JPH09226032A - 遮光性シート用原反及び遮光性シート - Google Patents

遮光性シート用原反及び遮光性シート

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JPH09226032A
JPH09226032A JP3323296A JP3323296A JPH09226032A JP H09226032 A JPH09226032 A JP H09226032A JP 3323296 A JP3323296 A JP 3323296A JP 3323296 A JP3323296 A JP 3323296A JP H09226032 A JPH09226032 A JP H09226032A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小ロット生産時に低熟練者でも簡単に、高歩
留りで、高生産能率で生産できるようにする。 【解決手段】 多数の小孔1aを均一に分散穿設した基
材シート1の裏面に粘着剤層2を介して離型シート3を
貼着したものにおいて、粘着剤層2にインキの吸収性、
吸着性或いは定着性を付与した形態にする。或いは、粘
着剤層2に基材シート1の小孔1aと同じ開口を設け、
露出した離型シート3にインキの吸収性、吸着性或いは
定着性を付与した形態にする。シートに穿孔加工及び粘
着加工した後の印刷加工が可能となることから、小ロッ
ト生産時に低熟練者でも簡単に高歩留り且つ高生産能率
での生産が可能となる。また、原反Aの表面に絵柄を形
成して得られる遮光性シートは、微小孔周縁のインキ溶
けやインキ汚れがなく、鮮明な絵柄を有するものとな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数の小孔群を貫
通穿設してなる遮光性シート、即ち一方向からは透視性
で他方向からは遮光性であり、且つ絵柄の表示もできる
遮光性シート及び該遮光性シートを印刷するための原反
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、斯かる遮光性シートについては、
その材料、製法、用途に関して種々の発明が開示されて
いる。例えば、実開昭51−86049号公報、特公昭
55−47588号公報等が挙げられる。これらに開示
されている遮光性シートは、いずれも先ず基材シートに
絵柄層を形成し、しかる後に全面に小孔群を穿設してい
る。即ち、窓の内面に貼着して使用する場合には、表面
絵柄層を形成した後に該絵柄面に穿設加工と粘着加工の
2工程を施すようにしている。また、窓の外面に貼着し
て使用する場合には、表面絵柄層と裏面粘着剤層を両方
形成しておき、その後で該絵柄面に穿設加工を行うこと
も可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年の需要として、こ
のような遮光性シートを、小ロットでしかも低熟練者に
より簡単に製造することが強く望まれるようになって来
ている。しかしながら、従来の製法ではこの需要に応じ
ることは極めて困難である。即ち、従来の製法では、印
刷加工で絵柄層を形成した後で、穿設加工、或いは穿設
加工と粘着加工からなる後加工を施すようにしている。
このうち印刷工程については、現在ではグラビア輪転印
刷に代表されるように多ロットの量産時に高能率、高歩
留性、低コスト性を発揮する方式と、インキジェットプ
リンター、感熱昇華転写式プリンター、電子複写(静電
複写)方式プリンター等に代表されるように少ロット生
産時に高能率、高歩留性、低コスト性を発揮する方式と
の両方存在し、いずれの方式でも選択が可能である。こ
れに対し後加工については、少ロット生産時の歩留り及
び生産効率が極端に悪い加工法しか現存しない。そし
て、穿孔加工では、打抜きの屑の除去と清掃が、又粘着
加工では希釈溶剤の排気、使用残の粘着剤の清掃と処
分、といった後始末が必要であり、尚且つ加工自体の難
易度と熟練の要求度も高い。したがって、全工程を行う
専業メーカーが、斯かる遮光性シートを多ロット量産す
る場合は問題ないが、少ロットを特に熟練度の低い者が
製造しようとした場合、難易度、歩留り、生産能率、労
力及びコストの面で極めて困難である。そこで、工程順
序を変更して、粘着加工及び穿孔加工を終了した後に印
刷工程をインキジェット式プリンター等を用いて行えば
良いように思われるが、意外なことに実際は極めて困難
で実用不可能であった。
【0004】その理由は、シート裏面粘着加工・シート
表面印刷仕様の窓外面貼着用の場合、シートの開口部に
