JP2002146954A - 躯体形成用組立型枠装置 - Google Patents

躯体形成用組立型枠装置

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JP2002146954A
JP2002146954A JP2000342903A JP2000342903A JP2002146954A JP 2002146954 A JP2002146954 A JP 2002146954A JP 2000342903 A JP2000342903 A JP 2000342903A JP 2000342903 A JP2000342903 A JP 2000342903A JP 2002146954 A JP2002146954 A JP 2002146954A
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Hiroshi Inaba
博 稲葉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工現場での作業性を向上し、施工コストの
ダウンを図り、貯蔵運搬が可能な断熱躯体形成用の組立
型枠ユニット構造とする。 【解決手段】 支持軸部21を貫挿配置可能なスペーサ
部材20を一体に取り付けて成る第1の型枠体2と、ス
ペーサ部材20を介して第1の型枠体2に対向配置して
コンクリート打設用の間隙を形成する第2の型枠体3と
によりユニット化する。スペーサ部材20は、第1また
は第2の型枠体2,3のいずれかに保持して一体化した
小径の支持部20Bと、第1の型枠体2と第2の型枠体
3との間に挟持配置して両型枠体2,3を互いに離隔配
置するよう所定の長さを備えて小径の支持部20Bに装
着した大径のスペーサ部20Aとから構成する。小径の
支持部20Bは、第1の型枠体2を形成するよう上下に
組合せ配置される断熱ブロック体2A,2B,2C同士
のそれぞれの凸条部、凹条部を備えた嵌合部分位置で、
上下の断熱ブロック体2A,2B,2C相互に跨がって
配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般住宅における
例えば基礎、壁、外壁等の躯体等を形成するためのコン
クリート材を打設するのに使用される主として断熱性あ
る発泡合成樹脂材製の型枠体を構築施工するに際し、そ
の型枠体を工場にて予め分割生産しておき、これを施工
現場に運搬してから断熱壁の一構成部材としてそのまま
連結設置して使用するか、あるいはコンクリート材の凝
固後に型枠体を解体撤去させるかすることで現場での作
業性に優れたものとしたユニット構造の躯体形成用組立
型枠装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の建築用の基礎あるいは壁
を構築するための型枠装置は施工現場で組み立てるのが
原則であった。すなわち、例えば基礎等を布設構築すべ
き場所において、先ず地面を掘削してそこに割栗石の投
入、捨てコンクリート材の打設を行なって根切り部を構
成しておき、この根切り部にベース型枠を構築設置し、
また縦鉄筋、横鉄筋等を配設してからこれら配筋の周囲
に布型枠を建てておく。次いで、これにコンクリート材
を打設し、適当期間の養生経過によってコンクリート材
が凝固した後に布型枠を解体してから根切り部を埋戻し
することで布基礎が構築されていた。このように従来の
施工方法では、捨てコンクリート材の打設、ベース型枠
の形成、配筋、布型枠の建造、布型枠へのコンクリート
材の打設といったそれぞれの作業を施工現場において順
次進行させるものである。
【0003】また、従来では施工現場において配筋、布
型枠の建造、布型枠へのコンクリート材の打設という三
つの作業を省くため、例えば工場サイドにおいて縦鉄
筋、横鉄筋等の配筋の周囲に予め布型枠を建てておき、
これにコンクリート材を打設して凝固させた布基礎体を
予めブロック状に分割生産しておき、これを施工現場に
運搬してから連結設置するものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の建築用基礎型枠装置では、施工作業自体が天候
に大きく左右されるものであり、特に風雨の強い悪天候
の場合には、コンクリート材の凝固形成が困難であり、
このため工期の延長を余儀なくされてしまう。また、従
来では型枠自体には断熱性がないため、特に寒冷地等に
おける施工現場では、コンクリート材の硬化に際し、外
界の温度に左右されてしまう。さらに、ベース型枠の形
成、配筋、布型枠の建造等の際に、枠材や筋材等の不要
な部分を切断した断片や、枠材や筋材等を縛結したり溶
接したりする締結部材の残材等が施工現場に散らばり、
さらにはコンクリート材の凝固後における布型枠の解体
の際に、布型枠による残材等が施工現場に散らばる等の
廃棄物を出してしまう。しかも従来の施工方法では、捨
てコンクリート材の打設、ベース型枠の形成、配筋、布
型枠の建造、布型枠へのコンクリート材の打設といった
それぞれの作業を施工現場において順次進行させるもの
であるため、工期が長くなり、施工コストが高額となっ
てしまうと共に、このような施工方法では繁忙期の工事
に備えることもできない。
【0005】また、従来のようにコンクリート材を打設
して凝固させた布基礎体を予め工場でブロック状に分割
生産しておいてからこれらを施工現場に運搬して連結設
置する場合では、このコンクリートブロック状の布基礎
体自体が非常に高重量であるため運搬が不可能となり、
しかも分割生産されたコンクリートブロック状の布基礎
体相互の連結が非常に困難であった等の問題点を有して
いた。
【0006】そこで本発明は叙上のような従来存した諸
