JP3512846B2 - 非水電解液電池 - Google Patents
非水電解液電池Info
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Description
特に非水電解液を改良した非水電解液電池に係わる。
た非水電解質電池は高エネルギ―密度電池として注目さ
れている。例えば、正極活物質に二酸化マンガン(Mn
O2 )、フッ化炭素[(CF2 )n ]、塩化チオニル
(SOCl2 )等を用いた一次電池は、既に電卓、時計
の電源やメモリのバックアップ電池として多用されてい
る。 さらに、近年、VTR,通信機器などの各種の電
子機器の小型、軽量化に伴いそれらの電源として高エネ
ルギ―密度の二次電池の要求が高まっている。このよう
な要求に対応してリチウムを負極活物質とするリチウム
二次電池の研究が活発に行われている。
ムを用い、リチウムイオン伝導性電解質として炭酸プロ
ピレン(PC)、1,2−ジメトキシエタン(DM
E)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、テトラヒドロ
フラン(THF)等の非水溶媒中にLiClO4 、Li
BF4 、LiAsF6 等のリチウム塩を溶解した非水電
解液を用い、正極活物質として主にTiS2 、MoS
2 、V2 O5 、V6 O13、MnO2 等のリチウムとの間
でトポケミカル反応する化合物を用いた構成のものが研
究されている。
池は現在まだ実用化されていない。この主な理由は、充
放電効率が低く、しかも充放電が可能な回数(サイクル
寿命)が短いためである。この原因は、負極のリチウム
と非水電解液との反応によるリチウムの劣化によるとこ
ろが大きいと考えられている。すなわち、放電時にリチ
ウムイオンとして非水電解液中に溶解したリチウムは、
充電時に前記非水電解液から析出する際に前記電解液に
含まれる非水溶媒と反応して表面が一部不活性化され
る。その結果、充放電を繰り返していくとデンドライド
状(樹枝状)や小球状にリチウムが析出し、さらにはリ
チウムが負極の集電体より離脱するなどの現象が生じ
る。
組み込まれる負極としてリチウムを吸蔵・放出する炭素
質物、例えばコ―クス、樹脂焼成体、炭素繊維、熱分解
気相炭素などを用いることによって、リチウムと非水電
解液との反応、さらにはデンドライト析出による負極特
性の劣化を改善することが提案されている。
でも主に炭素原子からなる六角網面層が重なった構造
(黒鉛構造)の部分において、前記の層と層との間の部
分にリチウムイオンが出入りすることにより充放電を行
うと考えられている。このため、リチウム二次電池の負
極にはある程度黒鉛構造の発達した炭素質物を用いる必
要がある。しかしながら、黒鉛化の進んだ巨大結晶を粉
末化した炭素質物を非水電解液中で用いると、非水電解
液が分解し、結果として電池の容量及び充放電効率が低
くなる。特に、高電流密度で電池を作動させると、容
量、充放電効率、放電時の電圧の低下が著しくなる。ま
た、リチウムの吸蔵放出能が劣化し、サイクル寿命が低
下するという問題点があった。
も、粉末にすると非水電解液が分解し、巨大結晶の粉末
を用いた場合と同様に、負極としての性能が大幅に低下
するなどの問題点を有していた。
れている電池は、室温付近において高性能かつ安全に作
動するよう設計されている。例えば、現在市販されてい
るあるリチウム二次電池においては、充電時の温度が約
0℃〜45℃、放電時の温度が約−20℃〜60℃の範
囲における使用が推奨されている。また、前記電池には
内圧上昇による破裂を防止するために内圧が一定値以上
になると弁を開放し、脱気を行う安全弁機構が設置され
ている。
たように有機溶媒からなるために引火性を有する非水電
解液とを備えたリチウム二次電池を例えばユーザー側の
誤使用等により200〜300℃の高温環境下で使用す
