JPH04357135A - 車両用の反射低減ガラス - Google Patents

車両用の反射低減ガラス

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JPH04357135A
JPH04357135A JP3129713A JP12971391A JPH04357135A JP H04357135 A JPH04357135 A JP H04357135A JP 3129713 A JP3129713 A JP 3129713A JP 12971391 A JP12971391 A JP 12971391A JP H04357135 A JPH04357135 A JP H04357135A
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reflection
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Atsushi Takamatsu
敦 高松
Kensuke Makita
牧田 研介
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Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に車両等を運転する
際に、ことにダッシュボードもしくはこれらの周辺部が
特定傾斜角で取り付けたフロントガラスに対し、写り込
み現象が発現するのを低減させるようにし、ドライバー
の視界確保性能を高めることで、より安全性の向上に寄
与する車両用の反射低減ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、低反射ガラスならびに該範疇
に属するガラスが、各種提案がなされ実施されている。 ことに車両用窓ガラスにおいては、近年種々の機能性を
付与した高性能多機能ガラスが用いられるようになりつ
つあるとともに、車内の運転者や乗員はもとより対向車
等に対しても、より安全性を有し、居住性に優れかつ環
境に優しいものとなるものがより望まれつつあるなかで
、低反射ならびに該範疇に属する性能を有するガラスが
提案されてきている。
【0003】特に、自動車窓のうち、特定傾斜角度で取
り付けたフロントガラスに用いた従来の低反射性能では
、正面からの反射光の低減を目的としたものであり、前
記フロントガラス表面の垂直線(法線と以後いう)とな
す入射角が例えば50°〜70°以上の斜入射光に対し
ては、その低反射効果が半減するものであって、例えば
運転者がダッシュボードもしくはそれらの周辺物がフロ
ントガラスへの写り込みによって、ドライビング時にお
ける前景の視認性が低下し、安全性の低下等を発現する
こととなるものである。これに対し、例えば特開平3ー
17601号公報には反射防止コーテイングの形成方法
が記載されており、軽金属酸化物プレカーサー、非水溶
剤、および水を含む反応性組成物のコーティングを基板
上に形成し、十分な時間加熱して濃縮し、該濃縮された
コーティングを、弗素気体又は弗素生成気体状化合物を
含む雰囲気に、高められた温度で十分な時間さらして、
該コーティングの軽金属酸化物の酸素原子の少なくとも
一部を、弗素原子と置換することにより、コーティング
の厚みに対して軽金属弗化物の濃度勾配をもち、可視光
の全スペクトルに対して優れた反射防止性能を示すコー
ティングが得られることとなるというものが開示されて
いる。
【0004】また、二層の反射防止膜を積層したものと
して、例えば特開昭64ー70701号公報には導電性
反射防止膜を有する透明板が記載されており、導電性付
与の金属膜上に、屈折率が1.90〜2.50でかつ膜
厚が200Å〜400Åの高屈折率誘電体膜と、該表面
上に屈折率が1.35〜1.50でかつ膜厚が700Å
〜1200Åの低屈折率誘電体膜とからなるものが開示
されている。
【0005】さらに、三層の反射防止膜を積層したもの
として、例えば特開昭61ー189501号公報には透
明低反射板が記載されており、三層の反射防止膜が空気
