JPH09241380A - 層状有機チタノシリケート、その成形体及びこれらの製造方法 - Google Patents

層状有機チタノシリケート、その成形体及びこれらの製造方法

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JPH09241380A
JPH09241380A JP8083300A JP8330096A JPH09241380A JP H09241380 A JPH09241380 A JP H09241380A JP 8083300 A JP8083300 A JP 8083300A JP 8330096 A JP8330096 A JP 8330096A JP H09241380 A JPH09241380 A JP H09241380A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】無機材料と有機材料との特徴を併せ持つ無機−
有機ハイブリッド材料と、これを利用したコート材を提
供する。 【構成】アルコキシ基と有機基とを備えたオルガノアル
コキシシランを、チタンを主とする金属の塩あるいはア
ルコキシドと反応させる。これにより、ケイ素4面体シ
ートと、チタンを主とする金属の8面体シートとの積層
体であって、4面体シートの中心原子に共有結合によっ
て有機基が結合した層状有機チタノシリケートを得る。
上記の有機基として重合可能な官能基を含むものを用い
た場合、層状有機チタノシリケートを生成した後に官能
基を重合させることにより、堅牢なコート材を得る。 【効果】本発明の材料は、高硬度や耐熱性等の無機材料
の特徴と、可撓性や常温での成膜性等の有機材料の特徴
とを併せ持ち、かつ、優れた紫外線遮断性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、層状有機チタノシリケ
ート、その成形体及びこれらの製造方法に関し、さらに
詳しくは、紫外線遮断機能と優れた機械的特性とが併せ
要求される塗料やハードコート材料等に有利に利用され
得る層状有機チタノシリケート、この層状有機チタノシ
リケートの有機部を反応・結合させると共に層状のコー
ト材やその他の目的に応じた各種の形状に成形した成形
体、および、これら層状有機チタノシリケート又はその
成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】耐UV性に関する従来技術 従来、例えばポリカーボネート等の紫外線に弱い材料の
表面被覆や、紫外線をカットしたい透光材料の表面被覆
等に、一般的には、紫外線遮断効果を期待した有機系紫
外線吸収材が使用されている。しかし、有機系材料は経
年変化により分解し易いので、長期的な紫外線吸収効果
を期待できない、という問題がある。
【0003】一方、特開昭63−45123号公報に
は、微粉末二酸化チタンの粒子表面にケイ素およびアル
ミニウムの酸化物を存在させて得られる、樹脂の膜や成
形物等に配合して紫外線遮断効果をもたらす微粉末二酸
化チタン組成物が提案されている。
【0004】しかし、このような無機組成物は、樹脂と
の相溶性が低いため均一に分散し難い。また、塗料とし
て調整した場合でも、無機分の沈降のためポットライフ
が短くなる。そして一般的に、二酸化チタン粉末を加え
ることにより透明度の低い膜や成形物になり易い、とい
う問題点がある。
【0005】耐UV性および耐磨耗被覆に関する従来技
特開昭63−123828号公報には、オルガノアルコ
キシシランと、TiおよびZrの群から選んだ金属アル
コキシドとの重合生成物からなる、耐磨耗性、耐紫外線
遮断性のコーティング組成物が提案されている。
【0006】しかし、この組成物が得られる反応であ
る、比較的少量の水分によるゾル−ゲル反応では、アル
コキシド分子がチェーン状に結合する傾向があることが
知られている。この傾向により透明性の高いゾルが得ら
れるが、反応後もSi−OHが相当量残留するため、耐
磨耗性コーティングに必要な強度を得るための熱処理が
必要となる。また、重合生成物の分子形状は不定であ
り、塗料として調整した場合の貯蔵安定性はそれ程高く
ないと考えられる。
【0007】更に、特開平2−242864号公報に
は、部分的に加水分解されたアルコキシドおよびヒドロ
キシ基含有有機化合物を含んでなる、ポリカーボネート
等のプラスチック材料を紫外線から保護する透明な耐磨
