JPH09229170A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置

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JPH09229170A
JPH09229170A JP8031954A JP3195496A JPH09229170A JP H09229170 A JPH09229170 A JP H09229170A JP 8031954 A JP8031954 A JP 8031954A JP 3195496 A JP3195496 A JP 3195496A JP H09229170 A JPH09229170 A JP H09229170A
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torque
hydraulic pressure
continuously variable
variable transmission
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Makoto Sawada
澤田  真
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの低水温時補正中のVベルトの滑り
を防いで無段変速機の耐久性を向上させる。 【解決手段】 Vベルトの接触プーリ幅が油圧に基づい
て可変制御されるプライマリ側とセカンダリ側の一対の
可変プーリを備えた無段変速機100と、車両の運転状
態に応じて前記油圧を制御する変速制御手段101と、
エンジンの制御を行うエンジン制御手段102とを備
え、エンジン制御手段102は、暖機状態を指令する暖
機補正手段110を有し、変速制御手段101は、エン
ジンからの入力トルクを推定する入力トルク推定手段1
03と、この入力トルク推定値に応じて油圧を制御する
油圧制御手段104と、暖機補正手段110が作動した
ときに、前記油圧を増圧補正する油圧補正手段105と
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無段変速機の制御
装置の改良に関し、特にVベルト式の無段変速機の油圧
制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両に搭載される無段変速機としては、
Vベルト式のものが従来から知られており、例えば、本
願出願人が提案した特開昭61−105347号公報等
がある。
【0003】これは、無段変速機のVベルトとの接触プ
ーリ幅が、油圧に基づいて可変制御される駆動側と従動
側の一対の可変プーリを備え、それぞれの可変プーリに
付与する油圧(ライン圧)の大きさを変化させることに
より、連続的に変速比を変更するものである。
【0004】このような無段変速機の変速制御として
は、運転者が操作するアクセルペダルの踏み込み量と、
車速に応じて目標変速比を演算し、この目標変速比に実
変速比が一致するように可変プーリへの油圧を制御して
おり、車両の運転状態または運転者の要求に応じた適切
な変速比へ自動的に変速を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両のエン
ジンでは始動直後の冷却水温が低い場合には燃料噴射量
の補正を行って暖機の促進を行っており、このような低
水温時の暖機補正制御中ではエンジントルクが暖機終了
後よりも大きくなっている。
【0006】しかしながら、上記従来例においては、エ
ンジンの始動直後に行われる暖機補正によってエンジン
トルクが増大した場合、無段変速機への入力トルクが増
大するにもかかわらず、可変プーリを制御するライン圧
の変更を行わない、可変プーリの接触摩擦力が不足して
Vベルトがスリップする場合があり、このVベルトのス
リップによって早期摩耗を来して無段変速機の耐久性が
低下するだけでなく、運転性も低下するという問題があ
った。
【0007】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、エンジン始動後の暖機補正時におけるVベ
ルトのスリップを抑制して、無段変速機の耐久性及び運
転性を向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図7に示
すように、Vベルトの接触プーリ幅が油圧に基づいて可
変制御されるプライマリ側とセカンダリ側の一対の可変
プーリを備えた無段変速機100と、車両の運転状態に
応じて前記油圧を制御する変速制御手段101と、車両
の運転状態に応じてエンジンの制御を行うエンジン制御
