JPH09248062A - 自動接木システムにおける苗木の退避方法及び装置 - Google Patents

自動接木システムにおける苗木の退避方法及び装置

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JPH09248062A
JPH09248062A JP8087260A JP8726096A JPH09248062A JP H09248062 A JPH09248062 A JP H09248062A JP 8087260 A JP8087260 A JP 8087260A JP 8726096 A JP8726096 A JP 8726096A JP H09248062 A JPH09248062 A JP H09248062A
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seedling
sapling
retracting
grafting
grafted
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JP8087260A
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Tadahiro Iida
忠広 飯田
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Daiichi Seramo Kk
Takii Shubyo KK
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Seramo Kk
Takii Shubyo KK
Citizen Watch Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接木の対象となる苗木に隣接する苗木を、接
木を行なうための作業領域から傷付けることなく容易に
退避させることができ、苗木の損傷及び装置の故障を確
実に防止することができるようにする。 【解決手段】 穂木となる苗木から切離した子葉部を、
子葉部を切除した台木となる苗木に接合させて苗木の接
木を行なう自動接木システムにおける苗木の退避装置で
あって、開閉自在な苗木の位置決め手段のアーム体31
3,314の両側に設けられ、退避させるべき前記苗木
を、接木の対象となる前記苗木の反対側に押して、前記
接木を行なうための作業領域から退避させる退避手段1
1,12を備えた構成としてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穂木となる苗木か
ら切離した子葉部を、子葉部を切除した台木となる苗木
に接合させて苗木の接木を行なう自動接木システムにお
ける苗木の退避方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年における野菜,果樹等の生産にあっ
ては、冷害,病害虫等に対する抵抗力を強めると同時
に、味の向上及び生産量の増大を図るため、これら優れ
た性質を個々に備えた品種のものを接木する技術が採用
されている。従来採用されている接木技術としては、第
一に、クリップあるいはチューブを用いて台木と穂木の
外周を把持して接木する特開平2−190118号にお
けるような方法、第二に、接着剤を用いて台木と穂木を
直接接着する方法、第三に、接木ピンによって台木と穂
木の切断面を接合させて接木する方法がある。
【0003】このような台木と穂木の接木を行なうため
の作業、すなわち、台木及び穂木の子葉部の切断,これ
ら子葉部の移送,穂木から切離した子葉部と台木の接合
は、通常、苗木の自動接木システムにおける作業ヘッド
によって自動かつ連続的に行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の自動接木システムでは、前記作業ヘッドの接木作業
時において、接木の対象となる前記苗木に隣接する苗木
を、前記接木を行なうための作業領域から何ら退避させ
るものではなかった。このため、前記作業ヘッドを前記
作業領域において下降させたとき、前記作業ヘッドが、
接木の対象となる前記苗木に隣接する苗木に引掛かり、
穂木となる苗木の子葉部が破けたり、台木となる苗木の
茎が折れてしまうことがあった。特に、接木の対象とな
る前記苗木に隣接する苗木が接木の終了したものである