ると、前記非水電解液の一部が気化して電池内圧が上昇
し、前記安全弁機構が作動し、前記安全弁機構から前記
非水電解液が吹き出す。この時、吹き出した非水電解液
は前記温度で引火するため、前記二次電池が爆発すると
いう問題点があった。また、負極活物質としてリチウム
を用いた場合には前述したリチウムデンドライトが前記
非水電解液と共に前記安全弁機構から放出されるため、
前記リチウムデンドライトが発火すると共に前記非水電
解液に引火して同様に前記二次電池が爆発するという問
題点があった。
液として前述した有機溶媒よりも引火点の高い有機溶媒
を用いることにより、高温環境下において前記安全弁機
構が作動して吹き出された非水電解液の引火を防止する
ことが行われている。しかしながら、前記引火点の高い
有機溶媒からなる非水電解液を備えた二次電池は、サイ
クル寿命や容量などの電池特性が劣化するという問題点
があった。
解決するためになされたもので、特定の引火点の高い有
機溶媒を用いることなく高温環境下において安全弁機構
が作動して吹き出された非水電解液の引火を防止するこ
とが可能な非水電解液電池を提供しようとするものであ
る。
と、非水電解液と、安全弁機構とを備えた非水電解液電
池において、前記非水電解液には、0.01モル/L以
上で、かつ45℃における炭酸ガスの飽和溶解度以下の
濃度の炭酸ガスが溶解されていることを特徴とする非水
電解液電池である。
えばリチウム二次電池)を図1を参照して詳細に説明す
る。例えばステンレスからなる有底円筒状の容器1に
は、電極群2が収納されている。前記電極群2は、正極
3、セパレ―タ4及び負極5をこの順序で積層した帯状
物を前記セパレータ4が外側に位置するように渦巻き状
に巻回した構造になっている。前記セパレータ4は、例
えば合成樹脂製不織布、ポリエチレン多孔質フィルム、
ポリプロピレン多孔質フィルムから形成されている。な
お、前記電極群2の外周に配置された前記セパレータ4
の部分には図示しない切欠部が形成され、前記容器1と
前記切欠部から露出した前記負極5と電気的に接触して
いる。前記容器1内には、電解液が収容されている。中
央部が開口された絶縁紙6は、前記容器1内の前記電極
群3の上方に載置されている。
は、前記容器1の上端開口部に絶縁ガスケット8を介し
てカシメ固定されている。前記封口蓋群7は、前記電極
群2と対向して配置された内部蓋体9と、前記内部蓋体
9上に弁膜10を介して配置され、前記内部蓋体9上に
周縁部が溶接された帽子形の外部蓋体11とから構成さ
れている。前記内部蓋体9および前記外部蓋体11に
は、それぞれガス抜き孔12、13が開口されている。
前記弁膜10は、アルミニウム箔と樹脂層とを積層して
形成されている。正極リード14は、一端が前記電極群
2の正極3に接続され、他端が前記封口蓋群7の前記内
部蓋体9の下面に接続されている。
器1内にガスが発生して電池内圧が上昇すると、前記ガ
スが前記防爆機能および端子を兼ねる封口蓋群7の前記
内部蓋体9のガス抜き孔12を通して前記弁膜10に圧
力を加え、これを破断し、前記ガスが前記弁膜10の破
断箇所及び前記外部蓋体11のガス抜き孔13を通して
外部に放出されるため、破裂が防止される。
電解液及び前記封口蓋群7の防爆機能の構成について具
体的に説明する。 1)正極の構成 前記正極3は、例えば活物質に導電剤および結着剤を適
当な溶媒に懸濁し、この懸濁物を集電体に塗布、乾燥し
て薄板状にすることにより作製される。
ピロールなどの導電性高分子、例えば二酸化マンガン、
リチウムマンガン複合酸化物、リチウム含有ニッケル酸
化物、リチウム含有コバルト化合物、リチウム含有ニッ
ケルコバルト酸化物、リチウムを含むバナジウム酸化物
などの種々の酸化物や、二硫化チタンまたは二硫化モリ
ブデンなどのリチウム含有カルコゲン化合物等を挙げる
ことができる。中でもリチウムコバルト酸化物(LiC
oO2 )、リチウムニッケル酸化物(LiNiO2 )、
