JPH09237653A - 半嵌合防止コネクタ - Google Patents

半嵌合防止コネクタ

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JPH09237653A
JPH09237653A JP34001196A JP34001196A JPH09237653A JP H09237653 A JPH09237653 A JP H09237653A JP 34001196 A JP34001196 A JP 34001196A JP 34001196 A JP34001196 A JP 34001196A JP H09237653 A JPH09237653 A JP H09237653A
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Toshiharu Kudo
俊晴 工藤
強 ▼濱▲井
Tsuyoshi Hamai
Ryukichi Endo
隆吉 遠藤
Takashi Ishii
隆 石井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コネクタ相互の嵌合作業が容易であると共
に、外力により容易に外れない半嵌合防止コネクタを提
供する。 【解決手段】 雌型コネクタ3のハウジング3aが、接
続端子を挿入する端子収容室7の近傍に嵌合方向に摺動
可能で相手コネクタ2を係止するとともに、嵌合解除時
に押圧される離脱突起16を備えたスライドロック部材
15と弾性部材17とを保持するための収容空間5と、
該収容空間の一部にスライドロック部材15の一部を外
部に露出させる開口部6と、収容空間5の前端部に相手
コネクタ2の移動を抑止する中途嵌合防止ロック用スト
ッパ8を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半嵌合状態で放置
された場合には弾性部材の反発力で嵌合が解除されると
共に、完全嵌合状態における雌・雄型コネクタが確実に
ロックされる半嵌合防止コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から半嵌合防止コネクタに関しては
種々なものが知られている。例えば、実開平5−819
67号公報等に開示されている半嵌合防止コネクタが知
られている。図15および図16に示すようにピン側コ
ネクタ100は、内部に複数のピンコンタクト102を
列設したものであり、両側部に取付用フランジ100a
を備えている。ソケット側コネクタ101は、内部に複
数のソケットコンタクト103を列設したものであり、
このソケットコンタクト103には図16に示すように
電線103aが接続されている。
【0003】ピン側コネクタ100は、前部が開口した
箱型のハウジング104を有し、このハウジング104
の内部にはソケット側コネクタ101との嵌合を案内す
るための案内板105が内部を中央で上下に仕切るよう
に設けられている。そして、上記ピンコンタクト102
は、図16に示すようにハウジング104の内部におい
て後部から前方に向かって突設されている。ハウジング
104の上部に設けられた添え板104dの中央部には
切り込み104eが設けられ、この切り込み104e内
に前方に向かって係合片106が添え板104dと一体
に形成されている。上記係合片106の先端は、ハウジ
ング104の前端縁より後方へ引っ込んだ位置に設けら
れ、若干上方へ湾曲可能な可撓性を有する。係合片10
6の端部には内側に張り出すように係合突起106aが
設けられている。
【0004】ソケット側コネクタ101は箱型のハウジ
ング107を有し、ピン側コネクタ100のハウジング
104の開口内に嵌合可能な大きさになっている。ハウ
ジング107の前部には、ピンコンタクト102が挿入
されるピン孔108および案内板105が挿入される長
孔109が設けられている。ハウジング107の外側に
は、前後部を残して可動カバー110が前後に移動可能
に覆っている。可動カバー110の前部には、ソケット
側コネクタ100を挿入するための開口部111が設け
られている。この開口部111は、ピン側コネクタ10
0のハウジング104の両側板104a、天板104b
および底板104cが挿入できる大きさであるが、係合
片106の係合突起106aがハウジング107の先端
面に当接して係合片106が外側に撓んだとき、係合片
106の先端が開口部111の縁に突き当たり挿入でき
ない大きさにしてある。
【0005】ハウジング107および可動カバー110
の両側部には、対向するようにバネ収容部(図示省略)
が付設され、その内部に図15に点線で示すように前後
方向にバネ114が収容されている。可動カバー110
は、このバネ114により常時前方、すなわち図15で
左方に押されているが、上部に設けられた長穴115と
ハウジング107の上部に設けられた突起116とによ
り係止されている。ハウジング107の側部には、完全
に接続した状態で係合片106の係合突起106aが係
合する係合溝117が設けられている。この係合溝11
7は、常時は可動カバー110によって隠蔽されてお
り、可動カバー110が移動した時に出現する位置にあ
る。
【0006】上記コネクタ100,101を嵌合させる
と、図16に示すようにピンコンタクト102とソケッ
トコンタクト103とが接触され、係合突起106aが
係合溝117に係合する。そして、完全嵌合時には圧縮
されたバネ114は元に戻り、また係合片106は可動
カバー110によって覆われ、係合突起106aが係合
溝117から逸脱する余地がなくなるので、確実に接続
状態が維持される。一方、完全な嵌合状態にない場合、
つまり半嵌合状態の場合は、係合突起106aがハウジ
ング107の天井に乗り上げて係合片106が上方に撓
むから係合片106の先端が可動カバー110の開口縁
に突き当たり、かつバネ114は圧縮される。このた
め、バネ114のバネ力によって可動カバー110が係
合片116を押し、両コネクタ100,101は互いに
引き離され、全く嵌合しない状態になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記コ
ネクタは半嵌合を防止することはできるが、コネクタを
嵌合する際に可動カバー110の両側面を持って嵌合し
ようとすると、可動カバー110が動かなくなり、嵌合
することができない。また、完全嵌合時に係合片106
がハウジング107上にあってハウジング107には覆
われていないため、可動カバー110に外力が加わった
時に容易に動いてしまい、嵌合状態であっても不測に外
れてしまうという問題がある。また、嵌合状態にあるコ
ネクタ100,101を解除するには、可動カバー11
0を嵌合方向へ引っ張り、露出された係合片106を工
具等で上方へ撓ませながら両コネクタを引き離さなけれ
ばならない。この動作は一人の作業者で行うには困難で
あり作業性に問題がある。
【0008】本発明の目的は上記課題に鑑みてなされた
ものであり、コネクタ相互の嵌合,離脱作業が容易であ
ると共に、外力により容易に外れないで、かつ出荷時に
も外力により可動カバー等の摺動体が移動しない半嵌合
防止コネクタを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の1)〜8)項によって達成することができる。 1)相互に嵌合接続される一対の雌・雄型コネクタであ
り、一方のコネクタのハウジング内に収容した弾性部材
の反発力で前記コネクタ相互の中途嵌合を防止する半嵌
合防止コネクタにおいて、前記ハウジング内で嵌合方向
に摺動自在に収容され、相手コネクタを弾性部材の作用
によって前記ハウジング内に係止するロック部材と、該
ロック部材を前記ハウジング内で摺動自在に支持する支
持機構とを備えている。
【0010】2)前記1)項の半嵌合防止コネクタにお
いて、前記ハウジングが、接続端子を挿入する端子収容
室の近傍に嵌合方向に摺動可能で相手コネクタを係止す
るスライドロック部材と前記弾性部材とを保持するため
の収容空間と、該収容空間の一部に前記スライドロック
部材の一部を外部に露出させる開口部とを備えている。 3)前記2)項の半嵌合防止コネクタにおいて、前記ス
ライドロック部材が、前記嵌合解除時に押圧される離脱
突起を備えている。 4)前記2)または3)項の半嵌合防止コネクタにおい
て、前記相手コネクタのハウジングが、可撓性のロック
アームを備えており、該ロックアームの上部には、前記
スライドロック部材に係止されるハウジングロックと、
前記ロックアームの側部に突出した中途嵌合防止ロック
とを備えており、前記ハウジングが、前記収容空間の前
端部に中途嵌合防止ロック用ストッパを備えている。 5)前記2)または4)項の半嵌合防止コネクタにおい
て、前記ロックアームのコネクタ嵌合時の撓みが、前記
中途嵌合防止ロックと前記中途嵌合防止ロック用ストッ
パによって抑止される。 6)前記2)または4)項の半嵌合防止コネクタにおい
て、前記スライドロック部材の下面に可撓性で先端が後
方へ向いた舌状の作動防止ロックが設けられると共に、
該作動防止ロックの先端が前記一方のコネクタのハウジ
ングに設けられた棚部前端面に係止され、かつ該棚部の
上面が前記ハウジングに嵌入される前記他方のコネクタ
のハウジングの上面と同一高さに設けられる。 7)前記1)項の半嵌合防止コネクタにおいて、前記一
方のコネクタのハウジング内に摺動可能に支持されると
共に後壁内側に前記弾性部材が保持され、かつ両側壁の
前端部に内側に向けられた中途嵌合防止ストッパを備え
