JP3938528B2 - 塗料組成物、塗料組成物を用いた耐摩耗性被覆膜の製造方法および塗料組成物からなる耐摩耗性被覆膜 - Google Patents

塗料組成物、塗料組成物を用いた耐摩耗性被覆膜の製造方法および塗料組成物からなる耐摩耗性被覆膜 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貯蔵安定性が高い塗料組成物、その塗料組成物を用いた密着性に優れた耐摩耗性被覆膜およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック材料は、軽量で成形加工が容易であり、耐衝撃性や透明性に優れているために広範囲の用途がある。しかし、摩擦により傷つきやすいので、使用中に光沢や透明性が失われる。そのため、プラスチック材料の表面改質方法として、その表面にハードコーティング剤を処理して被覆膜を形成することが行われている。中でも、各種シリコーン化合物を含むシリコーン系ハードコーティング塗料が良く知られているものである。
【0003】
これまでに、シリコーン系ハードコーティング塗料として、シラン化合物および/またはその加水分解物をバインダーとし、表面被覆処理をした酸化チタン微粒子と過塩素酸アルミニウムを含有するハードコーティング剤(特開平8−238683号公報)や、チタンアルコキシドとシラン化合物を共重合させて得られるプライマー(特開昭62−195061号公報)などが開示されている。
【0004】
ところが、シラン化合物や金属アルコキシドを部分加水分解、脱水縮合して適度な大きさのオリゴマーを合成して得られるシリコーン系ハードコーティング塗料は、そのオリゴマーがさらに成長することを防止するのが困難である。そのため、経時変化により塗料として適さないほどに成長するため、一般に貯蔵安定性は低いものである。また、金属アルコキシドが加水分解、脱水縮合する際に脱アルコールをともなうが、このアルコールの体積が、塗料を成す分子に対して無視できない大きさであるため、硬化後に体積が大きく減少する硬化収縮をおこし、剥離、ひび割れの原因となる。この硬化収縮は膜厚が厚いと顕著となるが、逆に、膜厚が薄いと被覆膜の強度に問題が生じる。
【0005】
また、特開平6−200034号公報、特開平7−126396号公報、および特開平9−241380号公報には、コート材として利用できる、無機材料と有機材料との特徴を併せ持つ層状有機無機複合体が開示されている。しかし、層状有機ケイ素系ポリマーの硬化は、有機官能基の反応、結合によるものであるため、そのコート材の硬度には限界がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、貯蔵安定性が高い塗料組成物、その塗料組成物を用いた密着性に優れた耐摩耗性被覆膜およびその製造方法を提供することにある。
【0007】
プラスチック材料の被覆膜としての応用はもちろんであるが、この塗料組成物をエンジニアリングプラスチック等に塗布し、耐摩耗性被覆膜を形成すると、高強度で軽量かつ耐摩耗性に優れるため、無機ガラスの代用品として、例えば自動車のサンルーフ、住宅用材、等に応用が可能である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明者等は、層状有機無機複合体の有機官能基による有機部の結合に加え、さらに無機部の結合を導入することで層状有機無機複合体の相互の結合を強化することを想到し、本発明に至った。
【0009】
本発明の第1発明である塗料組成物は、主として珪素またはその一部を金属で置換した原子を中心原子M’とする4面体構造が構成する4面体構造層と金属を中心原子Mとする8面体構造が構成する8面体構造層との積層体からなり、前記中心原子M’の少なくとも一部の原子と重合可能な官能基を含むまたは含まない有機基Rとが共有結合し、一般式:{RnM’O(4-n)/2X〔MOZ/2〕〔H2O〕W、ここでnは1〜3のいずれかの整数であり、xは0.5以上で2以下の整数に限定されない任意の数であり、zはMの価数であって2〜4のいずれかの整数であり、wは(z/2)−1〜(z+1)/2の整数をとる構造水の分子数、で表される層状有機無機複合体と、該層状有機無機複合体に対して重量比で1〜50%のチタンアルコキシドとの混合物からなることを特徴とする。層状有機無機複合体は、反応性の高い金属アルコキシドと共存してもそのままでは反応しないため、本第1発明の塗料組成物は、極めて安定で、貯蔵安定性が高いものである。
【0010】
本第1発明の塗料組成物において、前記中心原子M’を構成する珪素の一部を置換した前記金属は、Al,Fe,P,Tiから選ばれる少なくとも一種であるのが好ましい。また、前記中心原子Mは、Mg,Al,Ni,Co,Cu,Mn,Fe,Li,V,Zr,Tiから選ばれる少なくとも一種の原子であるのが好ましい。
【0011】
前記混合物は、有機溶媒および/または硬化触媒を含むのが好ましく、さらに、アルコキシシラン化合物を含むのが好ましい。また、前記有機溶媒は、前記層状有機無機複合体の重量の2〜10倍であるのが好ましい。
【0012】
本発明の第2発明である耐摩耗性被覆膜の製造方法は、主として珪素またはその一部を金属で置換した原子を中心原子M’とする4面体構造が構成する4面体構造層と金属を中心原子Mとする8面体構造が構成する8面体構造層との積層体からなり、前記中心原子M’の少なくとも一部の原子と重合可能な官能基を含むまたは含まない有機基Rとが共有結合し、一般式:{RnM’O(4-n)/2X〔MOZ/2〕〔H2O〕W、ここでnは1〜3のいずれかの整数であり、xは0.5以上で2以下の整数に限定されない任意の数であり、zはMの価数であって2〜4のいずれかの整数であり、wは(z/2)−1〜(z+1)/2の整数をとる構造水の分子数、で表される層状有機無機複合体と、該層状有機無機複合体に対して重量比で1〜50%のチタンアルコキシドとの混合物からなる塗料組成物を調製する調製工程と、前記塗料組成物を樹脂基材の表面に塗布する塗布工程と、前記塗料組成物に物理的刺激を付与し、反応させることにより前記塗料組成物を硬化させ、耐摩耗性被覆膜とする硬化工程と、からなることを特徴とする。