耗性被覆が提案されている。
【0008】しかし、この場合にも前記特開昭63−1
23828号公報の技術の場合と同様な問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本願発明は、以
上の従来技術の諸問題を解決し、紫外線遮断機能と優れ
た機械的特性(例えば耐磨耗性)とを併せ備えた、塗料
やハードコート等に有利に利用され得る材料を提供する
ことを、その解決すべき課題とする。
【0010】
【着眼点】本件出願人は既に特願平4−360551号
として、加熱焼成なしに室温付近のマイルドな条件で容
易に製造でき、可撓性や常温での迅速な成膜性等の有機
材料の特徴と、高硬度および高耐熱性等の無機材料の特
徴とを併せ持った、コーティングにも利用できる層状有
機ケイ素系ポリマーを提案している。このポリマーは、
主としてケイ素を中心原子とする4面体シートと、M
g、Al、Ni、Co、Cu、Mn、Fe、Li、Vあ
るいはZrから選ばれる1種以上の金属を中心原子とす
る8面体シートとの積層体からなる結晶性層状ポリマー
であって、前記4面体シートの中心原子であるケイ素等
の一部ないし全部がそれぞれ共有結合により有機基と結
合しているものである。しかし、このポリマーは、金属
としてTiを用いていないので、コート材として紫外線
遮断機能を期待できない。
【0011】ところが、もしこのポリマーの前記金属と
して一定の割合以上でTiを用いても上記発明の諸特性
が確保されるならば、層状有機ケイ素系ポリマーの利点
をそのまま維持し、かつ優れた紫外線遮断性を備えたコ
ート材料が得られることになる。本願発明はこの点の追
求から完成されたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
(第一発明)上記の課題を解決するための第一発明(請
求項1に記載の発明)の構成は、ケイ素又は金属を中心
原子とする4面体シートと、Ti、Mg、Al、Ni、
Co、Cu、Mn、Fe、Li、VあるいはZrから選
ばれる1種以上(その内、Tiが5〜100原子%を占
める)を中心原子とする8面体シートとの積層体からな
る層状ポリマーであって、前記4面体シートの中心原子
であるケイ素又は金属の一部ないし全部の原子がそれぞ
れ共有結合により有機基と結合している層状有機チタノ
シリケートである。
【0013】(第二発明)上記の課題を解決するための
第二発明(請求項2に記載の発明)の構成は、下記a)
及びb)、更に必要に応じてc)を、d)の液中に溶解
又は分散させ、そのまま直ちに、あるいはエージングを
経て請求項1に記載の層状有機チタノシリケートを得る
層状有機チタノシリケートの製造方法である。 a)少なくとも一のアルコキシ基と、少なくとも一の有
機基とを有するオルガノアルコキシシラン。 b)Ti、Mg、Al、Ni、Co、Cu、Mn、F
e、Li、VあるいはZrから選ばれる1種以上の金属
の無機塩、有機塩あるいはアルコキシド(その内、Ti
の無機塩、有機塩あるいはアルコキシドが、金属原子中
のTiの原子%として5〜100%を占める)。 c)少なくとも一のアルコキシ基を有するシリコンアル
コキシド。 d)無機又は有機の1種類の極性溶媒、あるいはその2
種類以上の極性溶媒の混合溶媒。
【0014】(第三発明)上記の課題を解決するための
第三発明(請求項3に記載の発明)の構成は、前記第一
発明に記載した層状有機チタノシリケートであってその
有機基に重合可能な官能基を含むものが、任意の特定の
形状に成形され、かつ前記有機基がその官能基の重合反
応により互いに結合している層状有機チタノシリケート
の成形体である。
【0015】(第四発明)上記の課題を解決するための
第四発明(請求項4に記載の発明)の構成は、下記a)
及びb)、更に必要に応じてc)を、d)の液中に溶解
又は分散させ、そのまま直ちに、あるいはエージングを
経て前記第一発明に記載した層状有機チタノシリケート
を得た後、これに任意の特定の形状を与え、かつ有機基
の官能基に重合反応を起こさせて有機基を互いに結合さ
せる層状有機チタノシリケートの成形体の製造方法であ
る。 a)少なくとも一のアルコキシ基と、少なくとも一の有
機基であって重合可能な官能基を含むものとを有するオ
ルガノアルコキシシラン。 b)Ti、Mg、Al、Ni、Co、Cu、Mn、F
e、Li、VあるいはZrから選ばれる1種以上の金属
