,32…キャビテ
ィ(上下の成形用キャビティ)、41,51…パーティ
ング面、42,56…雌側成形面、43,57…凹状
部、47,53…凸状部、43a,47a,53a,5
7a…型合面、61…溶着用キャビティ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 賢一 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 江波戸 穣 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定型と可動型とからなる金型内に溶融
    樹脂を射出して2つの分割体を成形した後、可動型をパ
    ーティング面と平行に移動し、この後、2つの分割体同
    士を突合せ、その突合せ部分の外周縁を更に溶融樹脂で
    互いに溶着して中空成形品を得るのに用いる中空体成形
    用金型において、前記金型は、パーティング面に沿って
    互いに離れた所に設けた2つの分割体を成形するための
    成形用キャビティと、前記2つの分割体の突合せ部分の
    外周縁を溶着するための溶着用キャビティとを備え、こ
    の溶着用キャビティを前記成形用キャビティの外周縁に
    隣接して設けたことを特徴とする中空体成形用金型。
  2. 【請求項2】 前記成形用キャビティにおいて、成形用
    キャビティに一端が至る型合面を、金型のパーティング
    面と平行に設け、バリ差し方向をパーティング面と平行
    にしたことを特徴とする請求項1記載の中空体成形用金
    型。
JP5973696A 1996-03-15 1996-03-15 中空体成形用金型 Pending JPH09248843A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004276530A (ja) * 2003-03-18 2004-10-07 Denso Corp 中空成形品の成形方法およびそれに用いられる成形用金型
JP2005001115A (ja) * 2003-06-09 2005-01-06 Japan Steel Works Ltd:The 合成樹脂製中空体とその製造方法及びその金型
JP2007250139A (ja) * 2006-03-20 2007-09-27 Hitachi Maxell Ltd テープ用リール及びその製造方法

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JP2005001115A (ja) * 2003-06-09 2005-01-06 Japan Steel Works Ltd:The 合成樹脂製中空体とその製造方法及びその金型
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