JPH09232280A - シリコン酸化膜のエッチング方法 - Google Patents

シリコン酸化膜のエッチング方法

Info

Publication number
JPH09232280A
JPH09232280A JP3616196A JP3616196A JPH09232280A JP H09232280 A JPH09232280 A JP H09232280A JP 3616196 A JP3616196 A JP 3616196A JP 3616196 A JP3616196 A JP 3616196A JP H09232280 A JPH09232280 A JP H09232280A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
etching
silicon oxide
oxide film
processed
plasma
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3616196A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiichi Fukuda
誠一 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP3616196A priority Critical patent/JPH09232280A/ja
Publication of JPH09232280A publication Critical patent/JPH09232280A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水素ガスまたは一酸化炭素ガスを添加ガスに
用いることなく、高速にかつ高選択的にシリコン酸化膜
をエッチング可能とする。 【解決手段】 プラズマ処理室21内に被処理体1を配
置するとともに、プラズマ処理室21内にプラズマ28
を発生させて、被処理体1の表面に成膜されたシリコン
酸化膜をエッチングする方法において、このエッチング
の際に、プラズマ28によってCF+ ,CF2 + を生成
可能な物質、例えばCF+ ,CF2 + を生成可能な有機
低誘電体材料からなる有機低誘電体膜232を、プラズ
マ処理室内21に配置して、シリコン酸化膜のエッチン
グ特性を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の層間
絶縁膜等として用いるシリコン酸化膜のドライエッチン
グ方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、VLSI,ULSI等のように半
導体装置が高集積化されるにしたがい、チップ面積が拡
大し、ウエハが大口径化されており、また同時にデザイ
ンルールが高度に微細化されてきている。これに伴って
半導体装置の製造分野では、精密な寸法制御性、高選択
性、実用的なエッチング速度、堆積速度、低ダメージ
性、低汚染性、良好な再現性を同時に可能な限り実現す
ることが要求されている。例えば、素子構造の複雑化お
よび上記した高集積化の流れから、多層配線が一般的に
なりつつあるが、多層配線構造では、層間配線を結線す
るために層間絶縁膜に接続孔を形成しなければならな
い。よって、特に多層配線構造の形成プロセスにおいて
は、高選択性等の良好なエッチング特性を満足するドラ
イエッチング技術が求められており、開発が進められて
いる。
【0003】ドライエッチング技術の開発の一手段とし
て、エッチングガスの開発がある。従来では、層間絶縁
膜として多く用いられるシリコン酸化膜に接続孔を形成
するためのエッチングガスに、フルオロカーボンガスが
広く用いられてきたが、最近では、接続孔の底部の下地
材料層、例えば単結晶シリコンやシリコン窒化膜(Si
3 4 膜)、金属シリサイド、金属材料からなる層で精
密にエッチングを停止させるため、エッチングガスにさ
らに水素ガス、一酸化炭素ガスを添加し、下地材料層に
対して高い選択性でシリコン酸化膜をエッチングする技
術が実用化されている。
【0004】例えば図4(a)に示すように、フォトレ
ジスト53をマスクとして、シリコン酸化膜52にシリ
コン基板51に到達する接続孔54を形成する場合で
は、フルオロカーボンガスに一酸化炭素ガスを添加して
プラズマエッチングを行うことにより、プラズマ処理室
内に生成した、シリコンと反応し易い過剰なフッ素ラジ
