JPH09235141A - 紫外線吸収着色膜被覆ガラス物品 - Google Patents

紫外線吸収着色膜被覆ガラス物品

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JPH09235141A
JPH09235141A JP33941296A JP33941296A JPH09235141A JP H09235141 A JPH09235141 A JP H09235141A JP 33941296 A JP33941296 A JP 33941296A JP 33941296 A JP33941296 A JP 33941296A JP H09235141 A JPH09235141 A JP H09235141A
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JP
Japan
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oxide
film
glass article
colored film
ultraviolet
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Application number
JP33941296A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Kawazu
光宏 河津
Taro Miyauchi
太郎 宮内
Koichi Maeda
浩一 前田
Tatsuya Noguchi
達也 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2217/00Coatings on glass
    • C03C2217/70Properties of coatings
    • C03C2217/74UV-absorbing coatings

Landscapes

  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 色調、紫外線透過率および可視光線透過率を
自由にコントロールすることができる紫外線吸収着色膜
被覆ガラス物品を提供する。 【解決手段】 重量%で表して、酸化珪素 5〜50、
酸化チタン 5〜70、酸化セリウム 20〜80、
金、銀、白金、パラジウム、硫化カドミウム、およびセ
レン化カドミウムからなる群から選ばれた少なくとも1
種の着色用微粒子5〜30、酸化コバルト、酸化クロ
ム、酸化銅、酸化マンガン、酸化ニッケル、および酸化
鉄からなる群から選ばれた少なくとも1種の着色用金属
酸化物 0〜30、を主成分として含有する紫外線吸収
着色膜をガラス基材表面に被覆した紫外線吸収着色膜被
覆ガラス物品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線吸収着色膜
を被覆されたガラス物品、特に自動車などの車両用や建
築物の窓などに使用される紫外線吸収着色膜が被覆され
たガラス板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】着色ガラスを得る方法として、無機塩の
銀や銅をガラス表面に塗布した後焼成することにより、
無機塩の銀や銅の超微粒子がガラス基板内に浸透し、透
明にコロイド発色させるイオン交換法、または金属アル
コキシド溶液に金イオンを混ぜて基板に塗布後、熱処理
することにより金微粒子を析出させるものがある。また
他には、スパッタリング法を用いてガラス基板上に蒸着
した金属の膜を作製する方法がある。
【0003】一方紫外線吸収膜については、紫外線吸収
成分である酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウムなどの
金属酸化物をゾルゲル法やスパッタリング法を用いてガ
ラス基板上に形成する方法、例えば重量比でCeO2
TiO2:SiO2 を64:18:18の割合で含有す
る紫外線吸収膜を、ゾルゲル法でガラス基板上に形成す
ることが、特開平6−192598号に記載されてい
る。
【0004】上記の膜は着色されているが紫外線吸収性
能を有しないか、または紫外線吸収性能を有するが着色
されていないものである。また、特開平6−19189
6号には、酸化珪素、酸化チタンおよび金微粒子を含有
する着色膜、例えば好ましい組成として、TiO2
5〜3重量%、SiO2 40〜0重量%、Au 5〜
60重量%の範囲の着色膜を被覆されたガラス物品が記
載されている。しかしこの着色膜被覆ガラス物品は、T
iO2 含有量が多くないときには紫外線遮断性能が充分
でなく、またTiO2 含有量が多くすれば高い紫外線遮
断性能が得られ、青色〜ピンク色に着色するものの、そ
の透過光色調および紫外線透過率、そして可視光線透過
率を自由に制御することができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は色調、紫外線
透過率および可視光線透過率を自由にコントロールする
ことができる紫外線吸収着色膜被覆ガラス物品を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために新たに着色機能と高紫外線遮断
率を有し、可視光線透過率を自由にコントロールできる
紫外線吸収着色膜被覆ガラス物品を開発した。
【0007】すなわち本発明は、重量%で表して、 酸化珪素 5〜50、 酸化チタン 5〜70、 酸化セリウム 20〜80、 金、銀、白金、パラジウム、 硫化カドミウム、および
セレン化カドミウムからなる群から選ばれた少なくとも
1種の着色用微粒子5〜30、 酸化コバルト、酸化クロム、酸化銅、酸化マンガン、酸
化ニッケル、および酸化鉄からなる群から選ばれた少な
くとも1種の着色用金属酸化物0〜30、 を主成分として含有する紫外線吸収着色膜を、ガラス基
材に被覆した紫外線吸収着色膜被覆ガラス物品である。
【0008】本発明における上記紫外線吸収着色膜の組
成の各成分について、以下に説明する。酸化珪素は膜の
強度を保つために必要であり、その含有量があまり低す
ぎると膜の強度が低くなり、また可視光反射率が高くな
り過ぎる。逆に多すぎると膜の透明性が低下するととも
に、紫外線吸収性能も低下する。従って、酸化珪素の含
有量はSiO2 に換算して5〜50重量%であり、好ま
しくは30〜50重量%、更に好ましくは15〜40重
量%である。
【0009】酸化チタンは、酸化珪素および酸化セリウ
ムを含む膜の成膜のために必要であり、その含有量があ
まり低すぎると、膜の成膜性および透明性が低下すると
共に、紫外線吸収能も低下する。逆に多すぎると成膜性
が低下するともに、可視光反射率が高くなりすぎる。従
って、酸化チタンの含有量はTiO2 に換算して5〜7
0重量%であり、好ましくは5〜45重量%、更に好ま
しくは15〜45重量%である。
【0010】酸化セリウムは、紫外線を吸収するために
必要な成分であり、その含有量があまり低すぎると、紫
外線吸収能が低下するとともに、成膜性が低下する。逆
に多すぎると膜の透明性が低下する。従って、酸化セリ
ウムの含有量は、CeO2 に換算して20〜80重量%
であり、好ましくは20〜60重量%、更に好ましくは
30〜60重量%である。
【0011】金、銀、白金、パラジウム、硫化カドミウ
ム、およびセレン化カドミウムからなる群から選ばれた
少なくとも1種の着色用微粒子は、明るい着色を得るた
めに必要であり、その含有量があまり低すぎると充分な
着色が得られず、逆に多すぎると膜の耐久性が低下す
る。従って、上記着色用微粒子の含有量(複数種を併用
するときはその合計量)は5〜30重量%であり、好ま
しくは10〜20重量%である。これらの着色用微粒子
のうち、金微粒子および金微粒子・パラジウム微粒子混
合物が化学的に安定であり、容易に入手でき安価である
ので好ましく使用される。
【0012】酸化コバルト、酸化クロム、酸化銅、酸化
マンガン、酸化ニッケル、および酸化鉄からなる群から
選ばれた少なくとも1種の着色用金属酸化物は、単独で
は暗い着色を示すが、上記着色用微粒子と共存して色調
を調節し、好ましい色調を示し、かつ可視光線透過率を
20%〜80%の範囲で任意に調節せしめることができ
る。その含有量があまり多すぎると、膜の可視光反射率
があまり大きくなり過ぎ、また可視光線透過率が20%
未満となり不都合である。従って、上記着色用金属酸化
物の含有量(複数種を併用するときはその合計量)はそ
れぞれCoO、CrO、CuO、MnO、NiO、およ
びFe23に換算して0〜30重量%であり、好ましく
は0〜18.0重量%であり、更に好ましくは0.2〜
10.0重量%である。
【0013】紫外線吸収着色膜の厚みは、あまり小さす
ぎると紫外線吸収能が低くなり、そして所望の着色が得
られなくなり、逆にはあまり大きすぎると膜強度が低下
するので、30〜200nmの厚みとすることが好まし
く、より好ましくは45〜150nmである。また紫外
線吸収着色膜は、1.63〜2.20の屈折率を有す
る。
【0014】上記紫外線吸収着色膜を有するガラス板が
自動車窓に、ガラス板の被覆表面が車内側になるよう
に、取り付けられた場合、車内側から見た可視光反射率
があまり高いと運転者の視界を妨害するおそれがあるの
で、ガラス板の被覆表面側から光を入射したときの可視
光の反射率は、約20%以下でできるだけ小さい方が好
ましく、10%以下、更に8%以下であることがより好
ましい。また車外側から見た可視光反射率があまり高い
とぎらぎらした外観となるので、ガラス板の被覆表面と
は反対の側から光を入射したときの可視光の反射率は、
約20%以下でできるだけ小さい方が好ましく、10%
以下、更に8%以下であることがより好ましい。そして
反射色調は中性灰色に近いことが外観上好ましく、La
b表色系でaおよびbの値から計算される(a2+b2
1/2 の値(彩度)が10以下であることが好ましく、よ
り好ましくは5.0以下、更に好ましくは2.0以下で
ある。
【0015】本発明において、前記紫外線吸収着色膜と
ガラス物品基材の間に、酸化珪素を含有する中間層、す
なわち、酸化珪素を、SiO2 に換算して、20〜10
0重量%、好ましくは30〜90重量%、酸化チタン、
酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、および酸
化タンタルからなる群から選ばれた少なくとも1種の金
属酸化物(複数種を併用するときはその合計量)を、そ
れぞれ TiO2、ZrO2、CeO2、ZnO、およびT
25に換算して、0〜70重量%、より好ましくは2
0〜65重量%、金、銀、白金、パラジウム、硫化カド
ミウム、およびセレン化カドミウムからなる群から選ば
