JPH09235323A - ジエン系ゴム - Google Patents

ジエン系ゴム

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JPH09235323A
JPH09235323A JP8065276A JP6527696A JPH09235323A JP H09235323 A JPH09235323 A JP H09235323A JP 8065276 A JP8065276 A JP 8065276A JP 6527696 A JP6527696 A JP 6527696A JP H09235323 A JPH09235323 A JP H09235323A
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rubber
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conjugated diene
diene
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Masao Nakamura
昌生 中村
Yukio Takagishi
幸雄 高岸
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転動抵抗の指標となる発熱性に優れ、且つ引
張強度、耐摩耗性及び加工性などの特性にも優れるジエ
ン系ゴム、その製造方法及びそれを含むゴム組成物を提
供する。 【解決手段】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1、R2は、水素原子、アルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシアル
キル基、あるいはR1、R2及びNとが結合して環構造を
形成してもよく、R3、R4は、アルキル基、シクロアル
キル基、アリール基、アラルキル基またはアルコキシア
ルキル基、Pは共役ジエンの重合体鎖または共役ジエン
と芳香族ビニルとの共重合体鎖、Aはアルキレン鎖、q
は0または1、mは1〜3の整数、nは1〜3の整数、
rは0〜2の整数を表し、m+n+r=4である。)で
表される、芳香族ビニル含有量が0〜60重量%、共役
ジエン結合部分の20%から60%未満がビニル結合で
且つ重量平均分子量(Mw)が100,000〜2,0
00,000であるジエン系ゴム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、補強剤としてシリ
カを配合した場合に、優れた発熱性を示すとともに、引
張強度、耐摩耗性及び加工性にも優れたジエン系ゴム、
並びにその製造方法に関する。また、本発明は、該ジエ
ン系ゴムを含むゴム成分と補強剤とを含有してなるゴム
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省資源や環境対策などが重視され
るにつれて、自動車の低燃費化に対する要求は、ますま
す厳しくなり、自動車タイヤについても、転動抵抗を小
さくすることにより、低燃費化に寄与することが求めら
れている。タイヤの転動抵抗を小さくするには、一般
に、発熱性の低い加硫ゴムを与えることができるゴム材
料を使用する。
【0003】従来より、タイヤ用ゴム材料として、ジエ
ン系ゴムに補強剤として、カーボンブラックに替えてシ
リカを配合したゴム組成物を用いることにより、発熱性
を低めることが提案されている。ところが、シリカ配合
ゴム組成物は、カーボンブラック配合ゴム組成物に比べ
て、十分な耐摩耗性と引張強度が得られないという問題
点があった。この原因の一つは、ジエン系ゴムに対する
シリカの親和性がカーボンブラックよりも小さいため
に、十分な補強効果を発現することができないことにあ
ると考えられている。
【0004】従来、シリカとジエン系ゴムとの親和性を
高めるために、シリカと親和性のある置換基を導入した
ジエン系ゴムを用いることが検討されている。例えば、
アルキルシリル基(特開平1−188501号公報)、
ハロゲン化シリル基(特開平5−230286号公
報)、置換アミノ基(特開昭64−22940号公
報)、アルコキシシリル基と置換アミノ基(特開平7−
233216号公報)またはアルコキシシリル基と置換
アミノ基とヒドロキシル基(特開平7−233217号
公報)などを導入したジエン系ゴムが提案されている。
【0005】しかしながら、これらの置換基を導入した
ジエン系ゴムの多くは、シリカと混合する際の加工性に
劣り、発熱性、引張強度及び耐摩耗性などの特性も充分
に改善されないという欠点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、補強
剤としてシリカを配合した場合に、転動抵抗の指標とな
る発熱性に優れ、しかもカーボンブラック配合物と同等
の引張強度や耐摩耗性を示し、加工性も良好なジエン系
ゴム、及びその製造方法を提供することにある。本発明
の他の目的は、ジエン系ゴムと補強剤を含有し、発熱
性、引張強度、耐摩耗性及び加工性に優れたゴム組成物
を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術の問題点を克服するために鋭意研究を重ねた結果、
ゴム成分として、特定構造のアミノ基とアルコキシシリ
ル基とを有し且つ共役ジエン結合部分のビニル含有量を
高めたジエン系ゴムをシリカと配合することにより、発
熱性、引張強度、耐摩耗性及び加工性に優れたゴム組成
物が得られること、及び該ジエン系ゴムが有機リチウム
アミドなどの有機アルカリ金属アミドを開始剤として共
役ジエンまたは共役ジエンと芳香族ビニルとを極性化合
物の存在下に重合した後にアルコキシシラン化合物と反
応させることで得られることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0008】かくして本発明によれば、一般式(1)
【化2】 (式中、R1、R2は、水素原子、アルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシアル
キル基、あるいはR1、R2及びNとが結合して環構造を
形成してもよく、R3、R4は、アルキル基、シクロアル
キル基、アリール基、アラルキル基またはアルコキシア
ルキル基、Pは共役ジエンの重合体鎖または共役ジエン
と芳香族ビニルとの共重合体鎖、Aはアルキレン鎖、q
は0または1、mは1〜3の整数、nは1〜3の整数、
rは0〜2の整数を表し、m+n+r=4である。)で
表される、芳香族ビニル含有量が0〜60重量%、共役
ジエン結合部分の20%から60%未満がビニル結合で
且つ重量平均分子量(Mw)が100,000〜2,0
00,000であるジエン系ゴムが提供される。
【0009】本発明によれば、また、炭化水素系溶媒
中、極性化合物の存在下に有機アルカリ金属アミドを開
始剤として共役ジエンまたは共役ジエンと芳香族ビニル
とを(共)重合させた後にアルコキシシラン化合物を反
応させることを特徴とする上記ジエン系ゴムの製造方法
が提供される。本発明によれば、さらに、上記ジエン系
ゴムを含むゴム成分と補強剤とを含有してなるゴム組成
物が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】アミノ基とアルコキシシリル基とを含有するジエン系ゴ
本発明のジエン系ゴムは、共役ジエン重合体または共役
ジエンと芳香族ビニルとの共重合体であって、下記一般
式(1)で表される特定構造を有する。
【化3】 (式中、R1、R2は、水素原子、アルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシアル
キル基、あるいはR1、R2及びNとが結合して環構造を
形成してもよく、R3、R4は、アルキル基、シクロアル
キル基、アリール基、アラルキル基またはアルコキシア
ルキル基、Pは共役ジエンの重合体鎖または共役ジエン
と芳香族ビニルとの共重合体鎖、Aはアルキレン鎖、q
は0または1、mは1〜3の整数、nは1〜3の整数、
rは0〜2の整数を表し、m+n+r=4である。)
【0011】式中のR1、R2は、それぞれ独立して、水
素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、
アラルキル基、アルコキシアルキル基を示し、好ましく
はアルキル基、アリール基、アラルキル基で、特に好ま
しくはアルキル基である。アルキル基としては、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、n−アミル基、イソアミル基、n−ヘキシル基、
n−オクチル基、n−ドデシル基、n−オクタデシル基
などが挙げられ、これらの中でも、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、se
c−ブチル基、tert−ブチル基、n−アミル基、イ
ソアミル基、n−ヘキシル基などの低級アルキル基が好
ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブ
チル基などが特に好ましい。シクロアルキル基として
は、例えば、シクロペンチル基、2−メチルシクロペン
チル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。アリール
基としては、例えば、フェニル基、低級アルキル基置換
のフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基などが挙げら
れ、好ましくはフェニル基、低級アルキル置換のフェニ
ル基である。アラルキル基としては、例えば、ベンジル
基、フェネチル基、低級アルキル基置換のベンジル基な
どが挙げられる。アルコキシアルキル基としては、例え
ば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシ
メチル基、ブトキシメチル基、メトキシエチル基、エト
キシエチル基、プロポキシエチル基、メトキシプロピル
などの低級アルコキシアルキル基などが挙げられる。R
1、R2が水素原子以外の場合の炭素数は、格別制限はな
いが、通常1〜20、好ましくは1〜15、より好まし
くは1〜10の範囲である。
【0012】R1、R2がそれぞれ独立したアミノ基の具
体例としては、例えば、1級アミノ基;メチルアミノ
基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピル
アミノ基、ブチルアミノ基、アミルアミノ基、ヘキシル
アミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、シク
ロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、アニリ
ン、ベンジルアミノ基、フェネチルアミノ基などの2級