の無機塩、有機塩あるいはアルコキシド(その内、Ti
の無機塩、有機塩あるいはアルコキシドが、金属原子中
のTiの原子%として5〜100%を占める)。 c)少なくとも一のアルコキシ基を有するシリコンアル
コキシド。 d)無機又は有機の1種類の極性溶媒、あるいはその2
種類以上の極性溶媒の混合溶媒。
【0016】
【作用・効果】
(第一発明の作用・効果)層状有機チタノシリケート
は、その無機構造部分が、ケイ素又は金属を中心原子と
する4面体シートとTi等を中心原子とする8面体シー
トとの積層体からなる層状ポリマーとして高度に発達し
た構造を有するため、高硬度、高耐熱性等の無機材料の
特徴を良好に発現できる。
【0017】また、前記4面体シートの中心原子である
ケイ素又は金属につき、必要に応じた程度において、そ
の一部又は全部の原子がそれぞれ有機基と結合している
ため、有機基の導入可能量は最大限で四面体の中心原子
1個あたり1〜3個という十分過ぎる程の有機部分を導
入できる。従って、例えばコート材等として使用する際
の可撓性や常温での迅速な成膜性等の有機材料の特徴を
確保できる。
【0018】さらに、有機側鎖は共有結合によって4面
体シートの中心原子に結合しているので両者の結合が堅
牢であり、例えばコート材として使用する際の他の組成
分との混合等、実用にあたり各種の操作を行なっても両
者の結合が損なわれることがない。
【0019】また、層状有機チタノシリケートを、「層
状の無機物が微分散した有機材料」という見地から認識
した時、次の、のようなことが言える。
【0020】即ち、層状粘土鉱物は、溶媒をその層間
に含んで膨潤と呼ばれる挙動を示し、溶媒中に安定かつ
均一に分散することが知られているが、層状有機チタノ
シリケートも溶媒中での分散安定性が高く、表面を有機
分子で覆われているために特に有機物とのなじみが良
い。
【0021】次に、層状有機チタノシリケートに含ま
れる層状の無機部により、この材料には優れたガスバリ
ア性を期待できる。従って、層状有機チタノシリケー
ト、あるいはこれを含む材料は、外部から水、酸素が侵
入して有機部を酸化・分解させるのを防ぐため、耐候
性、耐熱性が優れる。
【0022】次に、層状有機チタノシリケートは、その
8面体シートの中心原子のうち、Tiが5〜100原子
%を占めているので、塗料やコート材等に使用した場合
に優れた紫外線遮断効果を示す。8面体シートの中心原
子のうち、Tiの占める割合が5原子%未満の場合に
は、材料の厚み等にもよるが、一般的にはその紫外線遮
断効果がやや低減する。
【0023】なお、8面体シートの中心原子に占めるT
iの割合が高まると、層状有機チタノシリケートの層状
構造の特に平面方向(層に垂直な方向をC軸としたとき
の、A軸方向およびB軸方向)の結晶性が相対的に低く
なる傾向がある。しかし、この傾向は、層状有機チタノ
シリケートの耐熱性、耐磨耗性、紫外線遮断性を何ら損
なわず、却ってTiが8面体層の中心原子の多数を占め
るという、従来自然界の粘土等にも殆ど見られない新規
な構造体を提供するものである。
【0024】以上から明らかなように、もし希望するな
らば、8面体シートの中心原子に占めるTiの比率を調
整することにより、層状有機チタノシリケートに任意の
程度の結晶性を付与することができる。
【0025】(第二発明の作用・効果)第二発明は、前
記したように、層状粘土鉱物のケイ素四面体を構成する
ケイ素に、Si−C共有結合によって有機基が導入され
た構造を初めて可能にした方法である、という一面を持
つ。
【0026】なお、シリコンアルコキシドもオルガノア
ルコキシシランと同様にして層状有機チタノシリケート
に組み込まれるが、これは有機基を有しないので、シリ
コンアルコキシドをオルガノアルコキシシランに対して
所定の比率で併用することにより、層状有機チタノシリ
ケートにおける有機基の割合を調整できる。
【0027】そして、有機基の導入のためにイオン交換
反応を利用しないため、イオン化の困難な有機物、例え
ばエポキシ部分を含むものや、末端にアミノ基を有する
ものも有機基として導入することができる。また、第二
発明の方法は、容易かつ温和な条件下での層状粘土鉱物
の合成を特徴とする特開平3−199118号公報記載
のフィロ珪酸塩の製造方法に準じたプロセスを採用して
おり、有機基が高温あるいは極端なpHにより損なわれ
ることがない。
【0028】更に、原料系におけるオルガノアルコキシ
