JPH09245639A - カラー陰極線管の螢光面製造方法 - Google Patents
カラー陰極線管の螢光面製造方法Info
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- JPH09245639A JPH09245639A JP5314296A JP5314296A JPH09245639A JP H09245639 A JPH09245639 A JP H09245639A JP 5314296 A JP5314296 A JP 5314296A JP 5314296 A JP5314296 A JP 5314296A JP H09245639 A JPH09245639 A JP H09245639A
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- Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 フェイスプレート1内面に顔料層を形成する
際、他色の顔料粒子の混入を防いで、高いコントラスト
の表示画面が得られる螢光面を製造する。 【解決手段】 プレート1内面に形成した赤色顔料膜3
Rを露光マスクで露光する工程、露光した赤色顔料膜3
R上に形成した第1の有機樹脂膜4(1)を現像して樹
脂膜4(1)付の赤色顔料層5Rを得る工程、プレート
1内面に形成した青色顔料膜3Bを露光マスクで露光す
る工程、露光した青色顔料膜3B上に形成した第2の有
機樹脂膜4(2)を現像して樹脂膜4(2)付の青色顔
料層5Bを得る工程、プレート1内面に形成した緑色顔
料膜3Gを露光マスクで露光し、その後に現像して緑色
顔料層5Gを得る工程、露光マスクを用いた露光及び現
像により、赤色顔料層5R、青色顔料層5B、緑色顔料
層5G上に各々同色の螢光体層6R、6B、6Gを形成
する工程を経てカラー陰極線管の螢光面を製造する。
際、他色の顔料粒子の混入を防いで、高いコントラスト
の表示画面が得られる螢光面を製造する。 【解決手段】 プレート1内面に形成した赤色顔料膜3
Rを露光マスクで露光する工程、露光した赤色顔料膜3
R上に形成した第1の有機樹脂膜4(1)を現像して樹
脂膜4(1)付の赤色顔料層5Rを得る工程、プレート
1内面に形成した青色顔料膜3Bを露光マスクで露光す
る工程、露光した青色顔料膜3B上に形成した第2の有
機樹脂膜4(2)を現像して樹脂膜4(2)付の青色顔
料層5Bを得る工程、プレート1内面に形成した緑色顔
料膜3Gを露光マスクで露光し、その後に現像して緑色
顔料層5Gを得る工程、露光マスクを用いた露光及び現
像により、赤色顔料層5R、青色顔料層5B、緑色顔料
層5G上に各々同色の螢光体層6R、6B、6Gを形成
する工程を経てカラー陰極線管の螢光面を製造する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー陰極線管の
螢光面製造方法に係わり、特に、高いコントラストの画
像を表示させることが可能なカラー陰極線管の螢光面製
造方法に関する。
螢光面製造方法に係わり、特に、高いコントラストの画
像を表示させることが可能なカラー陰極線管の螢光面製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カラー陰極線管においては、高い
コントラストの表示画面を実現することが要求されるよ
うになり、それに伴って、カラー陰極線管の管面反射を
低下させるために、陰極線管のフェイスプレートに着色
ガラスを用いる手段(以下、これを既知の第1の手段と
いう)や、螢光膜を形成する緑、赤、青の3色の螢光体
粒子にそれぞれ同色の顔料を付着させた螢光体粒子を用
い、螢光面を製造する手段(以下、これを既知の第2の
手段という)が採用されている。
コントラストの表示画面を実現することが要求されるよ
うになり、それに伴って、カラー陰極線管の管面反射を
低下させるために、陰極線管のフェイスプレートに着色
ガラスを用いる手段(以下、これを既知の第1の手段と
いう)や、螢光膜を形成する緑、赤、青の3色の螢光体
粒子にそれぞれ同色の顔料を付着させた螢光体粒子を用
い、螢光面を製造する手段(以下、これを既知の第2の
手段という)が採用されている。
【0003】この場合、既知の第1の手段は、着色ガラ
スを選択して、その光透過率が低くなるように調整すれ
ば、実用的な範囲において任意のコントラストの表示画
面を得ることができるものであるが、着色ガラスの部分
において、外部入射光だけでなく、螢光面からの発光成
分も比較的多く吸収されるため、表示画面の明るさが著
しく低下してしまうという欠点を有している。
スを選択して、その光透過率が低くなるように調整すれ
ば、実用的な範囲において任意のコントラストの表示画
面を得ることができるものであるが、着色ガラスの部分
において、外部入射光だけでなく、螢光面からの発光成
分も比較的多く吸収されるため、表示画面の明るさが著
しく低下してしまうという欠点を有している。
【0004】一方、既知の第2の手段は、表示画面の明
るさをあまり低下させずに、コントラストを改善するこ
とができる有効な手段であるが、高いコントラストを得
ようとすれば、螢光体粒子の表面に多量の顔料を付着さ
せる必要があり、螢光体粒子の表面に多量の顔料を付着
させることに製造技術的な限界がある。そして、仮り
に、螢光体粒子の表面に多量の顔料を付着させることが
できたとしても、螢光体粒子に付着される顔料の濃度が