アミノ基;ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、
メチルプロピルアミノ基、メチルブチルアミノ基、メチ
ルアミルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルプロピル
アミノ基、エチルブチルアミノ基、エチルヘキシルアミ
ノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、
プロピルブチルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジアミル
アミノ基、アミルヘキシルアミノ基、ジヘキシルアミノ
基、ジヘプチルアミノ基、ジオクチルアミノ基、メチル
シクロペンチルアミノ基、エチルシクロペンチルアミノ
基、メチルシクロヘキシルアミノ基、ジシクロペンチル
アミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジフェニルアミ
ノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N−エチル
−N−フェニルアミノ基、ジベンジルアミノ基、N−メ
チル−N−ベンジルアミノ基、N−エチル−N−フェネ
チルアミノ基などの3級アミノ基などが挙げられる。こ
れらの中でも、3級アミノ基が好ましく、ジメチルアミ
ノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプ
ロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルア
ミノ基、ジアミルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジヘ
プチルアミノ基、ジオクチルアミノ基などが特に好まし
い。
【0013】R1、R2及びNとが結合した環構造は、通
常4〜12員環構造、好ましくは5〜10員環構造、よ
り好ましくは5〜8員環構造である。具体的には、例え
ば、アジリジン環、アセチジン環、ピロリジン環、ピペ
リジン環、2−メチルピペリジン環、3−メチルピペリ
ジン環、4−メチルピペリジン環、3,5−ジメチルピ
ペリジン環、2−エチルピペリジン環、ヘキサメチレン
イミン環、ヘプタメチレンイミン環、ドデカメチレンイ
ミン環、コニイン環、モルホリン環、N−メチルピペラ
ジン環、N−エチルピペラジン環、N−メチルイミダゾ
リジン環、オキサジン環、ピロリン環、ピロール環、ア
ゼピン環などが挙げられ、これらの中でも、ピロリジン
環、ピペリジン環、3−メチルピペリジン環、4−メチ
ルピペリジン環、3,5−ジメチルピペリジン環、2−
エチルピペリジン環、ヘキサメチレンイミン環、ヘプタ
メチレンイミン環などが好ましい。
【0014】式中のR3、R4の炭素数は、通常1〜2
0、好ましくは1〜15、より好ましくは1〜10の範
囲である。R3、R4は、それぞれ独立して、アルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基を示
し、好ましくはアルキル基である。アルキル基として
は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert
−ブチル基、n−アミル基、イソアミル基、n−ヘキシ
ル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−オクタデ
シル基などが挙げられ、これらの中でも、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−アミル
基、イソアミル基、n−ヘキシル基などの低級アルキル
基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
n−ブチル基などが特に好ましい。シクロアルキル基と
しては、例えば、シクロペンチル基、2−メチルシクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。アリ
ール基としては、例えば、フェニル基、低級アルキル基
置換のフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基などが挙
げられ、好ましくはフェニル基、低級アルキル置換のフ
ェニル基である。アラルキル基としては、例えば、ベン
ジル基、フェネチル基、低級アルキル基置換のベンジル
基などが挙げられる。
【0015】式中のAは、アルキレン鎖を示し、好まし
くは低級アルキレン鎖である。アルキレン鎖の具体例と
しては、例えば、メチレン鎖、エチレン鎖、プロピレン
鎖、イソプロピレン鎖、ブチレン鎖、イソブチレン鎖、
t−ブチレン鎖、アミレン鎖、ヘキシレン鎖などが挙げ
られる。
【0016】共役ジエンとしては、例えば、1,3−ブ
タジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−
ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−
ブタジエン、1,3−ペンタジエン等が挙げられる。こ
れらの中でも、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,
3−ブタジエンなどが好ましく、1,3−ブタジエンが
より好ましい。これらの共役ジエンは、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ
る。
【0017】芳香族ビニルとしては、例えば、スチレ
ン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メ
チルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジイソプ
ロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−
ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレ
ン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノフル
オロスチレン等を挙げることができる。これらの中で
も、スチレンが好ましい。
【0018】これらの芳香族ビニルは、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。芳香
族ビニルのジエン系ゴム中の含有量は0〜60重量%で
ある。
【0019】本発明のジエン系ゴムの芳香族ビニル単量
体単位の有無は、使用目的に応じて適宜選択できる。発
熱性を特に重視する場合は、共役ジエンの重合体が選択
される。一方、発熱性とウエットスキッド抵抗を高度に
バランスさせる場合には、共役ジエンと芳香族ビニルと
の共重合体が好ましく、その場合の共重合体中の各単量
体の含有量は、共役ジエン単量体単位が、通常40〜9
5重量%、好ましくは50〜90重量%、より好ましく
は70〜90重量%、芳香族ビニル単量体単位が、それ
ぞれ、通常60〜5重量%、好ましくは50〜10重量
%、より好ましくは30〜10重量%の範囲である。ジ
エン系ゴム中の芳香族ビニル含有量が過度に多いと発熱
性に劣り好ましくない。
【0020】本発明のジエン系ゴムの共役ジエン結合部
分におけるビニル結合(1,2−ビニル結合及び3,4
−ビニル結合)の割合は、20%から60%未満、好ま
しく30%から60%未満、より好ましくは45%から
60%未満の範囲である。共役ジエン結合単位のビニル
結合割合が過度に小さいと、引張強度、耐摩耗性及び加
工性が充分でなく好ましくない。ビニル結合以外の残部
の共役ジエン結合単位は、1,4−結合で、1,4−シ
ス結合、1,4−トランス結合のいずれであってもよ
い。
【0021】本発明のジエン系ゴムが芳香族ビニルを含
有する場合の芳香族ビニル連鎖分布については、特に制
限はされないが、芳香族ビニル単位1個の独立鎖量が全
結合芳香族ビニル量の50重量%以上、好ましくは60
重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上であり、
且つ芳香族ビニルが8個以上連なった芳香族ビニル長連
鎖量が全結合芳香族ビニル量の5重量%以下、好ましく
は2.5重量%以下、さらに好ましくは1.5重量%以
下であるものが、発熱性、引張強度、耐摩耗性及び加工
性を高値にバランスさせるので好適である。
【0022】本発明のジエン系ゴムの分子量は、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算
重量平均分子量(Mw)で、100,000〜2,00
0,000、好ましくは150,000〜1,500,
000、より好ましくは200,000〜1,200,
000の範囲である。ジエン系ゴムの重量平均分子量
(Mw)が、過度に小さいと発熱性や耐摩耗性に劣り、
逆に、過度に大きいと加工性に劣り、いずれも好ましく
ない。
【0023】本発明のジエン系ゴムの製造方法は、特に
制限されないが、例えば、炭化水素系溶媒中、極性化合
物の存在下に有機アルカリ金属アミドを開始剤として共
役ジエンまたは共役ジエンと芳香族ビニルとを(共)重
合させた後にアルコキシシラン化合物を反応させて行う
ことができる。
【0024】本発明に用いる有機アルカリ金属アミド
は、有機アルカリ金属と2級アミンとを前もって反応さ
せたものを用いてもよいし、また、特開平6−1999
21号公報に開示される方法のように、少なくとも1部
の単量体と2級アミンの存在下に有機アルカリ金属を加
えて重合反応系中で生成しうるものであってもよい。
【0025】有機アルカリ金属としては、例えば、n−
ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチル
リチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、スチ
ルベンリチウムなどの有機モノリチウム化合物;ジリチ
オメタン、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ
−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−トリリチオ
ベンゼンなどの多官能性有機リチウム化合物;ナトリウ
ムナフタレン、カリウムナフタレンなどが挙げられる。
これらの中でも、有機リチウム化合物が好ましく、有機
モノリチウム化合物が特に好ましい。これらの有機アル
カリ金属は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み
合わせて用いることができる。
【0026】2級アミン化合物としては、例えば、脂肪
族2級アミン化合物、芳香族2級アミン化合物及び環状
イミン化合物などが挙げられ、好ましくは脂肪族2級ア
ミン化合物、環状イミン化合物である。
