JPH09246476A - 半導体集積回路の電源線及びそのレイアウト方法 - Google Patents
半導体集積回路の電源線及びそのレイアウト方法Info
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- JPH09246476A JPH09246476A JP5715896A JP5715896A JPH09246476A JP H09246476 A JPH09246476 A JP H09246476A JP 5715896 A JP5715896 A JP 5715896A JP 5715896 A JP5715896 A JP 5715896A JP H09246476 A JPH09246476 A JP H09246476A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 特別なチップサイズの増大を招くことなく、
また、半導体集積回路の製造プロセスに何らの変更も必
要とせずに、I/Oバッファのスイッチングに起因する
ノイズを低減することができる半導体集積回路の電源線
及びそのレイアウト方法を提供する。 【解決手段】 半導体集積回路のチップ周辺に配置され
るI/Oバッファに電源を供給する電源線において、I
/Oバッファが配置されていないチップコーナー部分の
電源線領域に配置されるGND電源線102を構成する
メタル層と、このメタル層の下部に形成され、このメタ
ル層とは異なるVDD電源線101を構成する第1層メ
タル平行板104と、前記メタル層と第1層メタル平行
板104間、あるいは該第1層メタル平行板104とP
型半導体基板106間からなる平行平板コンデンサとを
設けるようにしたものである。
また、半導体集積回路の製造プロセスに何らの変更も必
要とせずに、I/Oバッファのスイッチングに起因する
ノイズを低減することができる半導体集積回路の電源線
及びそのレイアウト方法を提供する。 【解決手段】 半導体集積回路のチップ周辺に配置され
るI/Oバッファに電源を供給する電源線において、I
/Oバッファが配置されていないチップコーナー部分の
電源線領域に配置されるGND電源線102を構成する
メタル層と、このメタル層の下部に形成され、このメタ
ル層とは異なるVDD電源線101を構成する第1層メ
タル平行板104と、前記メタル層と第1層メタル平行
板104間、あるいは該第1層メタル平行板104とP
型半導体基板106間からなる平行平板コンデンサとを
設けるようにしたものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路に
おいて、I/Oバッファに電源を供給する電源線及びそ
のレイアウト方法に関するものである。
おいて、I/Oバッファに電源を供給する電源線及びそ
のレイアウト方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、従来の半導体集積回路のI/O
バッファに電源を供給する電源線は、図3に示すよう
に、I/Oバッファ103の上を、それぞれVDD電源
線101、GND電源線102が、配線メタルでLSI
チップ周囲をリング状に並行してレイアウトされてい
る。
バッファに電源を供給する電源線は、図3に示すよう
に、I/Oバッファ103の上を、それぞれVDD電源
線101、GND電源線102が、配線メタルでLSI
チップ周囲をリング状に並行してレイアウトされてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のレイアウトの電源線では、相対的にVDD電源
線とGND電源線間の容量が小さいために、大きなドラ
イブ能力を有する出力バッファ等が、多数同時スイッチ
ングをした場合などに、ノイズが生じ易いという問題が
あった。
た従来のレイアウトの電源線では、相対的にVDD電源
線とGND電源線間の容量が小さいために、大きなドラ
イブ能力を有する出力バッファ等が、多数同時スイッチ
ングをした場合などに、ノイズが生じ易いという問題が
あった。
【0004】図4は図3のB−B′線断面模式図であ
る。ここでは、半導体基板がP型の場合で説明する。一
般的に、基板106はGND電位に接続されるため、G
ND電源線102と基板106との間には、容量は存在
せず、VDD電源線101と基板106との間には、単
位面積当り、C1=ε・ε0 /dという容量が存在す
る。ここで、εは絶縁膜404の比誘電率、ε0 は真空
の誘電率、dは絶縁膜404の厚さであり、その値は通
常の半導体集積回路の場合、単位面積当り、数10
-5(pF/μm2 )程度である。
る。ここでは、半導体基板がP型の場合で説明する。一
般的に、基板106はGND電位に接続されるため、G
