JPH09246423A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH09246423A
JPH09246423A JP5577096A JP5577096A JPH09246423A JP H09246423 A JPH09246423 A JP H09246423A JP 5577096 A JP5577096 A JP 5577096A JP 5577096 A JP5577096 A JP 5577096A JP H09246423 A JPH09246423 A JP H09246423A
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JP
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resin
elastomer
semiconductor device
film
layer
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Application number
JP5577096A
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English (en)
Inventor
Kuniyuki Eguchi
州志 江口
Akira Nagai
永井  晃
Masahiko Ogino
雅彦 荻野
Masanori Segawa
正則 瀬川
Toshiaki Ishii
利昭 石井
Hiroyoshi Kokado
博義 小角
Rie Hattori
理恵 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09246423A publication Critical patent/JPH09246423A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/10Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/15Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
    • H01L2224/16Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector

Abstract

(57)【要約】 【課題】実装基板との接続信頼性に優れる小型多ピンの
半導体装置を提供すること。 【解決手段】半導体素子と、配線パターンを有するテー
プとが接着材を介して接合され、該テープの表面にバン
プを半導体装置に備え、前記接着材が、光硬化性エラス
トマまたは100℃未満で硬化するエラストマの少なく
とも1種を含む層と、軟化点40℃以上の樹脂層または
フィルムとを含む。 【効果】配線基板への実装が容易であり、はんだ接続信
頼性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に関
し、さらに詳しくは高速化,多ピン化,小型化並びに高
密度実装化に対応した半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、図8に示すように、リードフ
レームのタブ上に搭載された半導体素子5の電極である
ボンディングパッドとインナーリードをボンディングワ
イヤで接続した構造や、図9に示すような半導体素子5
上に絶縁フィルムを用いてリードフレームを搭載後、半
導体素子の電極であるボンディングパッドとリードを接
続したLOC(Lead On Chip)構造がDRAMなどの半
導体装置に採用されている。半導体装置は信頼性を確保
するため、半導体素子とリードとの接続の後、樹脂封止
が行われる。これらの半導体装置は、図8(b),図9
(b)に示すように、リード端子を半田によってプリン
ト基板上に固定する。
【0003】半導体装置の多ピン,高速化を図る目的で
半導体素子の電極ボンディングパッドとリードとの接続
にボンディングワイヤを用いずに、狭ピッチ配線化が可
能なTABテープによって接続する構造が、米国特許52
58330号,米国特許5148265号並びに日経マイクロデバイ
ス1994年5月号98ページにチップサイズの半導体
装置として開示されている。
【0004】特開平5−82584号公報には半導体素子の電
極ボンディングパッドとプリント基板をTABテープに
よってフェースダウンで接続する構造が示されている。
【0005】図10(a)〜図10(c)に示すよう
に、半導体素子の電極ボンディングパッドとリードとの
接続にボンディングワイヤを用いずに、半導体素子の電
極表面に金属柱体やバンプを設け、バンプ以外を樹脂で
封止する半導体装置が特開平5−82582号公報,特開平5
−291346号公報,特開平6−120297号公報,特開平6−15
1650号公報,特開平6−310563号公報,特開平6−302604
号公報に開示されている。前記バンプを有する半導体素
子とプリント基板との間を樹脂で充填し応力を分散する
方法が電子材料1994年5月号37ページに開示され
ている。
【0006】また、バンプとプリント基板の配線パター
ンとの接続の際の接触不良を改善するために、収縮力の
大きな熱硬化性シートを半導体素子のバンプ配置面に介
在する方法が特開平5−41404号公報に開示されている。
【0007】半導体素子の積層化または半導体装置のモ
