JPH09235348A - エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びフォトソルダーレジストインク並びにプリント配線板及びその製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びフォトソルダーレジストインク並びにプリント配線板及びその製造方法

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JPH09235348A
JPH09235348A JP4111696A JP4111696A JPH09235348A JP H09235348 A JPH09235348 A JP H09235348A JP 4111696 A JP4111696 A JP 4111696A JP 4111696 A JP4111696 A JP 4111696A JP H09235348 A JPH09235348 A JP H09235348A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリキュア許容幅が広く長期保存が可能であ
り、プリキュア後の塗膜の指触乾燥性が良好で、また優
れた解像性及び感度を有するフォトソルダーレジストイ
ンクを得る。 【解決手段】 1分子中に2個以上のイソシアネート基
を有する化合物にてノボラック型エポキシ樹脂を鎖延長
する。フォトソルダーレジストインク中のカルボキシル
基を有する紫外線硬化性樹脂成分と、微細なレベルで非
相溶性を呈し、フォトソルダーレジストインクのプリキ
ュア条件下においては紫外線硬化性樹脂成分と反応する
のが困難な程度に、紫外線硬化性樹脂成分と明確な相分
離状態にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鎖延長されたエポ
キシ樹脂、及びフォトソルダーレジストインクやカラー
フィルターの保護膜や画素子に用いるエポキシ樹脂組成
物、並びにこのエポキシ樹脂を用いた紫外線硬化性及び
熱硬化性を有する希アルカリ溶液で現像可能なフォトソ
ルダーレジストインク、及びこのフォトソルダーレジス
トインクで形成されるソルダーレジストを有するプリン
ト配線板、並びに上記のフォトソルダーレジストインク
を用いたプリント配線板の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、民生用及び産業用の各種プリント
配線板の製造におけるソルダーレジストパターンの形成
法として、プリント配線板の高配線密度化に対応するた
め、スクリーン印刷法に替わって、解像性及び寸法精度
等に優れたドライフィルムや液状のフォトレジストイン
クを用いる方法が大きな位置を占めてきている。
【0003】上記のフォトレジストインクの中で液状の
フォトソルダーレジストインク(一般に液状フォトソル
ダーレジストインクと称される)としては、特公昭56
−40329号公報に、エポキシ樹脂に不飽和モノカル
ボン酸を反応させると共に多塩基酸無水物を付加してな
る紫外線硬化性樹脂を必須成分とする組成物が示されて
いる。また、特開昭61−243869号公報には、ノ
ボラック型エポキシアクリレートに多塩基酸無水物を付
加してなる希アルカリ溶液に可溶な紫外線硬化性樹脂、
光重合開始剤、希釈剤及びエポキシ化合物からなる熱硬
化性成分を含有する希アルカリ溶液で現像可能な液状フ
ォトソルダーレジストインクが開示されている。
【0004】これらの紫外線硬化性樹脂とエポキシ化合
物とを配合したレジストインクは、紫外線による硬化後
に加熱硬化させることにより、最終的に良好な物性のソ
ルダーレジストが得られるため、特に産業用及び民生用
でも高品位を要求されるプリント配線板の製造に使用さ
れている。このレジストインクの場合、用いられる紫外
線硬化性樹脂には上記の如く多塩基酸無水物によりソル
ダーレジストインクを希アルカリ溶液で現像可能とする
に十分な量のカルボキシル基が導入されているが、この
インク中に同時に配合される熱硬化性エポキシ化合物
は、加熱によりエポキシ基が重合し、またソルダーレジ
スト中の紫外線硬化性樹脂等からくるカルボキシル基を
封鎖し、併せてソルダーレジストの架橋密度を向上させ
ることで最終的に形成されるソルダーレジストを熱的、
化学的に安定させ、はんだ耐熱性、耐薬品性、耐電蝕性
及び耐金めっき性等を向上させる効果を有する。
【0005】上記レジストインクを使用してプリント配
線板製造用基板上にソルダーレジストパターンを形成す
るためには、通常、以下の方法が採られる。例えば、予
め導体パターンの形成されたプリント配線板製造用基板
上等にレジストインクを浸漬法、スプレー、スピンコー
ター、ロールコーター、カーテンコーター又はスクリー
ン印刷等により塗布した後、希釈剤たる有機溶剤を揮散
させるために例えば60〜120℃でプリキュアを行な
う。次にパターンを描いたネガマスクを乾燥した塗膜表
面に直接又は間接的に当てがい、ケミカルランプ、低圧
水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセ
ノンランプ又はメタルハライドランプ等を用いて紫外線
を照射した後、現像により露光硬化された乾燥塗膜のパ
ターンを形成し、さらに例えば120〜180℃で30
分程度の加熱によりエポキシ化合物を硬化させることで
レジストの被膜強度、硬度及び耐薬品性等を向上させる
のである。
【0006】この方法において、プリキュアは、塗布さ
れたレジストインク層を非粘着性のものにすると共にネ
ガマスクの脱着を可能とし、さらにはその汚損防止等を
図るために有用な工程である。しかし、上記レジストイ
ンク中にエポキシ化合物を配合した場合、それと紫外線
硬化性樹脂中に存在するカルボキシル基等との反応によ
る熱硬化がプリキュア条件下においても起こるため、現
像工程での現像不良及び解像性不良等を生じ易い。特に
エポキシ化合物として汎用の溶剤可溶性エポキシ化合物
を用いた場合はこの傾向が著しく、許容されるプリキュ
ア条件は温度及び時間共に穏やかな範囲であり、通例8
0℃で20分以下、特別な場合でも80℃で30分程度
以下であった(以下、許容されるプリキュア条件の幅を
「プリキュア許容幅」と称する)。
【0007】この現象が生じるのは、上記レジストイン
クにおいては紫外線硬化性樹脂と溶剤可溶性エポキシ樹
脂の相溶性が良く、両者が乾燥塗膜形成過程及び形成さ
れた乾燥塗膜中において均質な混合状態にあることか
ら、カルボキシル基とエポキシ基との反応が容易に起こ
ることによるものと推定される。また、この様な混合状
態の均質性から、溶剤可溶性エポキシ樹脂の配合量を多
くすると紫外線硬化性を有する成分が希釈され、その結
果として感度不良を生じる傾向にある。さらに、上記の
ように緩やかなプリキュア条件を採る場合、希釈溶剤が
乾燥塗膜中に残存し易く、そのためにパターンマスクの
汚損を生じたり、乾燥塗膜表面からのパターンマスクの
剥離が困難となったりするおそれがある。これは、プリ
キュア後のレジストインク層の非粘着性は、上記レジス
トインクの乾燥性及び乾燥後に基板上に残存するレジス
トインク成分、即ち、紫外線硬化性樹脂及びエポキシ化
合物等の混合体からなる塗膜の指触乾燥性(指で塗膜に
ふれたときの表面粘着性)に依存するからである。
【0008】また、実際のプリント配線板の製造におい
ては、作業上の必要から、液状フォトソルダーレジスト
インクを塗布しプリキュアした状態でプリント配線板製
造用基板を一時保存しておき、翌日或は数日後に露光工
程にかける場合もあるが、上記レジストインクによる場
合は、室温においてもある程度エポキシ化合物による硬
化が進行するため、長時間の保存により現像不良及び解
像性低下が起こり易い。
【0009】上記問題を解決するものとしては、特開平
1−141904号、特開平3−250012号及び特
開平4−217252号の各公報に、ビスフェノールA
型エポキシアクリレートに酸無水物を付加してなる紫外
線硬化性樹脂、ノボラック型エポキシアクリレートに酸
無水物を付加してなる紫外線硬化性樹脂等にエポキシ化
合物としてトリグリシジルイソシアヌレート等の希釈剤
に難溶な微粉状のものを配合した希アルカリ溶液で現像
可能な液状フォトソルダーレジストインクが開示されて
いる。