事情に鑑み創出されたもので、例えば基礎であれば従来
のように捨てコンクリート材の打設、ベース型枠の形
成、配筋、布型枠の建造、布型枠へのコンクリート材の
打設といったそれぞれの作業を施工現場において順次進
行させるものでなく、基礎型枠体を例えば工場サイド等
にてユニット化するように予め分割生産してから、これ
を施工現場に運搬することで、基礎の一構成部材として
連結使用でき、また壁体を構築すべく隣接配置して連結
設置可能とするユニット構造の躯体形成用組立型枠装置
を提供することを目的とする。
【0007】このことにより現場での作業性を向上させ
ることができ、工期を短縮でき、施工コストのダウンを
図ることもでき、しかも貯蔵運搬が可能で繁忙期の工事
に備えることもできるものとする。また、一般住宅にお
ける布基礎となる基礎構造さらには壁となる躯体壁を構
築施工するに際し、施工作業自体が天候に左右されずに
行うことができ、しかも寒冷地等におけるような施工で
も外界の温度に左右されずに型枠体に打設されるコンク
リート材の硬化を容易なものとする。さらに従来の如く
枠材や筋材等の不要な部分を切断した断片や、枠材や筋
材等を縛結したり溶接したりする締結部材の残材等が施
工現場に散らばったり、またコンクリート材の凝固後に
おける布型枠の解体の際に、布型枠による残材等が施工
現場に散らばったりする等のように施工現場において何
等廃棄物を出してしまうこともないようにする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明にあっては、コンクリート打設用の間隙が
形成されるようスペーサ部材20を介して互いに離隔配
置可能とした第1の型枠体2と第2の型枠体3,30と
から成る躯体形成用組立型枠装置1において、スペーサ
部材20は第1の型枠体2または第2の型枠体3,30
のいずれか側に連結一体化したものであり、また、第1
の型枠体2、第2の型枠体3,30の少なくともいずれ
か一方は、例えば発泡合成樹脂材にて形成することによ
って断熱性あるものとすることができる。スペーサ部材
20は、両型枠体2,3,30保定用の両端にボルト部
が形成された支持軸部21を貫挿可能とする筒状断熱材
により形成することができる。スペーサ部材20は、第
1または第2の型枠体2,3,30のいずれかに保持さ
れて一体化された小径の支持部20Bと、第1の型枠体
2と第2の型枠体3,30と間に挟持配置されて両型枠
体2,3,30を互いに離隔配置させるよう小径の支持
部20Bに装着された大径のスペーサ部20Aとから構
成することができる。第1、第2の型枠体2,3,30
は、一端側縁部に形成した凹条部、他端側縁部に形成し
た凸条部のそれぞれを有する複数の断熱ブロック体2
A,2B…、3A,3B…をそれぞれの凸条部、凹条部
を嵌合させることにより積み重ねて形成されており、ス
ペーサ部材20の前記小径の支持部20Bは、第1また
は第2の型枠体2,3,30を形成する断熱ブロック体
2A,2B…、3A,3B…同士の積み重ね部分で且つ
上下の断熱ブロック体2A,2B…、3A,3B…に跨
がって配置されるものとできる。第1または第2の型枠
体2,3,30同士の対向面側には、凝固形成される打
設コンクリート材との食い付きを良好にさせる複数の蟻
溝状の内側縦溝条6が形成されているものとできる。互
いに隣接する第1または第2の型枠体2,3,30同士
の水平方向の連結は、第1または第2の型枠体2,3,
30の左右側部に形成した溝条11と、相対峙する溝条
11同士に嵌合保持されるジョイント部材12とによる
ものとできる。支持軸部21には、その両端に楔形締付
部材41を差し込み可能なスリット部42が形成され、
楔形締付部材41は、第1の型枠体2、第2の型枠体
3,30それぞれの外側表面に当接配置される2連構成
の外側補強材43の両材間に突出配置させた支持軸部2
1のスリット部42に差し込まれて第1の型枠体2、第
2の型枠体3,30もしくはせき板部材30それぞれを
外側補強材43を介して締め付け保定するものとでき
る。スペーサ部材20は、第1の型枠体2、第2の型枠
体3,30もしくはせき板部材30それぞれの内壁面に
かかる応力を分散させるよう両端が末広がり状に形成さ
れているものとできる。また発泡合成樹脂材にて形成し
た第1の型枠体2、第2の型枠体2,30の外側面に
は、断面でほぼ溝形の圧入補強材45をその奥底部が外
側面に位置されて圧入固定させてあるものとできる。
【0009】以上のように構成された本発明に係る躯体
形成用組立型枠装置1にあって、第1の型枠体2または
第2の型枠体3,30のいずれか側に一体化したスペー
サ部材20は、施工現場での第1の型枠体2と第2の型
枠体3,30との組付作業性を向上させ、また、断熱性
あるものとすることで例えば寒冷地等で使用するのに好
適なものとさせる。スペーサ部材20の小径の支持部2
0Bが例えば第1の型枠体2を構成する複数の断熱ブロ
ック体2A,2B…の凸条部と凹条部との嵌合部位に挟
持配置され、接着剤等により固着一体化させてスペーサ
部材20自体を片持ち状態となって保持させたユニット
構成部材として第1の型枠体2が形成され、第2の型枠
体3,30と共に施工現場に運搬されて組み立てられ
る。このとき、小径の支持部20Bが挟持配置されてい
る第1の型枠体2を例えば屋外側に配置させることによ
り支持軸部21を介しての熱橋を防止させ、壁自体に外
断熱機能を付与させる。スペーサ部材20の大径のスペ
ーサ部20Aは,第1の型枠体2と第2の型枠体3,3
0との間に挟持配置されて両型枠体2,3の間にコンク
リート打設用の所定の間隙を形成させるべく両型枠体
2,3,30間の間隔を正確に保たせる。これによって
大径のスペーサ部20Aは基礎壁、コンクリート壁Pが
