JPH09230716A - 像担持ベルトとこのベルトを用いた画像形成装置 - Google Patents

像担持ベルトとこのベルトを用いた画像形成装置

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JPH09230716A
JPH09230716A JP8341346A JP34134696A JPH09230716A JP H09230716 A JPH09230716 A JP H09230716A JP 8341346 A JP8341346 A JP 8341346A JP 34134696 A JP34134696 A JP 34134696A JP H09230716 A JPH09230716 A JP H09230716A
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直樹 榎本
Akihiko Takeuchi
竹内  昭彦
Toshiaki Miyashiro
俊明 宮代
Takaaki Tsuruya
鶴谷  貴明
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体から転写材に一括して転写されるまで
トナー像を支持する中間転写ベルトの耐久性を向上させ
るとともに、転写効率の向上を可能にする。 【解決手段】 ベルトの基材として0.5mm以上の厚
みを有するゴム層を用い、本体装置におけるトナー像が
転写される位置での平均実抵抗値が、同転写位置におけ
る上記ゴム層の平均実抵抗値の10倍以上であり、且
つ、100μm以下の厚みを有する高抵抗層を表層とし
て用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持ベルトに形
成された像を転写材に静電的に転写することによって画
像を形成する画像形成装置に関し、例えば、中間転写ベ
ルトを有する複写機やプリンタ等に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー画像形成装置としては、電
子写真方式,熱転写方式,インクジェット方式,等様々
な方式が用いられている。このうち、電子写真方式を用
いたものは、高速,高画質,静かさ,等の点で他の方式
に比べて優れており、近年普及してきている。
【0003】この電子写真方式においても、様々な方式
に分かれており、例えば感光体表面にカラー像を重ねた
後一括転写して像形成を行なう多重現像方式や、現像−
転写のサイクルをくり返し行なう多重転写方式、一旦中
間転写体上に各色の現像像を順次転写した後、転写材上
に一括転写する中間転写方式等がある。
【0004】このうち、特に中間転写方式は混色の心配
がない、様々なメディアへの対応が可能である、などの
理由から注目されている方式である。
【0005】ここで、中間転写体としてはローラ形状の
ものとベルト形状のものとが考えられる。
【0006】そして、中間転写ベルトは中間転写ローラ
と比較して、配置の自由度が大きい点、及び、転写材へ
現像像を一括転写する2次転写位置におけるベルトの曲
率を大きくすることができるために、2次転写後の転写
材とベルトとの分離性が良いといった点において優れて
いる。
【0007】一般に中間転写ベルトとしては、厚さ10
0μm〜200μm、体積抵抗率1011Ωcm〜1016
Ωcm程度のPVdF,ナイロン,PET,ポリカーボ
ネート等の樹脂フィルムが用いられている。この様な薄
膜の樹脂フィルムを用いることによって数百〜数千pF
の大きな静電容量を転写ニップ部において形成できるた
め、安定した転写電流が得られる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、厚さ2
00μ以下の樹脂フィルムを用いた中間転写ベルトは、
回転中に支持ローラで屈曲を繰り返すと表面に折り目が
生じ、この表面の凹凸により、画像が不均一になる。
【0009】さらに、この折り目からベルトが裂けてし
まうので、耐久性にも欠ける。
【0010】また、樹脂フィルムは伸びないので、瞬間
的に大きな張力が掛かると、その力を吸収することがで