【0010】このレジストインクにおいて、希釈剤難溶
性の微粉状エポキシ化合物はプリキュア時には被膜中に
固体として不均一に存在しており、紫外線硬化性樹脂と
の間で絡みが少なく、該樹脂中に存在するカルボキシル
基との接触が小さいため硬化反応が進みにくい。加え
て、プリキュア後においては被膜中の紫外線硬化性成分
が不均一に存在するエポキシ化合物の微粒子以外の部分
に高濃度に保たれるため、紫外線露光時の感度の低下の
問題も少ない。一方、ポストベーク(最終的な熱硬化)
時に該エポキシ化合物の融点以上の温度にすればソルダ
ーレジストの被膜強度、硬度及び耐薬品性等の向上が可
能になるという利点を有する。
【0011】上記利点から、希釈剤難溶性の微粉状エポ
キシ化合物が用いられるが、この場合、プリキュア後の
塗膜の熱硬化性は微粉状エポキシ化合物の粒子径によっ
て支配される。たとえ加熱によって微粉状エポキシ化合
物が溶融したとしても、乾燥塗膜中で紫外線硬化性樹脂
等と完全に均一な状態となることは困難であり、エポキ
シ化合物と紫外線硬化性樹脂等との境界面が明確である
ことが避けられない等の問題がある。そこで、希釈剤難
溶性の微粉状エポキシ化合物の粒子径をできるだけ小さ
くすべく各種方法が採られているが、これら物理的粉砕
で得られる微粉末の粒子径には限界がある。
【0012】例えば特開平6−95384号公報には、
紫外線硬化性樹脂と、常温固体の希釈剤難溶性エポキシ
化合物としてトリグリシジルイソシアヌレートを用いた
ものが開示されている。ここでは、露光時の感度向上及
びポストベーク時により速やかに熱硬化反応を進行させ
てレジスト被膜の耐性及び信頼性の向上を図るために特
定の分散方法を採用すると共に希釈剤難溶性のエポキシ
化合物を著しく細かくすることが必要であり、その実施
例においてはトリグリシジルイソシアヌレートをロール
ミル等で粉砕するだけでは効果が不十分であると指摘さ
れている。したがって、希釈剤難溶性の微粉状エポキシ
化合物を使用する限りにおいては、プリキュア許容幅は
確保できても耐熱性及び耐電蝕性等のレジストの被膜物
性向上には一定の限界があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、プリ
キュア許容幅が広く長期保存が可能であり、プリキュア
後の塗膜の指触乾燥性が良好で、また優れた解像性及び
感度を有するフォトソルダーレジストインクを得ること
ができるエポキシ樹脂を提供することにある。また、本
発明の他の課題は、使用時においては、プリキュア許容
幅が広く長期保存が可能であり、プリキュア後の塗膜の
指触乾燥性が良好で、また優れた解像性及び感度を有
し、さらに基板との密着性に優れると共に、優れた耐薬
品性、耐電蝕性及び電気特性並びに特に優れたはんだ耐
熱性及び耐金めっき性等を有するソルダーレジストを形
成することができる希アルカリ溶液で現像可能なフォト
ソルダーレジストインクを提供することにある。
【0014】さらに、本発明の他の課題は、上記フォト
ソルダーレジストインクを用いて製造される優れた物性
を有するプリント配線板、つまりソルダーレジストと基
板との密着性に優れ、また優れた耐薬品性、耐電蝕性及
び電気特性並びに特に優れたはんだ耐熱性及び耐金めっ
き性等を有するプリント配線板及びその製造方法を提供
することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のエポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のイソシアネー
ト基を有する化合物にてノボラック型エポキシ樹脂を鎖
延長して成ることを特徴とするものである。上記ノボラ
ック型エポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型
エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂ま
たはビスフェノールA−ノボラック型エポキシ樹脂を用
いることができる。
【0016】また本発明の請求項3に記載のエポキシ樹
脂組成物は、 A.請求項1又は2に記載の鎖延長したエポキシ樹脂、 B.(a)エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体
40〜100モル%と(b)これと共重合可能な他のエ
チレン性不飽和単量体0〜60モル%とからなる重合体
に、該重合体の1エポキシ当量当たり0.7〜1.2化
学当量のカルボキシル基を1個のみ有するエチレン性不
飽和単量体、及び飽和又は不飽和の多塩基酸無水物を反
応させて得られる紫外線硬化性樹脂を含んで成ることを
特徴とするものである。
【0017】また本発明の請求項4に記載のフォトソル
ダーレジストインクは、請求項3に記載のエポキシ樹脂
組成物に、 C.光重合開始剤及び D.希釈剤 を配合して成ることを特徴とするものである。
【0018】上記B.紫外線硬化性樹脂における(a)
エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体としては、
グリシジル(メタ)アクリレートを含むものを用いるこ
とができる。本発明の請求項6に記載のプリント配線板
は、請求項4又は5に記載のフォトソルダーレジストイ
ンクを硬化させてプリント配線板製造用基板1の表面に
ソルダーレジスト6を形成して成ることを特徴とするも
のである。
【0019】また本発明の請求項7に記載のプリント配
線板の製造方法は、請求項4又は5に記載のフォトソル
ダーレジストインクをプリント配線板製造用基板1の表
面に塗布し、このフォトソルダーレジストインクをプリ
キュアで乾燥させた後、所望のパターンに露光して現像
し、その後フォトソルダーレジストインクを硬化させて
ソルダーレジスト6を形成することを特徴とするもので
ある。
【0020】
【発明の実施の形態】
<A.鎖延長したエポキシ樹脂について>本発明の鎖延
長したエポキシ樹脂は、ノボラック型エポキシ樹脂を、
1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物
にて鎖延長したものである。1分子中に2個以上のイソ
シアネート基を有する化合物としては、例えば、2,4
−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、トルイ
ジンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリ
メチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート、トリフェニルメタン
トリイソシアネート、及びポリメチレンポリフェニルポ
リイソシアネート等が挙げられ、これらの内から少なく
とも1種以上を選択して使用することができる。特に、
トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート等が好ましい。
【0021】さらに、ノボラック型エポキシ樹脂として
は、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA
−ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらの内
から少なくとも1種以上を選択して使用することができ
る。上記のノボラック型エポキシ樹脂は、得られる鎖延
長したエポキシ樹脂A.のエポキシ当量が低くかつ大き
な分子量が得られるため、ポストベーク時に十分な硬化
が可能であり好適である。
【0022】本発明の鎖延長したエポキシ樹脂は、上記
の1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合
物を上記のノボラック型エポキシ樹脂に反応させて鎖延
長することにより得られる。具体的には、例えばノボラ
ック型エポキシ樹脂に対して上記1分子中に2個以上の
イソシアネート基を有する化合物0.1〜15重量%、
好ましくは0.2〜10重量%を、常法により、触媒と
して例えばジブチルスズジラウレート等の有機スズ化合
物若しくはベンジルジメチルアミン等の第3級アミン類
等を加えてまたは加えずに20〜120℃の反応温度で
反応させることによって得られる。
【0023】ここで、上記イソシアネート化合物が0.