【0013】
本第2発明の耐摩耗性被覆膜の製造方法において、前記中心原子M’を構成する珪素の一部を置換した前記金属は、Al,Fe,P,Tiから選ばれる少なくとも一種であるのが望ましい。また、前記中心原子Mは、Mg,Al,Ni,Co,Cu,Mn,Fe,Li,V,Zr,Tiから選ばれる少なくとも一種の原子であるのが望ましい。
【0014】
前記混合物は、有機溶媒および/または硬化触媒を含むのが望ましく、さらに、前記混合物は、アルコキシシラン化合物を含むのが望ましい。
【0015】
また、前記樹脂基材は、ポリカーボネートからなるのが望ましい。
【0016】
塗料組成物を反応させ、硬化するための前記物理的刺激は、加熱または紫外線照射であるのが望ましい。
【0017】
本発明の第3発明である耐摩耗性被覆膜は、樹脂基材の表面に塗布された、主として珪素またはその一部を金属で置換した原子を中心原子M’とする4面体構造が構成する4面体構造層と金属を中心原子Mとする8面体構造が構成する8面体構造層との積層体からなり、前記中心原子M’の少なくとも一部の原子と重合可能な官能基を含むまたは含まない有機基Rとが共有結合し、一般式:{RnM’O(4-n)/2X〔MOZ/2〕〔H2O〕W、ここでnは1〜3のいずれかの整数であり、xは0.5以上で2以下の整数に限定されない任意の数であり、zはMの価数であって2〜4のいずれかの整数であり、wは(z/2)−1〜(z+1)/2の整数をとる構造水の分子数、で表される層状有機無機複合体と、該層状有機無機複合体に対して重量比で1〜50%のチタンアルコキシドとの混合物よりなる塗料組成物からなり、該塗料組成物への物理的刺激の付与により、前記層状有機無機複合体の前記重合可能な官能基と、該層状有機無機複合体と隣接する他の層状有機無機複合体の重合可能な官能基との重合により形成される有機部の架橋と、前記層状有機無機複合体の4面体構造および/または8面体構造の端部の水酸基と反応し結合した前記チタンアルコキシドと、該層状有機無機複合体と隣接する他の層状有機無機複合体の4面体構造および/または8面体構造の端部の水酸基と反応し結合した他のチタンアルコキシドとの反応により形成される無機部の架橋と、を有することを特徴とする。層状有機無機複合体は形状異方性をもつので、基板に平行に積み重なる傾向がある。そのため、硬化収縮は主に基板に垂直方向に起こり、被覆膜の剥離、ひび割れに強いので、密着性が高い。また、重合可能な官能基による有機部の架橋と、チタンアルコキシドによる無機部の架橋とが、物理的刺激の付与により同時に起こり、層状有機無機複合体が強固に結合されるため、耐摩耗性に優れた被覆膜となる。
【0018】
本第3発明の耐摩耗性被覆膜では、前記中心原子M’を構成する珪素の一部を置換した前記金属は、Al,Fe,P,Tiから選ばれる少なくとも一種であるのが好ましい。また、前記中心原子Mは、Mg,Al,Ni,Co,Cu,Mn,Fe,Li,V,Zr,Tiから選ばれる少なくとも一種の原子であるのが好ましい。
【0019】
前記混合物は、有機溶媒および/または硬化触媒を含むのが好ましく、さらに、前記混合物は、アルコキシシラン化合物を含むのが好ましい。
【0020】
また、前記樹脂基材は、ポリカーボネートからなるのが好ましい。
【0021】
塗料組成物を反応させ、硬化するための前記物理的刺激は、加熱または紫外線照射であるのが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の塗料組成物、塗料組成物を用いた耐摩耗性被覆膜の製造方法および塗料組成物からなる耐摩耗性被覆膜の実施の形態を、図を用いて説明する。
【0023】
本第1発明の塗料組成物は、主として、一般式:{RnM’O(4-n)/2X〔MOZ/2〕〔H2O〕W(nは1〜3のいずれかの整数であり、xは0.5以上で2以下の整数に限定されない任意の数であり、zはMの価数であって2〜4のいずれかの整数であり、wは(z/2)−1〜(z+1)/2の整数をとる構造水の分子数)で表される層状有機無機複合体とチタンアルコキシドとの混合物からなる。
【0024】
層状有機無機複合体は、4面体構造が構成する4面体構造層と8面体構造が構成する8面体構造層との積層体と、有機基Rからなる。
【0025】
4面体構造層は、珪素またはその一部を金属で置換した原子を中心原子M’とする4面体構造から構成され、珪素の一部を置換した金属は、Al,Fe,P,Tiから選ばれる少なくとも一種であるのが好ましい。なお、珪素とAl,Fe,P,Tiとの中心原子置換は容易に起こるものであることは、常識として良く知られている。
【0026】
8面体構造層は、金属を中心原子Mとする8面体構造から構成され、中心原子Mは、Mg,Al,Ni,Co,Cu,Mn,Fe,Li,V,Zr,Tiから選ばれる少なくとも一種の原子であるのが好ましい。
【0027】
層状有機無機複合体は、4面体構造層と8面体構造層との積層体からなる結晶性層状ポリマーとして高度に発達した構造を有するため、高硬度、高耐熱性等の無機材料の特徴を良好に発揮できるものである。また、中心原子M’の少なくとも一部の原子と重合可能な官能基を含むまたは含まない有機基Rとが結合しているため、有機基Rの導入可能量は中心原子M’1個当たり1〜3個という十分すぎる程の有機基を導入できる。したがって、例えば塗料として使用する際の可撓性や常温での迅速な成膜性等の有機材料の特徴を確保できる。さらに、有機基Rは中心原子M’と共有結合によって結合しているので、両者の結合は堅牢であり、他の成分との混合、物理的刺激の付与など、実用にあたり各種の操作を行っても両者の結合が損なわれることはない。