手段102とを備えた無段変速機の制御装置において、
前記エンジン制御手段102は、暖機状態を指令する暖
機補正手段110を有し、前記変速制御手段101は、
前記エンジンからの入力トルクを推定する入力トルク推
定手段103と、この入力トルク推定値に応じて前記油
圧を制御する油圧制御手段104と、前記暖機補正手段
110が作動したときに、前記油圧を増圧補正する油圧
補正手段105とを備える。
【0009】また、第2の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記油圧補正手段は、前記入力トルク推定値を増
加補正することにより前記油圧を増圧補正する。
【0010】また、第3の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記油圧補正手段は、車両の運転状態が所定の状
態となったときにのみ前記入力トルク推定値の補正を行
う。
【0011】また、第4の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記暖機補正手段は、エンジンの冷却水温が所定
値以下のときに作動する。
【0012】また、第5の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記油圧補正手段は、車両の運転状態に応じて入
力トルク推定値の補正量を変更する。
【0013】また、第6の発明は、前記第5の発明にお
いて、前記車両の運転状態は、アクセルペダルの開度と
冷却水温に基づいて検出される。
【0014】
【作用】したがって、第1の発明は、変速制御手段は、
エンジン制御手段が暖機補正を行っている間、無段変速
機への入力トルク推定値を補正するため、暖機補正によ
るエンジントルクの増大に呼応して可変プーリを制御す
る油圧を増大して、Vベルトの接触摩擦力を確保するこ
とができ、暖機補正中のVベルトの滑りを防ぐことがで
きる。
【0015】また、第2の発明は、エンジンの暖機補正
中では入力トルク推定値を増加することによって、油圧
を増圧補正するため、暖機中のエンジントルクの増大に
対応して可変プーリを制御する油圧を増大して、Vベル
トの接触摩擦力を確保し、暖機補正中のVベルトの滑り
を防ぐことができる。
【0016】また、第3の発明は、入力トルク推定値の
補正を車両の運転状態が所定の状態となったときにのみ
行うため、例えば、停車中や惰性走行中等でエンジンの
トルクが運転性に与える影響が小さい運転状態での油圧
の増大を抑制することができる。
【0017】また、第4の発明は、暖機補正手段は、エ
ンジンの冷却水温に基づいて作動し、冷却水温が所定値
以下となる暖機中に補正制御が行われ、変速制御手段は
冷却水温が所定値を超える暖機終了まで入力トルク推定
値の補正を行う。
【0018】また、第5の発明は、車両の運転状態に応
じて入力トルク推定値の補正量を変更するため、Vベル
トの接触摩擦力を走行状態に応じた最適値に設定するこ
とができる。
【0019】また、第6の発明は、アクセルペダルの開
度やエンジン回転数に応じて、Vベルトの接触摩擦力を
無段変速機の駆動状態に応じた最適な値に設定すること
ができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0021】図1はVベルト式の無段変速機の制御装置
の概略構成図を示し、図2は無段変速機17の縦断面図
を示す。
【0022】無段変速機17は、可変プーリとして図示
しないエンジンに接続されたプライマリプーリ16と、
駆動軸に連結されたセカンダリプーリ26を備え、これ
ら可変プーリはVベルト24によって連結されている。
【0023】そして、無段変速機17の変速比やVベル
トの接触摩擦力は、CVTコントロールユニット1から
の指令に応動する油圧コントロールバルブ3によって制
御される。
【0024】CVTコントロールユニット1は、無段変
速機17のプライマリプーリ16の回転数Npriを検
出するプライマリプーリ回転数センサ6、セカンダリプ
ーリ26の回転数Nsecを検出するセカンダリプーリ
回転数センサ7からの信号と、インヒビタースイッチ8
からのセレクト位置、運転者が操作するアクセルペダル
の踏み込み量に応じたスロットル開度センサ5からのス
ロットル開度TVO(又は、アクセルペダルの開度)を
読み込むとともに、図示しないエンジンの燃料噴射量や
点火時期等を制御するエンジンコントロールユニット2
からエンジン回転数Ne及び冷却水温Twを読み込ん
で、車両の運転状態ないし運転者の要求に応じて、変速
比やVベルト24の接触摩擦力を可変制御している。
【0025】Vベルト式の無段変速機17について、図