1重量%以下の場合は鎖延長の効果が得られず、15重
量%以上の場合は分子量が大きくなり過ぎたりイソシア
ネート基の残存等によりインクの保存安定性が低下した
りして好ましくない。なお、これらの反応については、
上記ノボラック型エポキシ樹脂中の官能基であって、イ
ソシアネート基と反応可能なもの、例えば水酸基等に対
してイソシアネート化合物を反応させて生成物を得たも
のと推定できる。上記原料ノボラック型エポキシ樹脂に
含有される水酸基としては、例えばそのエポキシ基から
誘導される副生のグリコール基、または二級水酸基等が
挙げられるが、これらに限定されるものではなく、イソ
シアネート基と反応する基を有していれば、鎖延長した
エポキシ樹脂の原料として使用可能である。なお、一般
的にいえば、工業用グレードのノボラック型エポキシ樹
脂は上記の副生グリコール基若しくは二級水酸基等の基
を有している。
【0024】また、これらの反応は、ノボラック型エポ
キシ樹脂の水酸基等の官能基に対して、好ましくはイソ
シアネート基0.05〜1.5化学当量、さらに好まし
くは1.0化学当量以下となる比でおこなわせる。イソ
シアネート基が過剰の場合には反応後、溶剤等の水酸基
含有化合物にて未反応イソシアネート基を消費すること
が好ましい。
【0025】上記のようにイソシアネート化合物で架
橋、鎖延長したエポキシ樹脂は、ノボラック型エポキシ
樹脂とイソシアネート化合物の比率によりその重量平均
分子量を自由に調整でき、これらの条件を選定すること
により、常温で粘着性のない固体とすることができる。
また、この場合、ノボラック型エポキシ樹脂は少なくと
も1種を選択して使用すればよく、イソシアネート化合
物についても少なくとも1種を選択して使用すればよ
い。
【0026】本発明のレジストインクにおいては、上述
の鎖延長したエポキシ樹脂を成分A.として用いること
により、プリキュア後の指触乾燥性等の優れた皮膜特性
が得られると共に良好なプリキュア許容幅が得られる効
果を有する。鎖延長したエポキシ樹脂A.は、通常の場
合、あらかじめ一部架橋構造を有しているが、ポストベ
ーク工程において、さらにエポキシ基が重合し、あるい
はエポキシ基がレジストインク(紫外線硬化性樹脂)成
分中のカルボキシル基を封鎖することにより、ソルダー
レジストの架橋密度を高くして最終的に形成されるソル
ダーレジストを熱的、化学的に安定にし、はんだ耐熱
性、耐薬品性、耐電蝕性及び耐金めっき性等を向上させ
る効果を有する。
【0027】ところで、従来においては、前述のよう
に、レジストインク中に従来のエポキシ化合物を配合し
た場合に、それと紫外線硬化性樹脂中に存在するカルボ
キシル基との反応による熱硬化がプリキュア条件下にお
いても起こるため、現像工程での現像不良及び解像性不
良等を生じ易く、特に紫外線硬化性樹脂及び希釈剤等と
相溶性の良い希釈剤可溶性エポキシ化合物を使用した場
合にこの問題は大きいとされており、希釈剤難溶性の微
粉状エポキシ化合物を使用するのもこれを回避するため
であった。
【0028】しかしながら、本発明のレジストインクに
おいて熱硬化性成分として配合される鎖延長したエポキ
シ樹脂A.は、インク中で紫外線硬化性樹脂及び希釈剤
等と相溶し、また乾燥塗膜中ではカルボキシル基を有す
る紫外線硬化性樹脂成分と相溶性良好であるにもかかわ
らず、プリキュア条件下においての熱硬化による現像性
及び解像性不良の問題が生じず、逆に良好な現像性、解
像性及びプリキュア許容幅を示す。この詳細な理由は明
らかではないが、上記レジストインクの乾燥塗膜中で
は、カルボキシル基を有する紫外線硬化性樹脂成分と鎖
延長したエポキシ樹脂A.は見かけ上は相溶性良好また
はわずかに濁りを生じる程度の相溶可能な状態である
が、微細なレベルでは非相溶性を呈し、プリキュア条件
下においては相互に反応するのが困難な程度に、各成分
が明確な相分離状態にあるためであるとの一応の推定が
可能である。
【0029】上記理由により、本発明のレジストインク
は、その粒子径が物理的粉砕方法により制約を受ける希
釈剤難溶性の微粉状エポキシ化合物を用いた場合よりは
るかに微細なレベルでの相分離状態にあることから、プ
リキュア後のポストベーク工程において鎖延長したエポ
キシ樹脂のA.の熱硬化によるソルダーレジストの被膜
強度、硬度、耐薬品性、耐金めっき性及び耐電蝕性等の
向上の目的が粒子径の制約を受けることなく十分に達成
され、かつ鎖延長したエポキシ樹脂A.自体があらかじ
め架橋構造を一部有していることと併せて特に耐金めっ
き性及びはんだ耐熱性においてその効果が顕著である。
【0030】レジストインク中における鎖延長したエポ
キシ樹脂A.の配合量は、上記作用をより効果的に生起
させるために、同時に配合される希釈剤中の有機溶剤を
除外したインク成分全量に対して0.1〜50重量%で
あることが望ましく、特に0.1〜30重量%の範囲に
おいて最適な効果を得られる。鎖延長したエポキシ樹脂
の配合量がインク成分全量に対して0.1重量%未満で
あると、熱硬化するエポキシ化合物の量が少なくなっ
て、ソルダーレジストの被膜強度、硬度、耐薬品性、耐
金めっき性及び耐電蝕性等の向上を達成することができ
にくく、また鎖延長したエポキシ樹脂の配合量がインク
成分全量に対して50重量%を超えると、紫外線硬化性
樹脂の量が少なくなってソルダーレジストインクの良好
な現像性や解像性を得ることができにくくなる。
【0031】なお、上記効果を保持し得る範囲(エポキ
シ樹脂の全量に対して50重量%以下)で、その他のエ
ポキシ化合物を鎖延長したエポキシ樹脂A.と共に使用
することは可能である。このようなエポキシ化合物とし
て、例えば、溶剤難溶性エポキシ化合物、汎用の溶剤可
溶性エポキシ化合物が挙げられ、例えばトリグリシジル
イソシアヌレート、YX 4000(油化シェルエポキ
シ社製)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビス
フェノールA−ノボラック型エポキシ樹脂、N−グリシ
ジル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂(例えばダイ
セル化学社製「EHPE−3150」)等、1分子中に
2個以上のエポキシ基を有するものが挙げられる。
【0032】<B.紫外線硬化性樹脂について>本発明
に使用する紫外線硬化性樹脂成分は、(a)エポキシ基
を有するエチレン性不飽和単量体40〜100モル%と
(b)これと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体
0〜60モル%とからなる重合体に、該重合体の1エポ
キシ当量当たり0.7〜1.2化学当量のカルボキシル
基を1個のみ有するエチレン性不飽和単量体、及び飽和
又は不飽和の多塩基酸無水物を反応させて得られるもの
である。
【0033】(a)成分のエポキシ基を有するエチレン
性不飽和単量体は、上記重合体にエポキシ基を導入する
と共に、これにカルボキシル基を1個のみ有するエチレ
ン性不飽和単量体を付加することで重合体にエチレン性
不飽和二重結合による光硬化性を付与することを目的と
して配合される。したがって、紫外線硬化性樹脂の光硬
化性は重合体の重合単位であるエチレン性不飽和単量体
全量中でのエポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体
の含有率に直接支配されることになる。上記重合体の重
合単位におけるエポキシ基を有するエチレン性不飽和単
量体は、エチレン性不飽和単量体全量に対して40〜1
00モル%の範囲であることが必要である。これが40
モル%より少ない場合は光硬化性が不十分であり、露光
工程及び現像工程において感度不足及び解像性不良を生
じ、また最終的に形成されるソルダーレジストにおいて
ははんだ耐熱性等の物性が不十分となる。
【0034】上記(a)成分としては、例えばグリシジ
ル(メタ)アクリレート、(3,4−エポキシシクロへ
キシル)メチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アク
リル酸のエポキシシクロへキシル誘導体や(メタ)アク
リル酸の脂環エポキシ誘導体等を挙げることができる。
その中でも、その最も汎用されている点からグリシジル
(メタ)アクリレートが好ましい。
【0035】また、(a)成分の配合量の特に好ましい
範囲は60〜100モル%であり、この範囲では特に優
れたはんだ耐熱性及び耐電蝕性を示す。(b)成分は上
記(a)成分と共重合可能なエチレン性不飽和単量体で
あればよく、光硬化性の調整及び硬化膜物性の調整のた
めに必要に応じて併用され、その配合量は0〜60モル
%である。この成分としては、例えば、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−
デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アク
リレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ミリスチル
(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、
ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート
等の直鎖、分岐或は脂環族(但し、環中に一部不飽和結
合を有してもよい)の(メタ)アクリル酸エステル、及
びヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエ
チル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)ア
クリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、メトキシジエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート等のエチレングリコールエステル系(メタ)ア
クリレート、及び同様なプロピレングリコール系(メ
タ)アクリレート、ブチレングリコール系モノ(メタ)
アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート
等、及びベンジル(メタ)アクリレート等の芳香族系の
(メタ)アクリレート、及び(メタ)アクリルアミド、