離型シートが露出するため、印刷適性、インキの乾燥・
定着適性が不良となるからである。即ち、粘着加工と穿
孔加工が完了した基材シートに印刷を行うと、開口部以
外の領域では問題なく基材シート上に正常に印刷、乾
燥、定着が行われるが、開口部では離型シートが露出し
ており、通常の離型シート表面は粘着剤に離型性を付与
するために撥液性、非吸収性、且つ高接触角になってい
るため、開口部に到達したインキは何かに吸収されるこ
とがなく、開口部の離型シート上に全量積載される。し
かも撥液性、高接触角表面のため、該インキは開口部周
辺外部の基材シート上に溢れ出し、絵柄の汚れとなる。
また、開口部に残留したままのインキは離型シートに接
着せず、特に液状インキの場合は基材への吸収がインキ
の乾燥に寄与するため、乾燥も阻害されることになって
液体状態が続く。そのため、印刷が終了した後、基材シ
ート上のインキを触ると基材シート上に流れて付着して
絵柄が汚れる。さらに手にもインキが付着する。そし
て、印刷したシートを複数積層したり巻き取ったりした
場合、上に重なった基材シートの裏面に、下に重なった
基材シート上の未乾燥インキが接着し、所謂ブロッキン
グ不良となる。また、シート表面粘着加工・シート表面
印刷仕様の窓内面貼着用の場合では、粘着加工された面
への印刷は感熱昇華型や電子複写型等の接触式のプリン
ターでは全く印刷不可能であり、非接触式のインキジェ
ット型プリンターでは工夫次第で印刷自体は可能であっ
ても、粘着剤表面の印刷適性は極端に悪く、印刷後も粘
着剤の半流動性のためにインキがブリードして絵柄が滲
んで結局は実用が不可能であった。従って、外面貼着用
・内面貼着用のいずれの場合においても、従来の技術常
識ではこのような工程順序の変更が試みられることはな
かった。
【0005】本発明においては、これらの従来の問題を
解決し、小ロット生産時に低熟練者でも簡単に、高歩留
りで、高生産能率で、斯かる遮光性シートを生産するこ
とを目指し、それを可能ならしめる遮光性シート用原反
を提供し、併せてそれを使用した遮光性シートを提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る第1のタイプの遮光性シート用原反
は、多数の小孔が均一に分散穿設された基材シートの裏
面に粘着剤層を介して離型シートが貼着され、前記粘着
剤層がインキの吸収性、吸着性或いは定着性を有するこ
とを特徴とする。また第2のタイプの遮光性シート用原
反は、多数の小孔が均一に分散穿設された基材シートの
裏面に粘着剤層を介して離型シートが貼着され、前記粘
着剤層が前記基材シートの小孔と同じ開口を有してお
り、前記離型シートがインキの吸収性、吸着性或いは定
着性を有することを特徴とする。
【0007】上記構成からなる本発明の遮光性シート用
原反は、基材シートの表側から適宜の手段により所望の
絵柄を施して最終製品の遮光性シートとなる。そして、
使用時に際して離型シートが剥がした状態にし、表側に
絵柄の付いた孔開きの基材シートは、裏側の粘着剤層に
より窓や透明な間仕切りなどに貼着される。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る第1のタイプ
の遮光性シート用原反の基本構成を模式的に示した断面
図であり、図示の如くこの遮光性シート用原反Aは、基
材シート1の裏面に粘着剤層2を介して離型シート3が
貼着された層構成で、基材シート1にのみ多数の小孔1
aが均一に分散穿設されている。また、図2は第2のタ
イプの遮光性シート用原反の基本構成を模式的に示した
断面図であり、図示の如くこの遮光性シート用原反B
は、基材シート1の裏面に粘着剤層2を介して離型シー
ト3が貼着された層構成で、基材シート1に多数の小孔
1aが均一に分散穿設されていると共に、粘着剤層2に
も基材シート1の小孔1aと同じ開口2aが設けられて
いる。
【0009】基材シート1の材料としては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポ
リエステル系樹脂シート、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィン系樹脂シート、上質紙、薄葉紙、
和紙、合成紙等の紙等が使用される。基材シート1の層
構成はこれらシートの単一層でもよいし2層以上の積層
体でもよい。総厚は25〜200μm程度のものが使用
できる。この基材シート1は定寸に裁断した枚葉シー
ト、或いは巻き取られた帯状の長尺連続シート(ウェ
ブ)のいずれの形態でもよい。そして、基材シート1