側より基板側に数えて第2層目の反射防止膜の屈折率が
基板側から空気側に向かって増大しているようにするこ
と、ならびに空気側より基板側に数えて第1層の屈折率
がn1 =1.30〜1.45、第2層の屈折率がn2
 =1.95〜2.15、第3層の屈折率がn3 =1
.60〜1.80であり、第1層より順に、その光学膜
厚n1 d1 ,n2 d2 ,n3 d3 かつ夫々
ほぼn1 d1 =λ0 /4,n2 d2=λ0 /
2,n3 d3 =λ0 /4(但しλ0 は中心波長
)であることが開示されている等が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】前述した例えば特開
平3ー17601号公報に記載されているように、ゾル
ーゲル技術を用いてコーティングの厚みに対して軽金属
弗化物の濃度勾配をもつコーティングを形成する方法は
、複雑な作業工程を伴い、必ずしも高効率で生産性がよ
く経済的であるものとは言い難いものである。また例え
ば特開昭64ー70701号公報ならびに特開昭61ー
189501号公報に記載されているものでは、前述し
た特定の斜入射光に対して、必ずしも充分かつ安定した
所期の反射低減が得難いものであり、さらに該両者は必
ずしも車両用としての必要な耐久性があるものとは言い
難いものである。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明は、従来のかか
る欠点に鑑みてなしたものであって、特定した屈折率と
膜厚の薄膜を組み合わせ、三層の薄膜被覆積層によって
、例えばフロントガラスにおける可視光線透過率が70
%以上を満たし、かつ所定の斜入射光での反射光の反射
率を4.5〜6.5%程度だけ低減ができ、しかも車内
外側から見た際、反射光の色合い等がきわだった変化を
生じることなく、誤認や違和感が発現しないようにし、
高安全性ならびに高耐久性を有する車両用の反射低減ガ
ラスを提供するものである。
【0008】すなわち、本発明は、透明ガラス基板の少
なくとも片側表面に、ガラス面側から第1層目として屈
折率がn1 =1.8〜1.9でかつ膜厚が700〜1
000Åである薄膜層を被覆し、次いで該第1層目薄膜
層上に、第2層目として屈折率がn2 =2.05〜2
.3でかつ膜厚が1300〜1600Åである薄膜層を
被覆し、さらに該第2層目薄膜層上に、第3層目として
屈折率がn3 =1.4〜1.5でかつ膜厚が1100
〜1300Åである薄膜層を被覆積層してなり、さらに
前記表面の垂直線となす入射角が50°〜70°の間で
入射する膜面側の可視光に対し、該薄膜被覆積層面にお
ける反射率が通常の薄膜被覆のないガラス面における反
射率より4.5〜6.5%低減せしめて成ることを特徴
とする車両用の反射低減ガラス。ならびに前記第1層目
の薄膜層が、SiO2 、TiO2 、ZrO2 、A
l2 03 、B2 O3 のうちの2種以上を混合し
たものから成ることを特徴とする前述した車両用の反射
低減ガラス。また前記第2層目薄膜層の薄膜が、Ta2
 O5 、ZrO2 、TiO2 のいずれか、あるい
はSiO2 、TiO2 、ZrO2 、Ta2 O5
 、Al2 03 、B2 O3 のうちの2種以上を
混合したものから成ることを特徴とする前述した車両用
の反射低減ガラス。さらに前記各薄膜層のうち、第1層
目薄膜層をモル比でTiO2 :SiO2 =55:4
5〜62:38である薄膜とし、第2層目薄膜層をTi
O2 薄膜とし、第3層目薄膜層をSiO2 薄膜とし
たことを特徴とする前記した車両用の反射低減ガラスを
それぞれ提供するものである。
【0009】ここで、前記第1層目を屈折率がn1 =
1.8〜1.9でかつ膜厚が700〜1000Åである
薄膜層とし、次いで該第1層目薄膜層上に、第2層目を
屈折率がn2 =2.05〜2.3でかつ膜厚が130
0〜1600Åである薄膜層を被覆し、さらに該第2層
目薄膜層上に、第3層目として屈折率がn3 =1.4
〜1.5でかつ膜厚が1100〜1300Åである薄膜
層からなる三層の被覆積層薄膜層とすることとしたのは