カルがCOFの形で処理室から排気除去される。一方、
プラズマ55中で生成したイオンによってシリコン酸化
膜52のエッチングが進行し、接続孔54がシリコン基
板51に到達すると、露出した接続孔54底部のシリコ
ン基板51上にCx Fy を有する構造のカーボンリッチ
な組成のポリマー56が堆積される。なお、接続孔54
がシリコン基板51に到達しておらず、接続孔54の形
成箇所にシリコン酸化膜52が存在している間では、シ
リコン酸化膜52の酸素がフルオロカーボンガスの炭素
と反応して排気除去されるため、上記のようなポリマー
56の堆積が起こらない。このことから、高選択性を有
するシリコン酸化膜52のエッチングが実現されるので
ある。
【0005】また前述と同様に、シリコン酸化膜52に
接続孔54を形成するため、フルオロカーボンガスに水
素ガスを添加してプラズマエッチングを行うと、図4
(b)に示すように、プラズマ処理室内に生成した過剰
なフッ素ラジカルがHFの形で処理室から排気除去され
る一方、前述と同様に、接続孔54底部のシリコン基板
51上にCx Fy を有する構造のカーボンリッチな組成
のポリマー56が堆積される。よって、高選択性を有す
るシリコン酸化膜52のエッチングが実現されるのであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したシ
リコン酸化膜のドライエッチング技術では、プラズマ処
理室内の過剰なフッ素ラジカルが適度に除去され、かつ
接続孔の底部の下地材料層上にカーボンリッチなポリマ
ーが堆積されるのに最適なプラズマ密度、ガスの混合比
がエッチングの良否を決定する重要な要件となってい
る。したがって、所望のエッチング特性、すなわちエッ
チング速度や下地材料層に対する選択性等の特性を得る
には、プラズマ密度、ガスの混合比の最適化が重要にな
っているのである。
【0007】しかしながら、パラメータと各エッチング
特性間の関係が相殺関係にあることを考えると、全ての
エッチング特性を満足することは至難の業である。特
に、水素ガスまたは一酸化炭素ガス等の添加は、主なエ
ッチャントの生成元であるフルオロカーボンガスを希釈
することになるので、エッチング速度の高速化の点で不
利であることが明らかである。さらに水素ガスまたは一
酸化炭素ガスは、取り扱いに十分な配慮を要する危険な
ガスであるため、大規模な半導体装置の製造工場におい
ては、これらガスの安全対策や除害装置の設置に伴う作
業およびコストの負担が多大となってしまう。したがっ
て、水素ガスまたは一酸化炭素ガスを添加ガスに用いる
ことなく、高速にかつ高選択的にシリコン酸化膜をエッ
チングできるドライエッチング技術の開発が切望されて
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るシ
リコン酸化膜のエッチング方法は、プラズマ処理室内に
被処理体を配置するとともに、プラズマ処理室内にプラ
ズマを発生させて、被処理体の表面に成膜されたシリコ
ン酸化膜をエッチングする際に、プラズマによってCF
+ ,CF2 + を生成可能な物質をプラズマ処理室内に配
置して、シリコン酸化膜のエッチング特性を制御する。
【0009】請求項3の発明に係るシリコン酸化膜のエ
ッチング方法は、プラズマ処理室内に被処理体を配置す
るとともに、プラズマ処理室内にプラズマを発生させ
て、被処理体の表面に成膜されたシリコン酸化膜をエッ
チングし、シリコン酸化膜に被処理体の表面に到達する
凹部を形成する際において、凹部が被処理体表面に到達
する直前に、プラズマによってCF+ ,CF2 + を生成
可能な物質を上記プラズマにさらすことにより、シリコ
ン酸化膜のエッチング特性を制御する。
【0010】請求項5の発明に係るシリコン酸化膜のエ
ッチング方法は、プラズマ処理室内に被処理体を配置す
るとともに、プラズマ処理室内にプラズマを発生させ
て、被処理体の表面に成膜されたシリコン酸化膜をエッ
チングし、シリコン酸化膜に被処理体表面に到達する凹
部を形成するに先立ち、シリコン酸化膜上に、CF+
CF2 + を生成可能な物質からなる膜を形成し、続いて
この膜上に凹部用のマスクを形成する。このとき、凹部
用のマスクを、上記エッチングによって凹部が被処理体
表面に到達する直前に、プラズマによってCF+ ,CF
2 + を生成可能な物質からなる膜が露出する厚みに形成
する。
【0011】生成されるCF+ ,CF2 + は、エッチン
