JPH09226957A - 給紙装置 - Google Patents

給紙装置

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JPH09226957A
JPH09226957A JP10684896A JP10684896A JPH09226957A JP H09226957 A JPH09226957 A JP H09226957A JP 10684896 A JP10684896 A JP 10684896A JP 10684896 A JP10684896 A JP 10684896A JP H09226957 A JPH09226957 A JP H09226957A
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gear
paper
roller
planetary gear
paper feed
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Hiroyuki Kato
浩幸 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 用紙の給紙の際に駆動源の逆回転から正回転
への切換えが行われるものにおいて、給紙ローラの回転
不能期間を少なくしかつ搬送ローラの逆回転を可能にす
る。 【解決手段】 搬送モータ19が逆回転方向に駆動され
るとき、第2遊星ギヤ30が補助ギヤ32を介して給紙
ローラギヤ31(第2のギヤ部31B)と噛合し、給紙
ローラ4の回転によって用紙を搬送ローラに向け送り出
す。続いて、正回転方向に駆動されると、第1遊星ギヤ
29がスプリング33の付勢力によって直ちに給紙ロー
ラギヤ31(第1のギヤ部31A)と噛合し、給紙ロー
ラ4を同方向に回転し、搬送ローラと共同して用紙を送
る。第1遊星ギヤ29は第1案内孔17aによって揺動
範囲を第2の遊星ギヤ30よりも小さく制限され、搬送
モータ19が逆回転から正回転へ切り換わるときは、給
紙ローラ4の回転不能期間が少ない。正回転から逆回転
へ切り換わるときは、第2遊星ギヤ30が給紙ローラギ
ヤ31と噛合するまでの期間、搬送ローラの逆回転が許
容される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、用紙を積層収容し
たホッパから給紙ローラにより前記用紙を1枚づつ搬送
ローラに向けて送り出す給紙装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数枚の用紙を収納したホッパか
ら給紙ローラにより搬送ローラに向けて用紙を1枚づつ
送り出す給紙装置として、例えば特開平7ー81786
号公報に記載されるように、前記搬送ローラ(プラテン
ローラ)を、前記用紙が下流方向に搬送される正回転方
向又は上流方向に搬送される逆回転方向に択一的に駆動
するステップモータ(回転式の駆動源)と、該ステップ
モータの回転駆動力を前記給紙ローラに伝達する動力伝
達手段とを備えるものが知られており、かかる給紙装置
においては、用紙を給紙する際、ステップモータがまず
所定のステップ数だけ逆回転して給紙ローラを給紙方向
に回転し、用紙をプラテンローラまで送り出し、それか
ら正回転に切り換わり、動力伝達手段の歯車の噛み合い
を変更して、給紙ローラ及びプラテンローラを給紙方向
に回転するようになっているため、そのような回転方向
の切換えの際、給紙ローラに回転不能期間が生ずる。一
方、給紙が終了した後、再び給紙する際に、動力伝達歯
車の噛み合いを変更して、プラテンローラを正回転から
逆回転に切換える必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、そのよう
に、用紙の給紙の際に、駆動源であるステップモータの
逆回転から正回転への切換えが行われる給紙装置は、そ
のような切換えが用紙の給紙の途中において行われるた
め、ステップモータの回転方向の切換えに伴う動力伝達
手段の歯車の噛み合いの変更を時間的な遅れを生ずるこ
となく、できるだけ速やかに行いたいという要求があ
る。例えば、給紙ローラにより送り出した用紙の先端を
プラテンローラにつき当てて用紙を湾曲させ、用紙の位
置決めを行ったり、斜行を防止するものでは、歯車の噛
合が外れる期間が長いと、用紙の剛性が強いものでは、
その剛性の反力により給紙ローラが逆回転させられて、
用紙の湾曲が戻ってしまい、位置決めや斜行防止がうま
くできないことがある。
【0004】一方、プリンタでは、拡大文字の下半分を
印字した後、上半分を印字する仕様にデータをホストコ
ンピュータから受けることがある。このため、搬送ロー
ラ(プラテンローラ)は、所要量だけ逆回転できなけれ
ばならない。上記動力伝達手段の歯車の噛み合いの変更
を速やかに行いたいという要求を満たすためには、噛み
合いを変更するすべての歯車同士の間隔を小さくしてお
けばよいが、そうすると、搬送ローラが逆回転したとき
給紙ローラにも動力が伝達されて追従して回転してしま
い、次の用紙の送り出しに支障をきたすことになる。上
記公報に記載のものでは、動力伝達手段の歯車の噛み合
いの変更の時間的な遅れが避けられなかった。
【0005】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
で、用紙の給紙の際に駆動源の逆回転から正回転への切
換えが行われるものにおいて、給紙ローラの回転不能期
間を少なくかつ搬送ローラの逆回転を可能にした給紙装