形成されるべき空間部内に配置させられ、そこにコンク
リート材が打設凝固された後にはコンクリート壁P内に
埋込配置させられる。一方、スペーサ部材20に貫挿さ
れた支持軸部21の一端ボルト部は、第2の型枠体3,
30を形成する複数の断熱ブロック体3A,3B…の凸
条部と凹条部との嵌合部位に挟持配置され、外側に突出
したボルト部に例えば座金を挿着させて保持させるか、
もしくは支持軸部21のボルト部にナット材を捩じ込ん
で締め付け固定させるかにより固定させる。このように
スペーサ部材20に貫挿された支持軸部21は、第1の
型枠体2、第2の型枠体3,30、コンクリート壁Pと
を繋ぐ補強支持用アンカー材として機能する。また、第
1の型枠体2および第2の型枠体3,30は、断熱壁形
成のためのコンクリート材打設用の型枠として使用され
ると共に、打設されたコンクリート材凝固後の基礎壁、
コンクリート壁Pの形成後には両型枠体2,3,30自
体はそのまま断熱性ある基礎、壁の躯体となる一部構成
要素として使用される。第1または第2の型枠体2,
3,30同士の対向面側に形成された複数の蟻溝状の内
側縦溝条6は、凝固形成される打設コンクリート材との
食い付きを良好にさせ、一体化させる。第1または第2
の型枠体2,3,30の左右側部に形成した溝条11を
対向配置させてそこにジョイント部材12を嵌合させる
ことにより、水平方向に互いに隣接する第1または第2
の型枠体2,3,30同士を連結固定させる。2連構成
の外側補強材43は、第1の型枠体2、第2の型枠体3
さらにはせき板状の第2の型枠体30それぞれの外側表
面に当接配置され、外側補強材43の間から突出配置さ
せた支持軸部21のスリット部42に楔形締付部材41
が差し込まれて第1の型枠体2、第2の型枠体3,30
それぞれを外側補強材43を介して締め付け保定させ
る。両端が末広がり状に形成されているスペーサ部材2
0は、第1の型枠体2、第2の型枠体3,30それぞれ
の内壁面にかかる応力を分散させ、第1の型枠体2、第
2の型枠体3,30それぞれの負担を軽減させる。そし
てまた発泡合成樹脂材製の第1の型枠体2、第2の型枠
体3それぞれの外側面に圧入固定した圧入補強材45
は、打設されるコンクリート材による打設圧力が大きく
てもその打設力に抗して型枠体2,3自体の反り、割
れ、損傷等を防止させ、外部に配装される外側補強材4
3と共に例えば交差形態とされることとも相俟ち、コン
クリート材の打設圧力に対しての充分な強度性を維持さ
せる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明すると、図1乃至図9において示される
第1の実施の形態における符号1は、一般住宅における
例えば建築躯体外壁あるいは布基礎の立ち上がり部分等
を形成するためのコンクリート材を打設するのに使用さ
れるユニット構造の組立型枠装置である。この組立型枠
装置1は、図1に示すように、施工時にはコンクリート
打設用の型枠材として使用され、打設後には断熱材とし
てそのまま使用されるよう、例えば発泡合成樹脂材によ
って成型されることで形成された第1の型枠体2と第2
の型枠体3との2つからユニット化されており、例えば
第1の型枠体2側には例えば発泡スチロール樹脂材製等
の断熱材によって形成された筒状のスペーサ部材20を
接着あるいは一体形成によって一体に取り付けてある。
尚、本実施の形態では組立型枠装置1を断熱壁あるいは
断熱基礎の一構成部材としてそのまま連結設置して使用
しているが、コンクリート材の凝固後に組立型枠装置1
を解体撤去させるものとしても良いことは勿論である。
【0011】図1、図7に示すように、スペーサ部材2
0は、第1の型枠体2に保持されて一体化される小径の
支持部20Bと、小径の支持部20Bに装着されて第1
の型枠体2と第2の型枠体3との間に挟持配置されるこ
とによりコンクリート打設用の間隙(スペース)を形成
させる大径のスペーサ部20Aとから成る。そして、第
1の型枠体2と第2の型枠体3との組付け後のスペーサ
部材20には、両端にボルト部が形成された鉄製、鋼製
等の部材による支持軸部21を当該ボルト部が両型枠体
2,3の外側に露出した状態となるように貫挿配置させ
るものとしてある。尚、スペーサ部材20自体は、鉄
製、鋼製等の部材による支持軸部21のボルト部だけを
除いた略全体を筒状に包み込むように例えば発泡スチロ
ール樹脂材製等の断熱被装部で被覆形成することでスペ
ーサ部材20と支持軸部21とが一体となって形成され
ていても良い。尚、スペーサ部材20自体は、小径の支
持部20B、大径のスペーサ部20Aそれぞれによって
二重筒状に形成でき、これらの小径の支持部20B、大
径のスペーサ部20Aそれぞれの側面に形成された切り
割りによって側方で拡開可能にすることにより支持軸部
21の挿通配置、内外二重筒の配置構成等を簡単に行え
るように配慮するも良い。
【0012】第1の型枠体2は、図4に示すように、一
端側縁部の長手方向に形成した凹条部と、他端側縁部の
長手方向に形成した凸条部とを有する横長帯板状の断熱
材兼用の型枠として使用する例えば発泡スチロール樹脂
材製の上中下3枚の断熱ブロック体2A,2B,2Cを
それぞれの凸条部と凹条部とを嵌合させることにより積
み重ねて例えば横幅員900mm、縦幅員900mmの
正方形状の型枠に形成されている。
【0013】第2の型枠体3は、図5に示すように、一
端側縁部の長手方向に形成した凹条部と、他端側縁部の
長手方向に形成した凸条部とを有する横長帯板状の断熱
材兼用の型枠として使用する例えば発泡スチロール樹脂
材製の上中下3枚の断熱ブロック体3A,3B,3Cを
それぞれの凸条部と凹条部とを上下方向で嵌合させるこ
とにより積み重ねて横幅員900mm、縦幅員900m
mの正方形状の型枠に形成される。
