JPH09234256A - ゴルフクラブ用シャフト - Google Patents
ゴルフクラブ用シャフトInfo
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- JPH09234256A JPH09234256A JP8154918A JP15491896A JPH09234256A JP H09234256 A JPH09234256 A JP H09234256A JP 8154918 A JP8154918 A JP 8154918A JP 15491896 A JP15491896 A JP 15491896A JP H09234256 A JPH09234256 A JP H09234256A
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Abstract
方向性向上を図ることができるゴルフクラブ用シャフト
を提供する。 【解決手段】 下記構成要件〜を具備するシャフト
とする。 手元側から先端側にかけて漸次小径となる滑らかなテ
ーパ状をなすこと。 シャフト軸方向に沿ったねじり剛性分布特性線におい
て、その特性線を直線状に描いた場合に比較してねじり
剛性が高い領域を手元部分及び先端部分に有すること。 シャフト軸方向に沿った曲げ剛性分布特性線におい
て、該特性線を直線状に描いた場合に比較して曲げ剛性
が高い領域を中央部分に有すること。
Description
るボールの飛距離増大及び方向性向上を図ることができ
るゴルフクラブ用シャフトに関する。
は、ショット時におけるボールの飛距離増大及び方向性
向上を図るために、シャフトの曲げ剛性(縦剛性、以下
同じ)を増大することや、シャフト先端部分のねじり剛
性(トルク強度)を増大することが行われている。例え
ば、FRP製ゴルフクラブ用シャフトでは、シャフトの
曲げ剛性増大を目的として、シャフトの手元部分(基端
部分)や先端部分などにカーボン繊維、金属繊維等から
なる補強層を配すること、シャフト先端部分のねじり剛
性増大を目的として、シャフトの先端部分にシャフト軸
線に対して0〜45度の配向角をなすカーボン繊維等か
らなる補強層を配することなどが行われている。これら
の補強層は、シャフトの基本性能を得るための基本的な
繊維強化材構成中に混然と組み込まれる形で配されてい
る。
フクラブ用シャフトにおけるボールの飛距離増大及び方
向性向上手段は、シャフトの基本性能を得るための基本
的な繊維強化材構成中に補強層を混然と組み込む形で配
するものであり、あくまでシャフトの静的な挙動、すな
わちシャフトを静止させた状態で測定した場合における
曲げ剛性、ねじれ剛性(静的諸元)の改善を図るもので
ある。
イングを行っている状態におけるシャフトの挙動(動的
挙動)を改善することによりボールの飛距離増大及び方
向性向上を図るための検討は、従来全くなされていなか
った。
で、シャフトの動的挙動を改善することによってボール
の飛距離増大及び方向性向上を図ったゴルフクラブ用シ
ャフトを提供することを目的とする。
達成するために鋭意検討を行った結果、ゴルフクラブ用
シャフトに下記特性〜を付与した場合、特にFRP
製ゴルフクラブ用シャフトにおいて、シャフトの静的諸
元を得るための基本的な繊維強化材構成に対し動的挙動
調整層を別個に付加することによってシャフトに下記特
性〜を付与した場合、シャフトの動的挙動を改善し
てシャフトの静的諸元を動的なスイング過程でより有効
に機能させることが可能となり、これによってボールの
飛距離増大及び方向性向上を図ることができることを知
見し、本発明をなすに至った。 シャフトの軸方向中央部分に曲げ剛性が相対的に高い
領域を有すること。 シャフトの手元部分及び先端部分にねじれ剛性が相対
的に高い領域を有すること。 シャフトが手元側から先端側にかけて漸次小径となる
滑らかなテーパ状をなすこと。
にかけて漸次小径となる滑らかなテーパ状をなし、かつ