た下部スライダと、該下部スライダ上面に支持され摺動
規制機構により規制されて摺動すると共に後端部が前記
弾性部材により前方へ付勢され、かつ前方下端に他方の
コネクタ上に設けられた可撓性を有するロックアーム上
のロック突起を係止するロック突起用ストッパを備えた
上部スライダと、前記他方のコネクタの前記ロックアー
ムの両側に中途嵌合防止突起を備えている。 8)前記1)項の半嵌合防止コネクタにおいて、前記一
方のコネクタのハウジング内に摺動可能に支持されると
共に後壁内側に前記弾性部材が保持され、かつ両側壁の
前端部に内側に向けられ中途嵌合防止ストッパを備えた
下部スライダと、該下部スライダ上面に支持され摺動規
制機構により規制されて摺動すると共に後端部が前記弾
性部材により前方へ付勢され、かつ前方下端に他方のコ
ネクタ上に設けられた可撓性を有するロックアーム上の
中途嵌合防止突起を係止するロック用ストッパを備えた
上部スライダとを備えている。
【0011】前記構成の半嵌合防止コネクタによると、
コネクタ相互の嵌合時にハウジングロックが、スライド
ロック部材を弾性部材の付勢力に抗して嵌合方向に押し
て行く時に、中途嵌合防止ロックが、中途嵌合防止ロッ
ク用ストッパを通過して乗り越えた時に弾性部材の反発
力がコネクタの挿入力より大きくなり、ロックアームが
撓み、スライドロック部材が弾性部材の反発力を利用し
て元の位置に戻った時、完全嵌合状態になる。したがっ
て、ロックアームの中途嵌合防止ロックが、中途嵌合防
止ロック用ストッパを乗り越える前に手を離すと、弾性
部材の反発力で雌・雄型コネクタは離反され、半嵌合が
防止される。よって、コネクタ相互の嵌合作業をする時
に、スライドロックが雌型ハウジングに覆われているた
め、雌型ハウジングの側壁を持って嵌合作業をすること
ができる。よって、作業性が向上される。また、中途嵌
合時のロックアームの撓みは、中途嵌合防止ロックと中
途嵌合防止ロック用ストッパにより確実に防止され、完
全嵌合嵌合時のみロックアームが撓み可能となり、中途
嵌合を確実に防止することができる。よって、信頼性が
向上される。
【0012】また、完全嵌合状態には、スライドロック
がハウジングロックを係止しており、スライドロック部
材が雌型ハウジングに覆われているため外力の影響を受
けて不測に移動することはない。よって、信頼性が向上
される。更に、コネクタ相互の嵌合状態を解除する時
は、ロックアームを押しながら、離脱突起を手指で引っ
掛けてスライドロック部材を嵌合方向へ動かすことによ
り、雄型ハウジングを容易に離脱させることができる。
よって、一人の作業者で容易に離脱が可能になるから作
業性が向上される。また、スライドロック部材に作動防
止ロックが設けられていると、雌型コネクタ単体におい
て、出荷時および保管時に不測の外力によってスライド
ロック部材がハウジング内に押し込まれることがないか
ら、弾性部材が破損したり塵埃が侵入して導通に支障を
きたすことはない。よって、信頼性が一層向上される。
【0013】さらに、前記上・下部スライダが具備され
た半嵌合防止コネクタにおいては、雌・雄型コネクタを
完全嵌合状態から離脱させるには、ロック解除突起を下
方へ押圧しながら引き離せばよいから、離脱作業は一人
の作業者で一層容易に行うことができるので、作業性を
一層向上させることができる。また、完全嵌合時には摺
動体としての上部スライダおよび下部スライダは一方の
コネクタのハウジング内に収納されているので不慮の外
力で動かされることはない。人為的に他方のコネクタの
ロック解除突起を下方に押圧しながら雌・雄型コネクタ
を相互に引き離さない限り嵌合は解除されない。よっ
て、安全性と信頼性を向上させることができる。また、
ロックアーム上にロック突起が設けられていない半嵌合
防止コネクタにおいては、ロックアーム上にロック突起
が設けられていないのでこのロック突起分の高さが縮小
されると共に、他方のコネクタの係止部材が中途嵌合防
止突起だけになるから他方のコネクタの中途嵌合防止ス
トッパをかわすための高さ寸法の寸法精度を落とすこと
ができる。即ち、この寸法精度が悪いために雌・雄型コ
ネクタの嵌合が外れるようなことはなく、小型化を図る
ことができると共に、信頼性を向上させることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の半嵌合防止コネク
タの実施の形態例を図1乃至図9に基づいて詳細に説明
する。図1は本発明の半嵌合防止コネクタの雌型コネク
タとロック部材の第1実施の形態例を示す分解斜視図、
図2は本発明の半嵌合防止コネクタの第1実施の形態例
における雄型コネクタを示す斜視図、図3は図1,図2
における雌・雄型コネクタの嵌合途中の状態を示す作動
説明図、図4は図3における嵌合完了の状態を示す作動
説明図、図5は図4における嵌合解除の状態を示す作動
説明図、図6は本発明の第2の実施の形態例における作
動防止ロックを設けたスライドロック部材の分解斜視
図、図7は図6におけるスライドロック部材を用いた雌
型コネクタの縦断面図、図8は図6におけるスライドロ
ック部材を用いた雌・雄型コネクタの嵌合作用を示す嵌
合途中の状態を示す作動説明図、図9は図8における嵌
合完了の状態を示す作動説明図、図10は本発明の半嵌
合防止コネクタの第3実施の形態例を示す分解斜視図、
図11は図10における完全嵌合時の縦断面図、図12
は図10における離脱時の作動説明図、図13は本発明
の半嵌合防止コネクタの第4実施の形態例を示す分解斜
視図、図14は図13における完全嵌合時の縦断面図で
ある。
【0015】図1に示す雌型の半嵌合防止コネクタ1
は、雌型コネクタ3のハウジング3a内の下部に接続端
子を挿入保持する端子収容室7を備え、上部に後述する
ロック部材としてのスライドロック部材15を挿入保持
するための収容空間5が設けられている。この収容空間
5の両側には、支持機構としての上・下各1対のガイド
溝12,11が設けられており、その内上方に設けられ
た上段のガイド溝12の前端部には嵌合方向にスライド
ロック部材15を挿入するための可撓性のテーパ面を備
え、かつスライドロック部材15の抜けを防止するスラ
イドロック係止部12aが設けられ、下段のガイド溝1
1の前端部には、中途嵌合防止ロック用ストッパ8が内
側に突出して設けられている。そして、収容空間5の上
部を形成するハウジング3aの天井部には開口部6が設
けられている。
【0016】また、スライドロック部材15は、上面に
嵌合解除時に押圧する離脱突起16と、離脱突起16の
近傍の両側端面にはハウジング3a内の上段のガイド溝
12に嵌挿され、かつスライドロック係止部12aに係
止されるスライドストッパ19が設けられている。ま
た、後方には弾性部材である圧縮バネ17を収容するバ
ネ収容室18と、バネ収容室18の近傍の両側端面には
下段のガイド溝11に嵌挿される支持突起20が設けら
れている。
【0017】また、雄型コネクタ2は、雄型ハウジング
2a内に接続端子を挿入保持する端子収容室26を備
え、ハウジング2a上部には可撓性を有する板状のロッ
クアーム21が形成されており、その両側壁上にはガイ
ド側壁25が垂設されている。更に、ロックアーム21
の上面の所定位置には、スライドロック部材15に係止
されるハウジングロック22と、ハウジングロック22
の近傍の側端部には中途嵌合防止ロック24と、後方に
は嵌合を解除する時に押圧するロック解除突起23が設
けられている。
【0018】上述した本実施の形態例の半嵌合防止コネ
クタ1においては、先ず、図1に示すようにスライドロ
ック部材15のバネ収容室18内に圧縮バネ17を収容
した状態で上段のガイド溝12にスライドストッパ19
を嵌挿させ、下段のガイド溝11に支持突起20を嵌挿
させてスライドロック部材15をハウジング3a内に組
付ける。そして、図3に示すように雌型コネクタ3と雄
型コネクタ2を嵌合させる。即ち、雄型コネクタ2を矢
印A方向に押し込むと、ロックアーム21のハウジング
ロック22の先端がスライドロック部材15前端の押圧
端面15aに当接してスライドロック部材15を矢印B
方向に移動させるとともに、中途嵌合防止ロック24が
中途嵌合防止ロック用ストッパ8上に位置する。この状
態においては、例えロックアーム21が下方に撓もうと
しても中途嵌合防止ロック24が中途嵌合防止ロック用
ストッパ8の上面に当接し、撓むことができない。
【0019】この状態からさらに雄型コネクタ2を圧縮
バネ17の反発力に抗して押し込むと、中途嵌合防止ロ
ック24が中途嵌合防止ロック用ストッパ8を通過して
下段のガイド溝11内に嵌挿されるとともに、圧縮バネ
17の反発力の作用によってスライドロック部材15の
押圧端面15aがロックアーム21を下方に撓ませなが
らハウジングロック22のテーパ面を乗り越える。した
がって、図4に示すように矢印C方向に復動することで
ハウジングロック22がスライドロック部材15の下部
に係止され、雌型コネクタ3と雄型コネクタ2の嵌合が
完了する。
【0020】次に、図5に示すように雌型コネクタ3と
雄型コネクタ2の嵌合状態を解除する場合は、ロックア
ーム21上のロック解除突起23に矢印D方向から押圧
力を加えると、ロックアーム21が下方に撓むことでハ
ウジングロック22の係止状態が解除される。そして、
その押圧状態でスライドロック部材15上の離脱突起1
6を矢印E方向に引っ張ることでスライドロック部材1
5の押圧端面15aが雄型コネクタ2のハウジングロッ
ク22を乗り越え、ロックアーム21は弾性により元に
