JPH09242022A - 継手構造 - Google Patents
継手構造Info
- Publication number
- JPH09242022A JPH09242022A JP4780396A JP4780396A JPH09242022A JP H09242022 A JPH09242022 A JP H09242022A JP 4780396 A JP4780396 A JP 4780396A JP 4780396 A JP4780396 A JP 4780396A JP H09242022 A JPH09242022 A JP H09242022A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- joint
- fitting
- fittings
- metal fitting
- precast floor
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 十分な接合強度を確保しつつ、床版同士の接
合作業の容易化を図る。 【解決手段】 プレキャスト床版1同士の接合箇所に、
幅方向へ間隔をあけて継手金具3を設ける。プレキャス
ト床版1の継手金具3同士を連結金具4によって連結す
る。継手金具3と連結金具4によって連結されたプレキ
ャスト床版1同士の間に膨脹性グラウト材を注入して硬
化養生させる。継手金具3を、プレキャスト床版1に埋
設された継手本体5と、プレキャスト床版1同士の目地
Rに設けられ、鉤形に形成されかつ互いに対向させて設
けられた一対の係止部12を有する継手部6とを一体成
形して構成する。連結金具4を、板状の連結金具本体1
6と、連結金具本体16の両側部に設けられ継手部6を
構成する係止部12同士の間に形成された係合空間14
内に嵌合する係合部13とから構成する。継手金具3の
継手部6を構成する係止部12の内面に、上下方向へ傾
斜したテーパ面15を形成する。
合作業の容易化を図る。 【解決手段】 プレキャスト床版1同士の接合箇所に、
幅方向へ間隔をあけて継手金具3を設ける。プレキャス
ト床版1の継手金具3同士を連結金具4によって連結す
る。継手金具3と連結金具4によって連結されたプレキ
ャスト床版1同士の間に膨脹性グラウト材を注入して硬
化養生させる。継手金具3を、プレキャスト床版1に埋
設された継手本体5と、プレキャスト床版1同士の目地
Rに設けられ、鉤形に形成されかつ互いに対向させて設
けられた一対の係止部12を有する継手部6とを一体成
形して構成する。連結金具4を、板状の連結金具本体1
6と、連結金具本体16の両側部に設けられ継手部6を
構成する係止部12同士の間に形成された係合空間14
内に嵌合する係合部13とから構成する。継手金具3の
継手部6を構成する係止部12の内面に、上下方向へ傾
斜したテーパ面15を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多数接合されて
橋梁等の路面を構成するコンクリート製プレキャスト床
版の継手構造に関する。
橋梁等の路面を構成するコンクリート製プレキャスト床
版の継手構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、橋梁等の路面を構成する床版
としてコンクリート製のプレキャスト床版が用いられて
いる。このプレキャスト床版を用いて路面を構築する場
合、主桁上にプレキャスト床版を並べてプレキャスト床
版の互いに接合させる接合面から突出させた多数の鉄筋
同士をラップさせるとともに、これらラップ部分に他の
鉄筋を直交させて配筋させ、これらプレキャスト床版同
士の間に目地コンクリートを打設していた。
としてコンクリート製のプレキャスト床版が用いられて
いる。このプレキャスト床版を用いて路面を構築する場
合、主桁上にプレキャスト床版を並べてプレキャスト床
版の互いに接合させる接合面から突出させた多数の鉄筋
同士をラップさせるとともに、これらラップ部分に他の
鉄筋を直交させて配筋させ、これらプレキャスト床版同
士の間に目地コンクリートを打設していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記継手構
造では、接合強度を確保するために目地コンクリートの
部分の幅を大きく取らざるを得ないため、プレキャスト
とはいうものの、現場で打設する目地コンクリートの量
が多く、また、新たに配筋する鉄筋もそれ相応の数が必