2を参照しながら説明する。
【0026】図示しないエンジンに結合されたエンジン
出力軸10と無段変速機17の入力軸13との間には流
体伝動装置としてのトルクコンバータ12が連結されて
おり、このトルクコンバータ12は、図1の油圧コント
ロールバルブ3を介してCVTコントロールユニット1
に制御されるロックアップクラッチ11を備えている。
【0027】なお、エンジン出力軸10はポンプインペ
ラ12aに、無段変速機17の入力軸13はタービンラ
ンナ12bに結合され、ロックアップクラッチ11はポ
ンプインペラ12aとタービンランナ12bとを選択的
に接続する。
【0028】無段変速機17の入力軸13は遊星歯車機
構19を主体に構成された前後進切換機構15と連結さ
れ、この遊星歯車機構19の駆動軸14に無段変速機1
7の駆動側となるプライマリプーリ16が設けられる。
【0029】プライマリプーリ16は、駆動軸14と一
体となって回転する固定円錐板18と、固定円錐板18
と対向配置されてV字状のプーリ溝を形成するととも
に、プライマリプーリシリンダ室20へ作用する油圧
(プライマリプーリ油圧)によって駆動軸14の軸方向
へ変位可能な可動円錐板22から構成される。プライマ
リプーリシリンダ室20は、油室20a、20bから構
成され、後述するセカンダリプーリシリンダ室32より
も大きな受圧面積を有している。
【0030】一方、セカンダリプーリ26は従動軸28
に設けられており、この従動軸28と一体となって回転
する固定円錐板30と、この固定円錐板30と対向配置
されてV字状のプーリ溝を形成するとともに、セカンダ
リプーリシリンダ室32へ作用する油圧(セカンダリ油
圧)に応じて従動軸28の軸方向へ変位可能な可動円錐
板34から構成される。
【0031】従動軸28にはアイドラギア48と噛み合
う駆動ギア46が固設され、アイドラギア48のアイド
ラ軸52に設けたピニオンギア54がファイナルギア4
4と噛み合っている。ファイナルギア44は差動装置5
6を介して図示しないドライブシャフトやプロペラシャ
フトを駆動する。
【0032】エンジン出力軸10から入力された駆動ト
ルクは、トルクコンバータ12及び前後進切換機構15
に伝達され、前進用クラッチ40が締結されるととも
に、後進用ブレーキ50が解放される場合には一体回転
状態となっている遊星歯車機構19を介して、入力軸1
3と同一回転方向のまま駆動軸14へ伝達される。一
方、前進用クラッチ40が解放されるとともに後進用ブ
レーキ50が締結される場合には、遊星歯車機構19の
作用により入力軸13へ伝達された駆動トルクは、回転
方向が逆になった状態で駆動軸14へ伝達される。
【0033】駆動軸14の駆動トルクは、プライマリプ
ーリ16、Vベルト24、セカンダリプーリ26、従動
軸28を介して、駆動ギア46から、アイドラギア4
8、アイドラ軸52、ピニオンギア54そしてファイナ
ルギア44へ伝達される。
【0034】上記のような駆動力伝達の際に、プライマ
リプーリ16の可動円錐板22及びセカンダリプーリ2
6の可動円錐板34を軸方向へ変位させて、Vベルト2
4との接触半径を変更することにより、プライマリプー
リ1とセカンダリプーリ26との回転比、すなわち変速
比を変えることができる。
【0035】例えば、プライマリプーリ16のV字状プ
ーリ溝の幅を縮小すれば、セカンダリプーリ26側のV
ベルト24の接触半径は大きくなるので、大きな変速比
を得ることができる。可動円錐板22及び34をこの逆
方向へ変位させれば変速比は小さくなる。
【0036】このような、プライマリプーリ16とセカ
ンダリプーリ26のV字状プーリ溝の幅を変化させる制
御は、プライマリプーリシリンダ室20とセカンダリプ
ーリシリンダ室32への油圧制御によって行われる。
【0037】上記油圧制御は、油圧コントロールバルブ
3のライン圧ソレノイド4を制御することで行われ、ラ
イン圧ソレノイド4はCVTコントロールユニット1に
よるDuty制御等で駆動される。
【0038】次に、CVTコントロールユニット1で行
われる油圧制御の一例について、図3、図4のフローチ
ャート並びに図5の制御概念図を参照しながら詳述す
る。なお、図4は制御のメインルーチンを、図5は暖機
時トルク補正処理のサブルーチンを示す。
【0039】ステップS1では、無段変速機17からプ
ライマリ回転数Npriとセカンダリ回転数Nsec
(=車速VSP)、そして、運転者の操作に応じたスロ
ットル開度TVOを読み込むとともに、エンジンコント
ロールユニット2からエンジン回転数Ne並びに冷却水
温Twを読み込む。
【0040】次に、ステップS2では冷却水温Twが所
定値、例えば60℃以下であるか否かを判定して、エン