グによってシリコン酸化膜に被処理体の表面に到達する
凹部を形成する場合において、露出した被処理体の表面
に形成されるカーボンリッチポリマーの前駆体となるも
のである。よって、請求項1の発明では、エッチングの
際にこのようなCF+ ,CF2 +を生成可能な物質をプ
ラズマ処理室内に配置することから、エッチング中にC
+ ,CF2 + が生成され、これにより露出した被処理
体表面へのカーボンリッチポリマーの堆積性が向上する
ため、被処理体に対するシリコン酸化膜の高選択性が確
保される。またカーボンリッチポリマーの堆積性が向上
することから、エッチングガスに水素ガスや一酸化炭素
ガス等を添加する必要がなくなる。そのため、これら水
素ガスや一酸化炭素ガスを添加することにより結果とし
てエッチングガスが希釈されるといった不都合がなくな
る。
【0012】請求項3の発明では、凹部が被処理体の表
面に到達する直前に、CF+ ,CF 2 + を生成可能な物
質をプラズマにさらし、プラズマ処理室内にCF+ ,C
2 + を生成させるため、凹部の底部である被処理体の
表面が露出すると同時に、CF+ ,CF2 + が被処理体
表面へのカーボンリッチポリマーの堆積に大きく寄与
し、このポリマーが効果的に堆積される。よって、被処
理体に対するシリコン酸化膜の高選択性が確保される。
またカーボンリッチポリマーが効果的に堆積されること
から、エッチングガスに水素ガスや一酸化炭素ガス等を
添加する必要がなく、したがって請求項1の発明と同
様、エッチングガスが希釈されるといった不都合がなく
なる。
【0013】請求項5の発明では、凹部用のマスクを、
エッチングによって凹部が被処理体表面に到達する直前
に、CF+ ,CF2 + を生成可能な物質からなる膜が露
出する厚みに形成するため、凹部が被処理体表面に到達
する直前までエッチングが進行すると、CF+ ,CF2
+ を生成可能な物質からなる膜がプラズマにさらされ、
この膜からカーボンリッチポリマーの前駆体となるCF
+ ,CF2 + が生成される。よって、被処理体の表面に
カーボンリッチポリマーが効果的に堆積されるため、被
処理体に対するシリコン酸化膜の高選択性が確保され
る。またカーボンリッチポリマーが効果的に堆積される
ことから、エッチングガスに水素ガスや一酸化炭素ガス
等を添加する必要がなく、これにより請求項1の発明と
同様、エッチングガスが希釈されるといった不都合がな
くなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るシリコン酸化
膜のエッチング方法の実施形態を図面に基づいて説明す
るが、これに先立ち、第1実施形態の方法の実施に適用
されるエッチング装置の一構成例を図1を用いて説明す
る。このエッチング装置20は、マグネトロン形のもの
であり、プラズマ処理室21と、プラズマ処理室21内
に設けられたステージ22と、ステージ22の周辺に配
置されたプレート23と、プラズマ処理室21の外周に
設置されたマグネット24とを備えて構成されている。
【0015】プラズマ処理室21は接地されており、ま
たプラズマ処理室21には、排気口25とエッチングガ
スの導入口(図示略)とがそれぞれ形成されている。そ
して、排気口25からの排気によってプラズマ処理室2
1内が所定の減圧状態に設定され、また導入口からプラ
ズマ処理室21内へエッチングガスが供給されるように
なっている。
【0016】プラズマ処理室21内のステージ22は、
被処理体1をプラズマ処理室21内に配置するためのも
のである。ステージ22には、コンデンサ26を介して
高周波(RF)電源27が接続されており、したがって
ステージ22は、プラズマを励起し制御するための電極
ともなっている。
【0017】このようなステージ22の周辺に配置され
たプレート23は、図示しない昇降機構に接続されてお
り、ステージ22の周辺の下方から、図1(b)に示す
ごとくステージ22上面近傍まで、すなわちステージ2
2上方に発生するプラズマ28にさらされる位置まで昇
降自在となっている。このプレート23は、例えばシリ
コン基板231上に、プラズマによってCF+ ,CF2
+ を生成可能な物質からなる膜、例えば誘電率が3以下
の有機低誘電体材料からなる有機低誘電体膜232が形
成されて構成されている。
【0018】ここでCF+ ,CF2 + を生成可能な物質
は、CF+ のみあるいはCF2 + のみを生成可能な物質
であっても、CF+ およびCF2 + を生成可能な物質で