高すぎると、コントラストの改善効果よりも、表示画面
の明るさの低下の影響の方がより顕著に現れるという欠
点を有している。
るさをあまり低下させずに、コントラストを改善するこ
とができる有効な手段であるが、高いコントラストを得
ようとすれば、螢光体粒子の表面に多量の顔料を付着さ
せる必要があり、螢光体粒子の表面に多量の顔料を付着
させることに製造技術的な限界がある。そして、仮り
に、螢光体粒子の表面に多量の顔料を付着させることが
できたとしても、螢光体粒子に付着される顔料の濃度が
高すぎると、コントラストの改善効果よりも、表示画面
の明るさの低下の影響の方がより顕著に現れるという欠
点を有している。
【0005】一方、既知の第1の手段及び既知の第2の
手段の欠点をそれぞれ除去し、かつ、既知の第1の手段
及び既知の第2の手段の長所のみを活用する、具体的に
は、表示画面の明るさの低下を比較的少なくした状態
で、コントラストの改善を図るようにした手段(以下、
これを既知の第3の手段という)も既に開発されてお
り、既知の第3の手段の一例として、特開昭64−74
57号に開示の手段がある。
手段の欠点をそれぞれ除去し、かつ、既知の第1の手段
及び既知の第2の手段の長所のみを活用する、具体的に
は、表示画面の明るさの低下を比較的少なくした状態
で、コントラストの改善を図るようにした手段(以下、
これを既知の第3の手段という)も既に開発されてお
り、既知の第3の手段の一例として、特開昭64−74
57号に開示の手段がある。
【0006】そして、前記特開昭64−7457号に開
示の手段(既知の第3の手段)は、陰極線管のフェイス
プレートの内面と3色の螢光体層との間に、これら3色
の螢光体層毎に、螢光体の発光色と同色の体色の顔料層
を設けているものであって、顔料層の体色をその部分に
存在する螢光体の発光色と同色になるように選ぶことに
より、それぞれの色の顔料層においては、外部入力光を
充分に吸収するとともに、対応する色の螢光膜から発光
される光の吸収を最小にし、表示画面の明るさをあまり
低減させることなく、コントラストを改善するようにし
ているものである。
示の手段(既知の第3の手段)は、陰極線管のフェイス
プレートの内面と3色の螢光体層との間に、これら3色
の螢光体層毎に、螢光体の発光色と同色の体色の顔料層
を設けているものであって、顔料層の体色をその部分に
存在する螢光体の発光色と同色になるように選ぶことに
より、それぞれの色の顔料層においては、外部入力光を
充分に吸収するとともに、対応する色の螢光膜から発光
される光の吸収を最小にし、表示画面の明るさをあまり
低減させることなく、コントラストを改善するようにし
ているものである。
【0007】この場合、前記特開昭64−7457号に
開示の手段(既知の第3の手段)においては、顔料層を
形成する場合、一般に、カラー陰極線管の螢光面を形成
するためのフォトリソグラフィ技術を用いている。即
ち、最初に、第1色の顔料スラリー、例えば、赤顔料
と、重クロム酸ナトリウム(以下、SDCという)及び
ポリビニルアルコール(以下、PVAという)とを混合
して得られた赤顔料スラリーを、カラー陰極線管のフェ
イスプレートの内面に塗布し、その塗布膜を乾燥して赤
色顔料膜を形成した後、赤色顔料膜を露光マスクを介し
て露光し、現像してフェイスプレートの内面の所定の個
所に赤顔料層を形成している。次に、第2色の顔料スラ
リー、例えば、青顔料と、感光性結合剤とを混合して得
られた青顔料スラリーを、赤顔料層を形成したフェイス
プレートの内面に塗布し、その塗布膜を乾燥して青色顔
料膜を形成した後、青色顔料膜を露光マスクを介して露
光し、現像してフェイスプレートの内面の所定の個所に
青顔料層を形成している。続いて、第3色の顔料スラリ
ー、例えば、緑顔料と、感光性結合剤とを混合して得ら
れた緑顔料スラリーを、赤顔料層及び青顔料層を形成し
たフェイスプレートの内面に塗布し、その塗布膜を乾燥
して緑色顔料膜を形成した後、緑色顔料膜を露光マスク
を介して露光し、現像してフェイスプレートの内面の所
定の個所に緑顔料層を形成するものである。
開示の手段(既知の第3の手段)においては、顔料層を
形成する場合、一般に、カラー陰極線管の螢光面を形成
するためのフォトリソグラフィ技術を用いている。即
ち、最初に、第1色の顔料スラリー、例えば、赤顔料
と、重クロム酸ナトリウム(以下、SDCという)及び
ポリビニルアルコール(以下、PVAという)とを混合
して得られた赤顔料スラリーを、カラー陰極線管のフェ
イスプレートの内面に塗布し、その塗布膜を乾燥して赤
色顔料膜を形成した後、赤色顔料膜を露光マスクを介し
て露光し、現像してフェイスプレートの内面の所定の個
所に赤顔料層を形成している。次に、第2色の顔料スラ
リー、例えば、青顔料と、感光性結合剤とを混合して得
られた青顔料スラリーを、赤顔料層を形成したフェイス
プレートの内面に塗布し、その塗布膜を乾燥して青色顔
料膜を形成した後、青色顔料膜を露光マスクを介して露
光し、現像してフェイスプレートの内面の所定の個所に
青顔料層を形成している。続いて、第3色の顔料スラリ
ー、例えば、緑顔料と、感光性結合剤とを混合して得ら
れた緑顔料スラリーを、赤顔料層及び青顔料層を形成し
たフェイスプレートの内面に塗布し、その塗布膜を乾燥
して緑色顔料膜を形成した後、緑色顔料膜を露光マスク
を介して露光し、現像してフェイスプレートの内面の所
定の個所に緑顔料層を形成するものである。
【0008】このように、前記特開昭64−7457号