要であり、コストアップを招くとともに施工作業に多大
な手間を要するという問題があった。
造では、接合強度を確保するために目地コンクリートの
部分の幅を大きく取らざるを得ないため、プレキャスト
とはいうものの、現場で打設する目地コンクリートの量
が多く、また、新たに配筋する鉄筋もそれ相応の数が必
要であり、コストアップを招くとともに施工作業に多大
な手間を要するという問題があった。
【0004】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、十分な接合強度を確保しつつ、極めて容易に床版
同士を接合することが可能な継手構造を提供することを
目的としている。
ので、十分な接合強度を確保しつつ、極めて容易に床版
同士を接合することが可能な継手構造を提供することを
目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の継手構造は、互いに面方向へ接合さ
れる複数のプレキャスト製の床版の接合箇所に、幅方向
へ間隔をあけて継手金具が設けられ、これら継手金具同
士が連結金具によって連結され、これら継手金具と連結
金具によって接合された床版同士の目地に膨脹性グラウ
ト材が注入された継手構造であって、前記継手金具は、
床版に埋設された継手本体と、床版同士の接合箇所に設
けられ、鉤形に形成されかつ互いに対向させて設けられ
た一対の係止部を有する継手部とからなり、前記連結金
具は、板状の連結金具本体と、該連結金具本体の両側部
に設けられ、前記継手部を構成する係止部同士の間に形
成された係合空間内に嵌合する係合部とからなり、前記
継手金具は、前記継手本体と前記継手部とが一体成形さ
れ、かつ前記継手部を構成する係止部の内面に、上下方
向へ傾斜したテーパ面が設けられていることを特徴とし
ている。
に、請求項1記載の継手構造は、互いに面方向へ接合さ
れる複数のプレキャスト製の床版の接合箇所に、幅方向
へ間隔をあけて継手金具が設けられ、これら継手金具同
士が連結金具によって連結され、これら継手金具と連結
金具によって接合された床版同士の目地に膨脹性グラウ
ト材が注入された継手構造であって、前記継手金具は、
床版に埋設された継手本体と、床版同士の接合箇所に設
けられ、鉤形に形成されかつ互いに対向させて設けられ
た一対の係止部を有する継手部とからなり、前記連結金
具は、板状の連結金具本体と、該連結金具本体の両側部
に設けられ、前記継手部を構成する係止部同士の間に形
成された係合空間内に嵌合する係合部とからなり、前記
継手金具は、前記継手本体と前記継手部とが一体成形さ
れ、かつ前記継手部を構成する係止部の内面に、上下方
向へ傾斜したテーパ面が設けられていることを特徴とし
ている。
【0006】請求項2記載の継手構造は、請求項1記載
の継手構造において、前記連結金具の係合部に、前記継
手部の係合空間内へ嵌合させた際に、前記継手部を互い
に引き寄せるテーパ部が形成されていることを特徴とし
ている。請求項3記載の継手構造は、請求項1または請
求項2記載の継手構造において、前記継手部を構成する
係止部の外面側に、周方向に補強突条が形成されている
ことを特徴としている。請求項4記載の継手構造は、請
求項1〜3のいずれか1項記載の継手構造において、前
記継手金具及び前記連結金具の外面が、複数のリブを有
する凹凸状に形成されていることを特徴としている。
の継手構造において、前記連結金具の係合部に、前記継
手部の係合空間内へ嵌合させた際に、前記継手部を互い
に引き寄せるテーパ部が形成されていることを特徴とし
ている。請求項3記載の継手構造は、請求項1または請
求項2記載の継手構造において、前記継手部を構成する
係止部の外面側に、周方向に補強突条が形成されている
ことを特徴としている。請求項4記載の継手構造は、請
求項1〜3のいずれか1項記載の継手構造において、前
記継手金具及び前記連結金具の外面が、複数のリブを有
する凹凸状に形成されていることを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の継手
構造を図によって説明する。図1において、符号1は、
コンクリート製のプレキャスト床版であり、これらプレ
キャスト床版1同士が主桁上にて互いに連結されて敷設
され、橋梁の路面を形成している。これらプレキャスト
床版1は、幅方向へ間隔をあけて設けられた複数の連結
部2にて連結されている。次に、これら連結部2におけ
る継手構造について説明する。図2に示すように、連結