【0027】脂肪族2級アミン化合物としては、例え
ば、ジメチルアミン、メチルエチルアミン、メチルプロ
ピルアミン、メチルブチルアミン、メチルアミルアミ
ン、ジエチルアミン、エチルプロピルアミン、エチルブ
チルアミン、エチルヘキシルアミン、ジプロピルアミ
ン、ジイソプロピルアミン、プロピルブチルアミン、ジ
ブチルアミン、ジアミルアミン、アミルヘキシルアミ
ン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチル
アミン、メチルシクロペンチルアミン、エチルシクロペ
ンチルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、ジシクロ
ペンチルアミン、ジシクロヘキシルアミンなどが挙げら
れる。これらの中でも、ジメチルアミン、メチルエチル
アミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプ
ロピルアミン、ジブチルアミン、ジアミルアミン、ジヘ
キシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミンな
どが好ましい。
【0028】芳香族2級アミン化合物としては、例え
ば、ジフェニルアミン、N−メチルアニリン、N−エチ
ルアニリン、ジベンジルアミン、N−メチルベンジルア
ミン、N−エチルフェネチルアミンなどが挙げられる。
【0029】環状イミン化合物としては、例えば、アジ
リジン、アセチジン、ピロリジン、ピペリジン、2−メ
チルピペリジン、3−メチルピペリジン、4−メチルピ
ペリジン、3,5−ジメチルピペリジン、2−エチルピ
ペリジン、ヘキサメチレンイミン、ヘプタメチレンイミ
ン、ドデカメチレンイミン、コニイン、モルホリン、オ
キサジン、ピロリン、ピロール、アゼピンなどが挙げら
れる。これらの中でも、ピロリジン、ピペリジン、3−
メチルピペリジン、4−メチルピペリジン、3,5−ジ
メチルピペリジン、2−エチルピペリジン、ヘキサメチ
レンイミン、ヘプタメチレンイミンなどが好ましい。
【0030】これらの2級アミン化合物は、それぞれ単
独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
【0031】前もって有機アルカリ金属と2級アミンを
反応させて調製した有機アルカリ金属アミドを用いる場
合の有機アルカリ金属アミドの使用量は、要求される生
成重合体の分子量によって適宜選択されるが、単量体1
00g当り、通常0.1〜30mmol、好ましくは
0.2〜15mmol、より好ましくは0.3〜10m
molの範囲である。
【0032】有機アルカリ金属と2級アミンを重合系に
添加して系中で有機アルカリ金属アミドを生成させる場
合の有機アルカリ金属の使用量は、要求される生成重合
体の分子量によって適宜選択されるが、単量体100g
当り、通常0.1〜30mmol、好ましくは0.2〜
15mmol、より好ましくは0.3〜10mmolの
範囲である。この時の2級アミンの使用量は、有機アル
カリ金属に対して、通常0.5〜2当量、好ましくは
0.8〜1.5当量、より好ましくは1〜1.2当量で
ある。
【0033】炭化水素系溶媒としては、例えば、n−ブ
タン、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン、iso−オクタンなどの脂肪族炭化
水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロ
ペンタンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエンな
どの芳香族炭化水素;等の周知のものから選ばれ、好ま
しくはn−ヘキサン、シクロヘキサン、トルエンなどで
ある。また、必要に応じて、1−ブテン、シス−2−ブ
テン、2−ヘキセンなどの重合性の低い炭素−炭素不飽
和炭化水素などを使用してもよい。これらの炭化水素系
溶媒は、単独で、あるいは2種以上組み合わせて、通
常、単量体濃度が1重量%〜30重量%になる量比で用
いられる。
【0034】極性化合物としては、通常のアニオン重合
で共役ジエン結合単位のミクロ構造や芳香族ビニルの共
重合体鎖中の分布を調整するために一般的に用いられる
ものであれば格別制限はなく、例えば、エーテル化合
物;3級アミン;カリウム−t−ブチルオキシド、カリ
ウム−t−アミルオキシドなどのアルカリ金属アルコキ
シド;トリフェニルホスフィンなどのホスフィン化合
物;などが挙げられる。これらの中でも、3級アミンや
エーテル化合物、特に3級アミンとジエーテル化合物
が、共役ジエン結合単位のビニル結合量と芳香族ビニル
の独立鎖量を高度に上げられるので好適である。
【0035】3級アミンとしては、例えば、テトラメチ
ルエチレンジアミン、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、ピリジン、キヌクリジンなどが挙げられる。
【0036】エーテル化合物としては、例えば、分子内
にエーテル結合を1つ有するモノエーテル化合物、分子
内にエーテル結合を2つ有するジエーテル化合物、分子
内にエーテル結合を3つ以上有する多価エーテル化合物
などに分類され、いずれのエーテル化合物であっても特
に制限はないが、ジエーテル化合物が最も好ましい。エ
ーテル化合物の炭素数は、特に限定はされないが、通常
2〜100、好ましくは2〜50、より好ましくは4〜
20、最も好ましくは4〜15の範囲である。
【0037】モノエーテル化合物としては、例えば、ジ
メチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル、ジブチルエーテル、ジアミルエーテル、ジイソ
アミルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルプロピ
ルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルブチ
ルエーテル、メチルイソアミルエーテル、エチルプロピ
ルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、エチルブチ
ルエーテルなどの脂肪族モノエーテル類;アニソール、
フェネトール、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテ
ルなどの芳香族モノエーテル類;テトラヒドロフラン、
テトラヒドロピランなどの環状モノエーテル類;などが
挙げられる。これらの中でも、脂肪族モノエーテル類や
環状モノエーテル類が好ましい。
【0038】ジエーテル化合物としては、例えば、アル
キレングリコールジエーテルや環状ジエーテルなどが挙
げられ、好ましくはアルキレングリコールジエーテルで
ある。
【0039】アルキレングリールジエーテルとしては、
例えば、アルキレングリコールジアルキルエーテル類、
アルキレングリコールアルキルアリールエーテル類、ア
ルキレングリコールジアリールエーテル類、アルキレン
グリコールジアラルキルエーテル類などが挙げられ、好
ましくはアルキレングリコールジアルキルエーテル類で
ある。
【0040】アルキレングリコールジエーテルの具体例
としては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレ
ングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジ
プロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテ
ル、エチレングリコールブチルt−ブチルエーテル、エ
チレングリコールジアミルエーテル、エチレングリコー
ルジオクチルエーテル、プロピレングリコールジメチル
エーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プ
ロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリ
コールジブチルエーテル、イソプロピレングリコールジ
メチルエーテル、イソプロピレングリコールジエチルエ
ーテル、ブチレングリコールジメチルエーテル、ブチレ
ングリコールジエチルエーテル、ブチレングリコールジ
ブチルグリコールなどのアルキレングリコールジアルキ
ルエーテル類;エチレングリコールメチルフェニルエー
テルなどのアルキレングリコールアルキルアリールエー
テル類;エチレングリコールジフェニルエーテルなどの
アルキレングリコールジアリールエーテル類;エチレン
グリコールジベンジルエーテルなどのアルキレングリコ
ールジアラルキルエーテル類;などが挙げられる。これ
らの中でも、エチレングリコールジメチルエーテル、エ
チレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリ
コールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピ
ルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エ
チレングリコールブチルt−ブチルエーテル、エチレン
グリコールジアミルエーテル、プロピレングリコールジ
メチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテ
ル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレ
ングリコールジブチルエーテルなどが特に好ましく、エ
チレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコー
ルメチルエチルエーテル、エチレングリコールジエチル
エーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エ
チレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコー
ルブチルt−ブチルエーテル、エチレングリコールジア
ミルエーテルなどが最も好ましい。
【0041】環状ジエーテルとしては、例えば、ジオキ
サン、1,10−フェナントロリンなどや米国特許公報
第4,429,091号に記載されるジオキソランアル
カン類、例えば、ビス(2−オキソラニル)メタン、
2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン、1,1−
ビス(2−オキソラニル)エタン、2,2−ビス(5−
メチル−2−オキソラニル)プロパンなどが挙げられ、
これらの中でも、ジオキサンやジオキソランアルカン類
などが好ましい。
【0042】多価エーテル化合物としては、例えば、オ
リゴオキシアルキレングリコールジアルキルエーテル
類、オキソラニルジオキサン類、オキソラニルジオキソ
ラン類、クラウンエーテル類などが挙げられる。
【0043】オリゴオキシアルキレングリコールジアル
