JP2732251B2 - 多色螢光面形成方法 - Google Patents

多色螢光面形成方法

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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカラープラズマディスプレイなどに用いられ
る多色蛍光面を形成する方法に関する。 〔従来の技術〕 近年平板ディスプレイとプラズマディスプレイが開発
され、一部実用に供され始めている。カラープラズマデ
ィスプレイにはAC駆動型とDC駆動型があり、AC駆動型は
X電極及びY電極とも背面パネル上に形成され、誘電体
層を介して放電空間が設けられたものであり、DC駆動型
は背面パネル上に陰極を、前面パネル上に陽極をそれぞ
れ有し、その間に放電空間が形成されたものである。い
ずれも前面パネルには蛍光体の層が形成されている。 カラープラズマディスプレイにおいては、カラーブラ
ウン管(CRT)と同様に赤,青及び緑の三色の蛍光体が
塗り分けられている。このようなカラープラズマディス
プレイの多色蛍光面の形成方法としては、CRTの蛍光面
形成方法として一般に用いられているフォトプロセスに
よる方法を用いて、ガラス平板上に3色蛍光面を形成す
る方法が知られている。 この方法は、蛍光体をフォトレジストに分散させてス
ラリー液としたものをパネルに均一の厚さでコーティン
グした後所定のパターン形状のマスクを用いて露光・現
像するという工程を、赤,緑,青の3色についてそれぞ
れくり返すことにより、蛍光面を得るものである。 このような多色蛍光面を形成する場合、従来蛍光体の
塗布順序をあらかじめ決めておくことはなく、しいて順
序を決めるとすればコストの安い蛍光体から塗布して途
中工程での失敗時の損害を少なくするよう試みられてい
る程度である。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、蛍光体粉末はガラス基板表面に吸着す
る傾向があるので、第2図に示すように1色目に塗布し
た蛍光体をフォトリソグラフィー技術で選択的にパター
ン形成した場合、パターンを形成しない部分にも吸着に
より蛍光体が付着し(11)、2色目以降の蛍光体パター
ンの形成において、蛍光体の混色が発生してしまうとい
う問題があった。このような問題は塗布順序を決めない
従来技術においては顕著であり、完全に防止することは
できなかった。 従って本発明の目的は、多色蛍光面を形成する場合に
蛍光体の混色を確実に防止できる方法を提供することで
ある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記問題点に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、蛍光
体粉末が形状及び大きさによりガラス基板との吸着性が
異なることに鑑み、吸着性の低い蛍光体から塗布するこ
とにより蛍光体のかぶりを防止し、もって蛍光体の混色
のない多色蛍光面が得られることを発見し、本発明に想
到した。 すなわち、本発明の多色蛍光面形成方法は蛍光体を分
散させた感光液をガラス平面基板上に塗布後、露光現像
する工程を繰り返すことにより、多色蛍光体パターンを
形成する方法であって、前記蛍光体の形状が球状に近い
ものから順次塗布を行い、針状に近いものを最後に塗布
することを特徴とする。 蛍光体としては一般に赤、緑及び青の3色を用い、各
色の蛍光体として例えば下記のものがある。 粒 径 形状 赤…(Gd,Y)ボレート:Eu 2μm 球状 緑…Zn2SiO4:Mn 5μm 球状 青…BaMgアルミネート:Eu 7μm 針状 蛍光体はフォトレジストに分散して感光液とするが、
本発明に使用し得るフォトレジストとして例えばPVA−A
DC,PVA−ジアゾニウム塩等がある。 また感光液を形成する溶媒としては水、アルコール類
等を使用することができる。 本発明に使用する感光液において、蛍光体の含有量は
5〜40重量%、好ましくは20〜30重量%であり、フォト
レジストの含有量は0.5〜8重量%、好ましくは2〜4
重量%であり、残部は実質的に溶媒である。なお感光体
にはその他に分散剤等の添加剤を含有してもよい。 〔作用〕 蛍光体粉末は色によって形状及び大きさが異なり、ま
た球状に近いもの程ガラス基板への吸着力(物理吸着に
よる)が小さく、針状に近いもの程ガラス基板への吸着
力が大きい。さらに同じ形状の場合、小さくなる程吸着
力が大きくなる。従って、ガラス基板に対する吸着力が
小さい蛍光体から塗布すると、現像後に蛍光体が非パタ