置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、積載
された用紙から該用紙を1枚づつ送り出す給紙ローラ
と、該給紙ローラの用紙送り出し方向の下流側に配設さ
れた搬送ローラと、正逆回転可能に構成され前記搬送ロ
ーラを、前記用紙が用紙搬送方向に搬送される正回転方
向又は用紙搬送方向と逆方向に搬送される逆回転方向に
択一的に駆動する回転式の駆動源と、該駆動源の駆動力
を前記給紙ローラに伝達する動力伝達手段とを備える給
紙装置を前提とするもので、前記動力伝達手段が、前記
駆動源の回転方向が逆回転方向から正回転方向に切り換
わるときに駆動源からの駆動力伝達による給紙ローラの
回転不能期間が、正回転方向から逆回転方向に切り換わ
るときよりも短く設定されている構成とする。
【0007】請求項1の発明によれば、駆動源の駆動力
を前記給紙ローラに伝達する動力伝達手段が、前記駆動
源の回転方向が逆回転方向から正回転方向に切り換わる
ときに生ずる、駆動源から給紙ローラへの駆動力伝達に
よる給紙ローラの回転不能期間が、正回転方向から逆回
転方向に切り換わるときよりも短くされ、切換えが速や
かに行われる。よって、給紙ローラによる給紙中の回転
不能期間が短くなることで、切換えが速やかに行われ、
ロス時間が少なくなり、給紙に要するトータル時間が短
縮化される。また、搬送ローラが所要量逆回転できる一
方、その逆回転中に給紙ローラを停止状態に維持でき
る。
【0008】また、請求項2の発明は、請求項1の給紙
装置において、前記動力伝達手段が、前記駆動源によっ
て駆動される太陽歯車と、該太陽歯車に噛合しつつ該太
陽歯車の周囲を揺動する第1及び第2遊星歯車と、前記
給紙ローラに連結され、前記駆動源が正回転方向に駆動
されるときに前記第1遊星歯車に連係される一方、逆回
転方向に駆動されるときに前記第2遊星歯車に連係され
る給紙歯車とを備え、前記第2遊星歯車の揺動範囲より
も、第1遊星歯車の揺動範囲が小さく設定されている。
【0009】請求項2の発明によれば、前記動力源が逆
回転方向に駆動されるとき、第2遊星歯車が給紙歯車に
連係されて、給紙ローラの回転により用紙が送り出さ
れ、続いて正回転方向に駆動されるとき、第1遊星歯車
が給紙歯車に連係されると共に搬送ローラが正回転さ
れ、用紙がさらに送られる。この回転方向が切り換わる
とき、上記のように第1遊星歯車の揺動範囲は小さいた
め、その切り換わりの際に生ずる給紙ローラの回転不能
期間が短くされ、給紙時間が短縮される。また、正回転
から逆回転に切り換わるとき第2遊星歯車の揺動範囲は
大きいため、搬送ローラが所要量逆回転する間、給紙ロ
ーラには動力が伝達されない。
【0010】請求項3の発明は、積載された用紙から該
用紙を1枚づつ送り出す給紙ローラと、該給紙ローラの
用紙送り出し方向の下流側に配設された搬送ローラと、
正逆回転可能に構成され、前記搬送ローラを、前記用紙
が用紙搬送方向に搬送される正回転方向又は用紙搬送方
向と逆方向に搬送される逆回転方向に択一的に駆動する
回転式の駆動源と、該駆動源の駆動力を前記給紙ローラ
により伝達する動力伝達手段とを備える給紙装置におい
て、前記動力伝達手段が、前記駆動源によって駆動され
る太陽歯車と、該太陽歯車に噛合しつつ該太陽歯車の周
囲をそれぞれ独立して揺動する第1及び第2遊星歯車
と、前記給紙ローラに連結され、前記駆動源が正回転方
向に駆動されるときに前記第1遊星歯車に連係される一
方、逆回転方向に駆動されるときに前記第2遊星歯車に
連係される給紙歯車とを備え、前記第1遊星歯車は、前
記給紙歯車と連係する方向に付勢されている構成とす
る。
【0011】請求項3の発明によれば、前記駆動源が逆
回転方向に駆動されるとき、第2遊星歯車が給紙歯車に
連係されて、給紙ローラの回転により用紙が送り出さ
れ、続いて正回転方向に駆動されるとき、第1遊星歯車
が給紙歯車に連係されると共に搬送ローラが正回転さ
れ、用紙がさらに送られる。この回転方向が切り換わる
とき、上記のように第1遊星歯車が付勢されているた
め、その切り換わりの際に生ずる給紙ローラの回転不能
期間が短くされ、給紙時間が短縮される。一方、正回転
から逆回転に切り換わるとき、第2遊星歯車は第1遊星
歯車に対して独立して揺動できるため、その揺動範囲を
大きくでき、給紙ローラには動力を伝達しないで、搬送
ローラが所要量逆回転することができる。
【0012】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
かに給紙装置において、前記動力伝達手段が、駆動源が
正逆いずれの回転方向に回転しても、前記給紙ローラを
正回転させる複数個の歯車から構成されている。
【0013】請求項4の発明によれば、駆動源が正逆い
ずれの方向に回転されても、動力伝達手段を介して給紙
ローラが正回転される。つまり、駆動源の逆回転によ
り、用紙が搬送ローラまで送り出され、続いて正回転に
より用紙が給紙ローラと搬送ローラとの共同で送られ、
給紙が円滑に行われる。
【0014】請求項5の発明は、請求項2又は3の給紙
装置において、前記給紙ローラが、用紙と接する給紙部
と、用紙に接しない非給紙部とを有し、前記給紙歯車
が、第1及び第2遊星歯車がそれぞれ連係される第1及
び第2の歯車部を有し、前記第1の歯車部に、一部の歯
部が切除され前記給紙ローラの非給紙部が用紙側にある
とき前記第1遊星歯車が対向する欠歯部が形成されてい
る。
【0015】請求項5の発明によれば、駆動源の正回転
により第1遊星歯車が第1の歯車部に連係されて給紙ロ
ーラが回転され、給紙ローラの非給紙部が用紙側にくる