きず破断してしまう。画像形成装置は、紙づまり、ユー
ザーの操作ミスによる突然のドアオープン等により、装
置が瞬間的に停止する場合がしばしばあるが、このとき
に中間転写ベルトが破断するという問題を有する。
【0011】さらに、耐久性の向上のために樹脂フィル
ムを厚くすると、ベルトは駆動軸に沿わず、ベルトの回
転が安定しないので、レジずれが発生し、カラー画像の
品位を落とす。
【0012】また、摩擦力が低いので、スリップが生じ
易く、駆動が安定しない。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の像担持ベルトは、電子写真感光体に形成したトナー
像がその(像担持ベルト)上に一時的に転写され、そこ
(像担持ベルト)で完成させたトナー像はその後、転写
材に転写される系で用いられる像担持ベルトであって、
0.5mm以上の厚みを有するゴム層と、本体装置にお
けるトナー像が転写される位置での平均実抵抗値が、同
転写位置における上記ゴム層の平均実抵抗値の10倍以
上であり、且つ、100μm以下の厚みを有する高抵抗
層とを有する。
【0014】また上記目的を達成する本発明の画像形成
装置は、電子写真感光体に形成したトナー像を一時的に
像担持体に転写し、その後、この像担持体に形成したト
ナー像を転写材に2次転写する画像形成装置であって、
無端移動する電子写真感光体と、この感光体にトナー像
を形成するトナー像形成手段と、1次転写位置におい
て、上記感光体に形成したトナー像が転写される像担持
体であって、0.5mm以上の厚みを有するゴム層と、
本体装置におけるトナー像がこの1次転写される位置で
の平均実抵抗値が、同転写位置における上記ゴム層の平
均実抵抗値の10倍以上であり、且つ、100μm以下
の厚みを有する高抵抗層とを有するベルト状の像担持体
と、2次転写位置において、上記ベルト状像担持体に形
成したトナー像を転写材に転写する転写手段とを有す
る。
【0015】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)図1に本発明に係る中間転写ベルトを用
いたカラー画像形成装置を示す。
【0016】像担持体としての感光ドラム1の周面には
各色現像器5(黒)、6(マゼンタ)、7(シアン)、
8(イエロー)が配置されており、不図示の手段により
必要に応じて感光ドラムに対して選択的に接離される。
【0017】まず、感光ドラム1は反時計方向に回転
し、帯電器2で一様帯電され、レーザー露光光学系3に
よる走査光4でこの感光体に潜像が形成される。
【0018】次に、前述の現像器5,6,7,8により
現像が行なわれ、感光ドラム1に形成されたトナー像は
順次像担持ベルトである中間転写ベルト91上に1次転
写位置で1次転写ローラ10により1次転写される。
【0019】現像器5〜8について上記工程が順次行な
われ、時計方向に回転する中間転写ベルト91上に4色
の重ね合ったトナーによるカラー像が形成されると、転
写材18を介して転写手段としての2次転写ローラ11
1が当接され、転写材18上にカラートナー像が一括し
て2次転写される。
【0020】この1次及び2次転写工程について更に詳
述する。
【0021】まず、感光ドラム1が、例えば負極性の帯
電を与えるOPC感光体である様な場合、反転現像を行
なう本実施例の装置ではレーザー光4における露光によ
る明部を現像器5〜8で現像する際には負極性トナーが
用いられる。
【0022】従って、中間転写ベルトに感光体上のトナ
ー像を転写するのに1次転写ローラ10にはバイアス電
源20により正極性の転写バイアスが印加される。
【0023】1次転写ローラ10としては体積抵抗率が
105Ω・cm以下の低抵抗ローラを用いる。
【0024】次に、2次転写位置においては、背面に支
持体と電極を兼ねた接地、または適当なバイアスを印加
した対向ローラ121を対向電極とし、バイアス電源2
1によって正極性バイアスが印加される2次転写ローラ
111を転写材18の背面から当接させる。
【0025】以上の工程が終了すると、中間転写ベルト
91上の2次転写後にこのベルトに残ったトナーを、ク