戻ると共に、雄型コネクタ2は圧縮バネ17に押されて
雌型コネクタ3から容易に離脱される。
【0021】次に、図6乃至図9に示す本発明の第2実
施の形態例について説明する。この第2実施の形態例が
上述した第1実施の形態例と異なるのは、スライドロッ
ク部材35の下面に可撓性で先端が後方へ向いた舌状の
作動防止ロック34が設けられると共に、該作動防止ロ
ック34の先端が雌型コネクタ33のハウジング33a
に設けられた棚部36前端面に係止され、かつ該棚部3
6の上面36aが雌型ハウジング33aに嵌入される雄
型コネクタ2のハウジング2aの上面2bと同一高さに
設けられている点だけである。よって、同一作用の同一
部品には図6乃至図9に図1乃至図5と同一符号を付け
ることにより詳細な構成および作用の説明を省略する。
【0022】但し、後述する作動の説明から分かるよう
に、作動防止ロック34は雄型コネクタ2のロックアー
ム21との干渉を考慮してロックアーム21を挟んで一
対設けられる。そして、図2におけるロックアーム21
のアーム幅Wは作動防止ロック34の内法幅より小さく
する必要がある。また、作動防止ロック34の先端は図
7に示したように段差を設け、スライドロック部材35
が定位置、即ち最前端位置に在るとき、上段部が棚部3
6の上面36aの先端部に引っかかるようになっている
ことが望ましい。
【0023】上記作動防止ロック34を有する半嵌合防
止コネクタ31の作動は、上述の半嵌合防止コネクタ1
の作動と殆ど同じなので異なる点だけ述べ詳細な作動説
明は省略する。先ず、相手雄型コネクタ2が雌型コネク
タ33のハウジング33a内に嵌入されると、作動防止
ロック34の先端が雄型コネクタ2の上面2bに載せら
れる。そして、図8に示したようにスライドロック部材
35がハウジングロック22に押されて後退するとき、
作動防止ロック34の先端は上記上面2bと同一平面上
の棚部36の上面36a上を滑動する。そして、半嵌合
防止コネクタ1の場合と同様に最終的には図9に示した
ように完全嵌合状態となる。
【0024】上述の半嵌合防止コネクタ31は半嵌合防
止コネクタ1と同様の作用をする上に、出荷時や保管時
等に雌型コネクタ33が組立状態で単独に存在すると
き、工具等の障害物に衝突して不測の外力によってスラ
イドロック部材35の前端が後方に強打されても、作動
防止ロック34の先端が棚部36の前壁に当接されてい
るから、スライドロック部材35が後方へ移動されるこ
とはない。従って、圧縮バネ17が異常に圧縮されて破
損するようなことはない。更に、雌型コネクタ33の前
面が防塵シートで覆われていれば、作動防止ロック35
が不測の外力で後方へ移動されることがないから、防塵
シートが破られるようなことはない。よって、圧縮バネ
17が異常に圧縮されることがないことと相まって信頼
性を一層向上することができる。
【0025】図10乃至図12に示すように、本発明の
第3実施の形態例における半嵌合防止コネクタ41は、
相互に嵌合接続される一対の雌型コネクタ43と、雄型
コネクタ42の一方のハウジング44内に収容した弾性
部材としての圧縮バネ45の反発力で雌・雄型コネクタ
43,42相互の中途嵌合状態を検知するものである。
この一方の雌型コネクタ43のハウジング44上半部に
複数の支持突起46に支持されて前後に摺動すると共
に、後壁内側に圧縮バネ45がガイドピン47により保
持され、かつ両側壁48の前端部に内側に向けられた中
途嵌合防止ストッパ49を有する下部スライダ50が挿
入される。また、この下部スライダ50上面に支持され
て摺動突起52と案内穴53とからなる摺動規制機構5
1により摺動範囲が規制されて前後に摺動すると共に、
後端部に設けられたバネ収容室54が圧縮バネ45によ
り前方へ付勢され、かつ前方下端に他方の雄型コネクタ
42のロック突起57を係止するロック突起用ストッパ
56を有する上部スライダ55が挿入される。また、他
方の雄型コネクタ42の上面に前後端を支持された可撓
性のロックアーム58を備え、このロックアーム58上
の中央にロック突起57および両側に半嵌合防止突起5
9と、ロックアーム58上の後方にロック解除突起63
を有している。この雄型コネクタ42は、雌型コネクタ
43のハウジング44の下半分に嵌入される。
【0026】上述した構成の第3実施の形態例の半嵌合
防止コネクタ41における作動説明を図10乃至図12
を参照しながら行う。雌・雄型コネクタ43,42が互
いの前端を向かい合わせて押圧されることにより嵌合が
開始される。図11に示すように、先ず雄型コネク42
のロック突起57が雌型コネクタ43の上部スライダ5
5のロック突起用ストッパ56の前端面に当接後、圧縮
バネ45の付勢力に抗して上部スライダ55を後方へ押
し込んで行く。すると、中途嵌合防止突起59が中途嵌
合防止ストッパ49上を通過すると共に、圧縮バネ45
の付勢力が増大する。この段階で手を離して嵌合の押圧
力を解除すると、圧縮バネ45は上部スライダ55のロ
ック突起用ストッパ56を介してロック突起57と共に
雄型コネクタ42を押し戻して雌型コネクタ43から離
脱されるから半嵌合状態を検知することができる。
【0027】逆に、さらに嵌合の押圧力を増加すると、
既に中途嵌合防止突起59は中途嵌合防止ストッパ49
上を通過しているので、ロック突起57は前端の傾斜面
57aによりロックアーム58を下方へ撓ませながらロ
ック突起用ストッパ56の下に潜り込む。すると、上部
スライダ55は圧縮バネ45の付勢力によって前方へ押
し出されて摺動突起52が案内穴53の前端面に当接さ
れて最前端位置に規制されて停止する。そして、ロック
アーム58の撓みは元の位置に復帰すると共に、ロック
突起57はロック突起用ストッパ56に係止され、雌・
雄型コネクタ43,42は完全嵌合状態となる。
【0028】この完全嵌合状態では摺動体としての上部
スライダ55および下部スライダ50はハウジング44
内に収納されているので、不慮の外力によって移動され
て雌・雄型コネクタ43,42の嵌合状態が解除される
ことはない。また、ロック解除突起63が不慮の外力に
よって押し下げられてロックアーム58が撓んでも中途
嵌合防止突起59が中途嵌合防止ストッパ49に係止さ
れていると共に、下部スライダ50が圧縮バネ45によ
って後方へ押圧されているので雌・雄型コネクタ43,
42の嵌合状態が解除されることはなく、安全性と信頼
性を向上することができる。
【0029】また、雌・雄型コネクタ43,42の嵌合
状態を解除するには、先ず図1(a)に示したように、
ロック解除突起63を下方に押圧するとロックアーム5
8が下方へ撓む。すると、ロック突起57がロック突起
用ストッパ56から解除されると同時に、中途嵌合防止
突起59が中途嵌合防止ストッパ49に係止される。こ
の状態で図12(b)に示したように、雌・雄型コネク
タ43,42を引き離すと上部スライダ55は摺動規制
機構51によってそれ以上前方へは出られないので下部
スライダ50のみが圧縮バネ45を圧縮しながら半嵌合
防止突起59に引き出される。
【0030】そして、圧縮バネ45の付勢力が増大する
ころには中途嵌合防止突起59およびロック突起57は
ロック突起用ストッパ56の前方、即ちハウジング44
の前端外側に抜けている。従って、図12(c)に示し
たようにロック解除突起63の押圧を解除するとロック
アーム58の撓みが解除されて元の位置に復帰するか中
途嵌合防止ストッパ49は中途嵌合防止突起59の係止
から解除され、下部スライダ50は圧縮バネ45の付勢
力によって最後端位置まで引き戻される。よって、雌・
雄型コネクタ43,42は相互の嵌合状態を容易に離脱
させることができる。このように、雌・雄型コネクタ4
3,42を完全嵌合状態から離脱させるには、雄型コネ
クタ42のロック解除突起63を下方に押圧しながら雌
型コネクタ43から引き離し、圧縮バネ45の抵抗力が
増大したらロック解除突起63を離せばよいので、コネ
クタ相互の離脱作業は極めて容易である。
【0031】上述したように半嵌合防止コネクタ41
は、反嵌合方向に付勢された圧縮バネ45により雌・雄
型コネクタ43,42の半嵌合状態を検知することがで
きると共に、相互のコネクタ嵌合雌雄型コネクタ43側
の圧縮バネ45と上部スライダ55のロック突起用スト
ッパ56、および他方の雄型コネクタ42側のロック突
起57と可撓性のロックアーム58で行われるので、嵌
合構造がシンプルでコネクタの小型化を容易に図ること
ができ、原価を低減することができる。
【0032】また、雌・雄型コネクタ43,42を完全
嵌合状態から離脱させるには、ロック解除突起63を下
方へ押圧しながら引き離せばよいから、離脱作業を容易
に行うことができ、作業性を向上させることができる。
さらに、完全嵌合時には摺動体としての上部スライダ5
5および下部スライダ50は雌型コネクタ43のハウジ
ング44内に収納されているので不慮の外力で動かされ
ることはなく、人為的に雄型コネクタ42のロック解除
突起63を下方に押圧しながら雌・雄型コネクタ43,
42を引き離さない限り嵌合は解除されない。よって、
安全性と信頼性を向上させることができる。
【0033】次に、本発明の半嵌合防止コネクタの第4
実施の形態例を図13および図14に基づいて詳細に説
明する。本第4実施の形態例における半嵌合防止コネク
タ81が上記第3実施の形態例の半嵌合防止コネクタ4
1と異なるのは、雄型コネクタ82のロックアーム98
上にロック突起57(図10参照)が除去され、中途嵌
合防止突起99に傾斜面99aが設けられている点と、
雌型コネクタ83の上部スライダ95の前方下端にロッ