、例えば屈折率が2.3程度以上の高屈折率薄膜等を用
い、前記薄膜層を三層を超えて多層薄膜層にするにした
がって、特定の斜入射光においてはことに、多重干渉等
によって、益々着色や反射が強くなる傾向を示すものと
なってきて、例えば可視光透過率が70%以上あるいは
反射低減が所期の値となり難いものとなるからであり、
第1層、第2層ならびに第3層薄膜の前記屈折率ならび
に前記膜厚の値を前述した特定値で巧みに組み合わさな
ければ、前記表面の垂直線となす入射角が50°〜70
°の間で入射する膜面側の可視光に対し、該薄膜被覆積
層面における反射率が通常の薄膜被覆のないガラス面に
おける反射率より4.5〜6.5%だけ低減せしめるこ
とができないし、仮に極々薄い着色が発現したとしても
ほとんど視感できない程度にはでき難いものとなり易く
、しかも耐久性が充分にあるものとは言い難いものとな
り易いからである。
【0010】また、前記表面の垂直線となす入射角が5
0°〜70°の間で入射する膜面側の可視光に対し、該
薄膜被覆積層面における反射率が通常の薄膜被覆のない
ガラス面における反射率より4.5〜6.5%低減せし
めるようにしたのは、通常自動車のフロントガラスの取
付け角度は大体40°〜20°程度であって、ダッシュ
ボードとその周辺部が該フロントガラス内側表面に反射
して写り出し現象を発現し、運転者等に好ましくないか
らであり、その光の入射角が前記表面の垂直線に対して
50°〜70°の間で入射することとなるためである。 また反射率を4.5〜6.5%低減せしめると、ほとん
ど運転者等に対し前記写り出しがなくなって視認されに
くくなりかつ気にならなくなって、運転者等の眼の疲労
や精神的な苛立ち等を軽減できるものとなり、さらには
現在のダッシュボードの色調が黒色が主であるものを例
えばもっと明るい色調に替え得ることができるようにな
って、よりバライティに富んだものとなし得ることとな
るからである。
【0011】なお、前記入射角の変化に対し、反射光の
反射率も追従し、例えば入射角が増せば反射率も増す傾
向を示すものである。なおまた、前述した該三層の被覆
積層薄膜層は二層の被覆積層薄膜層に比して、膜面に対
する垂直入射での反射光の反射率が低く、入射角より低
い反射光にたいしては、前記二層の被覆積層薄膜層より
も、反射低減の効果が優れているものである。
【0012】さらに、前記第1層目薄膜層の薄膜が、S
iO2 、TiO2 、ZrO2 、Al2 03 、
B2 O3 のうちの2種以上を混合したものから成る
ことが好ましいとしたのは、屈折率が比較的高いTiO
2 (2.25程度)、ZrO2 (1.95程度)と
屈折率が比較的低いSiO2(1.45程度)、Al2
 03 (1.65程度)、B2 O3 (1.60程
度)とを種々組み合わせて混合することで、自由にコン
トロールして屈折率が1.8〜1.9になるような複合
膜を得易く、かつ耐久性に優れるものとなるからである
【0013】さらにまた、前記第2層目薄膜層の薄膜が
、Ta2 O5 、ZrO2 、TiO2 のいずれか
、あるいはSiO2 、TiO2 、ZrO2 、Ta
2 O5 、Al2 03 、B2 O3のうちの2種
以上を混合したものから成ることが好ましいとしたのは
、ことに第1層目薄膜ならびに第3層目薄膜との密着性
が優れ、被覆積層薄膜層としての耐久性も向上して優れ
るものとなり、さらに単一成分はもちろん前記したと同
様に高・低屈折率のものを種々自由に複合してコントロ
ールし、所期の必要屈折率の値が得易くなるからである
【0014】さらにまた、第1層目薄膜層をモル比でT
iO2 :SiO2 =55:45〜62:38である
薄膜とし、第2層目薄膜層をTiO2 の薄膜とし、第
3層目薄膜層をSiO2 薄膜とすることが好ましいと
したのは、前記各成分の組み合わせの中でも、アルコキ
シドが安定で成膜性がよく、均質な膜が得易く、最も優
れた反射率低減効果が得られ、かつ密着性もよくて高耐
久性であるからである。
【0015】さらにまた、ガラス基板としては、透明ガ
ラスであれば無色あるいは有色のどちらでもよい、すな
