JP4795509B2 - 非水電解質電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、非水電解質電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子技術のめざましい進歩は、電子機器の小形・軽量化を次々と実現させている。それに伴い、電源である電池に対しても、一層の小型化、軽量化、高エネぜんルギー密度化が求められるようになっている。従来、一般用途の電池としては、鉛電池、ニッケルカドミウム電池等の水溶液系電池が主流であった。しかし、これらの水溶液系電池は、サイクル特性には優れるものの、電池重量やエネルギー密度の点では十分に満足できるものとは言えない。
【0003】
そこで、最近、電池電圧が高く、高エネルギー密度を有し、サイクル特性にも優れた非水電解質電池が使用され始めている。非水電解質電池の代表的なものとしては、リチウムイオンの可逆的インターカレーションが可能な物質を電極材料に用いたリチウムイオン電池がある。このようなリチウムイオン電池は、エネルギー密度、充放電サイクル特性に優れることから、比較的消費電力の大きい携帯用機器の供給電源としての用途が期待されている。
【0004】
ところが、リチウムイオン電池においては、過充電時に電解質や活物質の分解等の異常反応が起こり、電池の発熱や破損に至る場合がある。このため、過充電時における熱暴走を防止するために、正極合材中に炭酸リチウムを添加して電気化学的な分解反応によるCO2ガスの発生を利用して、電池に装着される電流遮断素子を作動させる方法が提案されている(例えば、特開平4−328278号、特開平4−329268号等参照)。なお、正極に炭酸リチウムを添加した電池では、電流遮断素子ではなく、電池の内圧上昇によって開弁する安全弁によっても、上記と同様にCO2ガスの発生により容易に安全弁を作動させることができるため、過充電時における熱暴走を防止することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように炭酸リチウムを正極に添加した場合には、炭酸リチウムと電解液中の電解質とが発熱反応を起こすために、高温下における電池の安全性が低下するなどの悪影響を電池に及ぼすことがあることがわかった。また、過充電時の安全性の向上に関しても、炭酸リチウムの添加が必ずしも効果を発揮するわけではなく、添加量や活物質の種類により種々異なることがわかった。
【0006】
以上に鑑み、本願発明は、炭酸リチウムを利用した電池の高温下における安全性を効果的に向上させると共に、過充電に対しても優れた安全性を有する電池を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、一般式がLix (1-y) Aly2(但し、0.05≦x≦1.10,0.01≦y<0.10、Mは遷移金属から選ばれる少なくとも1種以上の元素を含む元素。)で示されるリチウム複合酸化物と炭酸リチウムとを含有し、前記リチウム複合酸化物の含有量に対する前記炭酸リチウムの含有量の割合が、1質量%以上かつ5質量%以下である正極を備えたことを特徴とする非水電解質電池である。
【0008】
このように、特定量のAlが添加されたリチウム複合酸化物と炭酸リチウムとを正極に含有させることにより、炭酸リチウム添加によるCO2ガス発生での過充電時の熱暴走防止効果は落とすことなく、高温下における安全性も向上させることができる。さらに、過充電時の安全性もさらに向上させることができ、電池の容量を落とすこともない。
【0009】
このような効果は以下のよう作用によると考えられる。すなわち、炭酸リチウムを正極に添加した電池では、過充電時の電気化学的な分解反応によるCO2ガスの発生を利用して、早期に電流遮断素子や安全弁を作動させることにより過充電時における熱暴走を防止することができる。しかしながら、炭酸リチウムと電解液中の電解質とが発熱反応を起こすために、これがリチウム複合酸化物等を不安定にし、電池が高温にさらされた場合に逆に電池の安全性を低下させてしまう場合が生じる。これに対し、リチウム複合酸化物にアルミニウムを添加することによってリチウム複合酸化物の熱安定性が向上するために、炭酸リチウムの添加によることが原因となる熱発生に伴う電池の不安定化を相殺することができ、このような問題を解決できるようになる。さらに、アルミニウムの添加されたリチウム複合酸化物を用いると、詳細なメカニズムは不明であるが、従来のリチウム複合酸化物との組み合わせの場合に比べて熱暴走が生じにくくなり、安全性が向上する。
【0010】
なお、正極活物質Lix(1-y)Aly2において、MとAlのモル比において、Alが少なすぎると、正極活物質自身の熱安定性が向上せず、また、多すぎると正極活物質自身の充放電容量が大きく低下することになり好ましくない。正極活物質中におけるMとAlのモル比は、このようなことからも0.01以上、0.1未満であることが望ましい。
