JPH09228294A - 強光沢シート - Google Patents

強光沢シート

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JPH09228294A
JPH09228294A JP2766796A JP2766796A JPH09228294A JP H09228294 A JPH09228294 A JP H09228294A JP 2766796 A JP2766796 A JP 2766796A JP 2766796 A JP2766796 A JP 2766796A JP H09228294 A JPH09228294 A JP H09228294A
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JP
Japan
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electron beam
coating layer
sheet
resin coating
acrylate
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JP2766796A
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English (en)
Inventor
Yasuaki Nakayama
靖章 中山
Masahiro Kamiya
昌博 神谷
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性に優れ、折り割れがなく、印刷適性の
良好な強光沢シートを提供。 【解決手段】 シート状基体の少なくとも一面上に、電
子線硬化性樹脂組成物の電子線照射による硬化体からな
る電子線硬化樹脂被覆層が形成する樹脂フィルムの破断
伸度が50%以上である電子線硬化性樹脂組成物の電子
線照射による硬化体から形成されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、印刷用強光沢シ
ートに関するものであり、更に詳しく述べるならば、強
光沢表面を形成する電子線硬化樹脂被覆層を有するシー
ト状支持体表面に形成して得られ、柔軟性に優れ、折り
曲げた場合に生じる折れ割れが起こらず、しかも印刷適
性の良好な強光沢シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来、キャスト塗被紙と呼ばれる光沢
塗被紙は、顔料および接着剤を主成分とする塗被層を、
それが水を含んで可塑状態にある間に加熱された鏡面に
圧接し、乾燥仕上げして形成された強光沢塗被層を有す
るものであるが、強光沢塗被紙としての光沢度は満足で
きるものではなく、さらに高い強光沢を有するものが望
まれている。
【0003】この問題点を解決するために、シート状支
持体に溶融した樹脂をフィルム状にして重ね、平滑で強
光沢な金属製円筒型回転体に圧接して冷却し、冷却後に
金属製円筒型回転体から剥離して強光沢塗被層を形成す
るいわゆるラミネートコーティング方式や、前記のラミ
ネートコーティング方式の溶融樹脂の代わりに、電子線
照射により硬化し得る不飽和有機化合物を主成分とした
塗料組成物(以下、電子線硬化性樹脂組成物という)か
ら形成された塗布液層を成形基体表面あるいは金属製円
筒型回転体に圧接し、これに電子線を照射して硬化する
キャスト電子線照射方式が行われ、これらの方式により
高い光沢度を有する印刷用シートが得られるようになっ
た。
【0004】しかし、これらの電子線硬化樹脂被覆層を
印刷に供した場合、その印刷適性、特に印刷インキのセ
ット性が不良であり、印刷塗被紙として満足な製品は未
だ得られていなかった。
【0005】そこで、直鎖状もしくは側鎖を有するアル
キルジオール類、あるいは直鎖状もしくは側鎖を有する
アルキルジオール類と硬化ヒマシ油の反応生成物と、芳
香族、脂環族もしくは脂肪族のポリイソシアネート類と
を反応させた生成物に、ヒドロキシアクリレート類また
はヒドロキシメタクリレート類を反応させてなる電子線
硬化性樹脂組成物から形成された電子線硬化樹脂被覆層
を含むことにより、オフセット印刷、グラビア印刷、凸
版印刷等における印刷適性、特に印刷インキのセット性
を付与することが可能である。
【0006】さらに、キャスト電子線照射方式で強光沢
シートを製造する場合、電子線硬化樹脂被覆層を2層以
上の積層構造とし、内側樹脂被覆層が、顔料を含まない
電子線硬化性樹脂組成物(以下、クリアー電子線硬化性
樹脂組成物という)の電子線照射による硬化体から形成
されたものであり、さらに前記内側樹脂被覆層上に設け
られた最外側樹脂被覆層が、顔料を含む電子線硬化性樹
脂組成物(以下、顔料含有電子線硬化性樹脂組成物とい
う)の電子線照射による硬化体から形成されたものから
なることにより、表面の白色度が高く、かつ美粧性の良
い印刷用強光沢シートが得られる。
【0007】しかしながら、シート状支持体として紙基
体を用い、その紙基体の表面上に前記電子線硬化樹脂被
覆層を設けて強光沢シートを製造した場合、この電子線
硬化樹脂被覆層の表面は、高い光沢を有しているが、電
子線硬化樹脂被覆層を形成する樹脂フィルムは硬くな
り、得られた強光沢シートは、全体としては柔軟性が乏
しく、折り曲げた場合に、電子線硬化樹脂被覆層にヒビ
割れを発生する欠点を有している。アクリレートモノマ
ーまたはアクリレートオリゴマーの種類を選定すること