シャフト軸方向に沿ったねじり剛性分布特性線におい
て、該特性線を直線状に描いた場合に比較してねじり剛
性が高い領域を手元部分及び先端部分に有するととも
に、シャフト軸方向に沿った曲げ剛性分布特性線におい
て、該特性線を直線状に描いた場合に比較して曲げ剛性
が高い領域を中央部分に有することを特徴とするゴルフ
クラブ用シャフトを提供する。
概念的に示すと、図1のようになる。すなわち、(A)
に示すように、シャフトの外径は手元側から先端側に向
けて漸次小さくなり、シャフトの外面形状は滑らかなテ
ーパ状をなしている。また、(B)に示すように、ねじ
り剛性分布特性線aにおいて、その特性線を中央部分に
おいて特性線aと重なる直線bとして描いた場合に比較
してねじり剛性が高い領域c、dを手元部分及び先端部
分に有する。さらに、(C)に示すように、曲げ剛性分
布特性線eにおいて、その特性線を手元部分及び先端部
分において特性線eと重なる直線fとして描いた場合に
比較して曲げ剛性が高い領域gを中央部分に有する。
剛性c、dは、直線bとして描いたねじり剛性に対して
急激に大きくなっていることが好ましい。また、中央部
分の曲げ剛性gは、直線fとして描いた曲げ剛性に対し
て急激に大きくなっていることが好ましい。手元部分及
び先端部分のねじり剛性を急激に大きくすることによ
り、コックをほどくときに手元部で生じるねじり及びイ
ンパクト時に先端部で生じるねじりを抑えてシャフトの
コントロール性を高めることができる。また、シャフト
の手元部分は先端部分に比べて大径であるため座屈が生
じやすくなるが、手元部分のねじり剛性を急激に大きく
することにより、手元部分での座屈を抑えてシャフトの
コントロール性を高めることにもなる。
ては、前記直線b、fで示される特性はシャフトの静的
諸元を得るための基本的な繊維強化材構成によって得る
ことができ、領域c、d、gの特性は上記基本的な繊維
強化材構成に対し動的挙動調整層を別個に付加すること
によって得ることができる。本発明では、このように基
本的な繊維強化材構成に動的挙動調整層を付加した場合
でも、シャフトの外面形状は滑らかなテーパ状に形成す
るものである。なお、本発明のシャフトは、金属等のF
RP以外の材料で形成することも可能である。
じり剛性分布特性線において、該特性線を直線状に描い
た場合に比較してねじり剛性が高い領域を手元部分及び
先端部分に有するので、手元部分及び先端部分のねじり
剛性が相対的に高い。また、曲げ剛性分布特性線におい
て、該特性線を直線状に描いた場合に比較して曲げ剛性
が高い領域を中央部分に有するので、中央部分の曲げ剛
性が相対的に高い。
時、特にトップオブスイングからインパクトにかけてヘ
ッドフェイス面をスイングラインに対して一定角度内に
保つ働きをするシャフトの静的諸元におけるねじり剛性
に対し、主にシャフト中央部分から手元部分におけるね
じり剛性分布による動的なコントロールを加えることに
より、スイングに影響を与えることなくアドレス時に構
えた位置にクラブフェース面を正確に戻すことが容易に
なる。また、本発明シャフトでは、前記ねじり剛性分布
によって動的挙動における手元部分のねじり剛性値の適
正化、ねじり振動減衰の増大化がなされているので、ダ
ウンスイングの初期にシャフトに加わる強烈なねじりト
ルクにより生じるシャフト先端部の大きなねじれは、前
記ねじり剛性値の適正化、ねじり振動減衰の増大化によ
って良好に抑制され、これによりスイングに影響を与え
ることなくアドレス時に構えた位置にクラブフェース面
を正確に戻すことが容易になる。さらに、本発明シャフ
トでは、前記曲げ剛性分布によってトップオブスイング
でのシャフトオーバーラン、スイング最下点でのトゥー
ダウンが抑制され、シャフトの軸線はスイング中ほぼ直
線状に保持されるため、シャフトのねじれはこの直線状
の軸線を中心として生じ、これによりスイングに影響を
与えることなくアドレス時に構えた位置にクラブフェー