N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メ
タ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)ア
クリルアミド、N−tert−オクチル(メタ)アクリ
ルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド等の(メ
タ)アクリルアミド系化合物、及びビニルピロリドン、
(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルエーテル等が挙げられ、これ
らは単独で又は組み合わせて用いることができる。それ
らの中でも、直鎖又は分岐の脂肪族、或いは脂環族(但
し、環中に一部不飽和結合を有してもよい)の(メタ)
アクリル酸エステル、ヒドロキシアルキル(メタ)アク
リレート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、
グリセロールモノ(メタ)アクリレートが、紫外線硬化
性樹脂の被膜の硬度及び油性の調節並びに最終的に形成
されるレジストの硬度の調節が容易である等の点で特に
好適である。
【0036】上記重合体は、公知の重合方法、例えば溶
液重合やエマルジョン重合等により得られる。溶液重合
を用いる場合について説明すれば、例えば、上記(a)
成分と必要に応じて(b)成分とからなるエチレン性不
飽和単量体混合物を、適当な有機溶剤中で重合開始剤を
添加して、窒素気流下に加熱攪拌する方法や有機溶剤及
びエチレン性不飽和単量体等を還流条件下で重合させる
方法等により重合させる。
【0037】上記有機溶剤として、例えばメチルエチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、及びトルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類、及び酢酸エチル、
酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブ
アセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート等の酢酸エ
ステル類、及びジアルキルグリコールエーテル類等が挙
げられ、これらは単独で又は混合して用いることができ
る。
【0038】上記重合のための重合開始剤としては、例
えば、ハイドロパーオキサイド類のジイソプロピルベン
ゼンハイドロパーオキサイド、キュメンハイドロパーオ
キサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、
及びジアルキルパーオキサイド類のジクミルパーオキサ
イド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブ
チルパーオキシ)−ヘキサン、1,3−ビス−(ter
t−ブチルパーオキシイソプロピル)−ベンゼン、te
rt−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブ
チルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−
(tert−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3、及び
ジアシルパーオキサイド類のイソブチリルパーオキサイ
ド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウ
ロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ア
セチルパーオキサイド、及びケトンパーオキサイド類の
メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブチル
ケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、アセチルアセトンパーオキサイド、及びアルキルパ
ーエステル類のtert−ブチルパーオキシビバレー
ト、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エート、tert−ブチルパーオキシ−3,5,5−ト
リメチルヘキサエート、tert−ブチルパーオキシア
セテート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、
及びパーオキシジカーボネート類のジイソプロピルパー
オキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオ
キシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカー
ボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネー
ト、及びアゾ化合物類としてアゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2’−アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスシア
ノバレロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキセ
ン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス{2−
メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンア
ミド}等が挙げられる。また、上記重合開始剤としてレ
ドックス系の開始剤を使用してもよい。
【0039】上記重合体の分子量は、これを用いて得ら
れる紫外線硬化性樹脂の所要分子量に対応した範囲にあ
ることが求められる。なお、上記分子量の調節のために
公知の連鎖移動剤等を用いて重合を行ってもよい。上記
重合体に付加されるカルボキシル基を1個のみ有するエ
チレン性不飽和単量体の配合量は、該重合体の1エポキ
シ当量に対して0.7〜1.2化学当量であることが必
要である。上記配合量が0.7化学当量に満たないと紫
外線硬化性樹脂中にエポキシ基が多く残り過ぎて、プリ
キュア時の硬化により露光後の現像性の低下が生じ易
く、またこれが1.2化学当量を越えると未反応のカル
ボキシル基を1個のみ有するエチレン性不飽和単量体の
残存が問題となる。カルボキシル基を1個のみ有するエ
チレン性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸、
クロトン酸及び桂皮酸等が挙げられこれらの内で少なく
とも1種を選択して用いることができるが、特に(メ
タ)アクリル酸により導入されたエチレン性不飽和基の
光反応性に優れているので、不飽和モノカルボン酸とし
ては(メタ)アクリル酸を用いるのが好ましい。
【0040】また、飽和又は不飽和多塩基酸無水物とし
ては、例えば、無水コハク酸、無水メチルコハク酸、無
水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタル酸、無
水イタコン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、3−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、4−メチル
テトラヒドロ無水フタル酸、3−エチルテトラヒドロ無
水フタル酸、4−エチルテトラヒドロ無水フタル酸、3
−プロピルテトラヒドロ無水フタル酸、4−プロピルテ
トラヒドロ無水フタル酸、3−ブチルテトラヒドロ無水
フタル酸、4−ブチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロ無水フ
タル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3−エ
チルヘキサヒドロ無水フタル酸、4−エチルヘキサヒド
ロ無水フタル酸、3−プロピルヘキサヒドロ無水フタル
酸、4−プロピルヘキサヒドロ無水フタル酸、3−ブチ
ルヘキサヒドロ無水フタル酸及び4−ブチルヘキサヒド
ロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸等の二塩基酸無
水物、及び無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、
無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、メチルシクロヘ
キセンテトラカルボン酸無水物等の三塩基酸以上の酸無
水物が挙げられる。
【0041】上記酸無水物は、紫外線硬化性樹脂に酸価
を与え、例えば苛性ソーダ、苛性カリ、メタケイ酸ソー
ダ等の無機の塩基性物質あるいはアルキルアミン、アル
カノールアミン等の有機の塩基性物質の水溶液、親水性
溶媒溶液若しくはこれらの混合溶媒溶液等、すなわちア
ルカリ溶液或いは希アルカリ溶液による再分散、再溶解
性をもたせることを主たる目的として配合される。その
配合量は、該紫外線硬化性樹脂の酸価が25〜150の
範囲になるように選択することが好ましい。酸価が25
より少ないと現像性不良となり、またこれが150より
大きいと、熱硬化後のレジスト中の残存カルボキシル基
に起因して電気特性、耐電蝕性及び耐水性等の低下の問
題を生じ、これらはソルダーレジストとして無視し得な
い欠点となる。なお、特に酸価が40〜100である場
合に最適な効果が得られる。
【0042】上記のカルボキシル基を1個のみ有するエ
チレン性不飽和単量体、及び飽和又は不飽和の多塩基酸
無水物の付加反応は、公知の方法を用いて行うことがで
きる。例えば、(メタ)アクリル酸の付加反応は、上記
重合体の溶剤溶液に、ハイドロキノン、ハイドロキノン
モノメチルエーテル等の熱重合禁止剤、及びベンジルジ
メチルアミン、トリエチルアミン等の第3級アミン類、
及びトリメチルベンジルアンモニウムクロライド、メチ
ルトリエチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモ
ニウム塩類、或はさらにトリフェニルスチビン等の触媒
を使用し、常法により、好ましくは60〜150℃、特
に好ましくは80〜120℃の反応温度で反応させれば
