JPH09235343A - 架橋されたポリウレタン系樹脂シートおよびそれを用いた積層体 - Google Patents

架橋されたポリウレタン系樹脂シートおよびそれを用いた積層体

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JPH09235343A
JPH09235343A JP8303344A JP30334496A JPH09235343A JP H09235343 A JPH09235343 A JP H09235343A JP 8303344 A JP8303344 A JP 8303344A JP 30334496 A JP30334496 A JP 30334496A JP H09235343 A JPH09235343 A JP H09235343A
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polyol
polyurethane resin
resin sheet
crosslinked polyurethane
diol
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JP8303344A
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English (en)
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Toshihiko Higuchi
俊彦 樋口
Satoshi Kondo
聡 近藤
Hiroyuki Watanabe
広行 渡辺
Jean-Louis Bravet
ブラベ ジャン−ルイ
Kuruu Noel
クルー ノエル
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Saint Gobain Vitrage SA
AGC Inc
Original Assignee
Saint Gobain Vitrage SA
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】積層安全ガラス用ポリウレタンシートの提供。 【解決手段】ポリエステル系および/またはポリカーボ
ネート系ポリオールを主成分とするジオールと3価以上
のポリオールの混合物である、平均水酸基価40〜12
0の高分子量のポリオール混合物(A)、混合物(A)
に対し1.9〜6.0倍当量の鎖延長剤およびポリイソ
シアネート化合物からなる反応硬化性組成物をキャスト
成形して得た架橋されたポリウレタン系樹脂シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自己修復性と高い機
械的物性を有する架橋型ポリウレタン系樹脂シートに関
し、特に積層安全ガラス用に用いた場合に比較的薄い膜
厚でも広い温度範囲にわたり優れた耐貫通性を発現しう
る架橋されたポリウレタン系樹脂シートに関する。
【0002】
【従来の技術】1枚の無機ガラス(以下単にガラスとい
う)シート、または合わせガラスシートの片面にポリウ
レタン系樹脂などの軟質合成樹脂の層を設けた積層安全
ガラスは公知である。合わせガラスシートとはポリビニ
ルブチラール系樹脂などからなる中間膜を介して2枚の
ガラスシートを積層した積層体をいう。
【0003】合わせガラスシートの片面に架橋されたポ
リウレタン系樹脂(熱硬化性ポリウレタン系樹脂または
網状化ポリウレタン系樹脂とも呼ばれる)の層を設けた
積層安全ガラスは、たとえば特公昭59−48775に
記載されている。
【0004】この公知例記載積層安全ガラスの架橋され
たポリウレタン系樹脂層の役割は人体が積層安全ガラス
に衝突したときに破損ガラス片により皮膚が傷害を受け
ることを防止する(抗裂傷性と呼ばれる性質)点にあ
る。さらに、通常の合成樹脂は引掻き等による傷が生じ
やすいのに対し、この架橋されたポリウレタン系樹脂は
自己修復性(自己復元性ともいう)を有する。自己修復
性とは架橋されたポリウレタン系樹脂の表面に傷が生じ
たとき、その傷が経時的に自然に消失する性質をいう。
この性質を有する架橋されたポリウレタン系樹脂は公知
である(特公昭55−6657)。
【0005】しかし、これら公知例の記載のように、こ
の架橋されたポリウレタン系樹脂は機械的物性が不充分
である。積層安全ガラスは人体衝突時のエネルギー吸収
性や耐貫通性などの機械的物性を必要とする。合わせガ
ラスの層とこの架橋されたポリウレタン系樹脂の層から
なる積層安全ガラスは合わせガラスが積層安全ガラスに
要求される機械的物性を有するから有用であるが、この
合わせガラスシートを1枚のガラスシートに代えて積層
安全ガラスを構成することはできない。
【0006】自動車の軽量化を進めるにあたり、1枚の
ガラスシートを用いた積層安全ガラスは上記合わせガラ
スシートを用いた積層安全ガラスよりも自動車用窓材と
して有利である。他の用途に使用される場合であって
も、このような積層安全ガラスは経済性に優れる。1枚
のガラスシートを用いた積層安全ガラスの場合、積層安
全ガラスの機械的物性を満足するためには積層安全ガラ
スは機械的物性の高い軟質合成樹脂の層を必要とする。
【0007】この合成樹脂材料としてはポリビニルブチ
ラール系樹脂や熱可塑性ポリウレタン系樹脂などが適す
る。しかし、これらの材料は表面に傷が生じやすく、耐
溶剤性などの性質(以下表面特性という)が充分ではな
く、なんらかの表面保護を要する。この表面保護のため
に前記特性を有する架橋されたポリウレタン系樹脂を用
いることは公知である(特公昭57−27050、特開
昭53−27671、特開昭57−17657など)。
【0008】この公知例において、1枚のガラスシート
を用いた積層安全ガラスにおいては、比較的厚い(0.