部2には、厚さ方向へ配列された二つの継手金具3が設
けられており、これら継手金具3同士が連結金具4によ
って連結されて互いのプレキャスト床版1同士が連結さ
れている。
構造を図によって説明する。図1において、符号1は、
コンクリート製のプレキャスト床版であり、これらプレ
キャスト床版1同士が主桁上にて互いに連結されて敷設
され、橋梁の路面を形成している。これらプレキャスト
床版1は、幅方向へ間隔をあけて設けられた複数の連結
部2にて連結されている。次に、これら連結部2におけ
る継手構造について説明する。図2に示すように、連結
部2には、厚さ方向へ配列された二つの継手金具3が設
けられており、これら継手金具3同士が連結金具4によ
って連結されて互いのプレキャスト床版1同士が連結さ
れている。
【0008】これら継手金具3は、棒状に形成された継
手本体5と、この継手本体5の先端部に設けられた継手
部6とから構成されており、これら継手本体5と継手部
6とが鍛造によって一体成形されている。そして、これ
ら継手金具3を、その継手部6を連結部2に配置させた
状態にてそれぞれ配設されている。図3及び図4に示す
ように、継手金具3の継手部6は、係止片部11を有す
る鉤形に形成された一対の係止部12を互いに対向させ
て設けたもので、これら係止部12同士によって形成さ
れた空間が連結金具4の係合部13が係合する係合空間
14とされている。また、係合空間14を形成する係止
部12の内面は、中心から僅かにずれた位置を境に、上
下方向へ向かって広がるテーパ面15とされている。
手本体5と、この継手本体5の先端部に設けられた継手
部6とから構成されており、これら継手本体5と継手部
6とが鍛造によって一体成形されている。そして、これ
ら継手金具3を、その継手部6を連結部2に配置させた
状態にてそれぞれ配設されている。図3及び図4に示す
ように、継手金具3の継手部6は、係止片部11を有す
る鉤形に形成された一対の係止部12を互いに対向させ
て設けたもので、これら係止部12同士によって形成さ
れた空間が連結金具4の係合部13が係合する係合空間
14とされている。また、係合空間14を形成する係止
部12の内面は、中心から僅かにずれた位置を境に、上
下方向へ向かって広がるテーパ面15とされている。
【0009】また、これら継手金具3の継手部6同士を
連結する連結金具4は、断面I字型に形成されたもの
で、連結金具本体16の両側部が前述したように継手部
6の係合空間14内に嵌合する係合部13とされてい
る。連結金具本体16は、継手部6を構成する係止部1
2の係止片部11同士の隙間よりも薄く形成されて挿通
可能とされており、係合部13は、係止片部11同士の
隙間よりも厚く形成されている。また、連結金具4の係
合部13には、嵌合方向前方側半分に、嵌合方向後方側
へ向かって互いに近接する方向へ傾斜されたテーパ部1
7が形成されている。なお、上方に設けた継手金具3
は、連結金具4の係合部13の係合空間14への嵌合時
に、係合部13のテーパ部17が挿通するように、下方
の継手金具3よりもそれぞれ僅かに突出されている。
連結する連結金具4は、断面I字型に形成されたもの
で、連結金具本体16の両側部が前述したように継手部
6の係合空間14内に嵌合する係合部13とされてい
る。連結金具本体16は、継手部6を構成する係止部1
2の係止片部11同士の隙間よりも薄く形成されて挿通
可能とされており、係合部13は、係止片部11同士の
隙間よりも厚く形成されている。また、連結金具4の係
合部13には、嵌合方向前方側半分に、嵌合方向後方側
へ向かって互いに近接する方向へ傾斜されたテーパ部1
7が形成されている。なお、上方に設けた継手金具3
は、連結金具4の係合部13の係合空間14への嵌合時
に、係合部13のテーパ部17が挿通するように、下方
の継手金具3よりもそれぞれ僅かに突出されている。
【0010】また、継手金具3及び連結金具4は、それ
ぞれその表面が複数のリブを形成することにより凹凸形
状とされており、プレキャスト床版1を構成するコンク
リート及び目地Rに注入する目地コンクリート(膨脹性
グラウト材)との確実な食い付き性が確保されている。
また、図5に示すように、継手部6を構成する係止部1
2の外面には、周方向に補強突条18が形成されてお
り、この補強突条18によって係止部12の確実な強度
確保が図られている。
ぞれその表面が複数のリブを形成することにより凹凸形
状とされており、プレキャスト床版1を構成するコンク
リート及び目地Rに注入する目地コンクリート(膨脹性