キルエーテルとしては、例えば、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチル
エーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジ
エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリ
コールジヘキシルエーテル、トリエチレングリコールジ
メチルエーテル、トリエチレングリコールジプロピルグ
リコール、トリエチレングリコールジブチルエーテル、
テトラエチレングリコールジエチルエーテルなどのオリ
ゴオキシエチレングリコールジアルキルエーテル類;ジ
プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレン
グリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコール
ジプロピルエーテル、ジイソプロピレングリコールジア
ミルエーテルなどのオリゴオキシプロピレングリコール
ジアルキルエーテル類;ジブチレングリコールジメチル
エーテルなどのオリゴオキシブチレングリコールジアル
キルエーテル類;などが挙げられる。これらの中でも、
オリゴオキシエチレングリコールジアルキルエーテル類
が好ましく、特に、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチ
レングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコ
ールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジブチ
ルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテ
ルなどが好ましい。
【0044】ポリオキシアルキレングリコールジアルキ
ルエーテル類としては、例えば、ポリオキシエチレング
リコールジメチルエーテル、ポリオキシエチレングリコ
ールジエチルエーテル、ポリオキシエチレングリコール
ジイソプロピルエーテル、ポリオキシエチレングリコー
ルジブチルエーテル、ポリオキシエチレングリコールジ
オクチルエーテルなどのポリオキシエチレングリコール
ジアルキルエーテル類;ポリオキシプロピレングリコー
ルジメチルエーテル、ポリオキシプロピレングリコール
ジエチルエーテルなどのポリオキシプロピレングリコー
ルジアルキルエーテル類;ポリオキシブチレングリコー
ルジメチルエーテルなどのポリオキシブチレングリコー
ルジアルキルエーテル類;などが挙げられる。
【0045】オキソラニルジオキサン類やオキソラニル
ジオキソラン類としては、例えば、特公平7−7424
5号公報に記載される化合物などが挙げられ、具体的に
は、例えば、2−(2−オキソラニル)ジオキサン、2
−(2−オキソラニル)−4,4,6−トリメチルジオ
キサン、2−(5−メチル−2−オキソラニル)−4,
4,6−トリメチルジオキサン、2−(2−オキソラニ
ル)−5,5−ジメチルジオキサン、2−(2−オキソ
ラニル)ジオキソラン、2−(2−オキソラニル)−4
−t−ブチルオキソラン、2−(2−オキソラニル)−
4,5−ジメチルジオキソラン、2−(2−オキソラニ
ル)−4,4,5,5−テトラメチルジオキソランなど
が挙げられる。
【0046】クラウンエーテル類としては、例えば、1
8−クラウン−6−エーテル、15−クラウン−5−エ
ーテル、12−クラウン−4−エーテル、ジベンゾ−1
8−クラウンエーテル、ジベンゾ−24−クラウン−8
−エーテル、ジシクロヘキサノ−18−クラウン−6−
エーテル、4’−ニトロベンゾ−15−クラウン−5−
エーテルなどが挙げられる。
【0047】これらの極性化合物は、それぞれ単独で、
あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの極性化合物の使用量は、開始剤として用いる有
機アルカリ金属アミド(あるいは有機アルカリ金属)1
モルに対して、通常0.1モル以上、好ましくは0.2
〜100モル、より好ましくは0.5〜50モル、最も
好ましくは1〜30モルの範囲である。極性化合物の使
用量が過度に少ないと、共役ジエン結合部分のビニル結
合割合を十分に高くすることができず好ましくない。
【0048】各単量体の使用量は、ジエン系ゴムの用途
に応じて適宜選択されるが、通常共役ジエンが40〜1
00重量%、芳香族ビニルが60〜0重量%である。共
役ジエンと芳香族ビニルとを共重合する場合の各単量体
の割合は、共役ジエンが、通常40〜95重量%、好ま
しくは50〜90重量%、より好ましくは70〜90重
量%であり、芳香族ビニルが、通常60〜5重量%、好
ましくは50〜10重量%、より好ましくは30〜10
重量%の範囲である。
【0049】重合反応は、前もって調製した有機アルカ
リ金属アミドを用いる場合も、重合反応系中で有機アル
カリ金属アミドを生成させる場合も同様に行うことがで
き、通常、−78〜+150℃の範囲で、回分式あるい
は連続式等の重合様式で行われる。また、芳香族ビニル
を共重合させる場合は、芳香族ビニル連鎖分布のランダ
ム性を向上させるため、例えば、特開昭59−1402
11号公報や特開昭56−143209号公報に記載さ
れているように、重合系中の芳香族ビニルと共役ジエン
の組成比における芳香族ビニル含有量が特定濃度範囲に
なるように共役ジエンあるいは共役ジエンと芳香族ビニ
ルとの混合物を、反応系に連続的あるいは断続的に供給
するのが望ましい。
【0050】上記重合反応により、重合体鎖の開始末端
に3級アミノ基を有し、且つ重合体鎖の他端にアルカリ
金属を有する活性重合体が得られる。重合体鎖の具体例
としては、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、
ブタジエン−イソプレン共重合体、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン
−ブタジエン−イソプレン共重合体などが例示できる。
【0051】かかる活性重合体と反応させるアルコキシ
シラン化合物としては、例えば、一般式(2)
【化4】 (式中、R5、R6はアルキル基、シクロアルキル基、ア
リール基またはアラルキル基、Xはハロゲン原子または
ハロゲノアルキル基、aは1〜4の整数、bは0〜3の
整数、cは0〜3の整数を表し、a+b+c=4であ
る。)で表される。
【0052】一般式(2)中のR5、R6の炭素数は、通
常1〜20、好ましくは1〜15、より好ましくは1〜
10の範囲である。R5、R6は、それぞれ独立して、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはアラル
キル基を示し、好ましくはアルキル基である。アルキル
基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、n−アミル基、イソアミル
基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル
基、n−オクタデシル基などが挙げられ、これらの中で
も、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、n−アミル基、イソアミル基、n−ヘキシル基な
どの低級アルキル基などが好ましく、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、n−ブチル基などが特に好まし
い。シクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチ
ル基、2−メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基
などが挙げられる。アリール基としては、例えば、フェ
ニル基、低級アルキル基置換のフェニル基、ナフチル
基、ビフェニル基などが挙げられ、好ましくはフェニル
基、低級アルキル置換のフェニル基である。アラルキル
基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、低級
アルキル基置換のベンジル基などが挙げられる。
【0053】一般式(2)中のXは、ハロゲン原子また
はハロゲノアルキル基を示す。ハロゲン原子としては、
例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げら
れ、好ましくは塩素原子である。ハロゲノアルキル基の
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、n−アミル基、イソアミ
ル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル
基、n−オクタデシル基などが挙げられ、これらの中で
も、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、n−アミル基、イソアミル基、n−ヘキシル基な
どの低級アルキル基などが好ましく、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、n−ブチル基などが特に好まし
い。ハロゲノアルキル基のハロゲン原子としては、例え
ば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられ、
好ましくは塩素原子である。
【0054】アルコキシシラン化合物の具体例として
は、例えば、特開平7−233216号公報に開示され
ている化合物などが用いられ、例えば、テトラメトキシ
シラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラ
ン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、
テトラトルイロキシシランなどのテトラアルコキシシラ
ン化合物;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリ
ブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチル
トリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチ
ルトリプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、
エチルトリフェノキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシ
シラン、ジメチルジブトキシシラン、ジメチルジフェノ
キシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエ
トキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチル
ジブトキシシラン、ジエチルジフェノキシシランなどの
アルキルアルコキシシラン化合物;ビニルトリメトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポ
キシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリフ
ェノキシシラン、アリルトリメトキシシラン、オクテニ
ルトリメトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ス
チリルトリメトキシシランなどのアルケニルアルコシキ
シシラン化合物;フェニルトリメトキシシラン、フェニ
ルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラ
ン、フェニルトリブトキシシラン、フェニルトリフェノ
キシシランなどのアリールアルコキシシラン化合物;ト
リメトキシクロロシラン、トリエトキシクロロシラン、
トリプロポキシクロロシラン、トリブトキシクロロシラ
ン、トリフェノキシクロロシラン、ジメトキシジクロロ
シラン、ジプロポキシジクロロシラン、ジフェノキシジ
クロロシラン、メトキシトリクロロシラン、エトキシト
リクロロシラン、プロポキシトリクロロシラン、フェノ
キシトリクロロシラン、トリメトキシブロモシラン、ト
リエトキシブロモシラン、トリプロポキシブロモシラ
ン、トリフェノキシブロモシラン、ジメトキシジブロモ
シラン、ジエトキシジブロモシラン、ジフェノキシジブ
ロモシラン、メトキシトリブロモシラン、エトキシトリ
ブロモシラン、プロポキシトリブロモシラン、フェノキ
シトリブロモシラン、トリメトキシヨードシラン、トリ
エトキシヨードシラン、トリプロポキシヨードシラン、
トリフェノキシヨードシラン、ジメトキシジヨードシラ
ン、ジエトキシジヨードシラン、ジプロポキシヨードシ
ラン、メトキシトリヨードシラン、エトキシトリヨード
シラン、プロポキシトリヨードシラン、フェノキシトリ
ヨードシランなどのハロゲノアルコキシシラン化合物;
β−クロロエチルメチルジメトキシシラン、γ−クロロ
プロピルメチルジメトキシシランなどのハロゲノアルキ
ルアルコキシシラン化合物;などが挙げられる。
【0055】これらアルコキシシラン化合物は、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用するこ
とができ、その使用量は、有機アルカリ金属アミド(ま
たは有機アルカリ金属)当り、通常1当量以上、好まし
くは1〜10当量、より好ましくは1〜5当量、最も好
ましくは1〜4当量の範囲である。
【0056】活性重合体とアルコキシシラン化合物の反
応は、重合反応終了後に該化合物を添加して行うことが
できる。反応温度は、通常0〜200℃、好ましくは2
0〜150℃で、反応時間は、通常30秒〜10時間、
好ましくは1分〜5時間、より好ましくは10分〜2時
間である。
【0057】尚、前記活性重合体とアルコキシシラン化
合物を反応させることで、前記一般式(1)で表される
構造のポリマーが得られることは周知であり、例えば、
特開平7−233216号公報に開示されている実験な
どで証明されている。
【0058】上記反応終了後に、停止剤としてメタノー
ル、イソプロパノールなどのアルコールを添加して重合
反応を停止し、酸化防止剤やクラム化剤を加えた後、直
接乾燥などの方法で溶媒を除去し、生成重合体を回収す
ることができる。
【0059】ゴム成分 本発明のゴム組成物のゴム成分としては、前記アミノ基
とアルコキシシリル基とを有するジエン系ゴムを含むも
のが用いられる。ゴム成分中の該アミノ基及びアルコキ
シシリル基含有ジエン系ゴムの割合は、使用目的に応じ
て適宜選択されるが、通常10重量%以上、好ましくは
20〜100重量%、より好ましくは30〜100重量
%、最も好ましくは40〜100重量%である。ゴム成
分中の本発明の該アミノ基及びアルコキシシリル基含有
ジエン系ゴムの割合が過度に少ないと、改質の効果が充
分でなく好ましくない。
【0060】併用できるその他のゴムとしては、特に限
定はないが、通常ジエン系ゴムが用いられる。ジエン系
ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、ポリイソプ
レンゴム(IR)、乳化重合スチレン−ブタジエン共重
合ゴム(SBR)、溶液重合ランダムSBR(結合スチ
レン5〜50重量%、ブタジエン結合単位部分の1,2
−ビニル結合量10〜80%)、高トランスSBR(ブ
タジエン結合単位部分の1,4−トランス結合量70〜
95%)、低シスポリブタジエンゴム(BR)、高シス
BR、高トランスBR(ブタジエン結合単位部分の1,
4−トランス結合量70〜95%)、スチレン−イソプ
レン共重合ゴム(SIR)、ブタジエン−イソプレン共
重合体ゴム、溶液重合ランダムスチレン−ブタジエン−
イソプレン共重合ゴム(SIBR)、乳化重合SIB
R、乳化重合スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン
共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴ
ム、高ビニルSBR−低ビニルSBRブロック共重合ゴ
ム、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロ
ック共重合体などのブロック共重合体等が挙げられ、要
求特性に応じて適宜選択できる。これらの中でも、N
R、BR、IR、SBR、SIBRなどが好ましい。こ
れらのその他のゴムは、それぞれ単独で、あるいは2種
以上を組み合わせて使用することができる。
【0061】補強剤 補強剤としては、特に制限はないが、例えば、シリカや
カーボンブラックなどを用いることができる。
【0062】シリカとしては、特に制限はないが、例え
ば、乾式法ホワイトカーボン、湿式法ホワイトカーボ
ン、コロイダルシリカ、及び特開昭62−62838号
公報に開示されている沈降シリカなどが挙げられる。こ
れらの中でも、含水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイ
トカーボンが特に好ましい。これらのシリカは、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いること
ができる。
【0063】シリカの比表面積は、特に制限はされない
が、窒素吸着比表面積(BET法)で、通常50〜40
0m2/g、好ましくは100〜220m2/g、さらに
好ましくは120〜190m2/gの範囲である時に、
補強性、耐摩耗性及び発熱性等の改善が十分に達成さ
れ、好適である。ここで窒素吸着比表面積は、ASTM
D3037−81に準じBET法で測定される値であ
る。
【0064】カーボンブラックとしては、特に制限はな
いが、例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラッ
ク、サーマルブラック、チャンネルブラック、グラファ
イトなどを用いることができる。これらの中でも、特に
ファーネスブラックが好ましく、その具体例としては、
SAF、ISAF、ISAF−HS、ISAF−LS、
IISAF−HS、HAF、HAF−HS、HAF−L
S、FEF等の種々のグレードのものが挙げられる。こ
れらのカーボンブラックは、それぞれ単独で、あるいは
2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0065】カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N
2SA)は、特に制限はないが、通常5〜200m2
g、好ましくは50〜150m2/g、より好ましくは
80〜130m2/gの範囲である時に、引張強度や耐
摩耗性が高いレベルで改善され好適である。また、カー
ボンブラックのDBP吸着量は、特に制限はないが、通
常5〜300ml/100g、好ましくは50〜200
ml/100g、より好ましくは80〜160ml/1
00gの範囲である時に、引張強度や耐摩耗性が高いレ
ベルで改善され好適である。
【0066】カーボンブラックとして、特開平5−23
0290号公報に開示されているセチルトリメチルアン
モニウムブロマイドの吸着(CTAB)比表面積が11
0〜170m2/gで24,000psiの圧力で4回
繰り返し圧縮を加えた後のDBP(24M4DBP)吸
油量が110〜130ml/100gであるハイストラ
クチャーカーボンブラックを用いることにより、耐摩耗
性をさらに改善できる。
【0067】補強剤の配合割合は、ゴム成分100重量
部に対して、10〜200重量部、好ましくは20〜1
50重量部、より好ましくは30〜120重量部であ
る。
【0068】本発明のゴム組成物の目的を高度に達成す
るためには、補強剤として、シリカ単独で、あるいはシ
リカとカーボンブラックとを併用して用いることが好ま
しい。シリカとカーボンブラックとを併用する場合の混
合割合は、用途や目的に応じて適宜選択されるが、通
常、シリカ:カーボンブラック=10:90〜99:
1、好ましくは30:70〜95:5、より好ましくは
50:50〜90:10(重量比)である。
【0069】シランカップリング剤 本発明のゴム組成物が補強剤としてシリカを用いる場合
は、シランカップリング剤を添加すると、発熱性や耐摩
耗性がさらに改善されるので好適である。
【0070】シランカップリング剤としては、特に限定
はないが、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルト
リエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキ
シ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N
−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、ビス(3−(トリエトキシシリル)
プロピル)テトラスルフィド、及び特開平6−2481
16号公報に記載されているγ−トリメトキシシリルプ
ロピルジメチルチオカルバミルテトラスルフィド、γ−
トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスル
フィドなどのテトラスルフィド類などを挙げることがで
きる。
【0071】これらのシランカップリング剤は、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用するこ
とができる。シランカップリング剤の配合割合は、シリ
カ100重量部に対して、通常、0.1〜30重量部、
好ましくは1〜20重量部、さらに好ましくは2〜10
重量部の範囲である。
【0072】ゴム組成物 本発明のゴム組成物は、上記成分以外に、常法に従っ
て、加硫剤、加硫促進剤、加硫活性化剤、老化防止剤、