5mm以上)熱可塑性ポリウレタン系樹脂の層が機械的
物性付与層として機能し、厚さ0.4mm以上の前記架
橋されたポリウレタン系樹脂の層が熱可塑性ポリウレタ
ン系樹脂層の保護層として機能する(特開昭53−27
671)。合わせガラスシートを用いた同様構成の積層
安全ガラスにおいては、熱可塑性ポリウレタン系樹脂の
層は接着剤層として機能し、薄い層であってもよいこと
が記載されている。
【0009】1枚のガラスシートを用いた積層安全ガラ
スにおいて、厚い機械的物性付与層を要することは種々
の困難をもたらす。この層を構成するためのシートはき
わめて平滑な表面と均一な厚さを有する光学的特性の優
れたシートであることを要する。たとえば、ポリビニル
ブチラール系樹脂や熱可塑性ポリウレタン系樹脂を押出
成形でシート化する方法は微細な表面の凹凸の生成やシ
ート厚みの変化が生じやすく光学的特性を充分に満足し
うるシートを得にくい。
【0010】架橋されたポリウレタン系樹脂はキャスト
成形により光学特性の優れたシートとするのは容易であ
るが、熱可塑性ポリウレタン系樹脂はその原料混合物の
粘度が高いためキャスト成形によるシート化は容易でな
い。キャスト成形によるシート化とは、原料混合物を平
滑な面上に流延し固化させてシート化する方法をいう。
【0011】熱可塑性ポリウレタン系樹脂の原料混合物
の粘度を下げるために溶剤で希釈してキャスト成形する
方法が考えられるが薄いものは得られても比較的厚いシ
ートは得られにくい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者はこれらの問
題点を鑑み、積層安全ガラスの軟質合成樹脂層を実質的
に1層の合成樹脂材料から構成できれば、生産技術上、
経済上きわめて有利になると考え、前記表面特性と機械
的物性とを有し、かつキャスト成形が容易な架橋された
ポリウレタン系樹脂を求めて研究検討し、積層安全ガラ
ス製造用に適したこのような性能を有する架橋されたポ
リウレタン系樹脂を提案した(特開昭61−17724
1、特開昭61−281118)。
【0013】しかし、これらの架橋されたポリウレタン
系樹脂は特に膜厚を薄くした場合の耐貫通性が不充分で
あり、また、低温での耐衝撃性が不充分であった。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を改
良した架橋されたポリウレタン系樹脂シートに関する下
記の発明である。
【0015】ポリエステル系ポリオールおよび/または
ポリカーボネート系ポリオールを主成分とし、かつ、ジ
オールと3価以上のポリオールとを含むポリオール混合
物であって、該混合物の平均水酸基価が40〜120、
(3価以上のポリオール)/(ジオール)の当量比が
0.1〜0.8である高分子量のポリオール混合物
(A)、該ポリオール混合物(A)1当量に対して1.
9〜6.0当量の実質的に2価の鎖延長剤(B)、およ
び該ポリオール混合物(A)と鎖延長剤(B)の合計1
当量に対し0.8〜1.2当量の実質的に2価の脂環族
系または脂肪族系のポリイソシアネート化合物(C)を
主成分とする反応硬化性組成物を用いて製造された透明
かつ平滑な架橋されたポリウレタン系樹脂シート。
【0016】該反応硬化性組成物は、さらに(A)、
(B)、および(C)の合計重量に対して0.001〜
10重量%のシラン系化合物(D)を含んでいてもよ
い。
【0017】また該架橋されたポリウレタン系樹脂シー
トは、該架橋されたポリウレタン系樹脂シートを片面に
有し、無機ガラスを他面に有する、2層以上からなる層
構造を有する積層体として用いることが特に好ましい。
【0018】また合成樹脂からなる第一の表面層、上記
架橋されたポリウレタン系樹脂シートからなる中間層、
および無機ガラスからなる第二の表面層を有する、3層
以上からなる層構造を有する積層体として用いることが
特に好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】ポリウレタン系樹脂は多価の活性
水素含有化合物、特にポリオール、と多価のイソシアネ
ート基含有化合物(以下ポリイソシアネート化合物とい
う)の反応により得られる。これら2種の化合物のいず
れもが2価の場合には熱可塑性ポリウレタン系樹脂が得
られる。これら2種の化合物のいずれかが2価を超える
ものである場合には架橋されたポリウレタン系樹脂が得
られる。架橋されたポリウレタン系樹脂の物性は主とし
て活性水素含有化合物の種類によって影響される。
【0020】一般に機械的物性の高いポリウレタン系樹
脂のエラストマーは高分子量の活性水素含有化合物およ
び鎖延長剤や架橋剤などと呼ばれる低分子量の活性水素
含有化合物とを併用することにより得られる。しかし、
本発明者の検討によれば、架橋されたポリウレタン系樹
脂の高い機械的物性を広い温度範囲にわたって発現する
ことはきわめて困難であることがわかった。
【0021】すなわち、一般に常温において高い機械的
物性を有する架橋されたポリウレタン系樹脂は低温にお
いて著しく柔軟性が損なわれ低温での耐衝撃性が低い。
よって、広い温度範囲にわたり優れた機械的物性を兼備
する架橋されたポリウレタン系樹脂は比較的限られた種
類のポリウレタン系樹脂である。
【0022】本発明における架橋されたポリウレタン系
樹脂は次のような原料からなる反応硬化性組成物を用い
て得られるポリウレタン系樹脂であることが必須であ
る。
【0023】1.比較的高分子量のポリオール混合物
(A)と低分子量活性水素含有化合物(以下、鎖延長剤
(B)という)を併用する。鎖延長剤(B)を併用しな
い場合、高い機械的物性の架橋されたポリウレタン系樹
脂が得られにくい。
【0024】2.上記ポリオール混合物(A)は、ジオ
ールと3価以上のポリオールの混合物である必要があ
り、それらの平均水酸基価は40〜120、(3価以上
のポリオール)/(ジオール)の当量比は0.1〜0.