あってもよく、このような有機低誘電体材料としては、
例えば炭素原子(C),フッ素原子(F),水素原子
(H),酸素原子(O)の組み合わせからなるものが挙
げられる。しかし、カーボンリッチポリマーの堆積制御
等が難しくなるおそれがあるため、有機低誘電体材料と
しては、特にCとFとからなる材料を用いるのが好まし
い。
【0019】ここでは、CとFとから構成されかつプラ
ズマによってCF+ ,CF2 + を生成可能な有機低誘電
体膜232として、下記式〔1〕に示すシクロポリマラ
イズドフロネーテッドポリマー構造の有機低誘電体材料
(誘電率2.1)からなる膜〔例えばサイトップ(商品
名)〕を用いる。そして、シリコン基板231上に上記
有機低誘電体材料を塗布し、その後、ベーキングして1
00μm程度の厚みの有機低誘電体膜232を形成する
ことにより、プレート23が構成されている。
【化1】
【0020】このようなエッチング装置20では、プラ
ズマ処理室21内を所定の減圧度に設定した後、プラズ
マ処理室21内にエッチングガスを導入し、RF電源2
7より電圧を印加することにより、ステージ22の上方
にプラズマ28が生成される。
【0021】次に、上記エッチング装置20を用いて行
う第1実施形態のシリコン酸化膜のエッチング方法を図
1および図2を用いて説明する。この実施形態は、本発
明を、被処理体1としてシリコン基板を用い、被処理体
1の表面に形成されたシリコン酸化膜2をエッチングす
ることにより、被処理体1の表面に到達する凹部となる
接続孔4を形成するのに適用した場合の例である。ま
ず、被処理体1をエッチング装置20のプラズマ処理室
21内に配置するに先立ち、図2(a)に示すように、
被処理体1の表面にシリコン酸化膜2と、エッチングマ
スクとなるフォトレジストパターン3とを形成する。
【0022】シリコン酸化膜2は、例えばプラズマを用
いた化学的気相成長装置(以下、プラズマCVD装置と
記す)を用いて、1.0μm程度の厚みに成膜する。ま
たシリコン酸化膜2上にフォトレジストを成膜し、その
後、例えばKrFエキシマレーザステッパーを用いてフ
ォトレジストをパターニングし、0.3μm程度の径の
開孔を有するフォトレジストパターン3を形成する。次
に、被処理体1をエッチング装置20のステージ22上
に載置し、続いてエッチングガスにフルオロカーボンガ
スを用いて、プラズマ処理室21内にプラズマ28を発
生させ、被処理体1の表面のシリコン酸化膜2をエッチ
ングする。
【0023】このときのエッチング条件の一例を以下に
示す。 プラズマ処理室内の圧力 :5Pa RF電力(13.56MHz):1500W ステージ(電極)温度 :20℃ ステージ上の磁場強度 :15mT(150Gauss) エッチングガスおよび流量 :CHF3 /Ar =20(ml/min)/100(ml/min) ここで、エッチング開始から被処理体1の表面に接続孔
4が到達する直前までは、図1(a)に示すように、プ
ラズマ処理室21内のプレート23をステージ22の下
方に位置させておき、プレート23の有機低誘電体膜2
32が発生したプラズマ28にさらされないようにす
る。
【0024】その後、図2(b)に示すように被処理体
1の表面近くまで接続孔4のエッチングが進行した段階
で、図1(b)に示すように、プレート23をプラズマ
28の発生領域まで位置させて有機低誘電体膜232を
プラズマ28にさらし、この状態のままエッチングを進
めて、図2(c)に示すごとく被処理体1の表面に到達
する接続孔4を得る。なお、エッチングガスとしてフル
オロカーボンガスを用いているため、接続孔4の底部の
被処理体1表面にはカーボンリッチポリマー5が形成さ
れる。
【0025】接続孔4が被処理体1の表面に到達する直
前に、有機低誘電体膜232をプラズマ28にさらすこ
とにより、有機低誘電体膜232からCF+ ,CF2 +
が生成される。このCF+ ,CF2 + は、上記カーボン
リッチポリマー5の前駆体となるものである。これらの
イオンは、CF3 + のようなフッ素の割合の多いイオン
に比較して、被処理体1の表面に吸着した後に、後から
入射してきたイオンと反応が進んで排気されエッチング
されるといったことが起こり難く、カーボンの割合の高
いポリマーを生成することから、カーボンリッチポリマ
ー5の前駆体として重要なものである。
【0026】したがって上記実施形態では、接続孔4が
被処理体1の表面に達し、接続孔4の底部の被処理体1
表面にカーボンリッチポリマー5が堆積されると同時
