JPH09229954A - トーンホイール付組み合わせシールリング - Google Patents

トーンホイール付組み合わせシールリング

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JPH09229954A
JPH09229954A JP8033450A JP3345096A JPH09229954A JP H09229954 A JPH09229954 A JP H09229954A JP 8033450 A JP8033450 A JP 8033450A JP 3345096 A JP3345096 A JP 3345096A JP H09229954 A JPH09229954 A JP H09229954A
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JP
Japan
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ring
fixed
wheel
peripheral surface
slinger
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Application number
JP8033450A
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English (en)
Inventor
Hideo Ouchi
英男 大内
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Priority to US08/787,588 priority patent/US5947611A/en
Priority to DE69728195T priority patent/DE69728195T2/de
Publication of JPH09229954A publication Critical patent/JPH09229954A/ja
Priority to US09/358,038 priority patent/US6168315B1/en
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  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
  • Sealing Of Bearings (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 十分なシール性を確保し、回転速度検出自在
な構造を安価に得る。 【構成】 シールリング35は、芯金37とシールリッ
プ41a〜41cを備えた弾性材38とから成る。スリ
ンガ36には弾性材を設けない。従って、上記各シール
リップ41a〜41cが摺接する面は平滑面である。ト
ーンホイール34は、スリンガ36と別体に造られたも
のを、このスリンガ36を構成する回転円輪部43に添
着固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るトーンホイール付
組み合わせシールリングは、自動車の車輪を懸架装置に
対し回転自在に支持する転がり軸受ユニットに組み込ん
で、この転がり軸受ユニットを密封すると共に、この転
がり軸受ユニットにより支持された車輪の回転速度を検
出する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車輪を懸架装置に対して回転自
在に支持すると共に、アンチロックブレーキシステム
(ABS)やトラクションコントロールシステム(TC
S)を制御すべく、この車輪の回転速度を検出する為に
従来から、例えば特開昭64−21219号公報に記載
されている様なトーンホイール付転がり軸受ユニットが
知られている。
【0003】図8は、上記公報に記載されたトーンホイ
ール付転がり軸受ユニットを示している。ハブ1の外端
部(外とは、自動車に装着した場合に幅方向外側になる
側を言い、図3、5、7を除く各図の左側。)には車輪
固定用のフランジ2を設け、中間部外周面には内輪軌道
3aを形成している。又、上記ハブ1の内端部(内と
は、自動車に装着した場合に幅方向中央側になる側を言
い、図3、5、7を除く各図の右側。)外周面には、外
周面に内輪軌道3bを有する内輪4を外嵌している。こ
の内輪4が、上記ハブ1と共に回転輪を構成する。