よい。飽和又は不飽和多塩基酸無水物の付加反応も、上
記と同様の方法で行うことができる。
【0043】上記紫外線硬化性樹脂の重量平均分子量は
3000〜100000であることが望ましい。すなわ
ち、本発明の目的の一つである高感度かつ高解像性を達
成するためには紫外線硬化性樹脂の希アルカリ溶液に対
する溶解性が露光によりシャープに変化することが必要
であるが、上記紫外線硬化性樹脂において、平均分子量
が100000より大きいものを用いた場合、レジスト
インクは極めて低い露光量においても希アルカリ溶液に
対する溶解性が低下する反面、未露光の状態でもアルカ
リ水溶液に対する溶解性の余裕がなく、露光時には貼付
されたネガマスクの境界部分における僅かな光の漏れに
よる硬化によっても現像時の除去性が低下する。したが
って、この場合は、露光による溶解性変化のシャープさ
に欠け、見かけ上は感度が高いにもかかわらず解像性は
不十分なものとなり易い。一方、重量平均分子量が30
00より小さい場合は感度が不足し易い。前述のグリシ
ジル(メタ)アクリレートの配合量との組み合わせでい
えば、紫外線硬化性樹脂の重量平均分子量が5000〜
30000であり、かつグリシジル(メタ)アクリレー
トがエチレン性不飽和単量体全量に対して60〜100
モル%の範囲にある場合に、高感度と高解像性を併せ持
った最適な効果が得られる。
【0044】本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記鎖延
長したエポキシ樹脂Aと紫外線硬化性樹脂Bとを公知の
方法で混合することによって調製される。この場合、鎖
延長したエポキシ樹脂Aが10〜90重量%、紫外線硬
化性樹脂Bが10〜90重量%の配合割合で調製するこ
とができる。本発明のエポキシ樹脂組成物は、熱による
後硬化処理を加えないことにより、エッチングレジスト
インクとしても使用することができる。また、本発明の
エポキシ樹脂組成物は、カラーフィルター保護皮膜の形
成用として、また、例えばアゾレーキ系、不溶性アゾ系
またはフタロシアニン系等の有機顔料、並びにミロリブ
ルー、酸化鉄、コバルト系統の無機顔料及び油溶性染
料、塩基性染料、分散染料等の適当な顔料または染料を
着色剤として選択することにより、カラーフィルター画
素子形成用組成物として用いることができる。さらに、
本発明のエポキシ樹脂組成物は、ホログラム製造、光三
次元造形用及びマイクロモータのフラットコイル等の製
造用、或いはマイクロマシン部材若しくはマイクロマシ
ン製造等のための感光性樹脂組成物としても使用するこ
とができる。
【0045】また本発明に使用する紫外線硬化性樹脂B
は、各々単独で或いは併せて用いることができるが、レ
ジストインクとして使用する場合は、その合計配合量
は、インクの良好な感度及び作業特性並びに最終的に形
成されるレジストの良好な物性を確保するために、同時
に配合される希釈剤中の有機溶剤を除外したレジストイ
ンク成分全量に対し10〜80重量%であることが望ま
しい。紫外線硬化性樹脂の配合量がレジストインク成分
全量に対して10重量%未満であれば、紫外線硬化性樹
脂の量が少な過ぎてソルダーレジストインクの良好な現
像性や解像性を得ることができにくくなり、また紫外線
硬化性樹脂の配合量が80重量%を超えると、熱硬化す
るエポキシ化合物の量が少なくなって、ソルダーレジス
トの被膜強度、硬度、耐薬品性、耐金めっき性及び耐電
蝕性等の向上を達成することができなにくくなる。
【0046】<C.光重合開始剤について>上記紫外線
硬化性樹脂Bの反応を開始させる光重合開始剤として
は、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、
ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエ
ーテル等のベンゾインとそのアルキルエーテル類、及び
アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルア
セトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセ
トフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のアセトフェ
ノン類、及び2−メチルアントラキノン、2−アミルア
ントラキノン等のアントラキノン類、及び2,4−ジメ
チルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサント
ン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピ
ルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキ
サントン等のチオキサントン類、及びアセトフェノンジ
メチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケター
ル類、及びベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メ
トキシベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ−
(tert−ブチルペルオキシルカルボニル)ベンゾフ
ェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスル
フィド等のベンゾフェノン類又はキサントン類、及び2
−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−
モルフォリノ−プロパン−1−オン、2−ベンゾイル−
2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニ
ル)−ブタノン−1、4,4’−ビス−ジエチルアミノ
ベンゾフェノン等の窒素原子を含むもの、及び2,4,
6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシ
ド等が挙げられ、これらは安息香酸系又はp−ジメチル
アミノ安息香酸エチルエステル、p−ジメチルアミノ安
息香酸イソアミルエステル、2−ジメチルアミノエチル
ベンゾエート等の第三級アミン系等の公知の光重合促進
剤及び増感剤等と併用しても良い。これらの光重合開始
剤は各々単独で又は適宜互いに組み合わせて配合され
る。
【0047】なお、例えばイミダゾリル2量体とアミノ
フェニル基を持つ環状ケトン、多環キノンと3級アミン
又はメロシアニンとトリアジン誘導体の組み合わせ、カ
チオン染料のボレート錯体等の光開始剤、増感剤等を適
宜選択し、本発明のレジストインクを可視光又は近赤外
線硬化性のものとすることができるが、紫外線硬化性を
有する限りにおいてこれらを用いたものも含まれる。上
記光開始剤等は可視光、近赤外線を用いるレーザ露光法
等に特に有用である。
【0048】レジストインク中における光重合開始剤の
配合量は、光硬化性と得られるレジストの物性の良好な
バランスを得るために、同時に配合される希釈剤中の有
機溶剤を除外したインク成分全量に対して0.1〜30
重量%であることが望ましい。光重合開始剤の配合量が
0.1重量%未満であると、紫外線硬化性樹脂の重合を
十分におこなえず、耐薬品性や耐熱性の低下をまねき、
また光重合開始剤の配合量が30重量%を超えると、反
応に寄与しない不要な光重合開始剤が多くなって無駄に
なる。
【0049】<D.希釈剤について>希釈剤としては、
光重合性単量体又は有機溶剤を単独で又は併せて使用す
ることができる。上記光重合性単量体として、例えば、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロ
リドン、(メタ)アクリロイルモルフォリン、メトキシ
テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メト
キシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、N,N
−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ
プロピル(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アク
リレート、等の水溶性または親水性単量体、及びジエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)
アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリ
レート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)
アクリレート、シクロペンタニル(モノ又はジ)(メ
タ)アクリレート、シクロペンテニル(モノ又はジ)
(メタ)アクリレート及び多塩基酸とヒドロキシアルキ
ル(メタ)アクリレートとのモノ−、ジ−、トリ−又は
それ以上のポリエステル等の非水溶性単量体、及びポリ
エステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アク
リレート等の(メタ)アクリレート単量体等が挙げられ
る。上記水溶性、親水性単量体及び非水溶性単量体等の
単量体は各々単独で或いは適宜互いに組み合わせて使用
することができる。
【0050】また、上記有機溶剤としては、例えばエタ
ノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、2−ブ
チルアルコール、ヘキサノール、エチレングリコール等
の直鎖、分岐、2級或いは多価のアルコール類、及びメ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、及
びトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、スワゾー
ルシリーズ(丸善石油社製)、ソルベッソシリーズ(エ
クソン・ケミカル社製)等の石油系芳香族系混合溶剤及
びセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、及
びカルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール
類、及びプロピレングリコールメチルエーテル等のプロ
ピレングリコールアルキルエーテル類、及びジプロピレ
ングリコールメチルエーテル等のポリプロピレングリコ
ールアルキルエーテル類、及び酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテー
ト、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート等の酢酸エステル
類、及びジアルキルグリコールエーテル類等が挙げられ
る。
【0051】上記親水性単量体及び非水溶性単量体等の
光重合性単量体は、重合体成分等を希釈し、塗布し易い
状態にすると共に酸価を調整し、光重合性を与える。ま
た、上記有機溶剤は、重合体成分等を溶解、希釈し、液
状として塗布可能にすると共に乾燥により造膜させる。
上記希釈剤として光重合性単量体等の光重合性を有する
成分はレジストインクに必ずしも配合する必要はない
が、配合する場合におけるその合計量は、希釈剤として
同様に配合されている有機溶剤を除外したインク成分全
量に対して50重量%以下であることが望ましい。これ
を50重量%を越えて配合した場合は乾燥塗膜の表面粘
着性が強くなり過ぎ、パターンを描いたネガマスクを乾
燥した塗膜表面に直接当てがって露光するときにネガマ
スクの汚損等の問題を生じ易い。
【0052】一方、上記光重合性単量体と同様に希釈剤
として用いられる有機溶剤は単独で或いは2種以上の混
合物で配合され、この成分は、プリキュア時に速やかに
揮散し、乾燥塗膜に残存しないように選択する必要があ
る。レジストインク中における有機溶剤の配合量は、イ
ンク成分全量に対して5%以上配合することが望まし
く、これより少ない場合はインクの塗布が困難となり易
い。なお、その好適な配合量は塗布方法により異なるの
で、該塗布方法に応じて適宜調節する必要がある。
【0053】本発明のフォトソルダーレジストインクに
は、上記各成分の他に、例えばカプロラクタム、オキシ
ム、マロン酸エステル等でブロックされたトリレンジイ
ソシアネート、モルホリンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート
系のブロックドイソシアネート、及びn−ブチル化メラ
ミン樹脂、イソブチル化メラミン樹脂、ブチル化尿素樹
脂、ブチル化メラミン尿素共縮合樹脂、ベンゾグアナミ
ン系共縮合樹脂等のアミノ樹脂等の熱硬化成分、及び紫
外線硬化性エポキシアクリレート、例えばビスフェノー
ルA型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラッ
ク型、脂環型エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を付加
したもの、或はこれらにさらに無水マレイン酸、無水コ
ハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ
無水フタル酸等の飽和若しくは不飽和多塩基酸無水物を
付加したもの、無水マレイン酸とその他のエチレン性不
飽和単量体との共重合体にヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレート又はエポキシ基を有する(メタ)アクリレ
ートを反応させて得られる紫外線硬化性重合体及びスチ
レン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体等のエチレン性不飽和化合物の共重合体、或
いはこれらにさらにエポキシ基を有するエチレン性不飽
和単量体を反応させて得られる紫外線硬化性重合体、及
びエポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体を単量体
単位の一つとしたビニル共重合体に、(メタ)アクリル
酸を付加した紫外線硬化性重合体、及びスチレン−マレ
イン酸樹脂、ジアリルフタレート樹脂、フェノキシ樹
脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の高分
子化合物を加えることができる。
【0054】また、上記レジストインクには、必要に応
じて、例えばイミダゾール誘導体、ポリアミン類、グア
ナミン類、3級アミン類、4級アンモニウム塩類、ポリ
フェノール類、多塩基酸無水物等のエポキシ樹脂硬化剤
及び硬化促進剤類、及び硫酸バリウム、酸化珪素、タル
ク、クレー、炭酸カルシウム等の充填剤及び着色剤、及
びシリコンやアクリレート共重合体、フッ素系界面活性
剤等のレベリング剤、及びシランカップリング剤等の密
着性付与剤、アエロジル等のチクソトロピー剤、及びハ
イドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピ
ロガロール、tert−ブチルカテコール、フェノチア
ジン等の重合禁止剤、ハレーション防止剤、難燃剤、消
泡剤、酸化防止剤等の各種添加剤及び分散安定性を向上
させるための界面活性剤や高分子分散剤等をさらに加え
ても良い。
【0055】本発明のレジストインクは、例えば、各配
合成分及び添加剤等を三本ロール、ボールミル、サンド
ミル等を用いる公知の混練方法によって調製される。そ
の場合に、上記A〜Dの成分の内の一部、例えばD成分
の一部及びA成分を予め混合して分散させておき、これ
とは別にB、C及びD成分の一部を予め混合して分散さ
せておき、使用時に本発明のレジストインクの配合組成
になるように混合調製する方法を採っても良い。
【0056】上記のようにして得られた希アルカリ溶液
で現像可能なフォトソルダーレジストインクを用いて常
法によりプリント配線板製造用基板上に所定のソルダー
レジストパターンを形成することによりプリント配線板
を製造することができる。その製造方法は、例えば既述
のように、 (1) 予め表面に導体パターン5が形成されたプリン
ト配線板製造用基板1にフォトソルダーレジストインク
を浸漬法、スプレー法、スピンコーター、ロールコータ
ー、カーテンコーター、スクリーン印刷などの方法で塗
布し、当該基板の表面にフォトソルダーレジストインク
層2を形成する塗布工程;(図7(a)参照) (2) 塗布工程で形成されたフォトソルダーレジスト
インク層2を加熱してプリキュアすることにより、プリ
ント配線板製造用基板1の表面に乾燥塗膜3を形成する
プリキュア工程;(図7(b)参照) (3) プリキュア工程でプリント配線板製造用基板2
の表面に形成された乾燥塗膜3の表面にポリエチレンテ
レフタレート(PET)等で形成されるマスク4を真空
密着などの方法で密着させると共にマスク4側から乾燥
塗膜3に紫外線を照射して、乾燥塗膜3をマスク4のパ
ターンに対応させて選択的に露光する露光工程;(図7
(c)参照) (4) マスク4を乾燥塗膜3から剥離して除去した
後、露光工程後の乾燥塗膜3において、選択的に未露光
となっている部分8をアルカリ溶液を用いて除去し、露
光硬化された乾燥塗膜3のパターンを形成する現像工程
(図7(d)参照)及び (5) 現像工程で形成されたプリント配線板製造用基
板1の表面の乾燥塗膜3のパターンを硬化させてソルダ
ーレジスト6を形成するポストベーク工程(図7(e)
参照)から構成される。
【0057】上記(1)の塗布工程において、フォトソ
ルダーレジストインクの塗布量は、10〜200g/m
2 と設定することができる。また上記(2)のプリキュ
ア工程において、加熱温度は40〜120℃、加熱時間
は5〜90分と設定することができる。また上記(3)
の露光工程において、露光量の好適範囲はレジストイン
クの表面において10〜1000mJ/cm2 である。
10mJ/cm2 より低い場合、光硬化反応の不足によ
りレジストパターンの形成が不十分になりやすい。また
1000mJ/cm2 を超えても、それ以上有効な光硬
化反応を得にくい場合が多い。即ち微細パターンの部分
においては不必要な硬化が起こり解像不良を生じ易くな
り、またガラスエポキシ基材からなる両面プリント配線
板の製造等においては、所謂裏露光の問題が生じ易くな
る。尚、本発明のインクは、厚膜レジストを形成する場
合にも良好な性質を示すが、その中でも特にレジスト膜
厚が200μmを超えるような著しく膜厚の厚いレジス
トを形成するときは、硬化深度を確保するため、露光量
が1000mJ/cm2 を超える方がよい場合がある。
そのようなときは、レジスト膜厚に応じた露光量を選ぶ
ことが好ましい。
【0058】さらに上記(4)の現像工程において、使
用可能なアルカリ溶液は、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸
カリウム水溶液などを例示することができ、これらの濃
度は0.1〜5重量%に設定することができる。また上
記(5)のポストベーク工程において、加熱温度は12
0〜180℃、加熱時間は10〜100分と設定するこ
とができる。
【0059】尚、図7及び上記(1)乃至(5)では片
面プリント配線板の場合について述べたが、上記(1)
乃至(5)の工程をプリント配線板製造用基板1の両方
の表面で同時に進行(上記(3)の露光工程では両面同
時露光機を用いる)させることによって、両面プリント
配線板の製造もおこなうことができる。また例えば厚膜
レジストを形成するときには、上記(1)の塗布工程と
上記(2)のプリキュア(乾燥)工程を数回繰り返すこ
とにより、所定の膜厚の乾燥塗膜3を形成してから上記
(3)乃至(5)の工程をおこなうようにする。
【0060】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、
以下に使用される「部」及び「%」は、特に示さない限
り、全て重量基準である。また、「重量平均分子量」
は、下記測定条件に基づきGPCにより測定されたもの
である。
【0061】各試料を固型分について10mg/mlと
なる様にTHF溶液を調製し、各々インジェクション量
100μlにて測定した。 測定条件 GPC測定装置:昭和電工社製SHODEX SYSTEM 11 カラム :SHODEX KF−800P、KF−005、KF−00 3及びKF−001の4本直列 移動層 :THF 流 量 :1ml/分 カラム温度 :45℃ 検出器 :RI 換 算 :ポリスチレン 〔実施例1〕還流冷却器、温度計、及び攪拌機を取り付
けた四ツ口フラスコに、「エピクロンN−680」(商