に、先に有機低誘電体膜232から生成されたCF+
CF2 + がそのカーボンリッチポリマー5の生成に大き
く寄与し、このポリマー5の堆積性が向上する。この結
果、接続孔4の底部の被処理体1表面にカーボンリッチ
ポリマー5を効果的に堆積させることができる。またこ
の実施形態では、HとOとを含まず、CとFとからなる
有機低誘電体膜232を用いているので、カーボンリッ
チポリマー5を一層容易に堆積させることができる。
【0027】さらに、カーボンリッチポリマー5を効果
的に堆積できることから、エッチングガスに水素ガスま
たは一酸化炭素ガス等を添加する必要がないので、主な
エッチャントの生成元であるフルオロカーボンガスの希
釈によるエッチング速度の低下を防止することができ、
これによりシリコン酸化膜2を高速でエッチングするこ
とができる。有機低誘電体膜232としてサイトップを
用い、前述のエッチング条件にてシリコン酸化膜2のエ
ッチングを行ったところ、シリコン酸化膜2のエッチン
グ速度が300nm/min、シリコン酸化膜2のエッ
チング速度と被処理体1のエッチング速度との選択比が
30といったエッチング性能が得られた。
【0028】この結果からも明らかなように、上記実施
形態によれば、シリコン基板からなる被処理体1に対し
て高選択的かつ高速にシリコン酸化膜2をエッチングで
きるので、この実施形態の方法を用いることにより多層
配線構造の微細化、ひいては半導体装置の高集積化を一
層進展させることができる。また上記実施形態では、エ
ッチングガスに水素ガスまたは一酸化炭素ガス等を添加
しないので、これらガスの安全対策や除害装置の設置に
要していた作業およびコストの負担分を削減することが
できる。
【0029】次に、本発明に係る第2実施形態のシリコ
ン酸化膜のエッチング方法を図3を用いて説明する。な
お、図において第1実施例と同一の形成要素には同一の
符号を付して説明を省略する。またこの実施形態も、本
発明を、被処理体1の表面に形成されたシリコン酸化膜
2をエッチングすることにより、被処理体1の表面に到
達する凹部となる接続孔を形成するのに適用した場合の
例である。まずシリコン酸化膜2のエッチングに先立
ち、図3(a)に示すように、被処理体1の表面にシリ
コン酸化膜2と、プラズマによってCF+ ,CF2 +
生成可能な物質からなる膜、例えば誘電率が3以下の有
機低誘電体膜11と、エッチングマスクとなるフォトレ
ジストパターン12とを形成する。
【0030】すなわち、被処理体1の表面に、例えばプ
ラズマCVD装置を用いて1.0μm程度の厚みのシリ
コン酸化膜2を堆積する。次いで、シリコン酸化膜2の
表面に有機低誘電体材料を0.5μm程度の厚みに塗布
し、ベーキングを行って有機低誘電体膜11を形成す
る。前述の実施形態と同様、有機低誘電体膜11として
は、例えばC,F,H,Oの組み合わせからなるものが
挙げられるが、特にCとFとから構成される前記式
〔1〕に示したような膜〔例えばサイトップ(商品
名)〕が好適に用いられる。
【0031】続いて、有機低誘電体膜11上に、フォト
レジストを成膜し、その後、例えばKrFエキシマレー
ザステッパーを用いてフォトレジストをパターニング
し、0.3μm程度の開孔径を有するフォトレジストパ
ターン12を形成する。この際、フォトレジストパター
ン12の厚みを、後述するようにシリコン酸化膜2のエ
ッチングによって形成する接続孔が被処理体1表面に到
達する直前に、有機低誘電体膜11が露出する厚みとす
る。ここでは、フォトレジストパターン12を0.7μ
m程度の厚みに形成する。
【0032】次に、プラズマエッチング装置を用いて、
まず図3(b)に示すように、有機低誘電体膜11をエ
ッチングする。エッチング装置としては、図1に示した
マグネトロン形のエッチング装置20において、プレー
ト23を備えていないものを用いることができる。有機
低誘電体膜11のエッチング条件の一例を以下に示す。 プラズマ処理室内の圧力 :5Pa RF電力(13.56MHz):1000W ステージ(電極)温度 :−50℃ ステージ上の磁場強度 :15mT(150Gauss) エッチングガスおよび流量 :O2 =10(ml/min)
【0033】続いて、エッチングガスにフルオロカーボ
ンガスを用い、上記と同じエッチング装置にて、図3
(c)に示すようにシリコン酸化膜2をエッチングす
る。そして、図3(d)に示すごとく被処理体1の表面
に到達する接続孔13を得る。なお、エッチングガスと