場合は、せっかく接木した穂木が台木から外れてしまう
という問題があった。
【0005】また、前記作業ヘッドによる接木作業は、
接木の対象となる前記苗木を位置決め手段によって位置
決めした状態で行なっていた。しかし、接木の対象とな
る前記苗木に隣接する苗木を、前記作業領域から退避さ
せずに位置決めすると、前記位置決め手段が、接木の対
象となる前記苗木に隣接する苗木を巻き込んで故障して
しまうという問題もあった。
【0006】このような事情から、特開平7−1078
58号では、台木側の位置決め手段を形成する一対のア
ーム体のうち、台木ラインの下流側に位置するアーム体
に、接木の終了した苗木の子葉部を前記作業領域から退
避させるための苗避け板を設けた自動接木システムが提
案されていた。このような構成によれば、接木の対象と
なる台木と、接木の終了した苗木との間に、前記板部材
を介在させることによって、接木の終了した前記苗木の
子葉部を前記作業領域から完全に遮断することができ
る。
【0007】しかし、前記苗避け板が、前記苗木を前記
作業領域から完全に遮断するような大きなものであった
ため、前記苗避け板を接木の対象となる台木と、接木の
終了した苗木との間に挿入させるとき、前記苗避け板と
前記作業領域に干渉する子葉部とが接触してしまい、接
木の終了した前記苗木の子葉部を傷付けたり、接木の終
了した前記苗木から穂木が外れたりしてしまうという問
題があった。
【0008】また、この自動接木システムは、穂木から
切離した子葉部と台木を接合する作業における前記苗木
の退避のみを対象としており、台木となる苗木から不要
な子葉部を切除する作業、及び、苗木から穂木となる子
葉部を切除する作業において、接木の対象となる前記苗
木に隣接する苗木を、前記作業領域から退避させること
は考慮されていなかった。
【0009】本発明は、上記問題点にかんがみてなされ
たものであり、接木の対象となる苗木に隣接する苗木
を、接木を行なうための作業領域から傷付けることなく
容易に退避させることができ、苗木の損傷及び装置の故
障を確実に防止することができる自動接木システムにお
ける苗木の退避方法及び装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の自動接木システムにおける苗木の退
避方法は、穂木となる苗木から切離した子葉部を、子葉
部を切除した台木となる苗木に接合させて苗木の接木を
行なう自動接木システムにおける苗木の退避方法であっ
て、接木の対象となる苗木を位置決め手段により位置決
めしたとき、この苗木の両側又は片側に位置する苗木
を、前記接木を行なうための作業領域から退避させるよ
うにしてある。
【0011】また、請求項2記載の本発明は、退避させ
るべき前記苗木を、接木の対象となる前記苗木の反対側
に押し又は引いて、前記接木を行なうための作業領域か
ら退避させるようにしてある。
【0012】また、請求項3記載の本発明は、退避させ
るべき前記苗木が接木の終了したものである場合、この
苗木の接木した部位より下の茎部分を、接木の対象とな
る前記苗木の反対側に押し又は引いて、前記接木を行な
うための作業領域から退避させるようにしてある。
【0013】上記目的を達成するために、請求項4記載
の自動接木システムにおける苗木の退避装置は、穂木と
なる苗木から切離した子葉部を、子葉部を切除した台木
となる苗木に接合させて苗木の接木を行なう自動接木シ
ステムにおける苗木の退避装置であって、開閉自在な苗
木の位置決め手段の両側又は片側に設けられ、退避させ
るべき前記苗木を、接木の対象となる前記苗木の反対側
に押し又は引いて、前記接木を行なうための作業領域か
ら退避させる退避手段を備えた構成としてある。
【0014】また、請求項5記載の本発明は、前記退避
手段が、前記位置決め手段が閉じたときに開いて、接木
の対象となる苗木の両側又は片側に位置する苗木を、前
記接木を行なうための作業領域から退避させる構成とし
てある。
【0015】また、請求項6記載の本発明は、前記退避
手段が、接木の対象となる苗木の茎側方から進入し、該
苗木から離れる方向に移動する構成としてある。
【0016】また、請求項7記載の本発明は、前記退避
手段を駆動させる動力源を、前記位置決め手段の駆動源
と同一とした構成としてあり、請求項8記載の本発明
は、前記退避手段を駆動させる動力源を、前記位置決め
手段の駆動源と別個に設けた駆動手段とした構成として