【0012】
炭酸リチウムを添加した正極においては、正極中に含有する炭酸リチウムの割合が少なすぎると、過充電時の電気化学的な分解反応によるCO2ガスの発生を利用した電流遮断素子や安全弁を作動させることが十分に発揮できない。また、炭酸リチウムの割合が多すぎると、正極板の抵抗が大きくなり放電容量が小さくなることや、炭酸リチウムと電解液中の電解質による発熱反応が大きくなり、正極活物質自身の熱安定性を向上しても高温における安全性を確保することが困難になる。このようなことから、各成分の添加量は適宜調整して用いるが、このような範囲とすることにより、本願発明の効果がより確実に、また、顕著に発揮されるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明について具体的に説明する。
【0014】
本願発明は、一般式がLix (1-y) Aly2(但し、0.05≦x≦1.10,0.01≦y<0.10、Mは遷移金属から選ばれる少なくとも1種以上の元素を含む元素。)で示されるリチウム複合酸化物と炭酸リチウムとを含有し、前記リチウム複合酸化物の含有量に対する前記炭酸リチウムの含有量の割合が、1質量%以上かつ5質量%以下である正極を備えたことを特徴とする非水電解質電池であり、正極中のリチウム複合酸化物は正極活物質として作用し、炭酸リチウムはCO2 ガスを発生する役割をする。
【0015】
リチウム複合酸化物を示す一般式中、Mは遷移金属から選ばれる少なくとも1種以上の元素を含む元素を示すが、特にCo、Ni、Mnが望ましい。例えば、本願発明において用いることのできるリチウム複合酸化物としては、LixCo(1-y)Aly2、LixNi(1-y)Aly2、Li2xMn2(1-y)Al2y4、Lix(Co1-ZNiZ(1-y)Aly2等のMがCo、Ni、Mn等の1種類の遷移金属元素からなるもの、CoとNi、NiとMn、MnとCo等の2種類の遷移金属元素からなるもの、CoとNiとMn等の3種類の遷移金属元素からなるもの、さらには、LixCo(1-yーZ)AlyMeZ2(Meは金属元素のうちの少なくとも1種の元素を示し、以下も同じ)、LixNi(1-yーZ)AlyMeZ2、Lix(Co1-aNia(1-yーZ)AlyMeZ2等のMとしてCo、Ni、Mnの遷移金属に加えてさらに別の金属元素、例えば、Si、Ti、Sn、Mg等のうちの少なくとも1種類が添加されたもの等があり、中でも、LixCo(1-y)Aly2、LixNi(1-y)Aly2、Lix(Co1-ZNiZ(1-y)Aly2、LixCo(1-yーZ)AlyMeZ2、LixNi(1-yーZ)AlyMeZ2、Lix(Co1-aNia(1-yーZ)AlyMeZ2のMとしてCoまたはNiを含むものが好ましく、特に、Coを含むものが好ましい。
【0016】
正極の作製は、例えば、リチウム複合酸化物粉末と炭酸リチウム粉末、さらに、導電剤と結着剤とを混合した合剤をペースト状にし、これをアルミニウム等の金属集電体上に塗布形成することで作製する。
【0017】
この際、正極中におけるリチウム複合酸化物の含有量に対する正極中における炭酸リチウムの含有量の割合が、1質量%以上かつ5質量%以下となるように混合割合を調整する。
【0018】
上記導電剤としては、例えば、アチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック等を単体、もしくはこれらを組み合わせて使用する事ができる。
【0019】
上記結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ゴム系高分子もしくはこれらとセルロース系高分子との混合物またはポリフッ化ビニリデンを主体とするコポリマー等を使用することができる。
【0020】
非水電解質電池を作製する場合に必要となる負極も上記正極と同様にして作製することができるが、この際用いられる負極活物質としては、例えば、リチウム金属、またはリチウムアルミニウム合金や熱分解炭素、コークス類、天然黒鉛や人造黒鉛等のグラファイト類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭などリチウムを吸蔵放出する炭素材料、またはポリピロールやポリアセチレンのようなポリマー材料を用いることができる。
【0021】
また、非水電解質に非水電解液を用いる場合には、電解液溶媒として、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなどの炭酸エステルやγ-ブチルラクトン、1,2ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、プロピオン酸メチル等の有機溶媒を単独または二種以上を混合して使用することができる。
【0022】
非水電解質の溶質としては、例えば、LiClO4、LiAsF6、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22等を単独または二種以上を混合して使用することができる。なかでもLiPF6が最も望ましい。