リチウムマンガン酸化物(LiMn2 O4 、LiMnO
2 )は、高電圧が得られるために好ましい。
ラック、カーボンブラック、黒鉛等を挙げることができ
る。前記結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエ
チレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVD
E)、エチレンプロピレンジエンモノマ、スチレン−ブ
タジエンゴム(SBR)等を用いることができる。
40μmのアルミニウム箔、ステンレス箔、ニッケル箔
等を用いることが好ましい。 2)負極の構成 前記負極5としては、例えばリチウムイオンを吸蔵・放
出する炭素質物又はカルコゲン化合物を含むもの、軽金
属からなるなるもの等を挙げることができる。中でも、
リチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物又はカルコゲ
ン化合物を含む負極は、前記二次電池のサイクル寿命な
どの電池特性が向上するために好ましい。
質物としては、例えばコークス、炭素繊維、熱分解気相
炭素物質、黒鉛、樹脂焼成体、メソフェーズピッチ系炭
素繊維又はメソフェーズ球状カーボンの焼成体などを挙
げることができる。中でも、2500℃以上で黒鉛化し
たメソフェーズピッチ系炭素繊維又はメソフェーズ球状
カーボンが電極容量が高くなるために好ましい。
℃以上に発熱ピーク、より好ましくは800℃以上に発
熱ピークを有し、X線回折による黒鉛構造の(101)
回折ピーク(P101 )と(100)回折ピーク(P
100 )の強度比P101 /P100 が0.7〜2.2の範囲
にあることが好ましい。このような炭素質物を含む負極
はリチウムイオンの急速な吸蔵・放出ができるため、前
記二次電池の急速充放電性能が向上される。
コゲン化合物としては、二硫化チタン(TiS2 )、二
硫化モリブデン(MoS2 )、セレン化ニオブ(NbS
e2)などを挙げることができる。このようなカルコゲ
ン化合物を負極に用いると、前記二次電池の電圧は低下
するものの前記負極の容量が増加するため、前記二次電
池の容量が向上される。更に、前記負極はリチウムイオ
ンの拡散速度が大きいため、前記二次電池の急速充放電
性能が向上される。
ミニウム合金、マグネシウム合金、リチウム金属、リチ
ウム合金などを挙げることができる。 3)非水電解液の構成 前記容器内に収容される前記非水電解液は非水溶媒に電
解質を溶解した組成を有し、45℃における炭酸ガスの
飽和溶解度以下の濃度の炭酸ガスが溶解されている。
ける炭酸ガスの飽和溶解度を越えて溶解されていると、
前記二次電池の使用温度のわずかな上昇により前記防爆
機能が作動するため、実用上不都合が生じる。前記非水
電解液中の炭酸ガスの溶解量は非水溶媒の種類によって
も異なるが、約0.01モル/l〜0.2モル/lの範
囲に設定される。
す(1)及び(2)の方法により45℃における炭酸ガ
スの飽和溶解度以下の濃度の炭酸ガスを溶解させること
ができる。 (1)45℃以上に加熱された非水溶媒に炭酸ガスをバ
ブリングさせることにより前述した濃度の炭酸ガスを前
記非水溶媒に溶解する。
℃の範囲にすることが好ましい。これは次のような理由
によるものである。前記温度が50℃未満になると、炭
酸ガスの溶解量が多くなるため、使用温度の変動による
電池の内圧上昇が生じやすくなり、使用温度の変動が比
較的大きい場合には実用上不都合が生じる恐れがある。
一方、前記温度が110℃を越えると、炭酸ガスの溶解
量が少なくなるため、前記防爆機能の作動時に十分な量
の炭酸ガスが放出されない恐れがある。より好ましい温
度は55℃〜80℃の範囲である。
媒中に飽和されるまで行うが、通常、10分〜1時間程
度行われる。 (2)室温(25℃)において炭酸ガスを十分に非水電
解液に通気することによって炭酸ガスを前記非水電解液