【0014】また、図1、図4、図6に示すように、第
1の型枠体2を構成する断熱ブロック体2A,2B,2
C同士の積み重ね部分には、一方の断熱ブロック体2A
に形成した長円形筒溝4Aと他方の断熱ブロック体2B
に形成した半円形筒溝4Bとが合致した状態となること
で大径筒状の支持孔4が形成され、この大径筒状の支持
孔4内にスペーサ部材20の小径の支持部20Bを貫挿
させるものとし、第1の型枠体2の型枠としての構枠状
態で大径のスペーサ部20Aが露出した状態となってス
ペーサ部材20自体が支持されるようにしてある。小径
の支持部20Bは、その内径が挿通させる支持軸部21
をやや強制的にでも挿入させる程度となるよう、支持軸
部21の外形とほぼ対応したものとしてあり、また、小
径の支持部20B自体の外周面で大径筒状の支持孔4内
側面に例えば接着剤によって接着固定されることで第1
の型枠体2にスペーサ部材20が一体化されるようにし
てある。このときスペーサ部材20における大径のスペ
ーサ部20Aは小径の支持部20Bに接着一体化するも
スライド可能にしておくも良く、スペーサ部20Aの端
面をも第1の型枠体2面に接着することでその一体性を
強固なものとすることも可能である。
【0015】尚、スペーサ部材20自体は、図9に示す
ように第1の型枠体2と一体形成されることもあり、こ
の場合では第1の型枠体2本体に対してスペーサ部材2
0の本体である大径のスペーサ部20Aが一体化された
状態で成型されるものとなっているも、第1の型枠体2
本体に対して大径のスペーサ部20Aが接着等によって
一体化されるものとなっているも、いずれも差し支えな
いものとしてある。
【0016】そして、図1、図5に示すように、第2の
型枠体3を構成する断熱ブロック体3A,3B,3C同
士の積み重ね部分には、一方の断熱ブロック体3Aに形
成した長円形筒溝5Aと他方の断熱ブロック体3Bに形
成した半円形筒溝5Bとが合致した状態となることで前
記大径筒状の支持孔4に対向位置した小径筒状の支持孔
5が形成され、スペーサ部材20に貫挿させた支持軸部
21の大径のスペーサ部20A一端側に突出しているボ
ルト部のみをこの小径筒状の支持孔5に貫挿した後、第
2の型枠体3から外側に突出したボルト部に必要に応じ
て座金(図示せず)を挿着させて保持させておくか、ナ
ット材にて締結固定させるか、接着剤等により接着固定
するか等してある。
【0017】このようにして大径のスペーサ部20Aは
第1の型枠体2と第2の型枠体3との間に両型枠体2,
3間の間隔を正確に保つ状態で挟持配置され、両型枠体
2,3の間にコンクリート打設用の所定の間隙を形成さ
せる。これによって大径のスペーサ部20Aはコンクリ
ート壁Pが形成されるべき空間部内に配置させられ、そ
こにコンクリート材が打設凝固された後にはコンクリー
ト壁P内に埋込配置させられる。尚、本実施の形態にお
けるスペーサ部材20は、発泡スチロール樹脂材製以外
に例えば繊維性断熱材等によって形成しても良いことは
勿論である。
【0018】図2に示すように、第1、第2の型枠体
2,3同士の対向面側には、互いに等間隔となって縦方
向に配列する蟻溝状の複数の内側縦溝条6を形成するこ
とで打設固化後のコンクリート壁Pとの食い付きを良好
なものとしてある。一方、第1、第2の型枠体2,3外
側面には、互いに等間隔となって縦方向に配列する蟻溝
状の複数の外側縦溝条7を形成することで打設固化後の
外装用のモルタル材との食い付きを良好なものとしてあ
る。
【0019】また、第1、第2の型枠体2,3の外側面
における外側縦溝条7の略中間には縦方向に沿って縦長
凹部8を形成し、この縦長凹部8内に例えば鋼製等の下
地材である帯板状の補強材9がナット締結等によって固
定配置されている。
【0020】さらに、図1、図3、図8に示すように、
第1、第2の型枠体2,3外側面には軽量な溝形鋼材に
よる断面略コ字形を呈するいわゆる外バタ材と称される
外側補強材10が横方向に配され、スペーサ部材20を
貫挿して第1、第2の型枠体2,3外側に突き出た支持
軸部21両端のボルト部が外側補強材10に形成した挿
通孔13に貫挿され、外側からナット部材により締結し
てある。これによって第1、第2の型枠体2,3の間へ
のコンクリート材打設時の当該両型枠体2,3の膨らみ
を阻止すべく成してある。尚、この外側補強材10は、
コンクリート材の凝固後には解体撤去され、使用後も繰
り返して使用可能としてある。
【0021】図2に示すように、第1または第2の型枠
体2,3同士の水平方向の連結は、第1または第2の型
枠体2,3の左右側部に例えば縦長蟻溝状等の溝条11
を形成し、互いに隣接した状態で相対峙させた溝条11
同士に跨がって、断面略鼓形を呈する例えば発泡スチロ
ール樹脂の如き発泡合成樹脂材製のジョイント部材12
を上側から差し込むようにして嵌合させることにより、
第1または第2の型枠体2,3同士を強固に連結するも
のとしてある。このジョイント部材12は、補強兼用を
考慮して棒状剛体性のものとすることでも良く、こうす
ることで組立連結時の一層の強度性を向上できる。
【0022】躯体の断熱材としてそのまま利用される第
1または第2の型枠体2,3の屋外側面全体には、ラス
金網材を張着し、ラス金網材の上からモルタル材を塗布
した後、タイル材や石膏ボード等の化粧用の外装部材を
配装するものとしてある。もとよりこれらが脱型される
場合にはコンクリート材の躯体表面に化粧が施されるの
は勿論である。
【0023】断熱材兼用の両型枠体2,3の構枠後であ
り、両型枠体2,3の間にコンクリート材が打設されて
凝固した躯体用のコンクリート壁Pが形成される空間部
内には、複数の縦鉄筋と、複数の横鉄筋とがそれぞれ所
定の間隔をおいて縦横に配されるものとしてある。