ある。
【0017】また、請求項9記載の本発明は、前記自動
接木システムが複数の前記苗木を行列状に配設して接木
を行なう場合、前記退避手段の全長を、行列状に配設さ
れた前記苗木の一行分の長さ以上とした構成としてあ
り、請求項10記載の本発明は、前記退避手段が、鉤部
を有するとともに、この鉤部を垂直にした状態で退避さ
せるべき苗木の接木の対象となる苗木と反対側から進入
し、その後、前記鉤部を水平にして前記退避させるべき
苗木に引掛け、接木の対象となる前記苗木から離れる方
向に移動する構成としてある。
【0018】上記目的を達成するために、請求項11記
載の自動接木システムにおける苗木の退避装置は、穂木
となる苗木から切離した子葉部を、子葉部を切除した台
木となる苗木に接合させて苗木の接木を行なう自動接木
システムにおける苗木の退避装置であって、前記作業領
域における子葉部の切断,子葉部の接合及び子葉部の移
送を行なう作業ヘッドと、この作業ヘッドの片側又は両
側に設けられ、前記作業ヘッドが接木の対象となる苗木
に接近したとき、この苗木の片側又は両側に位置する苗
木を、接木の対象となる前記苗木の反対側に押して、前
記接木を行なうための作業領域から退避させる退避手段
とを備えた構成としてある。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の自動接木システム
における苗木の退避方法及び装置の実施形態について、
図面を参照しつつ説明する。まず、本発明の第一実施形
態に係る自動接木システムにおける苗木の退避方法及び
装置について説明する。
【0020】図1は本発明の第一実施形態に係る苗木の
退避装置を適用した自動接木システムの平面図であり、
また、図2は上記苗木の退避装置を設けた位置決め手段
の平面図である。図3は上記苗木の退避装置の一部省略
斜視図である。
【0021】ここで、本実施形態の苗木の退避装置は、
開閉自在な苗木の位置決め手段の両側に、この位置決め
手段と駆動源が同一の退避手段を設けた構成としてあ
り、また、本実施形態の苗木の退避方法は、前記退避手
段により、接木の対象となる苗木の両側に位置する苗木
を押して、前記接木を行なうための作業領域から退避さ
せるようにしてある。さらに、本実施形態における自動
接木システムは、複数の前記苗木を行列状に配設して接
木を行なう構成としてある。
【0022】まず、本実施形態に係る苗木の退避装置を
適用した自動接木システムの概略について説明する。
【0023】この自動接木システムは、図1に示すよう
に、台木ポット111と穂木ポット121を行列状に配
置してある台木トレイ110と穂木トレイ120を固定
配置し、それぞれの片側には台木子葉部移送手段210
及び穂木子葉部移送手段220が配置してある。
【0024】これら台木子葉部移送手段210及び穂木
子葉部移送手段220は、それぞれのトレイ110,1
20と平行に配置した移動路230と、この移動路23
0に沿ってポット111,121の列と列との間隔と同
じピッチで移動する移動台211,221と、この移動
台211,221に載置されトレイ110,120に向
かって進退する移動台212,222と、この移動台2
12,222に上下動かつ回動自在に取り付けた作業ヘ
ッド213,223(図6〜図8参照)とを有してい
る。
【0025】なお、台木子葉部移送手段210には、図
示しない接合部材移送手段が併設してある。この接合部
材移送手段は、穂木となる苗木から切離した子葉部を、
子葉部を切除した台木に接合するための接合部材、例え
ば、接合ピン,接着剤,クリップ及びチューブ等を子葉
部を切除した前記台木に供給する構成となっている。
【0026】また、台木トレイ110と穂木トレイ12
0の台木子葉部移送手段210及び穂木子葉部移送手段
220の反対側には、台木位置決め手段310と穂木位
置決め手段320が配置してある。これら台木位置決め
手段310と穂木位置決め手段320は、それぞれトレ
イと平行に配置した移動路311,321に沿って、該
トレイに収納してあるポット111,121の列と列と
の間隔と同じピッチで移動する移動台312,322
と、この移動台312,322に載置されトレイ11
0,120の台木及び穂木作業位置に向かって進退する
一対のアーム体313,314及び323,324とを
有している。なお、台木位置決め手段310と穂木位置
決め手段320は、その配置状態が異なるのみで同じ構