れた少なくとも1種の着色用微粒子(複数種を併用する
ときはその合計量)を0〜30重量%、より好ましくは
5〜20重量%を含有する、前記紫外線吸収膜の屈折率
よりも低い屈折率を有する中間層を形成させることがで
きる。
【0016】中間層の屈折率は1.45〜2.05で、
かつ紫外線吸収膜の屈折率よりも少なくとも0.10、
より好ましくは少なくとも0.2低い値になるように、
酸化珪素に必要に応じて酸化チタンその他の金属酸化物
および着色用微粒子を添加して調節される。上記の低い
屈折率を有する中間層の屈折率及び膜厚みを調整するこ
とにより、可視光の反射率を低くすることができ、また
反射色調を、好ましくは中性灰色に近い色に、調節する
ことができる。中間層は前記紫外線吸収膜の屈折率と、
基材ガラスの屈折率(ソーダ石灰珪酸塩ガラスの場合通
常は1.51〜1.52)との中間の屈折率を有するこ
とが好ましく、可視光の反射率を低くし近赤外線光の反
射を高めるためには、紫外線吸収膜の屈折率をn1 、中
間層の屈折率及び膜厚み(nm)をそれぞれn2および
t,基材ガラスの屈折率をn3、λを400〜700n
mの範囲の光波長(nm)とすれば、下記式(1)およ
び(2)の2式を満足するように、n2およびtを選ぶ
ことが好ましい。
【数1】 (n1・n3)1/2+(n1-n3)/4≧n2≧(n1・n3)1/2-(n1-n3)/4 (1)
【数2】 t=λ/4n2 (2)
【0017】上記酸化珪素を含有する中間層を設ける代
わりに、その中間層と同じ組成の層(低屈折率最上層と
いう)を上記紫外線吸収着色膜の上に設けることにより
可視光の反射率を低くすることができ、また反射色調
を、好ましくは中性灰色に近い色になるように、調節す
ることができる。上記低屈折率最上層の屈折率は、紫外
線吸収ガラスの反射色調をニュートラルにし、可視光反
射率を低減するために、空気と低屈折率最上層の間の界
面での反射光と、低屈折率最上層と紫外線吸収膜の間の
界面での反射光を打ち消し合う条件を満たすことが好ま
しい。
【0018】すなわち、低屈折率最上層の屈折率を
4、紫外線吸収膜の屈折率をn1、空気の屈折率をn3
とすると、屈折率についての完全な無反射条件はn4
(n1×n31/2であり、n3=1であるから、完全な無
反射条件はn4=n1 1/2 となる。低屈折率最上層の屈折
率n2 はこの式から若干外れていても反射防止効果は大
きく、従って、n4 は紫外線吸収膜の屈折率の平方根の
90〜110%、すなわち、
【数3】 1.10×n1 1/2≧n4≧0.90×n1 1/2 (3)
の式(3)を満足することが好ましく、より好ましくは
95〜105%、であることが好ましい。そして紫外線
吸収膜の屈折率は、低屈折率最上層との無反射条件を得
るために1.8以上であることが好ましい。
【0019】もう一つの条件は、低屈折率最上層の焼成
後膜厚tが、400〜700nmの波長λの可視光線の
1/4波長の光学膜厚であることである。実際にはその
厚みを中心として、+10%〜−10%の範囲内にある
ことが好ましく、すなわち、
【数4】 1.1×λ/(4n4)≧t≧0.9×λ/(4n4) (4) に式(4)を満足することである。より好ましくは50
0〜600nmの可視光線の1/4波長の0.95〜
1.05倍の膜厚であればよい。
【0020】上記着色用微粒子は、そのマトリックスの
屈折率の値によって異なる着色を示し、マトリックスの
屈折率が高くなれば青色に近い色に着色し、マトリック
スの屈折率が低くなればピンク色に近い色に着色する。
中間層または低屈折率最上層にも着色用微粒子、特に前
記紫外線吸収膜中の着色用微粒子と同種の微粒子を含有
させる場合、中間層(または低屈折率最上層)中の着色
用微粒子は、中間層(または低屈折率最上層)とは異な
る屈折率を有する前記紫外線吸収膜中の着色用微粒子と
は異なる着色を示すので、膜全体としては複合された透
過光色調を示す。
【0021】上記二層構造を有するガラス板が自動車窓
に取り付けられた場合も、上述と同様に、ガラス板の被
覆表面側からおよびガラス面からの可視光の反射率は、
約20%以下でできるだけ小さい方が好ましく、またガ
ラス板の被覆表面とは反対の側(ガラス面側)からの反
射色調も中性灰色に近いことが好ましく、Lab表色系
でaおよびbの値から計算される(a2+b21/2 の値
(彩度)が10以下であることが好ましく、より好まし
くは5.0以下、更に好ましくは2.0以下である。
【0022】本発明の紫外線吸収着色膜被覆ガラス物品
は、Lab表色系で表して点O’(a=0、b=0)、
点A’(a=25、b=0)、点B’(a=0、b=−
25)、点C’(a=0、b=25)、および点O’を
その順に、点O’と点A’、および点C’と点O’をそ
れぞれ直線で、点A’と点B’、および点B’と点C’
とをそれぞれ点O’を中心とする円の円弧で結んででき
る扇形の範囲内にある色調を有することが好ましく、よ
り好ましくはLab表色系で表して点O(a=0、b=
0)、点A(a=20、b=−6)、点B(a=0、b
=−20.9)、点C(a=−6、b=20)、および
点Oをその順に、点Oと点A、および点Cと点Oをそれ
ぞれ直線で、点Aと点B、および点Bと点Cとをそれぞ
れ点Oを中心とする円の円弧で結んでできる扇形の範囲
内にある透過光の色調を有する。
【0023】また、本発明におけるガラス基材として、
グリーン色に着色された1.5〜5.5mmの厚みの透
明ガラス基板を用いることにより、中性灰色に近い透過
色をもつ紫外線遮断ガラス板が得られる。紫外線吸収着
色膜中の着色用微粒子による透過光色調は膜のマトリッ
クスの屈折率によって変化する。この膜の屈折率1.6
5〜1.76になるように、膜組成を 酸化珪素 30〜50、 酸化チタン 5〜45、 酸化セリウム 20〜60、 ただし酸化チタンと酸化セリウムの合計は35〜55、 金の着色用微粒子 5〜30、 を主成分として含有するように選択し、グリーン色のガ
ラス基板、特にその透過光が、Lab表色系で−10.
0〜−4.0のaの値と、−1.0〜4.0のbの色度
を有するガラス板と組み合わせることにより、中性灰色
に近い透過色、特に透過光が、Lab表色系で表して、
aが−5.0〜5.0、bが−5.0〜5.0の範囲の
色調およびLが60〜90の明度で表される透過色を有
する着色被覆ガラス板が得られる。この屈折率1.65
〜1.76の紫外線吸収着色膜自体は赤紫〜紫色の着色
を示すが、この色と補色関係にあるガラス基板のグリー
ン色とが複合されて、中性灰色に近い着色の着色被覆ガ
ラス板が得られるが、もし紫外線吸収着色膜の屈折率が
1.76よりも高い場合には膜自体の着色は青色にな
り、上記グリーン色のガラス基板と組み合わせても、中
性灰色に近い色は得られず、もっと青緑色になる。
【0024】以上は、紫外線吸収着色膜中に着色用微粒
子を含有させる場合について述べたが、紫外線吸収着色
膜とガラス物品基材の間に低い屈折率を有する中間層を
設けたり、その中間層と同じ組成の層(低屈折率最上層
という)を上記紫外線吸収着色膜の上に設けるときに
は、着色微粒子を、紫外線吸収着色膜中に含有させる代
わりに、この中間層(または低屈折率最上層)中に含有
させてもよい。
【0025】すなわち第2の発明は、ガラス基材の表面
に、重量%で表して、 酸化珪素 5〜50、 酸化チタン 5〜70、 酸化セリウム 20〜80、 を主成分として含有する紫外線吸収着色膜が被覆され、
前記紫外線吸収着色膜と前記ガラス基材の間に、または
前記紫外線吸収膜の上に、重量%で表して、 金、銀、白金、パラジウム、硫化カドミウム、およびセ
レン化カドミウムからなる群から選ばれた少なくとも1
種の着色用微粒子5〜30、 酸化珪素 5〜95、 酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化亜
鉛、および酸化タンタルからなる群から選ばれた少なく
とも1種 (複数使用すときはその合計) 0〜70、 酸化コバルト、酸化クロム、酸化銅、酸化マンガン、酸
化ニッケル、および酸化鉄からなる群から選ばれた少な
くとも1種の着色用金属酸化物 (複数使用すときその合計) 0〜30、 を含有する、前記紫外線吸収膜の屈折率よりも低い屈折
率を有する中間層(または低屈折率最上層)を形成した
紫外線吸収着色膜を被覆されたガラス物品である。
【0026】上記中間層(または低屈折率最上層)は前
記着色用コロイド微粒子、酸化珪素の他に、酸化コバル
ト、酸化クロム、酸化銅、酸化マンガン、酸化ニッケ
ル、および酸化鉄からなる群から選ばれた少なくとも1
種を更に含有させることにより透過光の色調を調節し、
かつ可視光線透過率で20%〜80%の範囲で任意に調
節せしめることができる。これらは中間層(または低屈
折率最上層)中に0〜30重量%の範囲で含有させ、好
ましくは0〜18.0重量%、更に好ましくは0.2〜
10.0重量%含有させる。含有量が0.2重量%未満
では、着色および可視光線透過率を低くする効果が生じ
ない。また逆に30重量%を越えると、可視光線透過率
が20%未満となり、色調が殆ど見えなくなり不都合で
ある。
【0027】また上記中間層(または低屈折率最上層)
は、前記着色用微粒子と、酸化珪素と、酸化コバルト、
酸化クロム、酸化銅、酸化マンガン、酸化ニッケル、お
よび酸化鉄からなる群から選ばれた少なくとも1種の他
に、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸
化亜鉛、および酸化タンタルからなる群から選ばれた少
なくとも1種を更に含有させることにより、紫外線吸収
性能を高め、かつ可視光線透過率で20%〜80%の範
囲で任意に調節せしめることができる。これらは中間層
中に、複数使用するときはその合計量で、0〜70重量
%の範囲で含有させ、好ましくは5〜70重量%含有さ
せる。含有量が5重量%未満では、紫外線吸収性能を高
める効果が生じない。また逆に70重量%を越えると、
膜強度が低下するので不都合である。
【0028】本発明において、着色コロイド微粒子の種
類と量を変えたり、酸化珪素、酸化チタン、および酸化
セリウムの比率を変化させ膜の屈折率を変化させること
により、赤系、青系、黄系まで種々の透過色が実現で
き、またCo、Cr、Cu、Mn、Ni、Feからなる
群から選ばれた少なくとも一種の酸化物を含有させるこ
とで、可視光線透過率で20%〜80%程度で任意に調
節せしめることが可能で、さらにまた、低屈折率層をア
ンダーコートまたは最上層として用いる二層構成とする
ことにより、反射率を低くでき、また反射色調を調節す
ることができる。
【0029】本発明で使用される着色用微粒子のうち、
銀、白金、パラジウムの微粒子の原料としては、塩化金
酸、硝酸銀、塩化パラジウム等の塩化物あるいは硝酸塩
が適当であるが、安定で可溶性であれば特に限定しな