【0024】次に、断熱壁構造の施工方法の一例を説明
するに、先ず図4に示すように、3枚の断熱ブロック体
2A,2B,2Cをそれぞれの凸条部と凹条部とを嵌合
させることにより積み重ねて第1の型枠体2を工場サイ
ドで製作する。このとき、第1の型枠体2を構成する断
熱ブロック体2A,2B,2C同士の積み重ね部分に形
成された大径筒状の支持孔4内にスペーサ部材20の小
径の支持部20Bを貫挿させるか、あるいは断熱ブロッ
ク体2A,2B,2C同士の積み重ねの際に、予め半円
形筒溝4B上に小径の支持部20Bを載せておき上側か
ら長円形筒溝4Aで挟み込むかして例えば接着剤等によ
り固着すれば、第1の型枠体2の型枠としての構枠状態
で大径のスペーサ部20Aが露出した状態となってスペ
ーサ部材20が支持される(図1、図8参照)。
【0025】一方、図5に示すように、3枚の断熱ブロ
ック体3A,3B,3Cをそれぞれの凸条部と凹条部と
を嵌合させることにより積み重ねて第2の型枠体3を工
場サイドで製作する。このとき、第2の型枠体3を構成
する断熱ブロック体3A,3B,3C同士の積み重ね部
分には、スペーサ部材20に貫挿した支持軸部21一端
のボルト部を貫挿させるための小径筒状の支持孔5が形
成される(図1参照)。そしてこれら第1、第2の型枠
体2,3を、壁を構築すべき施工現場にトラック等の車
両で運搬する。
【0026】施工現場において、予め設置してある基礎
型枠(図示せず)としての例えばフーチン型枠部の左右
の立ち上がり型枠部の上にそれぞれ第1、第2の型枠体
2,3を積み上げることで断熱材兼用のコンクリート打
設型枠を形成する。尚、立上り型枠部は、フーチン型枠
部の幅員と同幅にして横長矩形状となって形成され、当
該立上り型枠部同士は自体の上下部に形成した凹凸状の
嵌合手段を介してフーチン傾斜側体部上側に連繋結合さ
せてある。
【0027】施工現場にて左右の立ち上がり型枠部の上
にそれぞれ第1、第2の型枠体2,3を積み上げ、第1
の型枠体2と第2の型枠体3とが互いに対向配置するよ
うに組付ける。このとき第1の型枠体2に一体化させて
あるスペーサ部20の筒孔と第2の型枠体3の小径筒状
の支持孔5とを合致当接させておき、スペーサ部20に
支持軸部21を貫挿配置する。そして、第1、第2の型
枠体2,3から外側に突出した支持軸部21のボルト部
に必要に応じて座金を挿着させて保持させておくか、ナ
ット材にて締結固定させるか、接着剤等により接着固定
するか等しておく。例えば、第1、第2の型枠体2,3
外側面に軽量な溝形鋼材による断面略コ字形を呈する外
側補強材10をいわゆる外バタ材として横方向に配し、
第1、第2の型枠体2,3外側に突き出たスペーサ部材
20の支持軸部21両端のボルト部を外側補強材10の
挿通孔13に貫挿させた後、外側からナット締結する。
【0028】第1、第2の型枠体2,3の間には、予め
複数の縦鉄筋と複数の横鉄筋とを所定の間隔をおいて縦
横に配設しておき、両型枠体2,3の間にコンクリート
材を打設し、凝固したコンクリート壁Pが形成される
と、外側補強材10は解体撤去されると共に、両型枠体
2,3は、解体撤去されるかあるいは必要に応じて内断
熱用の断熱壁としてそのままの状態で使用される。こう
してスペーサ部材20の大径のスペーサ部20Aはコン
クリート壁P内部に埋込配置され、スペーサ部材20に
貫挿された支持軸部21を介してコンクリート壁P、第
1、第2の型枠体2,3、外側補強材10それぞれを強
固に連結させるのである。次いで、コンクリート材によ
る躯体の構成後で、断熱材となる第1、第2の型枠体
2,3の屋外側面全体には、ラス金網材を張着し、ラス
金網材の上からモルタル材を塗布した後、タイル材や石
膏ボード等の化粧用の外装部材を貼付する。このとき第
1、第2の型枠体2,3の外表面に凹凸、溝条等を縦横
に形成しておくことで塗布するモルタル材との一体性を
一層良好にすることができる。
【0029】また、図10乃至図12には第2の実施の
形態が示されており、第1の実施の形態を示した図1乃
至図9と同一の構成部分については同一の符号が付され
ることでその詳細な説明は省略されている。この第2の
実施の形態にあっては、第2の型枠体30としてパネル
状のせき板部材を使用し、スペーサ部材20に貫挿され
た支持軸部21両端部分には、第1の型枠体2とこの第
2の型枠体30との相互の間隔を正確に保持させるため
の楔形締付部材41を差し込み可能なスリット部42が
形成されている。この支持軸部21のスリット部42
は、スペーサ部材20の両端から、第1、第2の型枠材
2,30外部で外方に露出している。
【0030】そして、第1の型枠体2の大径筒状の支持
孔4にスペーサ部材20の断熱被装部41Aを貫挿して
固着し、支持軸部41Cが外側に露出するようにして取
り付けてある。露出した支持軸部41Cを第1の型枠体
2と対向配置した第2の型枠体30の挿通孔31に貫挿
して第1の型枠体2と第2の型枠体30とにより断熱被
装部41Aを挟持配置させることでコンクリート打設用
の間隙が形成されるようにしてある。
【0031】楔形締付部材41をスリット部42に取り
付ける場合には、帯板状の外側補強材用ジョイント部材
44を介して鋼管を2連に構成した外側補強材43とし
ての例えばいわゆる外バタ材等を第1の型枠体2および
第2の型枠体30の外側表面にそれぞれ当接配置させて
外側補強材43の両材間から支持軸部21を突出配置さ
せておき、支持軸部21のスリット部42に楔形締付部
材41の尖端側を差し込むことにより第1の型枠体2、
第2の型枠体30それぞれを外側補強材43を介して締
め付け保定するものとしてある。これによって第1の型
枠体2と第2の型枠体30の間へのコンクリート材打設
時の両者2,30の膨らみを阻止すべく成してある。