と、第1の歯車部の欠歯部に第1遊星歯車が対向し、給
紙ローラが停止する。
【0016】請求項6の発明は、請求項5の給紙装置に
おいて、前記第1の歯車の欠歯部が、給紙ローラの非給
紙部に対応する部分よりも大きく形成されている。請求
項6の発明によれば、第1の歯車の欠歯部が、給紙ロー
ラの非給紙部に対応する部分よりも大きく形成され、第
2遊星歯車が第2の歯車部と連係している間、第1の歯
車の欠歯部に第1遊星歯車が無理なく対向せしめられ
る。
【0017】請求項7の発明は、請求項3記載の給紙装
置において、前記第2遊星歯車が前記給紙歯車に連係さ
れているとき、前記第1遊星歯車を前記付勢に抗して前
記給紙歯車から離間するカム手段をさらに備える。
【0018】請求項7の発明によれば、第2遊星歯車が
前記給紙歯車に連係されているとき、カム手段によっ
て、前記第1遊星歯車が、前記付勢に抗して前記給紙歯
車から離間せしめられ、第1遊星歯車と給紙歯車との接
触が回避され、その接触による騒音が防止される。
【0019】請求項8の発明は、請求項7の給紙装置に
おいて、前記カム手段が、前記第1遊星歯車を前記太陽
歯車の回りに回転可能に支持するプレート部材を押圧可
能に前記給紙歯車の側面に設けた突部を有する。請求項
8の発明によれば、第2遊星歯車が前記給紙歯車に連係
されているとき、給紙歯車の側面に設けた突部によっ
て、プレート部材が押圧され、それによって第1遊星歯
車を前記付勢に抗して前記給紙歯車から離間せしめられ
る。
【0020】請求項9の発明は、積載された用紙から該
用紙を1枚づつ送り出す給紙ローラと、該給紙ローラの
用紙送り出し方向の下流側に配設された搬送ローラと、
正逆回転可能に構成され、前記搬送ローラを、前記用紙
が用紙搬送方向に搬送される正回転方向又は用紙搬送方
向と逆方向に搬送される逆回転方向に択一的に駆動する
回転式の駆動源と、該駆動源の駆動力を前記給紙ローラ
により伝達する動力伝達手段とを備える給紙装置を前提
とするもので、前記動力伝達手段が、前記駆動源によっ
て駆動される太陽歯車と、該太陽歯車に噛合しつつ該太
陽歯車の周囲をそれぞれ独立して揺動する第1及び第2
遊星歯車と、前記給紙ローラに連結され、前記駆動源が
正回転方向に駆動されるときに前記第1遊星歯車に連係
される一方、逆回転方向に駆動されるときに前記第2遊
星歯車に連係される給紙歯車と、前記第2遊星歯車が前
記給紙歯車に連係されているとき、前記給紙歯車の回転
に連動して前記第1遊星歯車を前記給紙歯車から離間す
るカム手段とを備える構成とする。
【0021】請求項9の発明によれば、第2遊星歯車が
給紙歯車に連係されているとき、カム手段が、前記給紙
歯車の回転に連動して、第1遊星歯車を前記給紙歯車か
ら離間させ、第1遊星歯車と給紙歯車との接触による騒
音が防止される。
【0022】請求項10の発明は、請求項1〜9のいず
れかの給紙装置において、前記搬送ローラの用紙搬送方
向の下流側に用紙に印字動作を行う印字ヘッドを備え
る。
【0023】請求項10の発明によれば、搬送ローラに
より用紙を正逆いずれかに搬送する一方、搬送ローラの
用紙搬送方向の下流側において、印字ヘッドによって用
紙に印字される。
【0024】請求項11の発明は、請求項10の給紙装
置において、前記印字ヘッドが、インク液滴を用紙に向
けて噴射するインクジェット式ヘッドである。
【0025】請求項11の発明によれば、インク液滴を
用紙に向けて噴射して印字される。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0027】インクジェットプリンタの概略構成を示す
図1において、インクジェットプリンタ1は、複数枚の
記録用紙2が積載されたホッパ3から給紙ローラ4によ
り前記記録用紙2を1枚づつ、該給紙ローラ4の用紙送
り出し方向の下流側に配設された搬送ローラ5に向けて
送り出す給紙装置6を備える。
【0028】前記ホッパ3は、プリンタフレーム8の係
合凹部8aに着脱可能に装着される給紙カセット7とし
て形成されている。給紙カセット7は、ケーシング7a
内に上端部が回転可能に軸支された押上板7bに設けら
れ、該押上板7bとケーシング7aとの間にスプリング
7cが介装され、該スプリング7cによって押上板7b
がその上に積載された記録用紙2を上側に押し上げるよ
うに付勢されている。
【0029】また、前記給紙ローラ4は、記録用紙2に
接する円弧面4aを有する断面ほぼ半円形状の給紙ロー
ラ部4Aと、記録用紙2に接しない1対の平面4b,4
bを有する断面ほぼ三角形状の非給紙部4Bとを有し、
該給紙ローラ部4Aが記録用紙2の上面に接触して記録
用紙2を1枚づつ搬送ローラ5に向けて給紙するように
構成されている。給紙ローラ部4Aの円弧面4aの円弧
長さは、記録用紙2をホッパ3から搬送ローラ5まで到
達させるのに十分な長さに形成されている。
【0030】また、給紙ローラ4と同軸上に、記録用紙
2が非給紙部4B(平面4b,4b)に接触しないよう
に記録用紙2と非給紙部4Bとの間隔を保持すると共
に、記録用紙2が搬送ローラ2によって引き出されると
きそれを補助するカラー部材17が自由回転可能なるよ
うに設けられている。
【0031】前記給紙ローラ4は、プリンタフレーム8
の左右の側板部9,9間に回転軸4cを介して回転可能
に軸支され、前記給紙ローラ4の下側に、前記搬送ロー
ラ5が、記録用紙2がスライドする用紙案内面8bより
一部が突出するように回転可能に枢支され、さらに、そ
の下側に排出ローラ(図示せず)が回転可能に軸支さ
れ、後述の印字ヘッド15による印字終了後の記録用紙
を排出するようになっている。