い。硫化カドミウム、およびセレン化カドミウム微粒子
の原料としては、酢酸カドミウム、硝酸カドミウム、塩
化カドミウム、SeC(NH2)等が挙げられる。
【0030】本発明の着色微粒子含有紫外線吸収着色膜
は、着色微粒子を形成する化合物と、酸化珪素、酸化チ
タン、および酸化セリウムの原料と必要に応じて触媒、
添加剤及び有機溶剤からなる溶液を基板上に塗布後乾燥
し、焼成することによって得られる。硫化カドミウムは
上記焼成過程で硫化処理することにより得られる。
【0031】また本発明で着色膜を形成する、酸化珪
素、酸化チタン、および酸化セリウムの原料としては、
ゾルゲル法により透明な膜を形成できるものなら何でも
よく、以下に具体的に述べる。
【0032】酸化珪素の原料としては、金属アルコキシ
ドが好適で、例えばテトラメトキシシラン、テトラエト
キシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシ
シランなどが挙げられる。またこれらの縮合体(n≧
2)、もしくは縮合体の混合物も好便に用いられる。た
とえば縮合体としては、ヘキサエトキシジシロキサン
(n=2)、オクタエトキシトリシロキサン(n=
3)、デカエトキシテトラシロキサン(n=4)、エト
キシポリシロキサン(n≧5)などが使用できる。単量
体(n=1)と縮合体(n≧2)の混合物からなるエチ
ルシリケート40〔組成は、J.Cihlarの文献、
Colloids and Surfaces A : Physicochem. Eng.Aspects
70 (1993年) 253頁から268頁に記載されており、重量
分率で単量体(n=1):12.8重量%、2量体(n
=2):10.2重量%、3量体(n=3):12.0
重量%、4量体(n=4):7.0重量%、多量体(n
≧5):56.2重量%、エタノール:1.8重量%)
である〕などが好適に使用できる。
【0033】また上記化合物のアルコキシ基が、アルキ
ル基と置換されたアルキルトリアルコキシシランなども
使用可能である。例えば、アルコキシ基がメチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、2−エチルブチル基、
オクチル基などの直鎖状、あるいは分岐状のアルキル
基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロア
ルキル基、ビニル基、アリル基、γ−メタクリロキシプ
ロピル基、γ−アクリロキシプロピル基などのようなア
ルケニル基、フェニル基、トルイル基、キシリル基など
のアリール基、ベンジル、フェネチル基などのアラルキ
ル基またはγ−メルカプトプロピル基、γ−クロロプロ
ピル基、γ−アミノプロピル基などに置換されたものが
例示できる。
【0034】酸化チタンの原料としては、チタンアルコ
キシド、チタンアセチルアセトネート、チタンカルボキ
シレートのようなチタンの有機化合物が好適に使用され
る。チタンアルコキシドとしては、一般にTi(OR)
4 (Rは炭素数4までのアルキル基)で表わされるが、
反応性から考えて、チタンイソプロポキシド、チタンブ
トキシドが望ましい。また、チタンの場合にはアセチル
アセトネートを用いた方が、その安定性から好ましいこ
とも従来から知られている。この場合には一般式とし
て、Ti(OR)mLn(m+n=4,n≠0)で表わさ
れるが、Lがアセチルアセトンである。この場合には、
チタンアルコキシドをアセチルアセトンによってアセチ
ルアセトネート化しても構わないし、市販のチタンアセ
チルアセトネートを使用しても構わない。更には、カル
ボン酸塩を使用することも考えられる。
【0035】また酸化セリウムの原料としては、セリウ
ムアルコキシド、セリウムアセチルアセトネート、セリ
ウムカルボキシレートなどのセリウム有機化合物が好適
に使用することができる。その他に、硝酸塩、塩化物、
硫酸塩等のセリウム無機化合物も使用することができる
が、安定性、入手の容易さからセリウムの硝酸塩及びセ
リウムアセチルアセトネートが好ましい。
【0036】酸化珪素原料、酸化チタン原料、および酸
化セリウム原料としてアルコキシド類を用いる場合、そ
の加水分解触媒としては、塩酸、硝酸、硫酸などの無機
酸類、酢酸、しゅう酸、蟻酸、プロピオン酸、p−トル
エンスルホン酸などなどの有機酸類が用いられる。
【0037】上記紫外線吸収着色膜に、上述の着色微粒
子、酸化珪素、酸化チタン、および酸化セリウムの他に
含有させるCo、Cr、Cu、Mn、Ni、Feの酸化
物の原料としては、硝酸塩、塩化物などの無機化合物
や、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、アクリル酸、メタ
クリル酸、ステアリン酸などの有機酸類、またはアルカ
ノールアミン類で修飾した有機アミン類等が好ましい。
【0038】紫外線吸収着色膜を被覆させるコーティン
グ液は、各原料をそれぞれ溶媒に溶解しておき、それら
を所定の割合で混合することにより得られる。
【0039】本発明で使用される有機溶剤は膜形成方法
に依存する。例えば、グラビアコート法、フレキソ印刷
法、ロールコート法の有機溶剤は蒸発速度の遅い溶媒が
好適である。これは蒸発速度が速い溶媒では、十分にレ
ベリングが行われないうちに溶媒が蒸発してしまうため
である。溶媒の蒸発速度は、酢酸ブチルのそれを100
とした相対蒸発速度指数で一般的に評価されている。こ
の値が40以下の溶媒は“きわめて遅い”蒸発速度をも
つ溶媒として分類されており、このような溶媒がグラビ
アコート法、フレキソ印刷法、ロールコート法の有機溶
媒として好ましい。例えば、エチルセロソルブ(エチレ
ングリコールモノエチルエーテル)、ブチルセロソルブ
(エチレングリコールモノブチルエーテル)、セロソル
ブアセテート(エチレングリコールモノエチルエーテル
アセテート)、カルビトール(ジエチレングリコールモ
ノエチルエーテル)、ヘキシレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリプロピレングリコール、ジアセトン
アルコール、テトラヒドロフルフリルアルコールなどが
挙げられる。本発明に使用されるコーティング液の溶媒
は、このような溶媒を少なくとも1種ふくむことが望ま
しいが、コーティング液の粘度、表面張力などを調節す
るために、上記の溶媒を複数用いても構わない。また蒸
発速度が速くて100を越える相対蒸発速度を有する溶
媒、例えばメタノール(610)、エタノール(34
0)、n−プロパノール(110)、イソプロパノール
(300)のような溶媒を、上記の40以下の相対蒸発
速度指数を有する溶媒に添加してもよい。
【0040】本発明で使用するコーティング方法として
は、特に限定されるものではないが、例えばスピンコー
ト法、ディップコート法、スプレーコート法、印刷法等
が挙げられる。特に、グラビアコート法、フレキソ印刷
法、ロールコート法、スクリーン印刷法などの印刷法
は、生産性が高くコーティング液組成物の使用効率がよ
いので好適である。
【0041】上記紫外線吸収着色膜用コーティング液
は、上記コーティング法によりガラス基材上に塗布さ
れ、その後、酸化性雰囲気下、ただしコーティング液が
硫化カドミウム微粒子含有膜を形成させるものである場
合は硫黄雰囲気下で、100℃〜400℃の温度で5〜
200分熱処理して膜中に着色用微粒子を析出させる。
更に、500〜700℃以上の温度で10秒〜5分間焼
成することにより、厚みが60〜200nmの紫外線吸
収着色膜が形成される。
【0042】また二層コーティングするときは、第一層
目を塗布して熱乾燥し、再び第二層目を塗布して熱乾燥
して、あとは同様の操作を繰り返す。
【0043】上記コーティング液を塗布、乾燥し、必要
に応じて第二層用コーティング液を塗布、乾燥したガラ
ス板に、必要に応じてマスキング塗装をした後、曲げお
よび/または熱強化工程を行う場合には、上記膜焼成は
この曲げおよび/または熱強化工程で兼用することがで
き、特別な膜焼成は不要である。
【0044】前記中間層(または低屈折率最上層)用
の、酸化珪素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セ
リウム、酸化亜鉛、および酸化タンタルの原料のうち、
酸化珪素、酸化チタン、および酸化セリウムについて
は、上記の紫外線吸収着色膜用の原料を用いることがで
きるので、以下に酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、および
酸化タンタルの原料について述べる。
【0045】酸化ジルコニウムの原料としては、テトラ
メトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、
テトライソプロポキシジルコニウム、テトラn−プロポ
キシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム
イソプロパノール錯体、テトライソブトキシジルコニウ
ム、テトラn−ブトキシジルコニウム、テトラsec-ブト
キシジルコニウム、テトラt−ブトキシジルコニウムな
どが好便に使用できる。一般式(4)で表わされる化合
物のアルコキシ基が、ハロゲン基で置き換わったジルコ
ニウムモノクロリドトリアルコキシド、ジルコニウムジ
クロリドジアルコキシドなどのジルコニウムハロゲン化
物のアルコキシドなどを使用することもできる。また上
記のジルコニウムアルコキシドのアルコキシ基のうちの
少なくとも一つが酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、アク
リル酸、メタクリル酸、ステアリン酸などの有機酸類で
置き換わったアルコキシジルコニウム有機酸塩類を用い
ることも可能である。
【0046】酸化亜鉛の原料としては、酸化亜鉛微粒子
を有機溶剤に分散させたものや、亜鉛アセチルアセトネ
ートまたはエチルヘキサン酸亜鉛などの有機酸亜鉛、ま
たはアルカノールアミン類で修飾した有機亜鉛等が好ま
しい。
【0047】酸化タンタルの原料としては、タンタルア
ルコキシドや有機タンタル化合物等が好ましい。
【0048】これらチタン、セリウム、タンタル、ジル
コニウム、珪素の少なくとも一種の原料の種類や混合割
合は溶剤、着色微粒子および遷移金属化合物との混和性
や安定性と、光学的には屈折率、色、反射色調を機械的
には耐摩耗性、化学的耐久性を考慮して決定するのが好
ましい。
【0049】本発明において、ガラス基材として無着色
のまたは着色された透明なソーダライム珪酸塩ガラス組
成を有する、強化されていないガラス板、強化ガラス
板、合わせガラス板、複層ガラス板等が用いられ、好ま
しくは熱線を遮断する着色ガラス板で、その透過光が、
Lab表示で−10.0〜−2.0のaの値と、−4.