により、硬化した樹脂フィルムの柔軟性を改善すること
は従来よりなされていたが、樹脂フィルムの物性と、強
光沢シートの柔軟性との関係を把握するには至らず、柔
軟性改善を困難にしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、従来技術
の前記の問題点を解決し、折り割れがなく、柔軟性に優
れ、しかも印刷適性の良好な強光沢シートを提供しよう
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】 本発明者らは、鋭意研
究した結果、前記のような問題点を解決する手段とし
て、シート状支持体の表面上に電子線硬化樹脂被覆層を
形成するための電子線硬化性樹脂組成物の電子線硬化体
を、破断伸度50%以上である樹脂フィルムとすること
により、前記の問題点を解決し、強光沢シートを折り曲
げても亀裂が発生しない柔軟性を有し、しかも印刷が可
能な強光沢シートが得られることを見いだし、本発明を
完成させたのである。
【0010】すなわち本発明に係る強光沢シートは、シ
ート状支持体と、その少なくとも一面上に形成され、か
つ電子線硬化性樹脂組成物の電子線照射による硬化体か
らなる電子線硬化樹脂被覆層を設けてなり、前記電子線
硬化樹脂被覆層を形成する樹脂フィルムの破断伸度が5
0%以上であることを特徴とするものである。
【0011】さらに本発明に係る強光沢シートは、その
少なくとも一面上に形成され、かつ電子線硬化性樹脂組
成物の電子線照射による硬化体からなる電子線硬化樹脂
被覆層を有し、前記電子線硬化樹脂被覆層が、少なくと
も前記シート状支持体に隣接する内側樹脂被覆層と、最
も外側に配置された最外側樹脂被覆層を設けてなり、前
記内側樹脂被覆層を形成する樹脂フィルムの破断伸度が
50%以上であることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】 本発明における内側樹脂被覆層
を形成する樹脂フィルムの破断伸度を50%以上にする
には、アクリロイル基を1つ有する単官能モノマーや、
アクリロイル基を2つ以上有し、1分子内のアクリロイ
ル基の間がエステル結合またはウレタン結合で中断され
ていてもよい直鎖状または枝別れ状の炭素数5以上の、
アルキレン基またはシクロアルキレン基を有するモノマ
ーおよびオリゴマーを配合することが好ましい。
【0013】さらに具体的に述べるならば、水添ポリブ
タジエン骨格を有するポリウレタンアクリレート、ポリ
ブタジエン骨格を有するポリウレタンアクリレート、ポ
リオレフィン骨格を有するポリウレタンアクリレート、
ポリエーテル骨格を有するポリウレタンアクリレート、
水添リシノール酸骨格を有するポリウレタンアクリレー
ト、リシノール酸骨格を有するポリウレタンアクリレー
ト等のオリゴマー、およびノニルフェノキシエチレング
リコールアクリレート、ノニルフェノキシプロピレング
リコールアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレー
ト、ジシクロペンタニルアクリレート、1,14−テト
ラデカンジオールジアクリレート、1,15−ペンタデ
カンジオールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネ
オペンチルグリコールジアクリレート、ヒドロキシピバ
リン酸ネオペンチルグリコールのカプロラクトン付加物
ジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアク
リレート、アクリロイルモルホリン等のオリゴマーが挙
げられる。
【0014】これらモノマーおよびオリゴマーを単独あ
るいは2種類以上混合して使用しても何ら差し支えな
い。これらモノマーまたはオリゴマーの配合量は、特に
限定されないが、電子線硬化性樹脂組成物全体100重
量部に対して、30〜100重量部で配合することが好
ましく、50〜100重量部で配合することが特に好ま
しい。
【0015】本発明の電子線硬化性樹脂組成物には、塗
工性および内側樹脂被覆層の表面性や力学特性等の向上
を目的として、下記の電子線硬化性有機化合物を配合す
ることができる。
【0016】(1)脂肪族、脂環族および芳香族の1〜
6価のアルコールおよびポリアルキレングリコールのア
クリレート化合物類。 (2)脂肪族、脂環族および芳香族の1〜6価のアルコ
ールにポリアルキレンオキシドを付加させたもののアク
リレート化合物類。 (3)ポリアクリロイルアルキルリン酸エステル類。 (4)多塩基酸とポリオールとアクリル酸との反応生成
物。 (5)イソシアネートとポリオールとアクリル酸との反
応生成物。 (6)エポキシ化合物とアクリル酸との反応生成物。 (7)エポキシ化合物とポリオールとアクリル酸との反
応生成物。 等を挙げることができる。
【0017】さらに具体的に述べるならば、電子線硬化
性不飽和有機化合物として、メチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルア
クリレート、N−ビニルピロリドン、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタク
リレート、2−ヒドキシブチルアクリレート、2−ヒド
キシブチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルア
クリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、
カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルアクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタ
クリレート、ジシクロヘキシルアクリレート、イソボロ
ニルアクリレート、イソボロニルメタクリレート、ベン
ジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、エトキシ
ジエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチ
レングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリ
コールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコー
ルアクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール
アクリレート、エチレンオキシド変性フェノキシアクリ
レート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−エ
チルヘキシルカルビトールアクリレート、ω−カルボキ
シポリカプロラクトンモノアクリレート、フタル酸モノ
ヒドロキシエチルアクリレート、アクリル酸ダイマー、
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレー
ト、アクリル酸−9,10−エポキシ化オレイル、メタ
クリル酸−9,10−エポキシ化オレイル、マレイン酸
エチレングリコールモノアクリレート、ジシクロペンテ
ニルオキシエチレンアクリレート、4,4−ジメチル−
1,3−ジオキソランのカプロラクトン付加物のアクリ
レート、3−メチル−5,5−ジメチル−1,3−ジオ
キソランのカプロラクトン付加物のアクリレート、ポリ
ブタジエンアクリレート、エチレンオキシド変性フェノ
キシ化リン酸アクリレート、エタンジオールジアクリレ
ート、エタンジオールジメタクリレート、1,3−プロ
パンジオールジアクリレート、1,3−プロパンジオー
ルジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリ
レート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオ
ールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジメタク
リレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリ
エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリ
コールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジ
アクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、2−ブ
チル−2−エチルプロパンジオールジアクリレート、エ
チレンオキシド変性ビスフェノールAジアクリレート、
ポリエチレンオキシド変性ビスフェノールAジアクリレ
ート、ポリエチレンオキシド変性水添ビスフェノールA
ジアクリレート、プロピレンオキシド変性ビスフェノー
ルAジアクリレート、ポリプロピレンオキシド変性ビス
フェノールAジアクリレート、エチレンオキシド変性イ
ソシアヌル酸ジアクリレート、ペンタエリスリトールジ
アクリレートモノステアレート、1,6−ヘキサンジオ
ールジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、ポリオキ
シエチレンエピクロロヒドリン変性ビスフェノールAジ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ
アクリレート、ポリエチレンオキシド変性トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、プロピレンオキシド変性
トリメチロールプロパントリアクリレート、ポリプロピ
レンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、エチレ
ンオキシド変性イソシアヌル酸トリアクリレート、エチ
レンオキシド変性グリセロールトリアクリレート、ポリ
エチレンオキシド変性グリセロールトリアクリレート、
プロピレンオキシド変性グリセロールトリアクリレー
ト、ポリプロピレンオキシド変性グリセロールトリアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、
ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペン
タエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリス
リトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート、ポリカプロラクトン変
性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等があ
る。
【0018】本発明に係る強光沢シートの平滑性および
光沢度を高めるためには、電子線硬化樹脂被覆層を、キ
ャスト電子線照射方式を用いて製造することが好まし