ジュール化による高密度化が米国特許5138438号や特開
平7−14980号公報に開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では半導
体素子と配線パターンを有するテープまたはプリント配
線基板の接着において、半導体素子と実装用プリント基
板との熱膨張係数の違いにより発生する熱応力を緩和す
るため、低弾性のエラストマ接着材を用いている。
【0009】しかし、エラストマ接着材をスクリーン印
刷法などで塗布後、両者を圧着して加熱硬化する従来技
術では、接着材層の所望の厚さと平坦性を確保すること
が困難である。平坦性が悪くなると、接着材界面のボイ
ド発生がおこり半導体装置において、耐湿性や耐はんだ
リフロー性などの信頼性低下の要因となる。
【0010】また、液状エラストマでは接着工程時に半
導体素子の位置ずれが生じる問題がある。接着時におけ
る半導体素子の位置ずれは配線テープとのボンディング
を困難としたり、ボンディング強度を低下させ製造歩留
まりと信頼性の低下を招く。金属バンプで直接半導体素
子の電極ボンディングパッドに接続する構造の半導体装
置では半導体素子と実装用プリント基板の配線パターン
との接続性が重要である。従来技術では加圧用のブロッ
クを半導体素子上に載せ、加熱接続する。しかし、この
方法はバンプの平坦性が悪いとすべてのバンプを配線パ
ターンと接続させることが困難になり、接続信頼性に劣
る。特に、半導体素子と実装用基板は両者とも剛性が大
きいため、加圧時に大きな加重をかけても効果が小さ
い。熱収縮性のある熱硬化性シートを半導体素子と実装
用基板の間に介在させても緩衝効果が小さいため、接続
性の大幅な改善は期待できない。
【0011】従来技術による半導体素子または半導体装
置の積層方法では、リードフレーム間またはバンプ間の
みの接続がハンダまたは導電性接着材で行われている
が、半導体素子の撓みについては何らの考慮がなされて
いない。これはリードフレーム間またはバンプ間の接続
信頼性低下の要因となるため、ボルトまたはピンなどに
よってなんらかの固定が必要となる。また、3個以上の
多数個を積層する場合は、半導体素子の位置合わせと固
定のため特別の治具が必要となり、工程が煩雑となる。
【0012】本発明の目的は、半導体素子と配線テープ
または配線基板との接着において、所望の厚さと良好な
平坦性を有する低い弾性のエラストマ接着材を効率良
く、かつボイドを生じずに形成することにより実装を容
易にし、実装基板との接続信頼性並びに他の信頼性にも
優れる高速,多ピン並びに小型半導体装置及び積層型高
密度半導体装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
所望の厚さのエラストマを未硬化状態で形成し、この未
硬化エラストマの少なくとも一方の面に軟化点30℃以
上の樹脂層または軟化点30℃以上の樹脂フィルム(以
後、軟化点30℃以上の樹脂層またはフィルムと略
す。)を配置した後、前記未硬化エラストマを光硬化ま
たは100℃未満の温度で熱硬化することにより、2層
または3層からなる接着材層を有する半導体素子,配線
パターンを有するテープ、並びに配線基板を得る。2層
の接着材層は硬化したエラストマと軟化点30℃以上の
樹脂層またはフィルムとから構成される。3層からなる
接着材層は硬化したエラストマの両面を軟化点30℃以
上の樹脂層またはフィルムで挟むサンドイッチ構造であ
る。この接着材層を別の被着体となる半導体素子,配線
パターンを有するテープ、または配線基板のいずれかと
加圧圧着下で加熱する。加熱により前記軟化点30℃以
上の樹脂層またはフィルムが反応または溶融してボイド
レスの強固なエラストマ接着材層が得られる。このエラ
ストマ接着材層は半導体素子と実装用プリント基板との
熱膨張係数の違いから生じる熱応力を緩和する。また、
半導体素子,配線パターンを有するテープ,配線基板な
どの接続において圧力緩衝剤として機能し接着を容易に
する。
【0014】本発明において、半導体素子,配線パター
ンを有するテープ、または配線基板上に形成するエラス
トマは光硬化性樹脂または100℃未満の温度で硬化す
る樹脂を用いる。これにより、前記半導体素子などを実
際に接着する軟化点30℃以上の樹脂層またはフィルム
層を熱硬化または熱溶融させることなく、前記エラスト
マ上に配置できる。
【0015】前記2層構造の接着材層では、エラストマ
両面に前記軟化点30℃以上の樹脂層またはフィルム層
のいずれかと半導体素子,配線パターンを有するテー
プ、または配線基板のいずれかを同時に配置することに
より、エラストマの硬化時に両者を接着一体化すること
ができる。軟化点30℃以上の樹脂またはフィルムは次
の高温加熱加圧下での接着工程において、別の被着体で
ある半導体素子,配線パターンを有するテープ、または
配線基板との接着のために使われる。
【0016】前記3層構造の接着材では、エラストマ両
面に軟化点30℃以上の樹脂層またはフィルム層が形成
されているため、半導体素子,配線パターンを有するテ
ープ、または配線基板間の接着工程において、接着材テ
ープとして所望の形状に切断して使用できる。
【0017】本発明は、25℃の弾性率が1MPa〜1
000MPaの範囲のエラストマを使用する。25℃で
の弾性率が1MPa〜1000MPaの範囲のエラスト
マを単に低弾性エラストマと略称する。弾性率が1MP
a未満の場合は、弾性率が低いため実装基板へのはんだ
接続信頼性は向上するものの、エラストマの線膨張係数
が大きいために温度サイクルによる半導体素子とボンデ