ク突起用ストッパ56(図10参照)の代わりにロック
用ストッパ96が設けられている点である。従って、同
一目的の同一部品には図13、図14に図10乃至図1
2と同一符号を付することにより詳細な構成および作用
の説明を省略する。なお、ロック用ストッパ96が上部
スライダ95の前方下端両側に設けられているのは、そ
の間にロックアーム98を通すスペースが必要なためで
ある。
【0034】上記構成の半嵌合防止コネクタ81による
と、ロックアーム98上にロック突起が設けられていな
い。このロック突起の機能は中途嵌合防止突起99が兼
用するので、図12(a)に示した高さ寸法Aが縮小さ
れると共に、雄型コネクタ82の係止部材が中途嵌合防
止突起99だけになるから雌型コネクタ83の中途嵌合
防止ストッパ49をかわすための高さ方向の寸法精度を
落とすことができる。また、この寸法精度が悪いために
雌・雄型コネクタ83,82の嵌合状態が外れるような
ことはなく、コネクタの小型化を図ることができると共
に、信頼性を向上させることができる。
【0035】なお、本発明は上述した実施の形態に限定
されるものでないことはいうまでもなく、種々な実施の
形態が可能である。例えば、第2実施の形態例では作動
防止ロック34の先端には段差が設けられていたが、こ
の段差がなくても先端が棚部36の前端面に係止される
ようになっていれば対応できる。但し、作動防止ロック
34に剛性を持たすために先端から付け根部に行くにし
たがって次第に厚くなる形状であることが望ましい。ま
た、例えば、本実施の形態例では雄型コネクタ2,3
2,42,82に設けられたロックアーム21,58,
98は両持ち状の橋形をしていたが、上下方向の可撓性
を良くするために片持ち状であっても差し支えない。但
し、この場合のロックアーム21,58,98の前後方
向の剛性が雌・雄型コネクタ3,2;33,32;4
3,42;83,82の係止に必要にして十分な程度に
保たれる必要がある。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明の半嵌合防止
コネクタによれば、コネクタ相互の嵌合時にハウジング
ロックが、スライドロック部材を弾性部材の付勢力に抗
して嵌合方向に押して行く時に、中途嵌合防止ロック
が、中途嵌合防止ロック用ストッパを通過して乗り越え
た時に弾性部材の反発力がコネクタの挿入力より大きく
なり、ロックアームが撓み、スライドロック部材が弾性
部材の反発力を利用して元の位置に戻った時、完全嵌合
状態になる。したがって、ロックアームの中途嵌合防止
ロックが、中途嵌合防止ロック用ストッパを乗り越える
前に手を離すと、弾性部材の反発力で雌・雄型コネクタ
は離反され、半嵌合が防止される。更に、コネクタ相互
の嵌合作業をする時に、スライドロック部材が雌型ハウ
ジングに覆われているため、雌型ハウジングの側壁を持
って嵌合作業をすることができる。よって、作業性が向
上される。また、中途嵌合時のロックアームの撓みは、
中途嵌合防止ロックと中途嵌合防止ロック用ストッパに
より確実に防止され、完全嵌合時のみロックアームが撓
み可能となり、中途嵌合を確実に防止することができ
る。よって、信頼性が向上される。更に、仮にロックア
ームが何らかの外力が加わり変形したとしても、スライ
ドロックを作動させない限りコネクタの嵌合が離脱でき
ないため、さらに信頼性の高い半嵌合防止コネクタとす
ることができる。
【0037】また、完全嵌合状態には、スライドロック
部材がハウジングロックを係止しており、スライドロッ
クが雌型ハウジングに覆われているため外力の影響を受
けて不測にスライドロック部材が移動されることはな
い。よって、信頼性が向上される。更に、コネクタ相互
の嵌合状態を解除する時は、ロックアームを押しなが
ら、離脱突起を手指で引っ掛けてスライドロック部材を
嵌合方向へ動かすことにより、雄型ハウジングを容易に
離脱させることができる。よって、一人の作業者で容易
に離脱が可能になるから作業性が向上される。また、ス
ライドロック部材に作動防止ロックが設けられている
と、雌型コネクタ単体において、出荷時および保管時に
不測の外力によってスライドロック部材がハウジング内
に押し込まれることがないから、弾性部材が破損したり
塵埃が侵入して導通に支障をきたすことはない。よっ
て、信頼性が一層向上される。
【0038】さらに、前記上・下部スライダが具備され
た半嵌合防止コネクタにおいては、雌・雄型コネクタを
完全嵌合状態から離脱させるには、ロック解除突起を下
方へ押圧しながら引き離せばよいから、離脱作業は一人
の作業者で一層容易に行うことができるので、作業性を
一層向上させることができる。また、完全嵌合時には摺
動体としての上部スライダおよび下部スライダは一方の
コネクタのハウジング内に収納されているので不慮の外
力で動かされることはない。人為的に他方のコネクタの
ロック解除突起を下方に押圧しながら雌・雄型コネクタ
を相互に引き離さない限り嵌合は解除されない。よっ
て、安全性と信頼性を向上させることができる。また、
ロックアーム上にロック突起が設けられていない半嵌合
防止コネクタにおいては、ロックアーム上にロック突起
が設けられていないのでこのロック突起分の高さが縮小
されると共に、他方のコネクタの係止部材が中途嵌合防
止突起だけになるから他方のコネクタの中途嵌合防止ス
トッパをかわすための高さ寸法の寸法精度を落とすこと
ができる。即ち、この寸法精度が悪いために雌・雄型コ
ネクタの嵌合が外れるようなことはなく、小型化を図る
ことができると共に、信頼性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半嵌合防止コネクタの雌型コネクタと
スライドロック部材の第1実施の形態例を示す分解斜視
図である。
【図2】本発明の半嵌合防止コネクタの第1実施の形態
例における雄型コネクタを示す斜視図である。
【図3】図1、図2における雌・雄型コネクタの嵌合途
中の状態を示す作動説明図である。
【図4】図3における嵌合完了の状態を示す作動説明図
である。
【図5】図4における嵌合解除の状態を示す作動説明図
である。
【図6】本発明の第2実施の形態例における作動防止ロ
ックを設けたスライドロック部材の分解斜視図である。
【図7】図6におけるスライドロック部材を用いた雌型
コネクタの縦断面図である。
【図8】図6におけるスライドロック部材を用いた雌・
雄型コネクタの嵌合作用を示す嵌合途中の状態を示す作
動説明図である。
【図9】図8における嵌合完了の状態を示す作動説明図
である。
【図10】本発明の半嵌合防止コネクタの第3実施の形
態例を示す分解斜視図である。
【図11】図10における完全嵌合時の縦断面図であ
る。
【図12】図10における離脱時の作動説明図である。
【図13】本発明の半嵌合防止コネクタの第4実施の形
態例を示す分解斜視図である。
【図14】図13における完全嵌合時の縦断面図であ
る。
【図15】従来のコネクタの構成例を示す斜視図であ
る。
【図16】図15におけるコネクタの嵌合状態を示す縦
断面図である。
【符号の説明】
1,31,41,81 半嵌合防止コネクタ 2,42,82 雄型コネクタ 2a ハウジング 2b 上面 3,33,43,83 雌型コネクタ 3a,33a,44,84 ハウジング 5 収容空間 6 開口部 7 端子収容室 8 中途嵌合防止ロック用ストッパ 10 支持機構 11 (下段の)ガイド溝 12 (上段の)ガイド溝 15,35, スライドロック部材(ロック部材) 16 離脱突起 17,45 圧縮バネ(弾性部材) 18 バネ収容室 19 スライドストッパ 20 支持突起 21,58,98 ロックアーム 22 ハウジングロック 23,63 ロック解除突起 24 中途嵌合防止ロック 34 作動防止ロック 36 棚部 36a 上面 48 側壁 49 中途嵌合防止ストッパ 50 下部スライダ 51 摺動規制機構 55,95 上部スライダ 56 ロック突起用ストッパ 57 ロック突起 59 中途嵌合防止突起 96 ロック用ストッパ 99 中途嵌合防止突起
【手続補正書】
【提出日】平成9年6月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 半嵌合防止コネクタ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半嵌合状態で放置
された場合には弾性部材の反発力で嵌合が解除されると
共に、完全嵌合状態における雌・雄型コネクタが確実に
ロックされる半嵌合防止コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から半嵌合防止コネクタに関しては
種々なものが知られている。例えば、実開平5−819
67号公報等に開示されている半嵌合防止コネクタが知
られている。図15および図16に示すようにピン側コ
ネクタ100は、内部に複数のピンコンタクト102を
列設したものであり、両側部に取付用フランジ100a
を備えている。ソケット側コネクタ101は、内部に複
数のソケットコンタクト103を列設したものであり、
このソケットコンタクト103には図16に示すように
電線103aが接続されている。
【0003】ピン側コネクタ100は、前部が開口した
箱型のハウジング104を有し、このハウジング104
の内部にはソケット側コネクタ101との嵌合を案内す
るための案内板105が内部を中央で上下に仕切るよう
に設けられている。そして、上記ピンコンタクト102
は、図16に示すようにハウジング104の内部におい