尚、この楔形締付部材41および外側補強材43、第2
の型枠体30さらには第1の型枠体2等も、コンクリー
ト材の凝固後には解体撤去され、以後は繰り返し使用可
能としてある。
【0032】また、図12に示すように、スペーサ部材
20は、第1の型枠体2,せき板部材30それぞれの内
壁面にかかる応力を分散させるために端部において、中
心部側からから外側に向けて末広がり状に形成しても良
い。
【0033】さらには、図13及び図14には第3の実
施の形態が示されており、図に示すように、発泡合成樹
脂材にて形成した第1の型枠体2、第2の型枠体3の外
側面には、例えば軽量溝形鋼材による断面でほぼ溝形の
圧入補強材45をその奥底部が外側面に位置されて圧入
固定させたものである。すなわち図示のようにこの圧入
補強材45は、第1の型枠体2、第2の型枠体3の上下
方向に沿って必要があれば上下方向で形成される細溝部
分内に強制的にでもその両側片にて圧入することで、左
右方向で適宜間隔毎に固定させてあり、奥底部の外側面
は第1の型枠体2、第2の型枠体3の外表面に面一状に
なるようにしてある。こうすることで図に示すように、
いわゆる外バタ材となる水平方向に配置の外側補強材1
0に対して上下方向で交差するいわゆる内バタ材として
の補強部材となり、発泡合成樹脂材製による第1の型枠
体2、第2の型枠体3それぞれに対する補強を一層増大
させることができる。
【0034】また、この第3の実施の形態においては図
14に示すように、支持軸部21に対して例えば取り外
し自在にネジ止めさせるフォームタイバー25にスリッ
ト部42を開穿形成すると共に、対状となる例えば角パ
イプ状の外側補強材43相互間内に配されることでを外
側補強材43相互を連結する角筒状の外側補強材用ジョ
イント具45にフォームタイバー25を挿通させるよう
にし、その外側補強材用ジョイント具45外方に外出す
るスリット部42に楔形締付部材41を強制的に圧入す
るようにすることも可能である。こうすることで、外側
補強材43相互を連結する外側補強材用ジョイント具4
5がフォームタイバー25を案内挿通させると共に楔形
締付部材41の位置決めにも役立てることができ、解体
時には支持軸部21からフォームタイバー25を簡単に
取り外すことができて便利であり、取扱いを一層容易に
する。
【0035】尚、本発明を実施するに際し図15に示す
ように、構築するコーナー部分においては、平面でほぼ
L字形を呈するコーナー型枠体15によってコーナー部
分の外側を、溝条11、ジョイント部材12を介して第
1の型枠体2、第2の型枠体3,30等と連結すると良
く、また内側部分は隣り合う型枠体2,3,30の端縁
部分を相互に接合可能な例えば斜状に形成しておくと良
いものである。もとより内側部分においても溝条11、
ジョイント部材12を介して連結する断面でほぼ矩形状
の連結用型枠を別に用意することも可能である(図示せ
ず)。また、構枠する端部においては、第1の型枠体
2、第2の型枠体3,30等の側部に形成してある溝条
11に嵌り合う連結突部17を有する端部型枠体16を
嵌め合わせ連結することによって端縁部分面が平坦化す
るようにしておくことが望ましいものである。
【0036】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているた
めに、一般住宅における例えば建築躯体としての外壁あ
るいは基礎等を形成するためのコンクリート材を打設す
るのに使用される型枠体を構築施工するに際し、施工現
場での作業性を向上させることができ、施工コストのダ
ウンを図ることもでき、しかも貯蔵運搬が可能で繁忙期
の工事に備えることもできる組立型枠ユニット構造とす
ることができる。また、本発明の組立型枠ユニット構造
によれば、断熱壁、断熱基礎等の形成のためのコンクリ
ート材打設用の型枠として使用可能であり、あるいは打
設されたコンクリート材凝固後のコンクリート壁Pの形
成後にはそのまま断熱壁の一部構成要素としても使用可
能とする。
【0037】さらに、従来のように例えば基礎であれば
従来のように捨てコンクリート材の打設、ベース型枠の
形成、配筋、布型枠の建造、布型枠へのコンクリート材
の打設といったそれぞれの作業を施工現場において順次
進行させるものでなく、基礎型枠体を例えば工場サイド
等にて予め分割生産してから、これを施工現場に運搬
し、基礎の一構成部材としてそのまま連結設置できる。
このことにより現場での作業性を向上させることがで
き、工期を短縮でき、施工コストのダウンを図ることも
でき、しかも貯蔵運搬が可能で繁忙期の工事に備えるこ
ともできる。
【0038】また、一般住宅における布基礎となる基礎
構造さらには躯体壁構造となる内壁、外壁等を構築施工
するに際しても、施工作業自体が天候に左右されずに行
うことができ、しかも寒冷地等におけるような施工でも
外界の温度に左右されずに断熱性ある第1の型枠体2、
第2の型枠体3,30それぞれ内に打設されるコンクリ
ート材の硬化を容易なものとする。さらに従来の如く枠
材や筋材等の不要な部分を切断した断片や、枠材や筋材
等を縛結したり溶接したりする締結部材の残材等が施工
現場に散らばったり、またコンクリート材の凝固後にお
ける布型枠の解体の際に、布型枠による残材等が施工現
場に散らばったりする等のように施工現場において何等
廃棄物を出してしまうこともない。
【0039】すなわちこれは本発明が、コンクリート打
設用の間隙が形成されるようスペーサ部材20を介して
互いに離隔配置可能とした第1の型枠体2と第2の型枠
体3,30とから成る躯体形成用組立型枠装置1におい
て、スペーサ部材20は第1の型枠体2または第2の型
枠体3,30のいずれか側に連結一体化したからであ
り、これにより施工現場において第1の型枠体2にスペ