0〜4.0のbの色度、より好ましくは−10.0〜−
4.0のaの値と、−1.0〜4.0のbの色度、を有
し、薄緑色に着色され、370nmの波長の紫外光の透
過率が10〜70%で、可視光線透過率が40〜85
%、太陽光線透過率が20〜80%であり、厚みが1.
5〜5.5mmの自動車窓用ガラス板が好ましく用いら
れる。このガラス板の好ましい組成の一例は、 SiO2
72.4、Al23 0.13、Fe23(全鉄)
0.558、FeO 0.135、CaO 8.77,
MgO 3.84、Na2O 13.8各重量%であ
る。
【0050】ガラス基材として、370nmの波長の紫
外光の透過率(T370nm)が10〜70%、より好
ましくはISO 9050による紫外光の透過率(Tu
v);波長377.5nm〜297.5nmにおける5
nmピッチ間隔での透過率にある決められた重価係数を
かけて積和した値)が15%以下で、可視光線透過率が
40〜85%、より好ましくは70〜85%、太陽光線
透過率(日射透過率ともいう)が20〜80%、より好
ましくは40〜65%であり、厚みが1.5mm〜5.
5mmの自動車用ガラス板が好ましく用いられる。この
ようなガラス基板にコーティングすることにより高い紫
外線吸収能をもった着色ガラスが得られる。
【0051】本発明においては、金属微粒子による着色
と紫外線吸収剤による紫外線遮断を組み合わせることに
より、色および可視光線透過率と紫外線透過率を自由に
コントロールすることができ、太陽光線透過率が55%
以下であり、また370nmの波長の紫外線の透過率が
55%以下の紫外線遮断着色ガラス、より好ましくは上
記紫外線透過率が45%以下、特に紫外線透過率(Tu
v)が12%以下である紫外線遮断着色ガラスを作製す
ることができる。また二層コーティングすることによ
り、膜構成による干渉を利用した反射率の制御、微妙な
色調調整を実現することができる。
【0052】
【発明の実施の形態】次に、本発明を具体的な実施例に
より更に詳細に説明する。 [実施例1]硝酸セリウム6水和物1モルに対し3モル
のアセチルアセトンを加え、攪拌しながら90℃に加温
し一時間処理した。この溶液を硝酸セリウム原液とし
た。これはCeO2固形分で23.2%になる。
【0053】攪拌しているチタンイソプロポキシド1モ
ルに、アセチルアセトン2モルを滴下ロートで滴下し
た。この溶液を酸化チタン原液とした。これはTiO2
固形分で16.5%になる。
【0054】エチルシリケート(コルコート社製「エチ
ルシリケート40」)50gに、0.1N塩酸6gとエ
チルセロソルブを44g加え、室温で2時間攪拌した。
この溶液を酸化珪素原液とした。これはSiO2 固形分
で20%になる。また塩化金酸4水和物を15%になる
ように、エチルセロソルブに溶かした。
【0055】上記のように作製した試料をそれぞれ硝酸
セリウム原液1.11g、酸化チタン原液を0.732
g、酸化珪素原液を0.605gとり、これにエチルセ
ロソルブを6.22g加え、最後に塩化金酸4水和物の
エチルセロソルブ溶液を1.33g加えて混合攪拌し、
コーティング液1を作製した。
【0056】上記作製したコーティング液を、無着色透
明ガラス基板上に回転数1000rpm/10秒間スピ
ンコーティングを行った。風乾後250℃で2時間熱処
理し、金微粒子を析出させた。さらに720℃で120
秒焼成を行い、着色膜をもつガラス板を得た。着色膜の
可視光線透過率、太陽光線透過率、色(透過光)、およ
び370nmの波長の紫外光の透過率(以下、370n
mの透過率ともいう)の特性を表1〜3に示す。得られ
た着色膜は耐薬品性、耐テーバー性について良好な結果
を示した。またニュートラルな色調の反射色((a2
21/2 で表される彩度の値が10以下)が得られ
た。なお反射特性は、ガラス基板の被覆膜とは反対の面
側(ガラス面側)から光を入射させて測定した値であ
る。
【0057】[実施例2]実施例1で調製した原液のう
ち、硝酸セリウム原液1.12g、酸化チタン原液を
1.05g、酸化珪素原液を0.25gとり、これにエ
チルセロソルブを6.20g加え、最後に塩化金酸4水
和物のエチルセロソルブ溶液を1.33g加えて混合攪
拌し、コーティング液を作製した。
【0058】上記作製したコーティング液を実施例1と
同様に、塗布、風乾、熱処理して得られたガラス板の特
性を表1〜3に示す。得られた着色膜は耐薬品性、耐テ
ーバー性について良好な結果を示した。またニュートラ
ルな色調の反射色が得られた。
【0059】[実施例3]塩化コバルト6水和物15g
にエチルセロソルブを加え100gにして溶解させた。
これは15%塩化コバルト6水和物溶液となる。
【0060】コーティング液として実施例1で調製した
原液のうち、硝酸セリウム原液0.68g、酸化チタン
原液を0.68g、酸化珪素原液を0.12g、さらに
上記の15%塩化コバルト6水和物溶液を2.0gと
り、これにエチルセロソルブを5.19g加え、最後に
塩化金酸4水和物のエチルセロソルブ溶液を1.33g
加えて混合攪拌し、コーティング液3を作製した。
【0061】上記作製したコーティング液3を実施例1
と同様に、塗布、風乾、熱処理して得られたガラス板の
特性を表1〜3に示す。得られた着色膜は耐薬品性、耐
テーバー性について良好な結果を示した。またニュート
ラルな色調の反射色が得られた。
【0062】[実施例4]塩化クロム6水和物15gに
エチルセロソルブを加え100gにして溶解させた。こ
れは15%塩化クロム6水和物溶液となる。
【0063】コーティング液として実施例1で調製した
原液のうち、硝酸セリウム原液0.68g、酸化チタン
原液を0.68g、酸化珪素原液を0.12g、さらに
上記の15%塩化クロム6水和物溶液を2.0gとり、
これにエチルセロソルブを5.19g加え、最後に塩化
金酸4水和物のエチルセロソルブ溶液を1.33g加え
て混合攪拌しコーティング液4を作製した。
【0064】上記作製したコーティング液4を実施例1
と同様に、塗布、風乾、熱処理して得られたガラス板の
特性を表1〜3に示す。得られた着色膜は耐薬品性、耐
テーバー性について良好な結果を示した。またニュート
ラルな色調の反射色が得られた。
【0065】[実施例5]第一層目のコーティング液と
して、実施例1の原液のうち、シリカ原液を2.5g、
エチルセロソルブを5.50g加え、最後に3−アミノ
プロピルトリエトキシシランが塩化金酸に対して等モル
入った塩化金酸4水和物10重量%のエチルセロソルブ
溶液を2.00g加えて混合攪拌し、コーティング液5
を作製した。第二層目のコーティング液として、実施例
1で使用したコーティング液6を使用した。
【0066】上記作製したコーティング液5を無着色透
明ガラス基板上に1000rpm/10秒スピンコーテ
ィングを行った。風乾後250℃で2時間熱処理し、中
間膜を作製した。次にコーティング液6を中間膜の上に
同様にして形成した。さらに720℃で120秒焼成を
行い、着色膜をもつガラス基板を得た。着色膜の特性を
表1〜3に示す。得られた着色膜は耐薬品性、耐テーバ
ー性について良好な結果を示した。またニュートラルな
色調の反射色が得られた。
【0067】[実施例6]テトラブトキシジルコニウム
388.68gに、エチルアセチルアセテート26
0.28gを加え2時間攪拌した。この溶液はジルコニ
ウム原液として使用した。これはZrO2固形分で1
7.8%である。
【0068】第一層目のコーティング液として、実施例
1の原液のうちシリカ原液を1.52g、エチルセロソ
ルブを7.38g加え、最後に上記のジルコニウム原液
を1.10g加えて混合攪拌し、コーティング液7を作
製した。第二層目のコーティング液として、実施例1で
調製した原液のうち、硝酸セリウム原液1.14g、酸
化チタン原液を1.13g、酸化珪素原液を0.20g
とりこれにエチルセロソルブを6.20g加え、最後に
塩化金酸4水和物のエチルセロソルブ溶液を1.33g
加えて混合攪拌し、コーティング液8を作製した。
【0069】実施例5のコーティング液5および6の代
わりに、上記作製したコーティング液7および8をそれ
ぞれ用いて、実施例5と同様に、塗布、風乾、熱処理し
て得られたガラス板の特性を表1〜3に示す。得られた
着色膜は耐薬品性、耐テーバー性について良好な結果を
示した。またニュートラルな色調の反射色が得られた。
【0070】[実施例7]第一層目のコーティング液と
して、実施例5で第一層目に使用したコーティング液5
を、第二層目のコーティング液として実施例1で調製し
た原液のうち、硝酸セリウム原液を1.14g、酸化チ
タン原液を1.13g、酸化珪素原液を0.20gと
り、これにエチルセロソルブを7.53g加えて混合攪
拌し、コーティング液9を作製した。
【0071】実施例5のコーティング液5および6の代
わりに、上記のコーティング液5および9をそれぞれ用
いて、実施例5と同様に、塗布、風乾、熱処理して得ら
れたガラス板の特性を表1〜3に示す。得られた着色膜
は耐薬品性、耐テーバー性について良好な結果を示し
た。またニュートラルな色調の反射色が得られた。
【0072】[実施例8]実施例5のコーティング液5
および6の代わりに、実施例6で使用したコーティング
液7および実施例3で使用したコーティング液3をそれ
ぞれ用いて、実施例5と同様に、塗布、風乾、熱処理し
て得られたガラス板の特性を表1〜3に示す。得られた
着色膜は耐薬品性、耐テーバー性について良好な結果を
示した。またニュートラルな色調の反射色が得られた。
【0073】[実施例9]実施例5のコーティング液5
および6の代わりに、実施例6で使用したコーティング
液7および実施例4で使用したコーティング液4をそれ
ぞれ用いて、実施例5と同様に、塗布、風乾、熱処理し
て得られたガラス板の特性を表1〜3に示す。得られた
着色膜は耐薬品性、耐テーバー性について良好な結果を
示した。この中間層の厚みおよび屈折率は、上記式
(1)および(2)を満足していた。なお、その光学厚
みは波長660nmの光の波長の4分の1に等しかっ