してフルオロカーボンガスを用いているため、接続孔1
3の底部の被処理体1表面にはカーボンリッチポリマー
14が形成される。
【0034】シリコン酸化膜2のエッチング条件の一例
を以下に示す。 プラズマ処理室内の圧力 :5Pa RF電力(13.56MHz):1500W ステージ(電極)温度 :20℃ ステージ上の磁場強度 :15mT(150Gauss) エッチングガスおよび流量 :CHF3 /Ar =20(ml/min)/100(ml/min)
【0035】このようにしてエッチングを行うと、前述
したように、接続孔13が被処理体1の表面に到達する
直前に、有機低誘電体膜11の表面が露出し、エッチン
グ処理室内に発生しているプラズマにさらされるので、
有機低誘電体膜11から上記カーボンリッチポリマー1
4の前駆体となるCF+ ,CF2 + が生成する。する
と、接続孔13が被処理体1の表面に達し、接続孔13
の底部の被処理体1表面にカーボンリッチポリマー14
が堆積されると同時に、有機低誘電体膜11から生成さ
れたCF+ ,CF2 + がカーボンリッチポリマー14の
生成に大きく寄与し、接続孔1の底部の被処理体1表面
にカーボンリッチポリマー14が効果的に堆積される。
【0036】また前述した実施形態と同様、HとOとを
含まず、CとFとからなる有機低誘電体膜11を用いて
いるので、カーボンリッチポリマー14が一層容易に堆
積されるとともに、エッチングガスに水素ガスまたは一
酸化炭素ガス等を添加することなくエッチングを行える
ので、シリコン酸化膜2が高速でエッチングされる。有
機低誘電体膜11としてサイトップを用い、前述のエッ
チング条件にてシリコン酸化膜2のエッチングを行った
ところ、シリコン酸化膜2のエッチング速度が300n
m/min、シリコン酸化膜2のエッチング速度と被処
理体1のエッチング速度との選択比が30といったエッ
チング性能が得られた。
【0037】この結果からも明らかなように、第2実施
形態によっても、水素ガスや一酸化炭素ガスを用いるこ
となくシリコン基板からなる被処理体1に対して高選択
的かつ高速にシリコン酸化膜2をエッチングできる。よ
って、この方法を用いれば、多層配線構造の微細化、ひ
いては半導体装置の高集積化を一層進展させることがで
きる。
【0038】また第2実施形態によれば、上記のごとく
良好なエッチング特性を得ることができると同時に、膜
中に有機低誘電体膜11を備えた誘電率の低い層間絶縁
膜の形成が可能となるので、第2実施形態の方法は、配
線間の容量が低減されて高速化された半導体装置を製造
するうえで非常に有効な方法となる。
【0039】なお、本実施形態では、被処理体1をシリ
コン基板としたが、この例に限定されるものでなくシリ
コン窒化膜、金属シリサイド、金属材料等であってもよ
いのはもちろんである。また、本実施形態のエッチング
装置およびエッチング条件は一例に過ぎず、本発明の主
旨を逸脱しない範囲において適宜変更できることは言う
までもない。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明に係
るシリコン酸化膜のエッチング方法によれば、エッチン
グの際に、CF+ ,CF2 + を生成可能な物質をプラズ
マ処理室内に配置し、カーボンリッチポリマーの前駆体
として重要な働きをするCF+,CF2 + をエッチング
中に生成させるので、露出した下地材料層である被処理
体の表面にカーボンリッチポリマーを効果的に堆積させ
ることができる。またエッチングガスに水素ガスや一酸
化炭素ガス等を添加する必要がないので、エッチングガ
スの希釈によるエッチング速度の低下を回避することが
できる。よって、被処理体に対して高選択性を有し、か
つ高速なシリコン酸化膜のエッチングを実現できるとい
った良好なエッチング特性を得ることができるので、こ
の発明を用いれば半導体装置の微細化、高集積化を一層
進展させることが可能となる。
【0041】請求項3の発明に係るシリコン酸化膜のエ
ッチング方法によれば、凹部が被処理体の表面に到達す
る直前に、プラズマにさらすことによってCF+ ,CF
2 +を生成させるので、凹部の底部である被処理体の表
面が露出すると同時に、CF + ,CF2 + によって被処
理体の表面にカーボンリッチポリマーを効果的に堆積さ
せることができる。また、エッチングガスに水素ガスや
一酸化炭素ガス等を添加する必要がないので、エッチン
グガスの希釈による不都合を回避することができる。し
