JPH09232353A - 樹脂封止型半導体装置の製造方法およびその金型 - Google Patents

樹脂封止型半導体装置の製造方法およびその金型

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JPH09232353A
JPH09232353A JP3344996A JP3344996A JPH09232353A JP H09232353 A JPH09232353 A JP H09232353A JP 3344996 A JP3344996 A JP 3344996A JP 3344996 A JP3344996 A JP 3344996A JP H09232353 A JPH09232353 A JP H09232353A
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die pad
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cavity
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Kenji Kodera
謙治 小寺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂注入時にリードフレームのダイパッド部
の移動を防止して品質の向上を図る。 【解決手段】 リードフレーム2のダイパッド部2aの
上面に半導体チップ1が固定されている。リードフレー
ム2およびダイパッド部2aの下面を下型4で支持し、
下型4と上面封止金型5とによってキャビティ6を形成
する。ゲート部7から溶融した樹脂を注入して、リード
フレーム2の上面に上面封止樹脂8aを形成する。硬化
した上面封止樹脂8aと下面封止金型9とによって、リ
ードフレーム2の下面にキャビティ10を形成する。ゲ
ート11から樹脂を注入して、リードフレーム2の下面
に下面封止樹脂8bを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リードフレームの
上面に半導体チップを固定し、この半導体チップの周囲
を樹脂で封止した樹脂封止型半導体装置の製造方法およ
びその金型に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は樹脂封止型半導体装置の従来の製
造方法を説明するための断面図で、(a)は溶融樹脂を
注入する前の状態、(b)は溶融樹脂を注入した後の状
態を示したもので、これを同図に基づいて説明する。同
図において、1は半導体チップであって、リードフレー
ム2のダイパッド部2a上に固定され、半導体チップ1
のボンディングパッド(図示せず)とリードフレーム2
のインナーリード部(図示せず)がボンディングワイヤ
ー3で電気的に接続されている。5は上面封止金型、9
は下面封止金型、14は両金型5,9によって形成され
るキャビティ、15はゲート部である。このような構成
において、リードフレーム2を両金型5,9によって挟
持して固定し、ゲート部15から溶融した樹脂をキャビ
ティ14内に注入し、半導体チップ1の周囲を樹脂8で
封止する。
【0003】図4は特開平2−216838号公報に開
示された従来の第2の製造方法を説明するための断面図
で、これを同図に基づいて説明する。この第2の製造方
法では、キャビティ14内に進退自在な可動ピン16を
両金型5,9に摺動自在となるように支持し、キャビテ
ィ14内に樹脂を注入する前に可動ピン16によってリ
ードフレーム2のダイパッド部2aを挟持して支持す
る。そして、ゲート部15からキャビティ14内に注入
した樹脂がキャビティ容量の75%〜90%に相当する
量充填したときに、ダイパッド部2aが樹脂によって固
定されるので、そのときに可動ピン16をキャビティ1
4内から退出させる方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した第1の例で
は、リードフレーム2の上面および下面に同時に樹脂を
注入するが、ゲート部15がリードフレーム2の下面側
に位置しているために、下面側に流入する樹脂が上面側
に流入する樹脂よりも充填速度が速い。このため、図3
(b)に示すように、下面側に流入する樹脂の圧力によ
ってリードフレーム2のダイパッド部2aが上方に押し
上げられ、半導体チップ1の上面封止樹脂がきわめて薄
くなってしまうといった問題があった。また、第2の例
では、可動ピン16によってリードフレーム2が水平に
保持されるために、上述した第1の例のような問題は起