【0004】又、固定輪である外輪5の外周面には、こ
の外輪5を懸架装置に支持する為の取付部6を、同じく
内周面には複列の外輪軌道7a、7bを、それぞれ形成
している。この外輪軌道7a、7bと上記内輪軌道3
a、3bとの間には、それぞれ複数個ずつの転動体8、
8を設けて、上記取付部6により懸架装置に支持された
外輪5の内側に、ハブ1を回転自在に支持している。上
記外輪5の内外両端開口部にはシールリング9、10を
内嵌固定すると共に、各シールリング9、10の内周縁
を、前記ハブ1或は内輪4の外周面に摺接させる事によ
り、上記外輪5の内側に存在する前記転動体8、8設置
部分への、雨水や塵芥の進入防止を図っている。
【0005】又、上記内外1対のシールリング9、10
のうち、幅方向内側のシールリング9は、本発明の対象
となるトーンホイール付組み合わせシールリングで、上
記雨水や塵芥の進入防止を図ると同時に、前記ハブ1の
回転速度検出を自在としている。即ち、上記シールリン
グ9は、図9に詳示する様に、車輪と共に回転する内輪
4に外嵌固定する内側シールリング11と、固定の外輪
5に内嵌固定する外側シールリング12とを組み合わせ
る事により構成される。
【0006】上記内側、外側両シールリング11、12
はそれぞれ、金属製の補強板13a、13bと、ゴム、
エラストマー等の弾性材14a、14bとを組み合わせ
る事により構成されている。上記補強板13a、13b
はそれぞれ、放射方向に広がった円輪部15a、15b
と、各円輪部15a、15bの周縁から折れ曲がった円
筒部16a、16bとを有する。そして、各円筒部16
a、16bを、内輪4に外嵌或は外輪5に内嵌する事に
より、内輪4或は外輪5に支持固定すると共に、それぞ
れの補強板13a、13bにより補強された弾性材14
a、14bの周縁部を、それぞれ相手側の補強板13
b、13aの周面に摺接させている。従って、上記内輪
4の内端部外周面と上記外輪5の内端部内周面との間部
分のシールが複数段(図示の例では3段階)に図られ
て、この間部分のシール性を十分に確保できる。
【0007】更に、車輪と共に回転する内輪4に外嵌固
定された補強板13aの円輪部15aには、除肉部であ
る多数の透孔17を、円周方向に亙り等間隔で形成する
事により、この円輪部15aの磁気特性を、円周方向に
亙って交互に且つ等間隔で変化させて、この円輪部15
aにトーンホイールとしての機能を持たせている。そし
て、懸架装置等、非回転部分に支持された回転速度検出
用のセンサ18を、上記透孔17を形成した部分に対向
させている。
【0008】上述した様なトーンホイール付転がり軸受
ユニットの場合、ハブ1の外端部に設けられたフランジ
2に固定された車輪を、外輪5を支持した懸架装置に対
し、回転自在に支持できる。又、車輪の回転に伴なって
内輪4に外嵌固定した内側シールリング11が回転する
と、この内側シールリング11と対向したセンサ18の
出力が変化する。このセンサ18の出力が変化する周波
数は、車輪の回転速度に比例する。従って、センサ18
の出力信号を図示しない制御器に入力すれば、上記車輪
の回転速度を求め、ABSやTCSを適切に制御でき
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述の様なトーンホイ
ール付転がり軸受ユニットに組み込まれたシールリング
9は、十分なシール性を確保しつつ、車輪の回転速度検
出を自在とするが、コストが嵩む事が避けられない。即
ち、上記シールリング9を構成する1対の補強板13
a、13bの何れにも弾性材14a、14bを添着して
いる為、内側シールリング11と外側シールリング12
との製造作業が何れも面倒で、これら内側、外側両シー
ルリング11、12を組み合わせて成る上記シールリン
グ9のコストが嵩んでしまう。
【0010】この様な原因によるコスト増大を防止する
為には、図10に示す様に、外輪5等の固定輪に嵌合固
定する固定側シールリング19にのみ弾性材20を添着
し、この弾性材20のシールリップ21、21を、内輪
4等の回転輪に嵌合固定するスリンガ22の表面に摺接
させる事が考えられる。但し、この様な構造の場合に
は、上記スリンガ22の一部で上記シールリップ21、
21が摺接する部分には、透孔、切り欠き等の除肉部を
形成できない為、トーンホイールとしての機能を持たせ
る事ができない。
【0011】上記スリンガ22にトーンホイールとして
の機能を持たせる為には、図11に示す様に、このスリ
ンガ22を構成する円輪部23を延長し、この円輪部2
3の先半部(図11の上半部)に多数の切り欠き24等