【0028】
層状有機無機複合体には、8面体構造層の両側に4面体構造層が形成されたいわゆる2:1型構造のものと、8面体構造層の片側に4面体構造層が形成されたいわゆる1:1型構造のものとがある。有機材料的な特徴を発現させるために有機基を多く含ませたい場合や、隣接する層状有機無機複合材料の有機基を反応結合し架橋することにより強度を向上させたい場合には、2:1型構造のものが、より好ましい。
【0029】
有機基Rは、層状有機無機複合体に導入可能で、かつ、この層状有機無機複合体に有機材料の特徴を付与し得るものは、いずれも用いることができる。その代表的なものの一例は、アルキル基であるが、さらに有機基の末端にアクリル、メタクリル、エポキシ、アミノ、メルカプト等の重合可能な官能基を含むものでも良い。重合可能な官能基を多く含むほど、隣接する層状有機無機複合材料の有機基を反応結合し架橋する場合に強固に連結することが可能となる。ただし、この明細書において、有機基とは、アルコキシ基を含まない。
【0030】
図1は、層状有機無機複合体10の部分構造の一例を示す。図1は、2:1型構造の層状有機無機複合体であって、中心原子Mを中心とする8面体構造が構成する8面体構造層1の両側に、中心原子M’を中心とする4面体構造が構成する4面体構造層2が形成されている。そして、各中心原子M’には、官能基R’を有する有機基Rが共有結合により結合している。
【0031】
層状有機無機複合体が形成されるメカニズムは明確ではないが、少なくとも1のアルコキシ基と少なくとも1の有機基とを有するオルガノアルコキシシランと、金属(中心原子M)の無機塩、有機塩、あるいはアルコキシドを極性溶媒中に溶解または分散させた液を弱アルカリ性に調整すると、金属を中心原子Mとする8面体構造層の結晶構造が先行して成長しつつ、これに追従してオルガノアルコキシシランの珪素がアルコキシ基の加水分解の後の脱水縮合により8面体構造層に結合し、この珪素を中心に4面体構造層の結晶構造も成長して行くものと推定している。従って4面体構造の一部に有機基が直接に結合した状態でも、4面体構造層は8面体構造層に追従して形成され、結局、層状有機無機複合体が形成される、と考えている。
【0032】
オルガノアルコキシシランは、層状有機無機複合体における4面体構造層の中心原子M’と有機基Rとを供給するものであり、少なくとも一のアルコキシ基(4面体構造層の中心原子である珪素が8面体構造層と結合するために必要である。)と、少なくとも一の有機基とを有するものをいう。従って、アルコキシ基:有機基が3:1のものから、1:3の比率のものまで使用できる。
【0033】
なお、必要に応じて、シリコンアルコキシドもオルガノアルコキシシランと同様にして層状有機無機複合体に組み込まれるが、これは有機基を有しないので、シリコンアルコキシドをオルガノアルコキシシランに対して所定の比率で併用することにより、層状有機無機複合体における有機基Rの割合を調整できる。シリコンアルコキシドは、少なくとも一のアルコキシ基を有し、かつ有機基を有しないものをいう。従って、アルコキシ基を1個有するものから、4個有するものまで使用できる。
【0034】
そして、有機基の導入のためにイオン交換反応を利用しないため、イオン化の困難な有機物、例えばエポキシ部分を含むものや、末端にアミノ基を有するものも有機基として導入することができる。また、容易かつ温和な条件下での層状粘土鉱物の合成を特徴とする特開平3−199118号公報記載のフィロ珪酸塩の製造方法に準じたプロセスを採用することにより、有機基が高温あるいは極端なpHにより損なわれることがない。
【0035】
金属の無機塩、有機塩あるいはアルコキシドは、層状有機無機複合体における8面体構造層の中心原子Mを供給するものである。そして中心原子Mとなる金属と塩を形成すべき無機酸、有機酸の種類は限定されない。金属アルコキシドについても、アルコキシ基の種類は限定されない。中心原子Mの一部は、4面体構造層の中心原子である珪素と置換することがある。また、Pの無機塩、有機塩あるいはアルコキシドを用いた場合、珪素とPが置換する。これらの置換は、天然の粘土鉱物でも見られるものである。
【0036】
オルガノアルコキシシランと、金属(中心原子M)の無機塩、有機塩、あるいはアルコキシドを溶解または分散させる極性溶媒としては、無機極性溶媒としての水、あるいは有機極性溶媒としてのアルコール、アセトン、有機酸、無機酸等のうち1種または2種の混合溶媒が好ましく、より好ましくは、低級アルコールやアセトンのような水に可溶の有機溶媒である。
【0037】
オルガノアルコキシシランと、金属(中心原子M)の無機塩、有機塩あるいはアルコキシドとの使用量の比率を選択することにより、2:1型あるいは1:1型の層状有機無機複合体を選択的に製造することができる。要するに、8面体構造層の中心原子Mとなる金属原子と、4面体構造層の中心原子M’となる珪素原子との当量比の問題である。例えば、中心原子M:中心原子M’が1:0.5〜1:1ぐらいの比率では1:1型の層状有機無機複合体が、また、中心原子M:中心原子M’が1:2〜3:4ぐらいの比率では2:1型の層状有機無機複合体が生成する。
【0038】
なお、4面体構造においては、オルガノアルコキシシランのアルコキシ基が完全に加水分解、脱水縮合した場合、必ず一部未縮合のSi−OHが残存することが知られている。一方、8面体構造においては、Siと8面体構造の中心原子Mとの比によって、全酸素が珪素原子と結合するわけではなく、一部余剰が生じ、これが水酸基としてM−OHの形で存在する。このような水酸基の存在は、物質構造が安定に存在するための必然性によるものである。また、水酸基の存在は、天然のフィロ珪酸塩鉱物においても確認されている。
【0039】