に開示の手段(既知の第3の手段)においては、赤顔料
層、青顔料層、緑顔料層のそれぞれが所定のパターンを
有するように塗り分けられ、全体として1つの顔料層が
形成されるものである。
に開示の手段(既知の第3の手段)においては、赤顔料
層、青顔料層、緑顔料層のそれぞれが所定のパターンを
有するように塗り分けられ、全体として1つの顔料層が
形成されるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭64−74
57号に開示の手段(既知の第3の手段)は、一応、表
示画面の明るさの低下を比較的少なくした状態で、コン
トラストの改善を図ることができるものの、第1色の顔
料スラリー、例えば、赤顔料スラリー上に、第2色の顔
料スラリー、例えば、青顔料スラリーや、第3色の顔料
スラリー、例えば、緑顔料スラリーを塗布しているもの
であるため、先に塗布形成されている顔料層の中に、後
から塗布される顔料粒子が混入し、色のかぶりが発生し
て混色を生じやすいという問題がある。
57号に開示の手段(既知の第3の手段)は、一応、表
示画面の明るさの低下を比較的少なくした状態で、コン
トラストの改善を図ることができるものの、第1色の顔
料スラリー、例えば、赤顔料スラリー上に、第2色の顔
料スラリー、例えば、青顔料スラリーや、第3色の顔料
スラリー、例えば、緑顔料スラリーを塗布しているもの
であるため、先に塗布形成されている顔料層の中に、後
から塗布される顔料粒子が混入し、色のかぶりが発生し
て混色を生じやすいという問題がある。
【0010】もっとも、前記特開昭64−7457号に
開示の手段(既知の第3の手段)においては、現像の際
に充分な時間をかけて現像を行えば、一応、混色の発生
をなくすことができるようになるが、充分な時間をかけ
た現像を行ったときに、必要とする部分までが一緒に除
去されることがあり、一部の色の顔料層に欠損を生じる
等、良好な顔料層パターンを得ることができない場合も
ある。また、使用される各色の顔料は、粒子径が0.0
05乃至0.1μmときわめて小さいものであるため、
これらの顔料粒子が他色の顔料層の凹凸部分に嵌まり込
み、充分な時間をかけた現像を行ったとしても、嵌まり
込んだ顔料粒子を除去できず、僅かながら色のかぶりが
発生して混色を生じる場合もある。
開示の手段(既知の第3の手段)においては、現像の際
に充分な時間をかけて現像を行えば、一応、混色の発生
をなくすことができるようになるが、充分な時間をかけ
た現像を行ったときに、必要とする部分までが一緒に除
去されることがあり、一部の色の顔料層に欠損を生じる
等、良好な顔料層パターンを得ることができない場合も
ある。また、使用される各色の顔料は、粒子径が0.0
05乃至0.1μmときわめて小さいものであるため、
これらの顔料粒子が他色の顔料層の凹凸部分に嵌まり込
み、充分な時間をかけた現像を行ったとしても、嵌まり
込んだ顔料粒子を除去できず、僅かながら色のかぶりが
発生して混色を生じる場合もある。
【0011】本発明は、これらの問題点を解決するもの
で、その目的は、フェイスプレートの内面に顔料層を形
成する場合、次に塗布される他の色の顔料粒子の混入を
防ぐ手段を施し、混色の発生をなくして、高いコントラ
ストの表示画面を得るカラー陰極線管の螢光面製造方法
を提供することにある。
で、その目的は、フェイスプレートの内面に顔料層を形
成する場合、次に塗布される他の色の顔料粒子の混入を
防ぐ手段を施し、混色の発生をなくして、高いコントラ
ストの表示画面を得るカラー陰極線管の螢光面製造方法
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的の達成には、第
1色の顔料層を形成する際に、まず、フェイスプレート
の内面に第1色の顔料膜を形成し、次に、第1色の顔料
膜を露光マスクを用いて露光し、続いて、第1色の顔料
膜上に第1の有機樹脂膜を形成し、その後に、現像して
第1の有機樹脂膜を付着させた状態の第1色の顔料層を
形成する。第2色の顔料層を形成する際も同じで、ま
ず、フェイスプレートの内面に形成している第1色の顔
料層の上に第2色の顔料膜を形成し、次に、第2色の顔
料膜を露光マスクを用いて露光し、続いて、第2色の顔
料膜上に第2の有機樹脂膜を形成し、その後に、現像し
て第2の有機樹脂膜を付着させた状態の第2色の顔料層
を形成する。第3色の顔料層を形成する際は、まず、フ
ェイスプレートの内面に形成している第1色の顔料層及
び第2色の顔料膜の上に第3色の顔料膜を形成し、次
に、第3色の顔料膜を露光マスクを用いて露光し、続い
て、現像して第3色の顔料層を形成する。このように、
フェイスプレートの内面には、第1色乃至第3色の顔料
層からなる所定パターンの顔料層が形成される。
1色の顔料層を形成する際に、まず、フェイスプレート
の内面に第1色の顔料膜を形成し、次に、第1色の顔料
膜を露光マスクを用いて露光し、続いて、第1色の顔料
膜上に第1の有機樹脂膜を形成し、その後に、現像して
第1の有機樹脂膜を付着させた状態の第1色の顔料層を
形成する。第2色の顔料層を形成する際も同じで、ま
ず、フェイスプレートの内面に形成している第1色の顔
料層の上に第2色の顔料膜を形成し、次に、第2色の顔
料膜を露光マスクを用いて露光し、続いて、第2色の顔
料膜上に第2の有機樹脂膜を形成し、その後に、現像し
て第2の有機樹脂膜を付着させた状態の第2色の顔料層
を形成する。第3色の顔料層を形成する際は、まず、フ
ェイスプレートの内面に形成している第1色の顔料層及