ジンコントロールユニット2で行われる暖機補正の検出
を行う。エンジンの冷却水温Twが60℃以下であれ
ば、エンジンコントロールユニット2で暖機補正制御が
行われていると判定して、ステップS3の暖機時トルク
補正処理へ進む一方、60℃を超えている場合には暖機
補正制御が行われていないと判定してステップS4のエ
ンジントルク推定処理へ進む。
【0041】ステップS3の暖機時トルク補正処理は、
図4に示すサブルーチンで行われ、まず、ステップS1
0でエンジン回転数Neが所定値、例えば、1000r
pmを超えているか否かを判定する。
【0042】エンジン回転数Neが所定値を超える走行
中であれば、ステップS10へ進む一方、そうでない場
合には処理を終了して図3のメインルーチンへ戻る。
【0043】ステップS11では、スロットル開度TV
Oが0/8でないか、すなわち、アクセルペダルが踏み
込まれている走行状態であるかを判定し、スロットル開
度TVOが0/8でなければステップS12のトルク補
正値演算処理へ進み、そうでない場合には図4のメイン
ルーチンへ戻る。
【0044】ステップS12では、図7のように、冷却
水温Twをパラメータとして予め設定されたマップか
ら、スロットル開度TVOに応じた補正トルクΔTeを
求める。
【0045】こうして、冷却水温Twが所定値以下の暖
機補正中に、上記のような所定の運転状態であれば、補
正トルクΔTeが設定され、図4のステップS4以降の
処理へ復帰する。
【0046】ステップS4では、スロットル開度TVO
とエンジン回転数Neに応じて、予め設定されたマップ
から、エンジントルクTeを求める。このマップは図5
に示すように、スロットル開度TVOをパラメータとし
て、エンジン回転数Neに応じて設定されるものであ
る。
【0047】そして、このエンジントルクTeに上記ス
テップS3の暖機時トルク補正処理で求めた補正トルク
ΔTeを加えたものをトルク推定値Te’を求める。
【0048】Te’=Te+ΔTe そして、このトルク推定値Te’に対して、図5に示す
ように、MAX ENGトルクリミッタ処理を行う。こ
れは、補正トルクΔTeを加算した推定値Te’が、現
在のエンジン回転数Neで出し得る最大のエンジントル
クTemaxを超えている場合には、 トルク推定値Te’=Temax (TVO=8/8のと
きのエンジントルク) として設定する。
【0049】一方、本実施形態では、エンジンと無段変
速機17の間にトルクコンバータ12が介装されている
ため、ステップS5において、トルクコンバータ12の
トルク比tを演算する。
【0050】このトルク比tは、図5に示すように、エ
ンジン回転数Neと無段変速機17のプライマリプーリ
16の速度比Ne/Npriを求めてから、予め設定さ
れたマップより速度比に応じた値を算出する。
【0051】そして、ステップS6では、上記ステップ
S4で求めたエンジントルクの推定値Te’と、ステッ
プS5で求めたトルク比tと、トルクコンバータ12の
ロックアップ信号LUに基づいて、無段変速機17へ入
力されるトルクを推定演算する。
【0052】この推定演算は、ロックアップ信号LUの
状態に応じて異なり、ロックアップ信号LUがONとな
るロックアップクラッチ11の締結時には、入力トルク
推定値Tinを Tin=Te’ とする。
【0053】一方、ロックアップ信号LUがOFFとな
るロックアップクラッチ11の解放時には、入力トルク
推定値Tinを Tin=Te’×t として、エンジントルク推定値Te’にトルク比tを乗
じた値とする。
【0054】そして、ステップS7では、ロックアップ
クラッチ11の作動状態に応じた入力トルク推定値Ti
nから、プライマリプーリ16及びセカンダリプーリ2
6が、Vベルト24との接触摩擦力を確保可能な必要ラ
イン圧PLを演算する。
【0055】この必要ライン圧PLは、図5に示すよう
に、入力トルク推定値Tinをパラメータとして変速比
に応じて設定されており、現在の変速比と入力トルク推
定値Tinに応じて設定されるものである。なお、変速
比はプライマリプーリ16とセカンダリプーリ26の速
度比として表され、プライマリプーリ回転数Npri/
セカンダリプーリ回転数Nsecより求められる。
【0056】こうして求めた必要ライン圧PLに基づい
て、ステップS8では、ライン圧ソレノイド4をDut
y制御によって駆動して、プライマリプーリ16、セカ
ンダリプーリ26のシリンダ室20、32へ供給される
ライン圧の制御が行われる。この制御は、本願出願人が
提案した特願平7−115894号などと同様に行われ
るもので、ライン圧ソレノイド4は、オイルポンプから
供給された油圧を、油圧コントロールバルブ3を構成す