シランあるいはシリコンアルコキシドの使用量を調整す
ることにより、層状有機チタノシリケートにおける有機
基の割合、ひいてはその有機材料的な特徴の発現度合い
やフィラーとしての親和性の程度を任意にコントロール
できる。
【0029】本発明により生成する層状有機チタノシリ
ケートにおいて、4面体シートの中心原子がSiのみで
なく、一部が金属原子になる理由は、4面体シートの中
心原子であるSiの一部が、原料系b)に含まれる金属
によって置換されるためである、と考えられる。
【0030】(第三発明の作用・効果)第三発明の成形
体は、前記第一発明の層状有機チタノシリケートが備え
る全ての特徴を維持し、更に、有機基がその官能基の重
合反応により互いに結合しているため、硬度、耐熱性等
が一層向上する。また、成形体がコート材として膜状に
成形されている場合、多数の無機層状ポリマーが緻密に
積層した上に有機基同志が結合して積層構造を強化する
ので、非常に優れたコート材となる。
【0031】(第四発明の作用・効果)本発明におい
て、層状有機チタノシリケートを得るまでのプロセスで
の作用・効果は前記第二発明と同様である。その後、官
能基に重合反応をおこさせる過程は、有機基相互の結合
反応であって容易な条件で迅速に行うことができ、有機
基が損なわれることはない。
【0032】
【実施の形態】次に、本願第一〜第四発明の実施の形態
を説明する。 (第一発明の実施の形態)第一発明の層状有機チタノシ
リケートには、8面体シートの両側に4面体シートが形
成されたいわゆる2:1型構造のものと、8面体シート
の片側に4面体シートが形成されたいわゆる1:1型構
造のものとがある。少なくとも有機基を多く含ませたい
場合や、有機基相互の結合強度を向上させたい場合に
は、2:1型構造のものが、より望ましい。
【0033】図1は2:1型構造の層状有機チタノシリ
ケートの一例(4面体シートの中心原子がケイ素であ
り、各ケイ素原子に1個の有機基が結合しているもの)
の部分構造を示し、Ti等の金属原子を中心とする8面
体シート2の両側に、ケイ素原子3を中心とする4面体
シート4が形成されている。そして、上記ケイ素原子3
には、4面体シート4の一部を構成するものとして、有
機基Rが共有結合により結合している。
【0034】以上の構造は自然界のスメクタイトと類似
しているが、層内(層に垂直な方向をC軸としたときの
A軸およびB軸方向)の結晶性は低く、X線回折等の方
法によっても明確な周期性は認められない。その理由
は、8面体シートの中心原子の少なくとも一部がTiで
あることによるものと考えられる。従って、8面体シー
トの中心原子に占めるTiの割合を低くすれば、結晶性
を高くすることもできる。
【0035】4面体シートの中心原子はケイ素である場
合の他、その一部ないし全部がTi、Al、Fe、G
e、P等である場合もある。4面体シートの中心原子が
Ti、Fe、Ge、P等となるのは、ケイ素との中心原
子置換による。8面体シートの中心原子はTi、Mg、
Al、Ni、Co、Cu、Mn、Fe、Li、V、Zr
のうちの1種類又は2種類以上の金属原子からなり、そ
のうち、Ti原子が5〜100原子%を占める。この範
囲内におけるTi原子の割合の多寡は、層状有機チタノ
シリケートの結晶性、および紫外線遮断機能に影響す
る。
【0036】この明細書において、有機基とは、アルコ
キシ基を含まない概念である。有機基としては、層状有
機チタノシリケートに導入可能でかつこのポリマーに有
機材料の特徴を付与し得るものは、いずれも用い得る。
その代表的なものの一例はアルキル基であるが、更に、
有機基の末端にアクリル、メタクリル、エポキシ、アミ
ノ、メルカプト等の重合可能な官能基を備えていても良
い。4面体シートの中心原子の一部ないし全部に対し、
1〜3個の有機基が共有結合によって結合している。
【0037】有機基が重合可能な官能基を備えていない
層状有機チタノシリケートはフィラーとして塗料、樹脂
等に分散させることができる。有機基が重合可能な官能
基を備えている層状有機チタノシリケートは、後述の第
三発明の成形体の構成材料として活用される。
【0038】(第二発明の実施の形態)オルガノアルコ
キシシランRxSi(OR’)4X(Rは有機基、R’は
低分子量アルキル基)とチタンアルコキシドに水を加え
ることで、これらを反応結合させ、層状有機チタノシリ