活性剤、可塑剤、滑剤、充填剤等のその他の配合剤をそ
れぞれ必要量含量することができる。
【0073】加硫剤としては、特に限定はないが、例え
ば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、
高分散性硫黄などの硫黄;一塩化硫黄、二塩化硫黄など
のハロゲン化硫黄;ジクミルパーオキシド、ジターシャ
リブチルパーオキシドなどの有機過酸化物;p−キノン
ジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム
などのキノンジオキシム;トリエチレンテトラミン、ヘ
キサメチレンジアミンカルバメート、4,4’−メチレ
ンビス−o−クロロアニリンなどの有機多価アミン化合
物;メチロール基をもったアルキルフェノール樹脂;な
どが挙げられ、これらの中でも、硫黄が好ましく、粉末
硫黄が特に好ましい。これらの加硫剤は、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
【0074】加硫剤の配合割合は、ゴム成分100重量
部に対して、通常、0.1〜15重量部、好ましくは
0.3〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量
部の範囲である。加硫剤の配合割合がこの範囲にある時
に、引張強度や耐摩耗性に優れるとともに、耐熱性や残
留ひずみ等の特性にも優れるので特に好ましい。
【0075】加硫促進剤としては、例えば、N−シクロ
ヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N
−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミ
ド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフ
ェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾー
ルスルフェンアミド、N,N’−ジイソプロピル−2−
ベンゾチアゾールスルフェンアミドなどのスルフェンア
ミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトト
リルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニ
ジン系加硫促進剤;チオカルボアニリド、ジオルトトリ
ルチオウレア、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレ
ア、トリメチルチオウレア等のチオウレア系加硫促進
剤;2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジ
ルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛
塩、2−メルカプトベンゾチアゾールナトリウム塩、2
−メルカプトベンゾチアゾールシクロヘキシルアミン
塩、2−(2,4−ジニトロフェニルチオ)ベンゾチア
ゾール等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウ
ラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィ
ド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチル
チウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテト
ラスルフィド等のチウラム系加硫促進剤;ジメチルジチ
オカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン
酸ナトリウム、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸ナト
リウム、ジメチルジチオカルバミン酸鉛、ジメチルジチ
オカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜
鉛、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ペンタメ
チレンジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオ
カルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸テル
ル、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチ
オカルバミン酸セレン、ジメチルジチオカルバミン酸
銅、ジメチルジチオカルバミン酸鉄、ジエチルジチオカ
ルバミン酸ジエチルアミン、ペンタメチレンジチオカル
バミン酸ピペリジン、メチルペンタメチレンジチオカル
バミン酸ピペコリン等のジチオカルバミン酸系加硫促進
剤;イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロ
ピルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛等
のキサントゲン酸系加硫促進剤;などの加硫促進剤が挙
げられる。
【0076】これらの加硫促進剤は、それぞれ単独で、
あるいは2種以上を組み合わせて用いられるが、少なく
ともスルフェンアミド系加硫促進剤を含むものが特に好
ましい。加硫促進剤の配合割合は、ゴム成分100重量
部に対して、通常0.1〜15重量部、好ましくは0.
3〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部の
範囲である。
【0077】加硫活性化剤としては、特に制限はない
が、例えばステアリン酸などの高級脂肪酸や酸化亜鉛な
どを用いることができる。酸化亜鉛としては、例えば、
表面活性の高い粒度5μm以下のものを用いるのが好ま
しく、かかる具体例としては、粒度が、例えば、0.0
5〜0.2μmの活性亜鉛華や0.3〜1μmの亜鉛華
などを挙げることができる。また、酸化亜鉛は、アミン
系の分散剤や湿潤剤で表面処理したものなどを用いるこ
とができる。
【0078】これらの加硫活性化剤は、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を併用して用いることができる。
加硫活性化剤の配合割合は、加硫活性化剤の種類により
適宜選択される。高級脂肪酸を用いる場合、ゴム成分1
00重量部に対して、通常0.05〜15重量部、好ま
しくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5
重量部である。酸化亜鉛を用いる場合は、ゴム成分10
0重量部に対して、通常0.05〜10重量部、好まし
くは0.1〜5重量部、より好ましくは0.5〜2重量
部である。酸化亜鉛の配合割合がこの範囲にある時に、
加工性、引張強度及び耐摩耗性などの特性が高度にバラ
ンスされ好適である。
【0079】その他の配合剤の例としては、例えば、シ
ランカップリング剤以外のカップリング剤;ジエチレン
グリコール、ポリエチレングリコール、シリコーンオイ
ルなどの活性剤;炭酸カルシウム、タルク、クレーなど
の充填剤;プロセス油、ワックスなどが挙げられる。
【0080】本発明のゴム組成物は、常法に従って各成
分を混練することにより得ることができる。例えば、加
硫剤と加硫促進剤を除く配合剤とゴム成分を混合後、そ
の混合物に加硫剤と加硫促進剤を混合してゴム組成物を
得ることができる。加硫剤と加硫促進剤と除く配合剤と
ゴム成分の混合温度は、通常、80〜200℃、好まし
くは100〜190℃、さらに好ましくは140〜18
0℃であり、混合時間は、通常、30秒以上であり、好
ましくは1〜30分間である。加硫剤と加硫促進剤の混
合は、通常100℃以下、好ましくは室温〜80℃まで
冷却後行われ、その後、通常120〜200℃、好まし
くは140〜180℃の温度でプレス加硫した本発明の
ゴム組成物を得ることができる。
【0081】
【実施例】以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げ
て、本発明についてより具体的に説明する。これらの例
中の部及び%は、特に断わりのない限り重量基準であ
る。各種の物性の測定は、下記の方法に従って行った。 (1)重合体中の結合スチレン量は、JIS K638
3(屈折率法)に準じて測定した。 (2)重合体中のブタジエン結合単位のビニル結合割合
は、赤外分光法(ハンプトン法)で測定した。 (3)重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)は、GPCで測定し、標準ポリスチレン換算の
重量平均分子量及び数平均分子量を求めた。 (4)共重合体中のスチレン連鎖分布は、高分子学会予
稿集第29巻第9号第2055頁に記載されている方法
に従って、共重合体をオゾン分解した後、GPC測定を
行い、スチレン単位1個の独立鎖量(S1)、及びスチ
レン単位が8個以上連なった長連鎖量(S8)の割合を
算出した。 (5)引張強度は、JIS K6301に準じて300
%応力(Kgf/cm2)を測定した。この特性は、指
数(引張強度指数)で表示した。この指数は大きい程好
ましい。 (6)発熱性は、レオメトリックス社製RDA−IIを
用い、1%ねじれ、20Hz、60℃のtanδを測定
した。この特性は、指数(tanδ60℃の指数)で表
示した。この指数は、大きい程好ましい。 (7)耐摩耗性は、ASTM D2228に従い、ピコ
摩耗試験機を用いて測定した。この特性は、指数(耐摩
耗指数)で表示した。この指数は、大きい程好ましい。 (8)加工性は、ロールへの巻き付き性を観察し、以下
の基準で評価した。4;きれいに巻き付く、3;僅かに
浮き上がる、2;巻き付くが、浮き上がる頻度が多い、
1;殆ど巻き付かない。
【0082】実施例1〜2 攪拌機付きオートクレーブに、シクロヘキサン8000
g、スチレン600g及びブタジエン600gを入れ、
エチレングリコールジブチルエーテル(EGDBE)8
ミリモルとジ−n−ヘキシルアミン15ミリモルを仕込
んだ後、n−ブチルリチウム15ミリモルを加え、50
℃で重合を開始した。重合開始10分後に、残部のスチ
レン200gとブタジエン600gの混合物を連続的に
添加した。重合転化率が100%になったことを確認し
てから、メチルトリエトキシシラン(MTESi)45
ミリモル添加して、30分間反応させた。反応終了後、
停止剤としてメタノールを20ミリモル添加し、2,6
−ジ−t−ブチルフェノールを20g添加してから、ス
チームストリッピング法により重合体の回収を行い、ジ
エン系ゴムNo.1を得た。ジエン系ゴムの性状を測定
し、その結果を表1に示した。ジエン系ゴムNo.1と
同様にして、表1記載の重合条件でジエン系ゴムNo.