の除肉部を円周方向に亙って等間隔に形成すると共に、
シールリップ21を上記円輪部23の基半部(図11の
下半部)に摺接させる構造が考えられる。但し、この様
な構造を採用する場合には、上記切り欠き24の直径方
向に亙る幅寸法、並びに上記シールリップ21を摺接さ
せる部分の寸法を確保すべく、上記円輪部23の直径方
向に亙る幅寸法を十分に大きくすると共に、この円輪部
23と外輪5等の固定輪との干渉防止を図るべく、この
固定輪の一部に段部25を形成する必要がある。軸受鋼
等の硬質材料により造られた固定輪にこの様な段部25
を形成する作業は面倒で、やはりコスト増大の原因とな
る為、好ましくない。本発明のトーンホイール付組み合
わせシールリングは、上述の様な事情に鑑みて発明した
ものである。
【0012】
【課題を解決する為の手段】本発明のトーンホイール付
組み合わせシールリングは、固定輪の周面と回転輪の周
面との間に存在する空間部の開口端部を塞ぐと共に、上
記回転輪の回転速度を検出する為に使用する。この様な
トーンホイール付組み合わせシールリングは、上記固定
輪の周面に固定されるシールリングと、上記回転輪の周
面に固定されるスリンガと、このスリンガに支持固定さ
れるトーンホイールとを備える。そして、上記シールリ
ングは、上記固定輪の周面に嵌合固定される固定円筒
部、及びこの固定円筒部の端縁から上記回転輪の周面に
向け折れ曲がった固定円輪部から成る芯金と、この芯金
の全周に亙って添着された、シールリップを有する弾性
材とを備える。又、上記スリンガは、上記回転輪の周面
に嵌合固定される回転円筒部と、この回転円筒部の端縁
から上記固定輪の周面に向け折れ曲がった回転円輪部と
を備えて、弾性材を備えない。そして、上記回転円筒部
の周面及び上記回転円輪部の片側面で上記シールリップ
の先端縁を摺接させる部分を平滑面としている。更に、
上記トーンホイールは、円周方向に亙る磁気特性を交互
に且つ等間隔に変化させたもので、上記回転円輪部の他
側面に添着固定されている。尚、この様にトーンホイー
ルを回転円輪部の他側面に添着固定するには、溶接、接
着、かしめ等の手段を採用できる。
【0013】
【作用】上述の様に構成される本発明のトーンホイール
付組み合わせシールリングは、シールリングを固定輪の
周面に、スリンガを回転輪の周面に、それぞれ嵌合固定
し、上記シールリングを構成する弾性材のシールリップ
を、上記スリンガの表面に摺接させる。又、上記スリン
ガを構成する回転円輪部の他側面に添着固定されたトー
ンホイールに、センサの検出部を対向させる。この状態
で、上記シールリングとスリンガとにより構成される組
み合わせシールリングが、上記固定輪の周面と回転輪の
周面との間を塞ぎ、これら両周面同士の間の空間内に異
物が進入する事を防止すると同時に、この空間内に充填
されたグリースが外部に漏洩する事を防止する。
【0014】特に、本発明のトーンホイール付組み合わ
せシールリングの場合には、スリンガ自体にはトーンホ
イールとしての機能を持たせない為、このスリンガの直
径方向に亙る幅寸法を特に大きくしなくても、シールリ
ング側に添着した弾性材のシールリップの先端縁を平滑
面に摺接させる事ができる。又、弾性材はシールリング
の側にのみ添着し、スリンガには添着しない為、組み合
わせシールリング全体としてのコスト低減を図れる。更
に、上記スリンガを構成する回転円輪部の他側面にトー
ンホイールを固定している為、トーンホイールとしての
機能も合わせ持たす事ができる。
【0015】
【実施例】図1〜3は、本発明の実施の形態の第1例を
示している。固定輪である外輪26の内周面には複列の
外輪軌道27、27を、それぞれが回転輪である内輪2
8、28の外周面にはそれぞれ内輪軌道29、29を、
それぞれ形成している。そして、これら各外輪軌道2
7、27と内輪軌道29、29との間にそれぞれ複数個
ずつの転動体8、8を、保持器30、30により保持さ
れた状態で転動自在に設けている。車両への組み付け状
態では、上記外輪26を懸架装置の軸受ハウジング31
に内嵌固定し、上記各内輪28、28の内側に、車輪を
回転駆動する駆動軸(図示せず)を挿通する。
【0016】上記外輪26の両端部内周面と上記各内輪
28、28の端部外周面との間には、それぞれ組み合わ
せシールリング32、32を設けて、これら外輪26の
内周面と内輪28、28の外周面との間で上記各転動体
8、8を設置した空間33と外部とを遮断している。上
記各組み合わせシールリング32、32は、同じ構造の