【0023】
また、本願発明の電池において、電流遮断素子や安全弁等の電池内圧の上昇により動作する安全装置を設ける場合には、この安全装置の動作圧力を3〜25kg/cm2 の範囲となるように設定するのが好ましく、特に、リチウム複合酸化物の含有量に対する上記炭酸リチウムの含有量の割合を1質量%以上かつ5質量%以下とする場合により好ましい。これは、安全装置を良好に動作させることができるからである。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、下記実施例により何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能であることはいうまでもない。
<実施例1>
[正極] コバルトとアルミニウムのモル比が異なる正極活物質5種、 LiAl0.01 Co0.99 O2 、LiAl0.03 Co0.97O2 、LiAl0.05 Co0.95 O2 、LiAl0.07 Co0.93 O2 、及びLiAl0.10 Co0.90 O2 を100質量%に対して、炭酸リチウムをそれぞれ0.5質量%、1.5質量%、3.5質量%、5.0質量%及び6.0質量%の割合、炭素系導電剤であるアセチレンブラックを100質量%のLiCoO2に対し、3質量%の割合、さらに結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)を全体の4質量%、分散溶媒としてのNMP(N−メチルピロリドン)を加えて混練して正極ペーストを得た。次にこの活物質ペーストをアルミニウム箔よりなる電極基体に塗布、乾燥させ、リチウム電池用正極を得た。従ってここで作製した正極板の種類は、上記のコバルトとアルミのモル比が異なる5種類の正極活物質と炭酸リチウム量の異なる5種類の組み合わせとなり計25種類である。
【0025】
[負極] ピッチの炭素化過程で生ずるメソフェーズ小球体を原料としたメソカーボンマイクロビーズをリチウムイオンインターカレーション部材とし、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)を結着剤として混練し、適宜NMPを添加してペーストとしたものを、銅箔基体に塗布・乾燥させて負極を作製した。尚、このときのメソカーボンマイクロビーズは粒子径が5〜50μm、比表面積が1〜10m2/gである。
【0026】
[非水電解液] エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの体積比1:1の混合溶媒に、LiPF6をモル/1リットル溶かしたもの調整して、これを用いた。
【0027】
[セパレータ] 厚さ25μm、空孔率40%であるポリエチレン微多孔膜をセパレータとして使用した。セパレータについても、特に制限されず、従来から使用されている種々のセパレータを用いることができる。
【0028】
[リチウムイオン電池] 上記正負両極、セパレータ、電解液を、幅30mm高さ48mm厚み5mmの角型の電池容器に収納し、非水電解質電池を作製した。この電池の概略構成図を図1に示す。この電池の主な構成要素は、正極3と負極4とセパレータ5を巻回した電極群2、電池ケース6、安全弁8、電解液(図示せず)等である。また本実施例においては、上記正極板だけが異なる25種類の電池を作製した。安全弁の動作圧力は、10kg/cm2とした。
【0029】
<比較例1>
炭酸リチウムを添加しないことを除いては、実施例1と同様に電池を作製した。すなわち、上記正極活物質のコバルトとアルミニウムのモル比だけが異なる5種類の電池を作製した。
【0030】
<比較例2>
正極活物質のコバルトとアルミニウムのモル比が100対0、すなわち、正極活物質にLiCoO2を用いたことを除いては、実施例1と同様に電池を作製した。すなわち、正極への炭酸リチウム添加量だけが異なる5種類の電池を作製した。
【0031】
<比較例3>
正極に炭酸リチウムを添加せず、さらに正極活物質にLiCoO2を用いたことを除いては、実施例1と同様に電池を作製した。
【0032】
[初期容量試験]
上記実施例と比較例の電池を各々10個ずつ、下記条件において充放電試験を行い、電池の初期容量を測定した。
充電:570mA定電流 4.2V定電圧5h(25℃)
放電:570mA定電流 終止電圧3.0V(25℃)
[ホットプレート加熱試験]
上記実施例と比較例の電池を各々5個ずつ、下記条件において、充電した電池を120℃に加熱したホットプレート上において、その電池の挙動を観察した。
充電:570mA定電流 4.2V定電圧5h(25℃)
[過充電試験方法]
上記実施例と従来例の電池を各々5個ずつ、下記条件での過充電試験に供した。
【0033】
3A定電流による連続充電3h(25℃)