ケートを得る。このRが有機側鎖として層状有機チタノ
シリケートの構造に導入される。
【0039】一般にゾル−ゲル法によるSi−O−Si
のネットワーク形成のメカニズムは溶液のpHと反応系
に存在する水の量によって異なり、それによって得られ
る加水分解物の性状も変化することが知られている。即
ち水が過剰に存在する系ではアルコキシ基が完全に加水
分解されSi(OH)4 となる傾向があり、これらが3
次元架橋して粒子が大きく成長し、多孔質シリカが得ら
れる。水が余り存在しない系では、アルコキシ基が部分
的に加水分解されて、HOSi(OR’)3 、(HO)
2 Si(OR’)3 が多く存在するため1次元的即ちチ
ェーン状に結合して曳糸性のゾルを形成する。溶液のp
Hが高い場合は水が過剰に存在する場合と、溶液のpH
が低い場合は水が余り存在しない場合と、それぞれ同様
なメカニズムで反応が進むものとされている。
【0040】チタンアルコキシドとオルガノアルコキシ
シラン、若しくはシリコンアルコキシドの加水分解物と
を反応させ、それを塗料、コート材料等に利用しようと
するときは、3次元架橋して粒子が大きくなっては具合
が悪いため、一般に水が余り存在しない系での合成によ
りチェーン状の加水分解物が用いられてきた。しかし、
本願発明者は加水分解の条件を検討することにより、ア
ルコキシ基を完全に加水分解し、RX Si(OR’)
4-X 、Ti(OH)4 とし、オルガノアルコキシシラン
X Si(OR’)4-X のRにより架橋を2次元に制限
して、層状構造を形成することができることを見出し
た。その具体的な方法を以下の〜に示す。
【0041】チタンアルコキシドとオルガノアルコキ
シシランを良く混合する。チタンアルコキシド/オルガ
ノアルコキシシランの比は1/3〜2/1、好ましくは
1/2〜1/1である。良く脱水した低級アルコールや
アセトンのような水に可溶の有機溶媒で希釈することが
望ましい。この際、シリコンアルコキシドを加えるとケ
イ素酸化物4面体層内に有機側鎖を持たないケイ素を導
入できるため有機量の調節ができる。また、上記チタン
アルコキシドの一部または大部分(95%まで)をM
g、Al、Ni、Co、Cu、Mn、Fe、Li、Vあ
るいはZrといった金属の塩若しくはアルコキシドに変
えても良く、これにより8面体層のチタンの一部を天然
の粘土鉱物で見られるMg、Al、Ni、Co、Cu、
Mn、Fe、Li、VあるいはZr等の金属元素で置き
換えることができる。またその置換の度合によって層内
の結晶性を付与することが可能である。鉄、アルミニウ
ム等は4面体のサイトに置換することがあることも知ら
れている。
【0042】上記に水を攪拌しながら加える。水の量
は、チタンアルコキシド+オルガノアルコキシシランの
溶媒中の濃度が100モル/リッター以下(より好まし
くは10モル/リッター以下)となる量にする。層状有
機チタノシリケートが即座に生じる。このときアルコキ
シドの加水分解、脱水縮合を促進する触媒を加えても良
い。ゾル−ゲル法では酸触媒、アルカリ触媒とも用いら
れるが、本発明では、アルコキシ基を完全に加水分解す
る傾向が大きいアルカリ触媒が適当である。
【0043】層状有機チタノシリケートを回収する。
ろ過しても、そのまま乾燥させても良い。但し前工程で
不揮発性の触媒を加えた場合、ろ過、水洗が必要にな
る。
【0044】層状有機チタノシリケートの合成のメカニ
ズムはおおよそ次のようだと考えられる。チタンアルコ
キシドとオルガノアルコキシシランとでは、反応速度の
高いチタンアルコキシドがまず加水分解を受け、Ti
(OH)4 を生ずる。そして、Ti(OH)4 がオルガ
ノアルコキシシランの加水分解を促し更に結合するが、
これらが溶媒中で十分に希薄なときは、次々にランダム
に3次元架橋するのではなく、R’−Si−O−Ti−
O−Si−R’のようなユニットができ、さらにTiが
6配位しようとする傾向とR’−同士が配列しようとす
る傾向とから、このようなユニット同士が−O−Ti−
O−部で結合し層状構造が形成されるものと考えられ
る。
【0045】a)のオルガノアルコキシシランは、層状
有機チタノシリケートにおける4面体シートの中心原子
と有機基とを供給するものであり、少なくとも一のアル
コキシ基(4面体シートの中心原子であるケイ素が8面
体シートと結合するために必要である。)と、少なくと
も一の有機基とを有するものをいう。従って、アルコキ