に飽和させた後、この非水電解液を希釈することにより
45℃における炭酸ガスの飽和溶解度以下の濃度の炭酸
ガスが溶解された非水電解液を調製する。
ーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)
などの環状カーボネート、例えばジメチルカーボネート
(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジ
エチルカーボネート(DEC)などの鎖状カーボネー
ト、ジメトキシエタン(DME)やジエトキシエタン
(DEE)などの鎖状エーテル、テトラヒドロフラン
(THF)や2−メチルテトラヒドロフラン(2−Me
THF)などの環状エーテルやクラウンエーテル、γ−
ブチロラクトン(γ−BL)などの脂肪酸エステル、ア
セトニトリル(AN)などの窒素化合物、スルホラン
(SL)やジメチルスルホキシド(DMSO)などの硫
黄化合物などから選ばれる少なくとも1種を用いること
ができる。中でも、EC,PC,γ−BLから選ばれる
少なくとも1種からなるものや、EC,PC,γ−BL
から選ばれる少なくとも1種とDMC,MEC,DE
C,DME,DEE,THF,2−MeTHF,ANか
ら選ばれる少なくとも1種とからなる混合溶媒を用いる
ことが望ましい。また、負極に前記リチウムイオンを吸
蔵・放出する炭素質物を含むものを用いる場合に、前記
負極を備えた二次電池のサイクル寿命を向上させる観点
から、ECとPCとγ−BL,ECとPCとMEC,E
CとPCとDEC,ECとPCとDEE,ECとAN,
ECとMEC,PCとDMC,PCとDEC,またはE
CとDECからなる混合溶媒を用いることが望ましい。
ウム(LiClO4 )、六フッ化リン酸リチウム(Li
PF6 )、ホウフッ化リチウム(LiBF4 )、六フッ
化砒素リチウム(LiAsF6 )、トリフルオロメタス
ルホン酸リチウム(LiCF3 SO3 )、ビストリフル
オロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3
SO2 )2 ]などのリチウム塩を挙げることができる。
中でもLiPE6 、LiBF4 、LiN(CF3 SO
2 )2 を用いると、導電性や安全性が向上されるために
好ましい。
0.1モル/l〜3.0モル/lの範囲にすることが好
ましい。 4)防爆機能の構成 前記防爆機能の作動圧は5kg/cm2 〜20kg/c
m2 の範囲にすることが望ましい。
は、45℃における炭酸ガスの飽和溶解度以下の濃度の
炭酸ガスが溶解された非水電解液を備える。このような
電池が例えば誤使用等により200〜300℃の高温環
境下におかれると、前記非水電解液の一部が気化すると
共に前記炭酸ガスの前記非水電解液に対する溶解度が減
少するために前記炭酸ガスが前記非水電解液から放出さ
れる。その結果、前記電池の内圧が上昇して前記防爆機
能が作動し、前記非水電解液が吹き出すが、同時に消火
作用を有する炭酸ガスが放出されるため、前記非水電解
液の引火を防止することができ、前記電池の爆発を回避
できる。
り炭酸ガスが発生し、内圧が上昇するため、急激な非水
電解液の気化による内圧上昇前に前記防爆機能を作動さ
せることができる。その結果、開放された防爆機能から
気化した非水電解液が放出されるため、高温時の急激な
ガス噴出が解消され、非水電解液の引火や着火を防止す
ることが可能になる。
を45℃における飽和溶解度以下にすることによって、
前記非水電解液電池の通常使用温度である室温付近の使
用においては急激な内圧上昇が生じないため、実用的で
ある。
液と、リチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物を含む
負極とを備えたリチウム二次電池は、充放電効率を向上
することができ、かつサイクル寿命を向上することがで