び第2色の顔料膜の上に第3色の顔料膜を形成し、次
に、第3色の顔料膜を露光マスクを用いて露光し、続い
て、現像して第3色の顔料層を形成する。このように、
フェイスプレートの内面には、第1色乃至第3色の顔料
層からなる所定パターンの顔料層が形成される。
【0013】この場合、フェイスプレートの内面に、始
めに形成される第1色の顔料膜、及び、次に形成される
第2色の顔料膜の表面に、それぞれ、第1の有機樹脂膜
及び第2の有機樹脂膜を付着させ、第1色の顔料膜及び
第2色の顔料膜の表面の凹凸部分を第1の有機樹脂膜及
び第2の有機樹脂膜で埋めて滑らかにしているので、第
1色の顔料層の表面の凹凸部分に第2色及び第3色の顔
料粒子が嵌まり込んだり、第2色の顔料層の表面の凹凸
部分に第3色の顔料粒子が嵌まり込んだりすることがな
くなり、かぶりによる混色の発生を防いで、高いコント
ラストの表示画面が実現できるカラー陰極線管の螢光面
を製造することができる。
めに形成される第1色の顔料膜、及び、次に形成される
第2色の顔料膜の表面に、それぞれ、第1の有機樹脂膜
及び第2の有機樹脂膜を付着させ、第1色の顔料膜及び
第2色の顔料膜の表面の凹凸部分を第1の有機樹脂膜及
び第2の有機樹脂膜で埋めて滑らかにしているので、第
1色の顔料層の表面の凹凸部分に第2色及び第3色の顔
料粒子が嵌まり込んだり、第2色の顔料層の表面の凹凸
部分に第3色の顔料粒子が嵌まり込んだりすることがな
くなり、かぶりによる混色の発生を防いで、高いコント
ラストの表示画面が実現できるカラー陰極線管の螢光面
を製造することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明によるカラー陰極線管の螢
光面製造方法の実施の形態は、次のとおりである。
光面製造方法の実施の形態は、次のとおりである。
【0015】第1工程として、カラー陰極線管のフェイ
スプレートの内面に、第1色(例えば赤色)の顔料スラ
リーの塗布によって第1色(例えば赤色)の顔料膜を形
成し、第1色(例えば赤色)の顔料膜を露光マスクを用
いて露光する。
スプレートの内面に、第1色(例えば赤色)の顔料スラ
リーの塗布によって第1色(例えば赤色)の顔料膜を形
成し、第1色(例えば赤色)の顔料膜を露光マスクを用
いて露光する。
【0016】第2工程として、露光した第1色(例えば
赤色)の顔料膜上に第1の有機樹脂膜(例えばアクリル
系有機樹脂膜)を塗布形成し、その後に現像し、第1の
有機樹脂膜(例えばアクリル系有機樹脂膜)を付着させ
た所定パターンの第1色(例えば赤色)の顔料層を形成
する。
赤色)の顔料膜上に第1の有機樹脂膜(例えばアクリル
系有機樹脂膜)を塗布形成し、その後に現像し、第1の
有機樹脂膜(例えばアクリル系有機樹脂膜)を付着させ
た所定パターンの第1色(例えば赤色)の顔料層を形成
する。
【0017】第3工程として、フェイスプレートの内面
に形成した第1色(例えば赤色)の顔料層の上に、第2
色(例えば青色)の顔料スラリーの塗布によって第2色
(例えば青色)の顔料膜を形成し、第2色(例えば青
色)の顔料膜を露光マスクを用いて露光する。
に形成した第1色(例えば赤色)の顔料層の上に、第2
色(例えば青色)の顔料スラリーの塗布によって第2色
(例えば青色)の顔料膜を形成し、第2色(例えば青
色)の顔料膜を露光マスクを用いて露光する。
【0018】第4工程として、露光した第2色(例えば
青色)の顔料膜上に第2の有機樹脂膜(例えばアクリル
系有機樹脂膜)を形成し、その後に現像し、第2の有機
樹脂膜(例えばアクリル系有機樹脂膜)を付着させた所
定パターンの第2色(例えば青色)の顔料層を形成す
る。
青色)の顔料膜上に第2の有機樹脂膜(例えばアクリル
系有機樹脂膜)を形成し、その後に現像し、第2の有機
樹脂膜(例えばアクリル系有機樹脂膜)を付着させた所
定パターンの第2色(例えば青色)の顔料層を形成す
る。
【0019】第5工程として、フェイスプレートの内面
に形成した第1色(例えば赤色)及び第2色(例えば青
色)の顔料層の上に、第3色(例えば緑色)の顔料スラ
リーの塗布によって第3色(例えば緑色)の顔料膜を形
成し、この第3色(例えば緑色)の顔料膜を露光マスク
を用いて露光し、それに続いて現像し、所定パターンの
第3色(例えば緑色)の顔料層を形成する。
に形成した第1色(例えば赤色)及び第2色(例えば青
色)の顔料層の上に、第3色(例えば緑色)の顔料スラ
リーの塗布によって第3色(例えば緑色)の顔料膜を形
成し、この第3色(例えば緑色)の顔料膜を露光マスク
を用いて露光し、それに続いて現像し、所定パターンの
第3色(例えば緑色)の顔料層を形成する。
【0020】第6工程として、露光マスクを用いた露
光、及び、それに続く現像を順次行うことにより、ま
ず、第1の有機樹脂膜(例えばアクリル系有機樹脂膜)
を付着させた第1色(例えば赤色)の顔料層上に第1色
(例えば赤色)の螢光体層を形成し、次に、第2の有機
樹脂膜(例えばアクリル系有機樹脂膜)を付着させた第
2色(例えば青色)の顔料層上に第2色(例えば青色)
の螢光体層を形成し、続いて、第3色(例えば緑色)の
顔料層上に第3色(例えば緑色)の螢光体層を形成す
る。
光、及び、それに続く現像を順次行うことにより、ま
ず、第1の有機樹脂膜(例えばアクリル系有機樹脂膜)
を付着させた第1色(例えば赤色)の顔料層上に第1色
(例えば赤色)の螢光体層を形成し、次に、第2の有機
樹脂膜(例えばアクリル系有機樹脂膜)を付着させた第
2色(例えば青色)の顔料層上に第2色(例えば青色)