ィングした配線リードの断線の問題がある。逆に、弾性
率が1000MPaを超えると、はんだ接続信頼性が低
下する。
【0018】本発明では、エラストマ上に形成する接着
材との硬化または成形温度の違いを顕著にすることとエ
ラストマによる配線リードまたは配線パターンへの汚染
を低減するために、100℃未満で硬化するエラストマ
を用いる。光硬化性性または25℃〜100℃で硬化す
るエラストマが好ましい。エラストマには、例えば、シ
リコーン樹脂ゲルまたはシリコーン樹脂エラストマ,ア
クリルゴム,ブタジエンゴム,ウレタンゴムなどのゴム
弾性体,ゴムまたはオイルなどの可とう化剤変性低弾性
エポキシ樹脂,低弾性ウレタン樹脂などを用いることが
できる。成形性,耐熱性,信頼性の観点からシリコーン
樹脂,低弾性エポキシ樹脂,ウレタン樹脂がエラストマ
として好適である。
【0019】本発明においてエラストマ上に形成する接
着材層は、半導体装置の搬送や取り扱いを容易にするた
め、半導体素子などへの接着工程以前においても接着材
表面をタックフリー(粘着のない状態)にする必要があ
る。そのため、エラストマ上に形成する接着材層は軟化
点30℃以上の樹脂またはフィルムが好適である。軟化
点30℃以上の樹脂層またはフィルムは、熱硬化性樹脂
または熱可塑性樹脂のどちらを用いてもよいが、加熱接
着工程において硬化反応後または溶融冷却後に強固な接
着層を形成することが必要である。
【0020】エラストマ硬化形成時に熱硬化性の樹脂ま
たはフィルムの硬化反応の進行を抑える必要がある。本
発明ではエラストマ硬化温度よりも高温で硬化反応発熱
ピークを示す熱硬化性樹脂またはフィルムを用いる。好
ましくは、エラストマ硬化温度より30℃以上高い温度
で硬化反応発熱ピークを示す熱硬化性樹脂またはフィル
ムである。前記硬化反応発熱ピークを示す温度が30℃
未満であると、エラストマ硬化時に樹脂またはフィルム
の硬化反応が一部進行するため、接着工程における樹脂
の流動不足が生じる。これは、配線パターンを有するテ
ープまたは配線基板への樹脂濡れ不足によるボイド発生
や接着力低下の原因になる。硬化反応発熱ピーク温度
は、エラストマ硬化温度や、樹脂またはフィルムの硬化
性と貯蔵安定性並びに半導体素子,配線パターンを有す
るテープ、または配線基板の耐熱性を考慮すると、10
0℃〜250℃が好適である。これらの樹脂層またはフ
ィルムは、接着工程以前では未硬化または半硬化状態で
ある。
【0021】熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂や熱硬化性
のポリイミド樹脂で軟化点30℃以上の樹脂が半硬化状
態でもタックフリーにできるため好適である。これら半
硬化状態の熱硬化性樹脂には樹脂硬化物の強靭性化や低
弾性率化による熱応力低減のために、ポリアミド樹脂や
エンジニアリングプラスチックなどの熱可塑性樹脂や、
アクリル系ゴム,ブタジエン系ゴム,シリコーン系ゴム
などのゴム成分や、ブタジエン系樹脂系,シリコーン樹
脂系可とう化剤を配合してもよい。また、熱膨張係数を
半導体素子やプリント基板に近付けて熱応力を低減させ
たり、樹脂の破壊靭性を向上するために、無機質のフィ
ラまたは無機質繊維を配合してもよい。無機質のフィラ
は溶融シリカ,結晶性シリカ,アルミナ,窒化アルミな
どを1種類または2種類以上を用いることができる。無
機質繊維はガラスクロス,ガラスマットなどがあり、こ
れらを予め配合した半硬化状態(Bステージ)のエポキ
シ樹脂またはポリイミド樹脂のプリプレグを用いてもよ
い。半硬化状態の熱硬化性フィルムは、無機質のフィラ
または繊維を実質的に含有しないエポキシ樹脂またはポ
リイミド樹脂の半硬化状態のフィルムを用いることがで
きる。
【0022】本発明において、半硬化状態の熱硬化性樹
脂表面をタックフリーとするために、光硬化性樹脂と熱
硬化性樹脂を併用する。光硬化性低弾性エラストマを用
いれば、光照射によってエラストマの硬化と、接着材層
内の前記光硬化性樹脂単独の硬化を行うことができる。
接着材層内の光硬化性樹脂単独の硬化によって、接着材
層の樹脂粘度が上昇し、フィルムに近いタックフリー性
が得られる。一方、樹脂組成物中の熱硬化性樹脂は硬化
反応が進まないので、半導体素子などへの接着におい
て、加圧下加熱による樹脂層全体の流動,硬化が可能と
なり、強固に接着できる。アクリレートまたはメタクリ
レート基を有する樹脂に光重合開始剤を配合した樹脂組
成物や芳香族ジアゾニウム塩,ジアリルヨードニウム
塩,スルホニウム塩などの光硬化剤を含むエポキシ樹脂
を光硬化性樹脂に用いることができる。この場合に併用
する熱硬化性樹脂は室温で固形の樹脂のみならず、室温
で液状の樹脂、例えば液状エポキシ樹脂も用いることが
できる。また、前記の芳香族ジアゾニウム塩,ジアリル
ヨードニウム塩,スルホニウム塩などの光硬化剤と熱に
よる硬化促進剤とを併用したエポキシ樹脂を用いること
もできる。これらの熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂に
前記無機質のフィラまたは繊維を配合してもよい。
【0023】本発明では、低弾性エラストマ上の接着材
として熱可塑性の樹脂またはフィルムを用いる。これら
熱可塑性の樹脂またはフィルムの軟化点はエラストマ硬
化温度より高いことは当然であるが、半導体装置の樹脂
封止におけるモールド温度(約180℃)や半導体装置
の200℃以上における耐はんだリフロー信頼性を考慮
した場合、180℃以上であることが好ましい。本発明