わち例えばブルー、ブロンズ、グレーあるいはグリーン
ガラス等でもよく、特に自動車用窓材ではブルー色系あ
るいはゴールド色系、グリーン色系、なかでもゴールド
色系色調で熱線・紫外線吸収性能を得やすいものであれ
ばより好ましいものである。また単板で使用できること
はもとより、熱線反射ガラス、また複層あるいは合せガ
ラスあるいは強化ガラスまたは強度アップガラス、曲げ
ガラス等としても使用できることは言うまでもない。さ
らに、ガラス基板が無機質でも有機質でもよいことは言
うに及ばない。
【0016】そのなかでも、自動車用窓材としては有色
ガラスを少なくとも用いた合せガラスが最も好ましいも
のである。
【0017】
【作用】前述したとおり、本発明の車両用の反射低減ガ
ラスは、ガラス表面側から中屈折率の薄膜、該薄膜上に
低程度の高屈折率の薄膜、ついで低屈折率の薄膜とした
特定の屈折率、ならびに特定の膜厚とした薄膜を組み合
わせて三層の積層被覆薄膜層としたことによって、例え
ばフロントガラスにおける可視光線透過率が70%以上
を満たし、かつ例えばダッシュボード等からの50°〜
70°で入射する斜入射光に対し、ガラス内側表面での
反射光の反射率を4.5〜6.5%程度だけ低減ができ
、しかも車内外側から見た際のギラつきがなくて、着色
もほとんどない程度に抑えられて気にならなくて、優れ
た透視性が得られて、誤認や違和感が発現しないように
なり、さらに高耐久性であって運転者等の乗員に優しい
安全性の高い、ことに自動車用の窓材として有用な車両
用の反射低減ガラスとなるものである。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし本発明は係る実施例に限定されるものではな
い。
【0019】実施例1 図1に示すように、先ずTiのアルコキシドとSiのア
ルコキシドをモル比で58:42に混合し、これにイソ
プロピルアルコール等の溶媒を加え溶質濃度約0.45
mol/l、約2cpsになるようアルコキシド溶液を
調製し、ついで2mmの内側ガラス板3(クリア)の外
面側をマスキングテープで以てマスキングし、該内側ガ
ラス板3を前記調製液に浸漬し、約3.5mm/秒の速
度で引き上げた後、マスキングテープを取り除き、約2
70°Cで約10分間加熱し、第1層目薄膜層5を得た
。さらについで該内側ガラス板3の無膜面に再度マスキ
ングテープを貼り、約0.5mol/l、約2cpsに
調合したTiのアルコキシド溶液中に浸漬した後、約7
mm/秒の速度で引き上げ、マスキングテープを取り除
き、約270°Cで約10分間加熱し、第2層目薄膜層
6を得た。さらについで該内側ガラス板3の無膜面に再
々度マスキングテープを貼り、約0.25mol/l、
約7cpsに調合したSiのアルコキシド溶液中に浸漬
した後、約4mm/秒の速度で引き上げ、マスキングテ
ープを取り除き、約270°Cで約10分間加熱し、第
3層目薄膜層7を得た。つぎに曲げ工程において、該反
射低減薄膜付き内側ガラス板3を曲げ焼成炉に入れ、約
620°Cで曲げ加熱処理を行い、さらに該曲げた反射
低減薄膜付き内側ガラス板3と曲げた厚さ2.3mmの
外側ガラス板2(ブロンズ)ならびに中間膜4を用いて
合せ処理工程で合せガラスとすることで、車両用の反射
低減ガラス1を得た。
【0020】得られた車両用の反射低減ガラス1は、ガ
ラス面側の第1層目薄膜層5が屈折率n1 =1.85
で膜厚約900ÅのTiO2 ・SiO2 薄膜、第2
層目薄膜層6が屈折率n2 =2.20で膜厚約160
0ÅのTiO2 薄膜、第3層目薄膜層7が屈折率n3
 =1.45で膜厚約1200ÅのSiO2 薄膜とな
っており、該膜面に対する垂直線8と入射光9となす入
射角θが約60°で入射する可視光に対し、その反射光
10の反射率が約5.5%程度低減する効果を示した。
【0021】実施例2 ZrのアルコキシドとSiのアルコキシドをモル比で8
5:15に混合し、これにノルマルブタノールとイソプ
ロパノールを1:1に混合したアルコールとエチルセロ
ソルブ(エチレングリコールモノエチルエーテル)を体
積比で2:1に混合した溶媒を用いて溶質濃度が約0.