ものを対称形に組み込んでいる。従って、内外両端部の
シールリング32、32の構造を異ならせる場合に比べ
て、量産効果によるコスト低減を図れる。但し、内端側
に設ける組み合わせシールリング32にはトーンホイー
ル34を添着する事により、本発明のトーンホイール付
組み合わせシールリングとしている。以下、このトーン
ホイール付組み合わせシールリングに就いて説明する。
【0017】このトーンホイール付組み合わせシールリ
ングは、上記外輪26の内端部内周面に固定されるシー
ルリング35と、内側の内輪28の内端部外周面に固定
されるスリンガ36と、このスリンガ36に支持固定さ
れるトーンホイール34とを備える。このうちのシール
リング35は、芯金37と弾性材38とから成る。又、
この芯金37は、鋼板等の金属板を折り曲げ形成する事
により、断面L字形で全体を円環状に形成して成る。そ
して、上記外輪26の内端部内周面に内嵌固定される固
定円筒部39と、この固定円筒部39の外端縁から上記
内輪28の内周面に向け、直径方向内方に折れ曲がった
固定円輪部40とを備える。又、ゴム、エラストマー等
である上記弾性材38は、複数本(図示の例では3本)
のシールリップ41a〜41cを有し、焼き付け等によ
り上記芯金37の全周に亙って添着している。
【0018】又、上記スリンガ36は、やはり鋼板等の
金属板を折り曲げ形成する事により、断面L字形で全体
を円環状に形成して成る。そして、上記内輪28の内端
部外周面に外嵌固定される回転円筒部42と、この回転
円筒部42の内端縁から上記外輪26の内周面に向け、
直径方向外方に折れ曲がった回転円輪部43とを備え
る。このスリンガ36は、金属板のみにより構成され、
上記シールリング35の様な弾性材38は備えない。
又、上記回転円筒部42及び回転円輪部43の何れに
も、透孔、切り欠き等の凹凸を形成せず、これら回転円
筒部42の外周面及び上記回転円輪部43の外側面で上
記シールリップ41a〜41cの先端縁を摺接させる部
分を平滑面としている。
【0019】更に、前記トーンホイール34は、鋼板等
の磁性金属板を打ち抜き成形する事により、全体を円輪
状に造られている。そして、それぞれが外周縁側に開口
する多数の切り欠き24、24を、円周方向に亙って等
間隔に多数形成する事により、円周方向に亙る磁気特性
を交互に且つ等間隔に変化させている。この様なトーン
ホイール34は、上記回転円輪部43の内側面に、スポ
ット溶接等の溶接、或は接着等により添着固定してい
る。添着固定した状態で、このトーンホイール34と上
記スリンガ36とは互いに同心にしている。尚、このト
ーンホイール34及び上記スリンガ36は、泥水等に曝
されるので、防錆を考慮する必要がある。従って、SP
CC等の鋼板により造る場合には、表面にクロムメッキ
等の防錆処理を施したり、或は全体をSUS430等
の、磁性ステンレス鋼板により造る。尚、防錆処理がメ
ッキ処理であり、トーンホイール34とスリンガ36と
を溶接により結合する場合には、溶接後にメッキ処理を
行なう。尚、溶接部は、密封装置を構成する弾性材38
に対し転動体8、8設置部分と反対側に存在するので、
溶接部が密封されている必要はない。この為、溶接とし
てスポット溶接の採用が可能になる。スポット溶接は、
添着強度が強く、添着コストが安く、しかも熱影響によ
るトーンホイール34及びスリンガ36の変形が小さく
てシール性能に及ぼす悪影響が小さい。従って、上記ト
ーンホイール34とスリンガ36とを結合する為に最良
の方法と考えられる。
【0020】上述の様に構成される本発明のトーンホイ
ール付組み合わせシールリングは、図1〜2に示す様
に、上記シールリング35を外輪26の内端部内周面に
内嵌固定すると共に、スリンガ36を内側の内輪28の
内端部外周面に外嵌固定した状態で、これら両周面同士
の間に組み付ける。又、組み付けた状態で、上記シール
リング35を構成する弾性材38を構成する複数のシー
ルリップ41a〜41cのうち、シールリップ41a、
41bを上記スリンガ36を構成する回転円筒部42の
外周面に、残りのシールリップ41cを回転円輪部43
の外側面に、それぞれ摺接させる。又、上記スリンガ3
6を構成する回転円輪部43の内側面に添着固定された
トーンホイール34の内側面で、前記切り欠き24、2
4を形成した直径方向外半部に、センサ18aの検出部
を対向させる。
【0021】この様に、外輪26の内端部内周面と内側
の内輪28の内端部外周面との間にトーンホイール付組
み合わせシールリングを組み付けた状態で、上記シール