シ基3:有機基1の比率のものから、アルコキシ基1:
有機基3の比率のものまで使用できる。
【0046】b)の金属の無機塩或いは有機塩は、層状
有機チタノシリケートにおける8面体シートの中心原子
を供給するものであり、金属の種類としてはMg、A
l、Ni、Co、Cu、Mn、Fe、Li、V、Zrの
うちの1種類又は2種類以上が用いられる。そしてこれ
らの金属と塩を形成すべき無機酸あるいは有機酸の種類
は限定されないが、Tiの無機塩、有機塩あるいはアル
コキシドが、金属原子中のTiの原子%として5〜10
0%を占める組成となっている。これらの金属の一部の
ものは、本発明の実施過程において、4面体シートの中
心原子であるケイ素と置換することがある。
【0047】c)のシリコンアルコキシドは、層状有機
チタノシリケートにおける有機基の含有量を調整するた
めに、必要に応じてオルガノアルコキシシランと併用す
るものであり、少なくとも一のアルコキシ基を有し、か
つ有機基を有しないものをいう。従って、アルコキシ基
を1個有するものから、4個有するものまで使用でき
る。
【0048】a)〔あるいはa)とc)〕と、b)との
使用量の比率を選択することにより、前記2:1型ある
いは1:1型の層状有機チタノシリケートを選択的に製
造することができる。要するに、8面体シートの中心原
子となるTi等の金属原子と、4面体シートの中心原子
となるケイ素原子との当量比の問題である。
【0049】例えば、金属原子:ケイ素原子が1:0.
5〜1:1ぐらいの比率では1:1型の層状有機チタノ
シリケートが、また、金属原子:ケイ素原子が1:2〜
3:4ぐらいの比率では2:1型の層状有機チタノシリ
ケートが生成する。
【0050】ゲル化プロセスは、原料系の選択や、反応
条件次第で、直ちに完了する場合もあり、ある程度(例
えば1〜2日間程度)のエージングを要する場合もあ
る。得られた層状有機チタノシリケートは、一旦溶媒を
排除して乾燥粉末として回収しても良く、ゲル状のまま
でコート材等の用途に用いても良い。
【0051】(第三発明の実施の形態)重合可能な官能
基とは、例えば、ヘテロ原子や不飽和結合が代表的であ
るが、二つの官能基によって重合するようなもの、例え
ば、アミド結合を形成し得るアミノ基とカルボキシル基
との組み合わせのようなものでも良く、要するに重合反
応を起こし得る官能基であればその種類を問わない。
【0052】第三発明における上記以外の点の実施態様
は、前記第一発明の実施態様と同様である。
【0053】(第四発明の実施の形態)層状有機チタノ
シリケートに与えられる形状は、例えば成形体がコーテ
ィング膜であるときは膜状であり、型をもって成形され
るときはその型の形状である。いずれにせよ、成形体が
成形される手段、プロセス、あるいはその形状は、第三
発明の成形体の用途によって全く区々であり、何等限定
しない。
【0054】成形後の官能基の重合反応は、加熱その他
の公知の任意の手段によって起こさせることができ、そ
の手段の内容は限定しない。
【0055】第四発明における上記以外の点の実施態様
は、前記第二発明の実施態様と同様である。
【0056】
【実施例】
(実施例1:層状有機チタノシリケートの合成)3−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン297.6g
とチタンテトライソプロポキシド170.4gをメタノ
ール5リッターで希釈し、良く攪拌した。これをイオン
交換水24リッターに加えて良く攪拌した。そのまま1
日放置した後、生成した層状有機チタノシリケートをろ
過により回収した。さらに真空中で乾燥して層状有機チ
タノシリケート粉末143gを得た。
【0057】この粉末のX線回折による評価では、図2
に示すように001のピークを持つスメクタイト的なパ
ターンが現れ、結晶構造の形成が示唆された。また、赤
外吸光分析(IR)による評価では、図3に示すように
1720cm-1(カルボニル基)や1640cm-1(C
=C二重結合)のピークからアクリル基が存在している
ことを確認した。
【0058】また、図4に示すように、熱重量減少(T
G)の測定では約350°Cまで重量減少が殆ど見られ
ず、層状有機チタノシリケートに含まれる有機基がかな
りの耐熱性をしめすことが分かった。
【0059】(実施例2:層状有機チタノシリケートの
有機溶媒への分散)サンドミルにより層状有機チタノシ