リーナ13により除去し、その後、更に、中間転写ベル
ト91を除電帯電器14により除電する。
【0026】除電帯電器14としては、ACコロナ帯電
器を用いた。
【0027】また、このとき除電効率を上げるために
は、中間転写ベルト91の背面に電極16を設けると良
い。
【0028】なお、1次転写行程終了後、感光ドラム1
上に残ったトナーは、クリーナ19により回収し、感光
ドラム1を除電露光17で初期化して次の色トナーによ
る像形成サイクルに備える。
【0029】なお、図中でローラ16は電極兼テンショ
ンローラであり、15はこの中間転写ベルトの駆動ロー
ラである。
【0030】次に本実施形態における中間転写ベルト9
1について説明する。
【0031】本実施形態では強度や駆動安定性の観点か
ら中間転写ベルト91の基材912として厚さ0.8m
mのゴムを従来の樹脂フィルムの代りに用いている。
【0032】ところで100μmより大きい厚みを有す
るゴムベルトはその製造行程での抵抗値のコントロール
が難しく、このようなトナー像を重ねて高質な画像を形
成しようとする中間転写体には好ましくない。
【0033】抵抗の不均一なベルトを中間転写ベルトに
用いると、転写バイアス印加時に中間転写ベルトに流れ
る電流(以降、転写電流)が安定せず、画像が不均一に
なる傾向にある。
【0034】これを防止するために、2次転写用の電源
21を定電流制御する事も考えられるが、この画像形成
装置に用いられる多種多様の厚さ、材質、幅の転写材に
対して、同一の電流値で対応できないため、実際上は困
難である。
【0035】また、1次及び2次転写ローラ10、11
1、2次転写位置の対向ローラ121をゴム、発砲ウレ
タン等で成形した場合も、これらのローラの抵抗値を均
一化することは困難であり、これらのローラの抵抗値の
振れによって転写電流が不安定となり転写した像の画質
を低下させることがある。
【0036】図2は本実施形態の2次転写位置のモデル
図である。
【0037】中間転写ベルト91は、厚さ0.8mmの
ミラブルウレタンからなる基材ゴム912に、表面層9
11として、溶剤可溶性フッ素材料に酸化鉄系フィラー
を分散させた材料が20μの厚さでコートされている。
コートはスプレー塗布で行い、塗布後、ラッピングフィ
ルムにより研磨した。
【0038】2次転写ローラ111の外径はφ6mm、
対向ローラ121の外径はφ20mmの芯金を有し、そ
れぞれ厚さ5mmの発泡ウレタンが被覆されている。そ
れぞれの部材に用いられた発泡ウレタン材料は、カーボ
ン等の抵抗調整材の分散により抵抗が所望の値に調整さ
れている。
【0039】本実施形態における中間転写ベルト91
の、表面層911は体積抵抗率2.5×109Ω・cm
の材料を用い、2次転写位置における平均実抵抗値R1
は5.0×107Ωである。
【0040】また、同ベルト91の基材ゴム層912は
体積抵抗率7.0×106Ω・cmの材料を用い、2次
転写位置における平均実抵抗値R2は5.0×105Ωで
ある。
【0041】また、2次転写ローラ111は体積抵抗率
2.0×105Ω・cmの材料を用い、2次転写位置に
おける平均実抵抗値Aは8.9×104Ωである。
【0042】さらに、対向ローラ121は体積抵抗率
5.0×105Ω・cmの材料を用い、2次転写位置に
おける平均実抵抗値Cは2.3×105Ωである。
【0043】ここで、実抵抗値とは2次転写位置で形成
されるニップ部での各々の部材の実抵抗値の事であり、
図11に示す方法で測定したので以下説明する。
【0044】まず、電気的にフロートされた駆動ローラ
40及び従動ローラ41に基材ゴム層912aのみをベ
ルト状にして図のように架け、図1の装置における中間
転写ベルト91の回転速度と略等しい100mm/秒で
基材ゴム912aを回転させる。
【0045】この基材ゴム912aを、電流計44を介
して接地されたφ46.7mmの金属ローラ43と、1
kvの電圧が印加されたφ14mmの金属ローラとで挟
み、電流計44の値を読み取って基材ゴム912aの実
抵抗値を得る。
【0046】以上の様な実抵抗値の測定を基材ゴム91
2aの移動方向において10点行い、平均をとって基材
層ゴム912としての平均実抵抗値とする。