ND電源線102と基板106との間には、容量は存在
せず、VDD電源線101と基板106との間には、単
位面積当り、C1=ε・ε0 /dという容量が存在す
る。ここで、εは絶縁膜404の比誘電率、ε0 は真空
の誘電率、dは絶縁膜404の厚さであり、その値は通
常の半導体集積回路の場合、単位面積当り、数10
-5(pF/μm2 )程度である。
【0005】図5は電源線とI/Oバッファの接続関係
を示す図である。この図に示すように、半導体集積回路
中に構成されたI/Oバッファ、例えば入力バッファ5
01や出力バッファ502は、電源パッド503を通し
て外部電源504と接続されている。ところが一般的に
は、外部電源504と電源パッド503を互いに接続す
るパッケージのリードや、ボンディングワイヤが有する
インダクタンス505、および半導体集積回路上に形成
されるところの電源パッド503と、I/Oバッファ5
01、502を接続する電源線金属が有するインダクタ
ンス506のために、これらの電源線には、I/Oバッ
ファ501、502のスイッチングに起因するノイズが
発生する。
を示す図である。この図に示すように、半導体集積回路
中に構成されたI/Oバッファ、例えば入力バッファ5
01や出力バッファ502は、電源パッド503を通し
て外部電源504と接続されている。ところが一般的に
は、外部電源504と電源パッド503を互いに接続す
るパッケージのリードや、ボンディングワイヤが有する
インダクタンス505、および半導体集積回路上に形成
されるところの電源パッド503と、I/Oバッファ5
01、502を接続する電源線金属が有するインダクタ
ンス506のために、これらの電源線には、I/Oバッ
ファ501、502のスイッチングに起因するノイズが
発生する。
【0006】そのノイズの大きさは、VDD、GND電
源線間の容量が相対的に小さいほど大きくなり、結果と
して、ノイズの乗った電源線につながるI/Oバッファ
501,502には、遅延時間の変動が引き起こされた
り、あるいは、それらのバッファ501,502の出力
ノードにノイズが発生したりして、LSIの誤動作を生
じるといった問題があった。すなわち、I/Oバッファ
のスイッチングの結果、ある電流ΔIが、ある一定時間
Δtの間に流れると、ΔI/Δt=Q=CVで決まる電
圧Vがノイズとして誘起されるため、電源線の容量Cが
小さいほど、ノイズの大きさは大きくなる。
源線間の容量が相対的に小さいほど大きくなり、結果と
して、ノイズの乗った電源線につながるI/Oバッファ
501,502には、遅延時間の変動が引き起こされた
り、あるいは、それらのバッファ501,502の出力
ノードにノイズが発生したりして、LSIの誤動作を生
じるといった問題があった。すなわち、I/Oバッファ
のスイッチングの結果、ある電流ΔIが、ある一定時間
Δtの間に流れると、ΔI/Δt=Q=CVで決まる電
圧Vがノイズとして誘起されるため、電源線の容量Cが
小さいほど、ノイズの大きさは大きくなる。
【0007】本発明は、上記問題点を除去し、特別なチ
ップサイズの増大を招くことなく、また、半導体集積回
路の製造プロセスに何らの変更も必要とせずに、I/O
バッファのスイッチングに起因するノイズを低減するこ
とができる半導体集積回路の電源線及びそのレイアウト
方法を提供することを目的とする。
ップサイズの増大を招くことなく、また、半導体集積回
路の製造プロセスに何らの変更も必要とせずに、I/O
バッファのスイッチングに起因するノイズを低減するこ
とができる半導体集積回路の電源線及びそのレイアウト
方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 (1)半導体集積回路のチップ周辺に配置されるI/O
バッファに電源を供給する電源線において、I/Oバッ
ファが配置されていないチップコーナー部分の電源線領
域に配置されるGND電源線を構成するメタル層と、こ
のメタル層の下部に形成され、前記GND電源線を構成
するメタル層とは異なるVDD電源線を構成する第1層
メタル平行板と、前記メタル層と第1層メタル平行板
間、あるいはその第1層メタル平行板と半導体基板間か
らなる平行平板コンデンサとを設けるようにしたもので
ある。
成するために、 (1)半導体集積回路のチップ周辺に配置されるI/O
バッファに電源を供給する電源線において、I/Oバッ
ファが配置されていないチップコーナー部分の電源線領
域に配置されるGND電源線を構成するメタル層と、こ
のメタル層の下部に形成され、前記GND電源線を構成
するメタル層とは異なるVDD電源線を構成する第1層
メタル平行板と、前記メタル層と第1層メタル平行板
間、あるいはその第1層メタル平行板と半導体基板間か