層状有機無機複合体は、上記のように、完全に原料を加水分解、脱水縮合を完了することによって得られ、構造中に遊離する可能性のある水分子をほとんど持たないため、塗料組成物中で反応性の高い金属アルコキシドと共存しても、そのままでは反応せず、極めて安定な結果、貯蔵安定性が高い。
【0040】
層状無機複合体としてはオルガノアルコキシシランとして例えば、β−アクリロキシエチルトリメトキシシラン、β−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシエチルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−アクリロキシエチルトリエトキシシラン、β−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシエチルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、β−メタクリロキシエチルトリメトキシシラン、β−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシエチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−メタクリロキシエチルトリエトキシシラン、β−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシエチルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランを使用し、また金属塩もしくはアルコキシドとして例えば、塩化マグネシウム、塩化マグネシウム6水和物、酢酸マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化アルミニウム6水和物、硝酸アルミニウム、硝酸アルミニウム9水和物、チタンテトラエトキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラn−プロポキシド、チタンテトラブトキシドを使用して合成したアクリルMg層状高分子、メタクリルMg層状高分子、ビニルMg層状高分子、アクリルAl層状高分子、メタクリルAl層状高分子、ビニルAl層状高分子、アクリルチタノシリケート、メタクリルチタノシリケート、ビニルチタノシリケートなど、が好ましい。特に、中心原子MがTiである層状有機チタノシリケートを採用した場合、その塗料組成物により得られる被覆膜は、耐摩耗性に加え紫外線遮断性をもつ。
【0041】
塗料組成物を構成するチタンアルコキシドは、チタンアルコキシドのもつアルコキシ基の大きさにもよるが、層状有機無機複合体に対して重量比で1〜50%の割合で層状有機無機複合体と混合され塗料組成物を構成する。チタンアルコキシドの割合は、より好ましくは5〜25%である。チタンアルコキシドが5%以下では、チタンアルコキシドによる無機部の架橋が少なくなるため、層状有機無機複合体を強固に連結することができない不具合を生じる。また、1%以下では、その不具合がより顕著となる。逆に、チタンアルコキシドが25%以上では、チタンアルコキシドの反応、結合には脱アルコールが伴うため、チタンアルコキシドが多すぎる場合、脱アルコールによる体積減少が無視できなくなる。結果として塗膜の収縮量が大きくなり製品の反り、塗膜のひび割れ、剥離を生じる場合がある。また、50%以上では、その不具合がより顕著となる。チタンアルコキシドとしては層状無機複合体のもつ水酸基と縮合して結合、架橋することのできるアルコキシ基を持つものであれば限定はなく例えばチタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラn−プロポキシド、チタンテトラn−ブトキシド、チタンテトライソブトキシド、チタンテトラt−ブトキシドなどである。好ましくはチタンテトライソプロポキシド、チタンテトラn−ブトキシドである。
【0042】
また、塗料組成物は、有機溶媒および/または硬化触媒を含むものでも良い。
【0043】
塗料組成物を構成するチタンアルコキシドは液体であるため、層状有機無機複合体と混合した際、ペースト状にすることは可能であるが、より平滑な被覆膜を得るために有機溶媒の添加を行う。有機溶媒は、層状有機無機複合体の重量の2〜10倍程度が好ましく、より好ましくは、3〜8倍である。有機溶媒がこの範囲にないと、層状有機無機複合体の分散が困難であったり、また、塗布後の平滑な成膜が困難となる。有機溶媒としては、含水率が重量比で0.5%以下、より好ましくは水を含まず、層状有機無機複合体を良好に分散することができるものであれば特に限りはないが、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノールなどのアルコール類、2−エトキシエタノール2−ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−ブトキシ−2−プロパノールなどのアルコール誘導体、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン類、スチレン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレートなどの単量体類、トルエン、キシレンなど一般有機溶剤類があるが、本発明においては特に1−メトキシ−2−プロパノール、1−ブトキシ−2−プロパノールなどのアルコール誘導体を用いるのが好ましい。
【0044】