品名、大日本インキ化学工業社製のクレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂 エポキシ当量214/GPCのピー
クの内で、最も分子量の大きく、かつ面積が最大である
ピークの重量平均分子量 3200)300部をカルビ
トールアセテート100部に加熱溶解したものに、攪拌
下に2,4−トリレンジイソシアネート8部、ジブチル
スズジラウレート0.04部加え、常法により70〜8
0℃で5時間反応させた。この反応液に「スワゾール1
500」(商品名、、丸善石油化学社製の芳香族系溶
剤)を10部、ジプロピレングリコールモノメチルエー
テル22部を加え、攪拌後に冷却し、エポキシ樹脂70
%溶液(70%エポキシ樹脂(A−1)溶液)を得た。
この溶液の赤外吸収スペクトルは2270cm-1のイソ
シアネート基による吸収が消失しており2,4−トリレ
ンジイソシアネートが定量的に反応したことを確認し
た。
【0062】上記溶液の溶媒を除去して、生成物(エポ
キシ樹脂(A−1))を得た。エポキシ樹脂(A−1)
のGPCチャートを図1に、エポキシ樹脂(A−1)の
赤外線吸収スペクトルを図2に示す。エポキシ樹脂(A
−1)のGPCピーク1の重量平均分子量は16000
であった。なお、GPCの測定は以下の全ての合成例と
も上記の条件で行ない、生成物の赤外線吸収スペクトル
の測定はKBr法にて行った。
【0063】〔実施例2〕エポキシ化合物、エピクロン
N−680の替わりに「エピクロンN−865」(商品
名、大日本インキ化学工業社製のビスフェノールA−ノ
ボラック型エポキシ樹脂/GPCのピークの内で、最も
分子量の大きく、かつ面積が最大であるピークの重量平
均分子量 7500)300部を、また2,4−トリレ
ンジイソシアネートの替わりにイソホロンジイソシアネ
ート10部を用い、さらにスワゾール1500の量を1
1部にした以外は、合成例1と同様の方法により、エポ
キシ樹脂70%溶液(70%エポキシ樹脂(A−2)溶
液)を得た。この溶液の赤外吸収スペクトルは2260
cm-1のイソシアネート基による吸収が消失しておりイ
ソホロンジイソシアネートが定量的に反応したことを確
認した。
【0064】上記溶液の溶媒を除去して、生成物(エポ
キシ樹脂(A−2))を得た。エポキシ樹脂(A−2)
のGPCチャートを図3に、エポキシ樹脂(A−2)の
赤外線吸収スペクトルを図4に示す。エポキシ樹脂(A
−2)のGPCピーク1の重量平均分子量は26000
であった。 〔実施例3〕エポキシ化合物、エピクロンN−680の
替わりに「エピクロンN−770」(商品名、大日本イ
ンキ化学工業社製のフェノールノボラック型エポキシ樹
脂/GPCのピークの内で、最も分子量の大きく、かつ
面積が最大であるピークの重量平均分子量 1000
0)300部を用いた以外は、合成例1と同様の方法に
より、エポキシ樹脂70%溶液(70%エポキシ樹脂
(A−3)溶液)を得た。この溶液の赤外吸収スペクト
ルは2270cm-1のイソシアネート基による吸収が消
失しており2,4−トリレンジイソシアネートが定量的
に反応したことを確認した。
【0065】上記溶液の溶媒を除去して、生成物(エポ
キシ樹脂(A−3))を得た。エポキシ樹脂(A−3)
のGPCチャートを図5に、エポキシ樹脂(A−3)の
赤外線吸収スペクトルを図6に示す。エポキシ樹脂(A
−3)のGPCピーク1の重量平均分子量は27000
であった。 〔合成例1〕還流冷却器、温度計、窒素置換用ガラス管
及び攪拌機を取り付けた四ツ口フラスコに、グリシジル
メタクリレート70部、メチルメタクリレート10部、
tert−ブチルメタクリレート20部、カルビトール
アセテート100部、ラウリルメルカプタン0.3部、
アゾビスイソブチロニトリル3部を加え、窒素気流下に
加熱し、75℃において5時間重合を行ない、50%共
重合体溶液を得た。
【0066】上記50%共重合体溶液に、ハイドロキノ
ン0.05部、アクリル酸37部、ジメチルベンジルア
ミン0.2部を加え、105℃で24時間付加反応を行
い、続いてテトラヒドロ無水フタル酸38部及びカルビ
トールアセテート72部を加えて100℃で3時間反応
させ、重量平均分子量22000の50%紫外線硬化性
樹脂溶液(B−1)を得た。
【0067】〔参考例1〕「エピクロンN−680」
(商品名、大日本インキ化学工業社製のクレゾールノボ
ラックエ型ポキシ樹脂、エポキシ当量 214)214
部をカルビトールアセテート60部に加熱溶解したもの
に、攪拌下にアクリル酸74部、ハイドロキノン0.1
部及びベンジルジメチルアミン0.7部を加え、常法に
より90〜100℃で24時間反応させた。この反応液
にカルビトールアセテート95部を加え、攪拌後に冷却
し、65%エポキシアクリレート溶液を得た。 〔実施例4〕上記実施例1の70%エポキシ樹脂(A−
1)溶液12部と、上記合成例1の50%紫外線硬化性
樹脂溶液(B−1)50部とを攪拌混合し、エポキシ樹
脂組成物を得た。 〔実施例5〕上記実施例2の70%エポキシ樹脂(A−
2)溶液12部と、上記合成例1の50%紫外線硬化性
樹脂溶液(B−1)50部とを攪拌混合し、エポキシ樹
脂組成物を得た。 〔実施例6〕上記実施例3の70%エポキシ樹脂(A−
3)溶液12部と、上記合成例1の50%紫外線硬化性
樹脂溶液(B−1)50部とを攪拌混合し、エポキシ樹
脂組成物を得た。
【0068】〔実施例7乃至10及び比較例1乃至3〕
表1に示す各配合組成(単位は重量部)の配合成分を三
本ロールで混練し、実施例及び比較例の希アルカリ溶液
で現像可能な液状フォトソルダーレジストインクを得
た。
【0069】
【表1】
【0070】(注1)「YX 4000」(商品名)
はエポキシ当量195の油化シェルエポキシ社製エポキ
シ化合物である。 (注2)「TEPIC−S」(商品名) はエポキシ当
量100の日産化学工業社製エポキシ樹脂である。 (注3)「イルガキュアー907」(商品名) はチバ
ガイギー社製光重合開始剤である。 (注4)「カヤキュアーDETX−S」(商品名) は
日本化薬社製光重合開始剤である。 (注5)「モダフロー」(商品名) はモンサント社製
レベリング剤である。
【0071】各レジストインク及びそれにより最終的に
ソルダーレジストの形成されたプリント配線板の各性能
を下記の試験方法で評価し、それらの試験結果を表2に
示した。 〔レジストインクの性能評価〕 −表面粘着性− レジストインクを厚み35μmの銅箔のガラスエポキシ
基材からなる銅張積層板の全面にスクリーン印刷により
塗布し、溶剤を揮発させるために80℃で乾燥時間1
0、20及び30分の各乾燥条件でプリキュアを行い、
膜厚20μmの乾燥塗膜を有する3種類の試験片を各イ
ンクについて作成した。その後、ORCHMW201G
X(オーク製作所製減圧密着型両面露光機)にてパター
ンを描いたマスクを乾燥塗膜面に直接当てがうと共に減
圧密着させ、150mJ/cm2の紫外線を照射した
後、各乾燥条件においてマスクを取り外すときの粘着の
程度を観察した。
【0072】評価方法は次の通りである。 ×:マスクを取り外すことが困難で、無理に剥すとマス
クパターンが毀損した。 △:マスクを取り外した後、乾燥塗膜上にマスクの貼付
痕が認められた。 ○:マスクを容易に取り外すことができ、貼付痕もなか
った。 −プリキュア許容幅(プリキュア時間許容幅)− レジストインクを厚み35μmの銅箔のガラスエポキシ
基材からなる銅張積層板の全面にスクリーン印刷により
塗布し、溶剤を揮発させるために80℃で乾燥時間1
0、20、30、40、50、60、70及び80分の
各乾燥条件でプリキュアを行い、膜厚20μmの乾燥塗
膜を有する8種類の試験片を各インクについて作成し
た。その後、パターンを描いたマスクを乾燥塗膜面に直
接当てがって密着させ、各レジストインクにおける最適
露光量の紫外線を照射し、次に1%炭酸ナトリウム水溶
液を現像液として現像することにより現像性及び露光硬
化された乾燥塗膜のパターンの形成状態を観察した。
【0073】評価方法は次の通りである。 ×:未露光部も現像による除去が困難であり、パターン
形成が不可能であった。 △:未露光部の現像に長時間を要し、また微細なパター
ン部分についてはパターン形成が不可能であった。 ○:未露光部の現像は容易で、シャープなパターンを得
ることができた。 −残存ステップ段− レジストインクを厚み35μmの銅箔のガラスエポキシ
基材からなる銅張積層板の全面にスクリーン印刷により
塗布し、溶剤を揮発させるために80℃で乾燥時間20
分の乾燥条件でプリキュアを行ない、膜厚20μmの乾
燥塗膜を有する試験片を各インクについて作成した。そ
の後、ORC HMW201GX(オーク製作所製減圧
密着型両面露光機)にて、ステップタブレットPHOT
EC21段(日立化成工業社製の露光テスト用マスク)
を乾燥塗膜に直接当てがうと共に減圧密着させ、各々5
0及び150mJ/cm2 の紫外線を照射し、次に1%
炭酸ナトリウム水溶液を現像液として現像することによ
り現像後の残存ステップ段数を求め、露光感度の目安と
した。
【0074】〔プリント配線板の性能評価〕次に、各レ
ジストインクにより製造されるプリント配線板の性能を
確認するため、順次下記(1)から(5)の工程を経る
ことによりテストピースを作成した。 (1)<塗布工程> 液状フォトソルダーレジストイン
クを厚み35μmの銅箔のガラスエポキシ基材からなる
銅張積層板に予めエッチングして導体パターン5を形成
しておいたプリント配線板製造用基板1の全面にスクリ
ーン印刷により塗布し、基板1の表面(上面)にレジス
トインク層2を形成させた。 (2)<プリキュア工程> 塗布工程の後、基板1の表
面のレジストインク層2中の溶剤を揮発させるために8
0℃でプリキュアを20分行ない、膜厚20μmの乾燥
塗膜3を得た。 (3)<露光工程> その後、パターンを描いたマスク
4を乾燥塗膜3の表面に直接当てがうとともに各レジス
トインクにおけていずれも150mJ/cm2 の紫外線
を照射し、基板1の表面の乾燥塗膜3の選択的露光を行
った。 (4)<現像工程> 露光工程後の乾燥塗膜3におい
て、選択的に未露光となっている部分を、濃度1重量%
の炭酸ナトリウム水溶液を現像液として現像することに
より除去し、基板1の表面に露光硬化された乾燥塗膜3
のパターンを形成させた。 (5)<ポストベーク工程> 現像工程で得られた、露
光硬化された乾燥塗膜3のパターンが形成されているプ