て後部から前方に向かって突設されている。ハウジング
104の上部に設けられた添え板104dの中央部には
切り込み104eが設けられ、この切り込み104e内
に前方に向かって係合片106が添え板104dと一体
に形成されている。上記係合片106の先端は、ハウジ
ング104の前端縁より後方へ引っ込んだ位置に設けら
れ、若干上方へ湾曲可能な可撓性を有する。係合片10
6の端部には内側に張り出すように係合突起106aが
設けられている。
【0004】ソケット側コネクタ101は箱型のハウジ
ング107を有し、ピン側コネクタ100のハウジング
104の開口内に嵌合可能な大きさになっている。ハウ
ジング107の前部には、ピンコンタクト102が挿入
されるピン孔108および案内板105が挿入される長
孔109が設けられている。ハウジング107の外側に
は、前後部を残して可動カバー110が前後に移動可能
に覆っている。可動カバー110の前部には、ソケット
側コネクタ100を挿入するための開口部111が設け
られている。この開口部111は、ピン側コネクタ10
0のハウジング104の両側板104a、天板104b
および底板104cが挿入できる大きさであるが、係合
片106の係合突起106aがハウジング107の先端
面に当接して係合片106が外側に撓んだとき、係合片
106の先端が開口部111の縁に突き当たり挿入でき
ない大きさにしてある。
【0005】ハウジング107および可動カバー110
の両側部には、対向するようにバネ収容部(図示省略)
が付設され、その内部に図15に点線で示すように前後
方向にバネ114が収容されている。可動カバー110
は、このバネ114により常時前方、すなわち図15で
左方に押されているが、上部に設けられた長穴115と
ハウジング107の上部に設けられた突起116とによ
り係止されている。ハウジング107の側部には、完全
に接続した状態で係合片106の係合突起106aが係
合する係合溝117が設けられている。この係合溝11
7は、常時は可動カバー110によって隠蔽されてお
り、可動カバー110が移動した時に出現する位置にあ
る。
【0006】上記コネクタ100,101を嵌合させる
と、図16に示すようにピンコンタクト102とソケッ
トコンタクト103とが接触され、係合突起106aが
係合溝117に係合する。そして、完全嵌合時には圧縮
されたバネ114は元に戻り、また係合片106は可動
カバー110によって覆われ、係合突起106aが係合
溝117から逸脱する余地がなくなるので、確実に接続
状態が維持される。一方、完全な嵌合状態にない場合、
つまり半嵌合状態の場合は、係合突起106aがハウジ
ング107の天井に乗り上げて係合片106が上方に撓
むから係合片106の先端が可動カバー110の開口縁
に突き当たり、かつバネ114は圧縮される。このた
め、バネ114の反発力によって可動カバー110が係
合片116を押し、両コネクタ100,101は互いに
引き離され、全く嵌合しない状態になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記コ
ネクタは半嵌合を防止することはできるが、コネクタを
嵌合する際に可動カバー110の両側面を持って嵌合し
ようとすると、可動カバー110が動かなくなり、嵌合
することができない。また、完全嵌合時に係合片106
がハウジング107上にあってハウジング107には覆
われていないため、可動カバー110に外力が加わった
時に容易に動いてしまい、嵌合状態であっても不測に外
れてしまうという問題がある。また、嵌合状態にあるコ
ネクタ100,101を解除するには、可動カバー11
0をコネクタ相互の嵌合方向へ引っ張り、露出された係
合片106を工具等で上方へ撓ませながら両コネクタを
引き離さなければならない。この動作は一人の作業者で
行うには困難であり作業性に問題がある。
【0008】本発明の目的は上記課題に鑑みてなされた
ものであり、コネクタ相互の嵌合,離脱作業が容易であ
ると共に、外力により容易に外れないで、かつ出荷時に
も外力により可動カバー等の摺動体が移動しない半嵌合
防止コネクタを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の1)〜8)項によって達成することができる。 1)相互に嵌合接続される一対の雌・雄型コネクタであ
り、一方のコネクタのハウジング内に収容した弾性部材
の反発力で前記コネクタ相互の中途嵌合を防止する半嵌
合防止コネクタにおいて、前記ハウジング内で前記コネ
クタ相互の嵌合方向に摺動自在に収容され、相手コネク
タを弾性部材の作用によって前記ハウジング内に係止す
るロック部材と、該ロック部材を前記ハウジング内で摺
動自在に支持する支持機構とを備えている。
【0010】2)前記1)項の半嵌合防止コネクタにお
いて、前記ハウジングが、接続端子を挿入する端子収容
室の近傍に前記コネクタ相互の嵌合方向に摺動可能で
相手コネクタを係止する前記ロック部材と前記弾性部
材とを保持するための収容空間と、該収容空間の一部に
記ロック部材の一部を外部に露出させる開口部とを備
えている。 3)前記2)項の半嵌合防止コネクタにおいて、前記ロ
ック部材が、前記嵌合解除時に前記ロック部材を前記コ
ネクタ相互の嵌合方向に移動させる離脱突起を備えてい
る。 4)前記1)または2)項の半嵌合防止コネクタにおい
て、前記相手コネクタのハウジングが、可撓性のロック
アームを備えており、該ロックアームの上部に前記ロ
ク部材に係止されるハウジングロックと、前記ロックア
ームの側部に中途嵌合防止ロックとを備えており、前記
一方のコネクタのハウジングが、前記収容空間の前端部
に中途嵌合防止ロック用ストッパを備えている。 5)前記2)または4)項の半嵌合防止コネクタにおい
て、前記ロックアームのコネクタ嵌合時の撓みが、前記
中途嵌合防止ロックと前記中途嵌合防止ロック用ストッ
パによって抑止される。 6)前記2)または4)項の半嵌合防止コネクタにおい
て、前記ロック部材の下面に可撓性で先端が後方へ向い
た舌状の作動防止ロックが設けられると共に、該作動防
止ロックの先端が前記一方のコネクタのハウジングに設
けられた棚部前端面に係止され、かつ該棚部の上面が前
記ハウジングに嵌入される前記相手コネクタのハウジン
グの上面と同一高さに設けられる。 7)前記1)項の半嵌合防止コネクタにおいて、前記ロ
ック部材が、前記一方のコネクタのハウジング内に摺動
可能に支持されると共に後壁内側に前記弾性部材が保持
され、かつ両側壁の前端部に内側に向けられた中途嵌合
防止ストッパを備えた下部スライダと、該下部スライダ
上面に支持され摺動規制機構により規制されて摺動する
と共に後端部が前記弾性部材により前方へ付勢され、か
つ前方下端に前記相手コネクタ上に設けられた可撓性を
有するロックアーム上のロック突起を係止するロック突
起用ストッパを備えた上部スライダとから構成されてい
ると共に、前記相手コネクタの前記ロックアームの両側
に中途嵌合防止突起を備えている。 8)前記1)項の半嵌合防止コネクタにおいて、前記ロ
ック部材が、前記一方のコネクタのハウジング内に摺動
可能に支持されると共に後壁内側に前記弾性部材が保持
され、かつ両側壁の前端部に内側に向けられ中途嵌合防
止ストッパを備えた下部スライダと、該下部スライダ上
面に支持され摺動規制機構により規制されて摺動すると
共に後端部が前記弾性部材により前方へ付勢され、かつ
前方下端に前記相手コネクタ上に設けられた可撓性を有
するロックアーム上の中途嵌合防止突起を係止するロッ
ク用ストッパを備えた上部スライダとから構成されて
る。
【0011】前記構成の半嵌合防止コネクタによると、
コネクタ相互の嵌合時にハウジングロックが、ロック部
材を弾性部材の反発力に抗してコネクタ相互の嵌合方向
に押して行く時に、中途嵌合防止ロックが、中途嵌合防
止ロック用ストッパを通過して乗り越えた時に弾性部材
の反発力がコネクタの挿入力より大きくなり、ロックア
ームが撓み、ロック部材が弾性部材の反発力を利用して
元の位置に戻った時、完全嵌合状態になる。したがっ
て、ロックアームの中途嵌合防止ロックが、中途嵌合防
止ロック用ストッパを乗り越える前に手を離すと、弾性
部材の反発力で雌・雄型コネクタは離反され、半嵌合が
防止される。よって、コネクタ相互の嵌合作業をする時
、ロック部材が雌型ハウジングに覆われているため、
雌型ハウジングの側壁を持って嵌合作業をすることがで
きる。よって、作業性が向上される。また、中途嵌合時
のロックアームの撓みは、中途嵌合防止ロックと中途嵌
合防止ロック用ストッパにより確実に防止され、完全嵌
合嵌合時のみロックアームが撓み可能となり、中途嵌合
を確実に防止することができる。よって、信頼性が向上
される。
【0012】また、完全嵌合状態には、ロック部材がハ
ウジングロックを係止しており、ロック部材が雌型ハウ
ジングに覆われているため外力の影響を受けて不測に移
動することはない。よって、信頼性が向上される。更
に、コネクタ相互の嵌合状態を解除する時は、ロックア
ームを押しながら、離脱突起を手指で引っ掛けてロック
部材をバネ圧縮方向へ動かすことにより、雄型ハウジン
グを容易に離脱させることができる。よって、一人の作
業者で容易に離脱が可能になるから作業性が向上され
る。また、ロック部材に作動防止ロックが設けられてい
ると、雌型コネクタ単体において、出荷時および保管時
に不測の外力によってロック部材がハウジング内に押し
込まれることがないから、弾性部材が破損したり塵埃が
侵入して導通に支障をきたすことはない。よって、信頼