グラウト材)との確実な食い付き性が確保されている。
また、図5に示すように、継手部6を構成する係止部1
2の外面には、周方向に補強突条18が形成されてお
り、この補強突条18によって係止部12の確実な強度
確保が図られている。
【0011】そして、上記継手金具3が予め設けられた
プレキャスト床版1同士を連結する場合は、図6に示す
ように、これら継手金具3の継手部6の係合空間14
に、連結金具4の係合部13を挿通させながらはめ込
む。このようにすると、この連結金具4の係合部13が
係合空間14内に嵌合して、それぞれのプレキャスト床
版1の継手金具3同士が連結される。ここで、この連結
金具4の係合部13に形成されたテーパ部17が、下方
側の継手金具3の継手部6の係止片部11に当接するこ
とにより、それぞれの下方側の継手金具3の継手部6同
士が互いに引き寄せられる。この状態において、これら
プレキャスト床版1同士の目地Rに、上方から目地コン
クリート等の膨脹性グラウト材を注入して隙間を埋め、
目地コンクリートを硬化養生させる。ここで、目地Rに
ケミカルプレストレスを使用することにより、この目地
部にケミカルプレストレスを導入し、曲げモーメントが
作用した時のひび割れ発生時期を遅らせることができる
とともに、版厚方向の貫通ひび割れの発生を防止するこ
とができる。なお、これらプレキャスト床版1同士の目
地Rの下方側は、膨脹性グラウト材を注入する前に予め
シール材等によって閉鎖しておく。
プレキャスト床版1同士を連結する場合は、図6に示す
ように、これら継手金具3の継手部6の係合空間14
に、連結金具4の係合部13を挿通させながらはめ込
む。このようにすると、この連結金具4の係合部13が
係合空間14内に嵌合して、それぞれのプレキャスト床
版1の継手金具3同士が連結される。ここで、この連結
金具4の係合部13に形成されたテーパ部17が、下方
側の継手金具3の継手部6の係止片部11に当接するこ
とにより、それぞれの下方側の継手金具3の継手部6同
士が互いに引き寄せられる。この状態において、これら
プレキャスト床版1同士の目地Rに、上方から目地コン
クリート等の膨脹性グラウト材を注入して隙間を埋め、
目地コンクリートを硬化養生させる。ここで、目地Rに
ケミカルプレストレスを使用することにより、この目地
部にケミカルプレストレスを導入し、曲げモーメントが
作用した時のひび割れ発生時期を遅らせることができる
とともに、版厚方向の貫通ひび割れの発生を防止するこ
とができる。なお、これらプレキャスト床版1同士の目
地Rの下方側は、膨脹性グラウト材を注入する前に予め
シール材等によって閉鎖しておく。
【0012】このように上記の継手構造によれば、互い
に接合するプレキャスト床版1に設けられた継手金具3
の継手部6の係合空間14に、連結金具4の係合部13
を挿入させながらはめ込み、この連結箇所に膨脹性グラ
ウト材を注入するという極めて簡単な作業を行うことに
より、プレキャスト床版1同士を容易に接合させること
ができ、作業の短期化を図ることができる。
に接合するプレキャスト床版1に設けられた継手金具3
の継手部6の係合空間14に、連結金具4の係合部13
を挿入させながらはめ込み、この連結箇所に膨脹性グラ
ウト材を注入するという極めて簡単な作業を行うことに
より、プレキャスト床版1同士を容易に接合させること
ができ、作業の短期化を図ることができる。
【0013】また、連結金具4によって互いに連結され
る継手部3と、これら継手部3をプレキャスト床版1に
固着させる継手本体5とが鍛造によって一体成形されて
いるので、別体とした場合と比較して、車両が通過する
ことによる振動あるいは地震の影響を受けずらくするこ
とができる。つまり、振動による疲労の少ない継手構造
とすることができる。また、継手部6を構成する係止部
12の周囲に補強突条18を形成したので、係止部12
の大幅な強度向上を図ることができ、これにより、プレ
キャスト床版1同士に、互いに離間する方向に力が作用
して係止部12が引っ張られても、係止部12が欠ける
ようなことがなく、確実な連結状態を確保することがで
きる。さらに、連結金具4の係合部13に形成されたテ
ーパ部17によって継手金具3同士を引き寄せてプレキ
ャスト床版1同士の確実な連結状態を得ることができ、
また、継手部6の係止部12の内面がテーパ面15とさ
れているので、目地Rへ注入した膨脹性グラウト材との
厚さ方向への確実なせん断力を維持することができる。
る継手部3と、これら継手部3をプレキャスト床版1に
