JPH09245798A - リチウム二次電池 - Google Patents
リチウム二次電池Info
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- JPH09245798A JPH09245798A JP8047166A JP4716696A JPH09245798A JP H09245798 A JPH09245798 A JP H09245798A JP 8047166 A JP8047166 A JP 8047166A JP 4716696 A JP4716696 A JP 4716696A JP H09245798 A JPH09245798 A JP H09245798A
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- lithium
- secondary battery
- copper
- lithium secondary
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 リチウム二次電池において、負極の高容量化
と充放電効率を向上させ、充放電サイクル特性に優れ、
エネルギー密度の高いリチウム二次電池を提供するもの
である。 【解決手段】 金属酸化物を活物質とする正極と負極と
セパレータと有機電解液を備えたリチウム二次電池にお
いて、前記負極がリチウムを吸蔵、放出可能な炭素材料
と導電材である銅微粒子と結着剤とからなり、銅微粒子
が2μm以下の大きさで、1〜30重量%の範囲で含ま
れている。
と充放電効率を向上させ、充放電サイクル特性に優れ、
エネルギー密度の高いリチウム二次電池を提供するもの
である。 【解決手段】 金属酸化物を活物質とする正極と負極と
セパレータと有機電解液を備えたリチウム二次電池にお
いて、前記負極がリチウムを吸蔵、放出可能な炭素材料
と導電材である銅微粒子と結着剤とからなり、銅微粒子
が2μm以下の大きさで、1〜30重量%の範囲で含ま
れている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機電解液を用い
たリチウム二次電池の、とくにその負極に関するもので
ある。
たリチウム二次電池の、とくにその負極に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】有機電解液を用い、リチウムを負極活物
質とするリチウム二次電池は、水溶液系の二次電池に比
べて軽量で、エネルギー密度が高く、かつ低温特性が優
れていることから注目を集めている。
質とするリチウム二次電池は、水溶液系の二次電池に比
べて軽量で、エネルギー密度が高く、かつ低温特性が優
れていることから注目を集めている。
【0003】しかしながら、充電によって生じる活性な
リチウムが電解液の有機溶媒と反応することや、析出し
たリチウムがデンドライト状に成長し、有機溶媒との反
応により電極基板との電気的接続が絶たれることなどに
より、リチウム負極の充放電効率が悪い。また、デンド
ライト状に成長したリチウムがセパレータを貫通するこ
とにより、電池の内部短絡が発生することなどの問題点
があり、実用的に十分なリチウム二次電池は得られてい
ない。
リチウムが電解液の有機溶媒と反応することや、析出し
たリチウムがデンドライト状に成長し、有機溶媒との反
応により電極基板との電気的接続が絶たれることなどに
より、リチウム負極の充放電効率が悪い。また、デンド
ライト状に成長したリチウムがセパレータを貫通するこ
とにより、電池の内部短絡が発生することなどの問題点
があり、実用的に十分なリチウム二次電池は得られてい
ない。
【0004】これらの問題を解決するために、負極材料
を合金化する方法、例えば、リチウムーアルミニウム合
金(米国特許第4,002,492号明細書など)やリチウムー
鉛合金(特開昭57-141869号公報など)、リチウムーガ
リウム合金(Eur.J.Solid StateInorg.Chem.,759 (199
0)、特開昭60-257072号公報、特開昭61-126770号公報、
特開昭62-12064号公報、特開昭63-13267号公報など)な
ど種々の合金負極について提案されている。また、負極
材料に炭素材料を用いる方法、例えば特開昭57-208079
号公報、特開昭59-143280号公報などが提案されてい
る。さらに、炭素材料にリチウムと合金化できる材料を
複合化する方法(例えば特開平2-121258号公報、特開平
4-171678号公報、特開平5-182668号公報など)について
も提案されている。しかしながら、いずれの方法も十分
な改良に至っていない。
を合金化する方法、例えば、リチウムーアルミニウム合
金(米国特許第4,002,492号明細書など)やリチウムー
鉛合金(特開昭57-141869号公報など)、リチウムーガ