こらないが、可動ピン16を設けるために両金型5,9
の構造が複雑となるだけでなく、可動ピン16を退出さ
せるタイミングが難しいといった問題もあった。
【0005】本発明は上記した従来の問題に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、金型の構造
を複雑とせずに、樹脂注入時にリードフレームのダイパ
ッド部の移動を防止して品質の向上を図った樹脂封止型
半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明に係る樹脂封止型半導体装置の製造方法は、
リードフレームのダイパッド部の上面に半導体チップを
固定し、この半導体チップおよびダイパッド部の周囲を
樹脂で封止した樹脂封止型半導体装置の製造方法であっ
て、第1の工程で前記ダイパッド部の下面を支持しなが
ら上方のキャビティに樹脂を注入し、第2の工程で下方
のキャビティに樹脂を注入する。したがって、上方のキ
ャビティに樹脂を注入する際に、リードフレームのダイ
パッド部の下面が支持されているので、ダイパッド部の
移動が阻止され、第2の工程で下方のキャビティに樹脂
を注入する際には、上面の硬化した樹脂でリードフレー
ムの移動が阻止される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1は本発明に係る樹脂封止型半導
体装置の製造方法を説明するための断面図で、(a)は
上方のキャビティに樹脂を注入する前の状態を示し、
(b)は下方のキャビティに樹脂を注入する前の状態を
示し、(c)は樹脂形成後の半導体装置を示したもので
ある。同図において、上述した図2に示す従来技術にお
いて説明した同一または同等の部材については同一の符
号を付して詳細な説明は省略する。
【0008】本発明の特徴とするところは、半導体チッ
プ1およびリードフレーム2のダイパッド部2aの周囲
を封止する封止樹脂8を、リードフレーム2のダイパッ
ド部2aの上面と下面とに分けて形成するようにし、リ
ードフレームのダイパッド部2aの上面を封止する上面
封止樹脂8aを先に形成し、しかるのちにダイパッド部
2aの下面を封止する下面封止樹脂8bを形成した点に
ある。さらに、上面封止樹脂8aを形成する際に、リー
ドフレーム2のダイパッド部2aの下面を支持するキャ
ビティが形成されていない下型4を用いた点にある。す
なわち、下型4の上面4aは、リードフレーム2および
リードフレーム2のダイパッド部2aの下面の形状に合
致するように平坦状に形成されているとともに、リード
フレーム2の上面に形成される後述する上面封止樹脂8
aの底面の表面積よりも外形が大きく形成されている。
【0009】同図(a)に示すように、下型4上にリー
ドフレーム2およびダイパッド部2aを載せ、上面封止
金型5とでリードフレーム2を挟持して固定することに
よって、リードフレーム2の上面に上方のキャビティ6
およびゲート部7が形成される。ゲート部7からキャビ
ティ6内に溶融した樹脂を注入すると、上面封止樹脂8
aが形成されるが、このときリードフレーム2とダイパ
ッド部2aは下型4で支持されているので、キャビティ
6内に注入された樹脂の圧力によって図中下方に移動す
るのが阻止される。
【0010】同図(b)に示すように、上面封止樹脂8
aの硬化後に、下型4を取り外し、下面封止金型9でリ
ードフレーム2の下面を支持して上面封止金型5と下面
封止金型9とでリードフレーム2を挟持して固定する。
固定されたリードフレーム2の下面には、硬化した上面
封止樹脂8aと下面封止金型9とで下方のキャビティ1
0およびゲート部11が形成される。
【0011】このような構成において、ゲート部11か
ら溶融した樹脂を注入すると、リードフレーム2の下面
を封止する下面封止樹脂8bが形成されるが、このとき
硬化した上面封止樹脂8aによってリードフレーム2と
ダイパッド部2aは、キャビティ10内に注入された樹
脂の圧力によって図中上方に移動するのが阻止される。
したがって、同図(c)に示すように、上面封止樹脂8
aおよび下面封止樹脂8bが形成された半導体装置は、
リードフレーム2のダイパッド部2aが上下に移動して
傾くことがない。
【0012】また、上面封止樹脂8aを先に樹脂封止す
ることにより、リードフレーム2のダイパッド部2aの
移動を阻止して半導体チップ1およびボンディングワイ
ヤー3のボンディングを上面封止樹脂8aで保護するこ
とができるので、ボンディングワイヤー3のショートや
断線を防止することができる。また、従来の両金型5,
9にリードフレーム2およびダイパッド2aを支持する
下型4を設けるだけでよいので、両金型5,9の構造が