ーサ部材20を取り付ける手間が省けて、両型枠体2,
3,30の組付作業性を向上させることができると共
に、スペーサ部材20により両型枠体2,3相互間にコ
ンクリート材の所定幅の打設間隔を保持形成でき、また
挿通させる支持軸部21による両型枠体2,3,30相
互を強固に連繋させることができる。
【0040】スペーサ部材20は、両型枠体2,3,3
0保定用の両端にボルト部が形成された支持軸部21を
貫挿可能とする筒状断熱材により形成したので、第1の
型枠体2、第2の型枠体3,30、コンクリート壁Pと
を繋ぐ補強支持用アンカー材として機能する支持軸部2
1を案内挿入するためのガイド部として機能することが
できる。
【0041】スペーサ部材20は、第1または第2の型
枠体2,3,30のいずれかに保持されて一体化された
小径の支持部20Bと、第1の型枠体2と第2の型枠体
3と間に挟持配置されて両型枠体2,3,30を互いに
離隔配置させるよう小径の支持部20Bに装着された大
径のスペーサ部20Aとから構成したので、大径のスペ
ーサ部20Aにより両型枠体2,3,30の間にコンク
リート打設用の所定の間隙を容易に形成することがで
き、しかも両型枠体2,3,30間の間隔を正確に保つ
ことができる。これによって大径のスペーサ部20Aは
コンクリート壁Pが形成されるべき空間部内に配置させ
られるから、そこにコンクリート材が打設凝固されてコ
ンクリート壁P内に埋込配置させられることとなり、ス
ペーサ部材20による両型枠体2,3,30とコンクリ
ート壁Pとの連繋をより強固なものとすることができ
る。また、スペーサ部材20の小径の支持部20Bが挟
持配置されている第1の型枠体2を例えば屋外側に配置
させることにより支持軸部21を介しての熱橋を防止す
ることができ、壁自体に外断熱機能を付与させることも
できる。
【0042】第1、第2の型枠体2,3,30は、一端
側縁部に形成した凹条部、他端側縁部に形成した凸条部
のそれぞれを有する複数の断熱ブロック体2A,2B
…、3A,3B…をそれぞれの凸条部、凹条部を嵌合さ
せることにより積み重ねて形成されており、スペーサ部
材20の前記小径の支持部20Bは、第1または第2の
型枠体2,3,30を形成する断熱ブロック体2A,2
B…、3A,3B…同士の積み重ね部分で且つ上下の断
熱ブロック体2A,2B…、3A,3B…に跨がって配
置されるものとしたので、一般住宅における例えば断熱
躯体壁等を容易に構築することが可能となる。
【0043】第1または第2の型枠体2,3,30同士
の対向面側には、凝固形成される打設コンクリート材と
の食い付きを良好にさせる複数の蟻溝状の内側縦溝条6
が形成されているので、コンクリート材凝固後のコンク
リート壁Pに対する両型枠体2,3,30の食い付き状
態を向上させ、コンクリート壁Pに対するスペーサ部材
20の保持安定性を向上させることができる。
【0044】互いに隣接する第1または第2の型枠体
2,3,30同士の水平方向の連結は、第1または第2
の型枠体2,3,30の左右側部に形成した溝条11
と、相対峙する溝条11同士に嵌合保持されるジョイン
ト部材12とによるので、水平方向に互いに隣接する第
1または第2の型枠体2,3,30同士を容易に組付け
ることができ、しかも強固に連結固定させることができ
る。また、ジョイント部材12自体は嵌合式なため水平
連結部位を互いに隣接する第1または第2の型枠体2,
3,30同士の補強部としても兼用させることができ
る。
【0045】支持軸部21には、その両端に楔形締付部
材41を差し込み可能なスリット部42が形成され、楔
形締付部材41は、第1の型枠体2、第2の型枠体3,
30それぞれの外側表面に当接配置される2連構成の外
側補強材43の両材間に突出配置させた支持軸部21の
スリット部42に差し込まれて第1の型枠体2、第2の
型枠体3,30それぞれを外側補強材43を介して締め
付け保定するものとしたので、スペーサ部材40を介し
ての両型枠体2,3とコンクリート壁P、あるいは第1
の型枠体2と第2の型枠体30とコンクリート壁Pとの
連繋結束力を充分強固なものとすることができる。
【0046】スペーサ部材20は、第1の型枠体2、第
2の型枠体3,30それぞれの内壁面にかかる応力を分
散させるよう両端が末広がり状に形成されているので、
第1の型枠体2、第2の型枠体3,それぞれの内壁面に
かかる負担を軽減することができる。
【0047】また発泡合成樹脂材にて形成した第1の型
枠体2、第2の型枠体3の外側面には、断面でほぼ溝形
の圧入補強材45をその奥底部が外側面に位置されて圧
入固定させてあるから、型枠体2,3相互間に打設され
るコンクリート材による打設圧力が大きくてもその打設
力に抗して型枠体2,3自体の割れ、損傷等を防止させ
る補強機能を発揮するのである。しかもこの圧入補強材
45は、外部に配装される外側補強材43と共に例えば
交差形態とされることで、型枠体2,3外側面で同一面
上で交差することとなって型枠体2,3等をその外側面
から強固に支持し、コンクリート材の打設圧力によって
生じ得る型枠体2,3自体の反り、歪形等を防止し、充
分な強度性を維持させることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるユニット構
成部材の分解斜視図である。
【図2】同じくスペーサ部材位置における横断面図であ
る。
【図3】同じくスペーサ部材位置における縦断面図であ
る。
【図4】同じく第1の型枠体の分解状態を示す側面図で
ある。
【図5】同じく第2の型枠体の分解状態を示す側面図で
ある。
【図6】同じく第1の型枠体を構成する断熱ブロック体
に対するスペーサ部材を配置連結するときの一例におけ
る斜視図である。