の螢光体層を形成し、続いて、第3色(例えば緑色)の
顔料層上に第3色(例えば緑色)の螢光体層を形成す
る。
【0021】このように、第1乃至第5工程を経てカラ
ー陰極線管のフェイスプレートの内面に所定パターンの
顔料層が形成され、第6工程を経て各色の顔料層上に同
色の螢光面が形成され、全体として螢光面が形成され
る。
ー陰極線管のフェイスプレートの内面に所定パターンの
顔料層が形成され、第6工程を経て各色の顔料層上に同
色の螢光面が形成され、全体として螢光面が形成され
る。
【0022】この場合、第1色には赤色、青色、緑色の
中のどの色を選択してもよく、同様に、第2色及び第3
色にも赤色、青色、緑色の中のどの色を選択してもよ
い。
中のどの色を選択してもよく、同様に、第2色及び第3
色にも赤色、青色、緑色の中のどの色を選択してもよ
い。
【0023】また、第1及び第2の有機樹脂膜は、塗布
形成が容易で、しかも、化学的に安定なものであれば、
どのような有機樹脂であってもよいが、その中でも、ア
クリル系有機樹脂やポリスチレン系有機樹脂を用いるこ
とが望ましい。
形成が容易で、しかも、化学的に安定なものであれば、
どのような有機樹脂であってもよいが、その中でも、ア
クリル系有機樹脂やポリスチレン系有機樹脂を用いるこ
とが望ましい。
【0024】本発明の実施の形態によれば、フェイスプ
レートの内面に、最初に形成される第1色の顔料膜、及
び、次に形成される第2色の顔料膜の表面に、それぞ
れ、第1の有機樹脂膜及び第2の有機樹脂膜を付着さ
せ、第1色の顔料膜及び第2色の顔料膜の表面に形成さ
れる凹凸を第1の有機樹脂膜及び第2の有機樹脂膜で埋
めて滑らかにしたので、第1色の顔料層に、第2色及び
第3色の顔料粒子が、また、第2色の顔料層に第3色の
顔料粒子が嵌まり込むことがなくなり、所定のパターン
の顔料層を形成する際に、かぶりによる混色の発生を防
ぐことができて、高いコントラスト表示を行えるカラー
陰極線管の螢光面を製造することができる。
レートの内面に、最初に形成される第1色の顔料膜、及
び、次に形成される第2色の顔料膜の表面に、それぞ
れ、第1の有機樹脂膜及び第2の有機樹脂膜を付着さ
せ、第1色の顔料膜及び第2色の顔料膜の表面に形成さ
れる凹凸を第1の有機樹脂膜及び第2の有機樹脂膜で埋
めて滑らかにしたので、第1色の顔料層に、第2色及び
第3色の顔料粒子が、また、第2色の顔料層に第3色の
顔料粒子が嵌まり込むことがなくなり、所定のパターン
の顔料層を形成する際に、かぶりによる混色の発生を防
ぐことができて、高いコントラスト表示を行えるカラー
陰極線管の螢光面を製造することができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
する。
【0026】図1(a)乃至(f)は、本発明によるカ
ラー陰極線管の螢光面製造方法の一実施例の前半部の製
造工程を示す一部断面構成図であり、図2(a)乃至
(e)は、本発明によるカラー陰極線管の螢光面製造方
法の一実施例の後半部の製造工程を示す一部断面構成図
である。
ラー陰極線管の螢光面製造方法の一実施例の前半部の製
造工程を示す一部断面構成図であり、図2(a)乃至
(e)は、本発明によるカラー陰極線管の螢光面製造方
法の一実施例の後半部の製造工程を示す一部断面構成図
である。
【0027】図1(a)乃至(f)及び図2(a)乃至
(e)において、1はカラー陰極線管のフェイスプレー
ト、2は光吸収膜(ブラックマトリクス)、3Rは赤色
顔料膜、3Bは青色顔料膜、3Gは緑色顔料膜、4
(1)は第1のアクリル系有機樹脂膜、4(2)は第2
のアクリル系有機樹脂膜、5Rは赤色顔料層、5Bは青
色顔料層、5Gは緑色顔料層、6Rは赤色螢光体層、6
Bは青色螢光体層、6Gは緑色螢光体層、7はフィルム
膜、8はアルミニウム蒸着膜である。
(e)において、1はカラー陰極線管のフェイスプレー
ト、2は光吸収膜(ブラックマトリクス)、3Rは赤色
顔料膜、3Bは青色顔料膜、3Gは緑色顔料膜、4
(1)は第1のアクリル系有機樹脂膜、4(2)は第2
のアクリル系有機樹脂膜、5Rは赤色顔料層、5Bは青
色顔料層、5Gは緑色顔料層、6Rは赤色螢光体層、6
Bは青色螢光体層、6Gは緑色螢光体層、7はフィルム
膜、8はアルミニウム蒸着膜である。
【0028】本実施例によるカラー陰極線管の螢光面製
造方法は、次のような手順を経て順次製造される。
造方法は、次のような手順を経て順次製造される。
【0029】始めに、図1(a)に示されるように、カ
ラー陰極線管のフェイスプレート1の内面に、所定間隔
を開けた状態で、多数の光吸収膜(ブラックマトリク
ス)2を形成する。
ラー陰極線管のフェイスプレート1の内面に、所定間隔
を開けた状態で、多数の光吸収膜(ブラックマトリク
ス)2を形成する。
【0030】次に、図1(b)に示されるように、第1
色の顔料スラリー、例えば、赤色顔料2%、ポリビニル
アルコール(PVA)2%、重クロム酸ナトリウム(S
DC)0.2%、水95.8%からなる赤色顔料スラリ
ーを準備し、この赤色顔料スラリーを光吸収膜2を形成
したフェイスプレート1の内面に塗布し、その後で加熱
乾燥し、赤色顔料膜3Rを形成する。
色の顔料スラリー、例えば、赤色顔料2%、ポリビニル
アルコール(PVA)2%、重クロム酸ナトリウム(S
DC)0.2%、水95.8%からなる赤色顔料スラリ
ーを準備し、この赤色顔料スラリーを光吸収膜2を形成
したフェイスプレート1の内面に塗布し、その後で加熱