【0032】また、前記搬送ローラ5に対応して、その
上側に位置するように従動ローラ10が配設され、該従
動ローラ10が、複数のくの字形状のアーム部11aを
有する支持部材11の該アーム部11aの先端部に回転
可能に軸支されている。前記各アーム部11aの上端部
とプリンタフレーム8のスプリング受部8cとの間には
スプリング12が介装され、該スプリング12によっ
て、支持部材11が図1において時計方向に回転するよ
うに常時付勢され、それによって従動ローラ10が搬送
ローラ5側に押し付けられるようになっている。
【0033】そして、搬送ローラ5の用紙搬送方向の下
流側において、ガイドレール13に沿ってキャリッジ1
4が往復移動可能に設けられ、該キャリッジ14には、
インクジェット式の印字ヘッド15と共に、該印字ヘッ
ド15に供給するためのインクを収容した複数のインク
カートリッジ16が着脱可能に搭載されている。尚、前
記キャリッジ14は、例えばタイミングベルトを介して
キャリッジモータ(図示せず)等の駆動手段にて駆動さ
れるようになっている。
【0034】また、前記側板部9,9のうちの一方の側
板部9には、図2(a)〜(c)に詳細を示すように、
取付板17がビス18にて取付固定され、該取付板17
の内側面に、給紙ローラ4及び搬送ローラ5に伝達する
駆動力を発生する回転式の駆動源としての搬送モータ1
9が取付固定され、外側面に、前記搬送モータ19の回
転駆動力を、前記ローラ4,5に伝達し又はその伝達を
遮断する動力伝達手段22が配設されている。尚、前記
搬送モータ19は、正逆回転可能なものであり、記録用
紙2が用紙搬送方向に搬送される正回転方向又は用紙搬
送方向と逆方向に搬送される逆回転方向に択一的に駆動
する回転式の駆動源となっており、動力伝達手段22
は、後述するように複数の歯車から構成され、前記搬送
モータが正逆いずれの回転方向に回転しても、給紙ロー
ラ4を正回転させ、記録用紙2を所定の給紙方向に給紙
するようになっている。
【0035】具体的には、前記搬送モータ19のモータ
軸に連結された駆動ギヤ23が、小径アイドルギヤ24
が同軸状に一体に設けられた大径アイドルギヤ25に噛
合している。そして、小径アイドルギヤ24が、搬送ロ
ーラ5に一体的に設けられた搬送ローラギヤ26(搬送
歯車)に噛合している。これによって、搬送ローラ5が
搬送モータ19によって常時回転駆動される。
【0036】また、前記搬送ローラギヤ26は、大径の
中間ギヤ27(太陽歯車)に噛合し、該中間ギヤ27と
同軸状に第1及び第2プレート部材28A,28Bがそ
れぞれ独立して回転可能に設けられ、該第1及び第2プ
レート部材28A,28Bの先端部にそれぞれ第1及び
第2遊星ギヤ29,30(第1及び第2遊星歯車)が回
転可能に軸支されている。そして、第1及び第2遊星ギ
ヤ29,30は、太陽歯車としての中間ギヤ27と噛合
しつつその周囲を回転軸27aを中心に遊星回転(公
転)するようになっており、その揺動範囲を制限する制
御手段として、取付板17に、第1及び第2遊星ギヤ2
9,30の軸部29a,30aがスライド可能に係合す
る第1及び第2案内孔17a,17bが形成されてい
る。
【0037】そして、第1及び第2遊星ギヤ29,30
が、給紙ローラ4のローラ軸4cに連結された給紙ロー
ラギヤ31(給紙歯車)に、中間ギヤ27の回転によっ
て、いずれかの回転方向に遊星回転して、択一的に連係
され、給紙ローラ4を給紙方向に回転させるように構成
されている。即ち、駆動ギヤ23が搬送ローラギヤ26
を用紙搬送方向とは同一方向に回転駆動すれば、第1遊
星ギヤ29が給紙ローラギヤ31と噛合せしめられて該
給紙ローラギヤ31に直接的に連係され、駆動ギヤ23
が搬送ローラギヤ26を用紙搬送方向とは逆方向に回転
駆動すれば、第2遊星ギヤ30が、側板部9側に回転可
能に枢支されている補助ギヤ32と噛合せしめられて、
給紙ローラギヤ31に補助ギヤ32を介して連係するよ
うになっている。尚、前記補助ギヤ32は給紙ローラギ
ヤ31に常時噛合している。
【0038】前記給紙ローラギヤ31は、第1及び第2
遊星ギヤ29,30がそれぞれ噛合する第1及び第2の
ギヤ部31A,31Bを有し、駆動ギヤ23が正回転す
るときに第1遊星ギヤ29が噛合する第1のギヤ部31
Aに、周方向において一部の歯部が切除されてなり給紙
ローラ4の非給紙部4Bが記録用紙2側にあるときに第
1遊星ギヤ29が対向する欠歯部31aが形成されてお
り、初期状態では第1遊星ギヤ29が前記欠歯部31a
に対向しており、そして給紙ローラ4が初期状態から一
回転したとき、最終的に第1遊星ギヤ29が再び欠歯部
31aに対向して、給紙ローラ4の回転が停止せしめら
れ、初期状態に戻されるようになっている。
【0039】尚、前記第1のギヤ部31Aの欠歯部31
aは、給紙ローラ4の非給紙部4Bに対応する部分より
も周方向長さが大きく形成され、第1遊星ギヤ29を無
理なく対向させることができる。また、第1プレート部
材28Aと取付板17のスプリング受部17cとの間に
は付勢手段即ちスプリング33が介設されており、該ス
プリング33によって給紙ローラギヤ31に噛合する第
1遊星ギヤ29が、給紙ローラギヤ31(第1のギヤ部
31A)と噛合する方向に常時付勢され、駆動ギヤ23
が正回転するとき速やかに噛合するようになっている。
【0040】前記取付板17の第1案内孔17aは、一
端が第1遊星ギヤ29を欠歯部31aの底に当てないよ
うに、他端において第1遊星ギヤ29を第1のギヤ部3
1Aからわずか外す程度の長さに形成されている。ま
た、前記第2案内孔17bは、一端において第2遊星ギ