に用いる熱可塑性樹脂は180℃以上で溶融する樹脂で
あれば何でもよいが、好ましくは耐熱性ポリエステル,
ポリブチレンテレフタレート,ポリアミド,ポリアミド
イミド,熱可塑性ポリイミドなどの接着性樹脂である。
【0024】本発明で用いる接着材用途のフィルムは、
前記の熱硬化性樹脂または可塑性樹脂単独系でも、熱硬
化性樹脂と熱可塑性樹脂の両者を併用してもよい。これ
ら両者を併用することにより200℃以上の高温におけ
る接着力低下を抑えることができるとともに、フィルム
を良好に形成できる。これら熱硬化性樹脂と熱可塑性樹
脂から構成されるフィルムは180℃以上で溶融し、エ
ラストマ硬化温度よりも30℃以上高い温度で熱硬化樹
脂成分の硬化反応発熱ピークを示す。フィルムの溶融温
度が180℃未満であると、フィルムの変形によって半
導体装置の高温における信頼性、例えば、耐はんだリフ
ロー性や175℃以上1000時間以上の高温放置信頼
性が低下する。熱硬化樹脂成分の硬化反応発熱ピーク温
度がエラストマ硬化温度より30℃以上高くないと、フ
ィルムの貯蔵安定性が極端に低下し、流動性が低下す
る。これらフィルムには、ポリアミドイミド樹脂などの
熱可塑性樹脂と硬化触媒を含むエポキシ樹脂または付加
型ポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂とを溶剤中に均一
に溶解混合した後、ポリエチレンテレフタレートなどの
剥離用テープの上に溶液を展開し、室温または加熱によ
って溶剤を揮散させて得られる。フィルムの厚さは溶剤
中に溶解する樹脂の配合量と溶液の粘度によって容易に
調整することができる。
【0025】本発明の半導体装置の製造方法を低弾性エ
ラストマ上に軟化点30℃以上の樹脂またはフィルムが
形成された2層構造の接着材を用いたものについて以下
に説明する。
【0026】(1)軟化点30℃以上のエポキシ樹脂ま
たは熱硬化性ポリイミド樹脂からなる組成物を使用する
場合は、これらを溶剤に溶解し、スクリーン印刷または
デイスペンサ方式によってプラスチックシート,ガラ
ス、または金属箔上に塗布した後、150℃以下の温度
で溶剤を蒸発揮散し所望の形状と厚さに形成する。溶剤
を使用しない場合は、前記の樹脂組成物を120℃以下
の温度で混練機で均一に混練した後、熱ロールによって
所望の形状と厚さの樹脂シートをプラスチックシート,
ガラス、または金属箔上に作製する。この場合、樹脂の
剥離を容易にするため、予めシリコーンオイルやシリコ
ーン樹脂で離型処理したプラスチックシート,ガラス、
または金属箔を用いてもよい。また、光硬化性の低弾性
エラストマを用いる場合はポリエチレンテレフタレート
などの透明プラスチックシートを用いる。熱可塑性樹脂
または熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とからなるフィルム
は、所望の形状上に切断してそのまま使用することがで
きる。これら樹脂層またはフィルムは強固な接着層を形
成するために5μm〜100μmの厚さが好適である。 (2)未硬化のエラストマを用いて、半導体素子,配線
パターンを有するテープ、または配線プリント基板上に
スクリーン印刷または金属マスクを用いたステンシルマ
スク印刷方式で所望の形状と厚さを有するエラストマ層
を形成する。このエラストマ層上に前記の軟化点30℃
以上の樹脂またはフィルムを配置する。また、軟化点3
0℃以上の樹脂またはフィルム上にスクリーン印刷また
は金属マスクを用いたステンシルマスク印刷方式で所望
の形状と厚さを有する未硬化エラストマ層を形成した
後、エラストマ上に半導体素子,配線パターンを有する
テープ、または配線プリント基板を配置することもでき
る。樹脂の場合は、剥離用のプラスチックシート,ガラ
ス、または金属箔とともに、樹脂がエラストマと接着す
るように配置する。その後、エラストマを光硬化または
100℃未満の温度で熱硬化することにより、半導体素
子,配線パターンを有するテープ、または配線プリント
基板上に形成された低弾性エラストマと軟化点30℃以
上の樹脂またはフィルムからなる接着材層を形成する。
軟化点30℃以上の樹脂の接着材層の場合は、後の接着
工程において剥離用のプラスチックシート,ガラス、ま
たは金属箔を剥がして用いる。この場合、樹脂接着材層
はエラストマの硬化反応により、エラストマと強固に接
着するため、前記プラスチックシート,ガラス、または
金属箔との剥離は容易である。
【0027】(3)前記(2)で得た低弾性エラストマ
と樹脂またはフィルム接着材層を有する半導体素子,配
線パターンを有するテープ、または配線プリント基板は
別の被着体である半導体素子,配線パターンを有するテ
ープ、または配線プリント基板と位置合わせした後、加
圧下加熱して接着する。その後、必要に応じて、導体素
子の電極パッドと配線リードまたは配線パターンとのボ
ンディングをする。さらに、接続信頼性や耐湿信頼性の
向上のために必要であれば、これらボンディング部分を
樹脂封止する。
【0028】エラストマ両面に固形の樹脂層またはフィ
ルム層を形成した3層構造の接着材を用いても同様に半
導体装置が製造できる。3層構造の接着材を用いる場合
は、2層構造の接着材を用い前記の方法で得られた剥離
用プラスチックシート,ガラス、または金属箔上に形成
された軟化点30℃以上の樹脂接着層または接着フィル
ムを各2枚用意し、どちらか1枚の上に未硬化のエラス
トマを前記と同様の方法で形成し、さらに残りの1枚を
エラストマの別の面に貼り合わせて、エラストマを光硬
化または100℃未満で熱硬化を行う。この時、3層構