2を得、それら重合体の性状を表1に示した。
【0083】比較例1 攪拌機付きオートクレーブに、シクロヘキサン8000
g、スチレン800g及びブタジエン1200gを入
れ、カリウム−t−アミレート(KTA)0.75ミリ
モルとジ−n−ヘキシルアミン15ミリモルを仕込んだ
後、n−ブチルリチウム15ミリモルを加え、50℃で
重合を開始した。重合転化率が100%になったことを
確認してから、メチルトリエトキシシラン(MTES
i)45ミリモル添加して、30分間反応させた。反応
終了後、停止剤としてメタノールを20ミリモル添加
し、2,6−ジ−t−ブチルフェノールを20g添加し
てから、スチームストリッピング法により重合体の回収
を行い、ジエン系ゴムNo.3を得た。ジエン系ゴムの
性状を測定し、その結果を表1に示した。
【0084】
【表1】
【0085】(*1)ジ−n−ヘキシルアミン (*2)EGDBE;エチレングリコールジブチルエー
テル、KTA;カリウム−t−アミレート (*3)メチルトリエトキシシラン (*4)スチレン単位が1個の独立鎖の含有量 (*5)スチレン単位が8個以上連なった長連鎖の含有
【0086】実施例3〜5、比較例2 原料ゴムとして、実施例1〜2及び比較例1で作製した
ジエン系ゴムNo.1〜3を用い、表2の配合処方に基
づいて、容量250mlのブラベンダータイプミキサー
中で、原料ゴムの全量、シリカの半量、シランカップリ
ング剤の半量及びジエチレングリコールの全量を170
℃で2分間混合後、硫黄と加硫促進剤を除く残りの配合
剤を添加し、同温度で3分間混練した。
【0087】次ぎに、得られた混合物と、硫黄及び加硫
促進剤を50℃のオープンロールに加えて混練した後、
160℃で30分間プレス加硫して試験片を作成し、各
物性を測定した。結果を表3に示した。
【0088】
【表2】
【0089】(*1)Si69(デグッサ社製) (*2)ノクラック6C(大内新興社製) (*3)ノクセラーCZ(大内新興社製)
【0090】
【表3】
【0091】(*1)ニプシルVN3(日本シリカ社
製;窒素吸着比表面積=240m2/g)(*2)ウル
トラジルVN3(デグッサ社製;窒素吸着比表面積=1
75m2/g) (*3)これらの指数は、比較例2を100とした。
【0092】表3の結果より、本発明のジエン系ゴムを
用いたゴム組成物(実施例3〜5)は、引張強度、発熱
性、耐摩耗性及び加工性のいずれの特性にも優れること
がわかる。また、比表面積の小さいシリカを用いると引
張強度、発熱性、耐摩耗性及び加工性のいずれの特性も
さらに改善され(実施例3と4の比較)、さらに共役ジ
エン結合部分のビニル結合量が高く且つスチレン含有量
が30重量%以下のジエン系ゴムを用いると、引張強
度、発熱性、耐摩耗性及び加工性がさらに改善される
(実施例4と5の比較)ことがわかる。
【0093】実施例6〜8 攪拌機付きオートクレーブに、シクロヘキサン8000
g、スチレン600g及びブタジエン600gを入れ、
エチレングリコールジブチルエーテル(EGDBE)4
ミリモルとジ−n−ヘキシルアミン15ミリモルを仕込
んだ後、n−ブチルリチウム15ミリモルを加え、50
℃で重合を開始した。重合開始10分後に、残部のスチ
レン200gとブタジエン600gの混合物を連続的に
添加した。重合転化率が100%になったことを確認し
てから、四塩化錫(SnCl4)を2ミリモル添加し2
0分間反応させた後、γ−クロロプロピルメチルジメト
キシシラン(ClPSi)10ミリモル添加して30分
間反応させた。反応終了後、停止剤としてメタノールを
20ミリモル添加し、2,6−ジ−t−ブチルフェノー
ルを20g添加してから、スチームストリッピング法に
より重合体の回収を行い、ジエン系ゴムNo.4を得
た。ジエン系ゴムの性状を測定し、その結果を表4に示
した。ジエン系ゴムNo.4と同様にして、表4記載の
重合条件でジエン系ゴムNo.5〜6を得、それら重合
体の性状を表4に示した。
【0094】比較例3 攪拌機付きオートクレーブに、シクロヘキサン8000
g、スチレン800g及びブタジエン1200gを入
れ、カリウム−t−アミレート(KTA)0.75ミリ
モルとジ−n−ヘキシルアミン15ミリモルを仕込んだ
後、n−ブチルリチウム15ミリモルを加え、50℃で
重合を開始した。重合転化率が100%になったことを
確認してから、停止剤としてメタノールを20ミリモル
添加し、2,6−ジ−t−ブチルフェノールを20g添
加してから、スチームストリッピング法により重合体の
回収を行い、ジエン系ゴムNo.7を得た。ジエン系ゴ
ムの性状を測定し、その結果を表4に示した。
【0095】
【表4】
【0096】(*1)ジ−n−ヘキシルアミン (*2)EGDBE;エチレングリコールジブチエーテ
ル、KTA;カリウム−t−アミレート (*3)γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン (*4)スチレン単位が1個の独立鎖の含有量 (*5)スチレン単位が8個以上連なった長連鎖の含有
【0097】実施例9〜12、比較例4 原料ゴムとして、実施例6〜8及び比較例3で作成した
ジエン系ゴムNo.4〜7を用い、表5の配合処方に基
づいて、容量250mlのブラベンダータイプミキサー
中で、原料ゴム、シリカ、シランカップリング及びジエ
チレングリコールの全量を170℃で2分間混合後、硫
黄と加硫促進剤を除く残りの配合剤を添加し、同温度で
3分間混練した。
【0098】次ぎに、得られた混合物と、硫黄及び加硫
促進剤を50℃のオープンロールに加えて混練した後、
160℃で30分間プレス加硫して試験片を作成し、各
物性を測定した。結果を表6に示した。
【0099】
【表5】
【0100】(*1)シーストKH(東海カーボン社
製) (*2)Si69(デグッサ社製) (*3)ノクラック6C(大内新興社製) (*4)ノクセラーCZ(大内新興社製)
【0101】
【表6】
【0102】(*1)天然ゴム (*2)ニプシルVN3 (*3)Z1165MP(ローヌプーラン社製;窒素吸
着比表面積=175m2/g) (*4)これらの指数は、比較例4を100とした。
【0103】表6の結果より、本発明のゴム組成物(実
施例9〜12)は、引張強度、発熱性、耐摩耗性及び加
工性のいずれの特性も優れていることがわかる。また、
原料ゴムとして本発明のジエン系ゴムとその他のジエン
系ゴムとを併用し、また補強材としてシリカとカーボン
ブラックとを併用することで、引張強度、発熱性、耐摩
耗性及び加工性が高度にバランスされたゴム組成物を選
択できることがわかる(実施例10〜12)。
【0104】本発明の実施態様を以下に示す。 (1)一般式(1)
【化5】 (式中、R1、R2は、水素原子、アルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシアル
キル基、あるいはR1、R2及びNとが結合して環構造を
形成してもよく、R3、R4は、アルキル基、シクロアル
キル基、アリール基、アラルキル基またはアルコキシア
ルキル基、Pは共役ジエンの重合体鎖または共役ジエン
と芳香族ビニルとの共重合体鎖、Aはアルキレン鎖、q
は0または1、mは1〜3の整数、nは1〜3の整数、
rは0〜2の整数を表し、m+n+r=4である。)で
表される、芳香族ビニル含有量が0〜60重量%、共役