は、透明又は不透明、有彩色又は無彩色のいずれでもよ
く、基材シート1として透明シートを用いる場合は、印
刷時に明色隠蔽層及び暗色隠蔽層を印刷インキにて形成
する。また、基材シート1を明色隠蔽性顔料を練り込ん
だシートと暗色隠蔽性顔料を練り込んだシートとの積層
体で構成しておけば、印刷時に明色隠蔽層及び暗色隠蔽
層を形成する必要はない。
【0010】基材シート1に分散穿設する小孔1aは、
その直径が0.5〜2mm程度、隣接する小孔間の最短
距離は0.5〜2mm程度であることが一方向遮視性の
点で好ましい。そして小孔1aの中心は、例えば正方格
子、三角格子、六角格子の格子点に配置することができ
る。また小孔の形状は円形が代表的であるが、この他に
正方形、三角形、六角形等の多角形も可能である。
【0011】また、基材シート1上には、必要に応じて
印刷適性、耐水性、耐熱性、隠蔽性、耐光性等の各種性
能を改善するためのプライマー層を設けてもよい。この
プライマー層の例としては次のようなものがある。 (1)基材シート1に紙を使用し、これに対してインキ
ジェットプリント用インキ等の水性液状インキ(希釈溶
剤として水を主成分とするインキ)により絵柄を形成す
る場合は、サイジング性、インキの濡れ性を向上させる
ためのロジン系樹脂、澱粉、カゼイン、ポリビニルアル
コール、メラミンや尿素の初期縮合体等から選択される
サイジング剤、隠蔽性、表面平滑性、印刷適性を向上さ
せるための白土、タルク、炭酸マグネシウム、硫酸バリ
ウム、酸化チタン等の填料、耐水性、印刷適性を向上さ
せるためのゴム系、アクリル系等のラテックス(懸濁
液)等を適宜配合したプライマーを塗布する。このプラ
イマーの塗布量は1〜20g/m2 程度である。 (2)基材シート1に樹脂シートを使用し、これ対して
前記の如き水性インキにより絵柄を形成する場合は、特
開平2−147233号公報等に開示されるような、コ
ロイダルシリカ、アルミナゾル、リチウムシリケートゾ
ル等の無機コロイダル粒子をエチレン系単量体、シラン
系単量体及び親水性単量体と反応させてなる有機無機複
合体、特開昭63−27251号公報等に開示されるよ
うな、コロイダルシリカをゴム系樹脂又はスチレン系樹
脂に分散させたもの等がある。 (3)基材シート1に紙或いは樹脂シートを使用し、こ
れらに対して感熱昇華性染料インキにより転写印刷する
場合は、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化
ビニル/酢酸ビニル共重合体或いはそれらの混合物を塗
布して受容層を形成する。その塗布量は通常1〜20g
/m2 程度である。当然のことながら、基材シート自身
がこれら受容層として列記した樹脂から形成されている
場合は、プライマー処理を省略することが可能である。
なお、感熱昇華性染料としては、感熱転写式プリンター
にて使用される公知の各種染料が使用でき、代表的なも
のとして分散染料がある。
【0012】粘着剤層2には、従来公知の粘着テープや
シール類に使用されている粘着剤がいずれも使用でき、
例えば、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチルゴム、ス
チレンブタジエンゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴ
ムなどのゴム系樹脂、(メタ)アクリル酸エステル系樹
脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹
脂、ポリ塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリ
ビニルブチラール系樹脂などの1種又は2種以上の混合
体を主成分とした任意の樹脂系に、適当な粘着付与剤、
クマロン−インデン系樹などを適当量添加したものであ
り、さらに必要に応じて、軟化剤、充填剤、老化防止
剤、架橋剤などを添加する。
【0013】一般に図1の如き構成の原反を作る場合
は、予め離型シート表面に粘着剤層2を全面塗布してお
き、この粘着剤層2の表面に穿設した基材シート1の裏
面を貼り合わせる方法が加工しやすい。また図2の如き
構成の原反を作る場合は、基材シート1の裏面に粘着剤
層2と仮の離型シートを積層してから穿設し、次いで仮
の離型シートと孔内の粘着剤層を除去し、さらに仮の離
型シートを剥離除去し、然る後に該粘着剤層2と離型シ
ート3とを向かい合わせて積層する方が作りやすい。
【0014】第1のタイプの遮光性シート用原反Aで
は、基材シート1の小孔1aのところに粘着剤層2が露