造の接着材は、樹脂層またはフィルムとエラストマとの
貼り合わせ工程前または工程後のどちらにおいても、切
断し所望の形状とすることができる。また、エラストマ
両面に貼り合わせる接着材層は同一の樹脂またはフィル
ムである必要はなく、一方が樹脂接着材層であれば、他
面はフィルムであってもよい。得られた3層構造の接着
材は半導体素子などの位置合わせによって配置し、加圧
下で加熱硬化または溶融冷却して接着を行う。その後、
必要に応じて前記に示したようにボンディング及び/ま
たは樹脂封止と接続用のバンプ形成を行い、半導体装置
を得る。
【0029】本発明の半導体装置の金属柱体またはバン
プのはんだ接続信頼性が高くなるのは低弾性エラストマ
の少なくとも片面に形成した軟化点30℃以上の樹脂ま
たはフィルム接着材層を介して半導体素子,配線パター
ンを有するテープ、または配線プリント基板間を強固に
接着することにより、前記低弾性エラストマが有する半
導体素子と実装用のプリント基板との熱膨張係数の違い
から生じる応力緩衝剤としての作用を示すためである。
さらに、本発明の半導体装置が湿度やはんだリフロー時
に対しても信頼性を確保できるのは、実質的に完全硬化
した低弾性エラストマの少なくとも片面に軟化点30℃
以上の樹脂またはフィルム接着材層が形成されているた
め、エラストマ接着面の平坦性と位置精度が良好とな
り、ボイドレスの強固な接着界面が得られるためであ
る。また、本発明では低弾性エラストマを光硬化または
100℃未満の温度で熱硬化するため、エラストマによ
る配線リードまたはパターンの汚染が低減でき、温度サ
イクルを受けた場合のボンディング接続信頼性が向上す
る。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明について図面を参照して説
明する。
【0031】(実施例1)図1に本実施例による半導体
装置の製造工程を示す。ビフェニル型エポキシ樹脂(軟
化温度107℃),フェノールノボラック樹脂硬化剤
(軟化温度65℃),ポリアミド樹脂及びイミダゾール系
硬化促進剤からなるエポキシ樹脂組成物をメチルエチル
ケトン/トルエン/イソプロピルアルコールからなる混
合溶媒に溶解した後、ガラス板1上にスクリーン印刷法
によって半導体素子との接着部分と同じ大きさに塗布す
る。これを120℃で溶媒を乾燥させ、ガラス板上に形
成した厚さ30μmの半硬化状態のエポキシ樹脂組成物
2が得られる。このエポキシ樹脂組成物のDSC(走査
型微分熱量計)測定による硬化反応発熱ピークは150
℃である。
【0032】次に、厚さ75μmのポリイミドフィルム
とNi/金めっきした厚さ20μmの銅箔より形成され
た配線パターンを有するTABテープ3上に半導体素子
との接着部分だけエッチングされた金属マスクを用いて
光硬化性の未硬化ウレタン樹脂組成物を低弾性エラスト
マ4として150μm印刷塗布する。この未硬化ウレタ
ン樹脂組成物にチクソトロピー性を付与するために無定
形シリカエアロジル(平均粒径12nm)8重量%を配
合する。
【0033】先に得たガラス上のエポキシ樹脂組成物を
TABテープ上のウレタン樹脂組成物に位置合わせして
貼り付けた後、高圧水銀灯による紫外線照射を行いウレ
タン樹脂組成物を硬化する。硬化後のポリウレタン樹脂
の弾性率は25℃で5MPaである。この時、ウレタン
樹脂組成物と固形のエポキシ樹脂組成物とからなる接着
材層は、両者の貼り合わせ時に170μm厚さのスペー
サを用いて圧力を加えながら光硬化し、厚さを厳密に制
御した。また、ウレタン樹脂組成物と固形のエポキシ樹
脂組成物との界面は、光硬化初期ではウレタン樹脂組成
物が流動性を有するため、前記の圧力印下によって平坦
な面が容易に得られる。さらに、前記のスペーサを用い
ずに、ガラス板を所望の厚さまで機械的に押しつけるだ
けでも接着材層の厚さが制御できる。
【0034】このようにして得られたポリウレタン樹脂
エラストマとエポキシ樹脂接着材層とを有するTABテ
ープを半導体素子5に厳密に位置合わせした後、180
℃に加熱された成形プレス6を用いて60秒間加圧圧着
する。その後、TABテープの配線リードと半導体素子
の電極パッドとのボンディングを行い、ボンディングリ
ード部分を高接着性の液状シリコーン樹脂を封止用樹脂
7に用いて封止し、150℃,1時間の条件で熱硬化す
る。さらに、はんだボールを用いて、TABテープの電
極パッド部分に外部回路と接続するためのバンプ8を形
成する。以上の工程により、図1(g)に示す半導体装
置が得られる。この半導体装置を超音波探傷装置と外観
でボイド検査を行ったが、半導体装置表面及び内部にボ
イドは観察されなかった。
【0035】(比較例1)図7に従来の半導体装置の製
造工程を示す。厚さ75μmのポリイミドフィルムとN
i/金めっきした厚さ20μmの銅箔より形成された配
線パターンを有するTABテープ3上に半導体素子との
接着部分だけエッチングされた金属マスクを用いて熱硬
化性の未硬化シリコーン樹脂組成物を150μm印刷し
塗布した後、150℃,30分間加熱し低弾性エラスト
マ4としてのシリコーン樹脂を硬化する。このシリコー
ン樹脂はチクソトロピー性を付与するために無定形シリ
カエアロジル(平均粒径12nm)8重量%が配合され
ている。このシリコーン樹脂の上に、さらにスクリーン
印刷によって20μmの低粘度液状シリコーン樹脂18
を塗布する。その上に半導体素子5を位置合わせして1
50℃,1時間加熱硬化する。
【0036】その後、TABテープの配線リードと半導