ヤ30を補助ギヤ32に噛合させ、他端が、搬送ローラ
ギヤ26が正回転状態から所要量逆回転する間、第2遊
星ギヤ30を補助ギヤ32に噛合させない程度の長さ
(中間ギヤ27の中心に対して約45度)に形成されて
いる。
【0041】従って、搬送モータ19が正回転するとき
給紙ローラギヤ31に噛合する第1遊星ギヤ29の揺動
範囲を、逆回転するとき給紙ローラギヤ31に噛合する
第2遊星ギヤ30のそれよりも小さくしている。よっ
て、搬送モータ19が逆回転から正回転に切り換わると
きの搬送モータ19から給紙ローラ4への回転伝達に、
正回転から逆回転に切り換わるときよりも短い回転伝達
不能期間が設定されていることになる。
【0042】ところで、印字のために記録用紙2を送る
には、駆動源である搬送モータ19を図示しない制御手
段によって駆動制御することにより行われる。具体的に
は、例えば、搬送モータ19が逆回転され、それによっ
て大径アイドルギヤ25及び小径アイドルギヤ24を介
して搬送ローラギヤ26が回転駆動され、搬送ローラ5
が記録用紙2を印字ヘッド15へ向けて搬送する用紙搬
送方向とは逆方向に回転され、さらに、搬送ローラギヤ
26及び中間ギヤ27を介して第2プレート部材28B
が時計方向に回転され、その回転の結果、第2遊星ギヤ
30が補助ギヤ32に噛合されることとなり(図3参
照)、該補助ギヤ32に噛合する給紙ローラギヤ31、
従って給紙ローラ4が正回転方向に回転せしめられ、記
録用紙2が搬送ローラ5に向けて送り出される。ここ
で、第2遊星ギヤ30の回転は、取付板17の第2案内
孔17bと第2遊星ギヤ30の軸部30aとの係合関係
により案内される。
【0043】それから、給紙ローラ4が所定角度の回転
により記録用紙2が搬送ローラ5に到達し、記録用紙2
が両ローラ4,5間で湾曲するまで送られる(図5参
照)と、周知のように記録用紙2の先端が搬送ローラ5
と従動ローラ10との接点で位置決めされると共に、記
録用紙2の斜行が防止される。このとき、図6に示すよ
うに、第2遊星ギヤ30が補助ギヤ32を介して第2の
ギヤ部31Bに噛合したまま、第1遊星ギヤ29が、回
転している第1のギヤ部31Aに噛合しようとするが、
第1遊星ギヤ29は、第1のギヤ部31Aに噛合するた
めの回転方向とは逆方向に回転しているため、スプリン
グ33の付勢力に抗して第1のギヤ部31Aから外れる
方向に逃げる。その後、搬送モータ19が正回転され、
搬送ローラ5が記録用紙2を搬送する方向に回転される
と共に、上述した場合とは逆に、第2プレート部材28
Bが反時計方向に回転され、それによって、第2遊星ギ
ヤ30と補助ギヤ32との噛合が解除され、第1プレー
ト部材28Aも反時計方向に回転され、第1遊星ギヤ2
9が第1案内孔17aに案内されて給紙ローラギヤ31
の第1のギヤ部31Aに直接に噛合されることになる
(図4参照)。この噛合により給紙ローラギヤ31(給
紙ローラ4)がさらに回転され、搬送ローラ5と共同し
て記録用紙2が印字ヘッド15に向けて搬送される。そ
して、給紙ローラ4が最終的に一回転されると、給紙ロ
ーラギヤ31の第1ギヤ部31Aの欠歯部31Aに第1
遊星ギヤ29が対向し、給紙ローラ4への動力伝達が遮
断されると共に、給紙ローラ4の非給紙部4Bが記録用
紙2側に向いたところで停止する(図2参照)。
【0044】前記第2遊星ギヤ30は、上記のように、
給紙ローラ4が停止するまで、ほぼ補助ギヤ32から離
れた案内孔17bの端まで移動している。
【0045】前記搬送ローラ5は、給紙ローラ4が停止
した後も、搬送モータ19の回転により記録用紙2を印
字のための一定ピッチでもって搬送する。拡大文字を印
刷する際に文字の下半分を印字した後、上半分を印字す
るため、所要量(例えば、8mm)逆方向に搬送すると
き、搬送ローラ5と共に中間ギヤ27もそれに対応した
角度だけ回転するが、第2遊星ギヤ30は補助ギヤ32
に噛合するところまでは揺動しない。従って、第2遊星
ギヤ30が第2案内孔17bの端から補助ギヤ32に噛
合する前までに対応する範囲で、給紙ローラ4が停止し
たまま、記録用紙2の逆方向の搬送が許容される。
【0046】上記構成において、スプリング33は省略
しても、実施できることは明らかである。つまり、第1
遊星ギヤ29は、スプリング33がなくても、通常の遊
星歯車機構と同様に、中間ギヤ27の逆回転に追従して
給紙ローラギヤ31から離れ、正回転に追従して給紙ロ
ーラギヤ31に噛合することができる。その揺動範囲
を、第1案内孔17aによって第2遊星ギヤ30よりも
小さく制限することで、上記構成と同様の作用効果を達
成することができる。
【0047】上記のように構成すれば、搬送モータ19
(駆動源)の駆動力を給紙ローラ4に伝達する動力伝達
手段22が、搬送モータ19の回転方向が逆回転方向か
ら正回転方向に切り換わるときに生ずる、搬送モータ1
9から給紙ローラ4への駆動力伝達による給紙ローラ4
の回転不能期間が、正回転方向から逆回転方向に切り換
わるときよりも短くなるように設定されているので、給
紙中における動力伝達手段22の切換えが速やかに行わ
れる。よって、給紙ローラ4による給紙中の回転不能期
間が短くなり、切換えが速やかに行われることで、ロス
時間が少なくなり、給紙に要するトータル時間を短縮化
することができる。これにより、ローラ4,5間で湾曲
した記録用紙2の湾曲が緩められることが少なくなるか
ら、記録用紙2の位置決め及び斜行防止効果が確実に達
成される。一方、正回転から逆回転に切り換わる際の給
紙ローラ4の回転不能期間が所要時間確保されるから、