きる。これは、前記非水電解液は前記負極の表面に非水
電解液を還元分解する有機皮膜が成長するのを抑え、前
記負極の表面には非水電解液の還元分解を抑制する導電
性の高い皮膜が形成されるため、前記負極のリチウムイ
オンの吸蔵・放出の可逆性が向上されることによると考
えられる。
液は、正極活物質であるリチウムコバルト酸化物(Li
CoO2 )や、リチウムニッケル酸化物(LiNiO
2 )、あるいはリチウムマンガン酸化物(LiMn2 O
4 )により酸化分解されず、しかもこのような酸化物を
含む正極を備えたリチウム二次電池は前述したように高
電圧が得られるため、前記正極と、前記非水電解液とを
備えたリチウム二次電池は、前記正極の充放電効率を向
上することができ、かつサイクル寿命を向上することが
できる。
チウムイオン二次電池を参照して詳細に説明する。 実施例1 まず、リチウムコバルト酸化物(LiCoO2 )粉末9
1重量%をアセチレンブラック3.5重量%、グラファ
イト3.5重量%およびエチレンプロピレンジエンモノ
マ粉末2重量%とトルエンを加えて混合し、アルミニウ
ム箔(30μm)集電体に塗布した後、プレスすること
により正極を作製した。
ソフェーズピッチ炭素繊維をアルゴン雰囲気下、100
0℃で炭素化した後、平均繊維長30μm、平均繊維径
11μm、粒度1〜80μmで90体積%が存在するよ
うに、かつ粒径0.5μm以下の粒子を少なく(5%以
下)なるように適度に粉砕した後、アルゴン雰囲気下で
3000℃にて黒鉛化することにより炭素質物を製造し
た。
m、平均繊維径8μmの黒鉛化炭素繊維粉末であり、粒
度分布で1〜80μmに90体積%以上が存在し、粒径
が0.5μm以下の粒子の粒度分布は0体積%であっ
た。N2 ガス吸着BET法による比表面積は、3m2 /
gであった。粉末の形状は粒状であった。また、X線回
折による強度比(P101 /P100 )の値は1.5であ
り、平均面間隔(d002 )は0.3366nmであっ
た。更に、示差熱分析による発熱ピークは810℃であ
った。
チレン−ブタジエンゴム2.2重量%とカルボキシメチ
ルセルロース1.1重量%と共に混合し、これを集電体
としての銅箔に塗布し、乾燥することにより負極を作製
した。
からなるセパレ―タおよび前記負極をそれぞれこの順序
で積層した後、前記負極が外側に位置するように渦巻き
状に巻回して電極群を作製した。
ネ―ト(EC)、プロピレンカーボネート(PC)およ
びジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(混合体
積比率40:20:40)に60℃で炭酸ガスを30分
間流すことにより前記混合溶媒に炭酸ガスを飽和させ
た。前記非水溶媒の重量変化から炭酸ガスの溶解量は約
0.05モル/lであった。この溶解量は45℃におけ
る飽和溶解度よりも少ない。ひきつづき、電解質として
のビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム
[LiN(CF3 SO2 )2 ]を前記混合溶媒に1.0
モル/l溶解させて非水電解液を調製した。
の有底円筒状容器内にそれぞれ収納して前述した図1に
示す円筒形リチウムイオン二次電池を組み立てた。 実施例2 以下に示す非水電解液を用いた以外、実施例1と同様な
構成で前述した図1に示すリチウム二次電池を組み立て
た。
(EC)、プロピレンカーボネート(PC)及びメチル
エチルカーボネート(MEC)の混合溶媒(混合体積比
率50:10:40)に実施例1と同様な方法により炭
酸ガスを飽和させた後、電解質としての六フッ化リン酸
リチウム(LiPF6 )を前記混合溶媒に1.0モル/
l溶解して非水電解液を調製した。 実施例3 以下に示す非水電解液を用いた以外、実施例1と同様な
構成で前述した図1に示すリチウム二次電池を組み立て
た。
(EC)、プロピレンカーボネート(PC)及びアセト