4mol/lとなるように希釈し、該希釈液に0.2N
の硝酸水溶液を微量添加してよく攪拌し、約3cpsの
ZrとSiのアルコキシド溶液を調製し、該調製溶液を
用い実施例1と同様の操作にて約2.5mm/秒の成膜
速度で行って、厚さ2mmの内側ガラス板3(ブロンズ
)の片面に第1層目薄膜層5としてZrO2 ・SiO
2 系のゲル薄膜を形成した。ついで該薄膜層上に、実
施例1と同様のTiのアルコキシド溶液を用いて約6m
m/秒の速度で実施例1と同様の成膜操作を行い、第2
層薄膜6としてTiO2 ゲル薄膜を形成した。さらに
ついで該薄膜層上に、実施例1と同様のSiのアルコキ
シド溶液を用いて約4mm/秒の速度で実施例1と同様
の成膜操作を行い、第3層薄膜7としてSiO2 ゲル
薄膜を形成した。つぎに実施例1と同様に、曲げ工程に
おいて、該反射低減薄膜付き内側ガラス板3を曲げ焼成
炉に入れ、約620°Cで曲げ加熱処理を行い、曲げた
2mmの外側ガラス板2(クリア)と中間膜4とともに
用いて合せガラスとして車両用の反射低減ガラス1を得
た。
【0022】得られた車両用の反射低減ガラス1は、ガ
ラス面側の第1層薄膜5が屈折率n1 =1.85で膜
厚約850ÅのZrO2 ・SiO2 薄膜、第2層薄
膜6が屈折率n2 =2.25で膜厚約1400ÅのT
iO2 薄膜、第3層薄膜7が屈折率n3 =1.45
で膜厚約1250ÅのSiO2 薄膜となっており、該
膜面に対する垂直線となす入射角θが約65°で入射す
る可視光に対し、その反射光の反射率を約6.5%程度
低減する効果を示した。なお該薄膜は非常に固く、耐薬
品性に非常に優れているものであった。
【0023】なお、本発明での成膜法については、ディ
ッピング法のほか、例えばスピンコート法等でもよい。 さらに各成膜法あるいは成膜条件によって粘度等を種々
調整することは言うまでもない。
【0024】比較例1 自動車用フロントガラスの内側に、スパッタ法により、
ガラス面側から第1層目薄膜として屈折率が約1.85
で膜厚が約650ÅのSiO2 ・TiO2 薄膜を、
その上に第2層目薄膜として屈折率が約2.05で膜厚
が約600ÅのTiO2 薄膜を、さらにその上に第3
層目薄膜として屈折率が約1.45で膜厚が約960Å
のSiO2 薄膜を被覆積層した。
【0025】得られた該ガラスは、該膜面に対する垂直
線となす角度が約60°で入射する光に対し、その反射
光の可視光反射率は約3.8%程度低減するものの、前
述した各実施例のような効果は示さないものである。
【0026】比較例2 自動車用フロントガラスの内側に、蒸着法で、ガラス面
側から第1層目薄膜として屈折率が約1.70で膜厚が
約810ÅのZiO2 ・SiO2薄膜を、その上に第
2層薄膜として屈折率が約2.05で膜厚が約1340
ÅのTiO2 ・SiO2 薄膜を、さらにその上に第
3層薄膜として屈折率が約1.38で膜厚が約1000
ÅのMgF2 薄膜を被覆積層した。
【0027】得られた該ガラスは、該膜面に対する垂直
線となす角度が約65°で入射する光に対し、その反射
光の可視光反射率は約4.3%程度低減するものの、前
述した各実施例のような効果は示ず、かつ実施例に比し
て耐久性がないものである。
【0028】
【発明の効果】以上前述したように、本発明は特定した
屈折率ならびに膜厚の薄膜を組み合わせた三層の薄膜被