体素子の電極パッドとのボンディングを行い、ボンディ
ングリード部分を高接着性の液状シリコーン樹脂を封止
用樹脂7に用いて封止し、150℃,1時間の条件で熱
硬化する。さらに、はんだボールを用いて、TABテー
プの電極パッド部分に外部回路と接続するためのバンプ
を形成する。以上の工程によって、得られた図7(f)
に示す半導体装置は超音波探傷装置でボイド観察を行っ
たところ、半導体素子とシリコーン樹脂との界面に多数
のボイドが見られた。
【0037】(実施例2)図2に本実施例による半導体
装置の製造工程を示す。実施例1と同様な方法で、厚さ
75μmのポリイミドフィルム並びにNi/金めっきし
た厚さ20μmの銅箔より形成された配線パターンを有
するTABテープ3上に半導体素子との接着部分だけエ
ッチングされた金属マスクを用い低弾性エラストマ4と
して室温硬化性の未硬化シリコーン樹脂組成物を150
μm印刷し塗布する。この未硬化シリコーン樹脂組成物
にはチクソトロピー性を付与するために無定形シリカエ
アロジル(平均粒径12nm)が7重量%配合されてい
る。このTABテープ上のシリコーン樹脂組成物にポリ
アミドイミド樹脂の20μm厚熱可塑性樹脂フィルム9
(軟化温度200℃)を位置合わせして貼り付けた後、
50℃,1時間の条件でシリコーン樹脂組成物を硬化す
る。硬化後のシリコーン樹脂の弾性率は25℃で20M
Paである。この時、熱可塑性樹脂フィルム上に加圧用
のガラス板または金属板を配置すれば、接着材層の平坦
性の確保と厚さの制御することができる。このようにし
て得られたシリコーン樹脂エラストマと熱可塑性樹脂フ
ィルムとを有するTABテープを半導体素子5に厳密に
位置合わせした後、成形プレス6を用いて300℃で3
秒間加圧圧着する。その後、TABテープの配線リード
と半導体素子の電極パッドとのボンディングを行い、ボ
ンディングリード部分を高接着性の液状シリコーン樹脂
を封止用樹脂7に用いて封止し、150℃,1時間の条
件で熱硬化する。さらに、はんだボールを用いて、TA
Bテープの電極パッド部分に外部回路と接続するための
バンプ8を形成する。以上の工程によって、図2(g)
に示す半導体装置が得られる。
【0038】(実施例3)図3に本実施例による半導体
装置の製造工程を示す。厚さ75μmのポリイミドフィ
ルム,膜厚20μmの接着材層,厚さ35μmの銅箔よ
り形成された配線層からなるTABテープを用い、イン
ナーリード部分を半導体素子とバンプ接続する。半導体
素子のインナーリードが接続されている面に低弾性エラ
ストマとこのエラストマの片面に接着されたフィルムと
からなる低弾性接着材層を設ける。低弾性接着材層はエ
ポキシ樹脂とポリアミドイミド熱可塑性樹脂からなるフ
ィルム10(厚さ20μm)を半導体素子との接着面積
よりもやや広めに切断成形し、その上に半導体素子との
接着面積と同じ大きさでエッチングによってくり抜かれ
た金属マスクを用い低弾性エラストマ4として光硬化性
の未硬化シリコーン樹脂を100μm厚で塗布して得
る。この未硬化シリコーン樹脂組成物にはチクソトロピ
ー性を付与するために無定形シリカの球形フィラ(平均
粒径8μm)20重量%と無定形シリカエアロジル(平
均粒径12nm)5重量%が配合されている。金属マス
クを取り除いた後、半導体素子のインナーリードが接続
されている面を位置合わせして圧着した後、周囲から高
圧水銀灯によって紫外線照射を行い、シリコーン樹脂の
硬化と同時に、半導体素子を接着する。
【0039】硬化後のシリコーン樹脂の弾性率は25℃
で200MPaである。以上の方法で得られた低弾性接
着材層を有するTABテープにバンプ付けされた半導体
素子をエポキシ樹脂系プリント配線基板13(ガラス転
移温度:190℃)にヒートブロック11を用いて、2
00℃,60秒間圧着する。さらに、ボンダーを用い
て、TABテープのアウターリードを配線回路基板のパ
ターン電極にボンディングする。この時、側面にカッタ
を設けたボンディングツール12を用いれば、ボンディ
ングとTABテープのパンチングを同時にできる。その
後、半導体素子とプリント配線基板の間を25℃の弾性
率が1200MPaの低弾性エポキシ樹脂(ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂,酸無水物,シリコーン可とう化
剤及びビアザビシクロウンデセン硬化促進剤を含有す
る。)を封止用樹脂7に用いて封止する。さらに、はん
だボールを用いて、プリント配線基板のもう一方の面の
電極パッドに外部回路を接続するためのバンプを形成す
る。以上の工程によって、図3(f)に示すTABテー
プにバンプ付けされた半導体素子をフェースダウン方式
で配線基板に搭載し、該配線基板の反対面にバンプを設
けたボールグリッドアレイ型の半導体装置が得られる。
【0040】(実施例4)図4に本実施例による半導体
装置の製造工程及び半導体装置のプリント基板への実装
例を示す。ビスフェノールA型エポキシ樹脂(軟化温度
85℃),フェノールノボラック樹脂硬化剤(軟化温度
65℃),ポリアミド樹脂及びイミダゾール系硬化促進
剤からなるエポキシ樹脂組成物2をメチルエチルケトン
/トルエン/イソプロピルアルコールからなる混合溶媒
に均一に溶解後、ガラス板1上にスクリーン印刷法で半
導体素子との接着面積と同じ大きさに塗布する。これを
120℃で溶媒を乾燥させ、ガラス板上に厚さ40μmの
半硬化状態のエポキシ樹脂組成物を形成した。このエポ
キシ樹脂組成物のDSC(走査型微分熱量計)測定によ
る硬化反応発熱ピークは140℃である。