乾燥し、赤色顔料膜3Rを形成する。
【0031】次いで、図1(c)に示されるように、露
光マスク(図示なし)を介して赤色顔料膜3Rを露光
し、露光した赤色顔料膜3Rの上から水性アクリルエマ
ルジョンをスプレー塗布し、第1の塗布膜を形成する。
このとき、赤色顔料膜3Rを加熱乾燥した際のフェイス
プレート1の余熱により第1の塗布膜中の水分が蒸発
し、赤色顔料膜3R上にアクリル樹脂が析出して第1の
アクリル系有機樹脂膜4(1)が形成される。
光マスク(図示なし)を介して赤色顔料膜3Rを露光
し、露光した赤色顔料膜3Rの上から水性アクリルエマ
ルジョンをスプレー塗布し、第1の塗布膜を形成する。
このとき、赤色顔料膜3Rを加熱乾燥した際のフェイス
プレート1の余熱により第1の塗布膜中の水分が蒸発
し、赤色顔料膜3R上にアクリル樹脂が析出して第1の
アクリル系有機樹脂膜4(1)が形成される。
【0032】続いて、図1(d)に示されるように、赤
色顔料膜3Rを現像し、第1のアクリル系有機樹脂膜4
(1)を表面に付着した状態の赤色顔料層5Rを形成す
る。
色顔料膜3Rを現像し、第1のアクリル系有機樹脂膜4
(1)を表面に付着した状態の赤色顔料層5Rを形成す
る。
【0033】次に、図1(e)に示されるように、第2
色の顔料スラリー、例えば、青色顔料8%、ポリビニル
アルコール(PVA)3%、重クロム酸ナトリウム(S
DC)0.2%、水88.8%からなる青色顔料スラリ
ーを準備し、この青色顔料スラリーを赤色顔料層5Rを
形成したフェイスプレート1の内面に塗布し、その後で
加熱乾燥し、青色顔料膜3Bを形成する。
色の顔料スラリー、例えば、青色顔料8%、ポリビニル
アルコール(PVA)3%、重クロム酸ナトリウム(S
DC)0.2%、水88.8%からなる青色顔料スラリ
ーを準備し、この青色顔料スラリーを赤色顔料層5Rを
形成したフェイスプレート1の内面に塗布し、その後で
加熱乾燥し、青色顔料膜3Bを形成する。
【0034】次いで、図1(f)に示されるように、露
光マスク(図示なし)を介して青色顔料膜3Bを露光
し、露光した青色顔料膜3Bの上から水性アクリルエマ
ルジョンをスプレー塗布し、第2の塗布膜を形成する。
このときも、青色顔料膜3Bを加熱乾燥した際のフェイ
スプレート1の余熱により第2の塗布膜中の水分が蒸発
し、青色顔料膜3B上にアクリル樹脂が析出して第2の
アクリル系有機樹脂膜4(2)が形成される。
光マスク(図示なし)を介して青色顔料膜3Bを露光
し、露光した青色顔料膜3Bの上から水性アクリルエマ
ルジョンをスプレー塗布し、第2の塗布膜を形成する。
このときも、青色顔料膜3Bを加熱乾燥した際のフェイ
スプレート1の余熱により第2の塗布膜中の水分が蒸発
し、青色顔料膜3B上にアクリル樹脂が析出して第2の
アクリル系有機樹脂膜4(2)が形成される。
【0035】次に、図2(a)に示されるように、青色
顔料膜3Bを現像し、第2のアクリル系有機樹脂膜4
(2)を表面に付着した状態の青色顔料層5Bを形成す
る。
顔料膜3Bを現像し、第2のアクリル系有機樹脂膜4
(2)を表面に付着した状態の青色顔料層5Bを形成す
る。
【0036】続いて、図2(b)に示されるように、第
3色の顔料スラリー、例えば、緑色顔料4%、ポリビニ
ルアルコール(PVA)2%、重クロム酸ナトリウム
(SDC)0.2%、水93.8%からなる緑色顔料ス
ラリーを準備し、この青色顔料スラリーを赤色顔料層5
Rと青色顔料層5Bとを形成したフェイスプレート1の
内面に塗布し、その後で加熱乾燥し、緑色顔料膜3Gを
形成する。
3色の顔料スラリー、例えば、緑色顔料4%、ポリビニ
ルアルコール(PVA)2%、重クロム酸ナトリウム
(SDC)0.2%、水93.8%からなる緑色顔料ス
ラリーを準備し、この青色顔料スラリーを赤色顔料層5
Rと青色顔料層5Bとを形成したフェイスプレート1の
内面に塗布し、その後で加熱乾燥し、緑色顔料膜3Gを
形成する。
【0037】次に、図2(c)に示されるように、露光
マスク(図示なし)を介して緑色顔料膜3Gを露光し、
次いで、露光した緑色顔料膜3Gを現像し、緑色顔料層
5Gを形成する。
マスク(図示なし)を介して緑色顔料膜3Gを露光し、
次いで、露光した緑色顔料膜3Gを現像し、緑色顔料層
5Gを形成する。
【0038】これまでの工程を経ることにより、フェイ
スプレート1の内面に、赤色(第1色)、青色(第2
色)、緑色(第3色)からなる所定パターンの顔料層5
R、5B、5Gが形成される。この後、カラー陰極線管
における通常の螢光体層の製造方法と同様の製造方法を
経ることにより、赤色、青色、緑色螢光体層6R、6
B、6Gを形成する。
スプレート1の内面に、赤色(第1色)、青色(第2
色)、緑色(第3色)からなる所定パターンの顔料層5
R、5B、5Gが形成される。この後、カラー陰極線管
における通常の螢光体層の製造方法と同様の製造方法を
経ることにより、赤色、青色、緑色螢光体層6R、6
B、6Gを形成する。
【0039】即ち、図2(d)に示されるように、赤
色、青色、緑色螢光体層6R、6B、6Gを形成したフ
ェイスプレート1の内面に、緑色螢光体スラリー(緑色
螢光体粒子と光結合剤とからなるスラリー)を塗布して
緑色螢光体塗膜(図示なし)を形成し、この緑色螢光体
塗膜を露光マスク(同じく図示なし)を用いて露光し、
露光した緑色螢光体塗膜を現像し、緑色顔料層5Gの上
に緑色螢光体層6Gを形成する。さらに、緑色螢光体層
6Gを形成したのと同様の方法によって、青色顔料層5
Bの上に青色螢光体層6Bを形成し、赤色顔料層5Rの