【0047】次に、基材ゴム912aに表面層911を
コートしたベルト91について同様の平均実抵抗値の測
定を行い、このベルト91の平均実抵抗値から基材ゴム
層912の平均実抵抗値を引くことによって表面層91
1の平均実抵抗値を得る。
【0048】さらに、上記金属ローラ42、43を2次
転写ローラ111とこのローラの対向ローラ121にそ
れぞれ置き換え、上記同様の測定を行うことにより、2
次転写ローラ111、及びその対向ローラ121の平均
実抵抗値を得る。
【0049】本実施形態では、中間転写ベルト91とし
てゴムベルトを用いている。ゴムベルトは、弾性がある
ので、回転中の屈曲により、折り目がつくことはない。
また、ベルトの厚さを0.5mm以上にすれば、瞬間的
に大きな張力が掛っても、ゴムは弾性によりこの力を吸
収し、切れることはない。
【0050】さらに、厚さを3mm以下にすれば、ベル
トは駆動軸15に沿い、回転は安定し、同期がずれて多
重画像が正しく再生できないことが原因となる画像劣化
が防げる。
【0051】また、この中間転写ベルト91の表面に、
離型性の優れるフッ素系材料を用いることにより、二次
転写後にこのベルト上に残留するトナーを除去するクリ
ーニング特性も向上した。
【0052】さらに、基材ゴム層912の実抵抗は1.
5×105〜2.7×106(Ω)、2次転写ローラ11
1の実抵抗は7.5×104〜8.8×105(Ω)、2
次転写ローラの対向ローラの抵抗は6.5×104
8.9×105(Ω)に振れているが、本実施形態の構
成では、これらの抵抗値のばらつきの影響を受けること
なく、安定した転写電流が流れ、均一な転写にもとづく
良好な画像が得られた。
【0053】以下に、この現象のメカニズムについて述
べる。
【0054】図3は、2次転写部の等価回路を表してい
る。図中、Aは2次転写ローラ111の平均実抵抗、C
は対向ローラ121の平均実抵抗、R1は表面層911
の平均実抵抗、R2は基材ゴム層912の平均実抵抗、
Bは(R1+R2)を表している。また、Vtは転写バ
イアスである。
【0055】この回路の抵抗の合計は(A+B+C)
で、回路を流れる転写電流Itは It=Vt/(A+B+C) である。
【0056】いま、A、CはBに比べて十分に小さいの
で、 B≫A+C よって、 (A+B+C)≒B と表せる。したがって、 It≒Vt/B に置き換えることができる。つまり、2次転写ローラ1
11、この対向ローラ121の実抵抗が中間転写ベルト
91の実抵抗よりも小さい場合、転写電流Itは中間転
写ベルト91の実抵抗により決定される。
【0057】図4は、このことを加味して書いた2次転
写の部分の等価回路図である。
【0058】図中R1は表面層911の平均実抵抗、R
2は基材ゴム層912の平均実抵抗を示している。
【0059】It≒(R1+R2)/Vt であるが、R2はR1に較べて十分に小さく、 R1≫R2 よって、 R1+R2≒R1 と表せる。従って、 It≒R1/Vt と表せる。従って、転写電流Itは、表面層911の平
均実抵抗により決定される。
【0060】ところで、表面層911はベース材料とし
てのフッ素系材料にフィラーを分散させて実抵抗を所望
の値に調整している。この方法においては、フィラーと
しての分散性の優れたものを使用し、十分な攪拌を行な
うことにより、抵抗の均一性は、ゴムのそれに比較し大
変優れたものになる。
【0061】また、表面層911の厚みは100μm以
下と薄いため、この表面層911のベース材料としてゴ
ムを用いたとしても抵抗の均一性を保つことが可能であ
る。
【0062】従って表面層911の平均実抵抗値に転写
電流Itが支配されるように、2次転写位置における表
面層911の平均実抵抗値が、2次転写位置における基
材ゴム層912の平均実抵抗値の10倍以上となるよう
に構成する。
【0063】同様に、表面層911の2次転写位置にお
ける平均実抵抗値が2次転写位置における2次転写ロー
ラ111の平均実抵抗値の10倍以上となるように、2
次転写位置における表面層911の平均実抵抗値が2次
転写位置における対向ローラ121の平均実抵抗値の1
0倍以上となるように構成する。