リング35とスリンガ36とにより構成される組み合わ
せシールリング32が、上記外輪26の内端部内周面と
上記内輪28の内端部外周面との間を塞ぎ、これら両周
面同士の間の空間33内に異物が進入する事を防止する
と同時に、この空間33内に充填されたグリースが外部
に漏洩する事を防止する。又、車輪と共に内輪28、2
8が回転し、スリンガ36を介して内側の内輪28に固
定されたトーンホイール34が回転すると、上記センサ
18aの出力信号が、上記車輪の回転速度に比例した周
波数で変化する。そこで、このセンサ18aの出力信号
を図示しない制御器に入力すれば、上記車輪の回転速度
を求め、ABSやTCSを適切に制御できる。
【0022】特に、本発明のトーンホイール付組み合わ
せシールリングの場合には、スリンガ36自体にはトー
ンホイールとしての機能を持たせない為、前記図11に
示した構造の様にスリンガ36の直径方向に亙る幅寸法
を特に大きくしなくても、シールリング35側に添着し
た弾性材38に設けた各シールリップ41a〜41cの
先端縁を平滑面に摺接させる事ができる。従って、上記
図11に示した構造の様に、硬質材製の外輪に段部25
(図11)等の加工を施す必要がない。又、弾性材38
はシールリング35の側にのみ添着し、スリンガ36に
は弾性材を添着しない為、組み合わせシールリング全体
としてのコスト低減を図れる。尚、トーンホイール34
とスリンガ36とをスポット溶接により結合する場合に
は、溶接時に発生する熱によるスリンガ36の変形がシ
ール性能に及ぼす影響を極力少なくする為、上記各シー
ルリップ41a〜41cが摺接する部分から外れた部分
で、これら両部材34、36を結合する事が好ましい。
例えば、図1〜3に記載した構造の場合には、上記トー
ンホイール34の内径側半部(切り欠き24、24を形
成した部分よりも内径寄り部分)と、上記スリンガ36
を構成する回転円輪部43の内径側半部とを、円周方向
複数個所でスポット溶接する。この様にスポット溶接す
る位置を規制すれば、スリンガ36が多少変形した場合
でも、この変形がシール性に悪影響を及ぼす事は殆どな
い。
【0023】次に、図4〜5は、本発明の実施の形態の
第2例を示している。本例の場合には、スリンガ36a
の断面形状を略J字形としている。即ち、回転円輪部4
3の外径側半部を回転円筒部42と同じ方向に向け直角
に折り曲げる事により外径側円筒部44を構成してい
る。そして、シールリング35aを構成する3本のシー
ルリップ41a、41b、41cの先端縁を、ぞれぞれ
回転円筒部42の外周面と回転円輪部43の外側面と上
記外径側円筒部44の外周面とに摺接させている。又、
溶接、接着等により上記回転円輪部43の内側面に添着
固定したトーンホイール34の外径側半部は、上記外径
側円筒部44の外周面よりも直径方向外方(図4〜5の
上方)に突出させている。
【0024】この様に構成される本例の場合、シールリ
ング35aとスリンガ36aとの間に存在し、外部から
空間33内への異物進入や、この空間33内に充填され
たグリースの漏洩の原因となる通路が屈曲しているの
で、上述した第1例の場合に比べて、組み合わせシール
リング32によるシール性が、より一層向上する。しか
も、スリンガ36aに固定したトーンホイール34も、
車輪の回転時には泥水等を振り飛ばす補助的なスリンガ
として機能する為、上記シール性がより優れたものとな
る。その他の構成及び作用は、上述した第1例の場合と
同様である。
【0025】次に、図6〜7は、本発明の実施の形態の
第3例を示している。本例の場合には、スリンガ36b
を構成する回転円輪部43aを、回転円筒部42aの外
端縁から直径方向外方に折り曲げている。そして、上記
回転円輪部43aの内側面にトーンホイール34を添設
した状態で、上記回転円筒部42aの円周方向複数個所
(又は全周)を直径方向外方にかしめ広げる事によりか
しめ部45を形成し、このかしめ部45によって、上記
トーンホイール34の内周縁を抑え付けている。又、シ
ールリング35を構成する3本のシールリップ41a、
41b、41cのうち、シールリップ41a、41bの
先端縁をぞれぞれ内輪28の内端部外周面に、シールリ
ップ41cの先端縁を回転円輪部43aの外側面に、そ
れぞれ摺接させている。
【0026】尚、本例の場合には、上記回転円筒部42
aの先端部(図6の右端部)をトーンホイール34の内
側面から突出させ、この突出部により上記かしめ部45
を形成すれば、上記トーンホイール34の支持強度が大
きくなる。但し、上記トーンホイール34が上記回転円