らなる平行平板コンデンサとを設けるようにしたもので
ある。
【0009】(2)半導体集積回路のチップ周辺に配置
されるI/Oバッファに電源を供給する電源線のレイア
ウト方法において、I/Oバッファが配置されていない
チップコーナー部分の電源線領域に、GND電源線を構
成するメタル層を配置し、このメタル層の下部に、この
メタル層とは異なるVDD電源線を構成する第1層メタ
ル平行板を形成し、前記GND電源線を構成するメタル
層と第1層メタル平行板間、あるいはこの第1層メタル
平行板と半導体基板間からなる平行平板コンデンサを構
成し、前記VDD電源線とGND電源線間の容量を増加
させるようにしたものである。
されるI/Oバッファに電源を供給する電源線のレイア
ウト方法において、I/Oバッファが配置されていない
チップコーナー部分の電源線領域に、GND電源線を構
成するメタル層を配置し、このメタル層の下部に、この
メタル層とは異なるVDD電源線を構成する第1層メタ
ル平行板を形成し、前記GND電源線を構成するメタル
層と第1層メタル平行板間、あるいはこの第1層メタル
平行板と半導体基板間からなる平行平板コンデンサを構
成し、前記VDD電源線とGND電源線間の容量を増加
させるようにしたものである。
【0010】上記(1)又は(2)のように構成したの
で、チップコーナー部のI/Oバッファの存在しない領
域を利用して、追加のメタル層を形成し、VDD電源線
とGND電源線との間の容量を増加するようにしたの
で、特別なチップサイズの増大を招くことなく、また、
半導体集積回路の製造プロセスに何らの変更も必要とせ
ずに、I/Oバッファのスイッチングに起因するノイズ
を低減することができる。
で、チップコーナー部のI/Oバッファの存在しない領
域を利用して、追加のメタル層を形成し、VDD電源線
とGND電源線との間の容量を増加するようにしたの
で、特別なチップサイズの増大を招くことなく、また、
半導体集積回路の製造プロセスに何らの変更も必要とせ
ずに、I/Oバッファのスイッチングに起因するノイズ
を低減することができる。
【0011】(3)半導体集積回路のチップ周辺に配置
されるI/Oバッファに電源を供給する電源線におい
て、I/Oバッファが配置されていないチップコーナー
部分の電源線領域に配置されるGND電源線を構成する
メタル層と、このメタル層の下部に形成され、このメタ
ル層とは異なるVDD電源線を構成する第1層メタル平
行板と、前記チップコーナー部分の前記電源線領域下部
の半導体基板上に形成されるアクティブ領域と、前記V
DD電源線とGND電源線間に形成される容量と、前記
アクティブ領域と前記半導体基板間に形成されるPN接
合容量とを設けるようにしたものである。
されるI/Oバッファに電源を供給する電源線におい
て、I/Oバッファが配置されていないチップコーナー
部分の電源線領域に配置されるGND電源線を構成する
メタル層と、このメタル層の下部に形成され、このメタ
ル層とは異なるVDD電源線を構成する第1層メタル平
行板と、前記チップコーナー部分の前記電源線領域下部
の半導体基板上に形成されるアクティブ領域と、前記V
DD電源線とGND電源線間に形成される容量と、前記
アクティブ領域と前記半導体基板間に形成されるPN接
合容量とを設けるようにしたものである。
【0012】(4)半導体集積回路のチップ周辺に配置
されるI/Oバッファに電源を供給する電源線のレイア
ウト方法において、I/Oバッファが配置されていない
チップコーナー部分の電源線領域に、GND電源線を構
成するメタル層を配置し、このメタル層の下部に、この
メタル層とは異なるVDD電源線を構成する第1層メタ
ル平行板を形成し、前記チップコーナー部分の前記電源
線領域下部の半導体基板上にアクティブ領域を形成し、
前記VDD電源線とGND電源線間の容量を増加させる
とともに、前記アクティブ領域と前記半導体基板間にP
N接合容量を追加するようにしたものである。
されるI/Oバッファに電源を供給する電源線のレイア
ウト方法において、I/Oバッファが配置されていない
チップコーナー部分の電源線領域に、GND電源線を構
成するメタル層を配置し、このメタル層の下部に、この
メタル層とは異なるVDD電源線を構成する第1層メタ
ル平行板を形成し、前記チップコーナー部分の前記電源
線領域下部の半導体基板上にアクティブ領域を形成し、
前記VDD電源線とGND電源線間の容量を増加させる
とともに、前記アクティブ領域と前記半導体基板間にP
N接合容量を追加するようにしたものである。
【0013】上記(3)又は(4)のように構成したの
で、チップコーナー部のI/Oバッファの存在しない電
源線領域という限られたスペースでも、第1実施例以上