【0041】次に、このエポキシ樹脂組成物上の半導体
素子と接着する部分にディスペンサを用いて実施例1と
同様に低弾性エラストマ4として光硬化性の未硬化ウレ
タン樹脂組成物を480μmの厚さに印刷塗布する。こ
の未硬化ウレタン樹脂組成物にはチクソトロピー性を付
与するために無定形シリカエアロジル(平均粒径12n
m)8重量%を予め配合した。はんだボールを用いて電
極パッド部分にバンプを形成した半導体素子(バンプ高
さ500μm)を、先にエポキシ樹脂組成物上に塗布さ
れた未硬化ウレタン樹脂組成物と位置合わせした後、高
圧水銀灯による紫外線照射を行いウレタン樹脂組成物を
硬化する。硬化後のポリウレタン樹脂の弾性率は25℃
で5MPaである。その後、エポキシ樹脂組成物からガ
ラス板を取り除き、図4の(d)に示すフリップチップ
構造の半導体装置を得る。
【0042】本実施例では、エポキシ樹脂組成物とウレ
タン樹脂組成物とからなる低弾性接着材の厚さはバンプ
高さよりも高い。また、ウレタン樹脂組成物からなるエ
ラストマはバンプ高さよりもやや低くする。これは、次
のプリント基板への加圧下加熱時の実装において、硬化
後のポリウレタン樹脂は流動しないため、エポキシ樹脂
組成物の流動によって高さ調整するためである。得られ
たフリップチップ構造の半導体装置をヒートブロックを
用いて、160℃でプリント配線基板へ実装する。本実
施例の半導体装置は半導体素子の下面に低弾性エラスト
マが存在するため、全てのバンプが配線基板に接触でき
るまで圧着することができる。
【0043】全てのバンプが配線基板に接触できるまで
圧着した状態で短時間加熱することにより、エポキシ樹
脂組成物を流動,硬化させる。この段階では、半導体装
置とプリント基板との接着はまだ完全でないため、接着
力が弱い。この段階で半導体装置の電気特性を検査し、
動作不良があれば、半導体装置を急速に200℃以上に
高温加熱することにより半導体装置を容易にプリント基
板から着脱できる。良品の場合は、はんだ接続信頼性向
上のために、半導体素子とプリント配線基板との間にア
ンダーフィル用エポキシ樹脂を充填し、先の接着用エポ
キシ樹脂組成物も含めて、すべての樹脂が完全硬化する
温度条件で加熱硬化する。このように、本実施例の半導
体装置はリペア性にも優れる。
【0044】(実施例5)図5は本実施例による半導体
装置の製造工程を示す。42アロイリードフレーム14
のダイパッド15上に半導体素子5を銀含有するエポキ
シ樹脂系ダイボンディング剤で接着,搭載する。この半
導体素子上に、実施例4と同様にして得たエポキシ樹脂
組成物と低弾性エラストマ4としてのウレタン樹脂組成
物とからなる低弾性接着材を有するフリップチップ構造
の半導体装置を位置合わせ後、ヒートブロック11を用
いて、160℃で加熱圧着して搭載する。さらに、ダイ
パッド上に搭載された半導体素子とリードフレームを金
ワイヤ16を用いてボンディングし、樹脂組成物全体の
68Vol%の溶融シリカを含有するオルソクレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂とフェノールノボラック樹脂
硬化剤とトリフェニルホスフィン硬化促進剤とからなる
エポキシ樹脂組成物を封止用樹脂7に用いて、175
℃,90秒の条件で低圧トランスファプレス成形し、1
75℃で5時間後硬化し、図5(d)に示す半導体素子
2個を積層した樹脂封止型半導体装置を得た。
【0045】(実施例6)図6に本実施例による半導体
装置の製造工程、及び半導体装置のプリント基板への実
装例を示す。厚さ75μmのポリイミドフィルム,膜厚
20μmの接着材層,厚さ35μmの銅箔より形成され
た配線層からなるTABテープ3を用い、インナーリー
ド部分を半導体素子5とバンプ接続する。この半導体素
子を液状ポッテングエポキシ樹脂を封止用樹脂7に用い
て封止する。次に、実施例2と同様のポリアミドイミド
樹脂の20μm厚熱可塑性樹脂フィルム上に室温硬化性
の未硬化シリコーン樹脂を塗布し、さらにその上にポリ
アミドイミド樹脂の20μm厚熱可塑性樹脂フィルムを
載せた後、60℃に加熱された熱ロール間を通し、厚さ
200μmの3層構造の低弾性接着材17を得る。この
接着材シートを切断成形し、前記TABテープにバンプ
接続された3個の半導体素子間に挿入し、これらの半導
体素子を一括で加圧圧着することにより、図6(d)に
示す半導体装置を得る。
【0046】得られた積層型半導体装置を前記の3層構
造の低弾性接着材を介してプリント基板に位置合わせ
後、ヒートブロックを用いて加熱圧着する。ヒートブロ
ックを取り除いた後、ボンダーを用いて、各半導体素子
に接続しているTABテープのアウターリードを実装用
プリント配線回路基板のパターン電極に、順次、ボンデ
ィングし、プリント基板上に実装する。
【0047】
【発明の効果】本発明の半導体装置は、配線パターンを
有するテープまたはプリント配線基板への実装が容易で
あり、はんだ接続信頼性の向上と、位置合わせ精度向上
による各種ボンディング強度が向上し、耐湿性,耐はん
だリフロー性,耐温度サイクル性などの各種信頼性が向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による半導体装置の製造工程を
示す図。
【図2】本発明の実施例による半導体装置の製造工程を
示す図。
【図3】本発明の実施例による半導体装置の製造工程を
示す図。
【図4】本発明の実施例による半導体装置の製造工程
と、半導体装置のプリント基板への実装工程を示す図。
【図5】本発明の実施例による半導体装置の製造工程を