硬化触媒は、必要に応じて、硬化条件に対して適当なものを選定する。硬化触媒としては、ベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン 2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−フェニル−2−プロパノール(α,α’−ジメチル−β−フェニルエチルアルコール)、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレートなどのラジカル型開始剤が好ましい。
【0045】
また、塗料組成物は、アルコキシシラン化合物を含むものでも良い。アルコキシシラン化合物の添加は、チタンアルコキシドによる無機部の架橋の反応を制御すること、また、被覆膜の可撓性の調整を目的とする。添加するアルコキシシラン化合物は、チタンアルコキシドと同量以下が好ましい。塗膜の硬化は紫外線照射により完結するが、チタンアルコキシドの反応、結合形成については紫外線の照射自体は必須でない。紫外線照射時工程では副次的に製品が加熱状態になるがこの加熱が主に反応、結合形成を促進させるものと考えられる。理想的には紫外線照射により層状有機無機複合体のもつ有機官能基が反応、結合するのと同時にチタンアルコキシドによる架橋が進むのが最も好ましいと考えられる。しかしチタンアルコキシドは比較的反応性が高く、空気中の水分により室温で容易に加水分解、脱水縮合することから実際の工程上での室温、湿度で必ずしも層状有機無機複合体とチタンアルコキシドのみから構成される塗料組成物では上記のように理想的に架橋反応させられない恐れがある。このような場合チタンアルコキシドに比べて加水分解速度の遅い4官能、もしくは3官能のアルコキシシランを遅延剤として添加することにより反応を制御する事ができる。
【0046】
アルコキシシラン化合物としては、3官能、もしくは4官能のアルコキシシラン化合物が好ましく、より好ましくは、より好ましくはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシランのような4官能シラン、またはβ−アクリロキシエチルトリメトキシシラン、β−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシエチルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−アクリロキシエチルトリエトキシシラン、β−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシエチルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、β−メタクリロキシエチルトリメトキシシラン、β−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシエチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−メタクリロキシエチルトリエトキシシラン、β−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシエチルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランのようなビニル、アクリル、メタクリル基をもつ3官能シランである。可撓性付与のためにはアルキルトリアルコキシシランCn2n+1Si(OCm2m+13の添加が効果的であるが、全アルコキシドの20%以下とすることが好ましい。
【0047】
本第2発明の耐摩耗性被覆膜の製造方法は、主として層状有機無機複合体と、層状有機無機複合体に対して重量比で1〜50%のチタンアルコキシドとの混合物からなる塗料組成物を調製する調製工程と、塗料組成物を樹脂基材の表面に塗布する塗布工程と、塗料組成物に物理的刺激を付与し、反応させることにより塗料組成物を硬化させ、耐摩耗性被覆膜とする硬化工程と、からなる。
【0048】
調製工程で調製する塗料組成物は、本第1発明の塗料組成物と同一である。
【0049】
塗布工程では、調製工程で得られた塗料組成物を樹脂基材の表面に塗布する。樹脂基材は、優れた力学的性質と耐熱、耐久性をもつエンジニアリングプラスチックが望ましく、具体的には、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレートなどである。塗料組成物を樹脂基材の表面に塗布する塗工法は幾つかあるが、フローコート法が望ましく、塗布法、スピンコート法、スプレー法、ディップコート法なども可能である。
【0050】
硬化工程では、塗料組成物に物理的刺激を付与し、反応させることにより塗料組成物を硬化させ、耐摩耗性被覆膜とする。塗料組成物に有機溶媒を使用した場合は、室温または加熱して有機溶媒の除去を行う。その後、物理的刺激を付与し、塗料組成物を反応により硬化させる。物理的刺激は、加熱または、紫外線照射が望ましい。
【0051】
本第3発明の耐摩耗性被覆膜は、樹脂基材の表面に塗布された、主として層状有機無機複合体とチタンアルコキシドとの混合物よりなる塗料組成物からなり、塗料組成物への物理的刺激の付与により、層状有機無機複合体の重合可能な官能基と、その層状有機無機複合体と隣接する他の層状有機無機複合体の重合可能な官能基との重合により形成される有機部の架橋と、層状有機無機複合体の4面体構造および/または8面体構造の端部の水酸基と反応し結合したチタンアルコキシドと、その層状有機無機複合体と隣接する他の層状有機無機複合体の4面体構造および/または8面体構造の端部の水酸基と反応し結合した他のチタンアルコキシドとの反応により形成される無機部の架橋と、を有する。
【0052】