固着させる継手本体5とが鍛造によって一体成形されて
いるので、別体とした場合と比較して、車両が通過する
ことによる振動あるいは地震の影響を受けずらくするこ
とができる。つまり、振動による疲労の少ない継手構造
とすることができる。また、継手部6を構成する係止部
12の周囲に補強突条18を形成したので、係止部12
の大幅な強度向上を図ることができ、これにより、プレ
キャスト床版1同士に、互いに離間する方向に力が作用
して係止部12が引っ張られても、係止部12が欠ける
ようなことがなく、確実な連結状態を確保することがで
きる。さらに、連結金具4の係合部13に形成されたテ
ーパ部17によって継手金具3同士を引き寄せてプレキ
ャスト床版1同士の確実な連結状態を得ることができ、
また、継手部6の係止部12の内面がテーパ面15とさ
れているので、目地Rへ注入した膨脹性グラウト材との
厚さ方向への確実なせん断力を維持することができる。
【0014】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の継手構
造によれば、下記の効果を得ることができる。請求項1
記載の継手構造によれば、床版同士の接合箇所にて、そ
れぞれの床版に設けられた継手金具の継手部の係合空間
に、連結金具の係合部を挿入させながらはめ込み、この
連結箇所にグラウト材を注入するという極めて簡単な作
業を行うことにより、床版同士を容易に連結させること
ができ、作業の短期化を図ることができる。また、連結
金具によって連結される継手部とこの継手部を床版に固
定する継手本体とが一体成形されているので、別体にし
た場合と比較して、車両が通過することによる振動ある
いは地震の影響を受けずらくすることができる。つま
り、振動による疲労の少ない継手構造とすることができ
る。さらに、継手部の係止部内面がテーパ面とされてい
るので、目地へ注入したグラウト材との厚さ方向への確
実なせん断力を確保することができる。
造によれば、下記の効果を得ることができる。請求項1
記載の継手構造によれば、床版同士の接合箇所にて、そ
れぞれの床版に設けられた継手金具の継手部の係合空間
に、連結金具の係合部を挿入させながらはめ込み、この
連結箇所にグラウト材を注入するという極めて簡単な作
業を行うことにより、床版同士を容易に連結させること
ができ、作業の短期化を図ることができる。また、連結
金具によって連結される継手部とこの継手部を床版に固
定する継手本体とが一体成形されているので、別体にし
た場合と比較して、車両が通過することによる振動ある
いは地震の影響を受けずらくすることができる。つま
り、振動による疲労の少ない継手構造とすることができ
る。さらに、継手部の係止部内面がテーパ面とされてい
るので、目地へ注入したグラウト材との厚さ方向への確
実なせん断力を確保することができる。
【0015】請求項2記載の継手構造によれば、連結金
具の係合部に形成されたテーパ部によって継手金具同士
を引き寄せて床版同士の確実な連結状態を得ることがで
きる。請求項3記載の継手構造によれば、継手部を構成
する係止部の外面側に形成された補強突条によって係止
部の大幅な強度向上を図ることができ、これにより、床
版同士に、互いに離れる方向に力が作用したとしても、
係止部が欠けるようなことがなく、確実な連結状態を維
持することができる。請求項4記載の継手構造によれ
ば、継手金具及び連結金具の外面が凹凸状に形成されて
いるので、床版及びグラウト材に対する確実な食い付き
性を確保することができ、床版同士のさらなる確実な接
合状態を確保することができる。
具の係合部に形成されたテーパ部によって継手金具同士
を引き寄せて床版同士の確実な連結状態を得ることがで
きる。請求項3記載の継手構造によれば、継手部を構成
する係止部の外面側に形成された補強突条によって係止
部の大幅な強度向上を図ることができ、これにより、床
版同士に、互いに離れる方向に力が作用したとしても、
係止部が欠けるようなことがなく、確実な連結状態を維
持することができる。請求項4記載の継手構造によれ
ば、継手金具及び連結金具の外面が凹凸状に形成されて
いるので、床版及びグラウト材に対する確実な食い付き
性を確保することができ、床版同士のさらなる確実な接
合状態を確保することができる。
【図1】本発明の実施の形態の継手構造を説明するプレ
キャスト床版からなる路面の平面図である。
キャスト床版からなる路面の平面図である。
【図2】本発明の実施の形態の継手構造を説明するプレ