のVDD電源線とGND電源線との間の容量を付加する
ことができ、より一層のノイズの低減を図ることができ
る。
で、チップコーナー部のI/Oバッファの存在しない電
源線領域という限られたスペースでも、第1実施例以上
のVDD電源線とGND電源線との間の容量を付加する
ことができ、より一層のノイズの低減を図ることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の第1実
施例を示す電源線のレイアウト図であって、半導体集積
回路チップのコーナー部の電源線領域に、第1層メタル
平行板104を付加したものである。図2は図1のA−
A′線断面模式図である。
て図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の第1実
施例を示す電源線のレイアウト図であって、半導体集積
回路チップのコーナー部の電源線領域に、第1層メタル
平行板104を付加したものである。図2は図1のA−
A′線断面模式図である。
【0015】図1において、I/Oバッファ103に電
源を供給するリング状の電源線は、第2層メタル(図2
参照)を用いて、VDD電源線101およびGND電源
線102それぞれ並行してレイアウトされている。コー
ナー以外の場所には、一般的にI/Oバッファ103が
電源線の下に配置されているが、コーナー部分のI/O
バッファ103の存在しない領域に第1層メタル平行板
104を設置し、スルーホール105を介して、第2層
メタルからなるVDD電源線101と電気的に接続した
ものである。
源を供給するリング状の電源線は、第2層メタル(図2
参照)を用いて、VDD電源線101およびGND電源
線102それぞれ並行してレイアウトされている。コー
ナー以外の場所には、一般的にI/Oバッファ103が
電源線の下に配置されているが、コーナー部分のI/O
バッファ103の存在しない領域に第1層メタル平行板
104を設置し、スルーホール105を介して、第2層
メタルからなるVDD電源線101と電気的に接続した
ものである。
【0016】図2に示すように、新しく追加された第1
層メタル平行板104はスルーホール105を介して、
VDD電源線101と電気的に接続しているため、VD
Dレベルにバイアスされており、対向するGND電源線
102、およびP型半導体基板106との間に、それぞ
れメタル平行板容量C2,C3が形成される。ここで、
従来例と比べて本発明の場合、どの程度容量が追加され
ているかを、図1、図2を例に概算する。ここでは、簡
単にするため、VDD電源線101、GND電源線10
2それぞれの幅は同一とする。コーナー部のVDD電源
線101の面積を、例えば、Sとすると、コーナー部の
GND電源線102の面積は約3Sとなる。また、追加
される第1層メタル平行板104は、電源線101、1
02とP型半導体基板106の中間に設置されるものと
すると、従来例の図4において、容量C1の値は、C1
=ε・ε0 ・S/dとなる。
層メタル平行板104はスルーホール105を介して、
VDD電源線101と電気的に接続しているため、VD
Dレベルにバイアスされており、対向するGND電源線
102、およびP型半導体基板106との間に、それぞ
れメタル平行板容量C2,C3が形成される。ここで、
従来例と比べて本発明の場合、どの程度容量が追加され
ているかを、図1、図2を例に概算する。ここでは、簡
単にするため、VDD電源線101、GND電源線10
2それぞれの幅は同一とする。コーナー部のVDD電源
線101の面積を、例えば、Sとすると、コーナー部の
GND電源線102の面積は約3Sとなる。また、追加
される第1層メタル平行板104は、電源線101、1
02とP型半導体基板106の中間に設置されるものと
すると、従来例の図4において、容量C1の値は、C1
=ε・ε0 ・S/dとなる。
【0017】一方、本発明の図2において、容量C2の
値は、GND電源線102の面積が約3S、対向する第
1層メタル平行板104との間の絶縁体の厚さが、従来
例のdに比べて、約d/2となっているため、 C2=ε・ε0 ・〔(3S)/(d/2)〕=6・ε・
ε0 ・S/d=6×C1 となる。
値は、GND電源線102の面積が約3S、対向する第
1層メタル平行板104との間の絶縁体の厚さが、従来
例のdに比べて、約d/2となっているため、 C2=ε・ε0 ・〔(3S)/(d/2)〕=6・ε・
ε0 ・S/d=6×C1 となる。
【0018】また、容量C3の値は、第1層メタル平行
板104の面積が、約4S、対向するP型半導体基板1
06との間の絶縁体の厚さが、従来例dに比べて、約d
/2となっているため、 C3=ε・ε0 ・〔(4S)/(d/2)〕=8・ε・
ε0 ・S/d=8×C1 となる。