リウム合金(Eur.J.Solid StateInorg.Chem.,759 (199
0)、特開昭60-257072号公報、特開昭61-126770号公報、
特開昭62-12064号公報、特開昭63-13267号公報など)な
ど種々の合金負極について提案されている。また、負極
材料に炭素材料を用いる方法、例えば特開昭57-208079
号公報、特開昭59-143280号公報などが提案されてい
る。さらに、炭素材料にリチウムと合金化できる材料を
複合化する方法(例えば特開平2-121258号公報、特開平
4-171678号公報、特開平5-182668号公報など)について
も提案されている。しかしながら、いずれの方法も十分
な改良に至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記構成において、負
極として合金化材料を用いる場合には、リチウムの挿入
・脱離により合金母材の膨脹、収縮による結晶の微細化
や剥離・脱落が発生し、充放電反応が円滑に進まないと
いう課題を有している。
極として合金化材料を用いる場合には、リチウムの挿入
・脱離により合金母材の膨脹、収縮による結晶の微細化
や剥離・脱落が発生し、充放電反応が円滑に進まないと
いう課題を有している。
【0006】また、炭素材料と合金化材料を複合化する
方法も、特開平2-121258号公報、特開平4-171678号公報
に記載されているアルミニウムを用いた場合には、充放
電サイクルが進むにつれて容量が低下する現象が見られ
ることなど、充放電サイクル特性が悪いという課題を有
している。
方法も、特開平2-121258号公報、特開平4-171678号公報
に記載されているアルミニウムを用いた場合には、充放
電サイクルが進むにつれて容量が低下する現象が見られ
ることなど、充放電サイクル特性が悪いという課題を有
している。
【0007】負極として炭素材料を用いる場合には、充
放電容量は放電生成物を黒鉛層間化合物C6Liとする
と理論容量372mAh/gとなり、金属リチウムの約1/10
と小さい。また、この理論容量は充電電流密度を小さく
しなければ得られないため、実用的に充放電に利用され
る容量は200〜250mAh/gとさらに小さくなるとい
う課題を有している。
放電容量は放電生成物を黒鉛層間化合物C6Liとする
と理論容量372mAh/gとなり、金属リチウムの約1/10
と小さい。また、この理論容量は充電電流密度を小さく
しなければ得られないため、実用的に充放電に利用され
る容量は200〜250mAh/gとさらに小さくなるとい
う課題を有している。
【0008】以上述べたように、リチウム二次電池のよ
り高エネルギー密度化を達成するために必要な、高容量
でサイクル特性が良好な実用的負極材料がないという課
題を有していた。 本発明は上記従来の課題を解決する
もので、高容量で、充放電サイクル寿命特性に優れたリ
チウム二次電池を提供することを目的とする。
り高エネルギー密度化を達成するために必要な、高容量
でサイクル特性が良好な実用的負極材料がないという課
題を有していた。 本発明は上記従来の課題を解決する
もので、高容量で、充放電サイクル寿命特性に優れたリ
チウム二次電池を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明のリチウム二次電池は負極としてリチウムを
吸蔵、放出可能な炭素材料に、2μm以下の大きさの銅
微粒子を導電材として均一に分散させたものを用いたも
のであり、負極の充放電利用率を高め、充放電サイクル
特性や電池容量を向上させることができる。
め、本発明のリチウム二次電池は負極としてリチウムを
吸蔵、放出可能な炭素材料に、2μm以下の大きさの銅
微粒子を導電材として均一に分散させたものを用いたも
のであり、負極の充放電利用率を高め、充放電サイクル
特性や電池容量を向上させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】リチウムを吸蔵、放出可能な炭素
材料に2μm以下、さらに好ましくは0.5μm程度の
大きさの銅微粒子を均一に分散させた構成の負極を用い
ることにより、負極利用率を高め、充放電容量が大きく
サイクル特性を高めるものである。
材料に2μm以下、さらに好ましくは0.5μm程度の
大きさの銅微粒子を均一に分散させた構成の負極を用い
ることにより、負極利用率を高め、充放電容量が大きく
サイクル特性を高めるものである。
【0011】これは、炭素材料中で最も電気抵抗が小さ
い黒鉛の場合でも1.37×10-3Ω・cmであるのに
対して、銅の電気抵抗が1.67×10-6Ω・cmと3
ケタも小さいことから、負極内の電気的な均一性が向上
し電気化学反応すなわちリチウムイオンの黒鉛層間への
インターカレーション反応もより均一におこるため充放
電容量が増加するものと考えられる。
い黒鉛の場合でも1.37×10-3Ω・cmであるのに
対して、銅の電気抵抗が1.67×10-6Ω・cmと3