複雑となることがなく、また下型4は、上面封止樹脂8
aを形成する際に上面封止金型5と同時に設置し、上面
封止樹脂8aを形成後に取り外せばよいから、設置と取
り外しのタイミングに熟練を必要としないので操作が容
易である。さらに、下型4の上面4aは平坦状に形成さ
れているので製作が容易である。
【0013】図2は本発明の第2の実施の形態を示す断
面図である。この第2の実施の形態では、下型4の上面
にダイパッド部2aを支持する部位以外に凹部4aが形
成されている。このように下型4の上面すべてが必ずし
も平坦状に形成されていなくても、ダイパッド部2aを
支持する部位が平坦状に形成されていれば、上方のキャ
ビティ6に樹脂を注入する際にダイパッド部2aが下方
に移動するのが阻止される。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、リ
ードフレームのダイパッド部の上面に半導体チップを固
定し、この半導体チップおよびダイパッド部の周囲を樹
脂で封止した樹脂封止型半導体装置の製造方法におい
て、第1の工程で前記ダイパッド部の下面を支持しなが
ら上方のキャビティに樹脂を注入し、第2の工程で下方
のキャビティに樹脂を注入することにより、上方のキャ
ビティに樹脂を注入する際には、リードフレームのダイ
パッド部の下面が支持されているので、ダイパッド部の
移動が阻止され、かつ下方のキャビティに樹脂を注入す
る際には、上面の硬化した樹脂でダイパッド部の移動が
阻止されるので、リードフレームのダイパッド部が所定
の位置で樹脂封止されて品質が向上する。また、上面封
止樹脂を先に樹脂封止することにより、リードフレーム
のダイパッド部の移動を阻止して半導体チップおよびボ
ンディングワイヤーのボンディングを上面封止樹脂で保
護することができ、ボンディングワイヤーのショートや
断線を防止することができる。
【0015】また、本発明によれば、リードフレームの
ダイパッド部の上面に半導体チップを固定し、この半導
体チップおよびダイパッド部の周囲を樹脂で封止する樹
脂封止型半導体装置の金型であって、キャビティが形成
されていない下型を備えたことにより、従来の上、下面
封止金型にリードフレームおよびダイパッドを支持する
下型を設けるだけでよいので、両金型の構造が複雑とな
ることがなく、また、下型は上面封止樹脂を形成する際
に上面封止金型と同時に設置し、上面封止樹脂を形成後
に取り外せばよいから、設置と取り外しのタイミングに
熟練を必要としないので操作が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る樹脂封止型半導体装置の製造方
法を説明するための断面図で、(a)は上方のキャビテ
ィに溶融樹脂を注入する前の状態を示し、(b)は下方
のキャビティに溶融樹脂を注入する前の状態を示し、
(c)は樹脂形成後の半導体装置を示したものである。
【図2】 本発明に係る樹脂封止型半導体装置の第2の
実施の形態を示す断面図である。
【図3】 従来の樹脂封止型半導体装置の製造方法を説
明するための断面図で、(a)は溶融樹脂を注入する前
の状態を示し、(b)は溶融樹脂を注入した後の状態を
示したものである。
【図4】 従来の樹脂封止型半導体装置の第2の製造方
法を説明するための断面図である。
【符号の説明】 1…半導体チップ、2…リードフレーム、3…ボンディ
ングワイヤー、4…下型、5…上面封止金型、6,10
…キャビティ、7,11…ゲート部、8…封止樹脂、8
a…上面封止樹脂、8b…下面封止樹脂、9…下面封止
金型。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リードフレームのダイパッド部の上面に
    半導体チップを固定し、この半導体チップおよびダイパ
    ッド部の周囲を樹脂で封止した樹脂封止型半導体装置の
    製造方法において、第1の工程で前記ダイパッド部の下
    面を支持しながら上方のキャビティに樹脂を注入し、第
    2の工程で下方のキャビティに樹脂を注入することを特
    徴とする樹脂封止型半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 リードフレームのダイパッド部の上面に
    半導体チップを固定し、この半導体チップおよびダイパ
    ッド部の周囲を樹脂で封止する樹脂封止型半導体装置の
    金型であって、キャビティが形成されていない下型を備
    えたことを特徴とする樹脂封止型半導体装置の金型。
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