8の範囲である。
【0025】なお、1分子あたりの活性水素の数または
イソシアネート基の数がnである化合物1モルはn当量
である。
【0026】平均水酸基価が120よりも高いと特に低
温での耐衝撃性能が低下し、40よりも低いと自己修復
性が得られにくくなる。前記当量比が0.8よりも高い
と機械的物性が低下し、0.1よりも低いと自己修復性
が得られにくくなる。
【0027】なお、ポリオールの分子量に関係する数値
として水酸基価を使用する。ジオールと3価以上のポリ
オールを併用する場合、その分子量による物性に与える
影響は単なるそれらの分子量の平均値では表せないから
である。
【0028】上記ポリオール混合物(A)は水酸基価3
5〜75のジオールと水酸基価50〜300の3価以上
のポリオールの組み合せからなることが好ましい。ジオ
ールの水酸基価がこの範囲よりも高くなると特に低温で
の耐貫通性が低下する。ジオールは水酸基価45〜65
であることが特に好ましい。また3価以上のポリオール
は水酸基価150〜250であることが好ましい。
【0029】なお、ジオールと3価以上のポリオールは
それぞれ2種以上の組み合せからなっていてもよい。そ
の場合、平均水酸基価が上記範囲内になるかぎり、各々
のポリオールは上記範囲外にあってもよい。ただし、各
ポリオールの水酸基価の上限は、後述鎖延長剤と区別す
るために、400を超えることはない。
【0030】また、それらジオールと3価以上のポリオ
ールとの組み合せにおける平均水酸基価は60〜90が
最も好ましく、それらの(3価以上のポリオール)/
(ジオール)の当量比は0.20〜0.50が最も好ま
しい。
【0031】3.鎖延長剤(B)は実質的に2価の化合
物である。ポリイソシアネート化合物(C)も実質的に
2価のポリイソシアネート化合物である。なお、「実質
的に2価」とは官能基数が約2.1を超えないことを示
す。官能基数がこれよりも高いと機械的物性が低下す
る。
【0032】4.ポリオール混合物(A)1当量に対す
る鎖延長剤の量は1.9〜6.0当量である。これより
も高いと適度な自己修復性が得られにくくなり、低温で
の耐衝撃性も悪化する。これよりも低いと薄膜にした場
合の常温での耐貫通性が不充分となる。上記ポリオール
混合物(A)1当量に対する鎖延長剤(B)の量は、
2.2〜4.5当量であることが最も好ましい。
【0033】5.ポリオール混合物(A)と鎖延長剤と
の合計当量はポリイソシアネート化合物の当量とほぼ等
しく、特に前者1当量に対し後者0.8〜1.2当量が
適当である。
【0034】上記ポリオール混合物(A)中のジオール
および3価以上のポリオールとしては、ポリエステル系
ポリオールおよび/またはポリカーボネート系ポリオー
ルが主たるポリオールとして(すなわち全ポリオールの
過半量として)選ばれる。ポリオキシプロピレン系ポリ
オールの使用は架橋されたポリウレタン系樹脂の機械的
物性の面で多量には使用できない。特に好ましいポリオ
ールは実質的にポリエステル系ポリオールおよび/また
はポリカーボネート系ポリオールのみからなる。
【0035】しかし、ポリエステル系ポリオールのみの
使用は架橋されたポリウレタン系樹脂の耐水性に難点を
生じやすい。一方、ポリカーボネート系ポリオールは粘
度が高く、キャスト成形によるシート化の際に問題を生
じるおそれがある。したがって、最も好ましくは両者が
併用される。
【0036】ポリカーボネート系ポリオールは市販品の
種類が少ないため上記のような問題があるが、もし低粘
度の適当なものが入手できればポリカーボネート系ポリ
オールのみを使用できると考えられる。現在のところ、
全ポリオールに対するポリカーボネート系ポリオールの
割合は15重量%以上、特に25重量%以上の使用が好
ましい。3価以上のポリカーボネート系ポリオールは入
手可能であれば使用しうる。
【0037】したがって、現在のところ粘度の問題とポ
リカーボネート系ポリオールの入手のしやすさの問題に
より、ポリオールは3価以上のポリエステル系ポリオー
ル、ポリカーボネート系ジオール、およびポリエステル
系ジオールの3者の組み合せが最良の架橋されたポリウ
レタン系樹脂をもたらす。しかし、このような制約がな
くなれば、この組み合せに限定されない。現時点では好
ましいポリカーボネート系ジオールの水酸基価は35〜
75、全ジオールに対するその割合は25〜75重量
%、特に25〜60重量%が適当である。
【0038】ポリカーボネート系ポリオールとしては、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキ
サンジメタノール、その他の脂肪族または脂環族の2価
アルコールを使用して得られるポリカーボネート系ジオ
ールやさらに少量の3価以上のアルコールを併用して得
られる2価を超えるポリカーボネート系ポリオールを使
用しうる。
【0039】また、環状カーボネート化合物の開環重合
体も使用しうる。ポリカーボネート系ポリオールを使用
したポリウレタン系樹脂を積層安全ガラスに適用するこ
とは公知である(特公昭55−19249、特開昭49
−98818、特開昭51−144492、特開昭59
−22197など)。
【0040】本発明においては、これら公知例に記載さ