板104の面積が、約4S、対向するP型半導体基板1
06との間の絶縁体の厚さが、従来例dに比べて、約d
/2となっているため、 C3=ε・ε0 ・〔(4S)/(d/2)〕=8・ε・
ε0 ・S/d=8×C1 となる。
【0019】従って、本発明におけるトータルの容量
は、 C2+C3=14×C1 となり、従来例の約14倍となる。以上のように、第1
実施例によれば、チップコーナー部のI/Oバッファの
存在しない領域を利用して、追加の第1層メタル平行板
を形成し、VDD電源線101とGND電源線102と
の間の容量を増加するようにしたため、特別なチップサ
イズの増大を招くことなく、また、半導体集積回路の製
造プロセスに何らの変更も必要とせずに、I/Oバッフ
ァのスイッチングに起因するノイズを低減することがで
きる。
は、 C2+C3=14×C1 となり、従来例の約14倍となる。以上のように、第1
実施例によれば、チップコーナー部のI/Oバッファの
存在しない領域を利用して、追加の第1層メタル平行板
を形成し、VDD電源線101とGND電源線102と
の間の容量を増加するようにしたため、特別なチップサ
イズの増大を招くことなく、また、半導体集積回路の製
造プロセスに何らの変更も必要とせずに、I/Oバッフ
ァのスイッチングに起因するノイズを低減することがで
きる。
【0020】図6は本発明の第2実施例を示す断面模式
図である。第1実施例において追加した第1層メタル平
行板104の下部のP型半導体基板106領域に、N型
のアクティブ領域107を設置し、前記第1層メタル平
行板104とコンタクト108を通して電気的に接続し
たものである。N型のアクティブ領域107はVDD電
位にバイアスされ、一方、P型基板106はGND電位
にバイアスされているため、両者の接点であるPN接合
には、逆バイアスが印加されることにより生成される空
乏層により、接合容量が生じる。その値は、PN接合の
面積S、半導体基板の比誘電率εsi、真空の誘電率
ε0、P型半導体基板の濃度N、電子の電荷量q、接合
にかかる電圧Vを用いて、近似的に、 C=S√(εsi・ε0 ・q・N/2V) といった式で表される。この値は、通常の半導体集積回
路の場合、PN接合の単位面積当り、数10-4(pF/
μm2 )程度となり、第1実施例で付加した平行板コン
デンサ容量に比べて、約10倍の値となる。
図である。第1実施例において追加した第1層メタル平
行板104の下部のP型半導体基板106領域に、N型
のアクティブ領域107を設置し、前記第1層メタル平
行板104とコンタクト108を通して電気的に接続し
たものである。N型のアクティブ領域107はVDD電
位にバイアスされ、一方、P型基板106はGND電位
にバイアスされているため、両者の接点であるPN接合
には、逆バイアスが印加されることにより生成される空
乏層により、接合容量が生じる。その値は、PN接合の
面積S、半導体基板の比誘電率εsi、真空の誘電率
ε0、P型半導体基板の濃度N、電子の電荷量q、接合
にかかる電圧Vを用いて、近似的に、 C=S√(εsi・ε0 ・q・N/2V) といった式で表される。この値は、通常の半導体集積回
路の場合、PN接合の単位面積当り、数10-4(pF/
μm2 )程度となり、第1実施例で付加した平行板コン
デンサ容量に比べて、約10倍の値となる。
【0021】すなわち、第2実施例によれば、チップコ
ーナー部のI/Oバッファの存在しない電源線領域とい
う限られたスペースでも、第1実施例以上のVDD電源
線とGND電源線との間の容量を付加することができ、
より一層のノイズの低減を図ることができる。上記の実
施例では、電源線が2層メタルで構成され、半導体基板
がP型の例で説明したが、例えば、電源線が3層メタ
ル、基板がN型の場合であっても、同様の考え方で本発
明を適用できることは言うまでもない。例えば、電源線
が3層メタルの場合は、追加するメタル平板を2層メタ
ル、あるいは1層メタル、あるいは両者で構成すればよ
く、基板がN型の場合は、基板上に設置するアクティブ
領域をP型に変更すればよい。
ーナー部のI/Oバッファの存在しない電源線領域とい
う限られたスペースでも、第1実施例以上のVDD電源
線とGND電源線との間の容量を付加することができ、
より一層のノイズの低減を図ることができる。上記の実
施例では、電源線が2層メタルで構成され、半導体基板
がP型の例で説明したが、例えば、電源線が3層メタ
ル、基板がN型の場合であっても、同様の考え方で本発
明を適用できることは言うまでもない。例えば、電源線
が3層メタルの場合は、追加するメタル平板を2層メタ
ル、あるいは1層メタル、あるいは両者で構成すればよ
く、基板がN型の場合は、基板上に設置するアクティブ