耐摩耗性被覆膜は、本第2発明の耐摩耗性被覆膜の製造方法によって得られるものである。物理的刺激を付加された塗料組成物は、層状有機無機複合体がもつ重合可能な官能基が反応し、隣接する層状有機無機複合体と架橋する。同時に、物理的刺激に付随する熱により、チタンアルコキシドが層状有機無機複合体の4面体構造および/または8面体構造の端部に存在するM’−OHもしくはM−OHのような水酸基と結合し、また、層状有機無機複合体と結合した状態で隣接するチタンアルコキシド同士が反応、結合することにより、架橋する。このように、重合可能な官能基による有機部の架橋と、チタンアルコキシドによる無機部の架橋とが、物理的刺激の付与により同時に起こり、層状有機無機複合体が強固に結合されるため、耐摩耗性に優れた被覆膜となる。
【0053】
図2は、耐摩耗性被覆膜の部分構造の概略図である。物理的刺激の付与により、重合可能な官能基R’による有機部の架橋6と、チタンアルコキシドによる無機部の架橋7とが同時に形成され、層状有機無機複合体10は互いに強固に連結されている。ここで、R”は、官能基R’の反応後を示す。
【0054】
層状有機無機複合材料において有機部および無機部の架橋が起こる際、原子団を分離して結合する。そのため、硬化後に大きく体積が減少し硬化収縮を起こす。この際、塗料組成物に含まれる層状有機無機複合体は形状異方性をもち、塗料組成物に有機溶媒を使用し、脱溶媒を伴ってシート状に成型される場合、層状有機無機複合体は基材に平行に積み重なる傾向がある。その結果、硬化収縮は主に基材に垂直方向に起こり、硬化収縮による被覆膜のひび割れや剥離に強い。したがって、密着性の高い被覆膜となる。
【0055】
耐摩耗性被覆膜の膜厚は、樹脂基材の種類にもよるが、1〜20μmが好ましい。被覆膜が厚すぎると、硬化収縮が顕著に表れるため、ひび割れや剥離を生じる可能性がある。また、被覆膜が薄すぎると、樹脂基材の種類によっては、十分な硬度が得られない。
【0056】
【実施例】
本願発明の実施例を比較例と共に、表を用いて説明する。
【0057】
実施例および比較例に用いる層状有機無機複合体は、以下の方法で合成した。[メタクリルチタノシリケートの合成]
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン49.6g(0.2mol)をテトラヒドロフラン500mlに加えて、攪拌した。ここに、チタンイソプロポキシド28.4mlを加えて、さらに攪拌した。ここに、メタノール500mlで希釈したイオン交換水18gを加えた。さらに、この溶液を4000mlのイオン交換水中に滴下し、懸濁液を調製した。ロータリーエバポレーターにより、この懸濁液から有機溶媒を除去して、全体が2000mlになるまで濃縮した後、凍結真空乾燥を行い、2:1型構造のメタクリルチタノシリケートを回収した。
【0058】
なお、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランは東レシリコーン製、チタンイソプロポキシドは和光純薬製を使用した。また、メタノールは和光純薬特級を、テトラヒドロフランは有機合成用脱水品を使用した。各試薬は、特に精製せずに使用した。
[メタクリルMg層状高分子の合成]
塩化マグネシウム6水和物20.4g(0.1mol)をメタノール1000mlに溶解後、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン49.6g(0.2mol)を添加した。1mol/lの水酸化ナトリウム溶液200mlにイオン交換水4000mlを混合した水溶液を瞬時に添加し、30分攪拌した。1日放置後、吸引濾過を行い、2000mlの水で洗浄、吸引濾過し、室温で4日間真空乾燥して、2:1型構造のメタクリルMg層状高分子42.8gを合成した。
【0059】
なお、塩化マグネシウム6水和物、メタノールは和光純薬特級、1mol/lの水酸化ナトリウム溶液は和光純薬精密分析用、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランは東レシリコーン製を使用した。各試薬は、特に精製せずに使用した。
[アクリルAl層状高分子の合成]
塩化アルミニウム6水和物12.1g(0.05mol)をメタノール100mlに溶解後、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン23.4g(0.01mol)を添加した。25wt%アンモニア水溶液13.6gにイオン交換水1000mlを混合した水溶液を瞬時に添加し、3時間攪拌した。吸引濾過後、2000mlの水で洗浄、吸引濾過し、室温で4日間真空乾燥して、2:1型構造のアクリルAl層状高分子17.8gを合成した。
【0060】
なお、塩化アルミニウム6水和物、メタノールは和光純薬特級、25wt%アンモニア水溶液は和光純薬精密分析用、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランはチッソ製を使用した。各試薬は、特に精製せずに使用した。
(比較例1)
メタクリルチタノシリケート、1−メトキシ−2−プロパノール、およびα,α’−ジメチル−β−フェニルエチルアルコールを表1の比率で調製し、塗料1とした。この塗料1をフローコート法により、100mm×100mm×5mmの透明ポリカーボネート板上に塗布し、室温で30分乾燥後、高圧紫外線ランプで1635mJ/mm2の紫外線照射を2回行い、塗料を硬化させた。これを被覆膜1とする。膜厚は10μmであった。
(比較例2)
メタクリルチタノシリケート、1−メトキシ−2−プロパノール、テトラメトキシシランおよびα,α’−ジメチル−β−フェニルエチルアルコールを表1の比率で調製し、塗料2とした。比較例1と同様な方法で塗布後、硬化させ、被覆膜2を得た。膜厚は10μmであった。
(実施例1)
メタクリルチタノシリケート、1−メトキシ−2−プロパノール、チタンテトライソプロポキシドおよびα,α’−ジメチル−β−フェニルエチルアルコールを表1の比率で調製し、塗料3とした。比較例1と同様な方法で塗布後、硬化させ、被覆膜3を得た。膜厚は10μmであった。
(比較例3)