ス面を正確に戻すことが容易になる。そして、これらの
結果、ショット時におけるボールの飛距離増大及び方向
性向上が図られる。
分、中央部分、先端部分の長さはシャフトの長さによっ
て異なるが、通常、基端を長さ0、先端を長さ100と
した場合、手元部分は0から20〜40の部分、中央部
分は20〜40から60〜80の部分、先端部分は60
〜80から100の部分である。
かけて漸次小径となる滑らかなテーパ状をなし、部分計
測法で測定したトルク値が先端側より手元側の方が小さ
く、かつシャフト軸方向に沿った前記トルク値の特性線
において、該特性線を直線状に描いた場合に比較して該
トルク値の減少率が小さい領域を手元部分及び先端部分
に有するとともに、EI値が先端側より手元側の方が大
きく、かつシャフト軸方向に沿ったEI値の特性線にお
いて、該特性線を直線状に描いた場合に比較してEI値
が高い領域を中央部分に有することが望ましい。
箇所を回転しないように固定し、そこより手元方向又は
先端方向に一定距離離れた箇所でシャフトに一定の回転
力を加え、その回転力を加えた箇所が回転した角度(ト
ルク値)を測定するトルク値測定方法をいう。部分計測
法によるトルク値は、シャフトの各部分におけるねじり
剛性の指標値となる。部分計測法によって例えば200
mm間隔毎のトルク値を測定する場合、次のようにして
測定を行うことができる。すなわち、まずシャフトの最
先端箇所をチャック等で固定し、この固定箇所から手元
方向に200mm離れた箇所でシャフトに回転力を加
え、その箇所のトルク値を測定する。次に、前回回転力
を加えた箇所をチャック等で固定し、この固定箇所から
手元方向に200mm離れた箇所でシャフトに前回と同
じ大きさの回転力を加え、その箇所のトルク値を測定す
る。以下、順次同様にして測定を行う。
る曲げ剛性の指標値となるものであり、本発明では3点
曲げ試験を行って下記式によりEI値を算出した。この
場合、一定間隔(L)離れた一対の支持具でシャフトを
支持することによりシャフトを水平に保持するととも
に、上記両支持具間の真ん中の位置をシャフト測定点と
し、このシャフト測定点でシャフトに垂直に荷重(P)
を加えた時のシャフト測定点のひずみ量(σ)からEI
値を求めた。 EI値=(L3/48)・(P/σ)[kg・mm2×1
06] L:両支持具間の距離(mm) P:シャフトに加えた荷重(kg) σ:荷重を加えたときのシャフトのひずみ量(mm)
好適な実施形態としては、例えば、下記構成要件(イ)
〜(ハ)を具備するシャフトが挙げられる。 (イ)長さが750〜1250mm、好ましくは850
〜1150mm、基端外径が15.5〜16.5mm、
先端外径が8.0〜9.0mmであって、手元側から先
端側にかけて漸次小径となる滑らかなテーパ状をなすこ
と。 (ロ)部分計測法で測定したトルク値が先端側より手元
側の方が小さく、かつシャフト軸方向に沿った前記トル
ク値の特性線において、該特性線を直線状に描いた場合
に比較して該トルク値の減少率が小さい領域を基端と基
端から100〜300mm先端方向に離れた箇所との間
の部分(手元部分)及び先端と先端から100〜300
mm手元方向に離れた箇所との間の部分(先端部分)に
有すること。 (ハ)EI値が先端側より手元側の方が大きく、かつシ
ャフト軸方向に沿ったEI値の特性線において、該特性
線を直線状に描いた場合に比較してEI値が高い領域を
基端から100〜300mm先端方向に離れた箇所と先
端から100〜300mm手元方向に離れた箇所との間
の部分(中央部分)に有すること。
値は、シャフトに加える回転力が時計回り方向への1ポ
ンドの回転力である場合に手元部分で3.0〜3.5
度、中央部分で2.5〜3.0度、先端部分で1.0〜
1.5度であり、構成要件(ハ)におけるEI値は、手
元部分で8.0〜8.5kg・mm2×106、中央部分
で6.5〜7.0kg・mm2×106、先端部分で1.