た。た。
【0074】[実施例10]コーティング液として実施
例1で調製した原液のうち、硝酸セリウム原液 1.1
3g、酸化チタン原液を1.13g、酸化珪素原液を
0.2gとり、これにエチルセロソルブを7.54g加
えて混合攪拌し、コーティング液10を作製した。
【0075】実施例5のコーティング液5および6の代
わりに、実施例3で使用したコーティング液3および上
記のコーティング液10をそれぞれ用いて、実施例5と
同様に、塗布、風乾、熱処理して得られたガラス板の特
性を表1〜3に示す。得られた着色膜は耐薬品性、耐テ
ーバー性について良好な結果を示した。
【0076】[実施例11]コーティング液として実施
例1で調製した原液のうち、硝酸セリウム原液1.79
g、酸化チタン原液を0.254g、酸化硅素原液を
0.21gとり、これにエチルセロソルブを6.42g
加え、最後に塩化金酸4水和物のエチルセロソルブ溶液
を1.33g加えて混合攪拌し、コーティング液を作製
した。
【0077】上記作製したコーティング液を実施例1と
同様に塗布、風乾、熱処理して得られたガラス板の特性
を表1〜3に示す。得られた着色膜は耐薬品性、耐テー
バー性について良好な結果を示した。
【0078】[実施例12]上記のように作製した試料
をそれぞれ硝酸セリウム原液1.378g、酸化チタン
原液を0.546g、酸化珪素原液を0.452gと
り、これにエチルセロソルブを6.29g加え、最後に
塩化金酸4水和物のエチルセロソルブ溶液を1.33g
加えて混合攪拌し、コーティング液を作製した。
【0079】上記作製したコーティング液を実施例1と
同様に、塗布、風乾、熱処理して得られたガラス板の特
性を表1〜3に示す。得られた着色膜は耐薬品性、耐テ
ーバー性について良好な結果を示した。またニュートラ
ルな色調の反射色が得られた。
【0080】[実施例13]上記のように作製した試料
をそれぞれ硝酸セリウム原液1.596g、酸化チタン
原液を0.395g、酸化珪素原液を0.327gと
り、これにエチルセロソルブを6.35g加え、最後に
塩化金酸4水和物のエチルセロソルブ溶液を1.33g
加えて混合攪拌し、コーティング液を作製した。
【0081】上記作製したコーティング液を実施例1と
同様に、塗布、風乾、熱処理して得られたガラス板の特
性を表1〜3に示す。得られた着色膜は耐薬品性、耐テ
ーバー性について良好な結果を示した。またニュートラ
ルな色調の反射色が得られた。
【0082】[実施例14]ガラス基材として、厚み
3.4mmのグリーンガラス基板(ガラス組成;SiO2
71.0、Al23 1.53、Fe23 0.5
2、CaO 8.62、MgO 4.06、Na2O 1
2.3、K2O 0.76、屈折率1.51、視感透過
率Ya=81.2%、日射透過率Tg=60.9%、可
視光反射率Rg=7.1%、紫外線透過率(T370n
m)=62.5%、紫外線透過率(Tuv)31.4%、
透過色調;薄緑、Lab表色系の色度で表して透過光色
度a=−4.7、b=0.9、透過光明度L=91、反
射光色度a=−1.3、b=−0.2)を用い、実施例
2と全く同じコーティング液を使用し、このコーティン
グ液を上記グリーンガラス基板上に1000rpm/1
0秒スピンコーティングを行った。風乾後250℃で2
時間熱処理し、金微粒子を析出させた。さらに720℃
の電気炉で120秒保持した後に引き上げてプレス成形
を行い、その直後に風冷強化して自動車用曲げ強化ガラ
ス板を得た。曲げ形状も設計通りの形が得られ、透視歪
みも観察されなかった。着色膜の特性を表1〜3に示
す。得られた着色膜は耐薬品性、耐テーバー性について
良好な結果を示した。
【0083】[実施例15]ガラス基材として、実施例
14で使用したのと同じグリーンガラス基板を用いた以
外は、実施例6と全く同じコーティング液を使用し、実
施例6と同様に塗布、風乾、熱処理して得られたガラス
板の特性を表1〜3に示す。得られた着色膜は耐薬品
性、耐テーバー性について良好な結果を示した。またニ
ュートラルな色調の反射色が得られた。
【0084】
【表1】 ================================== 実施例 膜 膜組成(重量%) SiO2 TiO2 CeO2 Au CoO CrO ZrO2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1 紫外線吸収膜 20.2 20.2 43.6 16.0 --- --- --- 2 同上 6.0 30.7 46.4 16.0 --- --- --- 3 〃 6.3 27.8 41.9 23.5 0.5 --- --- 4 〃 6.3 27.8 41.9 23.5 --- 0.4 --- 5 〃 20.2 20.2 43.6 16.0 --- --- --- 5 中間層 84.0 --- --- 16.0 --- --- --- 6 紫外線吸収膜 6.0 30.7 46.4 16.0 --- --- --- 6 中間層 39.4 --- --- --- --- --- 60.6 7 紫外線吸収膜 8.2 36.6 55.2 --- --- --- --- 7 中間層 84.0 --- --- 16.0 --- --- --- 8 紫外線吸収膜 6.3 27.8 41.9 23.5 0.5 --- --- 8 中間層 39.4 --- --- --- --- --- 60.6 9 紫外線吸収膜 6.3 27.8 41.9 23.5 --- 0.4 --- 9 中間層 39.4 --- --- --- --- --- 60.6 10 紫外線吸収膜 8.2 36.6 55.2 --- --- --- --- 10 中間層 6.3 27.8 41.9 23.5 0.5 --- --- 11 紫外線吸収膜 7.9 7.9 68.2 16.0 --- --- --- 12 同上 15.1 15.0 53.9 16.0 --- --- --- 13 〃 10.9 10.8 62.3 16.0 --- --- --- 14 〃 6.0 30.7 46.4 16.0 --- --- --- 15 〃 6.0 30.7 46.4 16.0 --- --- --- 15 中間層 39.4 --- --- --- --- --- 60.6 ==================================
【0085】
【表2】
【0086】
【表3】 =================================== 実施 Ya Ta 透過色調 透過色度 可視光 反射色度 370nm 例 (%) (%) (a/b) 反射率 (a/b) 透過率 (カ゛ラス面)(%) (カ゛ラス面) (%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1 55.2 63.8 濃青 0.37/-10.13 12.07 3.98/ 7.13 45.2 2 68.0 65.5 緑青 -8.95/ -2.85 13.22 3.35/ -3.95 45.6 3 65.9 66.4 暗緑 -4.53/ -0.64 16.18 -0.50/ 1.18 47.5 4 59.5 66.4 暗緑 -6.22/ -3.09 20.43 1.76/ -0.40 44.8 5 61.6 62.7 赤紫 15.08/ -6.27 12.55 -2.61/ 3.56 41.2 6 68.0 65.5 青緑 -9.55/ -3.30 13.22 3.62/ -4.16 43.1 7 63.3 68.7 ヒ゜ンク 9.52/ -4.85 13.55 -0.60 2.23 50.1 8 65.6 64.7 淡青緑 -9.65/ -1.29 14.24 7.29/ -2.86 46.7 9 72.6 74.8 淡青緑 -6.72/ -0.22 6.67 10.72/ -3.09 44.7 10 62.7 63.7 淡青緑 -6.26/ 4.93 13.49 -0.95/-13.25 27.8 11 60.2 65.7 緑青 -6.53/ -7.93 6.75 1.07/ 0.97 45.8 12 65.0 54.4 緑青 -1.20/-10.00 13.69 5.57/ 0.84 51.5 13 66.5 56.3 緑青 -2.21/ -9.15 9.76 5.52/ 2.28 48.0 14 49.5 43.6 青緑 -13.53/ -6.19 15.13 2.14/ -7.11 32.3 15 52.7 45.0 青緑 -12.42/ -5.58 10.83 0.56/ -2.15 33.8 ===================================
【0087】[比較例1]実施例1で作製した硝酸セリ
ウム原液1.11g、酸化チタン原液を0.732g、
酸化珪素原液を0.605gとり、これにエチルセロソ
ルブを7.55g加えて混合攪拌し、コーティング液1
1を作製した。
【0088】上記作製したコーティング液11を実施例
1と同様に、無着色透明ガラス基板上に1000rpm
/10秒スピンコーティングを行った。風乾後250℃
で2時間熱処理し金微粒子を析出させた。さらに720
℃で120秒焼成を行い、着色膜をもつガラス基板を得
た。着色膜の特性を表4〜5に示す。得られた着色膜の
370nmの透過率は63.6%であり紫外線吸収能は
低く、無色透明であって着色着色膜は得られなかった。
【0089】[比較例2]コーティング液として実施例
1の原液のうちシリカ原液を2.5g、エチルセロソル
ブを6.17g加え、最後に3−アミノプロピルトリエ
トキシシランが塩化金酸に対して等モル入った塩化金酸
4水和物10重量%のエチルセロソルブ溶液を2.00
g加えて混合攪拌し、コーティング液12を作製した
【0090】上記作製したコーティング液12を比較例
1と同様に、塗布、風乾、熱処理して得られたガラス板
の特性を表4〜5に示す。得られた着色膜はピンク色に
着色していたが、370nmの透過率は74.5%であ
り紫外線吸収能は低かった。
【0091】[比較例3]コーティング液として実施例