ケタも小さいことから、負極内の電気的な均一性が向上
し電気化学反応すなわちリチウムイオンの黒鉛層間への
インターカレーション反応もより均一におこるため充放
電容量が増加するものと考えられる。
【0012】電池の負極に用いられる炭素材料は4〜1
0μm程度の粒子であるため、炭素材料中に均一に分散
化させるのに好ましい銅微粒子の大きさは2μm以下の
大きさが好ましく、さらに好ましくは0.5μm程度が
良い。0.5μm程度の銅微粒子を作製する方法は種々
の手法が可能であるが、製造工程が容易な例としてシュ
ウ酸銅の熱分解を利用する方法がある。炭素材料とシュ
ウ酸銅を充分に混合した後、400℃程度の加熱処理を
行うことにより、シュウ酸銅が二酸化炭素と銅に熱分解
し、0.5μm程度の銅微粒子と炭素材料の混合粉体が
得られる。
0μm程度の粒子であるため、炭素材料中に均一に分散
化させるのに好ましい銅微粒子の大きさは2μm以下の
大きさが好ましく、さらに好ましくは0.5μm程度が
良い。0.5μm程度の銅微粒子を作製する方法は種々
の手法が可能であるが、製造工程が容易な例としてシュ
ウ酸銅の熱分解を利用する方法がある。炭素材料とシュ
ウ酸銅を充分に混合した後、400℃程度の加熱処理を
行うことにより、シュウ酸銅が二酸化炭素と銅に熱分解
し、0.5μm程度の銅微粒子と炭素材料の混合粉体が
得られる。
【0013】負極の電極は微粉末状の炭素材料を樹脂製
結着剤で成型したものを用いており、銅の比重は8.9
2と黒鉛の2.25に比較して大きいため、添加量を増
やした場合でも体積的増加は小さいが、添加量の上限と
しては負極全体に対して30重量%程度までで、これ以
上添加すると炭素材料の比率が低下し負極の容量密度の
低下が顕著となる。また添加量の下限は1重量%で、こ
れ以下では添加効果が小さくなる。
結着剤で成型したものを用いており、銅の比重は8.9
2と黒鉛の2.25に比較して大きいため、添加量を増
やした場合でも体積的増加は小さいが、添加量の上限と
しては負極全体に対して30重量%程度までで、これ以
上添加すると炭素材料の比率が低下し負極の容量密度の
低下が顕著となる。また添加量の下限は1重量%で、こ
れ以下では添加効果が小さくなる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図を参照し
ながら説明する。
ながら説明する。
【0015】(実施例1)図1は、本発明の実施例に用
いたコイン型電池の断面図である。図において1はステ
ンレス鋼製ケース、2はステンレス製封口板、3は銅箔
製の負極集電体、4は球状黒鉛と銅微粒子と結着剤の樹
脂とを重量比85:10:5の配合で構成された負極で
ある。平均粒径5μmの球状黒鉛9重量部とシュウ酸銅
0.5水塩1.3重量部を均一に混合・分散化したものを
450℃で熱分解しさらに粉砕することにより、0.5
μm程度の銅微粒子を球状黒鉛中に均一分散化させたも
のである。5はアルミニウム箔製の正極集電体で、6は
マンガンスピネル酸化物を活物質とし、アセチレンブラ
ックとフッ素樹脂を重量比80:10:10の配合で構
成された正極である。7と8は、それぞれポリプロピレ
ン製のセパレータとガスケットである。電解液はエチレ
ンカーボネイト(EC)とジエチルカーボネイト(DE
C)を体積比50:50の配合比で混合した混合溶媒
に、電解質として6フッ化リン酸リチウムを1モル・dm
-3の濃度に溶解させたものを用いた。
いたコイン型電池の断面図である。図において1はステ
ンレス鋼製ケース、2はステンレス製封口板、3は銅箔
製の負極集電体、4は球状黒鉛と銅微粒子と結着剤の樹
脂とを重量比85:10:5の配合で構成された負極で
ある。平均粒径5μmの球状黒鉛9重量部とシュウ酸銅
0.5水塩1.3重量部を均一に混合・分散化したものを
450℃で熱分解しさらに粉砕することにより、0.5
μm程度の銅微粒子を球状黒鉛中に均一分散化させたも
のである。5はアルミニウム箔製の正極集電体で、6は
マンガンスピネル酸化物を活物質とし、アセチレンブラ
ックとフッ素樹脂を重量比80:10:10の配合で構
成された正極である。7と8は、それぞれポリプロピレ
ン製のセパレータとガスケットである。電解液はエチレ
ンカーボネイト(EC)とジエチルカーボネイト(DE
C)を体積比50:50の配合比で混合した混合溶媒
に、電解質として6フッ化リン酸リチウムを1モル・dm
-3の濃度に溶解させたものを用いた。
【0016】(実施例2)球状黒鉛と銅微粒子と結着剤
とを重量比65:30:5の配合で構成された負極を用
いたこと以外実施例1と同様に構成した電池を実施例2
とした。
とを重量比65:30:5の配合で構成された負極を用
いたこと以外実施例1と同様に構成した電池を実施例2
とした。
【0017】(実施例3)球状黒鉛と銅微粒子と結着剤
とを重量比94:1:5の配合で構成された負極を用い
たこと以外実施例1と同様に構成した電池を実施例3と