出しており、絵柄の形成時にはこの粘着剤層2のところ
でインキを吸収、吸着或いは定着させる工夫が必要とな
る。この工夫の例としては次のようなものがある。 (1)液状インキを使用する場合は、粘着剤中にインキ
或いはその溶媒を吸収する物質を添加する。例えば、白
土、タルク、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、活性
炭、ゼオライト等の粉末、澱粉、吸水性高分子等を混
合、分散させる。 (2)トナー等粉体インキを使用する場合、粘着剤自体
の粘着力のみで粉体を吸着できる時は特に工夫は不要で
ある。もし粘着剤自体の粘着力では不十分な時には、粉
体インキの定着(通常加熱定着)時に粉体インキと接着
しやすい樹脂を粘着剤に添加するか、或いは粘着剤自身
をトナーと接着しやすい樹脂から構成する。これらの樹
脂の例としては、ポリスチレン、シェラック、スチレン
ブタジエン共重合体等がある。 (3)感熱昇華性染料インキを使用する場合は、昇華性
染料に対して受容性のある樹脂、例えば、ポリエステル
樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂等を粘着剤に添加する。
【0015】離型シート3は表面が粘着剤層2に対して
離型性を有するシートであり、その素材としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
等のポリエステル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂等の樹脂シート、上質紙、クラフト紙等
の紙、不織布等のシートが用いられる。厚さは12〜5
0μm程度である。該シート素材自体で粘着剤層2に対
して十分な離型性がある場合はそのまま使用してもよい
が、離型性が不足する場合(特に紙の場合は、一般的に
これに該当する)には、粘着剤と接する表面側に離型剤
層を設ける。この離型剤層としては、有機硅素系樹脂、
メラミン樹脂、ポリオレフィン樹脂、弗素系樹脂等の離
型性の高い樹脂、蝋等を用いる。或いは適当な樹脂バイ
ンダー中に、これらの離型性の高い樹脂を添加した組成
物を用いる。層形成はグラビアロールコート、エクスト
ルージョンコート等の公知の塗布法による。離型剤層は
通常1〜10μm程度の膜厚である。
【0016】第2のタイプの遮光性シート用原反Bで
は、基材シート1の小孔1aのところで粘着剤層2が除
去されてその開口2aに直接離型シート3が露出してい
るため、離型シート3としては、粘着剤層2に対して離
型性を有すると共に、使用するインキに対してさらに吸
収性、吸着性或いは定着性をも有するシートを選択す
る。このようなシートの例としては次のようなものがあ
る。 (1)液状インキを使用する場合は、離型シート3の粘
着剤層2側表面に微小孔を多数穿設しておき、毛細管現
象で粘着剤層の開口2aから進入したインキを吸収す
る。より好ましくは、離型シート3を紙又は不織布のよ
うな多孔質の吸収性素材で構成し、その表面に粘着剤と
の離型性を付与するために前記離型剤層を形成し、その
離型剤層を貫通して多孔質の吸収性素材の層まで到達す
る微小孔を穿設するとよい。また、吸収したインキが離
型シート3の裏面に抜けて滲み出すことを防止するため
には、該微小孔は多孔質素材の層の途中までで止め、裏
面まで到達させないことが好ましい。 (2)トナー等の粉体インキを使用する場合は、例えば
上記(1)と同様に離型剤層に該離型剤層を貫通する多
数の微小孔を分散穿設すると有効である。 (3)感熱昇華性染料インキを使用する場合は、昇華性
染料に対して受容性のある樹脂、例えば、ポリエステル
樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂等を離型剤に添加する。
【0017】基材シート1の表面側に形成する絵柄とし
ては、宣伝、広告、標語、店舗名、暦等の文字や図
形、人物、風景等の写真調画像、木目柄、石目柄等
の天然物化粧材の表面模様、全面ベタ層(後述の明色
隠蔽層、暗色隠蔽層、或いは絵柄表面を保護する透明保
護層等)、等やこれらの組合せをを必要に応じて適宜採
用すればよい。絵柄の形成は、インキジェットプリンタ
ー、電子複写(ゼログラフィー)プリンター、感熱昇華
転写プリンターによるか、或いはグラビア印刷、オフセ
ット印刷等により行えばよい。絵柄の形成に用いるイン
キは、公知のバインダー樹脂に公知の染料又は顔料等の
着色剤を添加したものを用いればよい。ただし、屋外等
の日光に曝される場所に用いる場合は、絵柄の変色、褪