【図7】同じく第1の型枠体を構成する断熱ブロック体
にスペーサ部材を組み込んだ状態を示す平面図である。
【図8】同じく第1の型枠体にスペーサ部材を組み込ん
だ状態を示す斜視図である。
【図9】同じく他の実施の形態においてのスペーサ部材
が一体化された第1の型枠体に支持軸部を配置組み合わ
せるときの分解斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における斜視図で
ある。
【図11】同じくスペーサ部材の両端に外側補強材を介
在させて楔形締付部材を組み込むときの縦断面図であ
る。
【図12】同じくその組合せ時の縦断面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態における一部切欠
の分解斜視図である。
【図14】同じくスペーサ部材に対して外側補強材を介
在させての楔形締付部材を組み込むときの分解斜視図で
ある。
【図15】本発明の型枠装置においてのコーナー部分に
おける要部平断面図である。
【符号の説明】
P…コンクリート壁 1…組立型枠装置 2…第1の型枠
体 2A,2B,2C…断熱ブロック体 3…第2の型枠
体 3A,3B,3C…断熱ブロック体 4…大径筒状の
支持孔 4A…長円形筒溝 4B…半円形筒
溝 5…小径筒状の支持孔 5A…長円形筒
溝 5B…半円形筒溝 6…内側縦溝条 7…外側縦溝条 8…縦長凹部 9…補強材 10…外側補強
材 11…溝条 12…ジョイン
ト部材 13…挿通孔 15…コーナー型枠体 16…端部型枠
体 17…連結突部 20…スペーサ部材 20A…大径の
スペーサ部 20B…小径の支持部 21…支持軸部 25…フォームタイバー 30…せき板部材 31…挿通孔 41…楔形締付部材 42…スリット
部 43…外側補強材 44…外側補強
材用ジョイント部材 45…圧入補強材 46…外側補強
材用ジョイント具
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04G 17/06 E04G 17/06 Z

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート打設用の間隙が形成される
    ようスペーサ部材を介して互いに離隔配置可能とした第
    1の型枠体と第2の型枠体とから成る躯体形成用組立型
    枠装置において、スペーサ部材は第1の型枠体または第
    2の型枠体のいずれか側に連結一体化したことを特徴と
    する躯体形成用組立型枠装置。
  2. 【請求項2】 第1の型枠体、第2の型枠体の少なくと
    もいずれか一方は、断熱性あるものとしてある請求項1
    記載の躯体形成用組立型枠装置。
  3. 【請求項3】 スペーサ部材は、両型枠体保定用の両端
    にボルト部が形成された支持軸部を貫挿可能とする筒状
    断熱材により形成されている請求項1または2記載の躯
    体形成用組立型枠装置。
  4. 【請求項4】 スペーサ部材は、第1または第2の型枠
    体のいずれかに保持されて一体化された小径の支持部
    と、第1の型枠体と第2の型枠体と間に挟持配置されて
    両型枠体を互いに離隔配置させるよう小径の支持部に装
    着された大径のスペーサ部とから成る請求項1乃至3の
    いずれかに記載の躯体形成用組立型枠装置。
  5. 【請求項5】 第1、第2の型枠体は、一端側縁部に形
    成した凹条部、他端側縁部に形成した凸条部のそれぞれ
    を有する複数の断熱ブロック体をそれぞれの凸条部、凹
    条部を嵌合させることにより積み重ねて形成されてお
    り、スペーサ部材の前記小径の支持部は、第1または第
    2の型枠体を形成する断熱ブロック体同士の積み重ね部
    分で且つ上下の断熱ブロック体に跨がって配置されてい
    る請求項4記載の躯体形成用組立型枠装置。
  6. 【請求項6】 第1または第2の型枠体同士の対向面側
    には、凝固形成される打設コンクリート材との食い付き
    を良好にさせる複数の蟻溝状の内側縦溝条が形成されて
    いる請求項1乃至5のいずれか記載の躯体形成用組立型
    枠装置。
  7. 【請求項7】 互いに隣接する第1または第2の型枠体
    同士の水平方向の連結は、第1または第2の型枠体の左
    右側部に形成した溝条と、相対峙する溝条同士に嵌合保
    持されるジョイント部材とによるものとした請求項1乃
    至6のいずれか記載の躯体形成用組立型枠装置。
  8. 【請求項8】 支持軸部には、その両端に楔形締付部材
    を差し込み可能なスリット部が形成され、楔形締付部材
    は、第1の型枠体、第2の型枠体それぞれの外側表面に
    当接配置される2連構成の外側補強材の両材間に突出配
    置させた支持軸部のスリット部に差し込まれて第1の型
    枠体、第2の型枠体それぞれを外側補強材を介して締め
    付け保定するものとした請求項1乃至7のいずれか記載
    の躯体形成用組立型枠装置。
  9. 【請求項9】 スペーサ部材は、第1の型枠体、第2の
    型枠体それぞれの内壁面にかかる応力を分散させるよう
    両端が末広がり状に形成されている請求項1乃至8のい
    ずれか記載の躯体形成用組立型枠装置。
  10. 【請求項10】 発泡合成樹脂材にて形成した第1の型
    枠体、第2の型枠体の外側面には、断面でほぼ溝形の圧
    入補強材をその奥底部が外側面に位置されて圧入固定さ
    せてある請求項1乃至9のいずれか記載の躯体形成用組
    立型枠装置。
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