れているようなポリカーボネート系ポリオールを使用で
きる。最も好ましいポリカーボネート系ポリオールはポ
リ(1,6−ヘキサンカーボネート)ジオールとポリ
(1,6−ヘキサン/1,4−ジメチレンシクロヘキサ
ンカーボネート)ジオールである。
【0041】ポリエステル系ポリオールとしては多価ア
ルコールの残基と多価カルボン酸残基とを有するポリエ
ステル系ポリオールやヒドロキシカルボン酸残基を有す
るポリエステル系ポリオールが適当である。
【0042】前者としては2価アルコール残基、または
それと少量の3価以上のアルコールの残基の両者と2塩
基酸残基を有するポリエステル系ポリオールが好まし
い。たとえば、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオール、ジプロピレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキ
サンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ヘキサントリオールなどの残基とアジピン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、フタル酸などの残基を有するポリエ
ステル系ポリオールが適当である。
【0043】後者としては上記多価アルコールや水その
他の多価の化合物にε−カプロラクトン(以下単にカプ
ロラクトンという)などの環状エステルやヒドロキシカ
プロン酸などを付加して得られるポリエステル系ポリオ
ールが好ましい。
【0044】その他、前記公知例、特に特開昭53−2
7671や特開昭57−176157記載のポリエステ
ル系ポリオールを使用できる。さらに、一般的に記載さ
れたものとして、日刊工業新聞社発行「プラスチック材
料講座[2]ポリウレタン樹脂」56〜61頁や133
〜168頁などに記載されている種類のポリエステル系
ポリオールが挙げられる。
【0045】ポリエステル系ポリオールとしては、ポリ
(1,4−ブチレンアジペート)系ポリオール、ポリ
(エチレンアジペート)系ポリオール、ポリ(1,4−
ブチレンアゼレート)系ポリオール、ポリ(カプロラク
トン)系ポリオール、ポリ(3−メチルペンチレンアジ
ペート)系ポリオールが好ましい。3価以上のポリオー
ルとしてはトリオールが好ましく、ポリ(カプロラクト
ン)系トリオールが特に好ましい。
【0046】ポリ(オキシテトラメチレン)系ポリオー
ルは機械的物性や耐候性の面でポリエステル系ポリオー
ルやポリカーボネート系ポリオールよりも劣ることが多
いが、耐水性はポリエステル系ポリオールよりも優れる
ので、特にポリエステル系ポリオールの一部に代替して
使用しうる。しかし通常は使用しない方が好ましい。
【0047】これら以外の他のポリオール(たとえばポ
リオキシプロピレン系ポリオールやポリブタジエン系ポ
リオール)は通常は使用しないが、たとえなんらかの目
的で使用しても主たるポリオールとしては使用しないこ
とが好ましい。機械的物性、耐候性、耐水性、粘度など
の面で優れたポリオールがあれば、その併用を妨げな
い。
【0048】鎖延長剤(B)は、分子量280以下のジ
オールまたはジアミンの1種以上からなることが好まし
く、特に分子量160以下のジオールが好ましい。低分
子量トリオールなどの3価以上の低分子量活性水素含有
化合物をごく少量併用してもよいが、通常は2価の化合
物のみからなる。
【0049】鎖延長剤(B)としては具体的にはたとえ
ばエチレングリコール、ジエチレングリコール、1, 3
−プロパンジオール、1, 4−ブタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1, 5−ペンタンジオール、1, 6
−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなど
を使用しうる。これらに代えて、またはこれらととも
に、ジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジ
アミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミンな
どのジヒドロキシカルボン酸やジアミンを使用できる。
【0050】好ましい鎖延長剤は炭素数2〜8の脂肪族
ジオールまたは脂環族ジオールであり、1, 4−ブタン
ジオールとシクロヘキサンジメタノールまたは両者の混
合物が特に好ましい。特に一部または全部がシクロヘキ
サンジメタノールであることが好ましい。シクロヘキサ
ンジメタノールは1,4−体が好ましいが、1,3−
体、1,2−体、1,1−体でもよく、これら4者中の
2種以上の混合物でもよい。
【0051】ポリイソシアネート化合物(C)としては
実質的に2価の脂環族系または脂肪族系のポリイソシア
ネートが使用される。具体的には、たとえばメチレンビ
ス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイ
ソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、テト
ラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、および2価のこれらの変性体(たとえばプレ
ポリマー型変性体やウレア変性体など)がある。特に好
ましいポリイソシアネート化合物は4, 4’−メチレン
ビス(シクロヘキシルイソシアネート)とイソホロンジ
イソシアネートである。
【0052】少量の3価以上の無黄変性ポリイソシアネ
ートを併用できるが、通常は2価のポリイソシアネート
化合物のみが使用される。
【0053】上記主原料のほかに少量の他の副原料を必
要とすることが多い。特に触媒と安定剤は多くの場合、
必須の原料である。触媒としては有機スズ化合物などの
有機金属化合物系触媒が適当である。
【0054】安定剤としては酸化防止剤、紫外線吸収
剤、光安定剤などの1種または2種以上の使用が好まし
い。たとえば、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダ
ードアミン系化合物、リン酸エステル系化合物、ベンゾ
フェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物などを
使用しうる。
【0055】その他、目的によっては着色剤、難燃剤、
離型剤、接着性向上剤、界面活性剤、導電性付与剤など
を少量使用しうる。場合によっては、少量の薬剤などの
希釈剤を使用してもよいが、通常は不要である。
【0056】架橋されたポリウレタン系樹脂は上記原料
からなる反応硬化性組成物を使用し、ワンショット法、
プレポリマー法、準プレポリマー法などの方法で製造さ
れる。シート化はキャスト法で行われる。特に原料をワ
ンショット法で混合し、混合物を平滑な表面に流延し、
固化させてシート化する方法(すなわち、キャスト法)
が好ましい。キャスト法によるシート化は前記公知例の
他、特開昭55−105534、特開昭56−1626
18に記載されている。本発明のシートを成形する方法
としては、これら公知の方法を採用できる。
【0057】本発明の架橋されたポリウレタン系樹脂シ
ートは透明かつ平滑であることが必要である。上記反応
硬化性組成物をキャスト成形することにより、きわめて
平滑なシートが得られる。一方、原料として、前記反応
硬化性組成物を使用することにより、透明性の高いシー
トが得られる。
【0058】本発明のシートの厚さは特に限定されない
が、0.1〜2.0mm、特に0.2〜1.2mmが好
ましい。
【0059】本発明の架橋されたポリウレタン系樹脂シ
ートは従来の架橋されたポリウレタン系樹脂シートに比
して、より薄い膜厚で充分な耐貫通性を発現しうる点が
特徴であるが、シートが薄すぎる場合には、積層安全ガ
ラスに用いたとき、その耐貫通性等の機械的強度が不足
する場合もある。また、不必要に厚いものは経済的では
ない。
【0060】本発明の架橋されたポリウレタン系樹脂シ
ートは透明かつ平滑なシートであり、自己修復性と耐貫
通性とを有する架橋されたポリウレタン系樹脂シートで
あることを特徴とする。これら本発明の架橋されたポリ
ウレタン系樹脂シートは特に積層安全ガラスの用途に適
する。
【0061】すなわち、本発明における上記架橋された
ポリウレタン系樹脂シートは、該架橋されたポリウレタ
ン系樹脂シートを片面に有し、無機ガラスを他面に有す
る、2層以上からなる層構造を有する積層体として使用
することが特に好ましい。さらに、合成樹脂からなる第
一の表面層、該架橋されたポリウレタン系樹脂シートか
らなる中間層、および無機ガラスからなる第二の表面層
を有する、3層以上からなる層構造を有する積層体とし
て使用することが特に好ましい。
【0062】第一の表面層は、架橋されたポリウレタン
系樹脂シートからなる中間層を保護し、無機ガラス−架
橋されたポリウレタン系樹脂シート積層体に良好な表面
特性を与える。耐擦傷性、耐汚染性等に優れた合成樹脂
が好ましく、特定の架橋されたポリウレタン系樹脂が特
に好ましい。
【0063】特開昭64−56717に記載されたポリ
ウレタン系樹脂がさらに好ましい。すなわち、ジイソシ
アネートと3官能以上のポリイソシアネートとを含むポ
リイソシアネート成分と、ジオールと3官能以上のポリ
オールとを含みその水酸基当りの平均分子量が100〜
550であるポリオール成分とを反応原料として、反応
硬化させて得られるポリウレタンからなる表面層が特に
好ましい。
【0064】この場合、ジイソシアネートとしては脂環
族ジイソシアネートまたは脂肪族ジイソシアネートが好
ましく、具体的には前記したジイソシアネートが使用で
きる。また3官能以上のポリイソシアネートとしては該
ジイソシアネートのビューレット変性体、イソシアヌレ
ート変性体、トリメチロールプロパン変性体が好まし
い。
【0065】ジオールと3官能以上のポリオールを含む
ポリオール成分としてはポリエステル系ポリオール、ポ
リカーボネート系ポリオールまたはポリオキシテトラメ
チレン系ポリオールが好ましく、ポリカプロラクトン系
ポリオール等のポリエステル系ポリオールが特に好まし
い。
【0066】また、ジオールの水酸基当りの平均分子量
は500〜3000が好ましく、3官能以上のポリオー
ルの水酸基当りの平均分子量は90〜500が好まし