【0064】このようにして、転写電流Itは抵抗の均
一な表面層911により決定されるので、転写電流It
は安定し、その結果、転写は安定しトナーの飛散を生じ
ることなく画像は均一になる。
【0065】ここで、材料の生産性、装置の電源の定量
等を考慮すると、表面層911の平均実抵抗値は基材ゴ
ム層912、2次転写ローラ111、この対向ローラ1
21の平均実抵抗値の1/1000以下が好ましく10
7Ω〜109Ωが実用的である。また、耐久性、ベルトの
屈曲耐久性を考慮すると、表面層911の厚みは5μm
以上100μm以下が好ましい。
【0066】さらに、画像の均一性、2次転写位置にお
ける転写材の滑り防止等を考慮すると、表面層911の
中心面平均粗さ(JIS B 0601)Raを0.1
μm〜1.5μmにすることが好ましい。
【0067】表面層911のフィラー材料としては、本
実施形態の酸化鉄系材料のものに限定されず、酸化チタ
ン系材料、フッ素系材料、カーボンブラック、グラファ
イト、ナイロン等を使用してもよい。
【0068】フィラーを分散させるベース材料として
は、フッ素系材料の他にウレタン等を用いてもよい。
【0069】(実施形態2)図5は本発明の第二の実施
形態に係る画像形成装置である。図6は、本実施形態の
二次転写位置におけるモデル図である。図に沿って説明
するが、第一の実施形態と同等の構成作用をするものに
ついては、同一の番号を付けて、説明を省略する。
【0070】本実施形態の中間転写ベルト92は、基材
ゴム922として、厚さ0.7mm、体積抵抗2.0×
107Ω・cm、2次転写位置における平均実抵抗1.
2×106(Ω)のウレタン、表面層921として、熱
可塑性のフッ素材料に、カーボンを分散させたものを用
いた。また、表面層921は1.0×109Ω・cm程
度の材料を用い平均実抵抗は、5.3×107(Ω)で
ある。この表面層921の厚みは50μmであり、実施
形態1で説明したように、表面層921の抵抗のばらつ
きは小さい。
【0071】以下に、このベルト92の製造工程につい
て述べる。
【0072】図7に示すように、基材ゴム922aの材
料を遠心成型器32に投入し、厚さ0.7mmに成形す
る(工程1)。
【0073】次に、基材ゴム922aを遠心成型器32
に残したまま、表面層921の材料を投入、成形し、基
材ゴム922に表面層921を設ける(工程2)。
【0074】最後にベルト92を遠心成型器32より取
り出し、裏返す。
【0075】対向ローラ122は、φ30mmのSUS
のシャフトを用いた。
【0076】二次転写ローラ112はφ6mmの芯金に
5mm厚の発砲ウレタン(体積抵抗率1.4×105Ω
・cm)が巻いてあり、2次転写位置における平均実抵
抗は5.0×104Ωである。
【0077】本実施形態においても、中間転写ベルト9
2はベルト厚0.5mm〜3.0mmの範囲を満たして
おり、また、表面層921の平均実抵抗値が、基材ゴム
層922及び2次転写ローラ112の平均実抵抗値の1
0倍以上に設定されているため、ベルトの耐久性を上げ
るとともに抵抗ムラの影響を受けずに良好な像転写が達
成できる。
【0078】さらに、本実施形態で用いた方法では、ベ
ルト表面に、遠心成型時のエアー面を用いているので、
表面粗度が非常に小さくなり、画像の均一性がいっそう
よくなる。
【0079】(実施形態3)図8は本発明の第三の実施
形態に係る画像形成装置である。図9は、本実施形態の
二次転写位置におけるモデル図である。図に沿って説明
するが、第一の実施形態と同等の構成作用をするものに
ついては、同一の番号を付けて、説明を省略する。
【0080】本実施形態の中間転写ベルト93は、基材
ゴム層932として、厚さ0.8mm、体積抵抗3.5
×107Ω・cm、2次転写位置における平均実抵抗
2.2×106ΩのNBRゴム、表面層931として、
厚さ30μ、体積抵抗3.5×1010Ω・cm、平均実
抵抗1.0×108ΩのPFAの熱収縮チューブを使用
した。
【0081】以下に、このベルトの製造工程について述
べる。
【0082】図10に示すように、基材ゴム932aを
円筒形の型33に巻く。この型33の外径は、基材のゴ