ニトリル(AN)の混合溶媒(混合体積比率40:2
0:40)に実施例1と同様な方法により炭酸ガスを飽
和させた後、電解質としてのホウフッ化リチウム(Li
BF4 )を前記混合溶媒に1.0モル/l溶解して非水
電解液を調製した。 実施例4 以下に示す非水電解液を用いた以外、実施例1と同様な
構成で前述した図1に示すリチウム二次電池を組み立て
た。
(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、メチルエ
チルカーボネート(MEC)及びジエチルカーボネート
(DEC)の混合溶媒(混合体積比率40:10:4
0:10)に実施例1と同様な方法により炭酸ガスを飽
和させた後、電解質としての六フッ化リン酸リチウム
(LiPF6 )を前記混合溶媒に1.0モル/l溶解し
て非水電解液を調製した。 実施例5 非水溶媒としてのγ−ブチロラクトン(γ−BL)、エ
チレンカ―ボネ―ト(EC)及びプロピレンカーボネー
ト(PC)の混合溶媒(混合体積比率50:15:3
5)に実施例1と同様な方法により炭酸ガスを飽和させ
た後、実施例と同様な電解質を溶解して調製した非水電
解液を用いた以外、実施例1と同様な構成で前述した図
1に示すリチウム二次電池を組み立てた。 実施例6 以下に示す炭素質物、非水電解液を用いた以外、実施例
1と同様な構成で前述した図1に示すリチウム二次電池
を組み立てた。
素繊維をアルゴン雰囲気下、1000℃で炭素化した
後、平均繊維長20μm、平均繊維径7μm、粒度1〜
80μmで90体積%が存在するように、かつ粒径0.
5μm以下の粒子を少なく(5%以下)なるように適度
に粉砕することにより炭素質物を製造した。
による比表面積は、5m2 /gであった。また、X線回
折による強度比(P101 /P100 )の値は0であり、平
均面間隔(d002 )が0.360nmであった。更に、
示差熱分析による発熱ピークは690℃であった。
ン(γ−BL)、エチレンカ―ボネ―ト(EC)及びジ
エトキシエタン(DEE)の混合溶媒(混合体積比率2
0:50:30)に実施例1と同様な方法により炭酸ガ
スを飽和させた後、電解質としての六フッ化リン酸リチ
ウム(LiPF6 )を前記混合溶媒に1.0モル/l溶
解して非水電解液を調製した。 実施例7 非水溶媒としてプロピレンカーボネート(PC)、エチ
レンカ―ボネ―ト(EC)及び2−メチルテトラヒドロ
フラン(2−MeTHF)の混合溶媒(混合体積比率3
0:50:20)を用いた以外、実施例6と同様な非水
電解液を調製し、実施例6と同様なリチウム二次電池を
組み立てた。 実施例8 非水溶媒としてγ−ブチロラクトン(γ−BL)、エチ
レンカ―ボネ―ト(EC)及びアセトニトリル(AN)
の混合溶媒(混合体積比率20:50:30)を用いた
以外、実施例6と同様な非水電解液を調製し、実施例6
と同様なリチウム二次電池を組み立てた。 実施例9 非水溶媒としてエチレンカ―ボネ―ト(EC)、プロピ
レンカーボネート(PC)及びジメチルカーボネート
(DMC)の混合溶媒(混合体積比率20:30:5
0)を用いた以外、実施例6と同様な非水電解液を調製
し、実施例6と同様なリチウム二次電池を組み立てた。 実施例10 負極に二硫化チタン(TiS2 )を用い、かつ以下に示
す非水電解液を用いた以外、実施例1と同様な構成で前
述した図1に示すリチウム二次電池を組み立てた。
−BL)、エチレンカ―ボネ―ト(EC)及びアセトニ
トリル(AN)の混合溶媒(混合体積比率20:50:
30)に実施例1と同様な方法により炭酸ガスを飽和さ
せた後、電解質としてのビストリフルオロメチルスルホ
ニルイミドリチウム[LiN(CF3 SO2 )2 ]を前
記混合溶媒に1.0モル/l溶解して非水電解液を調製
した。 実施例11 負極としてアルミニウムマンガン合金を用いた以外、実