い。
【0067】上記のような積層体は無機ガラスシートと
片面に合成樹脂からなる表面層を有する架橋されたポリ
ウレタン系樹脂シート(以下、予備積層シートという)
とを、接着性材料を介して、積層して製造することが好
ましい。この予備積層シートはたとえば特開昭53−2
7671記載の方法によって製造できる。たとえば、担
体上に形成せしめた該特定の合成樹脂からなる層の上に
本発明の架橋されたポリウレタン系樹脂シートをキャス
ト成形することによって製造される。
【0068】予備積層シートと無機ガラスシートとの接
着に用いる接着性材料としては熱可塑性ポリウレタン系
樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、またはEVA系樹
脂から選ばれることが好ましいが、これらに限定されな
い。EVA系樹脂はエチレンと酢酸ビニルの共重合体の
樹脂またはその部分加水分解物からなる樹脂をいう。
【0069】上記接着性材料の介在方法としては、あら
かじめ予備積層シートの架橋されたポリウレタン系樹脂
シート面側に接着性材料からなる接着層を形成せしめた
後、無機ガラスシートと積層する方法が好ましい。
【0070】比較的軟質の合成樹脂のシートと無機ガラ
スシートを積層する方法としては、通常、加熱加圧が採
用される。加熱加圧には、通常、オートクレーブが使用
され、まず減圧下でシート間の空気を除き、次に加圧し
て両シートを押圧することが好ましい。減圧のみでも両
シートを押圧でき、加圧のみでも積層できる。
【0071】具体的積層方法は、たとえば特公昭58−
12140や特公昭55−14074に記載されてい
る。無機ガラスシートの接着面はあらかじめ接着性向上
のための前処理をしておくことが好ましい。具体的には
シラン系化合物(E)等の処理剤をあらかじめ塗布して
おくことが好ましい。
【0072】また、あらかじめシラン系化合物(D)を
接着性樹脂材料および/または反応硬化性組成物に添加
しておくことにより無機ガラスシートに上記前処理を施
すことなく良好な接着性を発現することもできる。反応
硬化性組成物にあらかじめ含有させる方法は特に有効で
ある。
【0073】すなわちポリオール(A)、鎖延長剤
(B)、ポリイソシアネート化合物(C)および
(A)、(B)、(C)3者の合計重量に対して0.0
01〜10重量%のシラン系化合物(D)を主成分とす
る反応硬化性組成物を用いて製造された架橋されたポリ
ウレタン系樹脂が有効である。
【0074】シラン系化合物(D)やシラン系化合物
(E)としては、たとえばアミノ基やグリシジルオキシ
基を含有するアルコキシシランなどが適当である。
【0075】具体例としては、γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシジルオキシプロピルメチルジメトキシ
シランなどが挙げられる。
【0076】積層体における無機ガラスシート層の厚さ
は1〜10mm、特に2〜6mmが適当である。自動車
用窓材として使用する場合、無機ガラスシート層の厚さ
は3〜5mmが好ましい。架橋されたポリウレタン系樹
脂シートの厚さは前記の通り0.1〜2.0mmが適当
である。自動車用窓材として使用する積層安全ガラスの
場合、特に0.2〜1.2mmが好ましい。
【0077】接着性材料からなる接着層の厚さは0.2
mm未満、特に0.1mm以下が適当であり、さらに
0.05mm以下が好ましい。この層の厚さの下限は特
に限定されないが、この下限は0.01mmが適当であ
る。
【0078】本発明の積層体は自動車用窓材、特にフロ
ントガラスとして最も適する。しかしこの用途に限られ
ず、たとえば、安全性の要求される建築用窓ガラスとし
ても使用できる。本発明の積層体は通常無色または着色
された透明体である。また一部に不透明な部分があって
もよい。
【0079】
【実施例】以下に本発明を実施例等によって説明する
が、本発明はこれら実施例のみに限定されない。なお、
本発明における物性測定方法は以下の方法で行った。
【0080】[物性測定方法] 自己修復性:荷重をかけた10μmφのダイヤモンドチ
ップで架橋されたポリウレタン系樹脂表面を引掻き、生
じた傷が、25℃で10分以内に消失しうる最大荷重で
表す。傷の消失は目視で行った。自己修復性のない無機
ガラスの場合、この方法では最大荷重が5gであった。 常温耐貫通性:JIS R3212の耐貫通性試験によ
る。 低温耐衝撃性:JIS R3212の−20℃での耐衝
撃試験による。 光線透過率、テーバー摩耗:JIS K6301によ
る。
【0081】(製造例1:耐擦傷性、耐汚染性等に優れ
た合成樹脂からなる表面層の製造)水酸基価196のポ
リ(カプロラクトン)トリオール50部[重量部、以下
同様]、水酸基価540のポリ(カプロラクトン)トリ
オール40部、および水酸基価38のポリ(カプロラク
トン)ジオール10部を100℃で加熱溶融後、減圧で
脱水および脱気しつつ撹拌混合した。
【0082】このポリオール混合物を80℃まで降温
後、それにジブチル錫ジウラレート[以下触媒という]
6.0×10-3部、4,4’−メチレンビス(シクロヘ
キシルイソシアネート)[以下H12MDIという]4.