領域をP型に変更すればよい。
【0022】また、電源線が実施例と同様、2層メタル
で構成される場合でも、本半導体集積回路が3層メタル
の製造プロセスを用いている場合には、追加平行板を電
源線の上方に第3層メタルを用いて形成するような変形
例も可能である。なお、本発明は上記実施例に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が
可能であり、これらを本発明の範囲から排除するもので
はない。
で構成される場合でも、本半導体集積回路が3層メタル
の製造プロセスを用いている場合には、追加平行板を電
源線の上方に第3層メタルを用いて形成するような変形
例も可能である。なお、本発明は上記実施例に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が
可能であり、これらを本発明の範囲から排除するもので
はない。
【0023】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、以下のような効果を奏することができる。 (A)請求項1又は2記載の発明によれば、チップコー
ナー部のI/Oバッファの存在しない領域を利用して、
追加の第1のメタル層を形成し、VDD電源線とGND
電源線との間の容量を増加するようにしたので、特別な
チップサイズの増大を招くことなく、また、半導体集積
回路の製造プロセスに何らの変更も必要とせずに、I/
Oバッファのスイッチングに起因するノイズを低減する
ことができる。
よれば、以下のような効果を奏することができる。 (A)請求項1又は2記載の発明によれば、チップコー
ナー部のI/Oバッファの存在しない領域を利用して、
追加の第1のメタル層を形成し、VDD電源線とGND
電源線との間の容量を増加するようにしたので、特別な
チップサイズの増大を招くことなく、また、半導体集積
回路の製造プロセスに何らの変更も必要とせずに、I/
Oバッファのスイッチングに起因するノイズを低減する
ことができる。
【0024】(B)請求項3又は4記載の発明によれ
ば、チップコーナー部のI/Oバッファの存在しない電
源線領域という限られたスペースでも、第1実施例以上
のVDD電源線とGND電源線との間の容量を付加する
ことができ、より一層のノイズの低減を図ることができ
る。
ば、チップコーナー部のI/Oバッファの存在しない電
源線領域という限られたスペースでも、第1実施例以上
のVDD電源線とGND電源線との間の容量を付加する
ことができ、より一層のノイズの低減を図ることができ
る。
【図1】本発明の第1実施例を示す電源線のレイアウト
図である。
図である。
【図2】図1のA−A′線断面模式図である。
【図3】従来の電源線のレイアウト図である。
【図4】図3のB−B′線断面模式図である。
【図5】従来の電源線とI/Oバッファの接続関係を示
す図である。
す図である。
【図6】本発明の第2実施例を示す断面模式図である。
101 VDD電源線 102 GND電源線 103 I/Oバッファ 104 第1層メタル平行板 105 スルーホール 106 P型半導体基板 107 N型のアクティブ領域 108 コンタクト
Claims (4)
- 【請求項1】 半導体集積回路のチップ周辺に配置され
るI/Oバッファに電源を供給する電源線において、
(a)I/Oバッファが配置されていないチップコーナ
ー部分の電源線領域に配置されるGND電源線を構成す
るメタル層と、(b)該メタル層の下部に形成され、該
メタル層とは異なるVDD電源線を構成する第1層メタ
ル平行板と、(c)前記GND電源線を構成するメタル
層と第1層メタル平行板間、あるいは該第1層メタル平
行板と半導体基板間からなる平行平板コンデンサとを具
備することを特徴とする半導体集積回路の電源線。 - 【請求項2】 半導体集積回路のチップ周辺に配置され
るI/Oバッファに電源を供給する電源線のレイアウト
方法において、(a)I/Oバッファが配置されていな
いチップコーナー部分の電源線領域にGND電源線を構
成するメタル層を配置し、(b)該メタル層の下部に該
メタル層とは異なるVDD電源線を構成する第1層メタ
ル平行板を形成し、(c)前記GND電源線を構成する
メタル層と前記第1層メタル平行板間、あるいは、該第
1層メタル平行板と半導体基板間からなる平行平板コン
デンサを構成し、(d)前記VDD電源線とGND電源
線間の容量を増加させたことを特徴とする半導体集積回
路の電源線のレイアウト方法。 - 【請求項3】 半導体集積回路のチップ周辺に配置され
るI/Oバッファに電源を供給する電源線において、
(a)I/Oバッファが配置されていないチップコーナ
ー部分の電源線領域に配置されるGND電源線を構成す