実施例ならびに各比較例における、電池の初期容量試験の結果を表1(実施例)、表2(比較例1)、表3(比較例2,3)に示す。本試験電池はいずれも570mAhになるように設計されたものである。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
表1、2から正極活物質におけるコバルトとアルミニウムのモル比が0.93:0.07までなら容量劣化はないが、コバルトとアルミニウムのモル比が0.9:0.1になると容量劣化が大きくなることがわかる。これより、正極活物質におけるコバルトとアルミニウムのモル比は、アルミニウムが0.1より小さいことが望ましいのがわかる。
【0038】
次に、実施例ならびに各比較例における、ホットプレート加熱試験の結果を表4(実施例)、表5(比較例1)、表6(比較例2、3)に示す。表中、「発煙または漏液」したものはいずれも弁が作動しており、「異常なし」としたものは、弁の作動も生じていない。
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】
表4、6から、炭酸リチウムの添加量が多くなるほど、安全性が低下する傾向にあり、炭酸リチウムの添加量が6.5質量%においては、正極活物質のコバルトとアルミニウムのモル比にかかわらず、電池はすべて漏液または発煙に至った。また、正極活物質のコバルトとアルミニウムのモル比が1:0、すなわちLiCoOの時は、正極に添加する炭酸リチウムの添加量が1.5質量%以上であると電池は漏液または発煙に至った。これは、炭酸リチウムと電解液中の電解質が発熱反応を起こしたために、電池が熱暴走を起こすに至ったためと考えられる。
【0043】
しかし、表4、表6から上記正極活物質のアルミニウムのモル比が0.01以上においては、高温時における正極活物質の熱安定性も向上することかすることから、ホットプレート加熱に対しても優れた安全性を示すことがわかった。以上から、正極活物質におけるコバルトとアルミニウムのモル比は、アルミニウムが0.01以上であり、炭酸リチウムの添加量は5質量%以下であることが望ましいことがわかる。
【0044】
さらに、実施例ならびに各比較例における、過充電の結果を表7(実施例)、表8(比較例1)、表9(比較例2,3)に示す。過充電試験において,表中の○は異常がなかったもの、×は漏液または発煙したものを表し、異常のなかったものでは、弁が円滑に作動し漏液または発煙はなかった。
【0045】
【表7】
【0046】
【表8】
【0047】
【表9】
【0048】
表7、表8、表9から、炭酸リチウムが無添加、あるいは添加量が0.5質量%では、正極活物質におけるコバルトとアルミニウムのモル比が0.9:0.1以外の電池はすべて漏液または発煙に至ったことがわかる。また、1.5質量%以上においては、過充電時において電池が熱暴走を起こす前に、電気化学的な分解反応によるCOガスの発生により安全弁を作動して、いずれも発煙、漏液には至らなかった。この結果から、炭酸リチウムの添加量は1質量%以上であることが望ましいことが分かる。
【0049】
以上の結果からもわかるように、リチウムコバルト複合酸化物を正極活物質とした場合には、コバルトとアルミニウムのモル比において、アルミニウムのモル比を0.01以上かつ0.1未満とし、正極活物質量に対する炭酸リチウム量を1質量%以上かつ5質量%以下とした場合に、特に優れた熱安定性と、耐過充電性能を有する電池が得られる。
【0050】
本実施例においては、リチウムコバルト複合酸化物を正極活物質とした場合について説明したが、上記実施形態で説明したような他のリチウム複合酸化物を用いた場合にも同様の効果が得られる。また、本例では電解質として電解液を用いた例を示したが、電解質にポリマー電解質や固体電解質を用いたものにおいても同様の効果が得られ、負極に金属リチウム等が用いられたいわゆるリチウムイオン電池以外のリチウム電池の場合にも同様の効果が得られる。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、高温時における電池の安全性、過充電に対する安全性の優れた電池を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の電池の概略構造図である。
【符号の説明】
1 電池本体
2 電極群
3 正極
4 負極
5 セパレータ
6 電池ケース
7 蓋
8 安全弁
9 正極端子
10 正極集電リード

Claims (1)

  1. 一般式がLix (1-y) Aly2(但し、0.05≦x≦1.10,0.01≦y<0.10、Mは遷移金属から選ばれる少なくとも1種以上の元素を含む元素。)で示されるリチウム複合酸化物と炭酸リチウムとを含有し、前記リチウム複合酸化物の含有量に対する前記炭酸リチウムの含有量の割合が、1質量%以上かつ5質量%以下である正極を備えたことを特徴とする非水電解質二次電池。
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