性が一層向上される。
【0013】さらに、前記上・下部スライダが具備され
た半嵌合防止コネクタにおいては、雌・雄型コネクタを
完全嵌合状態から離脱させるには、ロック解除突起を下
方へ押圧しながら引き離せばよいから、離脱作業は一人
の作業者で一層容易に行うことができるので、作業性を
一層向上させることができる。また、完全嵌合時には摺
動体としての上部スライダおよび下部スライダは一方の
コネクタのハウジング内に収納されているので不慮の外
力で動かされることはない。人為的に他方のコネクタの
ロック解除突起を下方に押圧しながら雌・雄型コネクタ
を相互に引き離さない限り嵌合は解除されない。よっ
て、安全性と信頼性を向上させることができる。また、
ロックアーム上にロック突起が設けられていない半嵌合
防止コネクタにおいては、ロックアーム上にロック突起
が設けられていないのでこのロック突起分の高さが縮小
されると共に、他方のコネクタの係止部材が中途嵌合防
止突起だけになるから他方のコネクタの中途嵌合防止ス
トッパをかわすための高さ寸法の寸法精度を落とすこと
ができる。即ち、この寸法精度が悪いために雌・雄型コ
ネクタの嵌合が外れるようなことはなく、小型化を図る
ことができると共に、信頼性を向上させることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の半嵌合防止コネク
タの実施の形態例を図1乃至図9に基づいて詳細に説明
する。図1は本発明の半嵌合防止コネクタの雌型コネク
タとロック部材の第1実施の形態例を示す分解斜視図、
図2は本発明の半嵌合防止コネクタの第1実施の形態例
における雄型コネクタを示す斜視図、図3は図1,図2
における雌・雄型コネクタの嵌合途中の状態を示す作動
説明図、図4は図3における嵌合完了の状態を示す作動
説明図、図5は図4における嵌合解除の状態を示す作動
説明図、図6は本発明の第2の実施の形態例における作
動防止ロックを設けたスライドロック部材の分解斜視
図、図7は図6におけるスライドロック部材を用いた雌
型コネクタの縦断面図、図8は図6におけるスライドロ
ック部材を用いた雌・雄型コネクタの嵌合作用を示す嵌
合途中の状態を示す作動説明図、図9は図8における嵌
合完了の状態を示す作動説明図、図10は本発明の半嵌
合防止コネクタの第3実施の形態例を示す分解斜視図、
図11は図10における完全嵌合時の縦断面図、図12
は図10における離脱時の作動説明図、図13は本発明
の半嵌合防止コネクタの第4実施の形態例を示す分解斜
視図、図14は図13における完全嵌合時の縦断面図で
ある。
【0015】図1に示す雌型の半嵌合防止コネクタ1
は、雌型コネクタ3のハウジング3a内の下部に接続端
子を挿入保持する端子収容室7を備え、上部に後述する
ロック部材としてのスライドロック部材15を挿入保持
するための収容空間5が設けられている。この収容空間
5の両側には、支持機構としての上・下各1対のガイド
溝12,11が設けられており、その内上方に設けられ
た上段のガイド溝12の前端部にはコネクタ相互の嵌合
方向にスライドロック部材15を挿入するための可撓性
のテーパ面を備え、かつスライドロック部材15の抜け
を防止するスライドロック係止部12aが設けられ、下
段のガイド溝11の前端部には、中途嵌合防止ロック用
ストッパ8が内側に突出して設けられている。そして、
収容空間5の上部を形成するハウジング3aの天井部に
は開口部6が設けられている。
【0016】また、スライドロック部材15は、上面に
嵌合解除時に押圧する離脱突起16と、離脱突起16の
近傍の両側端面にはハウジング3a内の上段のガイド溝
12に嵌挿され、かつスライドロック係止部12aに係
止されるスライドストッパ19が設けられている。ま
た、後方には弾性部材である圧縮バネ17を収容するバ
ネ収容室18と、バネ収容室18の近傍の両側端面には
下段のガイド溝11に嵌挿される支持突起20が設けら
れている。
【0017】また、図2に示す雄型コネクタ2は、雄型
ハウジング2a内に接続端子を挿入保持する端子収容室
26を備え、ハウジング2a上部には可撓性を有する板
状のロックアーム21が形成されており、その両側壁上
にはガイド側壁25が垂設されている。 更に、ロック
アーム21の上面の所定位置には、スライドロック部材
15に係止されるハウジングロック22と、ハウジング
ロック22の近傍の側端部には中途嵌合防止ロック24
と、後方には嵌合を解除する時に押圧するロック解除突
起23が設けられている。
【0018】上述した本実施の形態例の半嵌合防止コネ
クタ1においては、先ず、図1に示すようにスライドロ
ック部材15のバネ収容室18内に圧縮バネ17を収容
した状態で上段のガイド溝12にスライドストッパ19
を嵌挿させ、下段のガイド溝11に支持突起20を嵌挿
させてスライドロック部材15をハウジング3a内に組
付ける。そして、図3に示すように雌型コネクタ3と雄
型コネクタ2を嵌合させる。即ち、雄型コネクタ2を矢
印A方向に押し込むと、ロックアーム21のハウジング
ロック22の先端がスライドロック部材15前端の押圧
端面15aに当接してスライドロック部材15を圧縮バ
ネ17の反発力に抗して矢印B方向に移動させるととも
に、中途嵌合防止ロック24が中途嵌合防止ロック用ス
トッパ8上に位置する。この状態においては、例えロッ
クアーム21が下方に撓もうとしても中途嵌合防止ロッ
ク24が中途嵌合防止ロック用ストッパ8の上面に当接
し、撓むことができない。
【0019】この状態からさらに雄型コネクタ2を圧縮
バネ17の反発力に抗して押し込むと、中途嵌合防止ロ
ック24が中途嵌合防止ロック用ストッパ8を通過して
下段のガイド溝11内に嵌挿されるとともに、圧縮バネ
17の反発力の作用によってスライドロック部材15の
押圧端面15aがロックアーム21を下方に撓ませなが
らハウジングロック22のテーパ面を乗り越える。した
がって、図4に示すようにスライドロック部材15が
印C方向に復動することでハウジングロック22がスラ
イドロック部材15の下部に係止され、雌型コネクタ3
と雄型コネクタ2の嵌合が完了する。
【0020】次に、図5に示すように雌型コネクタ3と
雄型コネクタ2の嵌合状態を解除する場合は、ロックア
ーム21上のロック解除突起23に矢印D方向から押圧
力を加えると、ロックアーム21が下方に撓むことでハ
ウジングロック22の係止状態が解除される。そして、
その押圧状態でスライドロック部材15上の離脱突起1
6を圧縮バネ17の反発力に抗して矢印E方向に引っ張
ることでスライドロック部材15の押圧端面15aが雄
型コネクタ2のハウジングロック22を乗り越え、ロッ
クアーム21は弾性により元に戻ると共に、雄型コネク
タ2は圧縮バネ17の反発力に押されて雌型コネクタ3
から容易に離脱される。
【0021】次に、図6乃至図9に示す本発明の第2実
施の形態例について説明する。この第2実施の形態例が
上述した第1実施の形態例と異なるのは、スライドロッ
ク部材35の下面に可撓性で先端が後方へ向いた舌状の
作動防止ロック34が設けられると共に、該作動防止ロ
ック34の先端が雌型コネクタ33のハウジング33a
に設けられた棚部36前端面に係止され、かつ該棚部3
6の上面36aが雌型ハウジング33aに嵌入される雄
型コネクタ2のハウジング2aの上面2bと同一高さに
設けられている点だけである。よって、同一作用の同一
部品には図6乃至図9に図1乃至図5と同一符号を付け
ることにより詳細な構成および作用の説明を省略する。
【0022】但し、後述する作動の説明から分かるよう
に、作動防止ロック34は雄型コネクタ2のロックアー
ム21との干渉を考慮してロックアーム21を挟んで一
対設けられる。そして、図2におけるロックアーム21
のアーム幅Wは作動防止ロック34の内法幅より小さく
する必要がある。また、作動防止ロック34の先端は図
7に示したように段差を設け、スライドロック部材35
が定位置、即ち最前端位置に在るとき、上段部が棚部3
6の上面36aの先端部に引っかかるようになっている
ことが望ましい。
【0023】上記作動防止ロック34を有する半嵌合防
止コネクタ31の作動は、上述の半嵌合防止コネクタ1
の作動と殆ど同じなので異なる点だけ述べ詳細な作動説
明は省略する。先ず、相手雄型コネクタ2が雌型コネク
タ33のハウジング33a内に嵌入されると、作動防止
ロック34の先端が雄型コネクタ2の上面2bに載せら
れる。そして、図8に示したようにスライドロック部材
35がハウジングロック22に押されて後退するとき、
作動防止ロック34の先端は上記上面2bと同一平面上
の棚部36の上面36a上を滑動する。そして、半嵌合
防止コネクタ1の場合と同様に最終的には図9に示した
ように完全嵌合状態となる。
【0024】上述の半嵌合防止コネクタ31は半嵌合防
止コネクタ1と同様の作用をする上に、出荷時や保管時
等に雌型コネクタ33が組立状態で単独に存在すると
き、工具等の障害物に衝突して不測の外力によってスラ
イドロック部材35の前端が後方に強打されても、作動
防止ロック34の先端が棚部36の前壁に当接されてい
るから、スライドロック部材35が後方へ移動されるこ
とはない。従って、圧縮バネ17が異常に圧縮されて破
損するようなことはない。更に、雌型コネクタ33の前
面が防塵シートで覆われていれば、作動防止ロック35
が不測の外力で後方へ移動されることがないから、防塵
シートが破られるようなことはない。よって、圧縮バネ
17が異常に圧縮されることがないことと相まって信頼
性を一層向上することができる。
【0025】図10乃至図12に示すように、本発明の