く、また白色度等を向上させる目的のためには、電子線
硬化性樹脂組成物に、顔料を配合することが好ましい。
また、シート状支持体として紙基体を用いる場合には、
電子線硬化樹脂被覆層を2層以上の積層構造にするこ
と、すなわち内側樹脂被覆層を、クリアー電子線硬化性
樹脂組成物の電子線照射による硬化体から形成し、最外
側樹脂被覆層を、顔料含有電子線硬化性樹脂組成物の電
子線照射による硬化体から形成し、これらの形成にキャ
スト電子線照射方式を用いて製造するのが好ましい。
【0019】すなわち本発明に係る強光沢シートの製造
方法としては、シート状支持体の一面上に、クリアー電
子線硬化性樹脂組成物を塗布して内側塗布液層を形成
し、別に成形基体表面上に、顔料含有電子線硬化性樹脂
組成物を塗布して最外側塗布液層を形成し、前記成形基
体表面上においてこれに電子線照射を施して硬化して、
最外側樹脂被覆層を形成し、前記成形基体表面上の最外
側樹脂被覆層に、前記シート状支持体上の内側塗布液層
を重ね合わせ、それによって形成された重層体に電子線
照射を施して、内側樹脂被覆層および最外側樹脂被覆層
を、互いに接着および硬化するとともに、内側樹脂被覆
層を介してシート状支持体および最外側樹脂被覆層を接
合させ積層体を形成し、この積層体を前記成形基体表面
から剥離する方法がある。
【0020】また別の本発明に係る強光沢シートの製造
方法としては、シート状支持体の一面上に、クリアー電
子線硬化性樹脂組成物を塗布して内側塗布液層を形成
し、別に成形基体表面上に、顔料含有電子線硬化性樹脂
組成物を塗布して最外側塗布液層を形成し、前記成形基
体表面上の最外側塗布液層に、前記シート状支持体上の
内側塗布液層を重ね合わせ、それによって形成された重
層体に電子線照射を施して、内側樹脂被覆層および最外
側樹脂被覆層を、互いに接着および硬化するとともに、
内側樹脂被覆層を介してシート状支持体および最外側樹
脂被覆層を接合させ積層体を形成し、この積層体を前記
成形基体表面から剥離する方法がある。
【0021】また本発明に係る1層の電子線硬化樹脂被
覆層を有する強光沢シートの製造方法としては、シート
状支持体の一面上に、顔料含有電子線硬化性樹脂組成物
を塗布して塗布液層を形成し、成形基体表面上とを重ね
合わせ、それによって形成された重層体に電子線照射を
施して、シート状支持体および塗布液層を互いに接着
し、同時に塗布液層を硬化して積層体を形成し、この積
層体を前記成形基体表面から剥離するものである。また
は別の本発明に係る1層の電子線硬化樹脂被覆層を有す
る強光沢シートの製造方法としては、成形基体表面上
に、顔料含有電子線硬化性樹脂組成物を塗布液層を形成
し、シート状支持体の一表面上とを重ね合わせ、それに
よって形成された重層体に電子線照射を施して、シート
状支持体および塗布液層を互いに接着し、同時に塗布液
層を塗布して積層体を形成し、この積層体を前記成形基
体表面から剥離するものである。
【0022】最外側樹脂被覆層(電子線硬化樹脂被覆層
が単一層であるときは、この層)に使用される顔料含有
電子線硬化性樹脂組成物中において、用いられる顔料に
は特に限定はなく、クレー、カオリン、タルク、水酸化
マグネシウム、水酸化アルミニウム、重質炭酸カルシウ
ム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン(アナターゼ型
およびルチル型)、亜鉛華、硫酸バリウム等の無機顔
料、およびプラスチックピグメントとして知られている
ポリスチレンのような有機顔料を使用することができ
る。これらの顔料は通常白色であり、表面無処理のまま
使用してもよいが、シロキサン、アルミナ、アルコー
ル、シランカップリング剤等で表面処理したものを使用
してもよい。また顔料は、単一種からなるものでもよ
く、または2種類以上を混合して使用してもよい。ま
た、このような顔料が配合された電子線硬化性樹脂組成
物には分散剤、離型剤、消泡剤、着色剤、染料、防腐剤
等の公知の助剤を必要に応じて配合することもできる。
【0023】顔料の配合量は、電子線硬化性樹脂組成物
全体に対し、10〜80重量部であることが好ましく、
より好ましくは20〜60重量部である。顔料配合量が
10重量部未満では、顔料の隠蔽性が不良になることが
あり、それが80重量部より多くなると、塗料粘度が過
度に高くなり、流動性が不良になってしまうことがあ
る。
【0024】顔料含有電子線硬化性樹脂組成物に使用す
る電子線硬化性不飽和有機化合物は、特に限定されるも
のではないが、印刷適性を付与する目的から、直鎖状も
しくは側鎖を有する平均分子量が300〜10000、
好ましくは500〜5000のアルキルジオール類、あ
るいは分子量30〜300のアルキルジオール類と、硬
化ヒマシ油の反応生成物と、芳香族、脂環族もしくは脂
肪族のポリイソシアネート類を反応させた生成物に、ヒ
ドロキシアクリレート類またはヒドロキシメタクリレー
ト類を反応させてなる電子線硬化性樹脂組成物から形成
された電子線硬化樹脂被覆層を含むことにより、オフセ
ット印刷、グラビア印刷、凸版印刷等における印刷適
性、特に印刷インキのセット性に優れた最外側樹脂被覆
層が得られる。
【0025】具体的には、直鎖状もしくは側鎖を有する
平均分子量が300〜10000、好ましくは500〜
5000のアルキルジオール類として、平均分子量50
0程度の1,2−ポリブタジエン、平均分子量1500
程度の1,2−ポリブタジエン、平均分子量2500程
度の1,2−ポリブタジエン、平均分子量500程度の
1,2−水添ポリブタジエン、平均分子量1500程度