メタクリルチタノシリケート、1−メトキシ−2−プロパノール、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよびα,α’−ジメチル−β−フェニルエチルアルコールを表1の比率で調製し、塗料4とした。比較例1と同様な方法で塗布後、硬化させ、被覆膜4を得た。膜厚は10μmであった。
(実施例2)
メタクリルチタノシリケート、1−メトキシ−2−プロパノール、テトラメトキシシラン、チタンテトライソプロポキシドおよびα,α’−ジメチル−β−フェニルエチルアルコールを表1の比率で調製し、塗料5とした。比較例1と同様な方法で塗布後、硬化させ、被覆膜5を得た。膜厚は10μmであった。
(実施例3)
メタクリルチタノシリケート、1−メトキシ−2−プロパノール、チタンテトライソプロポキシド、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよびα,α’−ジメチル−β−フェニルエチルアルコールを表1の比率で調製し、塗料6とした。比較例1と同様な方法で塗布後、硬化させ、被覆膜6を得た。膜厚は10μmであった。
(比較例4)
アクリルAl層状高分子、1−メトキシ−2−プロパノール、およびα,α’−ジメチル−β−フェニルエチルアルコールを表1の比率で調製し、塗料7とした。比較例1と同様な方法で塗布後、硬化させ、被覆膜7を得た。膜厚は10μmであった。
(実施例4)
アクリルAl層状高分子、1−メトキシ−2−プロパノール、テトラメトキシシラン、チタンテトライソプロポキシドおよびα,α’−ジメチル−β−フェニルエチルアルコールを表1の比率で調製し、塗料8とした。比較例1と同様な方法で塗布後、硬化させ、被覆膜8を得た。膜厚は10μmであった。
(比較例5)
メタクリルMg層状高分子、1−メトキシ−2−プロパノール、およびα,α’−ジメチル−β−フェニルエチルアルコールを表1の比率で調製し、塗料9とした。比較例1と同様な方法で塗布後、硬化させ、被覆膜9を得た。膜厚は10μmであった。
(実施例5)
メタクリルMg層状高分子、1−メトキシ−2−プロパノール、テトラメトキシシラン、チタンテトライソプロポキシドおよびα,α’−ジメチル−β−フェニルエチルアルコールを表1の比率で調製し、塗料10とした。比較例1と同様な方法で塗布後、硬化させ、被覆膜10を得た。膜厚は10μmであった。
【0061】
【表1】
Figure 0003938528
【0062】
[評価]
自動車規格 JASO M 330「自動車用硬質プラスチックグレージング材」中の7.7耐摩耗性試験に基づき、被覆膜1〜10の表面硬度を測定した。ただし、(4)手順の(4.6)において、「供試体を摩耗試験機の回転テーブル上に車外側が摩耗面となるように設置し、各摩耗ホイールに4.90N{500gf}の荷重をかけて、供試体を100回転させ摩耗させる。」とあるが、供試体回転数は200回転とした。なお、テーバ摩耗試験機、ヘイズメータは、スガ試験機製を使用した。耐摩耗試験結果を表2に示す。
【0063】
【表2】
Figure 0003938528
【0064】
メタクリルチタノシリケートにチタンアルコキシドを添加した塗料3,5,6を硬化した被覆膜3,5,6(実施例1〜3)は、チタンアルコキシドが添加されていない塗料1を硬化した被覆膜1(比較例1)、チタンアルコキシドではなくアルコキシシラン化合物が添加されている塗料2,4を硬化した被覆膜2,4(比較例2,3)にくらべて、摩耗による曇価増加分ΔHは小さく、被覆膜3,5,6は高い硬度を示すことが確認できた。また、被覆膜1〜6の中で、最も小さい値の曇価増加分ΔHを示したのは、メタクリルチタノシリケートにテトラメトキシシランとチタンテトライソプロポキシドを添加した塗料5を硬化した被覆膜5(実施例2)であった。
【0065】
さらに、層状有機無機複合体として、メタクリルチタノシリケートではなくアクリルAl層状高分子、メタクリルMg層状高分子を用い、テトラメトキシシランとチタンテトライソプロポキシド添加した場合と添加しなかった場合について表面硬度を測定した。テトラメトキシシランとチタンテトライソプロポキシド添加した塗料8,10を硬化した被覆膜8,10(実施例4,5)は、層状有機無機複合体のみである塗料7,9を硬化した被覆膜7,9(比較例4,5)にくらべて、摩耗による曇価増加分ΔHは小さく、被覆膜8,10は高い硬度を示すことが確認できた。
【0066】
また、メタクリルチタノシリケートおよびメタクリルMg層状高分子は、塗料組成物の調製から3ヶ月後、6ヶ月後に、溶媒からの粒子分沈降は見られなかった。そして、調製から3ヶ月、6ヶ月経過した塗料組成物を用いて平滑膜が作成できることも確認できた。
【0067】
【発明の効果】
本第1発明の塗料組成物は、主として、層状有機無機複合体とチタンアルコキシドとの混合物からなり、両者は共存していてもそのままでは反応しないため、極めて安定で、貯蔵安定性が高い。
【0068】
本第2発明の耐摩耗性被覆膜の製造方法によって得られる、本第3発明の耐摩耗性被覆膜は、被覆膜の剥離、ひび割れに強く、密着性が高い。また、重合可能な官能基による有機部の架橋と、チタンアルコキシドによる無機部の架橋とが、物理的刺激の付与により同時に起こり、層状有機無機複合体が強固に結合されるため、耐摩耗性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 層状有機無機複合体の部分構造の一例を示す。
【図2】 耐摩耗性被覆膜の部分構造の概略図である。
【符号の説明】
M’…中心原子M’
M…中心原子M
O…酸素原子
R’…官能基
R”…反応後の官能基R’
1…8面体構造層
2…4面体構造層
3…有機基R
6…層状有機無機複合体がもつ官能基R’の反応による有機部の架橋
7…チタンアルコキシドから形成される無機部の架橋
10…層状有機無機複合体