7部、イソホロンジイソシアネート4.7部および1,
6−ヘキサンジイソシアネートのイソシアヌレート変性
体85部を撹拌しつつ添加混合した。
【0083】反応の開始とともに発熱がみられた。系が
均一となったところで80℃で3分間撹拌しつつ減圧脱
泡を行った。この予備重合液を離型剤処理したガラスシ
ート(500×500mm)上に流延し、120℃の窒
素パージ炉中で15時間反応させ、厚さ0.1mmの透
明かつ鏡面を有する表面層を得た。
【0084】(実施例1:A−1の製造)水酸基価55
のポリ(1,6−ヘキサンカーボネート)ジオール35
部、水酸基価55のポリ(カプロラクトン)ジオール5
5部および水酸基価196のポリ(カプロラクトン)ト
リオール10部を100℃で加熱溶融後、減圧で脱水お
よび脱気しつつ撹拌混合した。このポリオール混合物を
80℃まで降温後、それに触媒6.0×10-3部、1,
4−ブタンジオール13.1部、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール13.1部およびH12MDIの80部を
順次撹拌しつつ添加混合した。
【0085】反応の開始とともに発熱がみられた。系が
均一となったところで80℃で3分間撹拌しつつ減圧脱
泡を行った。この予備重合液を製造例1で得た表面層上
に流延し、120℃の窒素パージ炉中で15時間反応さ
せ、全厚0.8mmの予備積層体を得た。本実施例での
ポリオールの平均水酸基価は69であり、ポリオール1
当量に対する鎖延長剤の添加当量数は3.8である。
【0086】上記予備積層体に熱可塑性ポリウレタン系
樹脂を熱圧着し接着層とした後、γ−グリシジルオキシ
プロピルトリメトキシシランであらかじめ表面処理した
ガラス板(3.5×500×500mm)を用意し、接
着層表面を積層面として予備積層体を表面処理したガラ
ス板の面に重ねた。このものをゴム袋に入れて袋内を1
mmHgに減圧し、そのまま120℃のオーブン中で1
0分間保った。次いで、積層体をゴム袋から取り出し、
130℃、8kg/cm2 のオートクレーブ中で30分
間熱圧着し、放冷した。得られた積層安全ガラスを以下
A−1という。
【0087】以下、実施例2、3および比較例1、2に
おいて原料を変える他は上記と同じ方法で積層安全ガラ
スを製造した。各積層体の名称(A−2、A−3、X−
1、X−2)とその原料、ポリオールの平均水酸基価お
よびポリオール1当量に対する鎖延長剤の添加当量数を
下記に示す。
【0088】(実施例2:A−2の製造) 水酸基価55のポリ(1,6−ヘキサンカーボネート)
ジオール;35部、 水酸基価55のポリ(3−メチルペンチレンアジペー
ト)ジオール;55部、 水酸基価196のポリ(カプロラクトン)トリオール;
10部、 触媒;6.0×10-3部、 1,4−ブタンジオール;9.4部、 1,4−シクロヘキサンジメタノール;9.4部、 イソホロンジイソシアネート;53部。 ポリオールの平均水酸基価;69、 鎖延長剤の添加当量数;2.8。
【0089】(実施例3:A−3の製造) 水酸基価55のポリ(1,6−ヘキサンカーボネート)
ジオール;35部、 水酸基価55のポリ(3−メチルペンチレンアジペー
ト)ジオール;55部、 水酸基価310のポリ(カプロラクトン)トリオール;
10部、 触媒;6.0×10-3部、 1,4−ブタンジオール;9.5部、 1,4−シクロヘキサンジメタノール;9.5部、 イソホロンジイソシアネート;56部。 ポリオールの平均水酸基価;81、 鎖延長剤の添加当量数;2.4。
【0090】(比較例1:X−1の製造) 水酸基価55のポリ(1,6−ヘキサンカーボネート)
ジオール;17.5部、 水酸基価128のポリ(1,6−ヘキサンカーボネー
ト)ジオール;17.5部、 水酸基価91のポリ(カプロラクトン)ジオール;55
部、 水酸基価196のポリ(カプロラクトン)トリオール;
10部、 触媒;6.0×10-3部、 1,4−ブタンジオール;7.9部、 H12MDI;48部。 ポリオールの平均水酸基価;102、 鎖延長剤の添加当量数;1.0。
【0091】(比較例2:X−2の製造) 水酸基価128のポリ(1,6−ヘキサンカーボネー
ト)ジオール;35部、 水酸基価128のポリ(カプロラクトン)ジオール;5
5部、 水酸基価196のポリ(カプロラクトン)トリオール;
10部、 触媒;6.0×10-3部、 1,4−ブタンジオール;22.4部、 H12MDI;99部。 ポリオールの平均水酸基価;135、 鎖延長剤の添加当量数;2.1。
【0092】(実施例4:A−4の製造)実施例1にお
いて触媒、1,4−ブタンジオール等とともにγ−グリ
シジルオキシプロピルトリメトキシシラン0.2部を加
える以外は同様に行い予備積層体を得た。
【0093】上記予備積層体に熱可塑性ポリウレタン系