の1,2−水添ポリブタジエン、平均分子量2500程
度の1,2−水添ポリブタジエン、平均分子量1000
程度のポリオレフィンジオール、平均分子量2000程
度のポリオレフィンジオール、平均分子量3000程度
のポリオレフィンジオールが例示でき、分子量30〜3
00のアルキルジオール類としては、エタンジオール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ヘプタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオ
ール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオ
ール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデ
カンジオール、ネオペンチルグリコール、2−ブチル−
2−エチルプロパンジオールが例示でき、ポリイソシア
ネート類として、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(4−
シクロヘキシルイソシアネート)、テトラメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネートが例示でき、ヒ
ドロキシアクリレート類またはヒドロキシメタクリレー
ト類としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアク
リレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメ
タクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレートが例示で
きる。本発明に係る顔料含有電子線硬化性樹脂組成物
は、これらの電子線硬化性不飽和有機化合物を単独で、
あるいはこれら電子線硬化性不飽和有機化合物のうちの
幾つかを組み合わせて使用することができる。
【0026】白色顔料を前記電子線硬化性不飽和有機化
合物中に分散するには、3本ロールミル(スリーロール
ミル)、2本ロールミル(ツーロールミル)、カウレス
デゾルバー、ホモミキサー、サンドグラインダー、プラ
ネタリーミキサー、および超音波分散機等を使用するこ
とができる。
【0027】上記製造方法に用いられる成形基体として
金属製円筒型回転体を使用することが出来るが、その材
質形状に限定はなく、例えばステンレススチール、銅、
クロム等から形成され、鏡面仕上げされた平滑な周面を
有しているものが用いられる。また最外側樹脂被覆層と
成形基体の表面との剥離を容易にするために、金属製円
筒型回転体の表面にシリコーンオイルやワックス等の剥
離助剤を供給することもできる。
【0028】成形基体として使用する成形用シート状材
料は、平滑で柔軟性があればその材質に限定はないが、
具体的にはポリエステルフィルムのようなプラスチック
フィルム、金属シート、樹脂コート紙、金属蒸着フィル
ム、金属蒸着紙などが好ましく、成形用シート状材料の
表面には、最外側樹脂被覆層の剥離を容易にするため
に、シリコーンやワックスなどの剥離助剤を供給しても
よい。さらにシート状材料の表面に予め適宜の処理、例
えばシリコーン処理のような処理を施して、硬化した最
外側樹脂被覆層の剥離を容易にしてもよい。成形基体と
して使用されるシート状材料は、エンドレスベルト状に
加工されていてもよい。成形基体として使用するシート
状材料は繰り返して使用することもできるが、度重なる
電子線照射による衝撃はシート状材料を劣化させるた
め、この繰り返し使用の回数には限度がある。
【0029】また成形基体である金属製円筒型回転体の
表面あるいはシート状材料の表面、またはシート状支持
体の表面に電子線硬化性樹脂組成物を塗布する方法とし
ては、例えばバーコート法、エアードクターコート法、
ブレードコート法、スクイズコート法、エアーナイフコ
ート法、ロールコート法、グラビアコート法、トランス
ファーコート法、コンマコート法、スムージィングコー
ト法、マイクログラビアコート法、リバースロールコー
ト法、マルチロールコート法、ディップコート法、キス
コート法、ゲートロールコート法、落下カーテンコート
法、スライドコート法、ファウンテンコート法、および
スリットダイコート法等を用いることができる。特に成
形基体として金属製円筒型回転体を使用する場合には、
金属製円筒型回転体の表面に傷を付けないために、塗布
用ゴムロールを使用するロールコート法あるいはオフセ
ットグラビアコート法が用いることが好ましく、さらに
は非接触タイプのファウンテンコーターやスリットダイ
コーター等が有利に用いられる。
【0030】本発明に用いられるシート状支持体の種類
に関しては特に制限はなく、紙(例えば上質紙)、プラ
スチックフィルム、布、不織布、またはアルミニウム箔
等の比較的厚さの薄いものを用いることができるが、好
ましくは紙基体を用いる。紙基体としては、通常50〜
300g/m2の重量を有し、表面の平滑な紙基体が用
いられる。本発明で用いられる紙基体の種類には、特に
制限は無い。紙基体を形成するパルプとしては、一般的
には、樅、栂等から製造した針葉樹パルプ、楓、ブナ、
ポプラ等から製造した広葉樹パルプ、針葉樹広葉樹混合
パルプ等の天然パルプを主成分とするものが広く用いら
れ、クラフトパルプ、サルファイトパルプ、ソーダパル
プ等の晒パルプを使用できる。また合成繊維や合成パル
プを含むパルプから製造した紙基体も使用できる。前記