覆積層によって、例えばフロントガラスにおける可視光
線透過率が70%以上を満たし、かつ50°〜70°の
斜入射光での反射率を4.5〜6.5%程度低減したも
のとしたことにより、ことにダッシュボードもしくはこ
れらの周辺部の写り込み現象を低減し、ドライバーの透
視性を高めて、誤認あるいは眼の疲労等を防いで安全性
を向上するとともに、現在黒色もしくはそれに近い暗色
等にしたもの、またはエンボス加工したダッシュボード
素材を用いているのに対し、素材ならびに色彩の選択幅
が広がって、よりニーズに対応できるものとなるもので
あって、幅広い分野において有用な車両用の反射低減ガ
ラスを提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用の反射低減ガラスにおける部分
拡大した側断面図である。
【符号の説明】
1  車両用の反射低減ガラス 5  第1層目薄膜層 6  第2層目薄膜層 7  第2層目薄膜層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  透明ガラス基板の少なくとも片側表面
    に、ガラス面側から第1層目として屈折率がn1 =1
    .8〜1.9でかつ膜厚が700〜1000Åである薄
    膜層を被覆し、次いで該第1層目薄膜層上に、第2層目
    として屈折率がn2 =2.05〜2.3でかつ膜厚が
    1300〜1600Åである薄膜層を被覆し、さらに該
    第2層目薄膜層上に、第3層目として屈折率がn3 =
    1.4〜1.5でかつ膜厚が1100〜1300Åであ
    る薄膜層を被覆積層してなり、さらに前記表面の垂直線
    となす入射角が50°〜70°の間で入射する膜面側の
    可視光に対し、前記薄膜被覆積層面における反射率が通
    常の薄膜被覆のないガラス面における反射率より4.5
    〜6.5%低減せしめて成ることを特徴とする車両用の
    反射低減ガラス。
  2. 【請求項2】  前記第1層目薄膜層の薄膜が、SiO
    2 、TiO2 、ZrO2 、Al2 03 、B2
     O3 のうちの2種以上を混合したものから成ること
    を特徴とする請求項1記載の車両用の反射低減ガラス。
  3. 【請求項3】  前記第2層目薄膜層の薄膜が、Ta2
     O5 、ZrO2 、TiO2 のいずれか、あるい
    はSiO2 、TiO2 、ZrO2 、Ta2 O5
    、Al2 03 、B2 O3 のうちの2種以上を混
    合したものから成ることを特徴とする請求項1記載の車
    両用の反射低減ガラス。
  4. 【請求項4】  前記各薄膜層のうち、第1層目薄膜層
    をモル比でTiO2 :SiO2 =55:45〜62
    :38である薄膜とし、第2層目薄膜層をTiO2 薄
    膜とし、第3層目薄膜層をSiO2 薄膜としたことを
    特徴とする請求項1記載の車両用の反射低減ガラス。
JP3129713A 1991-05-29 1991-05-31 車両用の反射低減ガラス Expired - Fee Related JP2877554B2 (ja)

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