リケートの有機溶媒への分散を行った。層状有機チタノ
シリケート:ブタノール:直径1mmのガラスビーズ=
18g:72g:200gの割合でサンドミルにより毎
分2000回転で3時間攪拌し、分散を行ったところ、
半透明の層状有機チタノシリケート/ブタノール分散液
を得た。
【0060】(実施例3:UV吸光スペクトル)石英製
スライドガラス(1mm厚)上に上記の層状有機チタノ
シリケート/ブタノール分散液をフローコート法により
塗布した。これを室温で30分乾燥したところ、透明な
膜を得た。この膜のUV吸光スペクトルを測定した。測
定は紫外分光光度計を用いて、スリット幅1mm、波長
範囲190〜500ナノメートルで行った。その結果、
図5に示すように、層状有機チタノシリケート膜は波長
350ナノメートル付近から紫外線遮断効果を示し始
め、波長300ナノメートル以下の紫外線のほとんどを
遮断する効果があることが分かった(図5の「Ti」で
示すスペクトル)。
【0061】なお、同図の「Al」,「Mg」でそれぞ
れ示すスペクトルは、有機ケイ素系層状高分子の8面体
サイトの中心にアルミニウムまたはマグネシウムを持
つ、メタクリルアルミニウム層状高分子膜、メタクリル
マグネシウム層状高分子膜のUV吸光スペクトル測定結
果である。メタクリルアルミニウム層状高分子膜、メタ
クリルマグネシウム層状高分子膜はチタン酸化物層の代
わりにアルミニウム8面体層もしくはマグネシウム8面
体層を持つことの他は層状有機チタノシリケートとほぼ
同様の構造である。
【0062】メタクリルアルミニウム層状高分子膜、メ
タクリルマグネシウム層状高分子膜は以下のようにして
作製した。
【0063】塩化アルミニウム6水和物24.2gにイ
オン交換水4000mlを加えて良く攪拌し、溶解させ
た。これにメタノール1000mlで希釈した3−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン49.6gを加
えて更に攪拌した。ここに1N水酸化ナトリウム水溶液
300mlを180秒/mlの速度で加えた。室温で3
日放置した後にろ過、水洗を行い沈殿物を回収し、真空
乾燥を行いメタクリルアルミニウム層状高分子を得た。
【0064】メタクリルマグネシウム層状高分子の場合
も同様である。塩化マグネシウム6水和物20.4gに
イオン交換水4000mlを加えて良く攪拌、溶解させ
た。これにメタノール1000mlで希釈した3−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン49.6gを加
えて更に攪拌した。ここに1N水酸化ナトリウム水溶液
200mlを180秒/mlの速度で加えた。室温で1
日放置した後にろ過、水洗を行い沈殿物を回収し、真空
乾燥を行いメタクリルマグネシウム層状高分子を得た。
【0065】上記2種の有機ケイ素系層状高分子を、そ
れぞれ、サンドミルにより有機溶媒への分散を行った。
有機ケイ素系層状高分子:ブタノール:直径1mmのガ
ラスビーズ=18g:72g:200gの割合でサンド
ミルにより毎分2000回転で3時間攪拌し分散を行っ
たところ、半透明の層状有機アルミニウムシリケート/
ブタノール分散液および半透明の層状有機マグネシウム
シリケート/ブタノール分散液を得た。これらの分散液
を傾き40度で石英製スライドガラス(1mm厚)上に
フローコート方により塗布した。これを室温で30分乾
燥して透明なメタクリルアルミニウム層状高分子膜およ
びメタクリルマグネシウム層状高分子膜を得た。この2
例との比較により、層状有機チタノシリケート膜は紫外
線の波長350ナノメートル付近より紫外線遮断効果を
示し、波長300ナノメートル以下の紫外線はほとんど
通さないという紫外線遮断効果を持つことが明らかであ
る。
【0066】(実施例4:ハードコート膜の作製)上記
の層状有機チタノシリケート/ブタノール分散液に光重
合開始剤としてベンゾインイソプロピルエーテル0.3
6gを加えて15分攪拌の後、超音波洗浄器により30
分混合した。これを傾き40度でフローコート法により
ポリメチルメタクリレート射出成形板(100mm×1
00mm)上に塗布した。そのまま室温で15分乾燥し
高圧紫外線ランプにより30分間紫外線を照射したとこ
ろ硬化し、ハードコート膜を得た。このハードコート膜
のJIS鉛筆硬度試験を行ったところ、9Hであった。
【0067】(実施例5)イオン交換水4000mlに