樹脂を熱圧着し接着層とした後、よく洗浄したガラス板
(3.5×500×500mm)を用意し、接着層表面
を積層面として予備積層体をガラス板の面に重ねた。こ
のものをゴム袋に入れて袋内を約1mmHgに減圧し、
そのまま120℃のオーブン中で10分間保った。次い
で、積層体をゴム袋から取り出し、130℃、110k
g/cm2 のオートクレーブ中で30分間熱圧着し、放
冷した。得られた積層安全ガラスをA−4という。
【0094】[積層安全ガラスの物性]上記A−1〜X
−2の積層安全ガラスの表面性能および耐貫通性を表1
に示す。
【0095】
【表1】
【0096】
【発明の効果】特に積層安全ガラス用に用いた場合に比
較的薄い膜厚でも広い温度範囲にわたり優れた耐貫通性
を発現しうる。特に低温衝撃性に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 18/72 NFG C08G 18/72 NFG C08J 5/18 CFF C08J 5/18 CFF C08L 75/04 NGD C08L 75/04 NGD (72)発明者 近藤 聡 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社 中央研究所内 (72)発明者 渡辺 広行 愛知県知多郡武豊町字旭1番地 エスピ ー・パシフィック株式会社 愛知工場内 (72)発明者 ジャン−ルイ ブラベ フランス国,60150 トゥロット,アベニ ュ デュムリン 5 (72)発明者 ノエル クルー フランス国,60200 コンピエーニュ,リ ュ ピエール ソバージュ 7

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル系ポリオールおよび/または
    ポリカーボネート系ポリオールを主成分とし、かつ、ジ
    オールと3価以上のポリオールとを含むポリオール混合
    物であって、該混合物の平均水酸基価が40〜120、
    (3価以上のポリオール)/(ジオール)の当量比が
    0.1〜0.8である高分子量のポリオール混合物
    (A)、該ポリオール混合物(A)1当量に対して1.
    9〜6.0当量の実質的に2価の鎖延長剤(B)、およ
    び該ポリオール混合物(A)と鎖延長剤(B)の合計1
    当量に対し0.8〜1.2当量の実質的に2価の脂環族
    系または脂肪族系のポリイソシアネート化合物(C)を
    主成分とする反応硬化性組成物を用いて製造された透明
    かつ平滑な架橋されたポリウレタン系樹脂シート。
  2. 【請求項2】反応硬化性組成物が、さらに(A)、
    (B)、および(C)の合計重量に対して0.001〜
    10重量%のシラン系化合物(D)を含む請求項1の架
    橋されたポリウレタン系樹脂シート。
  3. 【請求項3】架橋されたポリウレタン系樹脂シートが、
    反応硬化性組成物をキャスト成形して得られたものであ
    る、請求項1または2の架橋されたポリウレタン系樹脂
    シート。
  4. 【請求項4】ポリオール混合物(A)が平均水酸基価3
    5〜75の1種以上のジオールと平均水酸基価50〜3
    00の1種以上の3価以上のポリオールを含む、請求項
    1、2または3の架橋されたポリウレタン系樹脂シー
    ト。
  5. 【請求項5】ポリオール混合物(A)の15重量%以上
    がポリカーボネート系ポリオールである、請求項1、
    2、3または4の架橋されたポリウレタン系樹脂シー
    ト。
  6. 【請求項6】鎖延長剤(B)の量がポリオール混合物
    (A)1当量に対して2.2〜4.5当量である請求項
    1、2、3、4または5の架橋されたポリウレタン系樹
    脂シート。
  7. 【請求項7】鎖延長剤(B)の一部または全部がシクロ
    ヘキサンジメタノールである請求項1、2、3、4、5
    または6の架橋されたポリウレタン系樹脂シート。
  8. 【請求項8】請求項1、2、3、4、5、6または7の
    架橋されたポリウレタン系樹脂シートを片面に有し、無
    機ガラスを他面に有する、2層以上からなる層構造を有
    する積層体。
  9. 【請求項9】合成樹脂からなる第一の表面層、請求項
    1、2、3、4、5、6または7の架橋されたポリウレ
    タン系樹脂シートからなる中間層、および無機ガラスか
    らなる第二の表面層を有する、3層以上からなる層構造
    を有する積層体。
  10. 【請求項10】無機ガラスとして、表面をシラン系化合
    物(E)で処理した無機ガラスを使用した、請求項8ま
    たは9の積層体。
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