紙基体には、通常の各種添加剤、例えば乾燥紙力増強
剤、サイズ剤、填料、湿潤紙力増強剤、定着剤、pH調
整剤等を1種類以上含むことができる。
【0031】また、本発明のシート状支持体は、例え
ば、上質紙のような紙基体の片面または両面にクレー、
タルク、カオリン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、二酸化チタン、水酸化マグネシウム、プラスチック
ピグメント等の顔料および、アクリル樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、酢酸ビニ
ル−エチレン共重合体樹脂、スチレン−ブタジエン共重
合体樹脂、塩化ビニリデン樹脂等の合成樹脂を主成分と
する顔料塗被層を有するコート紙、キャストコート紙、
アート紙などの顔料塗被紙、ポリエチレンのようなポリ
オレフィン樹脂で片面あるいは両面にラミネートを施し
たラミネート紙であってもよく、また紙基体を使用する
場合は、電子線硬化性樹脂組成物の浸透を防止するた
め、別途ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセル
ロース、酸化澱粉等のバリヤー剤でアンダーコート層を
設けてもよい。このような被覆層を有するシート状支持
体を用いる場合には、内側樹脂被覆層を用いることな
く、シート状支持体の樹脂被覆層上に、直接最外側樹脂
被覆層を形成してもよい。
【0032】さらに本発明に用いられる紙基体の代わり
に、プラスチックフィルムや、いわゆる合成紙のような
シート状支持体を使用することは、何ら差し支えない。
例えば、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂等のポ
リオレフィン系樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物を溶融押
し出し法で形成したフィルムをシート状支持体として使
用することもできる。また、合成樹脂フィルムを擬紙化
したいわゆる合成紙もシート状支持体として用いること
ができる。シート状支持体として用いられるプラスチッ
クフィルムや、いわゆる合成紙には、クレー、タルク、
カオリン、炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化マグ
ネシウム等の顔料、ステアリン酸亜鉛のような金属石鹸
や各種の界面活性剤等の分散剤、および有色顔料等の1
種類以上が含まれてもよい。
【0033】本発明の強光沢シートにおいて、内側樹脂
被覆層と最外側樹脂被覆層からなる電子線硬化樹脂被覆
層の合計塗被量は、硬化後において3〜60g/m2
あることが好ましく、より好ましくは5〜40g/m2
である。この塗被量が3g/m2未満では、得られる塗
被体の表面平滑性が不十分になり、美粧性が得られず、
光沢度が低下することがある。また、この塗被量が60
g/m2より多くなると、効果が飽和しコスト高にな
る。
【0034】電子線硬化樹脂被覆層が、少なくとも1層
の内側樹脂被覆層と、最外側樹脂被覆層からなる場合、
最外側樹脂被覆層の美粧性と印刷適性を付与するために
は、その硬化後の塗被量が0.1g/m2以上であるこ
とが好ましく、より好ましくは0.3〜20g/m2
ある。最外側樹脂被覆層の塗被量が0.1g/m2未満
であると、顔料の配合量が多くても隠蔽性が不十分にな
ることがある。また、内側樹脂被覆層の機能を確保する
ためには、その硬化後の塗被量3g/m2以上であるこ
とが好ましく、より好ましくは5〜20g/m2であ
る。内側樹脂被覆層の塗被量が3g/m2未満では十分
な柔軟性が得られず、紙基体の地合ムラを埋めきれず、
得られる強光沢シートの表面平滑度が不十分になること
がある。
【0035】なお本発明の強光沢シートにおいては、平
滑性を向上し、またシート状支持体と、それに接する電
子線硬化樹脂被覆層との接着性を向上させるために、シ
ート状支持体と、それに接する樹脂被覆層との間に合成
樹脂を主成分とするアンダーコート層を設けてもよい。
このアンダーコート層に使用される合成樹脂としては、
例えばアルキッド系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ビ
ニル系樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂またはこれらの共重合体樹脂等が挙げら
れ、溶剤系あるいは水性系媒体に溶解または分散して塗
布する。またアンダーコート層形成のために電子線硬化
性樹脂や紫外線硬化性樹脂も使用することができる。こ
のようなアンダーコート層を設けることは、シート状支
持体に電子線硬化性樹脂組成物を塗被して樹脂被覆層を
形成する分野では一般に行われている手段であり、例え
ば電子線硬化性樹脂組成物を塗被した写真印画紙用支持
体、電子写真用転写紙、感熱用基紙、工程用剥離紙、熱
転写受容紙、インクジェット記録用紙、包装紙等の製造
において用いられている。
【0036】電子線照射に用いられる電子線照射装置と
しては、特にその方式に制限はないが、例えばハンデグ
ラーフ型スキャニング方式、タブルスキャニング方式、
ブロードビーム方式、およびカーテンビーム方式等の電
子線照射装置を用いることができるが、この中でも比較
的安価で大出力の得られるカーテンビーム方式のものが
本発明に有効に用いられる。
【0037】電子線照射の際の加速電圧は100〜30
0kVであることが好ましく、吸収線量としては、0.