水酸化ナトリウム水溶液100mlを加えて良く攪拌し
た。これに3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン49.6gとチタンブトキシド17.0g、塩化ニ
ッケル6水和物11.9gをメタノール100mlで希
釈し良く攪拌して調製した溶液を加えた。室温で3日放
置した後にろ過、水洗を行い、沈殿物を回収して真空乾
燥を行い、薄緑色の層状有機ニッケル/チタノシリケー
ト粉末18.3gを得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】層状有機チタノシリケートの結晶構造図
【図2】層状有機チタノシリケートのXRDパターン
【図3】層状有機チタノシリケートの赤外吸光分析チャ
ート
【図4】層状有機チタノシリケートの熱重量減少(T
G)
【図5】層状有機チタノシリケート等のUV吸光スペク
トル
【符号の説明】
2 8面体シート 3 ケイ素原子 4 4面体シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢野 一久 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケイ素又は金属を中心原子とする4面体シ
    ートと、Ti、Mg、Al、Ni、Co、Cu、Mn、
    Fe、Li、VあるいはZrから選ばれる1種以上(そ
    の内、Tiが5〜100原子%を占める)を中心原子と
    する8面体シートとの積層体からなる層状ポリマーであ
    って、前記4面体シートの中心原子であるケイ素又は金
    属の一部ないし全部の原子がそれぞれ共有結合により有
    機基と結合していることを特徴とする層状有機チタノシ
    リケート。
  2. 【請求項2】下記a)及びb)、更に必要に応じてc)
    を、d)の液中に溶解又は分散させ、そのまま直ちに、
    あるいはエージングを経て請求項1に記載の層状有機チ
    タノシリケートを得ることを特徴とする層状有機チタノ
    シリケートの製造方法。 a)少なくとも一のアルコキシ基と、少なくとも一の有
    機基とを有するオルガノアルコキシシラン。 b)Ti、Mg、Al、Ni、Co、Cu、Mn、F
    e、Li、VあるいはZrから選ばれる1種以上の金属
    の無機塩、有機塩あるいはアルコキシド(その内、Ti
    の無機塩、有機塩あるいはアルコキシドが、金属原子中
    のTiの原子%として5〜100%を占める)。 c)少なくとも一のアルコキシ基を有するシリコンアル
    コキシド。 d)無機又は有機の1種類の極性溶媒、あるいはその2
    種類以上の極性溶媒の混合溶媒。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の層状有機チタノシリケー
    トであってその有機基に重合可能な官能基を含むもの
    が、任意の特定の形状に成形され、かつ前記有機基がそ
    の官能基の重合反応により互いに結合していることを特
    徴とする層状有機チタノシリケートの成形体。
  4. 【請求項4】下記a)及びb)、更に必要に応じてc)
    を、d)の液中に溶解又は分散させ、そのまま直ちに、
    あるいはエージングを経て請求項1に記載の層状有機チ
    タノシリケートを得た後、これに任意の特定の形状を与
    え、かつ有機基の官能基に重合反応を起こさせて有機基
    を互いに結合させることを特徴とする層状有機チタノシ
    リケートの成形体の製造方法。 a)少なくとも一のアルコキシ基と、少なくとも一の有
    機基であって重合可能な官能基を含むものとを有するオ
    ルガノアルコキシシラン。 b)Ti、Mg、Al、Ni、Co、Cu、Mn、F
    e、Li、VあるいはZrから選ばれる1種以上の金属
    の無機塩、有機塩あるいはアルコキシド(その内、Ti
    の無機塩、有機塩あるいはアルコキシドが、金属原子中
    のTiの原子%として5〜100%を占める)。 c)少なくとも一のアルコキシ基を有するシリコンアル
    コキシド。 d)無機又は有機の1種類の極性溶媒、あるいはその2
    種類以上の極性溶媒の混合溶媒。
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