る圧力制御弁(図示せず)、定圧弁(図示せず)を介し
て必要ライン圧に調整するものである。
【0057】以上のような制御によって、エンジンコン
トロールユニット2で、始動直後の低水温時などで暖機
補正制御が行われている期間では、エンジンの駆動トル
クによって走行が行われる所定の走行状態、例えば、エ
ンジン回転数Ne>1000rpmかつTVO>0/8
のときに、プライマリプーリ16及びセカンダリプーリ
26のシリンダ室20、32に作用するライン圧は、冷
却水温Twをパラメータとしてスロットル開度TVOに
応じた補正トルクΔTeに応じて増大されるため、暖機
補正制御によって、無段変速機17への入力トルク推定
値が通常の運転状態(暖機終了後)より増大しても、V
ベルト24との接触摩擦力を確実に確保することがで
き、前記従来例のようなVベルト24の滑りを抑制して
早期摩耗を防いで無段変速機の耐久性を向上させること
ができ、さらにVベルト24の滑りによって駆動軸へ伝
達されるトルクの応答遅れを抑制して運転性を向上させ
ることが可能となるのである。
【0058】さらに、暖機補正中のライン圧の増大は、
車両の停止中や惰性走行中には行われないため、オイル
ポンプの駆動損失を抑制することができ、また、冷却水
温Twとスロットル開度に応じて補正トルクΔTeが変
化するため、運転状態に応じたVベルトの接触摩擦力を
確保し、過剰なライン圧の増大を抑制することができ、
オイルポンプの駆動損失を抑制して無段変速機の効率を
向上させることができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明は、変速
制御手段は、エンジン制御手段が暖機補正を行っている
間、無段変速機への入力トルク推定値を補正するため、
暖機補正によるエンジントルクの増大に呼応して可変プ
ーリを制御する油圧を増大して、Vベルトの接触摩擦力
を確保することができ、暖機補正中のVベルトの滑りを
防ぐことが可能となって、Vベルトの滑りによる早期摩
耗を防いで無段変速機の耐久性を向上させることがで
き、さらにVベルトの滑りによって駆動軸へ伝達される
トルクの応答遅れを抑制して運転性を向上させることが
可能となるのである。
【0060】また、第2の発明は、エンジンの暖機補正
中では入力トルク推定値を増加することによって、油圧
を増圧補正するため、暖機中のエンジントルクの増大に
対応して可変プーリを制御する油圧を増圧することがで
き、Vベルトの接触摩擦力を確保して暖機補正中のVベ
ルトの滑りを防ぐことが可能となり、Vベルトの滑りに
よる早期摩耗を防いで無段変速機の耐久性を向上させる
とともに、Vベルトの滑りによって駆動軸へ伝達される
トルクの応答遅れを抑制して運転性を向上させることが
可能となるのである。
【0061】また、第3の発明は、入力トルク推定値の
補正を車両の運転状態が所定の状態となったときにのみ
行うため、例えば、停車中や惰性走行中等でエンジンの
トルクが運転性に与える影響が小さい運転状態での油圧
の増大を抑制することができ、運転状態に応じたVベル
トの接触摩擦力を確保し、過剰なライン圧の増大を抑制
することができ、オイルポンプの駆動損失を抑制して無
段変速機の効率を向上させることができる。
【0062】また、第4の発明は、暖機補正手段は、エ
ンジンの冷却水温に基づいて作動し、冷却水温が所定値
以下となる暖機中に補正制御が行われ、変速制御手段は
冷却水温が所定値を超える暖機終了まで入力トルク推定
値の補正を行うことができる。
【0063】また、第5の発明は、車両の運転状態に応
じて入力トルク推定値の補正量を変更するため、Vベル
トの接触摩擦力を走行状態に応じた最適値に設定するこ
とができ、運転状態に応じたVベルトの接触摩擦力を確
保しながら、過剰なライン圧の増大を抑制することで、
オイルポンプの駆動損失を抑制して無段変速機の効率を
向上させることができる。
【0064】また、第6の発明は、アクセルペダルの開
度やエンジン回転数に応じて、Vベルトの接触摩擦力を
無段変速機の駆動状態に応じた最適な値に設定すること
ができ、運転状態に応じたVベルトの接触摩擦力を確保
しながら、過剰なライン圧の増大を抑制することで、オ
イルポンプの駆動損失を抑制して無段変速機の効率を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すブロック図。
【図2】同じく無段変速機の断面図。
【図3】CVTコントルールユニットで行われる制御の
一例を示すフローチャートで、メインルーチンを示す。
【図4】同じくフローチャートで、暖気時トルク補正処
理のサブルーチンを示す。
【図5】同じく制御の概念図。
【図6】水温Twをパラメータとして補正トルクΔTe