成となっているので、穂木位置決め手段320の具体的
構造の説明は省略する。
【0027】図2に示すように、一対のアーム体31
3,314には、それぞれ対向する側にほぼV字形のポ
ケット313a,314aが形成してある。このポケッ
ト313a,314aは、台木ポット111の一行中の
ポット数と同じであり、その間隔も一行中のポットの間
隔と同じになっている。また、片側のアーム体313に
は、各ポケット313aに対応する複数の回転自在なカ
ッタ313bが設けてある。
【0028】さらに、一対のアーム体313,314の
縦断面形状は、図6〜図8に示すように、一側のアーム
体313は三本爪になっており、他側のアーム体314
は一側のアーム体313の三本爪の空間に係入する二本
爪となっている。
【0029】このような自動接木システムでは、次の工
程によって台木と穂木の接木が行なわれる。 (1) 台木及び穂木位置決め手段301,320をそれぞ
れの作業領域に移動させ、接木の対象となる台木及び穂
木をそれぞれの作業領域で位置決めする工程 (2) 台木子葉部移送手段210,穂木子葉部移送手段2
20をそれぞれの作業領域に移動させ、位置決めされた
台木及び穂木の子葉部を作業ヘッド213,223(図
6〜図8参照)に把持させる工程 (3) これら台木及び穂木の子葉部を切断する工程 (4) 台木子葉部移送手段210を台木作業領域から移動
路230の端部手前まで移動させ、作業ヘッド213に
把持させた子葉部を受け皿400に排出する工程 (5) 台木子葉部移送手段210をさらに移動路230の
端部まで移動させ、図示しない接合部材補充手段から前
記接合部材移送手段に接合部材を補充する工程 (6) 台木子葉部移送手段210を台木作業領域に移動さ
せ、補充した接合部材を台木の茎の切断面に前記接合部
材を供給する工程 (7) 台木子葉部移送手段210を台木作業領域から移動
路230の端部側まで移動させ、待機状態にする工程 (8) 穂木子葉部移送手段220を台木作業領域に移動さ
せ、作業ヘッド223に把持させた子葉部(穂木)を台
木に接木する工程
【0030】次に、本実施形態に係る苗木の退避装置に
ついて、図2及び図3を参照しつつ説明する。図3は本
実施形態に係る苗木の退避装置の一部省略斜視図であ
る。
【0031】なお、本実施形態の苗木の退避装置10
は、上述した台木位置決め手段310と穂木位置決め手
段320にそれぞれ付設けてあり、同じ構成となってい
る。したがって、穂木位置決め手段320に設けた苗木
の退避装置10についての具体的説明は省略する。
【0032】図2及び図3において、退避装置10は、
対になる逆L状の退避手段11とL状の退避手段12に
よって形成してある。逆L状の退避手段11は、アーム
体313の底部に収納してあり、このアーム体313の
反対側に位置するアーム体314の底面にねじで固定し
てある。また、L状の退避手段12は、アーム体314
の底部に収納してあり、このアーム体314の反対側に
位置するアーム体313の底面にねじで固定してある。
【0033】したがって、各アーム体313,314が
開いた状態になると、各退避手段11,12は閉じた状
態となって各アーム体313,314の底部に収納され
る。また、各アーム体313,314が閉じた状態にな
ると、各退避手段11,12は開いた状態となって各ア
ーム体313,314の底部から外側に移動する。
【0034】ここで、退避手段11,12の長尺部11
a,12aの全長は、台木トレイ110上に行列状に配
設した台木ポット111一行分の長さより長くしてあ
り、退避手段11,12が開いた状態となったとき、長
尺部11a,12aが一行分の台木の全部に当接するよ
うにしてある。また、退避手段11,12を各アーム体
313,314の底部に取り付けてあるので、開いた状
態の退避手段11,12は、台木の茎の切断部位(接木
した部位)より下の部分に当接する。さらに、これら退
避手段11の短尺部11bと退避手段12の短尺部12
bをずらして取り付けることによって、退避手段11,
12が開閉したときに、互いの短尺部12a,12bが
干渉しないようにしてある。
【0035】次に、本実施形態に係る苗木の退避方法に
ついて、図4,図5,図6,図7及び図8を参照しつつ
説明する。図4(a),(b)及び図5(a),(b)
は、本実施形態に係る苗木の退避方法の一連の手順を示
す平面図である。また、図6,図7及び図8は、本実施