第3実施の形態例における半嵌合防止コネクタ41は、
相互に嵌合接続される一対の雌型コネクタ43と、雄型
コネクタ42の一方のハウジング44内に収容した弾性
部材としての圧縮バネ45の反発力で雌・雄型コネクタ
43,42相互の中途嵌合状態を検知するものである。
この一方の雌型コネクタ43のハウジング44上半部に
複数の支持突起46に支持されて前後に摺動すると共
に、後壁内側に圧縮バネ45がガイドピン47により保
持され、かつ両側壁48の前端部に内側に向けられた中
途嵌合防止ストッパ49を有する下部スライダ50が挿
入される。また、この下部スライダ50上面に支持され
て摺動突起52と案内穴53とからなる摺動規制機構5
1により摺動範囲が規制されて前後に摺動すると共に、
後端部に設けられたバネ収容室54が圧縮バネ45によ
り前方へ付勢され、かつ前方下端に他方の雄型コネクタ
42のロック突起57を係止するロック突起用ストッパ
56を有する上部スライダ55が挿入される。また、他
方の雄型コネクタ42の上面に前後端を支持された可撓
性のロックアーム58を備え、このロックアーム58上
の中央にロック突起57および両側に半嵌合防止突起5
9と、ロックアーム58上の後方にロック解除突起63
を有している。この雄型コネクタ42は、雌型コネクタ
43のハウジング44の下半分に嵌入される。
【0026】上述した構成の第3実施の形態例の半嵌合
防止コネクタ41における作動説明を図10乃至図12
を参照しながら行う。雌・雄型コネクタ43,42が互
いの前端を向かい合わせて押圧されることにより嵌合が
開始される。図11に示すように、先ず雄型コネク
2のロック突起57が雌型コネクタ43の上部スライダ
55のロック突起用ストッパ56の前端面に当接後、圧
縮バネ45の反発力に抗して上部スライダ55を後方へ
押し込んで行く。すると、中途嵌合防止突起59が中途
嵌合防止ストッパ49上を通過すると共に、圧縮バネ4
5の反発力が増大する。この段階で手を離して嵌合の押
圧力を解除すると、圧縮バネ45は上部スライダ55の
ロック突起用ストッパ56を介してロック突起57と共
に雄型コネクタ42を押し戻して雌型コネクタ43から
離脱されるから半嵌合状態を検知することができる。
【0027】逆に、さらに嵌合の押圧力を増加させ
と、既に中途嵌合防止突起59は中途嵌合防止ストッパ
49上を通過しているので、ロック突起57は前端の傾
斜面57aによりロックアーム58を下方へ撓ませなが
らロック突起用ストッパ56の下に潜り込む。すると、
上部スライダ55は圧縮バネ45の反発力によって前方
へ押し出されて摺動突起52が案内穴53の前端面に当
接されて最前端位置に規制されて停止する。そして、ロ
ックアーム58の撓みは元の位置に復帰すると共に、ロ
ック突起57はロック突起用ストッパ56に係止され、
雌・雄型コネクタ43,42は完全嵌合状態となる。
【0028】この完全嵌合状態では摺動体としての上部
スライダ55および下部スライダ50はハウジング44
内に収納されているので、不慮の外力によって移動され
て雌・雄型コネクタ43,42の嵌合状態が解除される
ことはない。また、ロック解除突起63が不慮の外力に
よって押し下げられてロックアーム58が撓んでも中途
嵌合防止突起59が中途嵌合防止ストッパ49に係止さ
れていると共に、下部スライダ50が圧縮バネ45によ
ってハウジング44後方へ押圧されているので雌・雄型
コネクタ43,42の嵌合状態が解除されることはな
く、安全性と信頼性を向上することができる。
【0029】また、雌・雄型コネクタ43,42の嵌合
状態を解除するには、先ず図12(a)に示したよう
に、ロック解除突起63を下方に押圧するとロックアー
ム58が下方へ撓む。すると、ロック突起57がロック
突起用ストッパ56から解除されると同時に、中途嵌合
防止突起59が中途嵌合防止ストッパ49に係止され
る。この状態で図12(b)に示したように、雌・雄型
コネクタ43,42を引き離すと上部スライダ55は摺
動規制機構51によってそれ以上前方へは出られないの
で下部スライダ50のみが圧縮バネ45を圧縮しながら
半嵌合防止突起59に引き出される。
【0030】そして、圧縮バネ45の反発力が増大する
ころには中途嵌合防止突起59およびロック突起57は
ロック突起用ストッパ56の前方、即ちハウジング44
の前端外側に抜けている。従って、図12(c)に示し
たようにロック解除突起63の押圧を解除するとロック
アーム58の撓みが解除されて元の位置に復帰するか中
途嵌合防止ストッパ49は中途嵌合防止突起59の係止
から解除され、下部スライダ50は圧縮バネ45の反発
力によって最後端位置まで引き戻される。よって、雌・
雄型コネクタ43,42は相互の嵌合状態を容易に離脱
させることができる。このように、雌・雄型コネクタ4
3,42を完全嵌合状態から離脱させるには、雄型コネ
クタ42のロック解除突起63を下方に押圧しながら雌
型コネクタ43から引き離し、圧縮バネ45の反発力が
増大したらロック解除突起63を離せばよいので、コネ
クタ相互の離脱作業は極めて容易である。
【0031】上述したように半嵌合防止コネクタ41
は、反嵌合方向に付勢された圧縮バネ45により雌・雄
型コネクタ43,42の半嵌合状態を検知することがで
きると共に、相互のコネクタ嵌合雌雄型コネクタ43側
の圧縮バネ45と上部スライダ55のロック突起用スト
ッパ56、および他方の雄型コネクタ42側のロック突
起57と可撓性のロックアーム58で行われるので、嵌
合構造がシンプルでコネクタの小型化を容易に図ること
ができ、原価を低減することができる。
【0032】また、雌・雄型コネクタ43,42を完全
嵌合状態から離脱させるには、ロック解除突起63を下
方へ押圧しながら雌型コネクタ43を引き離せばよいか
ら、離脱作業を容易に行うことができ、作業性を向上さ
せることができる。さらに、完全嵌合時には摺動体とし
ての上部スライダ55および下部スライダ50は雌型コ
ネクタ43のハウジング44内に収納されているので不
慮の外力で動かされることはなく、人為的に雄型コネク
タ42のロック解除突起63を下方に押圧しながら雌・
雄型コネクタ43,42を引き離さない限りコネクタ相
互の嵌合状態は解除されない。よって、安全性と信頼性
を向上させることができる。
【0033】次に、本発明の半嵌合防止コネクタの第4
実施の形態例を図13および図14に基づいて詳細に説
明する。本第4実施の形態例における半嵌合防止コネク
タ81が上記第3実施の形態例の半嵌合防止コネクタ4
1と異なるのは、雄型コネクタ82のロックアーム98
上にロック突起57(図10参照)が除去され、中途嵌
合防止突起99に傾斜面99aが設けられている点と、
雌型コネクタ83の上部スライダ95の前方下端にロッ
ク突起用ストッパ56(図10参照)の代わりにロック
用ストッパ96が設けられている点である。従って、同
一目的の同一部品には図13、図14に図10乃至図1
2と同一符号を付することにより詳細な構成および作用
の説明を省略する。なお、ロック用ストッパ96が上部
スライダ95の前方下端両側に設けられているのは、そ
の間にロックアーム98を通すスペースが必要なためで
ある。
【0034】上記構成の半嵌合防止コネクタ81による
と、ロックアーム98上にロック突起が設けられていな
い。このロック突起の機能は中途嵌合防止突起99が兼
用するので、図12(a)に示した高さ寸法Aが縮小さ
れると共に、雄型コネクタ82の係止部材が中途嵌合防
止突起99だけになるから雌型コネクタ83の中途嵌合
防止ストッパ49をかわすための高さ方向の寸法精度を
落とすことができる。また、この寸法精度が悪いために
雌・雄型コネクタ83,82の嵌合状態が外れるような
ことはなく、コネクタの小型化を図ることができると共
に、信頼性を向上させることができる。
【0035】なお、本発明は上述した実施の形態に限定
されるものでないことはいうまでもなく、種々な実施の
形態が可能である。例えば、第2実施の形態例では作動
防止ロック34の先端には段差が設けられていたが、こ
の段差がなくても先端が棚部36の前端面に係止される
ようになっていれば対応できる。但し、作動防止ロック
34に剛性を持たすために先端から付け根部に行くにし
たがって次第に厚くなる形状であることが望ましい。ま
た、例えば、本実施の形態例では雄型コネクタ2,3
2,42,82に設けられたロックアーム21,58,
98は両持ち状の橋形をしていたが、上下方向の可撓性
を良くするために片持ち状であっても差し支えない。但
し、この場合のロックアーム21,58,98の前後方
向の剛性が雌・雄型コネクタ3,2;33,32;4
3,42;83,82の係止に必要にして十分な程度に
保たれる必要がある。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明の半嵌合防止
コネクタによれば、コネクタ相互の嵌合時にハウジング
ロックが、ロック部材を弾性部材の反発力に抗してコネ
クタ相互の嵌合方向に押して行く時に、中途嵌合防止ロ
ックが、中途嵌合防止ロック用ストッパを通過して乗り
越えた時に弾性部材の反発力がコネクタの挿入力より大
きくなり、ロックアームが撓み、ロック部材が弾性部材
の反発力を利用して元の位置に戻った時、完全嵌合状態
になる。したがって、ロックアームの中途嵌合防止ロッ
クが、中途嵌合防止ロック用ストッパを乗り越える前に
手を離すと、弾性部材の反発力で雌・雄型コネクタは離
反され、半嵌合が防止される。更に、コネクタ相互の嵌
合作業をする時に、ロック部材が雌型ハウジングに覆わ