施例2と同様なリチウム二次電池を組み立てた。 実施例12 以下に示す正極、負極、非水電解液を用いた以外、実施
例1と同様な構成で前述した図1に示すリチウム二次電
池を組み立てた。
にリチウムマンガン酸化物(LiMnO2 )を用いて実
施例1と同様な方法により正極を作製した。リチウム金
属からなる負極を作製した。
(EC)、プロピレンカーボネート(PC)及び2−メ
チルテトラヒドロフラン(2−MeTHF)の混合溶媒
(混合体積比率30:20:50)に実施例1と同様な
方法により炭酸ガスを飽和させた後、電解質としての六
フッ化リン酸リチウム(LiPF6 )を前記混合溶媒に
1.0モル/l溶解して非水電解液を調製した。 比較例1 実施例1と同様な非水溶媒、電解質を用い、炭酸ガスが
溶解していない非水電解液を用いた以外、実施例1と同
様な構成で前述した図1に示すリチウム二次電池を組み
立てた。 比較例2 実施例2と同様な非水溶媒、電解質を用い、炭酸ガスが
溶解していない非水電解液を用いた以外、実施例1と同
様な構成で前述した図1に示すリチウム二次電池を組み
立てた。 比較例3 実施例6と同様な非水溶媒、電解質を用い、炭酸ガスが
溶解していない非水電解液、実施例6と同様な炭素質物
を用いた以外、実施例1と同様な構成で前述した図1に
示すリチウム二次電池を組み立てた。 比較例4 実施例12と同様な非水溶媒、電解質を用い、炭酸ガス
が溶解していない非水電解液、実施例12と同様な正極
及び負極を用いた以外、実施例1と同様な構成で前述し
た図1に示すリチウム二次電池を組み立てた。
〜3の14種類のリチウム二次電池について、充電電流
0.5Aで4.2Vまで3時間充電をし、2.7Vまで
0.5Aの電流で放電する充放電を繰り返し行い、各電
池の放電容量を測定した。また、実施例12及び比較例
4のリチウム二次電池については、0.5Aの電流で
3.5Vまで充電し、0.5Aの電流で2.0Vまで放
電する充放電を繰り返し行い、各電池の放電容量を測定
した。測定された放電容量からサイクル数(放電容量が
初容量の70%に到達したサイクル数)を求め、このサ
イクル数と初容量を下記表1に示す。
較例1〜4の16種類のリチウム二次電池について、2
50℃の高温のホットプレートに放置し、防爆機能作動
後、外部蓋体11のガス抜き孔13から吹き出した非水
電解液への引火の有無を調べ、その結果を下記表1に併
記する。
スを飽和させた非水電解液を備えた実施例1〜12の二
次電池は、電池初容量及びサイクル寿命などの電池特性
が優れ、かつ高温時に前記ガス抜き孔13から吹き出し
た非水電解液への引火はなかった。これに対し、炭酸ガ
スを含まない非水電解液を備えた比較例1〜4の二次電
池は、電池初容量及びサイクル寿命などの電池特性が劣
り、かつ高温時に前記ガス抜き孔13から吹き出した非
水電解液に引火した。
収納する電極群として渦巻き形のものを用いたが、正
極、セパレータおよび負極をこの順序で複数積層した形
態にしてもよい。
適用した例を説明したが、角形リチウム二次電池にも同
様に適用できる。前記実施例では二次電池に適用した例
を説明したが、一次電池にも同様に適用できる。
温環境下において安全弁機構が作動して吹き出された非
水電解液の引火を防止できる安全性の高い非水電解液電
池を提供することができる。
部分断面図。
機能及び端子を兼ねる封口蓋群。
Claims (2)
- 【請求項1】 正極と、負極と、非水電解液と、安全弁
機構とを備えた非水電解液電池において、 前記非水電解液には、0.01モル/L以上で、かつ4
5℃における炭酸ガスの飽和溶解度以下の濃度の炭酸ガ
スが溶解されていることを特徴とする非水電解液電池。 - 【請求項2】 前記非水電解液中の前記炭酸ガスの溶解
量は、0.01モル/L以上、0.2モル/L以下の範
囲内である請求項1記載の非水電解液電池。
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