した。
とを重量比94:1:5の配合で構成された負極を用い
たこと以外実施例1と同様に構成した電池を実施例3と
した。
【0018】(実施例4)粒径2μmの銅微粒子を用い
たこと以外実施例1と同様に構成した電池を実施例4と
した。
たこと以外実施例1と同様に構成した電池を実施例4と
した。
【0019】(実施例5)粒径0.2μmの銅微粒子を
用いたこと以外実施例1と同様に構成した電池を実施例
5とした。
用いたこと以外実施例1と同様に構成した電池を実施例
5とした。
【0020】(比較例1)球状黒鉛と結着剤のフッ素樹
脂を重量比95:5で混合した負極を用いたこと以外実
施例1と同様に構成した電池を比較例1とした。
脂を重量比95:5で混合した負極を用いたこと以外実
施例1と同様に構成した電池を比較例1とした。
【0021】(比較例2)粒径10μmの銅微粒子を用
いたこと以外実施例1と同様に構成した電池を比較例2
とした。
いたこと以外実施例1と同様に構成した電池を比較例2
とした。
【0022】(比較例3)粒径30μmの銅微粒子を用
いたこと以外実施例1と同様に構成した電池を比較例3
とした。
いたこと以外実施例1と同様に構成した電池を比較例3
とした。
【0023】また、実施例1〜5と比較例1〜3の正・
負極の重量が等しくなるように構成した。
負極の重量が等しくなるように構成した。
【0024】図2は、実施例1〜3と比較例1の電池
を、充放電電流密度を0.1〜2.0mA/cm2の範囲で
変えた場合の3サイクル目の充放電容量と充放電電流密
度の関係を示したものである。充放電サイクルは4.3
Vから3Vの範囲で行った。図から明らかなように本発
明の実施例1および3は比較例よりも充放電容量が大き
く、電流密度が大きくなった場合での充放電容量の低下
も比較例に対して改良されていることがわかる。実施例
2では、電流密度が0.1、0.5mA/cm2と比較的小
さい場合には比較例と同じかやや小さくなっているが、
1mA/cm2以上の条件では比較例を上回った。以上の
ように、本発明の炭素材料からなる負極活物質中に2μ
m以下の大きさの銅微粒子を均一に分散させた構成の負
極を用いることにより、負極内の電気的な均一性が向上
し電気化学反応すなわちリチウムイオンの黒鉛層間への
挿入・脱離反応もより均一に反応することから、充放電
の電流密度が大きくなっても、利用できる容量が大き
い、すなわち反応利用率が高くなったと考えられた。
を、充放電電流密度を0.1〜2.0mA/cm2の範囲で
変えた場合の3サイクル目の充放電容量と充放電電流密
度の関係を示したものである。充放電サイクルは4.3
Vから3Vの範囲で行った。図から明らかなように本発
明の実施例1および3は比較例よりも充放電容量が大き
く、電流密度が大きくなった場合での充放電容量の低下
も比較例に対して改良されていることがわかる。実施例
2では、電流密度が0.1、0.5mA/cm2と比較的小
さい場合には比較例と同じかやや小さくなっているが、
1mA/cm2以上の条件では比較例を上回った。以上の
ように、本発明の炭素材料からなる負極活物質中に2μ
m以下の大きさの銅微粒子を均一に分散させた構成の負
極を用いることにより、負極内の電気的な均一性が向上
し電気化学反応すなわちリチウムイオンの黒鉛層間への
挿入・脱離反応もより均一に反応することから、充放電
の電流密度が大きくなっても、利用できる容量が大き
い、すなわち反応利用率が高くなったと考えられた。
【0025】また、図3は実施例1と比較例1の電池を
電流密度1mA/cm2の条件で充放電サイクルを行った
ものである。実施例と比較例ともに100サイクル程度
まで、容量劣化が大きいのは主に正極材料のマンガンス
ピネル酸化物に起因する劣化である。しかしながら、図
から明らかなようにサイクル初期において本発明の実施
例1は比較例よりも充放電容量が大きく、さらにサイク
ル安定性においても良好であることが分かる。
電流密度1mA/cm2の条件で充放電サイクルを行った
ものである。実施例と比較例ともに100サイクル程度
まで、容量劣化が大きいのは主に正極材料のマンガンス
ピネル酸化物に起因する劣化である。しかしながら、図
から明らかなようにサイクル初期において本発明の実施
例1は比較例よりも充放電容量が大きく、さらにサイク
ル安定性においても良好であることが分かる。
【0026】図4は、実施例1、4、5の電池と比較例
2、3の電池を、充放電電流密度を1mA/cm2の条件
で行った場合の銅微粒子の粒径と3サイクル目の放電容
量の関係を示したものである。図より、銅微粒子の粒径
を2μm以下とした実施例1、4、5の電池はいずれ
も、粒径10、30μmの銅微粒子を用いた比較例2、
3の電池よりも放電容量が大きくなっていることが分か
る。これは、添加する銅微粒子の粒径が10μm以上で
は、用いている炭素材料(平均粒径5μm)との分散均
一化が不充分であったためと考えられた。