れているため、雌型ハウジングの側壁を持って嵌合作業
をすることができる。よって、作業性が向上される。ま
た、中途嵌合時のロックアームの撓みは、中途嵌合防止
ロックと中途嵌合防止ロック用ストッパにより確実に防
止され、完全嵌合時のみロックアームが撓み可能とな
り、中途嵌合を確実に防止することができる。よって、
信頼性が向上される。更に、仮にロックアームが何らか
の外力が加わり変形したとしても、ロック部材を作動さ
せない限りコネクタの嵌合が離脱できないため、さらに
信頼性の高い半嵌合防止コネクタとすることができる。
【0037】また、完全嵌合状態には、ロック部材がハ
ウジングロックを係止しており、ロック部材が雌型ハウ
ジングに覆われているため外力の影響を受けて不測にロ
ック部材が移動されることはない。よって、信頼性が向
上される。更に、コネクタ相互の嵌合状態を解除する時
は、ロックアームを押しながら、離脱突起を手指で引っ
掛けてロック部材をバネ圧縮方向へ動かすことにより、
雄型ハウジングを容易に離脱させることができる。よっ
て、一人の作業者で容易に離脱が可能になるから作業性
が向上される。また、ロック部材に作動防止ロックが設
けられていると、雌型コネクタ単体において、出荷時お
よび保管時に不測の外力によってロック部材がハウジン
グ内に押し込まれることがないから、弾性部材が破損し
たり塵埃が侵入して導通に支障をきたすことはない。よ
って、信頼性が一層向上される。
【0038】さらに、前記上・下部スライダが具備され
た半嵌合防止コネクタにおいては、雌・雄型コネクタを
完全嵌合状態から離脱させるには、ロック解除突起を下
方へ押圧しながらコネクタ相互を引き離せばよいから、
離脱作業は一人の作業者で一層容易に行うことができる
ので、作業性を一層向上させることができる。また、完
全嵌合時には摺動体としての上部スライダおよび下部ス
ライダは一方のコネクタのハウジング内に収納されてい
るので不慮の外力で動かされることはない。人為的に他
方のコネクタのロック解除突起を下方に押圧しながら雌
・雄型コネクタを相互に引き離さない限り嵌合は解除さ
れない。よって、安全性と信頼性を向上させることがで
きる。また、ロックアーム上にロック突起が設けられて
いない半嵌合防止コネクタにおいては、ロックアーム上
にロック突起が設けられていないのでこのロック突起分
の高さが縮小されると共に、他方のコネクタの係止部材
が中途嵌合防止突起だけになるから他方のコネクタの中
途嵌合防止ストッパをかわすための高さ寸法の寸法精度
を落とすことができる。即ち、この寸法精度が悪いため
に雌・雄型コネクタの嵌合が外れるようなことはなく、
小型化を図ることができると共に、信頼性を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半嵌合防止コネクタの雌型コネクタと
スライドロック部材の第1実施の形態例を示す分解斜視
図である。
【図2】本発明の半嵌合防止コネクタの第1実施の形態
例における雄型コネクタを示す斜視図である。
【図3】図1、図2における雌・雄型コネクタの嵌合途
中の状態を示す作動説明図である。
【図4】図3における嵌合完了の状態を示す作動説明図
である。
【図5】図4における嵌合解除の状態を示す作動説明図
である。
【図6】本発明の第2実施の形態例における作動防止ロ
ックを設けたスライドロック部材の分解斜視図である。
【図7】図6におけるスライドロック部材を用いた雌型
コネクタの縦断面図である。
【図8】図6におけるスライドロック部材を用いた雌・
雄型コネクタの嵌合作用を示す嵌合途中の状態を示す作
動説明図である。
【図9】図8における嵌合完了の状態を示す作動説明図
である。
【図10】本発明の半嵌合防止コネクタの第3実施の形
態例を示す分解斜視図である。
【図11】図10における完全嵌合時の縦断面図であ
る。
【図12】図10における離脱時の作動説明図である。
【図13】本発明の半嵌合防止コネクタの第4実施の形
態例を示す分解斜視図である。
【図14】図13における完全嵌合時の縦断面図であ
る。
【図15】従来のコネクタの構成例を示す斜視図であ
る。
【図16】図15におけるコネクタの嵌合状態を示す縦
断面図である。
【符号の説明】 1,31,41,81 半嵌合防止コネクタ 2,42,82 雄型コネクタ 2a ハウジング 2b 上面 3,33,43,83 雌型コネクタ 3a,33a,44,84 ハウジング 5 収容空間 6 開口部 7 端子収容室 8 中途嵌合防止ロック用ストッパ 10 支持機構 11 (下段の)ガイド溝 12 (上段の)ガイド溝 15,35, スライドロック部材(ロック部材) 16 離脱突起 17,45 圧縮バネ(弾性部材) 18 バネ収容室 19 スライドストッパ 20 支持突起 21,58,98 ロックアーム 22 ハウジングロック 23,63 ロック解除突起 24 中途嵌合防止ロック 34 作動防止ロック 36 棚部 36a 上面 48 側壁 49 中途嵌合防止ストッパ 50 下部スライダ 51 摺動規制機構 55,95 上部スライダ 56 ロック突起用ストッパ 57 ロック突起 59 中途嵌合防止突起 96 ロック用ストッパ 99 中途嵌合防止突起
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 隆 静岡県榛原郡榛原町布引原206−1 矢崎 部品株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に嵌合接続される一対の雌・雄型コ
    ネクタであり、一方のコネクタのハウジング内に収容し
    た弾性部材の反発力で前記コネクタ相互の中途嵌合を防
    止する半嵌合防止コネクタにおいて、 前記ハウジング内で嵌合方向に摺動自在に収容され、相
    手コネクタを弾性部材の作用によって前記ハウジング内
    に係止するロック部材と、該ロック部材を前記ハウジン
    グ内で摺動自在に支持する支持機構とを備えていること
    を特徴とする半嵌合防止コネクタ。
  2. 【請求項2】 前記ハウジングが、接続端子を挿入する
    端子収容室の近傍に嵌合方向に摺動可能で相手コネクタ
    を係止するスライドロック部材と前記弾性部材とを保持
    するための収容空間と、該収容空間の一部に前記スライ
    ドロック部材の一部を外部に露出させる開口部とを備え
    ていることを特徴とする請求項1記載の半嵌合防止コネ
    クタ。
  3. 【請求項3】 前記スライドロック部材が、前記雌・雄
    コネクタの嵌合解除時に押圧される離脱突起を備えてい
    ることを特徴とする請求項2記載の半嵌合防止コネク
    タ。
  4. 【請求項4】 前記相手コネクタのハウジングが、可撓
    性のロックアームを備えており、該ロックアームの上部
    には、前記スライドロック部材に係止されるハウジング
    ロックと、前記ロックアームの側部に突出した中途嵌合
    防止ロックとを備えており、前記ハウジングが、前記収
    容空間の前端部に中途嵌合防止ロック用ストッパを備え
    ていることを特徴とする請求項2または3記載の半嵌合
    防止コネクタ。
  5. 【請求項5】 前記ロックアームのコネクタ嵌合時の撓
    みが、前記中途嵌合防止ロックと前記中途嵌合防止ロッ
    ク用ストッパによって抑止されることを特徴とする請求
    項2または4記載の半嵌合防止コネクタ。
  6. 【請求項6】 前記スライドロック部材の下面に可撓性
    で先端が後方へ向いた舌状の作動防止ロックが設けられ
    ると共に、該作動防止ロックの先端が前記一方のコネク
    タのハウジングに設けられた棚部の前端面に係止され、
    かつ該棚部の上面が前記ハウジングに嵌入される前記他
    方のコネクタのハウジングの上面と同一高さに設けられ
    ていることを特徴とする請求項2または4記載の半嵌合
    防止コネクタ。
  7. 【請求項7】 前記一方のコネクタのハウジング内に摺
    動可能に支持されると共に後壁内側に前記弾性部材が保
    持され、かつ両側壁の前端部に内側に向けられた中途嵌
    合防止ストッパを備えた下部スライダと、該下部スライ
    ダ上面に支持され摺動規制機構により規制されて摺動す
    ると共に後端部が前記弾性部材により前方へ付勢され、
    かつ前方下端に他方のコネクタ上に設けられた可撓性を
    有するロックアーム上のロック突起を係止するロック突
    起用ストッパを備えた上部スライダと、前記他方のコネ
    クタの前記ロックアームの両側に中途嵌合防止突起を備
    えていることを特徴とする請求項1記載の半嵌合防止コ
    ネクタ。
  8. 【請求項8】 前記一方のコネクタのハウジング内に摺
    動可能に支持されると共に後壁内側に前記弾性部材が保
    持され、かつ両側壁の前端部に内側に向けられ中途半嵌
    合防止ストッパを備えた下部スライダと、該下部スライ
    ダ上面に支持され摺動規制機構により規制されて摺動す
    ると共に後端部が前記弾性部材により前方へ付勢され、
    かつ前方下端に他方のコネクタ上に設けられた可撓性を
    有するロックアーム上の中途嵌合防止突起を係止するロ
    ック用ストッパを備えた上部スライダとを備えているこ
    とを特徴とする請求項1記載の半嵌合防止コネクタ。
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