色を防止し耐光(候)性を出すため、顔料としては酸化
鉄、酸化チタン、カーボンブラック、黄鉛、硫化水銀カ
ドミウム、群青等の無機顔料、フタロシアニンブルー、
キナクリドン、イソインドリノン等の有機顔料を用い、
バインダーとしては、アクリル樹脂、弗素樹脂、塩化ビ
ニル/酢酸ビニル共重合体等を用いる。また必要に応じ
て、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール、微粉末酸
化セリウム等を、或いはヒンダードアミン系ラジカル補
足剤等の光安定剤を添加する。また、遮光性シート用原
反A,Bに絵柄を設けた形成した遮光性シートの被着体
としては、自動車、電車、汽車、船舶、航空機等の窓、
住居、店舗、事務所等の建物の窓、扉、透明な間仕切り
等が代表例である。
【0018】上記の遮光性シートは、一方向からは透視
性で且つ他方向からは遮光性である一方向遮視性である
点、及び表面絵柄の明瞭性の点から、より明るい方に貼
られる側(窓でいえば屋外側)を明色隠蔽層に、そして
より暗い方に貼られる側(窓でいえば屋内側)を暗色隠
蔽層に着色することが好ましいことは前記の通りであ
る。この明色としては、白、灰色、高明度・低彩度(即
ち白っぽい)の緑、青、黄、赤等、或いは金属光沢等が
あり、また暗色としては、黒、低明度(即ち黒っぽい)
の緑、青、黄、赤等がある。着色剤としては、公知の染
料又は顔料を用いる。
【0019】
【実施例】以下、実施例を挙げて説明する。
【0020】(実施例1)二酸化チタン顔料を練り込ん
だ厚さ250μmの白色ポリエステルシートとカーボン
ブラック顔料を練り込んだ厚さ250μmの黒色ポリエ
ステルシートをラミネートしてなる積層シートを基材シ
ートとして使用し、これの白色ポリエステルシート側
に、アクリル単量体とコロイダルシリカとを反応させて
得られた無機有機複合樹脂(ヘキスト合成株式会社製
「モビニール8030」)100重量部に対して、ポリ
ビニルアルコール100重量部を添加してなるプライマ
ー染料を塗布して水性インキ吸収層を形成した。さら
に、黒色ポリエステルシート側にアクリル系粘着剤を塗
布し、乾燥させた後で仮の離型シートを粘着剤層に積層
し、仮の離型シート、粘着剤層、基材シート及び水性イ
ンキ吸収層の全てを貫通して多数の小孔を分散穿設し
た。小孔の直径は1mm、小孔同士の中心間距離は2m
mで、小孔の中心は一辺(格子定数)が2mmの三角格
子に位置するように配列させた。一方、上質紙の片面に
ポリエチレンの離型剤層をエクストルージョンコートし
て形成したものを離型シートとして使用し、これの離型
剤層側の面にニードルバルブにより微小孔を多数穿設し
た。具体的には、350〜450μmの微小孔を60〜
65万個/m2 の割合で上質紙の途中まで貫通状態にし
て穿設した。そして、基材シートの黒色ポリエステルシ
ート側に設けてある粘着剤層から仮の離型シートを剥離
すると共に、基材シートの小孔内の粘着剤層を除去し、
露出した粘着剤層を離型シートの微小孔を穿設した側を
向かい合わせて図2の如く貼り合わせた。
【0021】このようにして作製した遮光性シート用原
反の表面にインクジェットプリンターにて絵柄を形成し
た。この場合、基材シートの小孔を通って離型シートに
達したインキは、離型シートの微小孔の毛細管現象で離
型シートに吸収された。そして孔の外にインキが溢れ出
すこともなく、また手で孔を触れてもインキが手に付着
して汚れることもなかった。
【0022】(実施例2)上質紙を基材シートとして使
用し、これの表面に塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体を
グラビアコートしてプライマー層を形成した。さらに、
プライマー層と反対側にアクリル系粘着剤を塗布し、乾
燥させた後で仮の離型シートを粘着剤層に積層し、仮の
離型シート、粘着剤層、基材シート及びプライマー層の
全てを貫通して多数の小孔を分散穿設した。小孔の直径
は1mm、小孔同士の中心間距離は2mmで、小孔の中
心は一辺(格子定数)が2mmの三角格子に位置するよ
うに配列させた。一方、ポリエステルシート表面に、離
型剤層として、メラミン樹脂、アクリル樹脂及び塩化ビ
ニル/酢酸ビニル共重合体を混合した樹脂を塗工し焼付
硬化させたものを離型シートとして使用し、これの離型
剤層側の面にニードルバルブにより微小孔を多数穿設し
た。具体的には、350〜450μmの微小孔を60〜
65万個/m2 の割合でポリエステルシートの途中まで
貫通状態にして穿設した。そして、基材シートの黒色ポ