2、3の電池を、充放電電流密度を1mA/cm2の条件
で行った場合の銅微粒子の粒径と3サイクル目の放電容
量の関係を示したものである。図より、銅微粒子の粒径
を2μm以下とした実施例1、4、5の電池はいずれ
も、粒径10、30μmの銅微粒子を用いた比較例2、
3の電池よりも放電容量が大きくなっていることが分か
る。これは、添加する銅微粒子の粒径が10μm以上で
は、用いている炭素材料(平均粒径5μm)との分散均
一化が不充分であったためと考えられた。
【0027】以上のことから、本発明の炭素材料からな
る負極活物質中に2μm以下の大きさの銅微粒子を均一
に分散させた構成の負極を用いることにより、負極内の
電気的な均一性が向上し電気化学反応すなわちリチウム
イオンの黒鉛層間へのインターカレーション反応もより
均一に反応することから、充放電サイクルが進行しても
構造的に安定であるため、高容量でサイクル特性の良好
なリチウム二次電池の負極を提供するものである。
る負極活物質中に2μm以下の大きさの銅微粒子を均一
に分散させた構成の負極を用いることにより、負極内の
電気的な均一性が向上し電気化学反応すなわちリチウム
イオンの黒鉛層間へのインターカレーション反応もより
均一に反応することから、充放電サイクルが進行しても
構造的に安定であるため、高容量でサイクル特性の良好
なリチウム二次電池の負極を提供するものである。
【0028】なお本実施例ではコイン型電池を用いてい
るが、スパイラル状の電極構造の円筒型電池でも同様に
本発明を実施することが可能である。また、正極材料に
マンガンスピネル酸化物を用いたが、これ以外のLiC
oO2、LiNiO2などを用いることも可能である。同
様に負極炭素材料として、球状黒鉛を用いたが、これ以
外の炭素材料を用いることも可能であり、電解液も本実
施例の6フッ化リン酸リチウム、エチレンカーボネイト
とジエチルカーボネイトの混合溶媒系以外の材料、例え
ば電解質では過塩素酸リチウム、トリフロロメタンスル
ホン酸リチウム、トリフロロメタンスルホン酸イミドリ
チウムなどを用いること、溶媒では、ジメトキシエタ
ン、1、3ジオキソラン、プロピレンカーボネイトなど
を組み合わせて用いることも可能である。
るが、スパイラル状の電極構造の円筒型電池でも同様に
本発明を実施することが可能である。また、正極材料に
マンガンスピネル酸化物を用いたが、これ以外のLiC
oO2、LiNiO2などを用いることも可能である。同
様に負極炭素材料として、球状黒鉛を用いたが、これ以
外の炭素材料を用いることも可能であり、電解液も本実
施例の6フッ化リン酸リチウム、エチレンカーボネイト
とジエチルカーボネイトの混合溶媒系以外の材料、例え
ば電解質では過塩素酸リチウム、トリフロロメタンスル
ホン酸リチウム、トリフロロメタンスルホン酸イミドリ
チウムなどを用いること、溶媒では、ジメトキシエタ
ン、1、3ジオキソラン、プロピレンカーボネイトなど
を組み合わせて用いることも可能である。
【0029】
【発明の効果】このように本発明は、リチウム二次電池
の負極をリチウムを吸蔵、放出可能な炭素材料と導電材
である2μm以下の大きさの銅微粒子と結着剤とを均一
に分散させた構成とすることにより、負極の充放電利用
率を向上させ、充放電サイクル特性の優れ、容量の大き
いリチウム二次電池を提供することができるものであ
る。
の負極をリチウムを吸蔵、放出可能な炭素材料と導電材
である2μm以下の大きさの銅微粒子と結着剤とを均一
に分散させた構成とすることにより、負極の充放電利用
率を向上させ、充放電サイクル特性の優れ、容量の大き
いリチウム二次電池を提供することができるものであ
る。
【図1】本発明のリチウム二次電池の一実施例の断面図
【図2】本発明の実施例と比較例によるリチウム二次電
池の電流密度と放電容量の関係を示した充放電特性図
池の電流密度と放電容量の関係を示した充放電特性図
【図3】本発明の実施例と比較例によるリチウム二次電
池の充放電サイクル特性図
池の充放電サイクル特性図
【図4】本発明の実施例と比較例によるリチウム二次電
池の放電容量と添加銅粒子の粒径の関係を示した図
池の放電容量と添加銅粒子の粒径の関係を示した図
1 ケース 2 封口板 3 負極集電体 4 負極 5 正極集電体 6 正極 7 セパレータ 8 ガスケット
フロントページの続き (72)発明者 河村 弓子 大阪府守口市松下町1番 松下電池工業株 式会社内 (72)発明者 守田 彰克 大阪府守口市松下町1番 松下電池工業株 式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 金属酸化物を活物質とする正極と負極と
セパレータと有機電解液を備えたリチウム二次電池にお
いて、前記負極がリチウムを吸蔵、放出可能な炭素材料
と導電材である銅微粒子と結着剤とからなり、銅微粒子
が2μm以下であるリチウム二次電池。 - 【請求項2】 負極に銅微粒子が1〜30重量%の範囲