Claims (20)

  1. 主として珪素またはその一部を金属で置換した原子を中心原子M’とする4面体構造が構成する4面体構造層と金属を中心原子Mとする8面体構造が構成する8面体構造層との積層体からなり、前記中心原子M’の少なくとも一部の原子と重合可能な官能基を含むまたは含まない有機基Rとが共有結合し、一般式:{RnM’O(4-n)/2X〔MOZ/2〕〔H2O〕W、ここでnは1〜3のいずれかの整数であり、xは0.5以上で2以下の整数に限定されない任意の数であり、zはMの価数であって2〜4のいずれかの整数であり、wは(z/2)−1〜(z+1)/2の整数をとる構造水の分子数、で表される層状有機無機複合体と、
    該層状有機無機複合体に対して重量比で1〜50%のチタンアルコキシドとの混合物からなることを特徴とする塗料組成物。
  2. 前記中心原子M’を構成する珪素の一部を置換した前記金属は、Al,Fe,P,Tiから選ばれる少なくとも一種である請求項1記載の塗料組成物。
  3. 前記中心原子Mは、Mg,Al,Ni,Co,Cu,Mn,Fe,Li,V,Zr,Tiから選ばれる少なくとも一種の原子である請求項1記載の塗料組成物。
  4. 前記混合物は、有機溶媒および/または硬化触媒を含む請求項1記載の塗料組成物。
  5. 前記混合物は、アルコキシシラン化合物を含む請求項1または4記載の塗料組成物。
  6. 前記有機溶媒は、前記層状有機無機複合体の重量の2〜10倍である請求項4記載の塗料組成物。
  7. 主として珪素またはその一部を金属で置換した原子を中心原子M’とする4面体構造が構成する4面体構造層と金属を中心原子Mとする8面体構造が構成する8面体構造層との積層体からなり、前記中心原子M’の少なくとも一部の原子と重合可能な官能基を含むまたは含まない有機基Rとが共有結合し、一般式:{RnM’O(4-n)/2X〔MOZ/2〕〔H2O〕W、ここでnは1〜3のいずれかの整数であり、xは0.5以上で2以下の整数に限定されない任意の数であり、zはMの価数であって2〜4のいずれかの整数であり、wは(z/2)−1〜(z+1)/2の整数をとる構造水の分子数、で表される層状有機無機複合体と、該層状有機無機複合体に対して重量比で1〜50%のチタンアルコキシドとの混合物からなる塗料組成物を調製する調製工程と、
    前記塗料組成物を樹脂基材の表面に塗布する塗布工程と、
    前記塗料組成物に物理的刺激を付与し、反応させることにより前記塗料組成物を硬化させ、耐摩耗性被覆膜とする硬化工程と、
    からなることを特徴とする耐摩耗性被覆膜の製造方法。
  8. 前記中心原子M’を構成する珪素の一部を置換した前記金属は、Al,Fe,P,Tiから選ばれる少なくとも一種である請求項7記載の耐摩耗性被覆膜の製造方法。
  9. 前記中心原子Mは、Mg,Al,Ni,Co,Cu,Mn,Fe,Li,V,Zr,Tiから選ばれる少なくとも一種の原子である請求項7記載の耐摩耗性被覆膜の製造方法。
  10. 前記混合物は、有機溶媒および/または硬化触媒を含む請求項7記載の耐摩耗性被覆膜の製造方法。
  11. 前記混合物は、アルコキシシラン化合物を含む請求項7または10記載の耐摩耗性被覆膜の製造方法。
  12. 前記樹脂基材は、ポリカーボネートからなる請求項7記載の耐摩耗性被覆膜の製造方法。
  13. 前記物理的刺激は、加熱または紫外線照射である請求項7記載の耐摩耗性被覆膜の製造方法。
  14. 樹脂基材の表面に塗布された、主として珪素またはその一部を金属で置換した原子を中心原子M’とする4面体構造が構成する4面体構造層と金属を中心原子Mとする8面体構造が構成する8面体構造層との積層体からなり、前記中心原子M’の少なくとも一部の原子と重合可能な官能基を含むまたは含まない有機基Rとが共有結合し、一般式:{RnM’O(4-n)/2X〔MOZ/2〕〔H2O〕W、ここでnは1〜3のいずれかの整数であり、xは0.5以上で2以下の整数に限定されない任意の数であり、zはMの価数であって2〜4のいずれかの整数であり、wは(z/2)−1〜(z+1)/2の整数をとる構造水の分子数、で表される層状有機無機複合体と、該層状有機無機複合体に対して重量比で1〜50%のチタンアルコキシドとの混合物よりなる塗料組成物からなり、
    該塗料組成物への物理的刺激の付与により、
    前記層状有機無機複合体の前記重合可能な官能基と、該層状有機無機複合体と隣接する他の層状有機無機複合体の重合可能な官能基との重合により形成される有機部の架橋と、
    前記層状有機無機複合体の4面体構造および/または8面体構造の端部の水酸基と反応し結合した前記チタンアルコキシドと、該層状有機無機複合体と隣接する他の層状有機無機複合体の4面体構造および/または8面体構造の端部の水酸基と反応し結合した他のチタンアルコキシドとの反応により形成される無機部の架橋と、
    を有することを特徴とする耐摩耗性被覆膜。
  15. 前記中心原子M’を構成する珪素の一部を置換した前記金属は、Al,Fe,P,Tiから選ばれる少なくとも一種である請求項14記載の耐摩耗性被覆膜。
  16. 前記中心原子Mは、Mg,Al,Ni,Co,Cu,Mn,Fe,Li,V,Zr,Tiから選ばれる少なくとも一種の原子である請求項14記載の耐摩耗性被覆膜。
  17. 前記混合物は、有機溶媒および/または硬化触媒を含む請求項14記載の耐摩耗性被覆膜。
  18. 前記混合物は、アルコキシシラン化合物を含む請求項14または17記載の耐摩耗性被覆膜。
  19. 前記樹脂基材は、ポリカーボネートからなる請求項14記載の耐摩耗性被覆膜。
  20. 前記物理的刺激は、加熱または紫外線照射である請求項14記載の耐摩耗性被覆膜。
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