ジエン結合部分の20%から60%未満がビニル結合で
且つ重量平均分子量(Mw)が100,000〜2,0
00,000であるジエン系ゴム。
【0105】(2)Pが共役ジエンと芳香族ビニルとの
共重合体鎖であり、芳香族ビニル含有量が5〜60重量
%である(1)記載のジエン系ゴム。 (3)芳香族ビニル単位1個の独立鎖量が全結合芳香族
ビニル量の40重量%以上である(2)記載のジエン系
ゴム。 (4)芳香族ビニルが8個以上連なった芳香族ビニル長
連鎖量が全結合芳香族ビニル量の5重量%以下である
(2)または(3)記載のジエン系ゴム。 (5)共役ジエン単量体単位40〜95重量%と芳香族
ビニル単量体単位60〜5重量%とからなる(2)〜
(4)のいずれかに記載のジエン系ゴム。
【0106】(6)炭化水素系溶媒中、極性化合物の存
在下に有機アルカリ金属アミドを開始剤として共役ジエ
ンまたは共役ジエンと芳香族ビニルとを(共)重合させ
た後にアルコキシシラン化合物を反応させることを特徴
とする(1)〜(6)のいずれかに記載のジエン系ゴム
の製造方法。 (7)有機アルカリ金属アミドが前もって有機アルカリ
金属と2級アミン化合物を反応させたものを用いる
(6)記載の製造方法。 (8)有機アルカリ金属アミドの使用量が単量体100
gに対して0.1〜30mmolである(6)または
(7)記載の製造方法。 (9)有機アルカリ金属と2級アミンを重合系に添加す
る(6)記載の製造方法。 (10)有機アルカリ金属の使用量が単量体100gに
対して0.1〜30mmolである(9)記載の製造方
法。 (11)2級アミンの使用量が有機アルカリ金属に対し
て0.5〜2当量である(9)または(10)記載の製
造方法。
【0107】(12)極性化合物の使用量が有機アルカ
リ金属アミドまたは有機アルカリ金属1モルに対して
0.1〜100モルである(6)〜(11)のいずれか
に記載の製造方法。 (13)極性化合物がエーテル化合物、3級アミン、ア
ルカリ金属アルコキシド及びホスフィン化合物から選ば
れる少なくとも1種である(6)〜(12)のいずれか
に記載の製造方法。 (14)極性化合物が3級アミンまたはジエーテル化合
物である(13)記載の製造方法。
【0108】(15)アルコキシシラン化合物が、一般
式(2)
【化6】 (式中、R5、R6はアルキル基、シクロアルキル基、ア
リール基またはアラルキル基、Xはハロゲン原子または
ハロゲノアルキル基、aは1〜4の整数、bは0〜3の
整数、cは0〜3の整数を表し、a+b+c=4であ
る。)で表されるものである(5)〜(13)のいずれ
かに記載の製造方法。
【0109】(16)(1)〜(5)のいずれかに記載
のジエン系ゴムを含むゴム成分と補強剤とを含有してな
るゴム組成物。 (17)該ジエン系ゴムの含有量がゴム成分中の10重
量%以上である(16)記載のゴム組成物。
【0110】(18)ゴム成分100重量部に対して、
補強剤10〜200重量部を用いる(16)または(1
7)記載のゴム組成物。 (19)補強剤が、カーボンブラックである(16)〜
(18)のいずれかに記載のゴム組成物。 (20)補強剤が、シリカを含むものである(16)〜
(18)のいずれかに記載のゴム組成物。 (21)補強剤が、シリカとカーボンブラックの併用で
ある(20)記載のゴム組成物。 (22)シリカとカーボンブラックの割合が、シリカ:
カーボンブラック=10:90〜99:1(重量比)で
ある(21)記載のゴム組成物。 (23)シリカの比表面積が、窒素吸着比表面積(BE
T法)で、50〜400m2/gである(20)〜(2
2)のいずれかに記載のゴム組成物。 (24)さらにシランカップリング剤を含んだものであ
る(20)〜(23)のいずれかに記載のゴム組成物。 (25)シランカップリング剤の配合量が、シリカ10
0重量部に対して0.1〜30重量部である(24)記
載のゴム組成物。
【0111】(26)さらに加硫剤、加硫促進剤及び加
硫活性化剤を含んだものである(18)〜(25)のい
ずれかに記載のゴム組成物。 (27)ゴム成分100重量部に対して、加硫剤0.1
〜15重量部および加硫促進剤0.1〜15重量部であ
る(26)記載のゴム組成物。 (28)加硫促進剤が、少なくともスルフェンアミド系
加硫促進剤を含むものである(26)または(27)記
載のゴム組成物。 (29)加硫活性化剤として、酸化亜鉛を含むものであ
る(26)〜(28)のいずれかに記載のゴム組成物。 (30)酸化亜鉛の使用量が、ゴム成分100重量部に
対して2以下である(29)記載のゴム組成物。
【0112】
【発明の効果】本発明によれば、補強剤としてシリカを
配合した場合に、優れた発熱性を示すとともに、引張強
度、耐摩耗性及び加工性にも優れたジエン系ゴム及びそ
の製造方法が提供される。また、本発明によれば、発熱
性、引張強度、耐摩耗性及び加工性が大幅に改善された
ゴム組成物が提供される。
【0113】本発明のジエン系ゴム及びそれを含むゴム
組成物は、その特性を活かして、各種用途、例えば、ト
レッド、カーカス、サイドウオール、ビード部などのタ
イヤ各部位への利用、あるいはホース、窓枠、ベルト、
靴底、防振ゴム、自動車部品などのゴム製品への利用、
さらには耐衝撃性ポリスチレン、ABS樹脂等の樹脂強
化ゴムとして利用が可能になる。
【0114】本発明のジエン系ゴム及びそれを含むゴム
組成物は、特に低燃費タイヤのタイヤトレッドに優れる
が、その他にもオールシーズンタイヤ、高性能タイヤ、
スタッドレスタイヤ等のタイヤトレッド、サイドウオー
ル、アンダートレッド、カーカス、ビート部等のゴム材
料として好適である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1、R2は、水素原子、アルキル基、シクロア
    ルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシアル
    キル基、あるいはR1、R2及びNとが結合して環構造を
    形成してもよく、R3、R4は、アルキル基、シクロアル
    キル基、アリール基、アラルキル基またはアルコキシア
    ルキル基、Pは共役ジエンの重合体鎖または共役ジエン
    と芳香族ビニルとの共重合体鎖、Aはアルキレン鎖、q
    は0または1、mは1〜3の整数、nは1〜3の整数、
    rは0〜2の整数を表し、m+n+r=4である。)で
    表される、芳香族ビニル含有量が0〜60重量%、共役
    ジエン結合部分の20%から60%未満がビニル結合で
    且つ重量平均分子量(Mw)が100,000〜2,0
    00,000であるジエン系ゴム。
  2. 【請求項2】 炭化水素系溶媒中、極性化合物の存在下
    に有機アルカリ金属アミドを開始剤として共役ジエンま
    たは共役ジエンと芳香族ビニルとを(共)重合させた後
    にアルコキシシラン化合物を反応させることを特徴とす
    る請求項1記載のジエン系ゴムの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のジエン系ゴムを含むゴム
    成分と補強剤とを含有してなるゴム組成物。
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