形態に係る苗木の退避方法の一連の手順を示す拡大図で
ある。
【0036】なお、本実施形態に係る苗木の退避方法
は、台木位置決め手段301と穂木位置決め手段320
のそれぞれに設けられた同じ構成の退避装置10,10
により、台木トレイ110側と穂木トレイ側120のそ
れぞれにおいて同じ手順で行なわれる。したがって、穂
木トレイ側120で行なわれる苗木の退避方法について
の具体的説明は省略する。
【0037】台木となる苗木から不要な子葉部を切除す
る場合、まず、台木位置決め手段310の各アーム体3
13,314を開いた状態にし、これらアーム体31
3,314の間に台木となる一行分の苗木2が位置する
ように、台木位置決め手段310を苗木2の茎側方から
台木作業領域に進入させる(図4(a))。このとき、
退避装置10を形成する各退避手段11,12は、それ
ぞれアーム体313,314の底部に収納された状態と
なる(図6)。
【0038】次いで、台木位置決め手段310の各アー
ム体313,314を閉じた状態にし、一行分の苗木2
を台木作業領域で位置決めする。すると、退避装置10
を形成する各退避手段11,12が開いた状態となり、
苗木2から離れる方向に移動する。これにより、開いた
状態となった各退避手段11,12が、苗木2の両側に
位置する苗木1,3の茎を押し、これら苗木1,3を台
木作業領域から退避させる(図4(b))。ここで、苗
木2の片側に位置する苗木1は、すでに、接木の終了し
たものであるが、退避手段11が苗木1の接木した部位
1aより下の茎部分に当接するので、苗木1の穂木が台
木から外れてしまうようなことはない(図7)。
【0039】その後、台木作業領域における、台木位置
決め手段310による苗木2の位置決め状態と、退避装
置10による苗木1,3の退避状態が維持される。そし
て、台木子葉部移送手段210が台木作業領域の上方に
移動し、作業ヘッド213を下降させて位置決めされた
苗木2の子葉部を把持させる(図7)。次いで、台木位
置決め手段310のアーム体313に設けたカッタ31
3bにより苗木2の子葉部が切断され、苗木2から切断
した子葉部の排出作業が行なわれる(図5(a))。
【0040】その後も、台木作業領域における、台木位
置決め手段310による苗木2の位置決め状態と、退避
装置10による苗木1,3の退避状態が維持される(図
5(a))。そして、作業ヘッド223に図示しない苗
木から切離した子葉部(穂木)を把持させた穂木子葉部
移送手段220が、台木作業領域の上方に移動し、作業
ヘッド223に前記子葉部(穂木)と、子葉部を切除し
た苗木(台木)2との接木を行なわせる(図5(b),
図8)。
【0041】このような本実施形態に係る自動接木シス
テムにおける苗木の退避方法及び装置によれば、接木の
対象となる苗木2を位置決め手段310,320により
位置決めしたとき、この苗木2の両側に位置する苗木
1,3を、作業領域から傷付けることなく退避させるこ
とができ、苗木の損傷及び装置の故障を確実に防止する
ことができる。
【0042】また、退避させるべき苗木1が接木の終了
したものであっても、開いた状態の退避手段11,12
が、苗木1の茎の切断部位(接木した部位)1aより下
の部分に当接して苗木1を退避させるので、苗木1の穂
木が台木から外れてしまうようなことはない。
【0043】さらに、退避手段11,12の開閉を、位
置決め手段310,320の開閉動作を利用して行なわ
せているので、簡単な構成によって苗木を作業領域から
退避させることができる。
【0044】またさらに、退避手段11,12の全長
を、ポット111,121一行分の長さより長くしてあ
るので、一行分の苗木を同時に作業領域から退避させる
ことができる。
【0045】なお、図9(a),(b)に示すように、
台木となる苗木から不要な子葉部が切除された状態で供
給される構成の自動接木装置では、位置決め手段310
の片側のみに退避手段11を設け、接木の対象となる苗
木2の片側の苗木1を作業領域から退避させる構成とし
てもよい。
【0046】次に、本発明の第二実施形態に係る自動接
木システムにおける苗木の退避装置について、図10
(a),(b)を参照しつつ説明する。図10は、本発
明の第二実施形態に係る自動接木システムにおける苗木
の退避装置を示すものであり、同図(a)は斜視図、同
図(b)は動作状態を示す背面図である。