るメタル層と、(b)該メタル層の下部に形成され、該
メタル層とは異なるVDD電源線を構成する第1層メタ
ル平行板と、(c)前記チップコーナー部分の前記電源
線領域下部の半導体基板上に形成されるアクティブ領域
と、(d)前記VDD電源線とGND電源線間に形成さ
れる容量と、前記アクティブ領域と前記半導体基板間に
形成されるPN接合容量とを具備することを特徴とする
半導体集積回路の電源線。 - 【請求項4】 半導体集積回路のチップ周辺に配置され
るI/Oバッファに電源を供給する電源線のレイアウト
方法において、(a)I/Oバッファが配置されていな
いチップコーナー部分の電源線領域にGND電源線を構
成するメタル層を配置し、(b)該メタル層の下部に該
メタル層とは異なるVDD電源線を構成する第1層メタ
ル平行板を形成し、(c)前記チップコーナー部分の前
記電源線領域下部の半導体基板上にアクティブ領域を形
成し、(d)前記VDD電源線とGND電源線間の容量
を増加させるとともに、前記アクティブ領域と前記半導
体基板間にPN接合容量を追加するようにしたことを特
徴とする半導体集積回路の電源線のレイアウト方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5715896A JPH09246476A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 半導体集積回路の電源線及びそのレイアウト方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5715896A JPH09246476A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 半導体集積回路の電源線及びそのレイアウト方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09246476A true JPH09246476A (ja) | 1997-09-19 |
Family
ID=13047770
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5715896A Pending JPH09246476A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 半導体集積回路の電源線及びそのレイアウト方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09246476A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000036651A1 (de) * | 1998-12-16 | 2000-06-22 | Infineon Technologies Ag | Integrierte schaltung mit kapazitiven elementen |
WO2001024262A1 (de) * | 1999-09-30 | 2001-04-05 | Infineon Technologies Ag | Emv-optimierte on-chip-stromversorgung |
US7292455B2 (en) | 2003-11-27 | 2007-11-06 | Oki Electric Industry Co., Ltd. | Multilayered power supply line for semiconductor integrated circuit and layout method thereof |
-
1996
- 1996-03-14 JP JP5715896A patent/JPH09246476A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US6646475B2 (en) | 1999-09-30 | 2003-11-11 | Infineon Technologies Ag | On-chip power supply with optimized electromagnetic compatibility |
US7292455B2 (en) | 2003-11-27 | 2007-11-06 | Oki Electric Industry Co., Ltd. | Multilayered power supply line for semiconductor integrated circuit and layout method thereof |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030924 |