1の原液のうち、シリカ原液を1.07g、チタニア原
を1.73gおよびエチルセロソルブを5.87gと
り、最後に塩化金酸4水和物のエチルセロソルブ溶液を
1.33g加えて混合攪拌し、コーティング液13を作
製した。
【0092】上記作製したコーティング液13を比較例
1と同様に、塗布、風乾、熱処理して得られたガラス板
の特性を表4〜5に示す。得られた着色膜は紫色に着色
していたが、370nmの透過率61.7%で紫外線吸
収能は低かった。
【0093】[比較例4]コーティング液として実施例
1の原液のうち、チタニア原液を3.03g、エチルセ
ロソルブを5.64gとり、最後に塩化金酸4水和物の
エチルセロソルブ溶液を1.33g加えて混合攪拌し、
コーティング液14を作製した。
【0094】上記作製したコーティング液14を比較例
1と同様に、塗布、風乾、熱処理して得られたガラス板
の特性を表4〜5に示す。得られた着色膜は青に着色し
ており、370nmの透過率は5.5%であり紫外線吸
収能は高かった。しかし、コーティング液14中のチタ
ニア原液、および塩化金酸4水和物のエチルセロソルブ
溶液の量を変化させても、色調は青以外に変化しなかっ
た。
【0095】[比較例5]コーティング液として実施例
1の原液のうち、シリカ原液を0.50g、チタニア原
液を2.42gおよびエチルセロソルブを5.75gと
り、最後に塩化金酸4水和物のエチルセロソルブ溶液を
1.33g加えて混合攪拌し、コーティング液15を作
製した。
【0096】上記作製したコーティング液15を比較例
1と同様に、塗布、風乾、熱処理して得られたガラス板
の特性を表4〜5に示す。得られた着色膜は青色に着色
していたが、370nmの透過率58.6%で紫外線吸
収能は低かった。
【0097】
【表4】 =================================== 比較例 膜組成(重量%) 膜厚 屈折率 SiO2 TiO2 CeO2 Au CoO CrO ZrO2 (nm) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1 24.1 24.0 51.9 --- --- --- --- 110 1.9 2 84.0 --- --- 16.0 --- --- --- 180 1.5 3 36.1 47.9 --- 16.0 --- --- --- 110 1.8 4 --- 84.0 --- 16.0 --- --- --- 100 2.2 5 16.8 67.2 --- 16.0 --- --- --- 80 2.0 ===================================
【0098】
【表5】 =================================== 比 Ya Ta 透過色調 透過色度 可視光 反射色度 370nm 較 (%)(%) (a/b) 反射率 (a/b) 透過率 例 (カ゛ラス面)(%)(カ゛ラス面) (%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1 81.4 77.4 無色透明 -0.55/ -1.34 19.5 -1.81/ 3.71 63.6 2 73.6 78.1 ピンク 10.30/ -4.33 6.7 3.62/-0.96 74.5 3 67.0 66.3 紫 2.88/-14.69 11.3 4.69/ 5.09 61.7 4 54.8 57.7 青 -15.88/-11.07 13.7 3.19/ 6.12 51.5 5 50.2 61.7 青 -11.01/-17.27 13.4 0.66/ 8.49 58.6 ==================================
【0099】次に上記実施例、比較例の透過光の色調を
図2に、Lab表色系でa、bを直角座標上に点で表し
た。実施例、比較例を比較して説明する。実施例1、
2、11、12、13を比較例3,4,5と比較する
と、いずれもAu微粒子を含有し、酸化コバルト等を含
有しない単層膜(基材無着色)であるが、(1)図2に
示すように、透過光の色相(Lab表色系でa、bを直
角座標で表した点の位置を極座標の角度で、緑色を18
0度、青色を270度として表示)を横軸に、紫外線
(波長370nm)の透過率を縦軸にプロットすると、
実施例では55%以下の紫外線透過率を有し、透過光色
相が74度の広い範囲で調節できる膜が得られるのに対
して、比較例では55%以下の紫外線透過率を有する範
囲では約15度の狭い範囲で透過光色相を調節できる膜
しか得られないこと、および(2)実施例で得られる透
過光彩度(Lab表色系で(a2+b21/2の値) は、
実施例1、2、11、12、13について、それぞれ1
0.1,9.4,10.3,10.1,9.4であって
9〜10の相対的に低い値であり暗色であるに対して、
比較例では比較例3,4,5について、それぞれ15.
0,19.4,20.4であって15〜20の相対的に
高い値であり明色である、の差があり、本発明のAu微
粒子含有の単層膜被覆ガラスによれば、従来技術に比し
て種々の色相のものが得られ、かつ比較的に彩度の小さ
い製品が得られる。
【0100】Au微粒子の他に、更に酸化コバルトまた
は酸化クロムを含有する単層膜(基材無着色)である実
施例3,4では、透過光彩度はそれぞれ4.6および
7.0と更に低くてより暗色で、反射光の彩度も1.3
および1.8であり、彩度が2以下のきわめてニュート
ラルな色調の反射色のものが得られる。
【0101】Au微粒子を含有する紫外線吸収膜、およ
び酸化珪素とAu微粒子とを含有する中間層を有する実
施例5では、同じ組成の紫外線吸収膜のみを有する実施
例1に比して、紫外線吸収膜中のAu微粒子による着色
と中間層中のAu微粒子による着色とが複合して透過光
の色相が大きく変わり、また実施例1の透過光の彩度約
10に対して透過光の彩度が約16と高くなっている。
【0102】Au微粒子を含有する紫外線吸収膜およ
び、酸化珪素と酸化ジルコニウムとを含有する中間層を
有する実施例6では、同じ組成の紫外線吸収膜のみを有
する実施例2と比較して、反射色調が変わっている。
【0103】Au微粒子と酸化コバルトとを含有する紫
外線吸収膜および、酸化珪素と酸化ジルコニウムとを含
有する中間層を有する実施例8では、同じ組成の紫外線
吸収膜のみを有する実施例3と比較して、透過光の色相
はほぼ同じ(実施例8、実施例3ともに188度)であ
るが彩度は高くなっており(実施例8は9.7、実施例
3は4.6)、可視光反射率が小さくなり、反射色調も
変わっている。
【0104】Au微粒子と酸化クロムとを含有する紫外
線吸収膜、および酸化珪素と酸化ジルコニウムとを含有
する中間層を有する実施例9では、上述のように中間層
が無反射条件を満足しているため、同じ組成の紫外線吸
収膜のみを有する実施例4と比較して、可視光反射率が
非常に小さくなっている。
【0105】Au微粒子を含有する紫外線吸収膜と、そ
の外側に酸化珪素、酸化チタン、および酸化セリウムを
含有しAu微粒子を含有しない別の紫外線吸収膜を有す
る実施例10は、Au微粒子を含有する紫外線吸収膜の
色調を変えずに紫外線吸収能のみを高めたいときに有効
に使用される。
【0106】Au微粒子を含有しない紫外線吸収膜、お
よび酸化珪素とAu微粒子を含有する中間層を有する実
施例7では、中間層のAu微粒子のマトリックスの屈折
率が低いために透過光色相が比較例2とほぼ同じピンク
であるが、比較例2に比して高い紫外線吸収能を有す
る。
【0107】Au微粒子を含有しない紫外線吸収膜、お
よび酸化珪素、酸化セリウム、Au微粒子と酸化コバル
トを含有する中間層を有する実施例10は、中間層に酸
化セリウムと酸化コバルトを含有しない実施例7と比べ
て、非常に高い紫外線吸収能を有する。
【0108】Au微粒子を含有し酸化コバルト等を含有
しない単層膜(基材は緑着色ガラス)である実施例14
では、基材が無着色である点でのみ異なる実施例2に比
べて、可視光透過率が低くなり、熱線遮断性能および紫
外線吸収能が高く、透過光および反射光の色調が変化し
ている。
【0109】Au微粒子を含有する紫外線吸収膜、およ
び酸化珪素と酸化ジルコニウムとを含有する中間層を有
し、基材が緑着色ガラスである実施例15では、基材が
無着色である点でのみ異なる実施例6に比べて、可視光
透過率が低くなり、熱線遮断性能および紫外線吸収能が
高く、可視光色相が若干変化している。
【0110】[実施例16〜19]下記の表6に示すよ
うにそれぞれ実施例1で調製した硝酸セリウム原液、酸
化チタン原液、および酸化珪素原液をとり、これにエチ
ルセロソルブを加え、最後に実施例1で調製した塩化金
酸4水和物のエチルセロソルブ溶液を加えて混合攪拌
し、コーティング液16、18および19を作製した。
【0111】
【表6】 ============================== コーティング液 16 18 19 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 硝酸セリウム原液 0.68g 0.68g 0.80g 酸化チタン原液 0.64g 0.64g 0.76g 酸化珪素原液 1.19g 1.19g 0.94g エチルセロソルブ 6.50g 6.16g 6.16g 塩化金酸4水和物 のエチルセロソルフ゛溶液 1.00g 1.33g 1.33g ==============================
【0112】上記作製した各コーティング液を厚み3.
91mmで10cm×10cmの寸法のグリーンガラス基板
(イ)(ガラス組成;SiO2 70.4、Al23
1.5、全鉄(Fe23 0.62、(内FeO 0.
185)、CeO2 1.67、TiO2 0.14、C
aO 8.0、MgO 4.0、Na2O 13.0、K
2O0.70各重量%、屈折率 1.51、視感透過率
Ya=71.6%、日射透過率Tg=44.7%、可視
光線反射率Rg=6.6%、透過色調;緑、Lab表色
系の色度で表して透過光色度a=−8.0、b=3.