【0047】本実施形態の退避装置20は、板状部材を
90°曲折して垂直部と水平部を形成した退避手段2
1,22を、位置決め手段310(320)の両側に回
動自在に取り付け、これら退避手段21,22を、位置
決め手段310と別個の駆動源23によって開閉させる
構成としてある。
【0048】このような構成によれば、位置決め手段3
10と別体の駆動源23によって退避手段21,22を
開閉させる構成としてあるので、位置決め手段310の
開閉範囲にかかわらず、退避手段21,22の開閉範囲
を決定することができ、苗木の間隔に応じて退避手段2
1,22の開き具合を自由に調整することができる。ま
た、位置決め手段310と退避装置20をそれぞれ独立
して開閉させることができる。
【0049】次に、本発明の第三実施形態に係る自動接
木システムにおける苗木の退避装置について、図11
(a),(b)を参照しつつ説明する。図11は、本発
明の第三実施形態に係る自動接木システムにおける苗木
の退避装置を示すものであり、同図(a)は斜視図、同
図(b)は動作状態を示す背面図である。
【0050】本実施形態は、上述した第二実施形態の退
避装置20の変形例であり、具体的には、前記退避手段
21,22を上下反転させるとともに、位置決め手段3
10(320)より上方に配設することによって、これ
ら退避手段21,22と位置決め手段310とが干渉し
ないような構成としてある。また、上記第二実施形態と
同様、位置決め手段310と別体の駆動源23によって
退避手段21,22を開閉させる構成としてある。
【0051】このような構成からなる第三実施形態の退
避装置20によれば、退避手段21,22のすべての動
作を位置決め手段310と完全に独立させることがで
き、例えば、台木(穂木)作業領域への退避手段21,
22の進入動作を、位置決め手段310の進入動作と独
立して行なうことができる。したがって、退避手段2
1,22によって、接木の対象となる苗木2の両側に位
置する苗木1,3(図4,図5参照)を作業領域から退
避させた後、該作業領域に位置決め手段310を進入さ
せることもでき、位置決め手段310の進入時における
苗木1,3の損傷を確実かつ容易に防止することができ
る。
【0052】次に、本発明の第四実施形態に係る自動接
木システムにおける苗木の退避装置について、図12
(a),(b)及び図13(a),(b)を参照しつつ
説明する。図12(a),(b)は本発明の第三実施形
態に係る自動接木システムにおける苗木の退避装置の一
連の動作を示す側面拡大図である。また、図13
(a),(b)は上記苗木の退避装置の一連の動作を示
す背面拡大図である。
【0053】本実施形態の退避装置30は、図12
(a)及び図13(a)に示すように、棒状の退避手段
31,32に、退避させるべき苗木1,3にそれぞれ対
応する複数の鉤部31a,32aを形成した構成として
ある。
【0054】このような構成からなる本実施形態の退避
装置30では、まず、鉤部31a,32aを垂直状態に
した退避手段31,32を、退避させるべき苗木1,3
の接木の対象となる苗木2の反対側から進入させる(図
12(a))。次いで、各鉤部31a,32aが各苗木
1,3の間に対応したとき、退避手段31,32を約9
0°回動させて鉤部31a,32aを水平状態にし、各
苗木1,3の間に各鉤部31a,32aを介在させる
(図13(a))。そして、各鉤部31a,32aが各
苗木1,3の茎に当接するまで、退避手段31,32を
進入させる(図12(b))。その後、退避手段31,
32を開いた状態にして鉤部31a,32aを各苗木
1,3の茎に引掛け、接木の対象となる苗木2から離れ
る方向に移動させる。これにより、苗木1,3が接木の
作業領域から退避させられる(図13(b))。
【0055】このような構成からなる本実施形態の退避
装置30によれば、位置決め手段等の装置の構造上、あ
るいは、苗木が密着して植え付けられているなどの理由
から、接木の対象となる苗木2の両側の空間に退避手段
を挿入できない場合でも、苗木2の両側に位置する苗木
1,3を作業領域から退避させることができる。
【0056】次に、本発明の第五実施形態に係る自動接
木システムにおける苗木の退避装置について、図14
(a),(b),(c)及び図15を参照しつつ説明す
る。図14は、本発明の第五実施形態に係る自動接木シ
ステムにおける苗木の退避装置を示すものであり、同図