5〜2.0kg・mm2×106であることが望ましい。
(長さ1000mm)を製造した。この場合、図2に示
すように、カーボン繊維を用いたプリプレグ4、6、
8、30、40、50、60、70、10、12をこの
順で(図中上から順に)マンドレル2に巻き付けた後、
これらプリプレグを加熱硬化させた。なお、プリプレグ
中に示した矢印は繊維配向方向を示す。
はシャフトの静的諸元を得るための基本的な繊維強化材
構成をなすものであり、プリプレグ30、40、50、
60、70は上記基本的な繊維強化材構成に対して別個
に付加する動的挙動調整層を構成する。プリプレグ3
0、40、50、60は、シャフト手元部分及び先端部
分のねじり剛性分布を形成するためのもので、その繊維
配向角はシャフト軸線に対して35〜45度である。プ
リプレグ70は、シャフト中央部分の曲げ剛性分布を形
成するためのもので、その繊維配向角度はシャフト軸方
向に対して0度である。なお、プリプレグ70だけを巻
くとシャフトがいわゆる中太りとなるが、本例のシャフ
トではその両側方にプリプレグ30、40、50、60
を巻いているので、シャフトは滑らかなテーパ状となっ
ている。
本例のシャフトの部分計測法によるトルク値及び先端固
定法によるトルク値、図5に本例のシャフトのEI値分
布を示す。部分計測法は、前述した先端側固定により2
00mm間隔毎に測定する方法を用いた。先端固定法に
よるトルク値は、シャフトの最先端箇所をチャック等で
回転しないように固定し、この固定箇所から手元方向に
200、400、600、800、1000mm離れた
箇所でそれぞれシャフトに一定の回転力を加え、その箇
所のトルク値を測定した。この場合、シャフトに加える
回転力は、時計回り方向への1ポンドの回転力とした。
製し、ボールを打撃してシャフトの性能を調べた。その
結果、本例のシャフトは、スイングに影響を与えること
なくアドレス時に構えた位置にクラブフェース面を正確
に戻すことを容易にし、ボールの飛距離増大及び方向性
向上を図ることができるものであった。
ば、シャフトの動的挙動を改善してシャフトの静的諸元
を動的なスイング過程でより有効に機能させることが可
能となり、そのためスイングに影響を与えることなくア
ドレス時に構えた位置にクラブフェース面を正確に戻す
ことを容易にして、ボールの飛距離増大及び方向性向上
を図ることができるものである。
に示したグラフであり、(A)はシャフト軸方向におけ
るシャフト外径分布を示すグラフ、(B)はシャフト軸
方向におけるねじり剛性分布を示すグラフ、(C)はシ
ャフト軸方向における曲げ剛性分布を示すグラフであ
る。
トの製造工程を示す図である。
おけるシャフト外径分布を示すグラフである。
おける部分計測法及び先端固定法によるトルク値分布を
示すグラフである。
おけるEI値分布を示すグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 手元側から先端側にかけて漸次小径とな
る滑らかなテーパ状をなし、かつシャフト軸方向に沿っ
たねじり剛性分布特性線において、該特性線を直線状に
描いた場合に比較してねじり剛性が高い領域を手元部分
及び先端部分に有するとともに、シャフト軸方向に沿っ
た曲げ剛性分布特性線において、該特性線を直線状に描
いた場合に比較して曲げ剛性が高い領域を中央部分に有
することを特徴とするゴルフクラブ用シャフト。 - 【請求項2】 手元側から先端側にかけて漸次小径とな
る滑らかなテーパ状をなし、部分計測法で測定したトル
ク値が先端側より手元側の方が小さく、かつシャフト軸
方向に沿った前記トルク値の特性線において、該特性線
を直線状に描いた場合に比較して該トルク値の減少率が
小さい領域を手元部分及び先端部分に有するとともに、
EI値が先端側より手元側の方が大きく、かつシャフト
軸方向に沿ったEI値の特性線において、該特性線を直
線状に描いた場合に比較してEI値が高い領域を中央部
分に有することを特徴とするゴルフクラブ用シャフト。 - 【請求項3】 下記構成要件(イ)〜(ハ)を具備する
ことを特徴とするゴルフクラブ用シャフト。 (イ)長さが750〜1250mm、基端外径が15.
5〜16.5mm、先端外径が8.0〜9.0mmであ
って、手元側から先端側にかけて漸次小径となる滑らか
なテーパ状をなすこと。 (ロ)部分計測法で測定したトルク値が先端側より手元
側の方が小さく、かつシャフト軸方向に沿った前記トル
ク値の特性線において、該特性線を直線状に描いた場合
に比較して該トルク値の減少率が小さい領域を基端と基
端から100〜300mm先端方向に離れた箇所との間
の部分(手元部分)及び先端と先端から100〜300
mm手元方向に離れた箇所との間の部分(先端部分)に
有すること。 (ハ)EI値が先端側より手元側の方が大きく、かつシ
ャフト軸方向に沿ったEI値の特性線において、該特性
線を直線状に描いた場合に比較してEI値が高い領域を
基端から100〜300mm先端方向に離れた箇所と先
端から100〜300mm手元方向に離れた箇所との間
の部分(中央部分)に有すること。 - 【請求項4】 構成要件(ロ)におけるトルク値が、シ
ャフトに加える回転力が時計回り方向への1ポンドの回
転力である場合に手元部分で3.0〜3.5度、中央部
分で2.5〜3.0度、先端部分で1.0〜1.5度で
あり、構成要件(ハ)におけるEI値が、手元部分で
8.0〜8.5kg・mm2×106、中央部分で6.5
〜7.0kg・mm2×106、先端部分で1.5〜2.
0kg・mm2×106である請求項3に記載のゴルフク
ラブ用シャフト。
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