で含まれている請求項1記載のリチウム二次電池。 - 【請求項3】 銅微粒子がシュウ酸銅の熱分解によって
得られたものである請求項1記載のリチウム二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8047166A JPH09245798A (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | リチウム二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8047166A JPH09245798A (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | リチウム二次電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09245798A true JPH09245798A (ja) | 1997-09-19 |
Family
ID=12767494
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8047166A Pending JPH09245798A (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | リチウム二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09245798A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000331672A (ja) * | 1999-04-15 | 2000-11-30 | Mitsubishi Chemicals Corp | ナノサイズの混在物を含有する炭素粒子を有する電池用電極および電池ならびにそれらの製造方法および電解方法 |
JP2003017133A (ja) * | 2001-07-02 | 2003-01-17 | Kansai Research Institute | コイン型非水系二次電池 |
US6703166B1 (en) | 1999-12-08 | 2004-03-09 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Negative active material slurry composition for rechargeable lithium battery and method of manufacturing negative electrode using same |
JP2006253004A (ja) * | 2005-03-11 | 2006-09-21 | Sanyo Electric Co Ltd | 非水電解質二次電池用電極及びその製造方法 |
CN115504875A (zh) * | 2022-10-09 | 2022-12-23 | 昆明理工大学 | 一种类球状锂/钠离子电池草酸铜及其分解衍生产物负极材料 |
-
1996
- 1996-03-05 JP JP8047166A patent/JPH09245798A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000331672A (ja) * | 1999-04-15 | 2000-11-30 | Mitsubishi Chemicals Corp | ナノサイズの混在物を含有する炭素粒子を有する電池用電極および電池ならびにそれらの製造方法および電解方法 |
US6703166B1 (en) | 1999-12-08 | 2004-03-09 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Negative active material slurry composition for rechargeable lithium battery and method of manufacturing negative electrode using same |
JP2003017133A (ja) * | 2001-07-02 | 2003-01-17 | Kansai Research Institute | コイン型非水系二次電池 |
JP2006253004A (ja) * | 2005-03-11 | 2006-09-21 | Sanyo Electric Co Ltd | 非水電解質二次電池用電極及びその製造方法 |
CN115504875A (zh) * | 2022-10-09 | 2022-12-23 | 昆明理工大学 | 一种类球状锂/钠离子电池草酸铜及其分解衍生产物负极材料 |
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