キャスト床版同士の目地の側断面図である。
キャスト床版同士の目地の側断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の継手構造を説明するプレ
キャスト床版同士の目地における上方側の平断面図であ
る。
キャスト床版同士の目地における上方側の平断面図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態の継手構造を説明するプレ
キャスト床版同士の目地における下方側の平断面図であ
る。
キャスト床版同士の目地における下方側の平断面図であ
る。
【図5】本発明の実施の形態の継手構造に用いられる継
手金具の継手部の形状を説明する継手部の正面図であ
る。
手金具の継手部の形状を説明する継手部の正面図であ
る。
【図6】本発明の実施の形態の継手構造によるプレキャ
スト床版同士の接合の仕方を説明するプレキャスト床版
同士の目地の側断面図である。
スト床版同士の接合の仕方を説明するプレキャスト床版
同士の目地の側断面図である。
1 プレキャスト床版(床版) 3 継手金具 4 連結金具 5 継手本体 6 継手部 12 係止部 13 係合部 14 係合空間 15 テーパ面 16 連結金具本体 17 テーパ部 18 補強突条 R 接合箇所
フロントページの続き (72)発明者 天宅 幹夫 兵庫県神戸市西区高塚台3丁目1番地の12 ユニタイト株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 互いに面方向へ接合される複数のプレキ
ャスト製の床版の接合箇所に、幅方向へ間隔をあけて継
手金具が設けられ、これら継手金具同士が連結金具によ
って連結され、これら継手金具と連結金具によって接合
された床版同士の目地にグラウト材が注入された継手構
造であって、 前記継手金具は、床版に埋設された継手本体と、床版同
士の接合箇所に設けられ、鉤形に形成されかつ互いに対
向させて設けられた一対の係止部を有する継手部とから
なり、 前記連結金具は、板状の連結金具本体と、該連結金具本
体の両側部に設けられ、前記継手部を構成する係止部同
士の間に形成された係合空間内に嵌合する係合部とから
なり、 前記継手金具は、前記継手本体と前記継手部とが一体成
形され、かつ前記継手部を構成する係止部の内面に、上
下方向へ傾斜したテーパ面が設けられていることを特徴
とする継手構造。 - 【請求項2】 前記連結金具の係合部には、前記継手部
の係合空間内へ嵌合させた際に、前記継手部を互いに引
き寄せるテーパ部が形成されていることを特徴とする請
求項1記載の継手構造。 - 【請求項3】 前記継手部を構成する係止部の外面側に
は、周方向に補強突条が形成されていることを特徴とす
る請求項1または請求項2記載の継手構造。 - 【請求項4】 前記継手金具及び前記連結金具は、その
外面が、複数のリブを有する凹凸状に形成されているこ
とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の継手
構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4780396A JPH09242022A (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | 継手構造 |
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JP4780396A JPH09242022A (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | 継手構造 |
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JPH09242022A true JPH09242022A (ja) | 1997-09-16 |
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JP (1) | JPH09242022A (ja) |
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1996
- 1996-03-05 JP JP4780396A patent/JPH09242022A/ja active Pending
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