たがって、請求項3の発明によっても、請求項1の発明
と同様の効果を得ることができる。
【0042】請求項5の発明に係るシリコン酸化膜のエ
ッチング方法によれば、凹部用のマスクを、エッチング
によって凹部が被処理体表面に到達する直前に、C
+ ,CF2 + を生成可能な物質からなる膜が露出する
厚みに形成して、凹部が被処理体表面に到達する直前
に、カーボンリッチポリマーの前駆体となるCF+ ,C
2 + を生成させるので、被処理体の表面にカーボンリ
ッチポリマーを効果的に堆積させることができる。ま
た、エッチングガスに水素ガスや一酸化炭素ガス等を添
加する必要がないので、エッチングガスの希釈によるエ
ッチング速度の低下を回避することができる。したがっ
て、請求項5の発明によっても、請求項1の発明と同様
の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は、本発明の第1の実施形態に
係るシリコン酸化膜のエッチング方法の実施に適用され
るエッチング装置の一構成例を示した断面図である。
【図2】(a)〜(c)は、本発明の第1実施形態に係
るシリコン酸化膜のエッチング方法を工程順に説明する
ための要部側断面図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明の第2実施形態に係
るシリコン酸化膜のエッチング方法を工程順に示す要部
側断面図である。
【図4】(a),(b)は、従来のシリコン酸化膜のド
ライエッチング技術のメカニズムを説明するための模式
図である。
【符号の説明】
1 被処理体 2 シリコン酸化膜 4,13 接
続孔 11,232 有機低誘電体膜 12 フォトレジス
トパターン 21 プラズマ処理室 28 プラズマ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ処理室内に被処理体を配置する
    とともに、前記プラズマ処理室内にプラズマを発生させ
    て、前記被処理体の表面に成膜されたシリコン酸化膜を
    エッチングする方法において、 前記エッチングの際に、前記プラズマによってCF+
    CF2 + を生成可能な物質を前記プラズマ処理室内に配
    置して、前記シリコン酸化膜のエッチング特性を制御す
    ることを特徴とするシリコン酸化膜のエッチング方法。
  2. 【請求項2】 前記CF+ ,CF2 + を生成可能な物質
    は、有機低誘電体材料からなることを特徴とする請求項
    1記載のシリコン酸化膜のエッチング方法。
  3. 【請求項3】 プラズマ処理室内に被処理体を配置する
    とともに、前記プラズマ処理室内にプラズマを発生させ
    て、前記被処理体の表面に成膜されたシリコン酸化膜を
    エッチングし、該シリコン酸化膜に前記被処理体表面に
    到達する凹部を形成するシリコン酸化膜のエッチング方
    法において、 前記エッチングの際に、前記凹部が前記被処理体表面に
    到達する直前に、プラズマによってCF+ ,CF2 +
    生成可能な物質を前記プラズマにさらすことにより、前
    記シリコン酸化膜のエッチング特性を制御することを特
    徴とするシリコン酸化膜のエッチング方法。
  4. 【請求項4】 前記CF+ ,CF2 + を生成可能な物質
    は、有機低誘電体材料からなることを特徴とする請求項
    3記載のシリコン酸化膜のエッチング方法。
  5. 【請求項5】 プラズマ処理室内に被処理体を配置する
    とともに、前記プラズマ処理室内にプラズマを発生させ
    て、前記被処理体の表面に成膜されたシリコン酸化膜を
    エッチングし、該シリコン酸化膜に前記被処理体表面に
    到達する凹部を形成するシリコン酸化膜のエッチング方
    法において、 前記エッチングに先立ち、前記シリコン酸化膜上に、プ
    ラズマによってCF+,CF2 + を生成可能な物質から
    なる膜を形成し、続いて該膜上に前記凹部用のマスクを
    形成するとともに、該マスクを、前記エッチングによっ
    て前記凹部が前記被処理体の表面に到達する直前に、前
    記CF+ ,CF2 + を生成可能な物質からなる膜が露出
    する厚みに形成することを特徴とするシリコン酸化膜の
    エッチング方法。
  6. 【請求項6】 前記CF+ ,CF2 + を生成可能な物質
    は、有機低誘電体材料からなることを特徴とする請求項