1〜8Mradであることが好ましく、0.5〜5Mr
adが特に好ましい。
【0038】
【実施例】 以下に実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、本発明は、勿論これらにより限定される
ものではない。
【0039】実施例1 下記の操作により強光沢シートを作製した。組成物1(最外側樹脂被覆層形成用) 成 分 配合量 硬化ヒマシ油系ウレタンアクリレートオリゴマーを主成分として 含有する電子線硬化性不飽和有機化合物 70重量部 (商標:KU−511−19,荒川化学工業製) 二酸化チタン(商標:R−23,堺化学製) 30重量部
【0040】組成物2(内側樹脂被覆層形成用) 成 分 配合量 2官能水素添加ポリブタジエンアクリレートオリゴマー 50重量部 (商標:TEAI−1000,日本曹達製) ジシクロペンタニルアクリレート 50重量部 (商標:FA−513A,日立化成工業製) 前記組成の混合物をそれぞれカウレスデゾルバーにて2
000rpm、20分分散、混合させて組成物1および
組成物2を調製した。
【0041】強光沢シートの作製 前記組成物1を、成形基体として用いられる厚さ75μ
mのポリエステルフィルムの表面に、メイヤーバーを用
いて、硬化後の塗被量が5g/m2になるように塗被
し、最外側塗布液層を形成した。次に、前記組成物2
を、坪量128g/m2のマットコート紙(商標:OK
ロイヤルコート、新王子製紙製)からなるシート状支持
体の表面に、メイヤーバーを用いて、硬化後の塗被量が
10g/m2になるように内側塗布液層を塗被し、その
上から前記のポリエステルフィルムの表面上の最外側塗
布液層を重ね合わせた後、この重層体に、ポリエステル
フィルムの背面から加速電圧175kV、吸収線量3M
rad、酸素濃度500ppm以下の条件で電子線を照
射し、内側塗布液層および最外側塗布液層を硬化させ、
同時に得られた内側樹脂被覆層、最外側樹脂被覆層およ
びシート状支持体を一体に接着させた。その後、最外側
樹脂被覆層よりポリエステルフィルムを剥離し、電子線
硬化樹脂被覆層を有する強光沢シートを得た。
【0042】試験並びに評価方法 (1)柔軟性の測定 こうして得られた試料について、樹脂被覆層を外側にし
て180゜折り曲げ、樹脂被覆層の亀裂の入り具合を目
視評価した。その結果を表に示す。 ○:全く亀裂の入らない △:若干亀裂が入る ×:割れてしまう ○、△のものは実用性があるが、×のものは実用に耐え
ないと判定される。 (2)破断伸度の測定 得られた強光沢シートの内側樹脂被覆層を形成する樹脂
フィルムの破断伸度は、前記組成物2をPETフィルム
(フィルム1)の片面に、バーコーターで硬化後の塗布
量が25g/m2になるように塗布し、前記塗布液層
を、成形基体表面として他のポリエステルフィルム(フ
ィルム2)の一表面上に重ね合わせ、フィルム1の背面
から加速電圧:175kVで、吸収線量:3Mrad、
酸素濃度500ppm以下の条件で電子線を照射し、前
記塗布液層を硬化させる。その後、硬化塗膜をはぎ取
り、引張り試験機(商標:STROGRAPH M−
2、東洋精機製)を用いて、JIS−P8113に準じ
て、測定試料のつかみ間隔(試料の測定部分の長さ)を
10mmとし、引張り速度5mm/minで引張り試験
を行った。測定試料の大きさは、幅10mm、長さ20
mmであり、測定雰囲気は20±2℃、65±5%RH
の環境下で行なった。その結果を表に示す。 (3)白紙光沢度 白紙光沢度は、JIS−Z8741によりグロスメータ
ーVGS−1D(日本電色工業製)を用い、60゜/6
0゜の光沢度を測定した。測定数値が75以上のものは
光沢度に優れていると判定される。その結果を表に示
す。
【0043】実施例2 実施例1と同様の操作を行った。但し、組成物2の代わ
りに下記の組成物3を調整し、使用した。組成物3(内側樹脂被覆層形成用) 成 分 配合量 2官能ウレタンアクリレートオリゴマー 60重量部 (商標:ニューフロンティア R−1204,第一工業製薬製) アクリロイルモルホリン(商標:ACMO,興人製) 40重量部 実施例1と同様にして評価し、評価結果を表に示す。
【0044】実施例3 実施例1と同様の操作を行った。但し、組成物2の代わ
りに下記の組成物4を調整し、使用した。組成物4(内側樹脂被覆層形成用) 成 分 配合量 2官能ポリウレタンアクリレートオリゴマーを主成分として含有 する電子線硬化性不飽和有機化合物 100重量部 (商標:0I−13,荒川化学工業製) 実施例1と同様にして評価し、評価結果を表に示す。
【0045】実施例4 下記の操作により強光沢シートを作製した。組成物6(電子線硬化樹脂被覆層形成用) 成 分 配合量 2官能水素添加ポリブタジエンアクリレートオリゴマー 35重量部 (商標:TEAI−1000,日本曹達製) ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート 35重量部 (商標:HPN,第一工業製薬製) 二酸化チタン(商標:R−23,堺化学製) 30重量部 前記組成の混合物をカウレスデゾルバーにて2000r
pm、20分分散、混合させて組成物6を調製した。
【0046】強光沢シートの作製および評価 前記組成物6を、厚さ95μmの合成紙(商標:ユポF
PG−95、王子油化合成紙製)の表面に、メイヤーバ
ーを用いて、硬化後の塗被量が10g/m2になるよう
に塗被し、その上から厚さ75μmのポリエステルフィ