リント配線板製造用基板1を150℃で30分間加熱
し、乾燥塗膜3の硬化を行ってソルダーレジスト6を形
成して、テストピースを得た。
【0075】上記工程で得られたテストピースについて
以下の評価を行った。 −解像性− 線幅及び線間が共に40μmの同心円で構成されるマス
クパターンによって形成されるソルダーレジスト6のパ
ターンの形成状態を観察した。評価方法は次の通りであ
る。 ×:パターンが形成されなかった。 △:パターンは一応形成されるものの、その一部が欠落
していた。 ○:シャープなパターンを得ることができた。 −はんだ耐熱性− フラックスとしてLONCO 3355−11(ロンド
ンケミカル社製の水溶性フラックス)を用い、まずテス
トピースにフラックスを塗布し、次いでこれを260℃
の溶融はんだ浴に10秒間浸漬し(浸漬の回数は1回と
5回)、水洗した後、表面白化の程度を観察した。ま
た、クロスカットによるセロハン粘着テープ剥離試験を
JIS D 0202に準拠して行い、密着状態の変化
を観察した。
【0076】表面白化の評価方法は次の通りである。 ×:著しく白化した。 △:僅かに白化が認められた。 ○:異常を生じなかった。 密着性の評価方法は次の通りである。 ×:クロスカット試験をするまでもなく、レジストの膨
れ又は剥離を生じた。 △:テープ剥離時にクロスカット部分に一部剥離を生じ
た。 ○:クロスカット部分の剥離を生じなかった。 −その他の試験項目− 鉛筆硬度をJIS K 5400に準拠して測定し、そ
の他は常法により評価した。
【0077】
【表2】
【0078】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に記載の
発明は、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有す
る化合物にてノボラック型エポキシ樹脂を鎖延長してい
るので、フォトソルダーレジストインク中のカルボキシ
ル基を有する紫外線硬化性樹脂成分と、微細なレベルで
非相溶性を呈し、フォトソルダーレジストインクのプリ
キュア条件下においては紫外線硬化性樹脂成分と反応す
るのが困難な程度に、紫外線硬化性樹脂成分と明確な相
分離状態にすることができ、プリキュア許容幅が広く長
期保存が可能であり、プリキュア後の塗膜の指触乾燥性
が良好で、また優れた解像性及び感度を有するフォトソ
ルダーレジストインクを得ることができるものである。
【0079】また本発明の請求項2に記載の発明は、ノ
ボラック型エポキシ樹脂が、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂また
はビスフェノールA−ノボラック型エポキシ樹脂である
ので、鎖延長したエポキシ樹脂におけるエポキシ化合物
がノボラック型エポキシ樹脂であるので、鎖延長したエ
ポキシ樹脂をエポキシ当量を低くかつ大きな分子量で得
ることができ、ポストベーク時に十分に硬化することが
できるものである。
【0080】また本発明の請求項3に記載の発明は、請
求項1又は2に記載の鎖延長したエポキシ樹脂と、エポ
キシ基を有するエチレン性不飽和単量体40〜100モ
ル%とこれと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体
0〜60モル%とからなる重合体に、該重合体の1エポ
キシ当量当たり0.7〜1.2化学当量のカルボキシル
基を1個のみ有するエチレン性不飽和単量体、及び飽和
又は不飽和の多塩基酸無水物を反応させて得られる紫外
線硬化性樹脂を含んでいるので、プリキュア後の指触乾
燥性良好で、プリキュア許容幅が広いため、プリキュア
後のプリント配線板製造用基板の長期保存が可能であ
り、また優れた解像性及び感度を有するフォトソルダー
レジストインクを調製することができるものである。
【0081】また本発明の請求項4に記載の発明は、請
求項3に記載のエポキシ樹脂組成物に、光重合開始剤及
び、希釈剤を配合しているので、プリキュア後の指触乾
燥性良好で、プリキュア許容幅が広いため、プリキュア
後のプリント配線板製造用基板の長期保存が可能であ
り、また優れた解像性及び感度を有するものである。さ
らに基板との密着性に優れると共に、優れた耐薬品性、
耐電蝕性及び電気特性並びに特に優れたはんだ耐熱性及
び耐金めっき性等を有するソルダーレジストを形成する
ことができるものである。
【0082】また本発明の請求項5に記載の発明は、上
記紫外線硬化性樹脂におけるエポキシ基を有するエチレ
ン性不飽和単量体としては、グリシジル(メタ)アクリ
レートを含んでいるので、最も汎用されているグリシジ
ル(メタ)アクリレートを用いることによって、紫外線
硬化性樹脂を安価で作り易いものとすることができるも
のである。
【0083】また本発明の請求項6に記載の発明は、請
求項4又は5に記載のフォトソルダーレジストインクを
硬化させてプリント配線板製造用基板の表面にソルダー
レジストを形成したので、ソルダーレジストと基板の密
着性を高くすることができると共に、ソルダーレジスト
の耐薬品性、耐電蝕性及び電気特性並びにはんだ耐熱性
及び耐金めっき性等を高くすることができるものであ
る。
【0084】また本発明の請求項7に記載の発明は、請
求項4又は5に記載のフォトソルダーレジストインクを
プリント配線板製造用基板の表面に塗布し、このフォト
ソルダーレジストインクをプリキュアで乾燥させた後、
所望のパターンに露光して現像し、その後フォトソルダ
ーレジストインクを硬化させてソルダーレジストを形成
したので、プリキュア後の指触乾燥性良好で、プリキュ
ア許容幅を広くすることができ、プリキュア後のプリン
ト配線板製造用基板の長期保存が可能となるものであ
る。またソルダーレジストと基板の密着性を高くするこ
とができると共に、ソルダーレジストの耐薬品性、耐電
蝕性及び電気特性並びにはんだ耐熱性及び耐金めっき性
等を高くすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例1で生成したエポキシ樹脂(A−1)の
GPCチャートである。なお、矢印で示したピークがピ
ーク1であり、下部の目盛りはリテンションタイム(単
位:分)を表す。
【図2】合成例1で生成したエポキシ樹脂(A−1)の
赤外線吸収スペクトルのチャートである。
【図3】合成例2で生成したエポキシ樹脂(A−2)の
GPCチャートである。なお、矢印で示したピークがピ
ーク1であり、下部の目盛りはリテンションタイム(単
位:分)を表す。
【図4】合成例2で生成したエポキシ樹脂(A−2)の
赤外線吸収スペクトルのチャートである。
【図5】合成例3で生成したエポキシ樹脂(A−3)の
GPCチャートである。なお、矢印で示したピークがピ
ーク1であり、下部の目盛りはリテンションタイム(単
位:分)を表す。
【図6】合成例3で生成したエポキシ樹脂(A−3)の
赤外線吸収スペクトルのチャートである。
【図7】(a)乃至(e)は本発明のプリント配線板の
製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
1 基板 6 ソルダーレジスト
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 11/02 PTW C09D 11/02 PTW 135/00 PFW 135/00 PFW 163/10 PDY 163/10 PDY H05K 3/28 H05K 3/28 C

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子中に2個以上のイソシアネート基
    を有する化合物にてノボラック型エポキシ樹脂を鎖延長
    して成ることを特徴とするエポキシ樹脂。
  2. 【請求項2】 ノボラック型エポキシ樹脂が、フェノー
    ルノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型
    エポキシ樹脂またはビスフェノールA−ノボラック型エ
    ポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のエ
    ポキシ樹脂。
  3. 【請求項3】 A.請求項1又は2に記載の鎖延長した
    エポキシ樹脂、 B.(a)エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体
    40〜100モル%と(b)これと共重合可能な他のエ
    チレン性不飽和単量体0〜60モル%とからなる重合体
    に、該重合体の1エポキシ当量当たり0.7〜1.2化
    学当量のカルボキシル基を1個のみ有するエチレン性不
    飽和単量体、及び飽和又は不飽和の多塩基酸無水物を反
    応させて得られる紫外線硬化性樹脂、を含んで成ること
    を特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のエポキシ樹脂組成物
    に、 C.光重合開始剤及び D.希釈剤を配合して成ることを特徴とするフォトソル
    ダーレジストインク。
  5. 【請求項5】 B.紫外線硬化性樹脂における(a)エ
    ポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体がグリシジル
    (メタ)アクリレートを含むものであることを特徴とす
    る請求項3に記載のエポキシ樹脂組成物又は請求項4に
    記載のフォトソルダーレジストインク。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5に記載のフォトソルダー
    レジストインクをプリント配線板製造用基板の表面に塗
    布し硬化させてソルダーレジストを形成して成ることを
    特徴とするプリント配線板。
  7. 【請求項7】 請求項4又は5に記載のフォトソルダー
    レジストインクをプリント配線板製造用基板の表面に塗
    布し、このフォトソルダーレジストインクをプリキュア
    で乾燥させた後、所望のパターンに露光して現像し、そ
    の後フォトソルダーレジストインクを硬化させてソルダ
    ーレジストを形成することを特徴とするプリント配線板
    の製造方法。
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