(a)は底面図、同図(b)は側面図、同図(c)は正
面図である。また、図15は、上記苗木の退避装置の動
作を示す説明図である。
【0057】本実施形態の苗木の退避装置は、図14
(a),(b),(c)に示すように、シングルヘッド
タイプの自動接木システムに対応するものであり、シン
グルヘッド41の一壁面に逆T字状の棒状退避手段42
を設けた構成としてある。この棒状退避手段42には苗
木との当接部42aが設けてあり、この当接部42aの
両側を、ヘッド側に曲折することによってガイド部42
b,42bを形成してある。このガイド部42b,42
bによって、退避させるべき苗木を確実に当接部42a
に誘導する。
【0058】次に、本実施形態の苗木の退避装置の動作
について説明する。図15に示すように、穂木と台木は
互いに逆方向に移送されており、作業領域において穂木
側と台木側を平行移動するシングルヘッド41により穂
木の切断及び穂木と台木の接木が行なわれる。シングル
ヘッド41が穂木4aを切断するために穂木側に平行移
動すると、次に切断される穂木4bが棒状退避手段42
の当接部42aに当接し、作業領域から退避される。次
いで、シングルヘッド41が穂木4aを台木5に接木す
るために台木側に平行移動すると、すでに接木の終了し
た苗木6が棒状退避手段42の当接部42aに当接し、
作業領域から退避される。
【0059】このような本実施形態の苗木の退避装置に
よれば、シングルヘッドタイプの自動接木システムにお
いて、苗木を、作業領域から傷付けることなく退避させ
ることができ、苗木の損傷及び装置の故障を確実に防止
することができる。
【0060】
【発明の効果】以上のように、本実施形態の苗木の退避
方法及び装置によれば、接木の対象となる苗木に隣接す
る苗木を、接木を行なうための作業領域から傷付けるこ
となく容易に退避させることができ、苗木の損傷及び装
置の故障を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る苗木の退避装置を
適用した自動接木システムの平面図である。
【図2】上記苗木の退避装置を設けた位置決め手段の平
面図である。
【図3】上記苗木の退避装置の一部省略斜視図である。
【図4】同図(a),(b)は、本実施形態に係る苗木
の退避方法の一連の手順を示す平面図である。
【図5】同図(a),(b)は、本実施形態に係る苗木
の退避方法の一連の手順を示す平面図である。
【図6】本実施形態に係る苗木の退避方法の一連の手順
を示す拡大図である。
【図7】本実施形態に係る苗木の退避方法の一連の手順
を示す拡大図である。
【図8】本実施形態に係る苗木の退避方法の一連の手順
を示す拡大図である。
【図9】同図(a),(b)は本実施形態に係る苗木の
退避装置の変形例を示す平面図である。
【図10】本発明の第二実施形態に係る自動接木システ
ムにおける苗木の退避装置を示すものであり、同図
(a)は斜視図、同図(b)は動作状態を示す背面図で
ある。
【図11】本発明の第三実施形態に係る自動接木システ
ムにおける苗木の退避装置を示すものであり、同図
(a)は斜視図、同図(b)は動作状態を示す背面図で
ある。
【図12】同図(a),(b)は本発明の第四実施形態
に係る自動接木システムにおける苗木の退避装置の一連
の動作を示す側面拡大図である。
【図13】同図(a),(b)は上記苗木の退避装置の
一連の動作を示す背面拡大図である。
【図14】本発明の第五実施形態に係る自動接木システ
ムにおける苗木の退避装置を示すものであり、同図
(a)は底面図、同図(b)は側面図、同図(c)は正
面図である。
【図15】上記苗木の退避装置の動作を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1,2,3 苗木 10,20,30 退避装置 11,12,21,22,31,32 退避手段 23 駆動手段 310 台木位置決め手段 320 穂木位置決め手段

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穂木となる苗木から切離した子葉部を、
    子葉部を切除した台木となる苗木に接合させて苗木の接
    木を行なう自動接木システムにおける苗木の退避方法で
    あって、 接木の対象となる苗木を位置決め手段により位置決めし
    たとき、この苗木の両側又は片側に位置する苗木を、前
    記接木を行なうための作業領域から退避させることを特