輪部43aから外れようとする力は極く小さいので、特
に上記先端部をトーンホイール34の内側面から突出さ
せる必要はない。又、突出させなければ、上記回転円筒
部42aとセンサ18a(図1)との干渉防止を図る面
から有利である。その他の構成及び作用は、前述した第
1例の場合と同様である。
【0027】更に、以上に述べた各例は、何れも固定輪
が外輪26であり、回転輪が内輪28である場合に就い
て説明したが、本発明はこれとは逆に、内輪を固定輪と
し、外輪を回転輪としても実施できる事は勿論である。
この様な場合には、直径方向に亙る内外が、図示の例と
は逆になる。
【0028】
【発明の効果】本発明のトーンホイール付組み合わせシ
ールリングは、以上に述べた通り構成され作用する為、
優れたシール性を有し、しかも車輪の回転速度検出を行
なえる構造を安価に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を、軸受ユニット
に組み付けた状態で示す断面図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】スリンガ及びトーンホイールを図2の右方から
見た図。
【図4】本発明の実施の形態の第2例を示す、図2と同
様の図。
【図5】同じく図3と同様の図。
【図6】本発明の実施の形態の第3例を示す、図2と同
様の図。
【図7】同じく図3と同様の図。
【図8】従来の回転速度検出用シールリングを組み込ん
だ軸受ユニットの断面図。
【図9】図8のB部拡大断面図。
【図10】従来構造の第2例を示す、図9と同様の図。
【図11】本発明に先立って考えた構造例を示す、図1
0と同様の図。
【符号の説明】
1 ハブ 2 フランジ 3a、3b 内輪軌道 4 内輪 5 外輪 6 取付部 7a、7b 外輪軌道 8 転動体 9、10 シールリング 11 内側シールリング 12 外側シールリング 13a、13b 補強板 14a、14b 弾性材 15a、15b 円輪部 16a、16b 円筒部 17 透孔 18、18a センサ 19 固定側シールリング 20 弾性材 21 シールリップ 22 スリンガ 23 円輪部 24 切り欠き 25 段部 26 外輪 27 外輪軌道 28 内輪 29 内輪軌道 30 保持器 31 軸受ハウジング 32 組み合わせシールリング 33 空間 34 トーンホイール 35、35a シールリング 36、36a、36b スリンガ 37 芯金 38 弾性材 39 固定円筒部 40 固定円輪部 41a、41b、41c シールリップ 42、42a 回転円筒部 43、43a 回転円輪部 44 外径側円筒部 45 かしめ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16J 15/32 311 F16J 15/32 311Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定輪の周面と回転輪の周面との間に存
    在する空間部の開口端部を塞ぐと共に、上記回転輪の回
    転速度を検出する為に使用するトーンホイール付組み合
    わせシールリングであって、 上記固定輪の周面に固定されるシールリングと、上記回
    転輪の周面に固定されるスリンガと、このスリンガに支
    持固定されるトーンホイールとを備え、 上記シールリングは、上記固定輪の周面に嵌合固定され
    る固定円筒部、及びこの固定円筒部の端縁から上記回転
    輪の周面に向け折れ曲がった固定円輪部から成る芯金
    と、この芯金の全周に亙って添着された、シールリップ
    を有する弾性材とを備え、 上記スリンガは、上記回転輪の周面に嵌合固定される回
    転円筒部と、この回転円筒部の端縁から上記固定輪の周
    面に向け折れ曲がった回転円輪部とを備えて、弾性材を
    備えず、上記回転円筒部の周面及び上記回転円輪部の片
    側面で上記シールリップの先端縁を摺接させる部分を平
    滑面としており、 上記トーンホイールは、円周方向に亙る磁気特性を交互
    に且つ等間隔に変化させたもので、上記回転円輪部の他
    側面に添着固定されている事を特徴とするトーンホイー
    ル付組み合わせシールリング。
JP8033450A 1996-01-22 1996-02-21 トーンホイール付組み合わせシールリング Pending JPH09229954A (ja)

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