上に赤色螢光体層6Rを形成する。その後、フィルミン
グ処理によって、赤色、青色、緑色螢光体層6R、6
B、6G上にフィルム膜7を形成して、フェイスプレー
ト1の内面を平坦にし、さらに、メタルバック処理によ
って、フィルム膜7上にアルミニウム蒸着膜8を形成す
る。
色、青色、緑色螢光体層6R、6B、6Gを形成したフ
ェイスプレート1の内面に、緑色螢光体スラリー(緑色
螢光体粒子と光結合剤とからなるスラリー)を塗布して
緑色螢光体塗膜(図示なし)を形成し、この緑色螢光体
塗膜を露光マスク(同じく図示なし)を用いて露光し、
露光した緑色螢光体塗膜を現像し、緑色顔料層5Gの上
に緑色螢光体層6Gを形成する。さらに、緑色螢光体層
6Gを形成したのと同様の方法によって、青色顔料層5
Bの上に青色螢光体層6Bを形成し、赤色顔料層5Rの
上に赤色螢光体層6Rを形成する。その後、フィルミン
グ処理によって、赤色、青色、緑色螢光体層6R、6
B、6G上にフィルム膜7を形成して、フェイスプレー
ト1の内面を平坦にし、さらに、メタルバック処理によ
って、フィルム膜7上にアルミニウム蒸着膜8を形成す
る。
【0040】その後、図2(e)に示されるように、フ
ェイスプレート1を含んだバルブのベーキング処理を行
って中間有機膜(物)を分解させ、フェイスプレート1
の内面に、光吸収膜2と、赤色、青色、緑色顔料層5
R、5B、5Gと、赤色、青色、緑色螢光体層6R、6
B、6Gと、アルミニウム蒸着膜8とからなる螢光面が
製造される。
ェイスプレート1を含んだバルブのベーキング処理を行
って中間有機膜(物)を分解させ、フェイスプレート1
の内面に、光吸収膜2と、赤色、青色、緑色顔料層5
R、5B、5Gと、赤色、青色、緑色螢光体層6R、6
B、6Gと、アルミニウム蒸着膜8とからなる螢光面が
製造される。
【0041】このような工程を経て製造された螢光面を
有するカラー陰極線管と、第1及び第2のアクリル系有
機樹脂膜4(1)、4(2)を設けない通常の工程を経
て製造された螢光面を有するカラー陰極線管との間で、
混色の発生の程度を比較したところ、以下の表1に示す
ような結果が得られた。
有するカラー陰極線管と、第1及び第2のアクリル系有
機樹脂膜4(1)、4(2)を設けない通常の工程を経
て製造された螢光面を有するカラー陰極線管との間で、
混色の発生の程度を比較したところ、以下の表1に示す
ような結果が得られた。
【0042】
【表1】
【0043】表1に示されるように、本実施例によって
製造された螢光面を有するカラー陰極線管は、通常の工
程によって製造された螢光面を有するカラー陰極線管と
比べたとき、赤色顔料層5Rに混入される青色顔料粒子
の割合を約1/4に、赤色顔料層5Rに混入される緑色
顔料粒子の割合を約3/4に、青色顔料層5Bに混入さ
れる緑色顔料粒子の割合を約2/5にすることができ
る。
製造された螢光面を有するカラー陰極線管は、通常の工
程によって製造された螢光面を有するカラー陰極線管と
比べたとき、赤色顔料層5Rに混入される青色顔料粒子
の割合を約1/4に、赤色顔料層5Rに混入される緑色
顔料粒子の割合を約3/4に、青色顔料層5Bに混入さ
れる緑色顔料粒子の割合を約2/5にすることができ
る。
【0044】なお、本実施例においては、第1及び第2
の有機樹脂膜4(1)、4(2)として、アクリルエマ
ルジョンから生成したアクリル系有機樹脂膜4(1)、
4(2)を用いている例を挙げて説明したが、本発明に
よる第1及び第2の有機樹脂膜4(1)、4(2)は、
アクリル系有機樹脂膜4(1)、4(2)を用いた場合
に限られず、他の有機樹脂膜、例えば、ポリスチレンエ
マルジョンから生成したポリスチレン系有機樹脂膜を用
いても、アクリル系有機樹脂膜4(1)、4(2)を用
いた場合と同様に、他色の顔料粒子の混色を軽減させる
ことができることを確認した。
の有機樹脂膜4(1)、4(2)として、アクリルエマ
ルジョンから生成したアクリル系有機樹脂膜4(1)、
4(2)を用いている例を挙げて説明したが、本発明に
よる第1及び第2の有機樹脂膜4(1)、4(2)は、
アクリル系有機樹脂膜4(1)、4(2)を用いた場合
に限られず、他の有機樹脂膜、例えば、ポリスチレンエ
マルジョンから生成したポリスチレン系有機樹脂膜を用
いても、アクリル系有機樹脂膜4(1)、4(2)を用
いた場合と同様に、他色の顔料粒子の混色を軽減させる
ことができることを確認した。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明のカラー陰極線管
の螢光面製造方法によれば、フェイスプレートの内面
に、始めに第1色の顔料層を、次に第2色の顔料層を形
成する際に、第1色の顔料層の表面と第2色の顔料層の
表面に、それぞれ、第1の有機樹脂膜及び第2の有機樹
脂膜を付着させ、第1色の顔料層及び第2色の顔料層の
表面の凹凸部分を、第1の有機樹脂膜及び第2の有機樹
脂膜で埋めて滑らかにしているので、第1色の顔料層の
表面の凹凸部分に第2色及び第3色の顔料粒子が嵌まり
込んだり、また、第2色の表面の凹凸部分に第3色の顔
料粒子が嵌まり込むことがなくなり、かぶりによる混色
の発生を防げるという効果がある。
の螢光面製造方法によれば、フェイスプレートの内面
に、始めに第1色の顔料層を、次に第2色の顔料層を形
成する際に、第1色の顔料層の表面と第2色の顔料層の
表面に、それぞれ、第1の有機樹脂膜及び第2の有機樹
脂膜を付着させ、第1色の顔料層及び第2色の顔料層の