    5記載のシリコン酸化膜のエッチング方法。
JP3616196A 1996-02-23 1996-02-23 シリコン酸化膜のエッチング方法 Pending JPH09232280A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3616196A JPH09232280A (ja) 1996-02-23 1996-02-23 シリコン酸化膜のエッチング方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3616196A JPH09232280A (ja) 1996-02-23 1996-02-23 シリコン酸化膜のエッチング方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09232280A true JPH09232280A (ja) 1997-09-05

Family

ID=12462052

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3616196A Pending JPH09232280A (ja) 1996-02-23 1996-02-23 シリコン酸化膜のエッチング方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09232280A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017208387A (ja) * 2016-05-16 2017-11-24 東京エレクトロン株式会社 エッチング方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017208387A (ja) * 2016-05-16 2017-11-24 東京エレクトロン株式会社 エッチング方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11881379B2 (en) Film deposition apparatus for fine pattern forming
KR100778260B1 (ko) 수소로 포토레지스트를 포스트 에칭 박리하기 위한 프로세스
KR20050028781A (ko) 선택적 측벽 폴리머 증착에 의해 포토레지스트 트리밍공정의 임계크기 미세로딩을 제어하는 방법
KR20030086998A (ko) 유기질 저유전율 물질 에칭을 위한 독자적 방법
US6987066B2 (en) Dry etching method and semiconductor device manufacturing method
JP2008198659A (ja) プラズマエッチング方法
JP3006048B2 (ja) ドライエッチング方法
JP4058669B2 (ja) シリコン基板上への導電性珪化物層の形成方法および導電性珪化物接点の形成方法
JPH11135482A (ja) 半導体装置の製造方法およびドライエッチング装置の反応室環境制御方法
JP4216922B2 (ja) 酸化膜のエッチング方法
JP4471243B2 (ja) エッチング方法およびプラズマ処理方法
KR100434887B1 (ko) 반도체 장치의 제조 방법
JPH09232280A (ja) シリコン酸化膜のエッチング方法
JP3718537B2 (ja) 酸化シリコン系材料層のプラズマエッチング方法
JPH1012734A (ja) 半導体装置の製造方法
JP3192903B2 (ja) 半導体装置の製造方法および半導体製造装置
TWI753413B (zh) 電漿處理方法
JPH08236506A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH05217965A (ja) 半導体装置の製造方法
KR20000071322A (ko) 반도체 장치 제조 방법
JPH0653186A (ja) ドライエッチング方法
JP5236716B2 (ja) マスクパターンの形成方法、微細パターンの形成方法及び成膜装置
JPH06196454A (ja) レジスト膜の除去方法及び除去装置
JPH04302424A (ja) パターン形成方法
JP2002280359A (ja) プラズマエッチング装置および半導体装置の製造方法