4、反射光色度a=−1.9、b=−0.3)または厚
み3.5mmで10cm×10cmの寸法のグリーンガラス基
板(ロ)(ガラス組成は上記グリーンガラス基板(イ)
の組成と同じ、視感透過率Ya=73.5%、日射透過
率Tg=48.5%、可視光線反射率Rg=6.6%、
透過色調;緑、Lab表色系の色度で表して透過光色度
a=−8.0、b=3.4、反射光色度a=−1.9、
b=−0.3、透過光主波長λd=522nm、透過光
刺激純度Pe=2.29%、反射色色度a=−1.9、
b=−0.3)上に回転数1000〜2000rpm/
10秒間スピンコーティングを行った。風乾後250℃
で2時間熱処理し、金微粒子を析出させた。さらに72
0℃で120秒焼成を行い、着色膜をもつガラス板を得
た。コーティング液16を用いて作製した着色膜付きガ
ラス板は実施例16および17であり、コーティング液
18および19を用いて作製した着色膜付きガラス板は
それぞれ実施例18および19である。着色膜の可視光
線透過率、太陽光線透過率、色(透過光)、および37
0nmの波長の紫外光の透過率の特性を表7〜9に示
す。得られた着色膜は耐薬品性、耐テーバー性について
良好な結果を示した。透過色の彩度は4.3〜7.8で
あり、反射色の彩度は0.8〜5.5であり、特に彩度
が低く中性灰色に近い色調の反射色が得られた。なお反
射特性は、ガラス基板のガラス面側から光を入射させて
測定した値である。
【0113】
【表7】 ================================== 膜 膜組成(重量%) 実施例 SiO2 TiO2 CeO2 Au CoO CrO ZrO2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 16 紫外線吸収膜 41.6 18.4 27.5 12.5 − − − 17 紫外線吸収膜 41.6 18.4 27.5 12.5 − − − 18 紫外線吸収膜 31.7 21.0 31.3 16.0 − − − 19 紫外線吸収膜 39.9 17.7 26.4 16.0 − − − ==================================
【0114】
【表8】
【0115】
【表9】 =============================== 実 Ya Tg Tuv T370 透過色度 可視光 反射色度 施 (%) (%) (%) (%) (a/b) 反射率 (a/b) 例 (カ゛ラス面)(%) (カ゛ラス面) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 16 55.9 40.0 6.3 18.0 -3.8/-2.1 10.7 -1.2/ 2.7 17 58.9 41.3 6.3 18.2 -4.9/ 0.2 10.0 -0.4/-0.7 18 46.6 36.6 5.7 − -6.4/-4.4 15.4 4.9/ 2.3 19 50.2 38.5 6.0 − -4.4/-3.3 12.6 4.5/ 3.2 ===============================
【0116】[実施例20] Pd原料の作製 塩化パラジウム1モルに対し2モルのアセチルアセトン
を加え、攪拌しながら90℃に加温し数時間処理した。
沈殿物をろ過し、濾液の固形分を測定し、Pd含有量を
確認したあとパラジウム原液として使用した。
【0117】酸化珪素原液0.58、酸化チタン原液
0.93g、酸化セリウム原液0.99gとった後、エ
チルソロソルブを5.85g加え、10重量%塩化金酸
のエチルセロソルブ溶液1.5gをとり、最後にPd原
液0.15g加えてコーティング溶液とした。
【0118】上記作製したコーティング液を基板に厚み
3.53mmで10cm×10cmの寸法のグリーンガラス基
板(ガラス組成は実施例17のグリーンガラス基板のも
のと同じ、視感透過率Ya=73.5%、日射透過率T
g=48.5%、可視光線反射率Rg=7.0%、透過
色調;緑、Lab表色系の色度で表して透過光色度a=
−7.2、b=3.0、反射光色度a=−2.4、b=
−0.1)を使用し、2000rpm/10秒間スピン
コーティングを行った。風乾後250℃で2時間熱処理
し、金微粒子を析出させた。さらに720℃で120秒
焼成を行い、着色膜をもつガラス板を得た。着色膜付き
ガラス板の可視光線透過率(Ya)、太陽光線透過率
(Tg)、色(透過光)、および紫外光の透過率(Tu
v)等の光学特性および膜組成を表10〜12に示す。
得られた着色膜は耐薬品性、耐テーバー性について良好
な結果を示した。なお反射特性は、ガラス基板の被覆面
側から光を入射させて測定した値である。
【0119】
【表10】 ================================ 実施例 膜組成(重量%) 屈折率 膜厚 SiO2 TiO2 CeO2 Au Pd (nm) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 20 20.0 26.5 39.6 12.5 1.4 1.87 50 ================================
【0120】
【表11】 =================================== 実施例 Ya Tg Tuv 透過色度明度 ガラス面 (%) (%) (%) (a/b/L) 可視光反射率(%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 20 57.1 40.6 5.9 -6.2/3.8/76.1 13.2 ===================================
【0121】
【表12】 ================================ ガラス面 膜面 膜面 実施例 反射色度 可視光反射率 反射色度明度 (a/b) (%) (a/b) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 20 -3.9/2.1 17.3 -0.4/-3.7 ================================ [実施例21〜51]ガラス基板として表12に示すガ
ラス組成(重量%)、板厚みおよび光学特性を有する1
0cm×10cmの寸法のグリーンガラス基板A,Bの2種
を準備する。
【0122】
【表12】 下記の表13および表14に示すような膜組成が得られ
るように、それぞれ実施例1で調製した硝酸セリウム原
液、酸化チタン原液、および酸化珪素原液をとり、これ
にエチルセロソルブを加え、最後に実施例1で調製した
塩化金酸4水和物のエチルセロソルブ溶液を加えて混合
攪拌し、6種のコーティング液を作製し、ガラス基板
A,Bを用いて、回転数1000〜2000rpmでス
ピンコーティングして、実施例6と同様に塗布、風乾、
熱処理して得られたガラス板の特性を表15〜18に示
す。得られた着色膜は耐薬品性、耐テーバー性について
良好な結果を示した。またニュートラルな色調の反射色
が得られた。
【0123】
【表13】 ==================================== 上層 | 下層 実 屈 | 屈 施 膜組成(重量%) 折 膜厚| 膜組成(重量%) 折 膜厚 例 SiO2 TiO2 CeO2 Au 率 (nm)|SiO2 TiO2 CeO2 Au 率 (nm) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 21 23.2 30.8 46.0 0 1.87 127|89.0 0 0 11.0 1.46 108 22 同上 同上 同上 同上 同上 104|同上 同上 同上 同上 同上 108 23 〃 〃 〃 〃 〃 83| 〃 〃 〃 〃 〃 108 24 〃 〃 〃 〃 〃 104| 〃 〃 〃 〃 〃 90 25 7.3 32.4 48.3 12.0 2.02 123|41.9 18.5 27.6 12.0 1.70 121 26 〃 〃 〃 〃 〃 123| 〃 〃 〃 〃 〃 99 27 〃 〃 〃 〃 〃 123| 〃 〃 〃 〃 〃 79 28 8.3 36.8 54.9 0 2.02 113|41.9 18.5 27.6 12.0 1.70 121 29 〃 〃 〃 〃 〃 113| 〃 〃 〃 〃 〃 99 30 〃 〃 〃 〃 〃 113| 〃 〃 〃 〃 〃 79 31 7.3 32.4 48.3 12.0 2.02 123|47.5 21.1 31.4 12.0 1.70 121 32 〃 〃 〃 〃 〃 123| 〃 〃 〃 〃 〃 99 33 〃 〃 〃 〃 〃 123| 〃 〃 〃 〃 〃 79 34 89.0 0 0 11.0 1.46 108|23.2 30.8 46.0 0 1.87 127 35 7.3 36.8 54.9 0 2.02 82|89.0 0 0 11.0 1.46 108 36 〃 〃 〃 〃 〃 56| 〃 〃 〃 〃 〃 108 37 〃 〃 〃 〃 〃 45| 〃 〃 〃 〃 〃 108 38 〃 〃 〃 〃 〃 82| 〃 〃 〃 〃 〃 97 39 〃 〃 〃 〃 〃 56| 〃 〃 〃 〃 〃 97 40 〃 〃 〃 〃 〃 45| 〃 〃 〃 〃 〃 97 ====================================
【0124】
【表14】 ==================================== 上層 | 下層 実 屈 | 屈 施 膜組成(重量%) 折 膜厚| 膜組成(重量%) 折 膜厚 例 SiO2 TiO2 CeO2 Au 率 (nm)|SiO2 TiO2 CeO2 Au 率 (nm) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 41 41.9 18.5 27.6 12.0 1.70 121| 8.3 36.8 54.9 0 2.02 113 42 同上 同上 同上 同上 同上 121|同上 同上 同上 同上 同上 92 43 〃 〃 〃 〃 〃 121| 〃 〃 〃 〃 〃 75 44 41.9 18.5 27.6 12.0 1.70 121| 7.3 32.4 48.3 12.0 2.02 123 45 〃 〃 〃 〃 〃 99| 〃 〃 〃 〃 〃 123 46 〃 〃 〃 〃 〃 79| 〃 〃 〃 〃 〃 123 47 41.9 18.5 27.6 12.0 1.70 99| 8.3 36.8 54.9 0 2.02 113 48 〃 〃 〃 〃 〃 79| 〃 〃 〃 〃 〃 113 49 47.5 21.1 31.4 0 1.70 121| 7.3 32.4 48.3 12.0 2.02 123 50 〃 〃 〃 〃 〃 99| 〃 〃 〃 〃 〃 123 51 〃 〃 〃 〃 〃 79| 〃 〃 〃 〃 〃 123 ====================================
【0125】
【表15】 ================================= 実施例 カ゛ラス Ya Tg Tuv T370 透過色度明度 基材 (%) (%) (%) (%) (a/b/L) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 21 A 69.7 46.0 10.8 26.1 -5.9/ 4.4/83.9 22 〃 64.9 45.2 12.0 29.3 -2.6/-3.9/81.2 23 〃 62.6 44.6 13.6 33.0 -1.1/-4.6/79.7 24 〃 65.4 45.6 12.8 31.1 -2.9/-4.2/81.6 25 B 34.3 30.3 2.3 6.0 -8.3/-7.0/60.1 26 〃 38.6 31.7 2.6 7.1 -13.5/-3.5/64.1 27 〃 39.9 32.4 2.7 7.3 -13.7/-4.7/65.3 28 〃 48.4 38.3 2.8 7.4 -2.4/-1.4/70.0 29 〃 52.3 39.9 3.1 8.2 -5.7/ 0.2/73.1 30 〃 54.5 40.8 3.1 8.3 -6.3/-0.8/74.7 31 〃 48.2 35.2 3.1 8.4 -20.7/ 1.0/71.9 32 〃 47.5 35.4 3.4 9.3 -20.5/-0.7/71.5 33 〃 47.0 35.8 3.3 8.9 -19.0/-2.5/71.1 34 A 75.0 50.0 11.7 28.4 -7.8/ 1.9/87.4 35 〃 57.2 42.0 31.4 12.9 0.8/-3.4/75.8 36 〃 57.3 41.8 31.5 13.1 0.1/ 1.2/75.6 37 〃 58.6 42.6 31.3 13.2 -0.8/ 2.6/76.5 38 〃 58.0 42.2 31.6 13.0 -0.1/-2.7/76.4 39 〃 58.4 42.2 31.9 13.3 -0.9/ 2.3/76.4 40 〃 60.2 43.2 31.1 13.1 -1.7/ 4.4/77.4 =================================