ム932aの内径と同じ寸法である。(工程1)。
【0083】次に、この型33に、基材ゴム932aの
上から熱収縮チューブを巻く(工程2)。
【0084】さらに、この型33に、熱風を吹き付け
て、チューブを収縮させて、基材ゴム932に表面層9
31を設ける(工程3)。
【0085】最後に型33からベルトを外し、完成する
(工程4)。
【0086】対向ローラ123は、φ30mmのSUS
のシャフトを用いた。
【0087】二次転写ローラはφ6mmの芯金に5mm
厚の発砲ウレタン(体積抵抗率1.4×105Ω・c
m)が巻いてあり、2次転写位置における平均実抵抗は
5.0×104Ωである。
【0088】本実施形態においても、中間転写ベルト9
3はベルト厚0.5mm〜3.0mmの範囲を満たして
おり、また、表面層931の平均実抵抗値が、基材ゴム
層932及び2次転写ローラ113の平均実抵抗値の1
0倍以上に設定されているため、ベルトの耐久性を上げ
るとともに抵抗ムラの影響を受けずに良好な像転写が達
成できる。
【0089】また、この方法で製造したベルト93は、
実施形態1で示したスプレー塗布法で製造したものに較
べて、表面層の耐摩耗性に優れるという特徴がある。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、像
担持ベルトが0.5(mm)以上の厚みを有するゴム層
を有するために耐久性を確保することができる。
【0091】さらに本発明の像担持体ベルトは、転写位
置における平均実抵抗値が転写位置におけるゴム層の平
均実抵抗値の10倍以上であり、かつ、100(μm)
以下の厚みを有する高抵抗層を備えるため、ゴム層に実
抵抗値のばらつきがあったとしても、良好な像転写を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の画像形成装置の断面図
【図2】実施形態1の2次転写位置のモデル図
【図3】実施形態1の2次転写位置の等価回路図
【図4】実施形態1の2次転写位置の等価回路図
【図5】実施形態2の画像形成装置の断面図
【図6】実施形態2の2次転写位置のモデル図
【図7】実施形態2の中間転写体の製造工程説明図
【図8】実施形態3の画像形成装置の断面図
【図9】実施形態3の2次転写位置のモデル図
【図10】実施形態3の中間転写体の製造工程説明図
【図11】実抵抗値の測定方法説明図
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 帯電器 3 露光光学系 5、6、7、8 色現像器 18 転写材 91、92、93 中間転写ベルト 111、112、113 2次転写ローラ 121、122、123 対向ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鶴谷 貴明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体に形成したトナー像が一
    時的に転写され、そこで完成させたトナー像はその後、
    転写材に転写されるベルト状の像担持ベルトであって、 0.5mm以上の厚みを有するゴム層と、 本体装置におけるトナー像が転写される位置での平均実
    抵抗値が、同転写位置における上記ゴム層の平均実抵抗
    値の10倍以上であり、且つ、100μm以下の厚みを
    有する高抵抗層とを有することを特徴とする像担持ベル
    ト。
  2. 【請求項2】 上記転写位置における高抵抗層の平均実
    抵抗値は、上記転写位置におけるゴム層の平均実抵抗値
    の1000倍以下である請求項1に記載の像担持ベル
    ト。
  3. 【請求項3】 上記転写位置における高抵抗層の平均実
    抵抗値は1.0×107Ω以上、1.0×109Ω以下で
    ある請求項2に記載の像担持ベルト。
  4. 【請求項4】 上記ゴム層は3.0mm以下の厚みであ
    る請求項1に記載の像担持ベルト。
  5. 【請求項5】 上記高抵抗層は5μm以上の厚みである
    請求項1に記載の像担持ベルト。
  6. 【請求項6】 上記高抵抗層の中心面平均粗さは、0.