ーン形成部に残留することがない。そして最後に最もガ
ラス基板に対する吸着力が大きい蛍光体粉末を塗布する
と、他色の蛍光体はすでに塗布されているので、たとえ
かぶりがあっても混色が生じない。 〔実 施 例〕 本発明を添付図面を参照して詳細に説明する。まず
(a)ガラス基板1を用意し、(b)その上に第一の蛍
光体を分散させたフォトレジストのスラリー液2を均一
に塗布し、乾燥させる。この第一の蛍光体としてはでき
るだけガラス基板1に対する物理吸着力が小さいものを
選択する。具体的には、まず形状が球形に近いものを選
択し、形状が同じ場合は大きいものを選択する。 次に(c)第一の蛍光体に応じたマスク3を用いて露
光し硬化させ、(d)未硬化部分を温水による現像によ
って取り除いて、第一の蛍光体のパターン4を形成す
る。この場合、第一の蛍光体粉末の吸着力は小さいの
で、ガラス基板1上にかぶりは生じない。さらに(e)
第二の蛍光体を分散させたフォトレジストのスラリー液
5を均一に塗布し、乾燥させる。この第二の蛍光体は形
状としては球状から針状に近く、また大きさとしては小
さい方のものである。 その後、(f)第二の蛍光体に応じたマスク6を用い
て露光し、硬化させ、(g)未硬化部分を温水による現
像によって除去し、第二の蛍光体のパターン7を形成す
る。 同様にして(h)第三の蛍光体を分散させたフォトレ
ジストのスラリー液8を均一に塗布し、乾燥させる。第
三の蛍光体は最も吸着力の大きなものであり、形状とし
ては最も針状に近く、大きさとしては最も小さい。 その後、(i)第三の蛍光体に応じたマスク9を用い
て露光し、硬化させ、(j)未硬化部分を温水による現
像によって除去し、第三の蛍光体のパターン10を形成す
る。 実施例 1 赤、緑及び青の蛍光体として、下記のものを用いた。 粒 径 形状 赤…(Gd,Y)ボライト:Eu 2μm 球状 緑…Zn2SiO4:Mn 5μm 球状 青…BaMgアルミネート:Eu 7μm 針状 上記蛍光体30重量部をそれぞれポリビニルアルコール
3.6重量部及びジアゾニウム塩0.18重量部と混合し、蛍
光体感光液のスラリー液を生成した。これを順々にブレ
ードコータを用いて乾燥膜厚が10μmとなるように塗布
し、乾燥後UV照射装置により紫外線で10秒間露光し、温
水により現像した。 本実施例においては、赤色蛍光体と緑色蛍光体が球状
であるが、後者の方が大きいので、吸着力については緑
色蛍光体<赤色蛍光体<青色蛍光体の順序となる。従っ
てこの順序に各蛍光体を塗布した。 このようにして、先に塗布した蛍光体のかぶりによる
後の蛍光体との混色が防止され、色純度の高い多色蛍光
面が得られた。 〔発明の効果〕 以上の通り本発明によれば、かぶりの原因となる蛍光
体粉末のガラス基板への吸着を最大限防止するために、
吸着力の小さいものから順に塗布し多色蛍光体層を形成
するので、得られる多色蛍光面は混色がなく鮮明なもの
であった。また塗布工程中かぶりを除去する必要がない
ので、修整工程が不要であり、多色蛍光面の製造歩留り
を向上することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例による多色蛍光面形成方法を
示す図であり、 第2図は従来の塗布方法により生じた蛍光体のかぶりを
示す図である。 1……ガラス基板 2……第一の蛍光体 3,6,9……マスク 4……第一の蛍光体パターン 5……第二の蛍光体 7……第二の蛍光体パターン 8……第三の蛍光体 10……第三の蛍光体パターン 11……蛍光体かぶり

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.蛍光体を分散させた感光液をガラス平面基板上に塗
    布後、露光現像する工程を繰り返すことにより、多色蛍
    光体パターンを形成する多色蛍光面形成方法において、
    前記蛍光体の形状が球状に近いものから順次塗布を行
    い、針状に近いものを最後に塗布することを特徴とする
    多色蛍光面形成方法。 2.特許請求の範囲第1項に記載の多色蛍光面形成方法
    において、形状の同じ蛍光体の場合は粒径の大きいもの
    を先に塗布することを特徴とする方法。
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JPS6031060B2 (ja) * 1976-03-08 1985-07-19 株式会社東芝 カラ−受像管螢光面の製造方法

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