とスロットル開度TVOの関係を示すマップ。
【図7】第1ないし第6の発明のいずれかひとつに対応
するクレーム対応図。
【符号の説明】
1 CVTコントロールユニット 2 エンジンコントロールユニット 3 油圧コントロールバルブ 4 ライン圧ソレノイド 5 スロットル開度センサ 6 プライマリ回転数センサ 7 セカンダリ回転数センサ 8 インヒビタスイッチ 10 エンジン出力軸 11 ロックアップクラッチ 12 トルクコンバータ 13 入力軸 14 駆動軸 15 前後進切換機構 16 プライマリプーリ 17 無段変速機 18 固定円錐板 19 遊星歯車機構 20 プライマリプーリシリンダ室 22 可動円錐板 24 Vベルト 26 セカンダリプーリ 28 従動軸 30 固定円錐板 32 セカンダリプーリシリンダ室 34 可動円錐板 40 前進用クラッチ 44 ファイナルギア 46 駆動ギア 48 アイドラギア 50 後進用ブレーキ 52 アイドラ軸 54 ピニオンギア 56 差動装置 100 無段変速機 101 変速制御手段 102 エンジン制御手段 103 入力トルク推定手段 104 油圧制御手段 105 油圧補正手段 110 暖機補正手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Vベルトの接触プーリ幅が油圧に基づい
    て可変制御されるプライマリ側とセカンダリ側の一対の
    可変プーリを備えた無段変速機と、車両の運転状態に応
    じて前記油圧を制御する変速制御手段と、車両の運転状
    態に応じてエンジンの制御を行うエンジン制御手段とを
    備えた無段変速機の制御装置において、前記エンジン制
    御手段は、暖機状態を指令する暖機補正手段を有し、前
    記変速制御手段は、 前記エンジンからの入力トルクを推定する入力トルク推
    定手段と、 この入力トルク推定値に応じて前記油圧を制御する油圧
    制御手段と、 前記暖機補正手段が作動したときに、前記油圧を増圧補
    正する油圧補正手段とを備えたことを特徴とする無段変
    速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記油圧補正手段は、前記入力トルク推
    定値を増加補正することにより前記油圧を増圧補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機の制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記油圧補正手段は、車両の運転状態が
    所定の状態となったときにのみ前記入力トルク推定値の
    補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の無段変速
    機の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記暖機補正手段は、エンジンの冷却水
    温が所定値以下のときに作動することを特徴とする請求
    項1に記載の無段変速機の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記油圧補正手段は、車両の運転状態に
    応じて入力トルク推定値の補正量を変更することを特徴
    とする請求項1に記載の無段変速機の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記車両の運転状態は、アクセルペダル
    の開度と冷却水温に基づいて検出されることを特徴とす
    る請求項5に記載の無段変速機の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999023379A1 (de) * 1997-11-03 1999-05-14 Robert Bosch Gmbh Verfahren und vorrichtung zur steuerung der antriebseinheit eines fahrzeugs
JP2003502586A (ja) * 1999-06-12 2003-01-21 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング ベルト式トランスミッションのベルト部の張力を調整するシステム
JP2018012367A (ja) * 2016-07-19 2018-01-25 ジヤトコ株式会社 車両の制御装置及び車両の制御方法

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