示す図。
【図6】本発明の実施例による半導体装置の製造工程
と、半導体装置のプリント基板への実装工程を示す図。
【図7】従来の半導体装置の製造工程を示す図。
【図8】従来の半導体装置の断面(a)と、従来の半導
体装置のプリント基板への実装(b)を示す模式図。
【図9】従来の半導体装置の断面(a)と、従来の半導
体装置のプリント基板への実装(b)を示す模式図。
【図10】従来の半導体装置の断面(a),(b)と、従
来の半導体装置のプリント基板への実装(c)を示す模
式図。
【符号の説明】
1…ガラス板、2…エポキシ樹脂組成物、3…TABテ
ープ、4…低弾性エラストマ、5…半導体素子、6…成
形プレス、7…封止用樹脂、8…バンプ、9…熱可塑性
樹脂フィルム、10…フィルム、11…ヒートブロッ
ク、12…ボンディングツール、13…プリント配線基
板、14…リードフレーム、15…ダイパッド、16…
金ワイヤ、17…3層構造の低弾性接着材、18…液状
シリコーン樹脂、19…接着テープ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬川 正則 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 石井 利昭 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 小角 博義 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 服部 理恵 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体素子と、配線パターンを有するテー
    プとが接着材を介して接合され、該テープの表面にバン
    プを備えた半導体装置において、前記接着材が、光硬化
    性エラストマまたは100℃未満で硬化するエラストマ
    の少なくとも1種を含む層と、軟化点30℃以上の樹脂
    層またはフィルムとを含むことを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】半導体素子の少なくとも1つの主面に、バ
    ンプまたは金属柱体と、接着材とを備えた半導体装置に
    おいて、前記接着材が、光硬化性エラストマまたは10
    0℃未満で硬化するエラストマの少なくとも1種を含む
    層と、軟化点30℃以上の樹脂層またはフィルムとを含
    むことを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】複数個の半導体素子が接着材を介して互い
    に積層した半導体装置において、前記接着材が、光硬化
    性エラストマまたは100℃未満で硬化するエラストマ
    の少なくとも1種を含む層と、軟化点30℃以上の樹脂
    層またはフィルムとを含むことを特徴とする半導体装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導
    体装置において、前記エラストマの25℃における弾性
    率が1MPa〜1000MPaであることを特徴とする
    半導体装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導
    体装置において、前記軟化点30℃以上の樹脂層または
    フィルムが硬化反応発熱ピーク温度が前記エラストマの
    硬化温度より30℃以上高い温度を有する熱硬化性樹脂
    であることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導
    体装置において、前記軟化点30℃以上の樹脂層または
    フィルムが180℃以上の融点を有する熱可塑性樹脂で
    あることを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導
    体装置において、前記軟化点30℃以上の樹脂層または
    フィルムが熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とを含み、前記
    熱可塑性樹脂の溶融温度が180℃以上であり、前記熱
    硬化性樹脂の硬化反応発熱ピーク温度が前記エラストマ
    の硬化温度より30℃以上高温であることを特徴とする
    半導体装置。
  8. 【請求項8】請求項4記載の半導体装置において、前記
    エラストマが、シリコーン樹脂ゲル,シリコーン樹脂エ
    ラストマ,アクリルゴム,ブタジエンゴム,ウレタンゴ
    ム,可とう化剤変性低弾性エポキシ樹脂,低弾性ウレタ
    ン樹脂の少なくとも1つを含むことを特徴とする半導体
    装置。
  9. 【請求項9】請求項5記載の半導体装置において、前記
    熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂,熱硬化性ポリイミド樹
    脂の少なくとも1つを含むことを特徴とする半導体装
    置。
  10. 【請求項10】請求項6記載の半導体装置において、前
    記熱可塑性樹脂が、耐熱性ポリエステル,ポリブチレン
    テレフタレート,ポリアミド,ポリアミドイミド,熱可
    塑性ポリイミドの少なくとも1つを含むことを特徴とす
    る半導体装置。
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