    徴とする自動接木システムにおける苗木の退避方法。
  2. 【請求項2】 退避させるべき前記苗木を、接木の対象
    となる前記苗木の反対側に押し又は引いて、前記接木を
    行なうための作業領域から退避させる請求項1記載の自
    動接木システムにおける苗木の退避方法。
  3. 【請求項3】 退避させるべき前記苗木が接木の終了し
    たものである場合、この苗木の接木した部位より下の茎
    部分を、接木の対象となる前記苗木の反対側に押し又は
    引いて、前記接木を行なうための作業領域から退避させ
    る請求項1又は2記載の自動接木システムにおける苗木
    の退避方法。
  4. 【請求項4】 穂木となる苗木から切離した子葉部を、
    子葉部を切除した台木となる苗木に接合させて苗木の接
    木を行なう自動接木システムにおける苗木の退避装置で
    あって、 開閉自在な苗木の位置決め手段の両側又は片側に設けら
    れ、退避させるべき前記苗木を、接木の対象となる前記
    苗木の反対側に押し又は引いて、前記接木を行なうため
    の作業領域から退避させる退避手段を備えたことを特徴
    とする自動接木システムにおける苗木の退避装置。
  5. 【請求項5】 前記退避手段が、前記位置決め手段が閉
    じたときに開いて、接木の対象となる苗木の両側又は片
    側に位置する苗木を、前記接木を行なうための作業領域
    から退避させる請求項4記載の自動接木システムにおけ
    る苗木の退避装置。
  6. 【請求項6】 前記退避手段が、接木の対象となる苗木
    の茎側方から進入し、該苗木から離れる方向に移動する
    請求項4又は5記載の自動接木システムにおける苗木の
    退避装置。
  7. 【請求項7】 前記退避手段を駆動させる動力源が、前
    記位置決め手段の駆動源と同一である請求項4,5又は
    6記載の自動接木システムにおける苗木の退避装置。
  8. 【請求項8】 前記退避手段を駆動させる動力源が、前
    記位置決め手段の駆動源と別個に設けた駆動手段である
    請求項4,5又は6記載の自動接木システムにおける苗
    木の退避装置。
  9. 【請求項9】 前記自動接木システムが複数の前記苗木
    を行列状に配設して接木を行なう場合、前記退避手段の
    全長を、行列状に配設された前記苗木の一行分の長さ以
    上とした請求項4,5,6,7又は8記載の自動接木シ
    ステムにおける苗木の退避装置。
  10. 【請求項10】 前記退避手段が、鉤部を有するととも
    に、この鉤部を垂直にした状態で退避させるべき苗木の
    接木の対象となる苗木と反対側から進入し、その後、前
    記鉤部を水平にして前記退避させるべき苗木に引掛け、
    接木の対象となる前記苗木から離れる方向に移動する請
    求項3又は4記載の自動接木システムにおける苗木の退
    避装置。
  11. 【請求項11】 穂木となる苗木から切離した子葉部
    を、子葉部を切除した台木となる苗木に接合させて苗木
    の接木を行なう自動接木システムにおける苗木の退避装
    置であって、 前記作業領域における子葉部の切断,子葉部の接合及び
    子葉部の移送を行なう作業ヘッドと、 この作業ヘッドの片側又は両側に設けられ、前記作業ヘ
    ッドが接木の対象となる苗木に接近したとき、この苗木
    の片側又は両側に位置する苗木を、接木の対象となる前
    記苗木の反対側に押して、前記接木を行なうための作業
    領域から退避させる退避手段とを備えたことを特徴とす
    る自動接木システムにおける苗木の退避装置。
JP8087260A 1996-03-15 1996-03-15 自動接木システムにおける苗木の退避方法及び装置 Pending JPH09248062A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021112231A1 (ja) * 2019-12-05 2021-06-10 グランドグリーン株式会社 接木装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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