リエステルシート側に設けてある粘着剤層から仮の離型
シートを剥離すると共に、基材シートの小孔内の粘着剤
層を除去し、露出した粘着剤層を離型シートの微小孔を
穿設した側を向かい合わせて図2の如く貼り合わせた。
【0023】このようにして作製した遮光性シート用原
反の表面に、転写リボン上の昇華性分散染料をサーマル
ヘッドでパターニングして昇華させる感熱転写プリンタ
ーにて絵柄を形成した。この場合、基材シートの小孔を
通って離型シートに達したインキは、離型シートの微小
孔の毛細管現象及び離型剤層自体の染料受容性とにより
離型シートに吸収された。そして孔の外にインキが溢れ
出すこともなく、また手で孔を触れてもインキが手に付
着して汚れることもなかった。
【0024】(実施例3)実施例1と同様の遮光シート
用原反の表面に、電子複写方式のプリンターにて着色ト
ナーの画像を感光性ドラムから転写させ、加熱してトナ
ーを溶融させた後冷却して定着させて絵柄を形成した。
この場合、基材シートの小孔を通って離型シートに達し
たインキは、離型シートの微小孔の毛細管現象で離型シ
ートに吸収された。そして孔の外にインキが溢れ出すこ
ともなく、また手で孔を触れてもインキが手に付着して
汚れることもなかった。
【0025】(実施例4)実施例1と同じ基材シートを
使用し、その表側には同じ水性インキ吸収層を形成した
後、裏面に粘着加工を施すことなくそのまま実施例1と
同様の微小孔を穿設した。一方、上質紙の片面にポリエ
チレンの離型剤層を設けた離型シートにおける該離型剤
層の上にアクリル系粘着剤層を全面塗布したものを用意
し、この粘着剤層と基材シートの裏面とを向かい合わせ
て基材シートと離型シートとを積層することにより、図
1の如く微小孔内に粘着剤層が露出した遮光シート用原
反を作製した。粘着剤層中には塩化ビニル/酢酸ビニル
共重合体を添加しておいた。この遮光シート用原反の表
面に実施例2と同様に感熱式昇華転写プリンターにて絵
柄を形成した。この場合、基材シートの小孔を通って離
型シートに達したインキは、離型シートの微小孔の毛細
管現象で離型シートに吸収された。そして孔の外にイン
キが溢れ出すこともなく、また手で孔を触れてもインキ
が手に付着して汚れることもなかった。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の遮光性シ
ート用原反は、多数の小孔を均一に分散穿設した基材シ
ートの裏面に粘着剤層を介して離型シートを貼着したも
のにおいて、粘着剤層にインキの吸収性、吸着性或いは
定着性を付与した形態にするか、或いは、粘着剤層に基
材シートの小孔と同じ開口を設け、露出した離型シート
にインキの吸収性、吸着性或いは定着性を付与した形態
にしたことにより、従来の技術常識では不可能と見做さ
れていた、シートに穿孔加工及び粘着加工した後の印刷
加工が可能となることから、小ロット生産時に低熟練者
でも簡単に、高歩留り且つ高生産能率での生産が可能と
なる。また、遮光性シート用原反の表面に絵柄を形成し
て得られる遮光性シートは、微小孔周縁のインキ溶けや
インキ汚れがなく、鮮明な絵柄を有するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1のタイプの遮光性シートの基
本構成を模式的に示した断面図である。
【図2】本発明に係る第2のタイプの遮光性シートの基
本構成を模式的に示した断面図である。
【符号の説明】
A,B 遮光性シート用原反 1 基材シート 1a 小孔 2 粘着剤層 2a 開口 3 離型シート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の小孔が均一に分散穿設された基材
    シートの裏面に粘着剤層を介して離型シートが貼着さ
    れ、前記粘着剤層がインキの吸収性、吸着性或いは定着
    性を有することを特徴とする遮光性シート用原反。
  2. 【請求項2】 多数の小孔が均一に分散穿設された基材
    シートの裏面に粘着剤層を介して離型シートが貼着さ
    れ、前記粘着剤層が前記基材シートの小孔と同じ開口を
    有しており、前記離型シートがインキの吸収性、吸着性
    或いは定着性を有することを特徴とする遮光性シート用
    原反。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の遮光性シ
    ート用原反の表面に絵柄を形成してなる遮光性シート。
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