給紙ローラ4を停止したままで、所要量の逆方向への記
録用紙2の搬送が許容される。
【0048】また、前記搬送モータ19が逆回転方向に
駆動されるときに給紙ロールギヤ31に連係される第2
遊星ギヤ30の揺動範囲よりも、正回転方向に駆動され
るときに給紙ロールギヤ31に連係される第1遊星ギヤ
29の揺動範囲の方が小さくなるようにしているので、
簡単な構造でもって、搬送モータ19の回転方向が逆回
転方向から正回転方向に切り換わるときに生ずる、該搬
送モータ19から給紙ローラ4への駆動力伝達による給
紙ローラ4の回転不能期間が、正回転方向から逆回転方
向に切り換わるときよりも短くされる。
【0049】さらに、前記搬送モータ19が動力伝達手
段22を介して給紙ローラ4に連係しているので、搬送
モータ19が正逆いずれの方向に回転されても、給紙ロ
ーラ4が正回転され、給紙が損なわれることがない。第
1遊星ギヤ29が給紙ローラギヤ31と噛合する方向に
常時付勢されることで、搬送モータ19が正回転方向に
駆動されるとき、第1遊星ギヤ29が速やかに給紙ロー
ラギヤ31に噛合することとなる。
【0050】上記の実施の形態においては、給紙ローラ
ギヤ31が第2遊星ギヤ30と噛み合っている状態か
ら、第1遊星ギヤ29と噛み合う状態に変化するとき、
第1遊星ギヤ29が、回転している第1のギヤ部31A
に噛み合おうとするが、第1遊星ギヤ29は第1のギヤ
部31Aと噛合するための回転方向とは逆方向に回転し
ているため、スプリング33の付勢力に抗して第1のギ
ヤ部31Aから外れる方向に逃げる。このとき、第1遊
星ギヤ29と第1のギヤ部31Aとの歯部同士の衝突に
よる騒音が発生する。そこで、そのような騒音の発生を
防止するために、図7に示すように、給紙ローラギヤ3
1の連係が第2遊星ギヤ30から第1遊星ギヤ29に切
り換わる際、第2遊星ギヤ30が給紙ローラギヤ31に
連係されているとき即ち第1のギヤ部31Aが第1遊星
ギヤ29と噛合するための回転方向とは逆方向に回転し
ているときには、第1遊星ギヤ29をスプリング33の
付勢力に抗して給紙ロールギヤ31から離間させるカム
手段として、突部31bを給紙ローラギヤ31の側面
(第1のギヤ部31Aの欠歯部31aと歯部との境部
分)に設けることもできる。
【0051】従って、給紙ローラギヤ30(第2のギヤ
部31B)に第2遊星ギヤ30が噛み合っている状態
(図7参照)から、第1のギヤ部31Aが第1遊星ギヤ
29に噛合する状態(図8参照)に変化する際、給紙ロ
ーラギヤ31に設けた突部31bによって、第1遊星ギ
ヤ29を太陽歯車27の回りに回転可能に支持する第1
プレート部材28Aがスプリング33の付勢力に抗して
押圧され、図9に示すように、第1遊星ギヤ29と第1
のギヤ部31Aとの間に隙間Sができるように第1遊星
ギヤ29を給紙ローラギヤ31から離間させる。従っ
て、この切り換わりの際に給紙ローラギヤ31の第1の
ギヤ部31Aと第1遊星ギヤ29との歯部同士の衝突は
生じないので、騒音は生じない。
【0052】また、この構造において、給紙ローラギヤ
31が一回転して停止する際、給紙ローラギヤ31の側
面に傾斜面を形成し、該傾斜面を固定部位に設けたバネ
部材33(紙面に対して直角にのびる板バネ)が押圧す
ることにより、前記所定の停止状態に向け前記給紙ロー
ラギヤ31をわずかに回転させ、給紙ローラ4が欠歯部
31aと第1遊星ギヤ29とが対向する所定の状態に戻
るようにすることもできる。この場合、給紙ローラギヤ
31の側面に係合凹部を形成し、その一方の内面に傾斜
面を形成するようにすることもできる。即ち、具体的に
は、図10に示すように、給紙ローラギヤ31の側面に
形成する係合凹部31eを突条部31fと31gの間に
形成し、突条部31fよりも突条部31gの高さを高く
し、該突条部31gに傾斜面31hを形成する。
【0053】このようにすれば、第1のギヤ部31Aの
欠歯部31aが第1遊星ギヤ29と対向し始める位置に
なると、バネ部材33が高さの高い突条部31gを乗り
越え、その傾斜面31hを弾性的に押圧することとな
る。その結果、給紙ローラギヤ31をわずかに回転させ
て、欠歯部31aが第1遊星ギヤ29と完全に対向する
所定の停止状態とされる。そして、この状態において、
バネ部材33が突条部31fと31gとの間に嵌合して
いることで、給紙ローラギヤ31及び給紙ローラ4が振
動等で容易に回転してしまうことがなくなり、両者の位
置がずれることがない。
【0054】さらに、前記実施の形態では、突部31b
を第1のギヤ部31Aの欠歯部31aとの関係で特定の
位置にのみ設けたが、図11〜図13に示すように、給
紙ローラギヤ31の第1及び第2のギヤ部31C,31
Dともに全周に歯部を有するようにし、第1のギヤ部側
に前記欠歯部31bに対応するように一部が切除された
環状の突部31dを設け、該突部31dに、給紙ローラ
ギヤ31の回転に連動して第1遊星ギヤ29を給紙ロー
ルギヤ31(第1のギヤ部31C)から離間させるよう
にすることも可能である。
【0055】このようにすれば、前記突部31dが、第
2遊星ギヤ30が給紙ローラギヤ31に連係されている
とき、給紙ローラギヤ31の回転に連動して第1遊星ギ
ヤ29を給紙ローラギヤ31から離間させ隙間Sを形成
するカム手段として機能する(図13参照)。即ち、突
部31dは第1プレート部材28Aを押圧することで第
1遊星ギヤ29を給紙ローラギヤ31(第1のギヤ部3
1C)より離間させ、歯部同士の衝突による騒音を発生
しない。尚、この場合にも、係合凹部の一方の突条部に
傾斜面を形成するようにすれば、給紙ローラギヤ31が