表面の凹凸部分を、第1の有機樹脂膜及び第2の有機樹
脂膜で埋めて滑らかにしているので、第1色の顔料層の
表面の凹凸部分に第2色及び第3色の顔料粒子が嵌まり
込んだり、また、第2色の表面の凹凸部分に第3色の顔
料粒子が嵌まり込むことがなくなり、かぶりによる混色
の発生を防げるという効果がある。
【図1】本発明に係わるカラー陰極線管の螢光面製造方
法の一実施例の前半部を示す製造工程図である。
法の一実施例の前半部を示す製造工程図である。
【図2】本発明に係わるカラー陰極線管の螢光面製造方
法の一実施例の後半部を示す製造工程図である。
法の一実施例の後半部を示す製造工程図である。
1 フェイスプレート 2 光吸収膜(ブラックマトリクス) 3R 赤色顔料膜 3B 青色顔料膜 3G 緑色顔料膜 4(1) 第1のアクリル系有機樹脂膜 4(2) 第2のアクリル系有機樹脂膜 5R 赤色顔料層 5B 青色顔料層 5G 緑色顔料層 6R 赤色螢光体層 6B 青色螢光体層 6G 緑色螢光体層 7 フィルム膜 8 アルミニウム蒸着膜
Claims (4)
- 【請求項1】 フェイスプレート内面に第1色の顔料膜
を形成し、前記第1色の顔料膜を露光マスクを用いて露
光する第1工程と、前記露光した第1色の顔料膜上に有
機樹脂膜を形成し、その後に現像して前記有機樹脂膜を
付着させた第1色の顔料層を形成する第2工程と、前記
フェイスプレート内面に第2色の顔料膜を形成し、前記
第2色の顔料膜を露光マスクを用いて露光し、その後に
現像して第2色の顔料層を形成する第3工程と、前記フ
ェイスプレート内面に第3色の顔料膜を形成し、前記第
3色の顔料膜を露光マスクを用いて露光し、その後に現
像して第3色の顔料層を形成する第4工程と、露光マス
クを用いた露光とそれに続く現像とにより、前記有機樹
脂膜を付着させた第1色の顔料層上に第1色の螢光体層
を形成し、前記第2色の顔料層上に第2色の螢光体層を
形成し、前記第3色の顔料層上に第3色の螢光体層を形
成する第5工程を経て螢光面が製造されることを特徴と
するカラー陰極線管の螢光面製造方法。 - 【請求項2】 前記有機樹脂膜は、アクリルエマルジョ
ンまたはポリスチレンエマルジョンの塗布・乾燥により
得られるアクリル系またはポリスチレン系の有機樹脂膜
であることを特徴とする請求項1に記載のカラー陰極線
管の螢光面製造方法。 - 【請求項3】 フェイスプレート内面に第1色の顔料膜
を形成し、前記第1色の顔料膜を露光マスクを用いて露
光する第1工程と、前記露光した第1色の顔料膜上に第
1の有機樹脂膜を形成し、その後に現像して前記第1の
有機樹脂膜を付着させた第1色の顔料層を形成する第2
工程と、前記フェイスプレート内面に第2色の顔料膜を
形成し、前記第2色の顔料膜を露光マスクを用いて露光
する第3工程と、前記露光した第2色の顔料膜上に第2
の有機樹脂膜を形成し、その後に現像して前記第2の有
機樹脂膜を付着させた第2色の顔料層を形成する第4工
程と、前記フェイスプレート内面に第3色の顔料膜を形
成し、前記第3色の顔料膜を露光マスクを用いて露光
し、その後に現像して第3色の顔料層を形成する第5工
程と、露光マスクを用いた露光とそれに続く現像とによ
り、順に、前記第1の有機樹脂膜を付着させた第1色の
顔料層上に第1色の螢光体層を形成し、前記第2の有機
樹脂膜を付着させた第2色の顔料層上に第2色の螢光体
層を形成し、前記第3色の顔料層上に第3色の螢光体層
を形成する第6工程を経て螢光面が製造されることを特
徴とするカラー陰極線管の螢光面製造方法。 - 【請求項4】 前記第1の有機樹脂膜及び前記第2の有
機樹脂膜は、それぞれ、アクリルエマルジョンまたはポ
リスチレンエマルジョンの塗布・乾燥により得られるア
クリル系またはポリスチレン系の有機樹脂膜であること
を特徴とする請求項3に記載のカラー陰極線管の螢光面
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5314296A JPH09245639A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | カラー陰極線管の螢光面製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5314296A JPH09245639A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | カラー陰極線管の螢光面製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09245639A true JPH09245639A (ja) | 1997-09-19 |
Family
ID=12934590
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5314296A Pending JPH09245639A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | カラー陰極線管の螢光面製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09245639A (ja) |
-
1996
- 1996-03-11 JP JP5314296A patent/JPH09245639A/ja active Pending
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