    1μm以上で且つ1.5μm以下である請求項1に記載
    の像担持ベルト。
  7. 【請求項7】 上記高抵抗層はフッ素系材料である請求
    項6に記載の像担持ベルト。
  8. 【請求項8】 電子写真感光体に形成したトナー像を一
    時的に像担持体に転写し、その後、この像担持体に形成
    したトナー像を転写材に転写する画像形成装置であっ
    て、 無端移動する電子写真感光体と、 この感光体にトナー像を形成するトナー像形成手段と、 1次転写位置において、上記感光体に形成したトナー像
    が転写されるベルト状の像担持体であって、0.5mm
    以上の厚みを有するゴム層と、本体装置におけるトナー
    像が転写される位置での平均実抵抗値が、同転写位置に
    おける上記ゴム層の平均実抵抗値の10倍以上であり、
    且つ、100μm以下の厚みを有する高抵抗層とを有す
    る像担持体と、 2次転写位置において、上記ベルト状像担持体に形成し
    たトナー像を転写材に転写する転写手段とを有すること
    を特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 上記転写位置における高抵抗層の平均実
    抵抗値は、上記転写位置におけるゴム層の平均実抵抗値
    の1000以下である請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記転写位置における高抵抗層の平均
    実抵抗値は、1.0×107Ω以上、1.0×109Ω以
    下である請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 上記ゴム層は3.0mm以下の厚みで
    ある請求項8に記載のの画像形成装置。
  12. 【請求項12】 上記高抵抗層は5μm以上の厚みを有
    する請求項8に記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 上記高抵抗層の中心面平均粗さは、
    0.1μm以上で且つ1.5μm以下である請求項8に
    記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 上記高抵抗層はフッ素系材料である請
    求項13に記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 電子写真感光体に形成したトナー像を
    一時的に像担持体に転写し、その後、この像担持体に形
    成したトナー像を転写材に転写する画像形成装置であっ
    て、 無端移動する電子写真感光体と、 この感光体にトナー像を形成するトナー像形成手段と、 1次転写位置において、上記感光体に形成したカラート
    ナー像が順次転写されるベルト状の像担持体であって、
    0.5mm以上の厚みを有するゴム層と、本体装置にお
    けるトナー像が転写される位置での平均実抵抗値が、同
    転写位置における上記ゴム層の平均実抵抗値の10倍以
    上であり、且つ、100μm以下の厚みを有する高抵抗
    層とを有する像担持体と、 2次転写位置において、上記ベルト状像担持体に形成し
    たカラートナー像を一括して転写材に転写する転写手段
    とを有することを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100438716B1 (ko) * 2002-02-26 2004-07-05 삼성전자주식회사 정전 및 압력 전사 방식 인쇄기 및 그 사용방법
JP2007286181A (ja) * 2006-04-13 2007-11-01 Canon Inc 画像形成装置
JP2014130379A (ja) * 2014-04-04 2014-07-10 Fuji Xerox Co Ltd 転写装置、及び画像形成装置

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