停止するとき、搬送モータ19の回転が停止しても、前
述した場合と同様に、バネ部材33が傾斜面31hを押
圧し、給紙ローラギヤ31をわずかに回転させて給紙ロ
ーラギヤ31(第1のギヤ部31C)から第1遊星ギヤ
29を完全に離間させることができる。
【0056】
【発明の効果】請求項1の発明は、上記のように、駆動
源の駆動力を給紙ローラに伝達する動力伝達手段を、前
記駆動源の回転方向が逆回転方向から正回転方向に切り
換わるときに駆動源からの駆動力伝達による給紙ローラ
の回転不能期間が、正回転方向から逆回転方向に切り換
わるときよりも短くなるようにしているので、切換えが
速やかに行われる。よって、給紙ローラによる給紙中の
回転不能期間が短くなることで、切換えが速やかに行わ
れ、ロス時間が少なくなり、給紙に要するトータル時間
を短縮化することができる。また、給紙ローラを停止し
たまま、搬送ローラを所要量逆回転することができる。
【0057】請求項2の発明は、駆動源が逆回転方向に
駆動されるときに給紙歯車に連係される第2遊星歯車の
揺動範囲よりも、正回転方向に駆動されるときに給紙歯
車に連係される第1遊星歯車の揺動範囲を小さく設定し
ているので、構造を複雑にすることなく、簡単に、駆動
源の回転方向が逆回転方向から正回転方向に切り換わる
ときの駆動源から給紙ローラへの回転伝達における回転
不能期間を、正回転方向から逆回転方向に切り換わると
きよりも、短くすることができる。
【0058】請求項3の発明は、第1遊星歯車を給紙歯
車と連係する方向に常時付勢するようにしているので、
駆動源が正回転方向に駆動されるとき、第1遊星歯車を
給紙歯車に速やかに連係させることができる。また、第
1及び第2遊星歯車が独立して揺動できるため、第2遊
星歯車の揺動範囲を、搬送ローラの逆回転を許容できる
大きさにすることができる。
【0059】請求項4の発明は、駆動源が正逆いずれの
方向に回転されても、動力伝達手段を介して給紙ローラ
を正回転するので、用紙を円滑に送ることができる。
【0060】請求項5の発明は、給紙ローラが用紙を送
り出してその非給紙部が用紙側にきたとき、第1の歯車
の欠歯部に第1遊星歯車が対向するので、給紙歯車を停
止させ、搬送ローラのみを回転させることが可能であ
る。
【0061】請求項6の発明は、第1の歯車部の欠歯部
を、給紙ローラの非給紙部に対する部分よりも大きく形
成しているので、第2遊星歯車が第2の歯車部と連係し
ている間、第1の歯車部の欠歯部に第1遊星歯車を無理
なく対向させることができ、給紙歯車の回転を確実に停
止させることができる。
【0062】請求項7の発明は、第2遊星歯車が前記給
紙歯車に連係されているとき、カム手段が、前記第1遊
星歯車を前記付勢に抗して前記給紙歯車から離間せしめ
流用にしているので、第1遊星歯車と給紙歯車との接触
を回避して、その接触による騒音を防止することができ
る。
【0063】請求項8の発明は、第2遊星歯車が前記給
紙歯車に連係されているとき、給紙歯車の側面に設けた
突部によって、プレート部材を押圧するようにしている
ので、簡単に、第1遊星歯車を前記付勢に抗して前記給
紙歯車から離間せしめることができる。
【0064】請求項9の発明は、第2遊星歯車が給紙歯
車に連係されているとき、カム手段が、前記給紙歯車の
回転に連動して、第1遊星歯車を前記給紙歯車から離間
させるようにしているので、第1遊星歯車と給紙歯車と
の接触による騒音を防止することができる。
【0065】請求項10の発明は、搬送ローラの下流側
において、印字ヘッドによって用紙に印字するようにし
ているので、搬送ローラによって正逆いずれかの方向に
搬送された用紙に印字することができる。
【0066】請求項11の発明は、インクジェット式ヘ
ッドを用いているので、インク液滴を用紙に向けて噴射
して印字することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの概略構
成図である。
【図2】本発明に係る動力伝達手段を示し、(a)は側
面図、(b)は給紙ローラギヤ付近の側面図、(c)は
中間ギヤ(太陽歯車)付近の側面図である。
【図3】本発明に係る動力伝達手段の一部の側面図であ
る。
【図4】本発明に係る動力伝達手段の一部の側面図であ
る。
【図5】本発明に係る紙送り動作の説明図である。
【図6】本発明に係る紙送り動作の説明図である。
【図7】他の実施の形態についての図3と同様の図であ
る。
【図8】他の実施の形態についての図6と同様の図であ
る。
【図9】他の実施の形態についての図4と同様の図であ
る。
【図10】係合凹部の変形例の図である。
【図11】別の実施の形態についての図3と同様の図で
ある。
【図12】別の実施の形態についての図6と同様の図で
ある。
【図13】別の実施の形態についての図4と同様の図で
ある。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ 2 記録用紙 3 ホッパ 4 給紙ローラ 4A 給紙ローラ部 4B 非給紙部 5 搬送ローラ 6 給紙装置 15 印字ヘッド 19 搬送モータ(駆動源) 26 搬送ローラギヤ 27 中間ギヤ(太陽歯車) 29 第1遊星ギヤ(第1遊星歯車) 30 第2遊星ギヤ(第2遊星歯車) 31 給紙ローラギヤ(給紙歯車) 31A 第1のギヤ部 31B 第2のギヤ部 31C 第1のギヤ部 31D 第2のギヤ部 31a 欠歯部 31b 突部 31d 突部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積載された用紙から該用紙を1枚づつ送