ルムを重ね合わせた後、この重層体にポリエステルフィ
ルムの背面から加速電圧175kV、吸収線量3Mra
d、酸素濃度500ppm以下の条件で電子線を照射
し、塗布液層を硬化させ、同時に得られた電子線硬化樹
脂被覆層およびシート状支持体を一体に接着させた。そ
の後、この電子線硬化樹脂被覆層よりポリエステルフィ
ルムを剥離し、強光沢シートを得た。実施例1と同様に
して評価し、評価結果を表に示す。
【0047】比較例1 実施例1と同様の操作を行った。但し、組成物2の代わ
りに下記の組成物5を調整し、使用した。組成物5(内側樹脂被覆層形成用) 成 分 配合量 3官能ポリエステルアクリレートオリゴマー 100重量部 (商標:アロニックス M−8060,東亜合成製) 実施例1と同様にして評価し、評価結果を表に示す。
【0048】比較例2 実施例1と同様の操作を行った。但し、組成物2の代わ
りに下記の組成物6を調整し、使用した。組成物6(内側樹脂被覆層形成用) 成 分 配合量 単官能ロジンエポキシアクリレートオリゴマー 50重量 部 (商標:ビィームセット 101,荒川化学工業製) 2−ブチル−2−エチルプロパンジオールジアクリレート 50重量 部 (商標:KU−C9A,荒川化学工業製) 実施例1と同様にして評価し、評価結果を表に示す。
【0049】比較例3 坪量128g/m2の片面キャストコート紙(商標:ミ
ラーコートゴールド、新王子製紙製)のキャストコート
面を実施例1と同様に評価した。評価結果を表に示す。
【0050】
【表1】
【0051】表からわかるように、本発明に係る強光沢
シートは、その内側樹脂被覆層の破断伸度が50%以上
であり、柔軟性が良く、白紙光沢度が高い(実施例1〜
4)。しかし、内側樹脂被覆層用樹脂の破断伸度が50
%より小さいものを用いると、柔軟性が悪化してしまい
(比較例1〜2)、また一般のキャストコート紙は白紙
光沢度が非常に低い(比較例3)。
【0052】
【発明の効果】 本発明は、シート状支持体の少なくと
も一面上に、電子線硬化性樹脂組成物の電子線照射によ
る硬化体からなる電子線硬化樹脂被覆層を少なくとも1
層設けてなり、前記電子線硬化樹脂被覆層を形成する樹
脂フィルムの破断伸度が50%以上とすることにより、
折り割れがなく、柔軟性に優れ、しかも印刷適性の良好
な強光沢シートが得られ、実用上極めて有用なものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 10/00 D06M 10/00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状支持体と、その少なくとも一面
    上に形成され、かつ電子線硬化性不飽和有機化合物を主
    成分として含む塗料組成物の電子線照射による硬化体か
    らなる電子線硬化樹脂被覆層とを設けてなる強光沢シー
    トにおいて、前記電子線硬化樹脂被覆層を形成する樹脂
    フィルムの破断伸度が50%以上であることを特徴とす
    る強光沢シート。
  2. 【請求項2】 シート状支持体と、その少なくとも一面
    上に形成され、かつ電子線硬化性不飽和有機化合物を主
    成分として含む塗料組成物の電子線照射による硬化体か
    らなる電子線硬化樹脂被覆層とを有し、前記電子線硬化
    性樹脂被覆層が、少なくとも前記シート状支持体に隣接
    する内側樹脂被覆層と、最外側に配置された最外側樹脂
    被覆層とを含む積層体からなる強光沢シートにおいて、
    前記内側樹脂被覆層を形成する樹脂フィルムの破断伸度
    が50%以上であることを特徴とする強光沢シート。
  3. 【請求項3】 前記樹脂フィルムが、水添ポリブタジエ
    ン骨格を有するポリウレタンアクリレート、ポリブタジ
    エン骨格を有するポリウレタンアクリレート、ポリオレ
    フィン骨格を有するポリウレタンアクリレート、ポリエ
    ーテル骨格を有するポリウレタンアクリレート、水添リ
    シノール酸骨格を有するポリウレタンアクリレート、リ
    シノール酸骨格を有するポリウレタンアクリレート、ノ
    ニルフェノキシエチレングリコールアクリレート、ノニ
    ルフェノキシプロピレングリコールアクリレート、ジシ
    クロペンテニルアクリレート、ジシクロペンタニルアク
    リレート、1,14−テトラデカンジオールジアクリレ
    ート、1,15−ペンタデカンジオールジアクリレー
    ト、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジア
    クリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコ
    ールのカプロラクトン付加物ジアクリレート、トリシク
    ロデカンジメタノールジアクリレート、アクリロイルモ
    ルホリンから選ばれた少なくとも1種の電子線硬化性不
    飽和有機化合物の電子線硬化体を含む請求項1または請
    求項2記載の強光沢シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20190129852A (ko) 2017-03-31 2019-11-20 가부시키가이샤 코세 폴리우레탄 겔 조성물 및 그 이용
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