【0126】
【表16】 ================================= 実施例 カ゛ラス Ya Tg Tuv T370 透過色度明度 基材 (%) (%) (%) (%) (a/b/L) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 41 A 46.4 39.2 5.3 13.5 -0.2/ -6.6/68.7 42 〃 44.0 39.2 6.8 17.2 1.1/-12.2/67.2 43 〃 43.2 39.4 7.4 18.6 3.3/-14.0/66.5 44 〃 29.9 30.0 3.9 10.0 -11.5/-14.1/57.2 45 〃 32.9 30.9 4.7 11.8 -16.3/ -8.6/60.1 46 〃 35.0 31.9 5.0 12.6 -19.4/ -7.9/62.2 47 〃 50.0 40.9 6.3 16.1 -4.0/ -4.4/71.6 48 〃 52.0 41.9 6.1 15.5 -4.0/ -5.5/73.1 49 〃 49.3 36.3 5.6 14.2 -22.3/ -1.7/73.1 50 〃 48.3 36.6 6.1 15.6 -24.4/ -1.3/72.6 51 〃 48.0 37.0 5.9 14.8 -23.0/ -4.5/72.5 =================================
【0127】
【表17】 ================================== ガラス面 ガラス面 膜面 膜面 実施例 可視光反射率 反射色度 可視光反射率 反射色度 (%) (a/b) (%) (a/b) −−−− −−−−−−− −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 21 7.0 4.6/-10.8 6.7 14.6/-19.0 22 9.5 3.0/ 5.3 13.0 0.2/ 11.8 23 11.3 0.9/ 6.4 16.1 -4.1/ 12.4 24 9.7 2.8/ 6.0 13.5 -1.0/ 12.8 25 5.4 5.8/-12.1 7.1 13.0/-21.0 26 7.6 7.3/ -5.6 7.9 20.5/-20.8 27 8.2 3.5/ -1.1 13.0 16.2/ -3.1 28 6.9 8.9/ -8.7 9.0 18.6/-16.6 29 8.9 5.6/ -1.9 10.3 19.5/ -9.0 30 9.7 0.5/ 1.9 12.4 12.5/ 0.3 31 7.4 6.0/-10.9 6.0 6.0/-29.8 32 8.4 5.2/ -6.6 6.9 7.3/-23.2 33 9.0 0.5/ -2.1 7.6 1.2/-15.2 34 4.6 0.2/ 0.4 6.1 2.1/ -3.2 35 15.6 -0.6/ 3.9 24.5 -6.3/ 7.1 36 16.0 -0.9/ -1.3 24.4 -4.4/ -2.4 37 15.4 -1.1/ -3.4 22.7 -3.4/ -5.7 38 16.2 -2.2/ 4.8 24.4 -6.2/ 6.5 39 16.7 -2.6/ -1.3 24.1 -4.0/ -3.1 40 15.6 -2.9/ -4.1 21.8 -2.2/ -8.4 ===================================
【0128】
【表18】 ================================== ガラス面 ガラス面 膜面 膜面 実施例 可視光反射率 反射色度 可視光反射率 反射色度 (%) (a/b) (%) (a/b) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 41 6.4 9.2/-9.4 8.0 12.7/-12.1 42 10.0 2.3/ 7.0 12.2 8.2/ 7.9 43 11.6 -2.7/11.0 13.7 2.0/ 14.0 44 6.1 4.0/-7.4 6.2 -4.5/ -8.6 45 7.5 9.5/-9.6 6.7 14.8/-23.0 46 7.5 7.9/-7.7 8.6 21.1/-13.4 47 10.3 7.4/-0.5 10.5 16.2/ -7.8 48 12.2 2.1/ 6.1 11.6 9.2/ 2.0 49 8.3 7.9/-8.9 7.6 7.3/-17.4 50 8.3 7.9/-8.5 8.7 16.9/-19.9 51 8.1 -0.3/ 0.2 10.5 9.4/ -3.0 ===================================
【0129】
【発明の効果】以上のように本発明の紫外線吸収着色ガ
ラスによれば、着色用コロイド微粒子その他の着色原料
の濃度、酸化セリウム、酸化チタンおよび酸化珪素の濃
度を変えることにより、可視光線透過率、透過光色調、
反射光色調、および紫外線遮断率を任意に調節すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例と比較例の透過光色調を示すグ
ラフ。
【図2】本発明の実施例と比較例の性能を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野口 達也 大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本 板硝子株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で表して、 酸化珪素 5〜50、 酸化チタン 5〜70、 酸化セリウム 20〜80、 金、銀、白金、パラジウム、 硫化カドミウム、および
    セレン化カドミウムからなる群から選ばれた少なくとも
    1種の着色用微粒子 5〜
    30、 酸化コバルト、酸化クロム、酸化銅、酸化マンガン、酸
    化ニッケル、および酸化鉄からなる群から選ばれた少な
    くとも1種の着色用金属酸化物 0〜
    30、 を主成分として含有する紫外線吸収着色膜をガラス基材
    表面に被覆した紫外線吸収着色膜被覆ガラス物品。
  2. 【請求項2】 前記紫外線吸収着色膜と前記ガラス基材
    の間に、または前記紫外線吸収着色膜の上に、重量%で
    表して、 酸化珪素 20〜100、 酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化亜
    鉛、および酸化タンタルからなる群から選ばれた少なく
    とも1種の金属酸化物 0〜70、 金、銀、白金、パラジウム、 硫化カドミウム、および
    セレン化カドミウムからなる群から選ばれた少なくとも
    1種の着色用微粒子 0〜
    30、 を含有する、前記紫外線吸収着色膜の屈折率よりも低い
    屈折率を有する中間層または最上層を形成した請求項1
    記載の紫外線吸収着色膜被覆ガラス物品。
  3. 【請求項3】 ガラス基材の表面に、重量%で表して、 酸化珪素 5〜50、 酸化チタン 5〜70、 酸化セリウム 20〜80、 を主成分として含有する紫外線吸収膜が被覆され、前記
    紫外線吸収膜と前記ガラス基材の間に、または前記紫外
    線吸収膜の上に、重量%で表して、 金、銀、白金、パラジウム、 硫化カドミウム、および
    セレン化カドミウムからなる群から選ばれた少なくとも
    1種の着色用微粒子 5〜
    30、 酸化珪素 5〜95、 酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化亜
    鉛、および酸化タンタルからなる群から選ばれた少なく
    とも1種の金属酸化物 0
    〜70、 酸化コバルト、酸化クロム、酸化銅、酸化マンガン、酸
    化ニッケル、および酸化鉄からなる群から選ばれた少な
    くとも1種の着色用金属酸化物 0〜
    30、 を含有する、前記紫外線吸収膜の屈折率よりも低い屈折
    率を有する中間層または最上層を形成した紫外線吸収着
    色膜被覆ガラス物品。
  4. 【請求項4】 前記ガラス基材が1.5〜5.5mmの
    厚み、Lab表色系で表して、−10.0〜−2.0の
    aの値と、−4.0〜4.0のbの値の透過光色度、1
    0〜70%の紫外光透過率(370nmの波長で)、4
    0〜85%の可視光線透過率、および20〜80%の太
    陽光線透過率を有する請求項1〜3のいずれか1項記載
    の着色膜被覆ガラス物品。
  5. 【請求項5】 前記ガラス基材がLab表色系で表し
    て、−10.0〜−4.0のaの値と、−1.0〜4.
    0のbの値の透過光色度を有する請求項4記載の着色膜
    被覆ガラス物品。
  6. 【請求項6】 前記ガラス基材が更に15%以下の紫外
    光透過率(Tuv)を有する請求項4または5記載の着色
    膜被覆ガラス物品。
  7. 【請求項7】 重量%で表して、 酸化珪素 30〜50、 酸化チタン 5〜45、 酸化セリウム 20〜60、 ただし酸化チタンと酸化セリウムの合計は35〜55、 金の着色用微粒子 5〜30、 を主成分として含有し、1.65〜1.76の屈折率を
    有する紫外線吸収着色膜を、1.5〜5.5mmの厚
    み、Lab表色系で表して、−10.0〜−4.0のa
    の値と、−1.0〜4.0のbの値の透過光色度、10
    〜70%の紫外光透過率(370nmの波長で)、40
    〜85%の可視光線透過率、および20〜80%の太陽
    光線透過率を有するガラス基材表面に被覆した紫外線吸
    収着色膜被覆ガラス物品。
  8. 【請求項8】 前記ガラス物品の透過光が、Lab表色
    系で表して点O(a=0、b=0)、点A’(a=2
    5、b=0)、点B’(a=0、b=−25)、点C’
    (a=0、b=25)、および点O’をその順に、点
    O’と点A’、および点C’と点O’をそれぞれ直線
    で、点A’と点B’、および点B’と点C’とをそれぞ
    れ点O’を中心とする円の円弧で結んでできる扇形の範
    囲内にある色調を有する請求項1〜7のいずれか1項記
    載の紫外線吸収着色膜被覆ガラス物品。
  9. 【請求項9】 前記ガラス物品の透過光が、Lab表色
    系で表して、aが−5.0〜5.0、bが−5.0〜
    5.0の範囲の色調およびLが60〜90の明度で表さ
    れる透過色を有する請求項1〜7のいずれか1項に記載
    の着色被覆ガラス物品。
  10. 【請求項10】 前記ガラス物品のガラス面側の反射光
    が、Lab表色系でaおよびbの値から計算される(a
    2+b21/2 の値が10以下である請求項1〜9のいず
    れか1項記載の紫外線吸収着色膜被覆ガラス物品。
  11. 【請求項11】 前記ガラス物品のガラス面側の反射光
    が、Lab表色系でaおよびbの値から計算される(a
    2+b21/2 の値が5.0以下である請求項10に記載
    の紫外線吸収着色膜被覆ガラス物品。
  12. 【請求項12】 前記ガラス物品の太陽光線透過率が5
    5%以下である請求項1〜11のいずれか1項に記載の
    着色被覆ガラス物品。
  13. 【請求項13】 前記ガラス物品の紫外線透過率(Tu
    v)が12%以下である請求項1〜12のいずれか1項
    に記載の着色被覆ガラス物品。
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