    り出す給紙ローラと、該給紙ローラの用紙送り出し方向
    の下流側に配設された搬送ローラと、正逆回転可能に構
    成され前記搬送ローラを、前記用紙が用紙搬送方向に搬
    送される正回転方向又は用紙搬送方向と逆方向に搬送さ
    れる逆回転方向に択一的に駆動する回転式の駆動源と、
    該駆動源の駆動力を前記給紙ローラに伝達する動力伝達
    手段とを備える給紙装置において、 前記動力伝達手段は、前記駆動源の回転方向が逆回転方
    向から正回転方向に切り換わるときに駆動源からの駆動
    力伝達による給紙ローラの回転不能期間が、正回転方向
    から逆回転方向に切り換わるときよりも短く設定されて
    いることを特徴とする給紙装置。
  2. 【請求項2】 前記動力伝達手段は、 前記駆動源によって駆動される太陽歯車と、 該太陽歯車に噛合しつつ該太陽歯車の周囲を揺動する第
    1及び第2遊星歯車と、 前記給紙ローラに連結され、前記駆動源が正回転方向に
    駆動されるときに前記第1遊星歯車に連係される一方、
    逆回転方向に駆動されるときに前記第2遊星歯車に連係
    される給紙歯車とを備え、 前記第2遊星歯車の揺動範囲よりも、第1遊星歯車の揺
    動範囲が小さく設定されているところの請求項1記載の
    給紙装置。
  3. 【請求項3】 積載された用紙から該用紙を1枚づつ送
    り出す給紙ローラと、該給紙ローラの用紙送り出し方向
    の下流側に配設された搬送ローラと、正逆回転可能に構
    成され、前記搬送ローラを、前記用紙が用紙搬送方向に
    搬送される正回転方向又は用紙搬送方向と逆方向に搬送
    される逆回転方向に択一的に駆動する回転式の駆動源
    と、該駆動源の駆動力を前記給紙ローラにより伝達する
    動力伝達手段とを備える給紙装置において、 前記動力伝達手段は、前記駆動源によって駆動される太
    陽歯車と、該太陽歯車に噛合しつつ該太陽歯車の周囲を
    それぞれ独立して揺動する第1及び第2遊星歯車と、前
    記給紙ローラに連結され、前記駆動源が正回転方向に駆
    動されるときに前記第1遊星歯車に連係される一方、逆
    回転方向に駆動されるときに前記第2遊星歯車に連係さ
    れる給紙歯車とを備え、前記第1遊星歯車は、前記給紙
    歯車と連係する方向に付勢されていることを特徴とする
    給紙装置。
  4. 【請求項4】 前記動力伝達手段は、駆動源が正逆いず
    れの回転方向に回転しても、前記給紙ローラを正回転さ
    せる複数個の歯車から構成されているところの請求項1
    〜3のいずれかに記載の給紙装置。
  5. 【請求項5】 前記給紙ローラは、用紙と接する給紙部
    と、用紙に接しない非給紙部とを有し、 前記給紙歯車は、第1及び第2遊星歯車がそれぞれ連係
    される第1及び第2の歯車部を有し、 前記第1の歯車部に、一部の歯部が切除され前記給紙ロ
    ーラの非給紙部が用紙側にあるとき前記第1遊星歯車が
    対向する欠歯部が形成されているところの請求項2又は
    3記載の給紙装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の歯車の欠歯部は、給紙ローラ
    の非給紙部に対応する部分よりも大きく形成されている
    ところの請求項5記載の給紙装置。
  7. 【請求項7】 前記第2遊星歯車が前記給紙歯車に連係
    されているとき、前記第1遊星歯車を前記付勢に抗して
    前記給紙歯車から離間するカム手段をさらに備えるとこ
    ろの請求項3記載の給紙装置。
  8. 【請求項8】 前記カム手段は、前記第1遊星歯車を前
    記太陽歯車の回りに回転可能に支持するプレート部材を
    押圧可能に前記給紙歯車の側面に設けた突部を有すると
    ころの請求項7記載の給紙装置。
  9. 【請求項9】 積載された用紙から該用紙を1枚づつ送
    り出す給紙ローラと、該給紙ローラの用紙送り出し方向
    の下流側に配設された搬送ローラと、正逆回転可能に構
    成され、前記搬送ローラを、前記用紙が用紙搬送方向に
    搬送される正回転方向又は用紙搬送方向と逆方向に搬送
    される逆回転方向に択一的に駆動する回転式の駆動源
    と、該駆動源の駆動力を前記給紙ローラにより伝達する
    動力伝達手段とを備える給紙装置において、 前記動力伝達手段は、前記駆動源によって駆動される太
    陽歯車と、該太陽歯車に噛合しつつ該太陽歯車の周囲を
    それぞれ独立して揺動する第1及び第2遊星歯車と、前
    記給紙ローラに連結され、前記駆動源が正回転方向に駆
    動されるときに前記第1遊星歯車に連係される一方、逆
    回転方向に駆動されるときに前記第2遊星歯車に連係さ
    れる給紙歯車と、前記第2遊星歯車が前記給紙歯車に連
    係されているとき、前記給紙歯車の回転に連動して前記
    第1遊星歯車を前記給紙歯車から離間するカム手段とを
    備えることを特徴とする給紙装置。
  10. 【請求項10】 さらに、前記搬送ローラの用紙搬送方
    向の下流側に、用紙に印字動作を行う印字ヘッドを備え
    るところの請求項1〜9のいずれかに記載の給紙装置。
  11. 【請求項11】 前記印字ヘッドは、インク液滴を用紙
    に向けて噴射するインクジェット式ヘッドであるところ
    の請求項10記載の給紙装置。
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